JP3437884B2 - 車両用空調制御装置 - Google Patents

車両用空調制御装置

Info

Publication number
JP3437884B2
JP3437884B2 JP20622795A JP20622795A JP3437884B2 JP 3437884 B2 JP3437884 B2 JP 3437884B2 JP 20622795 A JP20622795 A JP 20622795A JP 20622795 A JP20622795 A JP 20622795A JP 3437884 B2 JP3437884 B2 JP 3437884B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
temperature
cooling
heating
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP20622795A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0952509A (ja
Inventor
俊和 石川
博史 麻生
頼一 辻
秀夫 山口
安広 遠野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP20622795A priority Critical patent/JP3437884B2/ja
Publication of JPH0952509A publication Critical patent/JPH0952509A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3437884B2 publication Critical patent/JP3437884B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調制御装
置に係り、特に、空調エア冷却用の熱交換器(エバポレ
ータ)との間で冷媒回路を構成しているコンプレッサの
ON/OFF制御切換え制御の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車両用の空調装置としては、
上流端に外気導入口及び内気導入口を、また下流端に車
室内空間に連通する複数の吹出口を夫々有するダクトが
備えられ、このダクト内に上流側から、送風機、冷却用
熱交換器、加熱用熱交換器が順に配置されている。そし
て、ダクト上流端には、該ダクトへの導入空気を外気側
と内気側とで切換える切換ダンパが、また、加熱用熱交
換器の上流側には、冷却用熱交換器を通過した空気の加
熱用熱交換器への通過割合を調整するエアミックスダン
パが、更に加熱用熱交換器の下流側には、各吹出口から
の空調用エアの吹出し状態(吹出しモード)を切換える
モード切換ダンパが夫々備えられている。また、上記冷
却用熱交換器はコンプレッサとの間で冷媒回路を構成し
ており、コンプレッサの駆動時に、該コンプレッサで圧
縮された冷媒が凝縮、減圧された後、冷却用熱交換器で
蒸発することによって、該冷却用熱交換器を通過する空
気を冷却するようになっている。
【0003】そして、車室内温度、外気温度、日射量、
冷却用熱交換器の出口側空気温度、エンジン冷却水温度
等をセンサによって検出し、この検出された値をパラメ
ータとして、送風機の風量、圧縮機のON/OFF切換え、各
ダンパの回動状態等を制御して車室内に最適な空調状態
が得られるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の車
両用空調装置では、例えば特開昭58−67513号公
報に開示されているように、冷却用熱交換器を通過した
空気の温度に基いて圧縮機のON/OFF切換えを行ってい
る。つまり、冷却用熱交換器を通過した空気の温度が予
め設定されたコンプレッサ停止温度以下になると、冷凍
能力を低下させて車両の燃費向上を図るためにコンプレ
ッサを停止させる。また、この公報には、上記停止温度
を高く設定するエコノミースイッチが開示されており、
マニュアル操作によってエコノミースイッチをONする
と、コンプレッサの駆動時間が削減され、これによって
車両の燃費がする。
【0005】しかしながら、このような構成では、エコ
ノミースイッチをONした状態でのコンプレッサ停止温度
は固定されることになるので、更なる燃費の向上を図る
には限界があった。また、この固定値であるコンプレッ
サ停止温度を最適に設定することは難しく、この温度設
定が高すぎる場合にはコンプレッサの駆動時間が大幅に
削減されるものの車室内の快適性が損なわれてしまい、
逆に、温度設定が低すぎる場合には車室内の快適性は良
好に得られるもののコンプレッサの駆動時間が増大して
燃費の向上が十分に図れないことになってしまう。
【0006】本発明は、この点に鑑みてなされたもので
あって、車室内の快適性を良好に得ながら、コンプレッ
サの駆動時間の削減による燃費の向上を十分に行うこと
を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、車室内の熱負荷に応じて、圧縮機を停
止させるための停止温度を可変にした。
【0008】具体的に、請求項1記載の発明は、図1に
示すように、車室内に向って空調用空気が流通するダク
ト1と、該ダクト1内に配設され、上記空調用空気を冷
却する冷却手段12と、該冷却手段12との間で冷媒回
路Xを構成する圧縮機15と、上記冷却手段12を通過
した空気の温度を検出する冷却温度検出手段27と、該
冷却温度検出手段27からの出力を受け、上記冷却手段
通過後の空気温度が圧縮機15を停止させる所定の停止
設定温度以下になったとき、圧縮機15を停止させる圧
縮機制御手段51とを備えた車両用空調制御装置を前提
としている。そして、車室内の熱負荷を検出する熱負荷
検出手段52と、該熱負荷検出手段52の出力を受け、
車室内の熱負荷が零に近いほど上記停止設定温度が高く
なるように補正する停止温度補正手段53とを備えさせ
た構成としている。
【0009】この構成により、車室内の熱負荷に応じた
適切な停止設定温度が得られることになり、従来のよう
な停止設定温度を固定値にした場合或いは手動により2
段階に切換えるようにした場合に不可能であった車室内
の快適性と燃費の向上との両立が行える。
【0010】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
の車両用空調制御装置において、熱負荷検出手段52
を、空調用空気の温度または、それに関連する空気温度
からなる判定温度に基いて車室内の熱負荷を検出するも
のとし、停止温度補正手段53を、この判定温度に基き
空気の温度が高いほど停止設定温度を高く設定するもの
とした構成としている。
【0011】この構成により、判定温度の検出といった
簡単な動作で車室内の熱負荷を正確に検出することがで
き、停止設定温度を最適に設定できる。
【0012】請求項3記載の発明は、上記請求項2記載
の車両用空調制御装置において、ダクト1の吹出口に、
吹出し空気の温度を検出する吹出温度検出手段55を設
け、判定温度を、この吹出温度検出手段55によって検
出された空気温度とした構成である。
【0013】この構成によれば、吹出し空気の温度を直
接検出することにより、車室内の熱負荷を正確に検出す
ることができて、停止設定温度を最適に設定できる。
【0014】請求項4記載の発明は、上記請求項2記載
の車両用空調制御装置において、冷却手段12の下流側
に設けられ、エンジン冷却水を熱源として、冷却手段1
2を通過した空気を加熱する加熱手段14と、上記冷却
手段12を通過した空気のうち、加熱手段14によって
加熱される空気量を調整する加熱空気量調整手段13
と、上記エンジン冷却水の温度を検出する冷却水温度検
出手段28と、上記加熱空気量調整手段13により調整
される加熱空気量を検出する加熱空気量検出手段29と
を備えさせ、判定温度を、冷却温度検出手段27によっ
