JP3443946B2 - エンジンの蒸発燃料処理装置 - Google Patents

エンジンの蒸発燃料処理装置

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JP3443946B2 JP16889794A JP16889794A JP3443946B2 JP 3443946 B2 JP3443946 B2 JP 3443946B2 JP 16889794 A JP16889794 A JP 16889794A JP 16889794 A JP16889794 A JP 16889794A JP 3443946 B2 JP3443946 B2 JP 3443946B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はエンジンの蒸発燃料処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料タンクから発生する蒸発燃料を吸着
し捕捉(「トラップ」という。)してキャニスタ内に一
時貯溜し、所定運転領域でキャニスタから蒸発燃料を放
出(「パージ」という。)して吸気通路に供給するよう
にした蒸発燃料処理装置を備えるエンジンにおいては、
パージガス中の蒸発燃料の濃度(「パージ濃度」とい
う。)が変わるとパージバルブの開弁率が同じでも空燃
比のずれ度合が変わることから、パージ濃度に応じたパ
ージ制御を行うことが本来必要である。しかし、パージ
濃度を直接検出することは困難である。そこで、例え
ば、特開平2−245461号公報に記載されているよ
うに、空燃比センサの出力を見てパージ濃度を推定し、
推定したパージ濃度に応じてパージバルブの開弁速度を
調整するようにしたパージ制御装置が従来から提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】エンジンの蒸発燃料処
理装置において、キャニスタにトラップされた蒸発燃料
をパージして吸気通路に供給する際の空燃比のずれを抑
制しつつ可及的速やかにパージ量を要求量まで引き上げ
て大量パージを実現するためには、上述のようにパージ
開始時にパージ量を要求量まで漸増するとともに、パー
ジ濃度を推定して、推定したパージ濃度をパージ量の漸
増速度に反映させるような制御を行うことが要求され
る。しかしながら、このようにパージ濃度を推定して、
推定したパージ濃度に応じたパージ制御を行った場合
に、例えばエンジン始動後最初のパージ開始時には、パ
ージバルブと吸気系の間にパージガスが無い状態でスタ
ートするため、パージバルブが開いてもパージガスが実
際にエンジンに供給されるまでに遅れが生じ、その間の
空燃比センサの出力はパージ濃度を反映せず誤判定とな
る。そして、パージ濃度が低いという誤判定によってパ
ージ量が過度に大きくされ、その結果、実際にパージガ
スが吸気系に入った時に空燃比がオーバーリッチにな
り、エンスト等の不具合が生じる。また、このようなパ
ージ濃度推定に伴う問題を別にしても、パージ開始時の
パージバス供給の遅れと、その後のパージ供給量の急変
は、空燃比変動発生の要因となる。そのため、パージ開
始時のパージ濃度誤判定によるオーバーリッチを含めた
空燃比変動の防止が、大量パージ実現のために解決しな
ければならない技術課題である。
【0004】本発明は上記課題を解決するためのもので
あって、パージ開始時におけるパージ濃度推定の誤判定
によるオーバーリッチ等の空燃比変動発生を防止するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、請求項1に記載のように、燃
料系に発生した蒸発燃料を貯溜する蒸発燃料貯溜手段
と、前記蒸発燃料貯溜手段を吸気系に接続するパージ通
路と、前記パージ通路を開閉するパージバルブと、所定
のパージ実行条件が成立した時に前記蒸発燃料貯溜手段
から蒸発燃料を放出して吸気系に供給するよう前記パー
ジバルブを制御するパージ制御手段を備えたエンジンの
蒸発燃料処理装置において、上記課題を解決する手段と
して、請求項1に記載のように、所定運転領域において
パージ開始前に前記パージバルブを一時的に開弁するパ
ージ前開弁手段を設けることを提案するものである。
【0006】上記請求項1に係る構成において、前記所
定運転領域はパージバルブ前後の差圧が所定値より小
さい運転領域に設定したものとし、前記パージ前開弁手
段は、パージ開始前にパージガスを吸気系に流出させな
い程度に一時的にパージバルブを開弁してパージガスを
パージ通路に溜めるものとするのがよく、例えば、請求
項2に記載のように、エンジン始動時すなわちクランキ
ング中においてパージ開始前にパージガスを前記吸気系
に流出させない程度に、一時的に前パージバルブを開
弁して前記パージ通路に溜めるようにするのがよい。そ
して、前記パージ前開弁手段によるパージバルブの一時
的な開弁は、請求項3に記載のようにパージバルブを所
定開弁状態に保持するものとするのがよく、また、請求
項4に記載のように、前記パージバルブはデューティ制
御式のソレイノイド弁により構成されたもので、前記所
定開弁状態が開弁率100%の状態であるようにするの
がよい。
