JP3438270B2 - 電子制御システムにおけるデータバックアップ装置及び車両用故障診断装置 - Google Patents

電子制御システムにおけるデータバックアップ装置及び車両用故障診断装置

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JP3438270B2
JP3438270B2 JP27099793A JP27099793A JP3438270B2 JP 3438270 B2 JP3438270 B2 JP 3438270B2 JP 27099793 A JP27099793 A JP 27099793A JP 27099793 A JP27099793 A JP 27099793A JP 3438270 B2 JP3438270 B2 JP 3438270B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子制御システムにお
けるデータバックアップ装置に係り、例えば車載機器の
異常解析に必要な診断データを記憶保持する故障診断装
置に用いられるバックアップ装置及び車両用故障診断装
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のデータバックアップ装置は、従
来から、車載機器の異常解析に必要な診断データを記憶
保持して故障診断を実施する故障診断装置等に用いられ
ている。即ち、車両各部の診断データが、電源遮断時に
もその内容を保持するバックアップメモリに一定周期毎
に順次更新され、この更新されたデータを用いて異常の
診断が行われるようになっている(例えば、特開昭62
−142849号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の故障診
断装置では、バックアップメモリのデータ更新途中に電
源が遮断された場合、メモリ内容は更新前の診断データ
と更新後の診断データとが混在した状態になる。そし
て、電源投入時において、更新前と更新後のデータが混
在した状態のメモリ内容を故障診断に用いることで、故
障診断の精度が悪化するおそれが生じる。
【0004】要するに、この種の電子制御システムで
は、バックアップメモリに更新前の制御データと更新後
の制御データとが混在して記憶されていると、その制御
データの精度が著しく低下してしまい、同データをバッ
クアップメモリから読み出して用いることができないと
いう問題が生じていた。
【0005】本発明は上記の問題に着目してなされたも
のであって、その目的とするところは、制御データの更
新途中に電源が遮断されても、電源投入時には更新前及
び更新後の制御データを混在させることなく用いて電源
投入時の制御を確実に行うことができる電子制御システ
ムにおけるデータバックアップ装置及び車両用故障診断
装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の電子制御システムにおけるデータ
バックアップ装置は、図10に示すように、第1,第
2,第3の記憶領域を有し、電源遮断時にもデータを記
憶保持するバックアップメモリM1と、所定のタイミン
グにて開始されるルーチンにて、前記バックアップメモ
リM1の第1の記憶領域の制御データを順次更新するデ
ータ更新手段M2と、前記データ更新手段M2による制
御データの更新開始時にチェックデータを前記バックア
ップメモリM1の第3の記憶領域にセットし、同更新終
了時に当該チェックデータをリセットするチェックデー
タ設定手段M3と、前記データ更新手段M2による制御
データの更新開始以前に、前回の更新時に前記バックア
ップメモリM1の第1の記憶領域に記憶した制御データ
を前記第2の記憶領域に転送するデータ転送手段M4
と、電源投入時において、前記第3の記憶領域にチェッ
クデータがセットされていれば、前記第2の記憶領域の
制御データを前記第1の記憶領域に復帰させるデータ復
帰手段M5とを備えたことを要旨とするものである。
た、請求項2に記載の車両用故障診断装置は、車載機器
の異常解析に必要な診断データを記憶保持して故障診断
を実施する装置であって、第1,第2,第3の記憶領域
を有し、電源遮断時にも前記診断データを記憶保持する