て検出される空気温度、冷却水温度検出手段28によっ
て検出されるエンジン冷却水温度、加熱空気量検出手段
29によって検出される加熱空気量により推定されたダ
クト吹出口からの吹出し空気の温度とした構成である。
【0015】この構成により、吹出し空気の温度を直接
検出する必要がないので、この吹出し空気の温度を検出
するための手段が不要であり、その他の既存の検出手段
を利用して吹出空気温度を推定でき、車室内の熱負荷を
検出することができる。
【0016】請求項5記載の発明は、上記請求項2記載
の車両用空調制御装置において、冷却手段12の下流側
に設けられ、冷却手段12を通過した空気を加熱する加
熱手段14と、上記冷却手段12を通過した空気のう
ち、加熱手段14によって加熱される空気量を調整する
加熱空気量調整手段13と、加熱手段14の下流側に設
けられ、冷却手段12のみを通過した空気と、加熱手段
14を通過した空気とが混合された混合空気の温度を検
出する混合温度検出手段56とを備えさせ、判定温度
を、上記混合温度検出手段56によって検出された混合
空気温度とした構成である。
【0017】この構成によっても上述した請求項3記載
の発明に係る作用と同様に、空気温度を直接検出するこ
とで、車室内の熱負荷を正確に検出することができて、
停止設定温度を最適に設定できる。
【0018】請求項6記載の発明は、上記請求項2記載
の車両用空調制御装置において、冷却手段12の下流側
に設けられ、エンジン冷却水を熱源として、冷却手段1
2を通過した後の空気を加熱する加熱手段14と、上記
冷却手段12を通過した空気のうち、加熱手段14によ
って加熱される空気量を調整する加熱空気量調整手段1
3と、上記エンジン冷却水の温度を検出する冷却水温度
検出手段28と、上記加熱空気量調整手段13により調
整される加熱空気量を検出する加熱空気量検出手段29
とを備えさせ、判定温度を、冷却温度検出手段27によ
って検出される空気温度、冷却水温度検出手段28によ
って検出されるエンジン冷却水温度、加熱空気量検出手
段29によって検出される加熱空気量により推定された
冷却手段12のみを通過した空気と加熱手段14を通過
した空気とが混合された混合空気の温度とした構成とし
ている。
【0019】この構成によっても上述した請求項4記載
の発明に係る作用と同様に、吹出し空気の温度を直接検
出する必要がないので、この吹出し空気の温度を検出す
るための手段が不要であり、その他の既存の検出手段を
利用して吹出空気温度を推定でき、車室内の熱負荷を検
出することができる。
【0020】請求項7記載の発明は、上記請求項1、
2、3、4、5または6記載の車両用空調制御装置にお
いて、停止設定温度の設定モードを第1の設定モードと
該第1の設定モードよりも停止設定温度が高い第2の設
定モードとに切換える切換え手段23fを設け、停止温
度補正手段53を、停止設定温度の設定モードが第2の
設定モードのときにのみ車室内の熱負荷に応じて停止設
定温度を所定の補正範囲内で補正するようにし、この第
2の設定モードにおける停止設定温度の最低値を、第1
の設定モードにおける停止設定温度よりも高く設定した
構成としている。
【0021】この構成によれば、特に燃費向上の要求が
高い第2の設定モードのときには、常に第1の設定モー
ドのときよりも停止設定温度が高く設定されることにな
って、上記要求を十分に満たす圧縮機15の運転状態を
得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】図2は、本発明の実施形態に係る
車両用空調制御装置の全体構成図である。車両用の空調
装置は、空調用エアを車室内に導く通風ダクト1を有
し、この通風ダクト1の上流側部には、外気を導入する
ための外気導入口2と、車室内のエアを導入するための
内気導入口3と、上記外気導入口2および内気導入口3
を選択的に開閉する切換ダンパ4とが配設されている。
【0023】上記通風ダクト1には、ベント吹出口5
と、フット吹出口6と、デフロスタ吹出口7とが下流側
部に設けられるとともに、モード切換ダンパ8,9,1
0が所定位置に設けられている。このモード切換ダンパ
8,9,10は、上記各吹出口5,6,7に連通するダ
クト部分を選択的に開閉することにより、各吹出口5,
6,7から導出される空調用エアの吹出量を調節するよ
うに構成されている。
【0024】また、上記空調装置は、通風ダクト1の上
流側部に配設された可変風量式の送風機11と、その下
流側に配設された冷却手段としての冷却用熱交換器12
と、その下流側に配設された加熱空気量調整手段として
のエアミックスダンパ13および加熱手段としての加熱
用熱交換器14とを有している。
【0025】上記送風機11は、外気導入口2または内
気導入口3から通風ダクト1内に取り入れられたエア
を、上記各吹出口5,6,7を介して車室内に吹き出す
ように構成されている。また、上記冷却用熱交換器12
は、エバポレータとしての機能を有し、コンプレッサ1
5、コンデンサ16およびレシーバー17を有する冷媒
循環回路Xに接続されている。上記コンプレッサ15
は、電磁クラッチのON/OFF制御によってエンジン
18の回転要素に対して選択的に締結または解放される
ようになっている。この電磁クラッチのON/OFFに
よるコンプレッサ15の駆動/停止動作については後述
する。
【0026】上記加熱用熱交換器14は、ヒータコアと
して構成され、エンジン18の冷却水循環路に接続され
ている。上記加熱用熱交換器14に通水されるエンジン
冷却水の流量は、エアミックスダンパ13と関連して制
御される図外の開閉制御弁によって制御される。
【0027】上記加熱用熱交換器14の通風量は、上記
冷却用熱交換器12と加熱用熱交換器14との間に配設
されたエアミックスダンパ13の開度に応じて制御され
るようになっている。このエアミックスダンパ13は、
冷却用熱交換器12を通過した空調用エアを選択的に加
熱用熱交換器14に案内し、このエアミックスダンパ1
3の位置制御に応じて加熱用熱交換器14で加熱される
エアと、加熱用熱交換器14を迂回するエアとの混合比
を調節するように構成されている。
【0028】すなわち、上記エアミックスダンパ13
は、空調用エアの全てを加熱用熱交換器14を通さずに
上記各吹出口5,6,7に送る実線で示す全閉位置と、
空調用エアの全てを加熱用熱交換器14を介して上記各
吹出口5,6,7に送る仮想線で示す全開位置とに選択
的に設定し得るとともに、空調用エアの一部を加熱用熱
交換器14を介して上記各吹出口5,6,7に送る中間
位置に設定し得るようになっている。
【0029】そして、上記エアミックスダンパ13は、
空調用エアの全てが上記加熱用熱交換器14に供給され
る全閉位置(θ=1)と、空調用エアの全てが上記加熱
用熱交換器14を迂回する全開位置(θ=0)との間
で、開度θが無段階に調節されることにより、空調用エ
アの吹出温度Tを、開度θ=1にて得られる最高温度
と、開度θ=0にて得られる最低温度との範囲内で、上
記空調用エアの混合比に応じて無段階に調節するように
構成されている。
【0030】上記エアミックスダンパ13の開度θは、
次式によって与えられる。θ=(T−TE )/(KW ・
TW −TE )なお、上記式において、TE は冷却用熱交
換器12の出口温度、TW はエンジン冷却水の温度、K
W は上記エンジン冷却水の温度TW を加熱熱交換器14
の出口温度に換算するための係数である。
【0031】また、上記車両用空調制御装置は、内外気
切換ダンパ4を駆動する電動モータ19、モード切換ダ
ンパ8,9,10を駆動する電動モータ20および上記
エアミックスダンパ13を駆動するサーボモータ21か
らなる各種ダンパの駆動手段と、上記各モータ19,2
0,21の作動状態および送風機11の送風量を制御す
る制御部22と、空調条件をマニュアル設定するための
操作部23とを備えている。
【0032】上記操作部23には、乗員によって操作さ
れる各種スイッチ類、例えば空調の自動制御またはマニ