【0007】また、上記構成は、請求項5に記載のよう
に、燃料供給量の調整により燃焼室内に供給される混合
気の空燃比を制御する空燃比制御手段と、燃焼室に供給
された混合気の空燃比を検出する空燃比検出手段と、前
記空燃比検出手段によって検出された空燃比の目標値に
対する偏差に基づいてフィードバック補正量を設定する
フィードバック補正量設定手段と、前記フィードバック
補正量設定手段によって設定されたフィードバック補正
量に基づいて燃料供給量を補正するフィードバック補正
手段と、前記フィードバック補正量設定手段によって設
定されたフィードバック補正量に基づいてパージガス中
の蒸発燃料の濃度を推定するパージ濃度推定手段と、前
記蒸発燃料貯溜手段から放出し吸気系に供給する蒸発燃
料のパージ量および燃料供給量の少なくとも一方を前記
パージ濃度推定手段により推定された前記蒸発燃料の濃
度に応じて補正するエバポ補正手段を備えたエンジンに
おいて特に好適である。
【0008】また、本発明は、上記課題を解決する他の
手段として、請求項6に記載のように、燃料系に発生し
た蒸発燃料を貯溜する蒸発燃料貯溜手段と、前記蒸発燃
料貯溜手段を吸気系に接続するパージ通路と、前記パー
ジ通路を開閉するパージバルブと、所定のパージ実行条
件が成立した時に前記蒸発燃料貯溜手段から蒸発燃料を
放出して吸気系に供給するよう前記パージバルブを制御
するパージ制御手段と、燃料供給量の調整により燃焼室
内に供給される混合気の空燃比を制御する空燃比制御手
段と、燃焼室に供給された混合気の空燃比を検出する空
燃比検出手段と、前記空燃比検出手段によって検出され
た空燃比の目標値に対する偏差に基づいてフィードバッ
ク補正量を設定するフィードバック補正量設定手段と、
前記フィードバック補正量設定手段によって設定された
フィードバック補正量に基づいて燃料供給量を補正する
フィードバック補正手段と、前記フィードバック補正量
設定手段によって設定されたフィードバック補正量に基
づいてパージガス中の蒸発燃料の濃度を推定するパージ
濃度推定手段と、前記蒸発燃料貯溜手段から放出し吸気
系に供給する蒸発燃料のパージ量および燃料供給量の少
なくとも一方を前記パージ濃度推定手段により推定され
た前記蒸発燃料の濃度に応じて補正するエバポ補正手段
を備えたエンジンの蒸発燃料処理装置において、パージ
開始から所定期間は前記パージ濃度推定手段による前記
蒸発燃料の濃度推定を制限するパージ濃度推定制限手段
を設けることを提案するものである。
【0009】上記請求項6に係る構成は前記パージ濃
度推定手段を、前記フィードバック補正量設定手段によ
って設定されたフィードバック補正量に基づいてパージ
濃度推定値を増減させるものとし、前記パージ濃度推定
制限手段を、パージ開始から所定期間は前記推定値増減
の度合を緩慢にするものとするのがよい
【0010】
【作用】本発明の請求項1に係る手段によれば、燃料系
に発生した蒸発燃料が蒸発燃料貯溜手段に貯溜され、例
えば、空燃比フィードバック領域に入ったといったパー
ジ実行条件成立時にパージバルブが開かれ、貯溜された
蒸発燃料がパージ通路を介して吸気系に供給される。ま
た、所定運転領域においてパージ開始前に前記パージバ
ルブが一時的に開弁される。このようなパージバルブの
開弁制御が無い従来の蒸発燃料処理装置では、パージ開
始時には、特にエンジン始動後最初のパージ開始時に
は、パージバルブと吸気系の間にパージガスが無い状
態、あるいは少ない状態でパージバルブが開くことにな
り、そのため、最初はパージ通路からエアだけが吸気系
に入り、遅れてパージガスが供給される。そのため、空
燃比変動が発生する。それに対し、本発明の場合は、上
記のようにパージ開始前に一時的にパージバルブが開く
ことにより、パージガスがパージバルブと吸気系との間
のパージ通路に充満するため、その後、パージが開始さ
れてもエアだけが供給される状態がなく、そのため、パ
ージ開始からパージガスのみが供給され、したがって、
パージ遅れによる空燃比変動の発生が防止される。
【0011】 そして、 前記所定運転領域がパージバルブ
前後の差圧が所定値より小さい運転領域であり、また、
特に請求項2に係る構成のようにエンジン始動時すなわ
ちクランキング中であると、パージ開始前の一時的なパ
ージバルブ開弁により放出されたパージガスは、開弁期
間を適切に設定することにより、大部分がパージ通路に
溜まり、パージ開始までは殆ど吸気系に流出しないよう
にできる。その際、請求項3に係るようにパージバルブ
が所定期間、所定開弁状態に保持されることで、上記作
用がより効果的なものとなる。また、請求項4に係る構
成によれば、パージバルブがデューティ制御式のソレイ
ノイド弁であって、それがパージ開始前に一時的に開弁
率100%の状態とされ、それにより、パージバルブと
吸気系との間にパージガスが十分充満する。また、請求
項5に係る構成によれば、フィードバック補正量に基づ
いてパージガス中の蒸発燃料の濃度すなわちパージ濃度
が推定され、推定されたパージ濃度に応じてパージ量お
よび燃料供給量の少なくとも一方を補正される。そし
て、パージ開始前にパージ通路にパージガスが溜められ
て、パージ開始と同時にパージガスが吸気系に供給され