バックアップメモリと、前記車載機器の異常を検出する
異常検出手段と、該異常検出手段にて前記車載機器の異
常が検出された場合に、前記バックアップメモリの第1
の記憶領域に記憶保持されている前記診断データを順次
更新するデータ更新手段と、前記データ更新手段による
診断データの更新開始時にチェックデータを前記バック
アップメモリの第3の記憶領域にセットし、同更新終了
時に当該チェックデータをリセットするチェックデータ
設定手段と、前記異常検出手段による前記車載機器の異
常検出後であって、前記データ更新手段による前記診断
データの更新開始以前に、前回の更新時に前記バックア
ップメモリの第1の記憶領域に記憶した前記診断データ
を前記第2の記憶領域に転送するデータ転送手段と、電
源投入時において、前記第3の記憶領域にチェックデー
タがセットされていれば、前記第2の記憶領域の制御デ
ータを前記第1の記憶領域に復帰させるデータ復帰手段
とを 備えたことを要旨とする。また、請求項3に記載の
車両用故障診断装置は、請求項2に記載の車両用故障診
断装置において、前記チェックデータは、前記データ更
新手段により前記診断データが更新途中か否かを示すと
ともに、前記診断データの種類を識別するデータである
ことを要旨とする。
【0007】
【作用】データ更新手段M2は、所定のタイミングにて
開始されるルーチンにて、バックアップメモリM1の第
1の記憶領域の制御データを順次更新する。チェックデ
ータ設定手段M3は、データ更新手段M2による制御デ
ータの更新開始時にチェックデータをバックアップメモ
リM1の第3の記憶領域にセットし、同更新終了時に当
該チェックデータをリセットする。データ転送手段M4
は、データ更新手段M2による制御データの更新開始以
前に、前回の更新時にバックアップメモリM1の第1の
記憶領域に記憶した制御データを第2の記憶領域に転送
する。データ復帰手段M5は、電源投入時において、第
3の記憶領域にチェックデータがセットされていれば、
第2の記憶領域の制御データを第1の記憶領域に復帰さ
せる。
【0008】即ち、データ更新手段M2による制御デー
タの更新途中において、電源供給が遮断された場合、第
3の記憶領域のチェックデータはセット状態で保持され
る。このとき、第1の記憶領域の制御データは更新前の
データと更新後のデータとが混在する状態であるのに対
し、第2の記憶領域の制御データは全て前回のルーチン
での制御データに統一された状態で記憶されている。そ
して、電源投入された時には、チェックデータのセット
状態によって制御データの更新途中での電源遮断が判別
される。この場合、電源遮断であると確認されれば、第
2の記憶領域の制御データが第1の記憶領域に復帰され
ることで、電源投入時に更新前及び更新後の制御データ
が混在した情報を用いることなく制御が行われる。さら
に、更新前及び更新後の制御データが混在した第1の記
憶領域は全て混在のない制御データに書き換えられるた
め、制御が再開される際に、混在した制御データが使わ
れ制御に悪影響を及ぼすおそれはない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の電子制御システムにおけるデ
ータバックアップ装置を車両用の故障診断装置に具体化
した一実施例について図面に従って説明する。
【0010】図1には、本実施例における故障診断装置
の電気的構成を示す。制御ユニット1はCPU(中央処
理装置)4、ROM(リードオンリメモリ)5、RAM
(ランダムアクセスメモリ)6、入出力(I/O)回路
7等により構成されている。CPU4、ROM5、RA
M6、I/O回路7にはイグニションスイッチ2を経て
バッテリ3より電源が供給されている。RAM6の一部
にはバッテリ3より直接電源が供給されており、イグニ
ションスイッチ2による電源遮断時にも記憶内容が保持
されるバックアップRAMとなっている。
【0011】I/O回路7にはスロットルセンサ8、エ
アフローメータ9、クランク角センサ10、水温センサ
11等の車両各部に設けたセンサからのセンサ信号が入
力される。CPU4はROM5内の制御プログラムを用
いて前記各センサ信号に応じた燃料噴射量を算出し、こ
の燃料噴射量に応じた出力信号をI/O回路7を介して
燃料噴射弁12に出力する。なお、これら各センサ信号