ュアル制御を選択するオートスイッチ23aと、乗員が
要求する車室内温度の設定値TSET をマニュアル設定す
る車室内温度設定スイッチ23bと、内外気の導入割合
をマニュアル設定する内外気切換スイッチ23cと、吹
出モードを選択する吹出モード切換スイッチ23dと、
デフロスター吹出口7の開度をマニュアル設定するデフ
ロスタースイッチ23eと、オートスイッチ23aがOF
F 状態であるマニュアル制御時に手動操作されることに
よってコンプレッサ15の駆動/停止を切換える切換え
手段としてのエアコンスイッチ23fが設けられてい
る。このエアコンスイッチ23fは、押込み操作するこ
とによって、第1の設定モードとしてのコンプレッサ1
5の駆動状態(エアコンモード),コンプレッサ15の
駆動頻度を削減する第2の設定モードとしてのエコノミ
ーモード、コンプレッサ15の停止状態とが順に切換え
られるようになっている。また、上記車室内温度設定ス
イッチ23bは、車室内温度の設定値TSET を18℃〜
32℃の範囲内で入力するように構成されている。
【0033】上記制御部22は、図3に示すように、安
定化電源32に接続され、操作部23に表示データを出
力するCPU(マイクロプロセッサ)30を有してい
る。このCPU30は、ドライバー35〜37を介して
上記各モータ19,20,21を駆動させるとともに、
ドライバー38を介して上記コンプレッサ15の電磁ク
ラッチ31を締結または開放させるように構成されてい
る。すなわち、上記制御部22は、上記駆動モータ1
9,20を作動させて空調モードを切り換えるととも
に、サーボモータ21を作動させてエアミックスダンパ
13の開度θを調節するようになっている。また、この
CPU30の特徴として、冷却用熱交換器12の出口側
の空気温度が、予め設定されたコンプレッサ15を停止
させる停止設定温度KEC 以下になったとき、コンプレッ
サ15を停止させる圧縮機制御手段51と、車室内の正
の熱負荷を検出する熱負荷検出手段52と、この車室内
の正の熱負荷が小さいほど上記停止設定温度KEC が高く
なるように補正する停止温度補正手段53とが備えられ
ている。
【0034】また、上記制御部22は、送風機11のブ
ロアモータ11aを駆動するD/A変換機33およびド
ライバー34を有し、上記ブロアモータ11aの作動お
よび停止を制御するとともに、ブロアモータ11aに対
する印加電圧を制御することにより、送風機11の送風
量を調節して空調制御装置の吹出風量を制御するように
構成されている。
【0035】さらに、上記空調制御装置は、環境条件を
検出する各種センサ類、例えば通風ダクト1内に導入さ
れた内気温度等に基づいて車室内温度TR を検出する室
温センサ24と、外気温度TA を検出する外気温センサ
25と、日射量TS を検出する日射センサ26と、冷却
用熱交換器12の出口温度TE を検出する冷却温度検出
手段としてのエバポレータ温度センサ27(以下、エバ
温センサと略称する)と、エンジン冷却水の温度TW を
検出する冷却水温度検出手段としての水温センサ28
と、エアミックスダンパ13の開度θを検出する加熱空
気量検出手段としてのポテンショメータ29等を有し、
これらのセンサ24〜29の検出信号が上記CPU30
に入力されるようになっている。
【0036】上記制御部22内には、図4に示すよう
に、上記各センサー24〜29の検出信号に応じ、空調
制御装置の熱交換能力と車体に作用する熱負荷との熱バ
ランスを制御して車室内温度TR を上記設定値TSET に
維持するための基本条件、つまり空調制御装置の吹出温
度Tと、吹出風量V、つまり送風機11の送風量との相
関関係を求める第1演算手段40が設けられている。
【0037】例えば空調制御装置の熱交換能力をQA 、
外気温度TA と車室内温度TR との温度差による伝熱負
荷をQU 、日射による熱負荷をQS 、乗員の人体発熱に
よる熱負荷をQM 、エンジン等の車両機器類から発生す
る熱負荷をQE とすると、冷房運転時の熱収支は、下記
の熱バランス式(1)により定義される。
【0038】QA =QU −QS −QM −QE …(1) ここに、 QA =CP ・γ・V(T−TR ) QU =K・A(TR −TA ) QS =KS ・TS である。
【0039】上記式において、CP は空気定圧比熱、γ
は空気の比重、Kは熱通過率、Aは伝熱面積、KS は日
射−伝熱変換係数、TS は日射量の温度換算値である。
また、上記式(1)において、乗員の人体発熱による熱
負荷QM およびエンジン等の車両機器類から発生する熱
負荷QE は近似的に一定であるとみなし、これを定数C
に置き換えると、上記の式(1)を下記の熱バランス式
(2)によって表現することができる。
【0040】 CP ・γ・V(T−TR )=K・A(TR −TA )−KS ・TS −C…(2) 上記式(2)において、車室内温度TR と、マニュアル
設定された車室内温度の設定値TSET とが実質的に等し
いと仮定すると、上記の式(2)を下記の熱バランス式
(3)により表現することができる。
【0041】 CP ・γ・V(T−TSET)=K・A(TSET −TA)−KS ・TS −C…(3) したがって、上記式(3)に基づいて空調用エアの吹出
温度Tと吹出風量Vとの相関関係を求めることができ
る。
【0042】また、上記制御部22は、乗員が体感する
快適度の指標、つまり空調制御に対する乗員の満足を示
す指標となる快適度指数Fを演算する第2演算手段41
を有している。上記快適度指数Fは、車両の走行時の環
境条件(外気温度TA 、車室内温度TR および日射量T
S )における上記空調用エアの吹出温度Tおよび吹出風
量Vからなる空調制御条件に対応する乗員の快適度を示
している。
【0043】上記快適度指数Fには、頭部を中心とした
上半身側の快適度および脚部を中心とした下半身側の快
適度を総合した全身の快適度を示す快適度指数F3と、
無風状態における上半身の快適度を示す快適度指数F6
と、無風状態における下半身の快適度を示す快適度指数
F7と、吹出モード制御時における上半身の快適度を示
す快適度指数F8と、吹出モード制御時における下半身
の快適度を示す快適度指数F9と、後述するマジックク
ールの制御時における上半身の快適度を示す快適度指数
F1と、乗車時点のマジッククール制御時における上半
身の快適度を示す快適度指数F2Sと、後述するウォーム
アップ制御時における下半身の快適度を示す快適度指数
F5と、乗車時点のウォームアップ制御時における下半
身の快適度を示す快適度指数FWUP とがある。
【0044】上記全身の快適度指数F3は、下記の特性
式(4)に示すように設定される。 F3=(α・K101 +(1−α)K107 )V+(α・K102 +(1−α)K10 8 )T+(α・K103 +(1−α)K109 )TR +(α・K104 +(1−α) K110 )TA +(α・K105 +(1−α)K111 )TS +(α・K165 +(1 −α)K112 )+{(TA −K113 )・K114 ・K115 }…(4) 上記(4)において、αは、外気導入時における車両熱
負荷から車室内部品の熱容量を引いた安定制御部の車両
熱負荷Qsat に応じ、図5に示すグラフから読み出され
る係数であり、上記車両熱負荷Qsat が−200〜20
0(kcal)の範囲内で変動するのに対応して、0〜
1の範囲内で直線的に変化するように設定されている。
【0045】また、K101 〜K106 は乗員の上半身に関
する係数および定数、K107 〜K115 は乗員の下半身に
関する係数および定数であり、それぞれ予め実験により
求められて制御部22に記憶されている。なお、上記
{(TA −K113 )・K114 ・K115 }の項は、F3=
5を乗員が暑くも寒くもないと感じる快適点とするため
の補正項である。
【0046】また、上記全身の快適度指数F3は、空調
制御条件および環境条件の変化に応じ、0〜11の範囲
内で変動するように設定される。そして、上記快適度指
