JP3442362B2 - 道路橋継目部の伸縮装置 - Google Patents

道路橋継目部の伸縮装置

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JP3442362B2
JP3442362B2 JP2000385626A JP2000385626A JP3442362B2 JP 3442362 B2 JP3442362 B2 JP 3442362B2 JP 2000385626 A JP2000385626 A JP 2000385626A JP 2000385626 A JP2000385626 A JP 2000385626A JP 3442362 B2 JP3442362 B2 JP 3442362B2
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joint
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元之助 新井
良昌 新井
行雄 明石
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日本道路公団
中外道路株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は道路橋継目部の伸縮
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】道路橋の継目部には伸縮装置が設置さ
れ、この伸縮装置によって道路橋の伸縮を許容しながら
車両が橋面を支障なく走行できるようにするとともに、
道路橋下への雨水や土砂の落下が防止されている。例え
ば、特許第2598244号公報には2枚の波板を縦に
して対向させ、この波板の対向する内面にゴム製の溝形
シール板の両側部を接着させて雨水や土砂の落下防止が
図られている。この公報に記載のシール板は、その両端
に凸部と凹部とが形成されて溝の両端が塞がれており、
継目長手方向に相隣る伸縮装置のシール板は互いの凸部
と凹部とを嵌合することによって接続されている。
【0003】また、特開平6−41909号公報には、
道路橋伸縮装置において、2枚の縦板の上部と下部の各
々にシール手段を設けることによって、この2枚の縦板
間を2重にシールすることが記載されている。すなわ
ち、上部シール手段は、縦板間の上部に液状ゴムシール
材を充填し自然加硫させてなるものであり、下部シール
手段は2枚の縦板の下方でゴム板をU字状に撓め、その
両側部を両縦板の背面に固定したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く継目長手方
向に相隣るシール板同士を嵌合その他の方法で継ぎ合わ
せた場合、その継ぎ合わせ部で漏水を招きやすいという
問題がある。また、上述の如き二重のシール構造は漏水
防止に有利にはなるが、上部シール手段は液状ゴムシー
ル材を充填して自然加硫させただけであるから、ゴムが
早期に劣化して亀裂が入ったり縦板から剥離し易く、長
期間にわたってシール性を発揮させることができない。
【0005】そこで、本発明は、上記二重シール構造を
改良してシール性を高めることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような課
題に対して、上部のシール部材の接続位置から漏水して
もこれを下部のシール部材で受けて橋下への漏れを防止
できるようにしたものである。
【0007】すなわち、請求項1に係る発明は、道路橋
の継目長手方向に延び互いの凸部と 凹部とが向かい合う
ように組み合わされた一対の波板と、この両波板の対向
する内面に接着され道路橋の継目を塞ぐ継目長手方向に
延びたシール部材とを各々有し、上記波板の上端が路面
高さに位置付けられ、互いのシール部材同士が継目長手
方向に接続された複数の上部伸縮継手と、道路橋の継目
長手方向に延び互いの凸部と凹部とが向かい合うように