によってエンジンの運転状態(エンジン回転数NE,吸
入空気量GN等)が求められ、異常検出時には同データ
が診断データとしてバックアップRAMに書き込まれる
ようになっている。
【0012】又、本故障診断装置において、I/O回路
7の図示しない接続ポートにはダイアグチェッカー13
が接続されるようになっている。そして、ダイアグチェ
ッカー13がI/O回路7に接続されると、同ダイアグ
チェッカー13は制御ユニット1に対して診断データ等
の出力をリクエストし、RAM6のバックアップRAM
内に書き込まれている各種診断データ(エンジン回転数
NE,吸入空気量GN,故障コード等)を読み出して異
常診断を実施する。
【0013】一方、図2にはバックアップRAMの記憶
領域の構成を示す。バックアップRAMは1語長16ビ
ットにて構成され、同図に示す如くn番地から(n+5
+α+α)番地において領域201〜213を有してい
る。なお、このバックアップRAMはメモリ内容によっ
て、バックアップRAM識別値の記憶領域をなすn番地
と、各種データの一時回避領域をなす(n+1)〜(n
+2+α)番地と、各種データのアクセス領域をなす
(n+3+α)〜(n+5+α+α)番地とに大別され
ている。
【0014】具体的に説明すると、n番地に相当する領
域201には、当該バックアップRAMのデータ更新途
中であるか否かを識別するためのバックアアップRAM
識別値が記憶される。即ち本実施例では、初期状態又は
バックアップRAMのデータ更新期間外であれば更新完
了を示すデータ(A5H)がセットされ、期間内であれ
ば前記(A5H)とは異なる所定のチェックデータがセ
ットされる。
【0015】又、一時回避領域である(n+1)番地の
領域202,203には、各々異常判定フラグA,異常
判定回数Aが記憶される。同じく、(n+2+0)〜
(n+2+α)番地の領域204〜206には、各々エ
ンジン回転数NE,吸入空気量GN,故障コード等の診
断データが記憶される。これらの領域202〜206に
記憶されるデータは、前回の更新時のデータになる。
【0016】さらに、データアクセス領域である(n+
3+α),(n+4+α)番地の領域207〜210に
は、各々スロットルセンサ8,水温センサ11の異常発
生を判断するための異常判定フラグ及び異常判定回数が
記憶される。又、同じく、(n+5+α+0)〜(n+
5+α+α)番地の領域211〜213は、前記領域2
04〜206と同バイト数を有しており、各領域には各
々、その時々の診断データ(エンジン回転数NE,吸入
空気量GN,故障コード等)が記憶される。
【0017】なお、本実施例では、CPU4によりデー
タ更新手段、チェックデータ設定手段、データ転送手段
及びデータ復帰手段が構成されている。又、バックアッ
プRAMによりバックアップメモリが構成されており、
同バックアップRAMの領域201が第3の記憶領域
に、領域202〜206が第2の記憶領域(一時回避領
域)に、さらに領域207〜213が第1の記憶領域
(データアクセス領域)に相当している。
【0018】次に、本実施例における故障診断装置の作
用について、図3〜図9を用いて説明する。なお、図
3,図4のフローチャートは、各々スロットルセンサ
8,水温センサ11の異常時における処理ルーチンを示
し、図5,図6のフローチャートは前記図3,図4のサ
ブルーチンを示している。又、図7のタイムチャート
は、図4の所定ステップ間におけるバックアップRAM
のデータ書き換え動作を示している。さらに、図8のフ
ローチャートは電源投入時におけるデータ復帰処理ルー
チンを、図9のフローチャートはダイアグチェッカー1
3へのデータ出力ルーチンを示している。図3,図4,
図9の各ルーチンは所定周期毎(本実施例では、8.2
msec毎)にCPU4によって順次実行され、図8の
ルーチンは電源投入時に1回だけCPU4によって実行
されるようになっている。
【0019】各ルーチンの処理を略述すると、図3,図
4のルーチンによってスロットルセンサ8又は水温セン
サ11の異常が検出されるととともに、バックアップR
AMの諸データの書き換えが行われる。つまり、バック
アップRAMには、図3,図4のルーチンによってスロ
ットルセンサ8又は水温センサ11の異常に関するデー