数F3の値は、低減して0に近づく程、乗員が寒さを体
感し、快適度指数F3の値が増大して11に近づく程、
乗員が暑さを体感するように設定されている。
【0047】さらに、上記制御部22には、上記第2演
算手段41によって求められた快適度指数F3を、後述
する目標快適度指数FTSETに最も近付けるように、上記
空調用エアの吹出温度制御値TO および吹出風量制御値
VA の最適な組合せを選択する選択手段42と、この選
択手段42によって選択された空調用エアの吹出温度T
O 制御値および吹出風量制御値VA と吹出モードとに基
づき、上記エアミックスダンパ13の開度θ、送風機1
1の送風量およびモード切換ダンパ8,9,10の開閉
位置を制御する作動制御手段43とが設けられている。
【0048】上記空調制御装置の基本制御動作を図6に
示すフローチャートに基づいて説明する。この制御動作
がスタートすると、まずステップS1において、初期設
定を行った後、ステップS2において、乗員が車室内温
度設定スイッチ23bを操作することによって設定され
た車室内温度の設定データおよび上記各センサ24〜2
9の検出データを入力する。
【0049】次に、ステップS3において、後述するよ
うに車室内温度の設定値TSET に基づき、目標快適度指
数FTSETを演算した後、ステップS4において、車室内
温度TR の安定目標値、つまりターゲット温度TTRG を
演算するとともに、ステップS5において空調用エアの
吹出温度および吹出風量の制御値を演算してその最適な
組合せを選択する。
【0050】また、ステップS6において、切換ダンパ
4の開閉位置を調節することにより、内外気の導入割合
を制御する内外気制御を実行した後、ステップS7にお
いて上記吹出温度および吹出風量に基づいてエアミック
スダンパ13の開度θおよび送風機11の送風量を制御
することにより、空調用エアの吹出温度および吹出風量
を制御する。
【0051】また、ステップS8において、各モード切
換ダンパ8,9,10の開閉位置を調節することによ
り、空調用エアの吹出モード制御を実行するとともに、
ステップS9において、コンプレッサの作動状態をO
N、OFF制御するコンプレッサ制御を実行する。
【0052】上記基本制御動作のステップS3において
目標快適度指数FTSETの演算を行う制御動作を図7に示
すフローチャートに基づいて説明する。上記制御動作が
スタートすると、まず、ステップS11において、乗員
によって設定された車室内温度の設定値TSET が最低温
度18℃であるか否かを判定し、YESと判定された場
合には、ステップS12において、空調装置の運転モー
ドを最大冷房運転状態(MAXCOOL)に設定する。
【0053】これによって夏季の車両起動時等におい
て、車室内の温度を早期に低下させる必要がある場合に
は,快適性を考慮することなく、空調装置が全冷房運転
状態となる。すなわち、上記エアミックスダンパ13が
全閉位置(開度θ=0)に設定され、空調用エアの全て
が冷房用熱交換器12のみに供給される。また、コンプ
レッサ15がフル稼働されるとともに、送風機11の送
風量が最大風量に設定される。
【0054】また、上記ステップS11でONと判定さ
れた場合には、ステップS13において、設定値TSET
が最高温度32℃であるか否かを判定し、YESと判定
された場合には、ステップS14において、空調装置の
運転モードを最大暖房運転状態(MAXHOT)に設定
する。
【0055】これによって冬季の車両起動時等におい
て、車室内の温度を早期に上昇させる必要がある場合に
は、快適性を考慮することなく、空調装置が全暖房運転
状態となる。すなわち、上記エアミックスダンパ13が
全開位置(開度θ=1)に設定され、空調用エアの全て
が加熱用熱交換器14に供給されるとともに、この加熱
用熱交換器14に供給されるエンジン冷却水の流量が最
大値に設定される。また、送風機11の送風量が最大風
量に設定される。
【0056】また、上記ステップS11およびステップ
S13でそれぞれNOと判定され、車室内温度の設定値
TSET が18℃よりも大きく32℃未満の範囲内にある
ことが確認された場合には、上記設定値TSET に応じて
目標快適度指数の設定基準値FTSETO が設定される。
【0057】すなわち、ステップS15において、上記
車室内温度の設定値TSET が27℃よりも大きいか否か
が判定される。この判定結果がYESとなり、上記設定
値TSET が27℃よりも大きく32℃未満の範囲内にあ
ることが確認された場合には、ステップS16におい
て、目標快適度指数の設定基準値FTSETO が(TSET −
13)/2に設定される。例えば車室内温度の設定値T
SET が29℃である場合には、上記目標快適度指数の設
定基準値FTSETO が8に設定されることになる。
【0058】また、ステップS17において、上記設定
値TSET が23℃よりも小さいか否かが判定される。上
記ステップ17でYESと判定され、車室内温度の設定
値TSET が18℃よりも大きく23℃未満の範囲内にあ
ることが確認された場合には、ステップS18におい
て、目標快適度指数の設定基準値FTSETO が(TSET −
19)に設定される。例えば車室内温度の設定値TSET
が22℃である場合には、目標快適度指数の設定基準値
FTSETO が3に設定されることになる。
【0059】さらに、上記ステップS15およびステッ
プS17でそれぞれNOと判定され、車室内温度の設定
値TSET が23℃〜27℃の範囲内にあることが確認さ
れた場合には、ステップS19において、快適度指数の
設定基準値FTSETO が(TSET −15)/2に設定され
る。例えば車室内温度の設定値TSET が25℃である場
合には、快適度指数の設定基準値FTSETO が5に設定さ
れることになる。
【0060】上記のようにして設定された目標快適度指
数の設定基準値FTSETO は、図8に示すようになり、上
記車室内温度の設定値TSET が18℃〜32℃の範囲内
で上昇するのに応じ、0〜11の範囲内で漸増するよう
に設定されている。
【0061】次いで、ステップS20において、上記設
定基準値FTSETO の前回値と今回値との平均値を求める
ことにより、上記目標快適度指数FTSETを演算する。
【0062】また、図6に示す基本制御動作のステップ
S4において吹出温度のターゲット温度TTRG の演算を
行う制御動作を、図9に示すフローチャートに基づいて
説明する。上記制御動作がスタートすると、まずステッ
プS31において、ターゲット温度TTRG を車室内温度
設定スイッチ23bによって設定された設定温度TSET
とした後、その値に応じて後述する熱負荷式に基づき、
制御安定時における車両熱負荷Qsat を演算する。
【0063】次いで、ステップS32において、上記基
本制御動作のステップS5に相当する空調用エアの吹出
温度および吹出風量の演算制御を実行するとともに、こ
の演算制御に必要な全身の快適度指数F3を求める。ま
た、ステップS33において、空調装置が全暖房状態
(FULLHEAT)にあるか否かを判定し、NOと判
定された場合には、ステップS34において、空調装置
が全冷房状態(FULLCOOL)にあるか否かを判定
する。
【0064】上記ステップS33,S34でYESと判
定され、車両熱負荷Qが空調能力枠外にあることが確認
された場合には、それぞれステップS37,S39に進
み、車両熱負荷Qを空調能力枠に近づけるためにターゲ
ット温度TTRG を予め設定された温度ΔTだけ減少また
は増大させる補正を行う。
【0065】また、上記ステップS34でNOと判定さ
れ、空調装置が全暖房状態および全冷房状態にないこと
が確認された場合には、ステップS35,36におい
て、上記快適度指数F3の演算値と、ステップS3で求
めた目標快適度指数FTSETとの偏差が微小範囲内である
か否かを判定する。すなわち、ステップS35におい
て、上記偏差が−0.1未満であるか否かを判定すると
ともに、上記ステップS36において、上記偏差が0.