組み合わされた一対の波板と、この両波板の対向する内
面に接着され道路橋の継目を塞ぐ継目長手方向に延びた
シール部材とを各々有し、上記上部伸縮継手の下側に配
置され、互いのシール部材同士が継目長手方向に接続さ
れた複数の下部伸縮継手とを備え、上記上部伸縮継手の
波板と下部伸縮継手の波板とは互いに面一になるように
設けられ、上記上部伸縮継手のシール部材同士の接続位
置と、上記下部伸縮継手のシール部材同士の接続位置と
が継目長手方向にずれていることを特徴とする道路橋継
目部の伸縮装置である。
【0008】請求項2に係る発明は、各々道路橋の継目
長手方向に延び且つ互いに継目長手方向に接続されて道
路橋の継目を塞ぐ複数のシール部材を有し、上端が路面
高さに位置付けられた伸縮継手と、上記伸縮継手の下側
に配置された下部シール手段とを備え、上記下部シール
手段は、道路橋の継目長手方向に延び、両側部が上記伸
縮継手とは別に設けられている押え板によって道路橋本
体に固定された、道路橋の継目を塞ぐ下部シール部材
有し、上記伸縮継手のシール部材同士の接続位置は、上
記下部シール部材の継目長手方向に継目なく連続して延
びる部分の上方に配置されていることを特徴とする道路
橋継目部の伸縮装置である。
【0009】請求項3に係る発明は、各々道路橋の継目
長手方向に延び且つ互いに継目長手方向に接続されて道
路橋の継目を塞ぐ複数のシール部材を有し、上端が路面
高さに位置付けられた伸縮継手と、 上記伸縮継手の下側
に配置された下部シール手段とを備え、上記下部シール
手段は、道路橋の継目長手方向に延び、両側部が上記伸
縮継手とは別に設けられている支持板によって上記伸縮
継手に支持された、道路橋の継目を塞ぐ下部シール部材
を有し、上記伸縮継手のシール部材同士の接続位置は、
上記下部シール部材の継目長手方向に継目なく連続して
延びる部分の上方に配置されていることを特徴とする道
路橋継目部の伸縮装置である。
【0010】請求項4に係る発明は、各々道路橋の継目
長手方向に延び且つ互いに継目長手方向に接続されて道
路橋の継目を塞ぐ複数のシール部材を有し、上端が路面
高さに位置付けられた伸縮継手と、上記伸縮継手の下側
に配置された下部シール手段とを備え、上記下部シール
手段は、道路橋の継目長手方向に延び、両側部が上記伸
縮継手とは別に設けられている支持板によって道路橋本
体に支持された、道路橋の継目を塞ぐ下部シール部材を
有し、上記伸縮継手のシール部材同士の接続位置は、上
記下部シール部材の継目長手方向に継目なく連続して延
びる部分の上方に配置されていることを特徴とする道路
橋継目部の伸縮装置である。
【0011】請求項2〜4の下部シール部材について
は、シールすべき道路橋継目部の全長にわたって継目な
く連続して延びたものを用いることもできるが、複数の
シール部材を継目長手方向に接続して構成するようにし
てもよい。
【0012】従って、本発明においては、上側の伸縮継
手のシール部材同士が接続された部分から下方に万一漏
水することがあっても、その漏水量は少なく、しかもそ
の漏れた雨水は下側のシール部材の継目長手方向に継目
なく連続して延びる部分で受けられるから、この下側の
シール部材からさらに橋下へ漏水することを防止する上
で有利になる。また、下側のシール部材同士に接続部分
があっても、上述の如く上側のシール部材の接続部分か
ら漏れた雨水は下側のシール部材の継目長手方向に継目
なく連続して延びる部分で受けられるから、その漏れた
水が該下側のシール部材の接続部分に集中することがな
く、下側のシール部材同士の接続部分から更に橋下に漏
水することが防がれる。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、上側のシ
ール部材同士の接続位置を下側のシール部材の継目長手
方向に継目なく連続して延びる部分の上方に配置したか
ら、仮に上側のシール部材同士の接続部分から下方に漏
水することがあっても、下側のシール部材から更に橋下