ることにより、パージ開始当初からパージ濃度がフィー
ドバック補正量に反映し、したがって、パージ開始時に
パージ濃度推定に誤判定が生ずるのが防止される。
【0012】 また、請求項6に係る手段によれば、フィ
ードバック補正量に基づいてパージガス中の蒸発燃料の
濃度すなわちパージ濃度が推定され、推定されたパージ
濃度に応じてパージ量および燃料供給量の少なくとも一
方が補正される。そして、パージ開始から所定期間はパ
ージ濃度推定が制限され、具体的にはフィードバック
補正量に基づくパージ濃度推定値の増減度合が緩慢にさ
れる。その結果、パージ開始時にパージガスの供給に遅
れが生じた場合にパージ濃度推定が誤判定となるのが防
止される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0014】 実施例1. この実施例は、パージ開始から所定期間はパージ濃度推
定を制限するものであって、図1はその全体システム図
である。
【0015】 図1において、1はロータリーピストンエ
ンジンのエンジン本体であって、トロコイド状内周面を
有するロータハウジング2とその両側を覆う一対のサイ
ドハウジング3(手前側のサイドハウジングは図示され
ていない。)とからなるケーシング内を、エキセントリ
ックシャフト4に偏心支持された略三角形状のロータ5
が上記ロータハウジング2のトロコイド状内周面に摺接
しつつ遊星回転するよう構成されている。ケーシング内
にはロータ5の周面側に三つの作動室6A、6B,6C
が形成され、ロータ5が図1において右回りに回転する
と、三つの作動室6A,6B,6Cの容積が変化し、そ
れぞれの作動室6A,6B,6Cについて吸入,圧縮,
膨張および排気の各行程が行われて、エキセントリック
シャフト5に駆動力が取り出される。
【0016】 ロータハウジング2には、圧縮上死点位置
の前後にロータ5の回転方向に並ぶ2本の点火プラグ7
A,7Bが配設され、排気行程位置に排気ポート8が設
けられている。また、サイドハウジング3には吸気行程
位置に主吸気ポート9Aおよび副吸気ポート9Bがこの
順でロータ5の回転方向に並んで設けられている。そし
て、主吸気ポート9Aの上流には主吸気通路10Aが接
続され、副吸気ポート9Bの上流には副吸気通路10B
が接続され、副吸気通路10Bには開閉弁12が設置さ
れている。主吸気通路10Aと副吸気通路10Bは、上
流側で合流し、その上流には燃料噴射弁11が設置さ
れ、更に上流では吸気通路10Cに接続されている。そ
して、この上流側吸気通路10Cには上流側から順に、
エアクリーナ13,スロットル弁15および圧力センサ
14が配設されている。
【0017】 排気ポート8には、排気通路16が接続さ
れている。
【0018】 図1において、21は燃料タンクであっ
て、ストレーナ22および燃料ポンプ23を内蔵し、ま
た、レベルゲージ24を備えている。燃料ポンプ23の
吐出側には燃料通路25の一端が接続され、該燃料通路
25の他端は上記燃料噴射弁11に接続されている。ま
た、燃料タンク21には上部にベーパ通路26の一端が
接続され、該ベーパ通路26は通路途中に電磁2ウエイ
バルブ27が介設され、他端は蒸発燃料を吸着貯溜する
キャニスタ28に接続されている。また、ベーパ通路2
6には燃料タンク21との接続部に近い側にタンク内圧
センサ29が設置されている。
【0019】 キャニスタ28には、上記ベーパ通路26
と並ぶ位置にパージ通路30が接続され、また、反対側
にドレン通路31が接続されている。パージ通路30
は、他端が上流側吸気通路10Cのスロットル下流に接
続され、通路途中にはデューティーソレノイド式のパー
ジバルブ32が設けられ、パージバルブ32のパージ下
流側に容積部を構成するチャンバー(拡大室)33が設
置されている。また、ドレン通路29にはドレンバルブ
35が設けられ、その先端側にフィルター36が配設さ
れている。
【0020】 図1において、40はマイクロコンピュー
タにより構成されたエンジンコントロールユニットであ
る。エンジンコントロールユニット40には、圧力セン
サ14からインマニブースト圧信号が入力され、その
他、図示しなり回転センサ,水温センサ,空燃比セン
サ,大気圧センサ,外気温センサ等からエンジン回転信
号,水温信号,空燃比信号,大気圧信号,外気温信号等
の各種信号が入力される。エンジンコントロールユニッ
ト40は、上記各種信号に基づいて燃料噴射弁11,パ
ージバルブ32,ドレンバルブ35,2ウエイバルブ2
7等に制御信号を出力し、多量パージ実現のためのパー
ジ制御および燃料噴射制御等を実行する。
【0021】 この実施例において、パージおよび燃料噴
射の基本的な制御はつぎのとおりである。
【0022】 まず、予め設定された空燃比フィードバッ
ク領域(F/B領域)において各種信号に応じて基本パ
ージ率(KPRGBASE)を計算し、また、エンジン
始動からのパージ量積算値(QPRGST)に応じたパ
ージ率ガード値(KPRGST),燃料温度(THF)
に応じたパージ率ガード値(KPRGTHF),空燃比
(A/F)のずれ量に応じたパージ率ガード値(KPR
GCFB),パージ量積算値(QPRGPG)に応じた
パージ率ガード値(KPRGPG)といったパージ率ガ