1よりも大きいか否かを判定する。
【0066】上記ステップS35でYESと判定され、
全身の快適度指数F3と目標快適度指数FTSETとの偏差
が−0.1よりも小さいことが確認された場合には、乗
員が寒さを比較的強く感じていると想定されるので、ス
テップS37において、ターゲット温度TTRG が40℃
以上であるか否かを判定し、NOと判定された場合に
は、ステップS38において、上記ターゲット温度TTR
G を予め設定された温度ΔTだけ増大させる補正を行な
った後にリターンする。
【0067】また、上記ステップS36でYESと判定
され、全身の快適度指数F3と目標快適度指数FTSETと
の偏差が0.1よりも大きいことが確認された場合に
は、乗員が暑さを比較的強く感じていると想定されるの
で、ステップS39において、ターゲット温度TTRG が
10℃以下であるか否かを判定し、NOと判定された場
合には、ステップS40において、上記ターゲット温度
TTRG を予め設定された温度ΔTだけ減少させる補正を
行なった後にリターンする。
【0068】上記ステップS35,36でそれぞれNO
と判定され、全身の快適度指数F3と目標快適度指数F
TSETとの偏差が−0.1〜0.1の微小範囲内にあるこ
とが確認された場合には、ステップS41において上記
車両熱負荷Qが正の値であるか否かを判定することによ
り、空調用エアの吹出温度を低下させるべき制御状態に
あるか、吹出温度を上昇させるべき制御状態にあるかを
判定する。
【0069】上記ステップS41でNOと判定され、暖
房制御状態にあることが確認された場合には、ステップ
S42において、ターゲット温度TTRG が40℃以上で
あるか否かを判定し、NOと判定された場合には、ステ
ップS43において、上記ターゲット温度TTRG を予め
設定された温度ΔTだけ増大させる補正を行う。
【0070】また、上記ステップS41でYESと判定
され、冷房制御状態にあることが確認された場合には、
ステップS44において、ターゲット温度TTRG が10
℃以下であるか否かを判定し、NOと判定された場合に
は、ステップS45において、上記ターゲット温度TTR
G を予め設定された温度ΔTだけ減少させる補正を行な
う。
【0071】その後、ステップS46において、車両熱
負荷Qを演算した後、ステップS32にリターンし、上
記制御動作を繰り返すことにより、図10のグラフに示
すように、空調装置の空調能力枠内において、車両熱負
荷Qsat の値を示す曲線と、快適度指数F3=目標快適
度指数FTSETとなる直線とが交差するようにターゲット
温度TTRG が設定される。すなわち、空調装置から吹き
出される空調用エアによって乗員が快適であると体感し
つつ、車室内温度TR を設定温度TSET に近づけること
ができるように上記ターゲット温度TTRG の値が設定さ
れることになる。
【0072】上記制御動作のステップS46において車
両熱負荷Qの演算を行なう制御動作を図11に示すフロ
ーチャートに基づいて説明する。この制御動作がスター
トすると、ステップS47において、外気導入制御状態
における制御安定時の車両熱負荷Qsat を演算する。こ
の安定時車両熱負荷Qsat は、外気温度センサ25の検
出値TA、上記ターゲット温度TTRG および日射による
熱負荷QS に応じ、下式に基づいて算出される予測値で
ある。 Qsat =KQF1 ・(TA −TTRG )+KQF2 ・QS +K
QF3 次いで、ステップS48において、外気導入時の車両熱
負荷QF を下式に基づいて演算する。 QF =Qsat +KQF4 ・(QTR−TTRG ) また、ステップS49において、内気循環時の車両熱負
荷QR を下式に基づいて演算する。 QR =KQF1 ・(TA −TTRG )+KQF2 ・QS +KQF
3 +KQF4 ・(QTR−TTRG ) なお、上記各式において、KQF1 〜KQF4 は、車体構造
に基づいて予め実験によって求めた係数および定数、Q
TRは、車両熱負荷計算時の車室内温度である。
【0073】次に、図6に示す基本制御動作のステップ
S5において、空調用エアの吹出温度および吹出風量の
制御値を演算する制御動作を図12および図13に示す
フローチャートに基づいて説明する。上記制御動作がス
タートすると、まず、ステップS51において、空調用
エアの吹出風量Vを送風機11により設定可能な最低風
量VMIN に設定した後、ステップS52において、各種
のフラグFH,FC,LOOPをセットする。
【0074】なお、上記フラグFHは、全暖房時におい
て1に設定されることによって空調装置が全暖房運転状
態にあることを示し、フラグFCは、全冷房時において
1に設定されることによって空調装置が全冷房運転状態
にあることを示すフラグである。また、LOOPは、初
回制御時にのみ1にセットされるフラグである。
【0075】そして、ステップS53において、車両熱
負荷Qおよび吹出風量Vに対応する空調用エアの吹出温
度Tを下式(9)に基づき算出する。この式(9)にお
いて、0.28は、20℃の空気の比熱と比重量とを掛
け合わせた数値である。 T=−(Q/0.28V)+TR …(9) 次いでステップS54において、演算された上記吹出温
度Tが冷房用熱交換器12によって冷却することができ
る最低温度TE1よりも小さいか否かを判定する。この判
定結果がNOとなって、上記吹出温度Tが上記最低温度
TE1以上であることが確認された場合には、ステップS
55において、上記フラグFCを0に設定する。その
後、ステップS56において、暖房用熱交換器14によ
って暖房することができる最高温度TWOを算出する。
【0076】そしてステップS57において、ステップ
S53で算出された吹出温度Tが上記最高温度TWOより
も大きいか否かが判定され、NOと判定された場合に
は、ステップS58において、上記フラグFHを0に設
定した後、ステップS59において、後述するように快
適度指数F3の演算を行う。
【0077】なお、上記ステップS54でYESと判定
され、吹出温度Tが上記最低温度TE1よりも低いことが
確認された場合には、上記フラグFCが1にセットさ
れ、全冷房制御モードが選択される。また、上記ステッ
プS57でYESと判定され、吹出温度Tが暖房用熱交
換器14に供給されるエンジン冷却水の温度に応じて設
定された暖房可能な最高温度TWOよりも高いことが確認
された場合には、上記フラグFHが1にセットされ、全
暖房制御モードが選択される。
【0078】次にステップS60において、初回時制御
であることを示す上記フラグLOOPが1に設定されて
いるか否かを判別し、YESと判定された場合には、ス
テップS61において、上記快適度指数の演算値F3
と、目標快適度指数FTSETとの偏差を演算してその値を
記憶するとともに、上記フラグLOOPを0に設定す
る。また、ステップS62において、上記吹出温度Tの
演算値および吹出風量Vの設定値、つまり上記最低風量
VMIN を吹出温度制御値TO および吹出風量制御値VA
として記憶する。
【0079】また、上記ステップS60でNOと判定さ
れ、初回制御でないことが確認された場合には、ステッ
プS63において、前回の制御時における快適度指数F
3の演算値と目標快適度指数FTSETとの偏差|F3−F
TSET|n-1 と、今回の制御時における快適度指数F3の
演算値と目標快適度指数FTSETとの偏差|F3−FTSET
|n との差が正の値であるか否かを判定する。
【0080】そして、上記ステップS63でYESと判
定され、快適度指数F3の演算値と、目標快適度指数F
TSETとの偏差が減少傾向にあることが確認された場合に
は、ステップS64において上記偏差F3−FTSETの記
憶値を更新するとともに、ステップS65において、今
回の制御時点における吹出温度Tの演算値および吹出風
量Vの設定値を吹出温度制御値TO および吹出風量制御
値VA として記憶する。
【0081】次いで、ステップS66において、上記吹
出風量Vの設定値に所定量ΔVだけ増大させた後、ステ
ップS67において、増大後の吹出風量Vが、送風機1
1の最大吹出風量VMAX よりも大きいか否かを判定す
る。この判定結果がNOである場合には、上記ステップ
S53にリターンして上記制御を繰り返すことにより、
空調制御装置の空調能力の範囲内で、最適な吹出温度制
御値TO および吹出風量制御値VA の組合せ、つまり上
記快適度指数F3の演算値と目標快適度指数FTSETとの
偏差を最小にする制御値TO ,VA の組合せが選択され
ることになる。
【0082】すなわち、車室内温度TR をターゲット温
度TTRG とするための車両熱負荷式曲線QF ,QR と、
空調装置の空調能力とがバランスしている場合に、上記
曲線QF ,QR 上においてF3=FTSETとなる空調用エ
アの吹出温度および吹出風量の組合せが選択されること
により、乗員の快適度を適正状態に維持しつつ、車室内
温度を最適値に維持する制御が実行されることになる。