に漏水することが防止され、道路橋継目部のシール性が
高くなる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0015】<実施形態1> 図1には本実施形態に係る道路橋の継目部分がコンクリ
ートの一部を省略して示されている。同図において、1
は道路橋本体、2は橋面舗装であり、道路橋本体1,1
の継目部に道路橋伸縮装置3が設置されている。道路橋
伸縮装置3は、上部伸縮継手4と下部伸縮継手5とを備
えている。
【0016】先に下部伸縮継手5を説明すると、これ
は、図2に示すように、縦にして互いの凸部と凹部とが
向かい合うように組み合わされた一対の波板6,6を備
えている。この両波板6,6は継目長手方向(道路橋幅
員方向)に延びている。両波板6,6の間には溝形のゴ
ム製シール板(シール部材)7が配置されている。この
シール板7は、両側部が両波板6,6の対向する内面に
接着されたシール板本体と、このシール板本体の一端に
設けられた溝形凸部7aと、他端に設けられた溝形凹部
7bとを備えている。
【0017】溝形凸部7aは、図3にも示すように、シ
ール板本体の一端に繋がって波板6の端より外方へ突出
した溝形状のものであり、その溝の先端は止水壁で塞が
れている。溝形凹部7bは、シール板本体の他端より折
り返されてこのシール板本体の溝の内側を内方へ延びた
ものであって、溝形凸部7aが嵌合する溝形状に形成さ
れ、その溝の先端は止水壁で塞がれている。また、溝形
凹部7bはシール板本体の端縁に繋がっているが、この
端縁から奥に入った部分は図4にも示すようにシール板
本体に重なっているだけで拘束はされていない。
【0018】波板6の凸部側の下端には底板9が設けら
れ、また、波板6の背面にはアンカー10が設けられて
いる。波板6の両端には継目長手方向に相隣る伸縮継手
同士を連結するためのプレート11が側方へ突出させて
設けられている。
【0019】上部伸縮継手4は、底板を備えていないこ
とを除いて下部伸縮継手5と同じ構成であり、一対の波
板6,6と、両端に溝形凸部7a及び溝形凹部7bを有
するゴム製のシール板(シール部材)7と、アンカー1
0と、プレート11とを備えてなる。上部伸縮継手4の
波板6の上端は路面高さに位置付けられている。
【0020】図1に示すように、継目長手方向に相隣る
上部伸縮継手4は、互いのシール板7同士を溝形凸部7
aと溝形凹部7bとの嵌合によって隙間なく接続し、互
いの波板9のプレート11同士をボルトで結合すること
によって連結されている。継目長手方向に相隣る下部伸
縮継手5も、互いのシール板7同士の溝形凸部7aと溝
形凹部7bとの嵌合によって隙間なく接続し、互いの波
板9のプレート11同士をボルトで結合することによっ
て連結されている。
【0021】そうして、上部伸縮継手4同士の連結位置
と、下部伸縮継手5同士の連結位置とは、すなわち、上
部伸縮継手4のシール板7同士の接続位置と下部伸縮継
手5のシール板7同士の接続位置とは、継目長手方向に
ずらされている。
【0022】また、上部伸縮継手4と下部伸縮継手5と
は、下部伸縮継手5の波板6の上に上部伸縮継手4の波
板6を互いに面一になるように載せ、接続板12をこの
上下の波板6に跨るように設けてそれらの背面に溶接す
ることにより、上下に結合されていて、上部伸縮継手4
の波板6の上端が路面高さになっている。
【0023】上部伸縮継手4及び下部伸縮継手5の両
側、つまり波板7の背部にはコンクリート13が路面高
さまで打設されている。
【0024】上部伸縮継手4のシール板7の溝には砂、
液状ゴムシール材その他の充填材15が充填され、下部
伸縮継手5のシール板7の溝にはそのような充填材を充
填せず、溝空間が形成されている。上部伸縮継手4のシ
ール板7の溝に砂と液状ゴムシール材とを充填する場
合、先に砂を入れ、その上に液状ゴムシール材を流し込
んで自然加硫させる。
【0025】以上のように、道路橋伸縮装置3は、各上
部伸縮継手4のシール板7によって形成された溝の両端