タが記憶される。そして、図8のルーチンによって電源
遮断時におけるバックアップRAMデータの復帰処理が
行われる。さらに、図9のルーチンによってバックアッ
プRAMのデータがダイアグチェッカー13に読み出さ
れ異常解析が行われる。
【0020】以下には、上記各ルーチンの制御内容つい
て図3から順に詳細に説明する。さて、図3のルーチン
がスタートすると、CPU4は、先ずステップ(以下、
Sとする)301,S302でスロットルセンサ8の出
力信号(以下、HA信号とする)が0.1V〜4.9V
の範囲にあるか否かを判別する。そして、HA信号がこ
の範囲内にあれば、CPU4はスロットルセンサ8が正
常に機能していると判別しS312に移行する。CPU
4は、S312でHA異常継続カウンタをクリアした
後、本ルーチンを終了する。ここで、HA異常継続カウ
ンタはクロック信号にてカウントされるようになってい
る。
【0021】一方、HA信号が0.1V〜4.9Vの範
囲外であれば、CPU4はS303に移行してHA異常
継続カウンタの値が所定値(本実施例では、500ms
に対応する値)以上になっているか否かを判別する。そ
して、S303が肯定判別されれば、CPU4はスロッ
トルセンサ8に異常が生じた(HA異常)と判断してS
304に移行する。CPU4はS304でHA異常が第
1回目であるか否かを判別する。この場合、当初(HA
異常の判定1回目)はS305に移行し、HA異常の判
定2回目以降はそのままルーチンを終了する。
【0022】CPU4は、S305で図5のバックアッ
プRAM書き換え開始処理ルーチンをコールする。図5
のサブルーチンにおいて、CPU4はS501で、バッ
クアップRAMの領域207,208(図2参照)に記
憶されている書き換え対象となる異常判定フラグ,異常
判定回数を一時回避用の領域202,203に複写す
る。即ち、HA異常の場合、前回までのHA異常判定フ
ラグ及びHA異常判定回数が異常判定フラグA及び異常
判定回数Aとして記憶される。又、CPU4はS502
で、領域211〜213に記憶されている前回の更新時
の診断データ0(NE),1(GN),・・・α(故障
コード)を一時回避用の領域204〜206に複写し、
診断データ0’(NE),1’(GN),・・・α’
(故障コード)として記憶する。即ち、S501,50
2では、後述するデータ更新処理(図3のS306〜3
10)の事前処理として、前回の更新時における各種デ
ータが一時回避領域に転送される。
【0023】その後、CPU4はS503で、バックア
ップRAMの領域201にHA異常に対応するチェック
データ(00H)を書き込む。即ち、この領域201の
バックアップRAM識別値には、当初、初期状態又はバ
ックアップRAM更新完了を示す値として(A5H)が
書き込まれているが、S503ではこの(A5H)とは
異なるチェックデータ(00H)が書き込まれる。同チ
ェックデータはサブルーチン引数として受け渡される。
【0024】その後、CPU4は、図3のS306〜3
10で今回のHA異常に伴う諸データをバックアップR
AMのデータアクセス領域に書き込む。詳しくは、CP
U4は、図3のS306でバックアップRAMの領域2
07にHA異常判定フラグを「1」にセットし、S30
7で領域208のHA異常判定回数をカウントアップす
る。なお、HA異常判定フラグはHA異常の発生に伴い
セット状態に保持され、HA異常判定回数は処理毎に
「1」ずつインクリメントされる。
【0025】又、CPU4は、S308,309,・・
・310で該当HA異常の解析に有用な診断データ0,
1,・・・αを求め、バックアップRAMに順次ストア
する。即ち、CPU4は、その時のエンジンの運転状態
に応じたエンジン回転数NE,吸入空気量GN等と、異
常の種類により定められた故障コード(HA異常の場合
には、01H)とを求め、バックアップRAMの領域2
11〜213に順次ストアする。
【0026】最後に、CPU4は、S311で図6のバ
ックアップRAM書き換え完了処理ルーチンをコール
し、本ルーチンを終了する。図6のサブルーチンにおい
て、CPU4はS601で、前記領域201のバックア
ップRAM識別値に更新完了を示す値(A5H)を書き
込む。
【0027】以上のように、HA異常が検出された場