ード値を予め設定した図2のテーブルによって計算し、
基本パージ率(KPRGBASE)にこれらガード値と
から最終パージ率(KPRG)を計算する。 基本パー
ジ率(KPRGBASE)は、エンジン吸入空気量に対
するパージ流量の基本量であって、パージ系ハードの流
量特性による限界値として、予め設定したエンジンの回
転数(Ne)とインマニブースト圧(PMTEL)のテ
ーブルにより計算する。また、パージ率ガード値もまた
予め設定したマップにより計算する。
【0023】 図2は、(a)がエンジン始動からのパー
ジ量積算値(QPRGST)に応じたパージ率ガード値
(KPRGST)のマップ、(b)が燃料温度(TH
F)に応じたパージ率ガード値(KPRGTHF)のマ
ップ、(c)が空燃比(A/F)のずれ量に応じたパー
ジ率ガード値(KPRGCFB)のマップ、(d)が,
パージ量積算値(QPRGPG)に応じたパージ率ガー
ド値(KPRGPG)のマップである。A/Fずれ量に
応じたパージ率ガード値(KPRGCFB)のマップで
は、λ値(空気過剰率)を反映する空燃比フィードバッ
ク補正量(CFBN)の値を見て、CFBNが燃料リッ
チ側の所定範囲(上側しきい値KPCFBLAG1以下
で下側しきい値KPRGCFBLAG2以上の範囲)に
ある時はKPRGCFBをホールド(今回値KPRGC
FB(n)=前回値KPRGCFB(n−1))とし、
KPCFBLAG1よりリーン側の時は前回値(KPR
GCFB(n−1))を所定値KPRGCFBK1ずつ
高くし、KPCFBLAG2よりリッチ側の時は前回値
(KPRGCFB(n−1))を所定値KPRGCFB
K2ずつ低くするようにしている。
【0024】 最終パージ率(KPRG)を計算すると、
エンジン1回転当たりの基本燃料噴射パルス幅(TE
2)(TE2は、λ=1を目標として吸入空気量(Q
a)とエンジン回転数(Ne)とから算出したパルス幅
(TE1)に大気圧補正と吸気温補正を加えたもの)に
エンジン回転数(Ne)と定数(K)とを掛けて吸気充
填量(Qa)を演算し、それに最終パージ率(KPR
G)を掛けてパージ流量(QP)を演算する。そして、
それをデューティ値すなわちパージデューティ(DPR
G)に変換し、そのパージデューティ(DPRG)に相
応するパージ信号を出力してパージバルブ32を駆動す
る。ここで、パージデューティ(DPRG)は、横軸に
ブースト圧(PMTEL)をとり縦軸にパージ流量(Q
P)をとってパージデューティとの対応を示す流量特性
マップのマップ値(MPDPRG)と、パージ流量(Q
P)と、大気圧(ATM)とインマニブースト圧(PM
TEL)との差圧(ATM−PMTEL)とから、マッ
プ値として設定する。
【0025】 また、燃料噴射パルス幅の演算にエバポ補
正を加えるが、そのため、まず、パージバルブ32の挙
動に対する実パージ流量の遅れを補償するようなまし処
理を施した過渡パージデューティ(DPRGN)を計算
する。そして、過渡パージデューティ(DPRGN)に
基づいて実パージ流量(QPN)を計算し、さらに、実
パージ率(KPRG1)を計算する。ここで、実パージ
流量(QPN)は、横軸にブースト圧(PMTEL)を
とり縦軸に過渡パージデューティ(DPRGN)をとっ
た実パージ流量特性マップにより求める。そして、上記
実パージ率(KPRG1)と、エバポ濃度補正係数(Q
EVAPO)およびキャニスタの脱気特性による補正係
数(CQPRG)の積の形でエバポ補正量(CEVAP
O)を計算する。そして、このエバポ補正量(CEVA
PO)を補正係数の一つとして最終燃料噴射パルス幅
(TP)を計算し、噴射パルスを出力して燃料噴射弁1
1を駆動する。
【0026】 エバポ補正量(CEVAPO)は、空燃比
のずれに基づいてエバポ濃度を推定し、その推定したパ
ージ濃度を噴射パルス幅に反映させるためのものであっ
て、そのために、空燃比の中心(λ=1)からのずれ量
の相当するCFBの値(CFBN)を計算し、図3の
(a)に示すマップにより、CFBNをしきい値と比較
し、CFBNがλ=1より燃料リーン側に設定したしき
い値KCFBLAG1とλ=1より燃料リッチ側に設定
したしきい値KCFBLAG2との間にある時はQEV
APOをホールド(今回値QEVAPO(n)=前回値
QEVAPO(n−1))とし、KCFBLAG1より
リーン側の時は前回値(QEVAPO(n−1))を所
定値KQEVAPOずつ小さくしし、KCFBLAG2
よりリッチ側の時は前回値(QEVAPO(n−1))
を所定値KQEVAPOずつ大きくする。上記KQEV
APOは、エバポ濃度推定の傾き定数であって、図3の
(b)に示すように始動時と非始動時とで特性を異にす
るマップにより実パージ率(KPRG1)に応じて設定
する。
【0027】 基本的な制御は以上のとおりであるが、こ
の実施例では、パージ開始から所定期間はパージ濃度推
定を制限するため、パージ実行条件が成立した時点でエ
バポ濃度補正係数(QEVAPO)の初期値を0(ゼ
ロ)と設定し、タイマーをセットして、パージ実行条件
成立から所定期間はパージ濃度推定すなわち上記エバポ
濃度補正係数(QEVAPO)の計算を禁止するように
している。なお、このようにパージ濃度推定を禁止する