が溝形凸部7a及び溝形凹部7bの各止水壁によって塞
がれていて、その溝が互いに独立している。従って、各
シール板7の溝に砂やシール材その他の充填物を入れて
も、あるいは雨水が入っても、それらは当該溝内に止ま
り、隣りの上部伸縮継手4のシール板7の溝には流出し
ない。
【0026】また、相隣る上部伸縮継手4のシール板7
同士は溝形凸部7aと溝形凹部7bとの嵌合によって隙
間なく接続されているから、当該接続部分からの漏水が
防止される。仮に当該接続部分から雨水が漏れて落下し
ても、その漏水量は微量である。しかも、その漏れた雨
水は下部伸縮継手5のシール板7同士の接続部以外の部
分、すなわち、シール板7の継目長手方向に継目なく連
続して延びる溝部分で受けられるから、橋下へ漏れ落ち
ることが防止される。
【0027】<実施形態2> 本実施形態については図5及び図6に示されている。道
路橋伸縮装置3の伸縮継手4は、実施形態1の上部伸縮
継手と同様に設けられた一対の波板6,6と、両端に溝
形凸部7a及び溝形凹部7bを有するシール板7と、ア
ンカー(図示省略)とを備えていて、波板6の凸部側の
下端には底板9が設けられている。継目長手方向に相隣
る伸縮継手4,4は、互いのシール板7同士を溝形凸部
7aと溝形凹部7bとの嵌合によって隙間なく接続し、
互いの波板9のプレート(図示省略)同士をボルトで結
合することによって連結されている。なお、充填材15
の図示は省略した。この点は以下の他の実施形態でも同
じである。
【0028】下部シール手段5は、図6に伸縮継手4を
除いて示すように、シールすべき道路橋継目部の全長に
わたって継目なく連続して延びるシール板(シール部
材)7と、このシール板7を道路橋本体1,1に固定す
る押え板16,16とを備えてなる。
【0029】すなわち、シール板7は、ゴム板をU字状
に撓めてなるもので、この撓み部分が道路橋本体1,1
の遊間18に配置され、その両側部が道路橋本体1,1
に形成された切欠き段部1a,1aの縁部に懸けられて
いる。押え板16は断面逆L字状になって継目長手方向
に延び、押え板16の水平部がシール板7の側部に上か
ら押えるように重ねられている。この押え板16の水平
部がシール板7と共にコンクリート用釘17により上記
切欠き段部1aに固定されている。押え板16の垂直部
はシール板7のU字状撓み部の上部を道路橋本体1の端
面に挟みこんでいる。この下部シール手段5のシール板
7には、補強布入りのゴム板を採用することが好まし
い。
【0030】そうして、シール板7のU字状撓み部の溝
にはスポンジ19が押え板16の水平部上面と同じ高さ
まで詰められている。また、図5に示すように、波板6
の背面下部には切欠き段部1aにコンクリート13を打
設したときに、該コンクリート13が下部シール手段5
の上に漏れ出ることを防止する堰板20が設けられてい
る。
【0031】施工に際しては、まず、下部シール手段5
を設置しスポンジ19を詰めてから、その上に伸縮継手
4を配置し、波板6,6の背部にコンクリート13を打
設する。
【0032】従って、本実施形態の場合も、実施形態1
と同様に、相隣る伸縮継手4のシール板7の接続部分か
ら雨水が漏れて落下しても、その漏れた雨水は下部シー
ル手段5のシール板7の継目長手方向に継目なく連続し
て延びる部分で受けられるから、橋下へ漏れ落ちること
が防止される。
【0033】また、道路橋上の車両走行音が下部シール
手段5のシール板7及びスポンジ19によって吸収・遮
断され、橋下の騒音が小さくなる。
【0034】さらに、伸縮継手4の施工時に、当該継手
部品や工具が遊間18から橋下へ落下することが下部シ
ール手段5によって防止され、工事の安全性が高まる。
【0035】<実施形態3> 本実施形態については図7〜図11に示されている。道
路橋伸縮装置3の伸縮継手4は、実施形態1と同様に設
けられた一対の波板6,6と、両端に溝形凸部7a及び
溝形凹部7bを有するシール板7と、アンカーとを備え