【0083】なお、上記ステップS67でYESと判定
された場合には、ステップS68において、上記フラグ
FCが1にセットされているか否かを判定し、YESと
判定されて全冷房制御モードが選択されていることが確
認された場合には、ステップS69において、吹出温度
制御値TO が空調装置によって設定し得る最低温度TE1
に設定されるとともに、吹出風量制御値VA が送風機1
1によって送風可能な最大風量VMAXに設定される。
これによって空調制御装置は、冷房能力を最大限に発揮
する全冷房運転状態となる。
【0084】また、上記ステップS68でNOと判定さ
れた場合には、ステップS70で上記フラグFHが1に
セットされているか否かを判定し、YESと判定されて
全暖房制御モードが選択されていることが確認された場
合には、ステップS71において、吹出温度制御値TO
が空調装置によって設定し得る最高温度TEOに設定され
るとともに、吹出風量制御値VA が送風機11によって
送風可能な最大風量VMAXに設定される。これによっ
て空調制御装置は、暖房能力を最大限に発揮する全暖房
運転状態となる。
【0085】上記吹出温度および吹出風量の制御値を演
算するフローチャートのステップS59において快適度
指数F3を演算する制御動作を図14に示すフローチャ
ートに基づいて説明する。上記制御動作がスタートする
と、まずステップS81において、上記外気導入時にお
ける安定熱負荷状態の車両熱負荷Qsat が200kca
lよりも大きいか否かを判定し、YESと判定された場
合には、ステップS82において、係数αの値を1に設
定する。
【0086】上記ステップS81でNOと判定された場
合には、ステップS83において、上記安定熱負荷状態
の車両熱負荷Qsat が−200kcalよりも小さいか
否かを判定し、YESと判定された場合には、ステップ
S84において、上記係数αの値を0に設定する。ま
た、上記ステップS81,83でNOと判定され、安定
熱負荷状態の車両熱負荷Qsat が−200ないし200
kcalの範囲内にあることが確認された場合には、ス
テップS85において、図5に示すグラフから係数αの
値を読み出す。
【0087】その後、ステップS86において、快適度
指数F3を演算する。すなわち、上記特性式(4)に現
在の空調制御状態における空調用エアの吹出風量V、吹
出温度T、車室内温度TR 、外気温度TA 、目標快適度
指数FTSETおよび上記係数αの値を代入することによ
り、上記快適度指数F3を算出する。
【0088】また、図6に示す基本制御ルーチンのステ
ップS6において実行される内外気制御動作を、図15
および図16に示すフローチャートに基づいて説明す
る。上記制御動作がスタートすると、まずステップS9
1において、オートスイッチ23aが自動制御モード
(AUTO)にセットされているか否かを判定し、NO
と判定された場合には、ステップS92において、吹出
モード切換スイッチ23dが外気導入モード(FRE)
にセットされているか否かを判定する。
【0089】上記ステップS92でYESと判定された
場合には、ステップS93において、切換ダンパ4によ
って内気導入口3を全閉状態とするとともに、外気導入
口2を全開状態とした外気導入制御状態(FRE)とす
る。また、ステップS92でNOと判定された場合に
は、ステップS94において、切換ダンパ4によって外
気導入口2を全閉状態とするとともに、内気導入口3を
全開状態とした内気導入制御状態(REC)とする。
【0090】また、上記ステップS91でYESと判定
された場合には、ステップS95において、空調制御モ
ードが最大冷房状態(MAXCOOL)にセットされて
いるか否かを判定し、YESと判定された場合には、上
記ステップS94に移行して内気導入制御状態(RE
C)とする。
【0091】また、上記ステップS95でNOと判定さ
れた場合には、ステップS96において、外気導入時の
車両熱負荷QF が正であるか否かを判定する。この判定
結果がNOとなって車両が暖房状態にあることが確認さ
れた場合には、窓の曇り防止のため、上記ステップS9
3に移行して外気導入制御状態(FRE)とする。
【0092】上記ステップS96でYESと判定されて
車両が冷房状態にあることが確認された場合には、ステ
ップS97において、初回制御の実行時であるか否かを
判定し、YESと判定された場合には、ステップS98
において、冷却用熱交換器12の出口温度TE を上記最
低温度TE1に設定した後、ステップS99において、上
記車両熱負荷QF が内外気導入制御状態(MIX)にお
ける冷房能力枠外にあるか否かを判定し、YESと判定
された場合には、上記ステップS94に移行して内気導
入制御状態(REC)とする。
【0093】また、上記ステップS99においてNOと
判定され、上記車両熱負荷QF が内外気導入制御状態
(MIX)における冷房能力枠内にあることが確認され
た場合には、ステップS100において、内外気導入制
御状態(MIX)とする。
【0094】また、上記ステップS97でNOと判定さ
れ、初回制御の実行時でないことが確認された場合に
は、ステップS101において、前回の制御状態が内気
導入制御状態(REC)にあったか否かを判定する。こ
の判定結果がYESである場合には、ステップS102
において、内外気導入制御状態(MIX)における最大
冷房能力時の吹出温度予測値TMIXMAXを演算した後、ス
テップS103において、上記最大冷房能力時の吹出温
度予測値TMIXMAXを冷却用熱交換器12の出口温度TE
として設定する。
【0095】次いで、ステップS104において、上記
車両熱負荷QF が内外気導入制御状態(MIX)におけ
る冷房能力枠外にあるか否かを判定し、YESと判定さ
れた場合には、上記ステップS94に移行して内気導入
制御状態(REC)とする。また、上記ステップS10
4でNOと判定された場合には、ステップS105にお
いて、空調用エアの吹出温度制御値TO が上記最大冷房
能力(MIXMAX)時の吹出温度予測値TMIXMAXより
も3℃だけ高い温度よりも大きいか否かを判定し、YE
Sと判定された場合には、上記ステップS100に移行
する。また、上記ステップS105でNOと判定された
場合には、上記ステップS94に移行する。
【0096】上記ステップS101でNOと判定され、
前回の制御状態が内気導入制御状態(REC)にないこ
とが確認された場合には、ステップS106において、
前回の制御状態が内外気導入制御状態(MIX)であっ
たか否かが判定される。この判定結果がNOである場合
には、ステップS107において、外気導入制御状態
(FRE)における最大冷房能力時の吹出温度予測値T
FREMAXを下式に基づいて演算した後、ステップS108
において、上記吹出温度予測値TFREMAXを冷却用熱交換
器12の出口温度TE として設定する。
【0097】 TFREMAX=KFM1 ・(TA +KFM3 )+KFM2 なお、上記式においてKFM1 〜KFM3 は、予め実験によ
って求めた係数および定数である。
【0098】そして、ステップS109において、上記
車両熱負荷QF が外気導入制御状態(FRE)における
冷房能力枠外にあるか否かを判定し、YESと判定され
た場合には、上記ステップS100に移行して内外気導
入制御状態(MIX)とする。また、上記ステップS1
09でNOと判定された場合には、ステップS93に移
行して外気導入制御状態(FRE)とする。
【0099】また、上記ステップS106でYESと判
定され、前回の制御状態が内外気導入制御状態(MI
X)であることが確認された場合には、ステップS11
0において、上記内外気導入制御状態(MIX)におけ
る最大冷房能力時の吹出温度予測値TMIXMAXを演算した
後、ステップS111において、この吹出温度予測値T
MIXMAXを冷却用熱交換器12の出口温度TE として設定
する。
【0100】そして、ステップS112において、上記
車両熱負荷QF が内外気導入制御状態(MIX)におけ
る冷房能力枠外にあるか否かを判定し、YESと判定さ
れた場合には、上記ステップS94に移行して内気導入
制御状態(REC)とする。
【0101】また、ステップS112でNOと判定さ
れ、上記車両熱負荷QF が内外気導入制御状態(MI
X)における冷房能力枠内にあることが確認された場合
には、ステップS113において、外気導入制御状態
(FRE)における最大冷房能力時の吹出温度予測値T
FREMAXを演算した後、ステップS114において、上記
空調用エアの吹出温度制御値TO が上記吹出温度予測値
TFREMAXよりも大きいか否かを判定する。この判定結果
がYESである場合には、上記ステップS93に移行し
て外気導入制御状態(FRE)とする。また、上記ステ
ップS114でNOと判定された場合には、ステップS
100に移行して内外気導入制御状態(MIX)とす
る。
【0102】このようにして上記オートスイッチ23a