代わりに、エバポ濃度推定値増減の度合である上記傾き
定数(KQEVAPO)を小さくし推定値増減の度合を
緩慢にするようにしてもよい。そして、このようなパー
ジ濃度推定の制限に加えて、パージ開始から所定期間は
パージを停止するようにしている。
【0028】 この実施例の上記パージおよび燃料噴射の
制御を実行するフローチャートは図4および図5に示す
とおりである。このフローチャートは、図4に示す前段
部分のS101〜S113のステップと、図5に示す後
段部分のS114〜S119のステップからなり、スタ
ートすると、まず、S101で各種信号を読み込み、次
いで、S102で所定のF/B領域かどうかを判定す
る。そして、F/B領域でなければそのままリターンす
る。また、F/B領域であれば、S103に進み、パー
ジデューティ(DPRG)を、濃度100%のパージガ
スが流れても支障のないパージ流量となる値Fに設定
し、S104でタイマー値tを初期値t=0にセットす
る。そして、S105でtを1ずつカウントアップし、
S106でF/B領域かどうかを再度判定して、F/B
領域でなければF/B領域になるまでその判定を繰り返
し、F/B領域であればS107へ進む。そして、S1
07でタイマー値tが所定値E以上になったかどうかを
見て、タイマー値tが所定値E以上となるまでS105
〜S107の処理を繰り返し、タイマー値tが所定値E
以上になれば、S108へ進む。
【0029】 S108では基本パージ率(KPRGBA
SE)をマップにより計算する。そして、S109で、
エンジン始動からのパージ量積算値(QPRGST)に
応じたパージ率ガード値(KPRGST),燃料温度
(THF)に応じたパージパージ率ガード値(KPRG
THF),空燃比(A/F)のずれ量に応じたパージ率
ガード値(KPRGCFB)およびパージ量積算値(Q
PRGPG)に応じたパージ率ガード値(KPRGP
G)の各パージ率ガード値を図2のマップによって計算
する。そして、S110に進み、基本パージ率(KPR
GBASE)および各ガード値(KPRGST,KPR
GTHF,KPRGCFB,KPRGPG)の内の最小
の値をとる形で最終パージ率(KPRG)を計算する。
【0030】 つぎに、S111で、エンジン1回転当た
りの基本燃料噴射パルス幅(TE2)にエンジン回転数
(Ne)と定数(K)とを掛けた値(吸気充填量(Q
a))に最終パージ率(KPRG)を掛けてパージ流量
(QP)を演算する。そして、それをS112でマップ
によりパージデューティ(DPRG)に変換し、S11
3でパージ信号を出力してパージバルブ32を駆動す
る。
【0031】 つぎに、S114で、なまし処理を施して
過渡パージデューティ(DPRGN)を計算する。そし
て、S115で過渡パージデューティ(DPRGN)に
基づいて実パージ流量(QPN)を計算し、S116で
実パージ流量(QPN)を吸入空気量(Qa)で割って
実パージ率(KPRG1)を計算する。
【0032】 つぎに、S117で、実パージ率(KPR
G1)と、エバポ濃度補正係数(QEVAPO)および
キャニスタの脱気特性による補正係数(CQPRG)の
積の形でエバポ補正量(CEVAPO)を計算する。そ
して、S118で、エバポ補正量(CEVAPO)を補
正係数の一つとして、TP=TE2×(1+CFB+C
LC+CEVAPO)×(1+CATV)の式で最終燃
料噴射パルス幅(TP)を計算する。ここで、CFBは
空燃比フィードバック補正量,CLCは燃料噴射弁公差
補正量,CATVは過渡時の燃料応答遅れ補正量であ
る。
【0033】 そして、S119で噴射パルスを出力し燃
料噴射弁を駆動する。
【0034】 図6は図5のS117におけるエバポ補正
量(CEVAPO)の計算のためのエバポ濃度補正係数
(QEVAPO)推定のためのフローチャートである。
このルーチンはS201〜S214のステップからな
り、スタートすると、S201でF/B領域かどうかを
判定し、F/B領域でないときはそのままリターンす
る。そして、F/B領域のときは、S202でQEVA
POの初期値を0(ゼロ)とし、S203でタイマー値
tを初期値(t=0)にセットする。そして、S204
でタイマー値tを1ずつカウントアップし、S205で
F/B領域かどうかを再度判定して、F/B領域でなけ
ればF/B領域になるまでその判定を繰り返し、F/B
領域であればS206へ進む。そして、S206でタイ
マー値tが所定値E以上になったかどうかを見て、タイ
マー値tが所定値E以上となるまでS204〜S206
の処理を繰り返し、タイマー値tが所定値E以上になれ
ば、S207へ進む。
【0035】 S207では空燃比フィードバック補正量
(CFB)を入力する。そして、S208で、任意に設
定したなまし定数(KCFB)を用いて空燃比の中心か
らのずれ量(CFBN)を計算する。
【0036】 つぎに、S209で、図3の(a)に示す
マップにおけるしきい値KCFBLAG1およびKCF
BLAG2とエバポ濃度推定の傾きKQEVAPOを読
み込む。そして、S210でCFBNがKCFBLAG
2より小さいかどうかを見て、CFBNがKCFBLA
G2より小さいときはS211で前回値(QEVAPO