ていて、波板6の凸部側の下端には底板9が設けられて
いる。そうして、継目長手方向に相隣る伸縮継手4,4
は、互いのシール板7同士を溝形凸部7aと溝形凹部7
bとの嵌合によって隙間なく接続し、互いの波板9のプ
レート11同士をボルトで結合することによって連結さ
れている。
【0036】下部シール手段5は、各々継目長手方向に
延び且つ互いに継目長手方向に突き合わされた複数のゴ
ム製シール板7と、各シール板7を伸縮継手4に支持す
る支持板21,21と、図8に示すようにこの支持板2
1にシール板7を固定する押え板22とを備えてなる。
【0037】すなわち、下部シール手段5の支持板21
は、波板6の背面に固定される垂直取付部と、この取付
部下端より遊間18に向かって斜めに延びる集水部と、
この集水部下端より垂直に下った支持部とを備えてな
る。上記取付部は波板6に対して固定されている。
【0038】下部シール手段5のシール板7は、ゴム板
をU字状に撓めて溝形状に形成されたものであり、その
両側部が上記支持板21の支持部の背面に重ねられて、
その上から押え板22が重ねられて、ボルトにより当該
支持部に固定されている。シール板7の溝の両端は薄い
ゴム板によって形成されたシール端部材の可撓性を有す
る止水壁23によって塞がれている。
【0039】上記下部シール手段5のシール板7は、伸
縮継手4のシール板7よりも長く形成されている。すな
わち、図9に示すように、伸縮継手4(従って、そのシ
ール板7)は例えば1m前後とされて、その複数が継目
長手方向Wに接続されているが、下部シール手段5(従
って、そのシール板7)は、道路の車線幅員(2.75
〜3.75m)に略等しい長さに設定されて、その複数
が継目長手方向に突き合わされて接続されている。但
し、下部シール手段5のシール板7の接続位置(突き合
わせ位置)Aは伸縮継手4のシール板7の接続位置Bに
対して継目長手方向にずらされている。このずれ量は例
えば50mm程度とすればよい。
【0040】そうして、上記下部シール手段5のシール
板7の溝底は道路の横断勾配に対応して継目長手方向の
一方へ下降傾斜しており、その低くなった側の端部に当
該シール板7の溝から水を抜く水抜き管24が連結され
ている。この水抜き管24は、道路橋路肩の排水桝から
橋脚を伝って橋下の集水桝に延びている排水管(図示省
略)に接続されている。なお、図9において、25は道
路橋の高欄である。
【0041】従って、本実施形態の場合も、相隣る伸縮
継手4のシール板7の接続部分から雨水が漏れて落下し
ても、その漏れた雨水は下部シール手段5のシール板7
で受けられ、水抜き管24より排水管に導かれることに
なり、下部シール手段5のシール板7の突き合わせ接続
部から橋下へ漏水することが避けられる。
【0042】図10及び図11は上記下部シール手段5
の変形例を示す。
【0043】すなわち、この例のシール端部材は、底板
部31と、その両側縁から立ち上がった側板部32,3
2と、底板部31の前縁から立ち上がった止水壁23と
を備え、後面及び上面は開口している薄いゴム製のもの
である。止水壁23は縦方向の折れ線を有する凹凸状
(蛇腹状)に形成されていて、両側縁は側板部32,3
2に続いている。このシール端部材はシール板7の端部
に該シール板7が内側になるように嵌められて、その重
なった部分が接着されている。
【0044】そうして、継目長手方向に相隣る下部シー
ル手段5の止水壁23は互いの凹部と凸部とが重なるよ
うに、つまり互いの凹凸が噛み合うように組み合わされ
ている。また、下部シール手段5の横断勾配に対応して
下降傾斜して低くなった側のシール端部材の底板部31
には水抜き管24が接続されている。この水抜き管24
付きシール端部材が設けられたシール板7の底部には、
水抜き管24の接続口が塞がれないように切欠き7cが
形成されている。
【0045】従って、この変形例では、止水壁23が縦
方向の折れ線を有する凹凸状、すなわち、蛇腹状に形成
されているから、橋長方向への伸縮性が高い。また、横