合、S305(図5のS503)からS311(図6の
S601)までの期間で、領域201にチェックデータ
(00H)がセットされる。従って、同期間中に電源が
遮断されるとバックアップRAMにはチェックデータ
(00H)が保持され、電源が遮断されないとバックア
ップRAMには、バックアップRAM更新完了を示す値
(A5H)が保持されることになる。
【0028】次に、図4の水温センサ11の異常時処理
ルーチンについて説明する。図4において、CPU4は
S401,S402で、水温センサ11の出力信号(以
下、TW信号という)が0.1V〜4.9Vの範囲にあ
るか否かを判別する。そして、TW信号がこの範囲内に
あれば、CPU4は水温センサ11が正常に機能してい
ると判別しS412に移行する。CPU4は、S412
でTW異常継続カウンタをクリアした後、本ルーチンを
終了する。
【0029】一方、TW信号が0.1V〜4.9Vの範
囲外であれば、CPU4はS403に移行してTW異常
継続カウンタの値が所定値(本実施例では、500ms
に対応する値)以上になっているか否かを判別する。そ
して、S403が肯定判別されれば、CPU4は水温セ
ンサ11に異常が生じた(TW異常)と判断してS40
4に移行する。CPU4はS404でTW異常が第1回
目であるか否かを判別する。この場合、当初(TW異常
の判定1回目)はS405に移行し、TW異常の判定2
回目以降はルーチンを終了する。
【0030】CPU4は、S405で前述の図5のバッ
クアップRAM書き換え開始ルーチンをコールする。図
5のサブルーチンにおいて、CPU4はS501で、バ
ックアップRAMの領域209,210のTW異常判定
フラグ,TW異常判定回数の前回データを一時回避用の
領域202,203に複写し、異常判定フラグA及び異
常判定回数Aとして記憶する。又、CPU4はS502
で、領域211〜213の更新前の診断データ0(N
E),1(GN),・・・α(故障コード)を一時回避
用の領域204〜206に複写し、診断データ0’(N
E),1’(GN),・・・α’(故障コード)として
記憶する。さらに、CPU4はS503で、領域201
に記憶されているバックアップRAM識別値にサブルー
チン引数として受け渡されたTW異常のチェックデータ
(01H)を書き込む。
【0031】その後、CPU4は図4のS406で、領
域209のTW異常判定フラグを「1」にセットし、S
407で領域210のTW異常判定回数をカウントアッ
プする。又、CPU4はS408、409、・・・41
0で前記HA異常検出処理と同様に異常解析に有用な現
時点でのエンジン回転数NE,吸入空気量GN,故障コ
ード(TW異常の場合には、02H)等を領域211〜
213の診断データ0,1,・・・,αに順次ストアす
る。
【0032】最後に、CPU4は、S411で前述の図
6のサブルーチンをコールして領域201にバックアッ
プRAM更新完了を示す値(A5H)を書き込み、本ル
ーチンを終了する。
【0033】ここで、上記図4のS405(図5のS5
01)〜S411(図6のS601)の処理時における
実際のバックアップRAMのデータ書き換え動作につい
て、図7のタイムチャートを用いて説明する。なお、図
7の時間t1〜t2はデータの更新期間を示している。
又、この図7では、前回の図3のルーチンによってHA
異常が検出され、バックアップRAMの領域211〜2
13にHA異常時の解析用データが記憶されているもの
とする(NE=1000rpm,GN=1.0g/re
v,故障コード=01Hとしている)。
【0034】図7では、時間t1以前に、領域209,
210のTW異常判定フラグ及びTW異常判定回数が領
域202,203に転送され、さらに、領域211〜2
13の診断データが領域204〜206に転送されてい
る(S501,502)。又、時間t1において、TW
異常に関するチェックデータ(01H)が領域201に
セットされ(S503)、以降、このセット状態で各種
データの更新が行われる(S406〜S410)。な
お、図7では、TW異常時の解析用データとして、領域
211〜213にNE=2000rpm,GN=1.5
g/rev,故障コード=02Hが書き込まれている。
データ更新が完了する時間t2においては、領域201