(n−1))を所定値KQEVAPOだけ大きくした値
を今回のエバポ補正濃度係数(QEVAPO(n))と
する。また、CFBNがKCFBLAG2以上の時は、
S212でCFBNがKCFBLAG1より大きいかど
うかを見て、CFBNがKCFBLAG1より大きいと
きはS213で前回値(QEVAPO(n−1))を所
定値KQEVAPOだけ小さくした値を今回のエバポ補
正濃度係数(QEVAPO(n))とする。また、S2
12でCFBNがKCFBLAG1以下であれば、すな
わちCFBNがKCFBLAG1とKCFBLAG2の
間の値ということで、このときはS214で今回値QE
VAPO(n)に前回値QEVAPO(n−1)を入れ
る。
【0037】 この実施例1によれば、パージ開始から所
定期間はパージ濃度推定を制限することにより、パージ
開始時のパージガス供給の遅れによってパージ濃度推定
が誤判定となるのを防止することができる。
【0038】 それに加えて、パージバルブ32と吸気系
との間でパージ通路30にチャンバー(拡大室)33が
設けられたことにより、パージ開始時に吸気系に供給さ
れるパージガスの急激な濃度変化が緩和され、パージ濃
度急変による空燃比変動が防止される。
【0039】 実施例2. 実施例2は、エンジン始動時に一時的にパージバルブを
開弁するものであって、全体システムは実施例1と同様
であり、パージおよび燃料噴射の基本的な制御は実施例
1と同様である。
【0040】 図7はこの実施例2の始動時におけるパー
ジバルブ開弁を実行するフローチャートである。このフ
ローチャートはS301〜S308のステップからな
り、スタートすると、S301でスタータON(オン)
かどうかを見る。そしてスタータONであれば、S30
2でパージバルブが開弁率100%となるようパージデ
ューティーをセットし、S303でタイマー値tを0
(ゼロ)にセットする。そして、S304でカウントア
ップし、S305でタイマー値tが設定値A以上になっ
たかどうかを見て、タイマー値tが設定値A以上になる
までS304〜S305の処理を繰り返す。そして、タ
イマー値tが設定値A以上になれば、S306でパージ
デューティーをOFF(オフ)にする。また、S301
でスタータONでなければ、S307でF/B中かどう
かを見て、F/B中であれば、パージ実行条件成立とい
うことで、S308で、パージデューティー(DPR
G)を要求パージ流量相当の値とする。また、F/B中
でないときは、S306でパージデューティーをOFF
にする。
【0041】 なお、実施例2では始動時に一時的にパー
ジバルブを開弁するようにしているが、始動時以外のパ
ージバルブ前後の差圧が所定値より小さい運転領域に設
定してもよく、始動時および始動時以外のそのような運
転領域に設定してもよい。また、開弁期間は、一時的な
開弁期間にパージガスがパージ通路に溜まり、吸気系ま
では流出しない長さに設定される。
【0042】 この実施例2によれば、パージ開始前にパ
ージガスをパージバルブと吸気系との間のパージ通路に
充満させて、パージ開始と同時に設定どおりのパージ量
を供給するようにでき、パージ遅れによる空燃比変動の
発生を防止することができる。
【0043】 応用例この応用例 は、パージ開始から所定期間は空燃比フィー
ドバックの学習を制限するものである。全体システムは
実施例1と同様であり、パージおよび燃料噴射の基本的
な制御は実施例1と同様である。
【0044】 図8はこの応用例の学習制限を実行するフ
ローチャートである。このフローはS401〜S420
のステップからなり、スタートすると、S401で吸入
空気量,エンジン回転数,水温といった各種信号を読み
込む。そして、それらの信号を基にS402でエンジン
1回転あたりの充填量相当の基本噴射パルス幅を演算す
る。この演算は通常一般のものと差異がない。
【0045】 つぎに、S403で、エンジンの回転数と
負荷が所定の領域にあり、かつ、水温が例えば60゜C
以上で触媒が暖機した状態いったフィードバック条件が
成立しているかどうかを判定する。そして、フィードバ
ック条件が成立していれば、S404で通常どおりに空
燃比偏差に基づいたフィードバック補正量を演算し、一
方、フィードバック条件が成立していないときは、S4
05でフィードバック補正量をゼロ値にする。
【0046】 つぎに、S406でパージ中かどうかを見
る。そして、パージ中(パージ実行条件成立)というこ
とであれば、S407で前回が非パージ状態であったか
どうかを見て、前回非パージであればパージ開始時とい
うことで、S408でカウンタをセットし、S409へ
進み、フィードバック補正量の学習値を更新せずに、前
回のフィードバック実行条件成立時の学習値に固定する
(更新禁止)。そして、その前回値を用いてS410で
最終噴射パルス幅を演算し、S411で噴射を実行す
る。
【0047】 また、S407で前回非パージでなく、前
回以前にパージが開始されたというときは、S412で
カウンタが0(ゼロ)でないかどうかを見て、カウンタ
が0でなければS413でカウンタを減算してS409
へ進み、学習値の更新を行わない。
【0048】 S412でカウンタが0になれば、S41
4でカウンタを0(ゼロ)に固定し、S415で、水温