のセット状態および吹出モード切換スイッチ23dの切
換状態に適合した内外気制御が行われ、空調装置の冷房
能力に適合した空調制御が実行されることになる。すな
わち、上記空調用エアの吹出温度制御値TO が外気導入
制御状態または内外気導入制御状態において達成可能な
温度となったことが確認された時点で、内気導入制御状
態から外気が導入される内外気導入制御状態を経て外気
導入制御状態に自動的に移行し、乗員の快適性を損なう
ことなく、車室内の換気が十分に行われることになる。
【0103】また、図6に示す基本制御ルーチンのステ
ップS7において実行される吹出温度Tおよび吹出風量
Vの制御動作を、図17に示すフローチャートに基づい
て説明する。上記制御動作がスタートすると、まずステ
ップS121において、上記吹出温度制御値TO および
吹出風量制御値VA が入力された後、ステップS122
において、車両が起動時にあることを示すSTARTフ
ラグが1にセットされているか否かを判定する。
【0104】上記ステップS122でYESと判定され
た場合には、ステップS123において、車両熱負荷Q
が負であるか否かを判定する。この判定結果がYESと
なって車両が暖房運転状態にあることが確認された場合
には、ステップS124において、ウォームアップフラ
グを1にセットした後、ステップS125において、ウ
ォームアップ時の快適度指数F5,FWUP に基づいて空
調用エアの吹出温度および吹出風量を制御し、寒冷時等
における乗車時に早く車室内を迅速に暖かくするウォー
ムアップ制御を実行する。
【0105】また、上記ステップS123でNOと判定
され、車両が冷房運転状態にあることが確認された場合
には、ステップS126において、マジッククールフラ
グを1にセットした後、ステップS127において、マ
ジッククール制御時の快適度指数F1,F2Sに基づいて
空調用エアの吹出温度および吹出風量を制御し、炎天下
等における乗車時に車室内を迅速に冷却するマジックク
ール制御を実行する。
【0106】また、上記ステップS122でNOと判定
され、車両が起動状態にないことが確認された場合に
は、ステップS128において、ウォームアップフラグ
が1にセットされているか否かを判定し、YESと判定
された場合には、上記ステップS125に移行する。上
記ステップS128でNOと判定された場合には、ステ
ップS129において、マジッククールフラグが1にセ
ットされているか否かが判定され、YESと判定された
場合には、上記ステップS127に移行する。
【0107】上記ステップS129でNOと判定され、
現在の制御状態がウォームアップ制御状態およびマジッ
ククール制御状態の何れでもないことが確認された場合
には、ステップS130において、上記快適度指数F3
に基づいて空調用エアの吹出温度および吹出風量を制御
する通常の制御を実行する。
【0108】上記ステップS127において実行される
マジッククール制御の制御動作を図18に示すフローチ
ャートに基づいて説明する。上記制御動作がスタートす
ると、まずステップS131において、車両が起動時に
あることを示すSTARTフラグが1にセットされてい
るか否かが判定され、YESと判定された場合には、ス
テップS132において、乗車時点における上半身の快
適度指数、つまり冷房制御実行前の快適度指数F2Sを下
式に基づいて演算する。
【0109】F2S=K2S1 ・V+K102 ・TO +K103
・FTR+K104 ・TA +K105 ・TS +K106 上記K2S1 〜K106 は、乗員の上半身に関する係数およ
び定数であり、K2S1は、上記特性式(4)の係数K101
の符号を逆にしたものであり、他の係数K102 〜K106
は、上記特性式(4)の係数および定数と同じもので
ある。なお、上記冷房制御開始前の快適度指数F2Sを演
算する際には、上記吹出風量Vの値を0に設定し、かつ
吹出温度TO の値として冷房用熱交換器14の出口温度
TE を代入する。
【0110】次いで、ステップS133において、上記
快適度指数F2Sの演算値が予め設定された判定値、例え
ば7以上であるか否かを判定し、YESと判定された場
合に、乗車時点における空調用エアの吹出温度がかなり
高い状態にあると考えられるため、ステップS134に
おいて、空調用エアの吹出風量VMCを最低風量Vminに
抑制する。
【0111】また、上記ステップS131でNOと判定
され、STARTフラグが0となったことが確認された
場合には、ステップS135において、現在が風量立ち
上げ中であるか否か、つまり上記最低風量Vmin に抑制
した状態から空調用エアの吹出風量VMCを徐々に通常状
態まで増大させる風量の立ち上げ制御を実行中であるか
否かをフラグに基づいて判定する。
【0112】そして、上記ステップS135でNOと判
定された場合には、ステップS136において、起動時
点から予め設定された基準時間(例えば10秒)が経過
したことを示すフラグ10Sが1にセットされているか
否かを判定する。そして、上記ステップS136でNO
と判定された場合には、ステップS137において、マ
ジッククール制御時における上半身の快適度指数、つま
り冷房制御実行後における快適度指数F1を下式に基づ
いて算出する。
【0113】F1=K101 ・V+K102 ・TO +K103
・FTR+K104 ・TA +K105 ・TS +K106 次に、ステップS138において、上記ステップS13
5で求めた冷房制御実行後における快適度指数F1の演
算値が、上記ステップS132で求めた冷房制御実行前
における快適度指数F2Sの演算値よりも小さいか否かが
判定され、NOと判定された場合には、上記ステップS
134に移行して空調用エアの吹出風量VMCを最低風量
Vmin に維持する。
【0114】また、上記ステップS138でYESと判
定され、冷房制御実行後における快適度指数F1の演算
値が冷房制御実行前における快適度指数F2Sの演算値よ
りも小さくなったことが確認された時点で、ステップS
139において、風量立ち上げ制御を開始して風量立ち
上げ制御の実行中であることを示すフラグを1にセット
した後、ステップS140において風量立ち上げ速度Δ
Vを下式に基づいて算出する。
【0115】ΔV(V/s)=1/(KVD2 −KVD1 ・
|F2S−FTSET|) 上記KVD2 およびKVD1 は、予め設定された係数および
定数であり、例えば係数KVD1 は11.2程度の値に設
定され、定数KVD2 は1.3程度の値に設定されてい
る。そして、上記式に基づいて風量立ち上げ速度ΔVが
上記冷房制御実行前における快適度指数F2Sの演算値
と、目標快適度指数FTSETとの偏差|F2S−FTSET|に
基づいて演算され、上記偏差|F2S−FTSET|が大きい
程、上記風量立ち上げ速度ΔVの値が大きな値に設定さ
れることになる。
【0116】次いで、ステップS141において、上記
風量立ち上げ速度ΔVが予め設定された基準値βよりも
大きいか否かが判定され、YESと判定された場合に
は、ステップS142において、上記風量立ち上げ速度
ΔVの値を基準値βに書き替えた後に、上記ステップS
134に移行する。また、上記ステップS141でNO
と判定された場合には、上記風量立ち上げ速度ΔVの書
き替えを行うことなく、上記ステップS134に移行し
た後にリターンする。
【0117】上記風量立ち上げ制御が開始されると、上
記ステップS135でYESと判定され、ステップS1
43において、マジッククール制御時の吹出風量VMCを
予め設定された増大量ΔVだけ増大させる。その後、ス
テップS144において、上記増大後の吹出風量VMCが
通常制御時の吹出風量、つまり上記図12に示す吹出温
度および吹出風量の演算制御において演算された吹出風
量の制御値VO よりも大きいか否かが判定される。
【0118】そして、上記ステップS144の判定結果
がYESとなるまで、上記吹出風量VMCを徐々に増大さ
せる制御が繰り返して行われ、上記判定結果がYESと
なった時点で、ステップS145において、マジックク
ールフラグを0に設定してマジッククール制御を終了す
る。
【0119】なお、上記ステップS133でNOと判定
され、上記快適度指数F2Sの演算値が7未満であること
が確認された場合には、乗車時点における空調用エアの
吹出温度が比較的低い状態にあると考えられるため、上
記吹出風量VNCを最低風量Vmin に維持する抑制制御を
実行することなく、上記ステップS139に移行して風
量の立ち上げ制御を開始する。
【0120】また、風量立ち上げ制御の実行前にステッ
プS136でYESと判定され、予め設定された基準時
間が経過したことが確認された場合には、上記ステップ
S137における快適度指数F1の演算および上記ステ
ップS138における快適度指数F1と快適度指数F2S
との比較を行うことなく、上記ステップS139に移行
して風量の立ち上げ制御を開始する。
【0121】上記のようにしてマジッククール制御が実