に識別値(A5H)が書き込まれている。
【0035】そして、同図7から分かるように、データ
更新途中(時間t1〜t2の期間)に電源遮断が発生し
た場合、領域201のバックアップRAM識別値はチェ
ックデータ(この場合は、01H)がセットされたまま
になる。従って、同識別値がバックアップ更新完了を示
す値以外のチェックデータであるか否かを判別すること
により、診断データの更新途中か否かが検出可能にな
る。
【0036】次には、電源投入時におけるバックアップ
RAMのデータ復帰処理ルーチンについて、図8に従い
説明する。さて、電源投入(イグニションスイッチ:オ
ン)に伴い図8のルーチンがスタートし、CPU4は、
先ずS801で領域201に記憶されている識別値がバ
ックアップRAM更新完了を示す値(A5H)に一致す
るか否かを判別する。一致した場合、CPU4は、バッ
クアップRAMのデータ更新が正常に終了したか、又は
バックアップRAMに対する書き込みがなかったものと
判断し、本ルーチンを終了する。
【0037】又、一致しなかった場合、CPU4はバッ
クアップRAMのデータ更新途中に電源が遮断されたと
判断し、S802〜805の処理を実行する。即ち、C
PU4はS802,803で、領域201の識別値に基
づいて、一時回避しておいた異常判定フラグ,異常判定
回数を復帰させるためのバックアップRAMの指定アド
レスを求める。具体的には、CPU4はS802で、H
A異常判定フラグ及びHA異常判定回数が記憶されてい
る、(n+3+α)番地を基準にして、同(n+3+
α)番地と復帰先の指定アドレスとのオフセット(差)
を算出する。なお、本実施例の場合、HA,TW異常時
の各々のチェックデータ(00H),(01H)が上記
オフセットに合致しており、オフセットは「0」又は
「1」のいずれかになる。
【0038】その後、CPU4はS803で、アドレス
(n+3+α)にS802でのオフセットを加算して指
定アドレスを求め、当該アドレスに、一時回避用の領域
202,203に記憶されている異常判定フラグA及び
異常判定回数Aを書き込む。この場合、HA異常時であ
ればS803のRAM指定アドレスは、(n+3+α)
+0=(n+3+α)となり、TW異常時であればS8
03のRAM指定アドレスは、(n+3+α)+1=
(n+4+α)となる。
【0039】その後、CPU4はS804で、一時回避
用の領域204〜206に記憶されている診断データ
0’(NE),1’(GN),・・・α’(故障コー
ド)を領域211〜213に複写し、読み出しの対象と
なる診断データ0(NE),1(GN),・・・α(故
障コード)とする。さらに、CPU4はS805で、領
域201のチェックデータをバックアップRAM更新完
了を示す値(A5H)に書き換える。即ち、チェックデ
ータが初期状態の識別値に戻される。そして、CPU4
は本ルーチンを終了する。
【0040】ここで、電源遮断のタイミングとバックア
ップRAMの保持データとの関係について前述の図7を
用いて説明する。図7において、例えば時間ta(S4
08直後)にて電源が遮断された場合、領域211の診
断データ0(NE)には今回のTW異常に関するデータ
が記憶されているのに対し、領域212,213の診断
データ1(GN),・・・α(故障コード)には前回の
HA異常に関するデータが保持されているという事態が
生じる。又、時間tb(S406直後)にて電源が遮断
された場合、領域209のTW異常判定フラグが「1」
に、領域210のTW異常判定回数が「0回」になると
いう、不整合な事態が生じる。即ちデータの更新期間で
ある時間t1〜t2に電源が遮断されると、データアク
セス領域において、更新前のデータと更新後のデータと
が混在するという事態が生じる。
【0041】しかし、図8の復帰処理によれば、データ
更新途中で電源が遮断されたか否かがチェックデータに
より判別され、データ更新途中であれば混在のない前回
の更新データがデータアクセス領域に転送される。従っ
て、更新前及び更新後の混在データがCPU4によりア
クセス(読み出し)されるおそれはない。さらに、この
とき、データアクセス領域の混在データは全て一時回避
領域のデータにより書き換えられるため、前記図3,図
4のルーチンが再開された際に、混在データが複写され