が例えば80゜C以上の状態で、フィードバック補正量
のサンプリング数が設定値に達したといった学習条件が
成立したかどうかを判定する。そして、学習条件が成立
していないときは、S409へ進み、学習値の更新を行
わず、学習条件が成立したというときは、S416で学
習値を更新する。
【0049】 また、S406でパージ中でない(パージ
実行条件非成立)というときは、S417でカウンタを
0(ゼロ)に固定し、S418で学習条件成立かどうか
を判定して、学習条件成立というときはS419でパー
ジ実行条件非成立時の学習値を更新する。また、学習条
件が成立していないときはS420へ進み、学習値の更
新を行わない。
【0050】 この応用例によれば、パージ開始から所定
期間は空燃比制御のフィードバック補正量の学習値の学
習度合を制限することにより、パージ開始時のパージ濃
度の変化による空燃比変動の影響を受けない学習値の設
定を可能とすることができる。
【0051】 なお、この応用例ではパージ開始から所定
期間はフィードバック補正量の学習値の更新を禁止して
いるが、例えば、前回の学習値の1/2にサンプリング
値の平均値の1/2を足し込んで新たな学習値とすると
いう場合に、パージ開始から所定期間に限り前回の学習
値の2/3にサンプリング値の平均値の1/3を足し込
んで新たな学習値とするといったように、サンプリング
値の反映度合を変えることによって学習度合を制限する
ようにしてよい。
【0052】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、パージ開始時におけるパージ濃度推定の誤判定によ
るオーバーリッチ等の空燃比変動を防止することができ
る。
【0053】 特に、本発明の請求項1に係る手段によれ
ば、所定運転領域においてパージ開始前にパージバルブ
を一時的に開弁することにより、パージガスをパージバ
ルブと吸気系との間のパージ通路に充満させて、パージ
開始と同時に設定どおりのパージ量を供給するようにで
き、パージ遅れによる空燃比変動の発生を防止すること
ができる。そして、所定運転領域を、特に請求項2に係
る構成のようにエンジン始動時すなわちクランキング中
とすることにより、パージガスを殆ど吸気系に流出させ
ずにパージ通路に溜めてパージ遅れを確実に防止するよ
うにでき、請求項3に係る構成のようにパージバルブを
所定期間、所定開弁状態に保持することにより上記効果
を高めるようにできる。また、請求項4に係る構成によ
れば、パージバルブをパージ開始前に一時的に開弁率1
00%の状態とすることにより、パージバルブと吸気系
との間にパージガスを十分充満させて上記効果を高める
ようにできる。また、請求項5に係る構成によれば、フ
ィードバック補正量に基づいてパージガス中の蒸発燃料
の濃度すなわちパージ濃度を推定し、推定したパージ濃
度に応じてパージ量および燃料供給量の少なくとも一方
を補正するものにおいて、パージ開始前にパージ通路に
パージガスを溜めてパージ開始と同時にパージガスを吸
気系に供給するようにしたことにより、パージ開始時に
パージ濃度推定に誤判定が生ずるのを防止するようにで
きる。
【0054】 また、請求項6に係る手段によれば、フィ
ードバック補正量に基づいてパージガス中の蒸発燃料の
濃度すなわちパージ濃度を推定し、推定したパージ濃度
に応じてパージ量および燃料供給量の少なくとも一方を
補正するものにおいて、パージ開始から所定期間はパー
ジ濃度推定を制限することにより、パージ開始時のパー
ジガス供給の遅れによってパージ濃度推定が誤判定とな
るのを防止することができる。具体的には、フィードバ
ック補正量に基づくパージ濃度推定値の増減度合を緩慢
にすることによって、パージ濃度推定を制限し、パージ
開始時のパージ濃度推定の誤判定を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の全体図
【図2】本発明の実施例1におけるパージ率ガード値の
マップ
【図3】本発明の実施例1におけるエバポ補正量のマッ
【図4】本発明の実施例1におけるパージおよび燃料噴
射の制御のフローチャート(前段部分)
【図5】本発明の実施例1におけるパージおよび燃料噴
射の制御のフローチャート(後段部分)
【図6】本発明の実施例1におけるエバポ補正係数設定
のためのフローチャート
【図7】本発明の実施例2における始動時のパージバル
ブ開弁を実行するフローチャート
【図8】本発明の応用例におけるパージ開始時の学習制
限を実行するフローチャート
【符号の説明】
1 エンジン本体 21 燃料タンク 26 ベーパー通路 28 キャニスター 30 パージ通路 31 ドレン通路 32 パージバルブ 33 チャンバー(拡大室) 40 エンジンコントロールユニット
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−72453(JP,A) 特開 平4−112959(JP,A) 実開 平3−114566(JP,U) 実開 昭57−103356(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02M 25/08 301 F02M 25/08