断勾配上手側の止水壁23と下手側の止水壁23とは、
互いの凹凸が噛み合うように組み合わされていて、その
接触面積が広くなっているから、この両止水壁23,2
3の接続部からの漏水防止に有利である。
【0046】<実施形態4> 本実施形態については図12に示されている。道路橋伸
縮装置3の伸縮継手4は、実施形態1と同様に設けられ
た一対の波板6,6と、両端に溝形凸部7a及び溝形凹
部7bを有するシール板7と、アンカーとを備えてい
て、波板6の下端には底板9が設けられている。そうし
て、継目長手方向に相隣る伸縮継手4,4は、互いのシ
ール板7同士を溝形凸部7aと溝形凹部7bとの嵌合に
よって隙間なく接続し、互いの波板9のプレート11同
士をボルトで結合することによって連結されている。
【0047】下部シール手段5は、シールすべき道路橋
継目部の全長にわたって継目なく連続して延びるシール
板7と、このシール板7を道路橋本体1,1に支持する
支持板26,26と、シール板7を支持板26に止める
押え板27とを備えてなる。
【0048】すなわち、支持板26,26は、切欠き段
部1a,1aに立設されて伸縮継手4の底板9,9の下
側を継目長手方向に直線的に延びており、背部にはアン
カー10が設けられている。シール板7は、ゴム板を支
持板26,26の間でU字状に撓めてなるもので、その
両側部が支持板26,26の上端を越えてその背面に延
ばされ、該支持板26の背面にボルトにより押え板27
を介して固定されている。
【0049】そうして、上記伸縮継手4は、その底板9
が下部シール手段5のシール板7の上に載せられ、これ
により、シール板7は底板9と支持板26とに挟まれた
状態になっている。
【0050】従って、本実施形態の場合も、相隣る伸縮
継手4のシール板7の接続部分から雨水が漏れて落下し
ても、その漏れた雨水は下部シール手段5のシール板7
の継目長手方向に継目なく連続して延びる部分で受けら
れるから、橋下へ漏れ落ちることが防止される。
【0051】なお、下部シール手段5のシール板に関
し、上記実施形態2,4ではをシールすべき道路橋継目
部の全長にわたって継目なく連続して延ばし、実施形態
3では車線幅員に略等しい長さにしたが、施工制限等の
必要に応じて、適宜の長さで分割してそれらを互いに接
続し、その接続位置を上側の伸縮継手4の接続位置に対
して継目長手方向にずらすようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る道路橋継目部を一部
省略し一部断面にして示す斜視図。
【図2】同実施形態の下部伸縮継手を一部省略して示す
斜視図。
【図3】同実施形態の下部伸縮継手のシール板の溝形凸
部と溝形凹部との関係を示す縦断面図。
【図4】同実施形態の下部伸縮継手をシール板の溝形凹
部の部位で横断して示す横断面図。
【図5】本発明の実施形態2に道路橋継目部を一部断面
にして示す斜視図。
【図6】同実施形態の道路橋継目部の下部シール手段を
設置した状態を一部断面にして示す斜視図。
【図7】本発明の実施形態3に係る道路橋継目部を一部
省略し一部断面にして示す斜視図。
【図8】同実施形態の下部シール手段のシール端部材を
示す斜視図。
【図9】同実施形態の伸縮継手の接続位置と下部シール
手段の接続位置との関係を示す一部省略した側面図。
【図10】同実施形態のシール端部材の他の例を示す斜
視図。
【図11】同実施形態のシール端部材同士の接続状態を
示す平面図。
【図12】本発明の実施形態4に係る道路橋継目部を一
部省略し一部断面にして示す斜視図。
【符号の説明】