混乱を招くことはない。
【0042】そして、図8のルーチン実施後、図9のル
ーチンがスタートし、機器異常に関するバックアップR
AM内の各種データがダイアグチェッカー13に出力さ
れる。
【0043】図9のルーチンにおいて、CPU4は、S
901でダイアグチェッカー13よりデータ出力リクエ
ストがあったか否かを確認する。リクエストがあった場
合、CPU4は、S902でバックアップRAMのデー
タアクセス領域に記憶されているアドレス毎の異常判定
フラグ,異常判定回数をI/O回路7を介してダイ
チェッカー13に出力する。そして、S903が肯定判
別される迄、即ち異常判定のフラグ,回数に関する全て
のアドレスの諸データが出力される迄、S902,90
3を繰り返し実行する。このとき、バックアップRAM
の領域207,208に記憶されているHA異常に関す
るデータと、領域209,210に記憶されているTW
異常に関するデータとが順次出力される。その後、CP
U4は、S904にてバックアップRAMの領域211
〜213に記憶されている診断データをI/O回路7を
介してダイグチェッカー13に出力し、本ルーチンを
終了する。
【0044】以上詳述したように、本実施例の故障診断
装置では、スロットルセンサ8又は水温センサ11の異
常が検出されると、先ず、前回の更新時にバックアップ
RAMのデータアクセス領域(領域207〜213)に
記憶した諸データを同RAMの一時回避領域(領域20
2〜206)に転送し(図5のS501,502)、そ
の後、データアクセス領域の諸データを順次更新するよ
うにした(図3のS306〜310,図4のS406〜
410)。又、データ更新期間には、所定のチェックデ
ータ(00H又は01H)をバックアップRAMの所定
領域(領域201)にセットするようにした(図5のS
503)。さらに、電源投入時において、前記チェック
データがセットされていれば、一時回避領域の諸データ
をデータアクセス領域に復帰させるようにした(図8の
S803,804)。
【0045】即ち、データ更新途中に電源が遮断された
場合、所定領域のチェックデータがセット状態で保持さ
れ、電源投入時にはこのチェックデータによって電源遮
断を容易に識別することができる。そして、この場合、
一時回避領域のデータがデータアクセス領域に復帰され
ることで、更新前及び更新後の混在データを用いること
なく電源投入時の処理を行うことができる。即ち、従来
のように更新途中のデータを用いて異常診断の精度を悪
化させるおそれはなく、常に高精度の異常診断を行うこ
とができる。又、データアクセス領域の更新前後の混在
データを全て混在のないデータに書き換えることができ
るため、以降の処理の際に、混在データを用いることに
よる制御の混乱を防止することができる。
【0046】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、次に示す様態にて具体化することができ
る。上記実施例の故障診断装置では、スロットルセンサ
8及び水温センサ11に関する異常を検出したが、他の
センサや機器の異常を検出する構成とすることもでき
る。この場合、図3,図4のルーチンに相当するルーチ
ンを新たに設定し、バックアップRAMの記憶領域に該
当する領域を設ければよい。
【0047】上記実施例では、本発明を車両用の故障診
断装置に具体化したが、他の電子制御システムに具体化
してもよい。
【0048】
【発明の効果】以上の如く本発明によれば、制御データ
の更新途中に電源が遮断されても、更新前及び更新後の
制御データを混在させることなく記憶保持することがで
き、当該制御データを用いることにより電源投入時の制
御を確実に行うことができるという優れた効果を発揮す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例における故障診断装置の電気的構成を
示すブロック図である。
【図2】バックアップRAMの記憶領域を示す構成図で
ある。
【図3】スロットルセンサ異常時の処理ルーチンを示す
フローチャートである。
【図4】水温センサ異常時の処理ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図5】図3,図4のサブルーチンであって、バックア