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料系に発生した蒸発燃料を貯溜する蒸
    発燃料貯溜手段と、前記蒸発燃料貯溜手段を吸気系に接
    続するパージ通路と、前記パージ通路を開閉するパージ
    バルブと、所定のパージ実行条件が成立した時に前記蒸
    発燃料貯溜手段から蒸発燃料を放出して吸気系に供給す
    るよう前記パージバルブを制御するパージ制御手段を備
    えたエンジンの蒸発燃料処理装置であって、前記パージ
    バルブ前後の差圧が所定値より小さい運転領域において
    パージ開始前にパージガスを前記吸気系に流出させない
    程度に一時的に前記パージバルブを開弁してパージガス
    を前記パージ通路に溜めるパージ前開弁手段を設けたこ
    とを特徴とするエンジンの蒸発燃料処理装置。
  2. 【請求項2】 燃料系に発生した蒸発燃料を貯溜する蒸
    発燃料貯溜手段と、前記蒸発燃料貯溜手段を吸気系に接
    続するパージ通路と、前記パージ通路を開閉するパージ
    バルブと、所定のパージ実行条件が成立した時に前記蒸
    発燃料貯溜手段から蒸発燃料を放出して吸気系に供給す
    るよう前記パージバルブを制御するパージ制御手段を備
    えたエンジンの蒸発燃料処理装置であって、エンジン始
    動時においてパージ開始前にパージガスを前記吸気系に
    流出させない程度に一時的に前記パージバルブを開弁し
    てパージガスを前記パージ通路に溜めるパージ前開弁手
    段を設けたことを特徴とするエンジンの蒸発燃料処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記パージ前開弁手段による前記パージ
    バルブの一時的な開弁は、所定開弁状態に保持するもの
    である請求項1または2記載のエンジンの蒸発燃料処理
    装置。
  4. 【請求項4】 前記パージバルブがデューティ制御式の
    ソレノイド弁により構成されたものであり、前記所定開
    弁状態が開弁率100%の状態である請求項3記載のエ
    ンジンの蒸発燃料処理装置。
  5. 【請求項5】 エンジンが、燃料供給量の調整により燃
    焼室内に供給される混合気の空燃比を制御する空燃比制
    御手段と、燃焼室に供給された混合気の空燃比を検出す
    る空燃比検出手段と、前記空燃比検出手段によって検出
    された空燃比の目標値に対する偏差に基づいてフィード
    バック補正量を設定するフィードバック補正量設定手段
    と、前記フィードバック補正量設定手段によって設定さ
    れたフィードバック補正量に基づいて燃料供給量を補正
    するフィードバック補正手段と、前記フィードバック補
    正量設定手段によって設定されたフィードバック補正量
    に基づいてパージガス中の蒸発燃料の濃度を推定するパ
    ージ濃度推定手段と、前記蒸発燃料貯溜手段から放出し
    吸気系に供給する蒸発燃料のパージ量および燃料供給量
    の少なくとも一方を前記パージ濃度推定手段により推定
    された前記蒸発燃料の濃度に応じて補正するエバポ補正
    手段を備えた請求項1、2、3または4記載のエンジン
    の蒸発燃料処理装置。
  6. 【請求項6】 燃料系に発生した蒸発燃料を貯溜する蒸
    発燃料貯溜手段と、前記蒸発燃料貯溜手段を吸気系に接
    続するパージ通路と、前記パージ通路を開閉するパージ
    バルブと、所定のパージ実行条件が成立した時に前記蒸
    発燃料貯溜手段から蒸発燃料を放出して吸気系に供給す
    るよう前記パージバルブを制御するパージ制御手段と、
    燃料供給量の調整により燃焼室内に供給される混合気の
    空燃比を制御する空燃比制御手段と、燃焼室に供給され
    た混合気の空燃比を検出する空燃比検出手段と、前記空
    燃比検出手段によって検出された空燃比の目標値に対す
    る偏差に基づいてフィードバック補正量を設定するフィ
    ードバック補正量設定手段と、前記フィードバック補正
    量設定手段によって設定されたフィードバック補正量に
    基づいて燃料供給量を補正するフィードバック補正手段
    と、前記フィードバック補正量設定手段によって設定さ
    れたフィードバック補正量に基づいてパージガス中の蒸
    発燃料の濃度を推定しパージ濃度推定値を増減させる
    ージ濃度推定手段と、前記蒸発燃料貯溜手段から放出し
    吸気系に供給する蒸発燃料のパージ量および燃料供給量
    の少なくとも一方を前記パージ濃度推定手段により推定
    された前記蒸発燃料の濃度に応じて補正するエバポ補正
    手段を備えたエンジンの蒸発燃料処理装置であって、パ
    ージ開始から所定期間は前記パージ濃度推定手段による
    前記蒸発燃料の濃度推定における前記推定値増減の度合
    を緩慢にするパージ濃度推定制限手段を設けたことを特
    徴とするエンジンの蒸発燃料処理装置。
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