1 道路橋本体 2 橋面舗装 3 道路橋伸縮装置 4 上部伸縮継手(伸縮継手) 5 下部伸縮継手(下部シール手段) 6 波板 7 シール板(シール部材) 7a 溝形凸部 7b 溝形凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 明石 行雄 広島県広島市安佐南区緑井2−26−1 JH緑井庁舎 日本道路公団中国支社 広島技術事務所内 (56)参考文献 特開 平8−284104(JP,A) 特開 平9−49204(JP,A) 実開 昭60−58607(JP,U) 実開 昭57−4406(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01C 11/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 道路橋の継目長手方向に延び互いの凸部
    と凹部とが向かい合うように組み合わされた一対の波板
    と、この両波板の対向する内面に接着され道路橋の継目
    を塞ぐ継目長手方向に延びたシール部材とを各々有し、
    上記波板の上端が路面高さに位置付けられ、互いのシー
    ル部材同士が継目長手方向に接続された複数の上部伸縮
    継手と、道路橋の継目長手方向に延び互いの凸部と凹部とが向か
    い合うように組み合わされた一対の波板と、この両波板
    の対向する内面に接着され 道路橋の継目を塞ぐ継目長手
    方向に延びたシール部材とを各々有し、上記上部伸縮継
    手の下側に配置され、互いのシール部材同士が継目長手
    方向に接続された複数の下部伸縮継手とを備え、上記上部伸縮継手の波板と下部伸縮継手の波板とは互い
    に面一になるように設けられ、 上記上部伸縮継手のシール部材同士の接続位置と、上記
    下部伸縮継手のシール部材同士の接続位置とが継目長手
    方向にずれていることを特徴とする道路橋継目部の伸縮
    装置。
  2. 【請求項2】 各々道路橋の継目長手方向に延び且つ互
    いに継目長手方向に接続されて道路橋の継目を塞ぐ複数
    のシール部材を有し、上端が路面高さに位置付けられた
    伸縮継手と、 上記伸縮継手の下側に配置された下部シール手段とを備
    え、 上記下部シール手段は、 道路橋の継目長手方向に延び
    両側部が上記伸縮継手とは別に設けられている押え板に
    よって道路橋本体に固定された、道路橋の継目を塞ぐ下
    部シール部材を有し、 上記伸縮継手のシール部材同士の接続位置は、上記下部
    シール部材の継目長手方向に継目なく連続して延びる部
    分の上方に配置されていることを特徴とする道路橋継目
    部の伸縮装置。
  3. 【請求項3】 各々道路橋の継目長手方向に延び且つ互
    いに継目長手方向に 接続されて道路橋の継目を塞ぐ複数
    のシール部材を有し、上端が路面高さに位置付けられた
    伸縮継手と、 上記伸縮継手の下側に配置された下部シール手段とを備
    え、 上記下部シール手段は、道路橋の継目長手方向に延び、
    両側部が上記伸縮継手とは別に設けられている支持板に
    よって上記伸縮継手に支持された、道路橋の継目を塞ぐ
    下部シール部材を有し、 上記伸縮継手のシール部材同士の接続位置は、上記下部
    シール部材の継目長手方向に継目なく連続して延びる部
    分の上方に配置されていることを特徴とする道路橋継目
    部の伸縮装置。
  4. 【請求項4】 各々道路橋の継目長手方向に延び且つ互
    いに継目長手方向に接続されて道路橋の継目を塞ぐ複数
    のシール部材を有し、上端が路面高さに位置付けられた
    伸縮継手と、 上記伸縮継手の下側に配置された下部シール手段とを備
    え、 上記下部シール手段は、道路橋の継目長手方向に延び、
    両側部が上記伸縮継手とは別に設けられている支持板に
    よって道路橋本体に支持された、道路橋の継目を塞ぐ下
    部シール部材を有し、 上記伸縮継手のシール部材同士の接続位置は、上記下部
    シール部材の継目長手方向に継目なく連続して延びる部
    分の上方に配置されていることを特徴とする道路橋継目
    部の伸縮装置。
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