ップRAM書き換え開始処理ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図6】図3,図4のサブルーチンであって、バックア
ップRAM書き換え完了処理ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図7】バックアップRAMのデータ書き換え動作を示
すタイムチャートである。
【図8】電源投入時におけるバックアップRAMのデー
タ復帰処理を示すフローチャートである。
【図9】ダイアグチェッカーに異常解析に関するデータ
を出力するルーチンを示すフローチャートである。
【図10】クレームに対応したブロック図である。
【符号の説明】
1…制御ユニット、4…データ更新手段,チェックデー
タ設定手段,データ転送手段,データ復帰手段としての
CPU、6…バックアップRAMを備えたRAM。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 9/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1,第2,第3の記憶領域を有し、電
    源遮断時にもデータを記憶保持するバックアップメモリ
    と、 所定のタイミングにて開始されるルーチンにて、前記バ
    ックアップメモリの第1の記憶領域の制御データを順次
    更新するデータ更新手段と、 前記データ更新手段による制御データの更新開始時にチ
    ェックデータを前記バックアップメモリの第3の記憶領
    域にセットし、同更新終了時に当該チェックデータをリ
    セットするチェックデータ設定手段と、 前記データ更新手段による制御データの更新開始以前
    に、前回の更新時に前記バックアップメモリの第1の記
    憶領域に記憶した制御データを前記第2の記憶領域に転
    送するデータ転送手段と、 電源投入時において、前記第3の記憶領域にチェックデ
    ータがセットされていれば、前記第2の記憶領域の制御
    データを前記第1の記憶領域に復帰させるデータ復帰手
    段とを備え 前記チェックデータは、前記データ更新手段により前記
    制御データが更新途中か否かを示すとともに、前記制御
    データの種類を識別するデータであることを特徴とする
    電子制御システムにおけるデータバックアップ装置。
  2. 【請求項2】 車載機器の異常解析に必要な診断データ
    を記憶保持して故障診断を実施する車両用故障診断装置
    であって、 第1,第2,第3の記憶領域を有し、電源遮断時にも前
    記診断データを記憶保持するバックアップメモリと、 前記車載機器の異常を検出する異常検出手段と、 該異常検出手段にて前記車載機器の異常が検出された場
    合に、前記バックアップメモリの第1の記憶領域に記憶
    保持されている前記診断データを順次更新するデータ更
    新手段と、 前記データ更新手段による前記診断データの更新開始時
    にチェックデータを前記バックアップメモリの第3の記
    憶領域にセットし、同更新終了時に当該チェックデータ
    をリセットするチェックデータ設定手段と、 前記異常検出手段による前記車載機器の異常検出後であ
    って、前記データ更新手段による前記診断データの更新
    開始以前に、前回の更新時に前記バックアップメモリの
    第1の記憶領域に記憶した前記診断データを前記第2の
    記憶領域に転送するデータ転送手段と、 電源投入時において、前記第3の記憶領域にチェックデ
    ータがセットされていれば、前記第2の記憶領域の診断
    データを前記第1の記憶領域に復帰させるデータ復帰手
    段とを備えたことを特徴とする車両用故障診断装置。
  3. 【請求項3】 前記チェックデータは、前記データ更新
    手段により前記診断データが更新途中か否かを示すとと
    もに、前記診断データの種類を識別するデータであるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の車両用故障診断装置。
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