行されることにより、乗員の乗車時点における環境条件
に適合した冷房制御が行われることになる。すなわち、
乗車時点の快適度指数F2Sが7以上で、乗車時点におけ
る空調用エアの吹出温度がかなり高い状態にあると考え
られる場合には、図19に示すように、冷房制御開始後
における快適度指数F1の演算値が、冷房制御開始前に
おける快適度指数F2Sの演算値よりも小さな値となるま
で、つまり快適度指数F1の演算値が快適度指数F2Sの
演算値より快適点5に近づいたことが確認されるまで、
上記空調用エアの吹出風量VMCが最低風量Vmin に維持
されることになる。
【0122】そして、冷房制御開始後における快適度指
数F1の演算値が、冷房制御開始前における快適度指数
F2Sの演算値よりも小さな値となった時点で、空調用エ
アの吹出風量が立ち上げられ、上記空調用制御実行前に
おける快適度指数の演算値と、目標快適度指数との偏差
|F2S−FTSET|に基づいて演算された風量立ち上げ速
度ΔVに基づいて空調用エアの吹出風量が徐々に増大さ
れることになる。
【0123】また、上記乗車時点の快適度指数F2Sが7
未満で、乗車時点における空調用エアの吹出温度が比較
的低い状態にあると考えられる場合には、図20に示す
ように、起動時点から空調用エアの吹出風量が立ち上げ
られ、上記空調用制御実行前における快適度指数の演算
値と、目標快適度指数との偏差|F2S−FTSET|に基づ
いて演算された風量立ち上げ速度ΔVに基づいて空調用
エアの吹出風量VMCが徐々に増大されることになる。
【0124】このように炎天下の乗車時等においてマジ
ッククール制御を行う際に、起動時の冷房制御実行前に
おける快適度指数F2Sの演算値と、冷房制御の実行後に
おける快適度指数F1の演算値とを比較し、この冷房制
御実行後の快適度指数F3Sが冷房制御実行前の快適度指
数F2Sよりも快適点に近づいたことが確認されるまで空
調用エアの吹出風量VMCを最低風量Vmin に維持するよ
うに構成したため、空調装置から高温のエアが大量に吹
き出されて乗員が不快感を受けるのを効果的に防するこ
とができる。
【0125】次に、本実施形態の特徴とする動作とし
て、図6にステップS9で示すコンプレッサ15の制御
動作について説明する。この動作は、エバ温センサ27
で検出される冷却用熱交換器12の出口側温度に基いて
コンプレッサ15の駆動/停止の切換え、つまり電磁ク
ラッチ31のON/OFF切換えを行うようになってい
る。詳しくは、上記エバ温センサ27で検出された冷却
用熱交換器12の出口側温度TE と、予め設定されたコ
ンプレッサ停止設定温度KEC とを比較し、冷却用熱交換
器12の出口側温度TE がコンプレッサ停止設定温度KE
C 以下に達した時に電磁クラッチ31をOFFしてコン
プレッサ15を停止させるようにしている。
【0126】そして、本実施形態では、特に、上記エア
コンスイッチ23fを手動操作してエコノミーモードと
した場合に車室内の熱負荷に応じて上記停止設定温度KE
C を変更するようになっている。また、本形態では車室
内の熱負荷を各吹出口からの吹出温度(判定温度)に基
いて推定している。この吹出温度と停止設定温度との関
係を図21に示す。このように、吹出温度がKTB1〜KTB2
の間においては、該吹出温度が高いほど停止設定温度KE
C を高く設定するようになっている。つまり、車室内の
冷房運転時において吹出温度が高い場合には車室内の冷
房熱負荷(正の熱負荷)が小さいと推定できるので、こ
の場合には、停止設定温度KEC を高く設定することで、
コンプレッサ15の駆動時間を短縮させて車両の燃費の
向上を図っている。
【0127】そして、この停止設定温度を設定するため
の吹出温度を検出する構成として、図2に示すように、
通風ダクト1の下流端の吹出口(例えばベント吹出口
5)には、吹出空気温度を検出するための吹出温度検出
センサ55が設けられている。つまり、この吹出温度検
出センサ55によって検出される空気温度に基いて停止
設定温度を図21に示すように変更している。
【0128】また、他の吹出温度を検出する手段として
は、エバ温センサ27によって検出されるエバ温、水温
センサ28によって検出されるエンジン冷却水温度、ポ
テンショメータ29によって検出されるエアミックスダ
ンパ13の開度等をパラメータとして算出される吹出温
度に基いて停止設定温度を図21に示すように変更して
もよい。つまり、吹出温度を間接的に検出し、これによ
って停止設定温度を変更するものである。
【0129】各温度の具体的な値の一例について述べる
と、図21におけるKTB1は12℃、KTB2は20℃、KECL
は2℃、KECHは10℃に夫々設定されている。また、こ
れらの温度設定はこれに限るものではない。
【0130】また、このようなコンプレッサ15の駆動
/停止動作において、図22に示すように、コンプレッ
サ15を停止させるエバ温度と、駆動させるエバ温度と
の間には所定量のヒステリシスが設けられていて、コン
プレッサ15の駆動/停止が頻繁に繰り返されるハンチ
ングの発生が回避されている。
【0131】このように、本形態によれば、吹出空気温
度に基いて車室内の熱負荷を認識し、これによってコン
プレッサ15の停止設定温度を変更するようにしたため
に、従来のように停止設定温度を固定値とした場合のよ
うに、この温度設定が高すぎる場合に車室内の快適性が
損なわれたり、逆に、低すぎる場合にコンプレッサの駆
動時間が増大して燃費の向上が十分に図れないといった
ような不具合が解消され、車室内の快適性を良好に得な
がら、コンプレッサ15の駆動時間の削減による燃費の
向上を十分に行うことができる。
【0132】また、本実施形態では、エコノミーモード
時にのみコンプレッサ15の停止設定温度を熱負荷に応
じて変更しているので、乗員の燃費向上要求が低いエア
コンモード時には、車室内の快適性を優先したコンプレ
ッサ15の駆動制御を行い、燃費向上要求が高いエコノ
ミーモード時には、車室内の快適性をある程度維持しな
がら燃費の向上を優先したコンプレッサ15の駆動制御
を行うことになるので、上記要求に適した運転状態を得
ることができる。
【0133】次に、本実施形態の効果を確認するために
行った実験について説明する。本実験は、コンプレッサ
15の停止設定温度を変更した場合のコンプレッサ15
の駆動状態を確認するために行ったものであり、その結
果を図23に示す。この図23における領域Aは停止設
定温度を低い値(例えば2℃)に設定した場合であり、
領域Bは停止設定温度を上記よりも高い値(例えば8
℃)に設定した場合であって、上側の波形はエバ温度の
変化を、下側の矩形波はコンプレッサ15のON/OFF切換
え状態を夫々示している。このように、領域Aよりも領
域Bのほうが圧縮機の駆動頻度が大幅に削減されており
(約1/2)、停止設定温度を高い値に設定するほど車
両の燃費が向上することが確認された。つまり、本実施
形態は、このようなコンプレッサ15の駆動頻度の削減
を車室内の空調負荷に応じて適切に設定することで、車
室内の快適性を良好に得ながら燃費の向上を図るように
している。
【0134】次に、車室内の熱負荷を検出するための別
の構成について説明する。図2に示すように、加熱用熱
交換器14の下流側で、冷却用熱交換器12のみを通過
した空気(加熱用熱交換器14を迂回した空気)と、加
熱用熱交換器14により加熱された空気とが混合される
領域には、この混合空気の温度(判定温度)を検出する
ための混合温度検出センサ56が設けられている。そし
て、この混合温度検出センサ56によって検出された混
合空気の温度に基いて停止設定温度を変更している。
【0135】また、混合空気温度を検出する他の手段と
しては、エバ温センサ27によって検出されるエバ温、
水温センサ28によって検出されるエンジン冷却水温
度、ポテンショメータ29によって検出されるエアミッ
クスダンパ13の開度等をパラメータとして混合空気温
度を算出し、これに基いて停止設定温度を変更してもよ
い。つまり、混合空気温度を間接的に検出し、これによ
って停止設定温度を変更する。
【0136】尚、上述した実施形態では、車室内の熱負
荷を検出する手段として、吹出空気温度及び混合空気温
度を利用したが、本発明は、これに限らず、熱負荷によ
って変化するものであれば、これら以外の値によって停
止設定温度を変更するようにしてもよい。
【0137】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば以下に述べるような効果が発揮される。請求項1記載
の発明によれば、車室内の熱負荷を検出し、この熱負荷
が零に近いほど圧縮機を停止させる停止設定温度を高く
するようにしたので、車室内の熱負荷に応じた適切な停
止設定温度が得られることになり、車室内の快適性を良
好に得ながら、コンプレッサの駆動時間の削減による燃
費の向上を十分に行うことができる。
【0138】請求項2記載の発明によれば、車室内の熱
負荷を空調用空気の温度または、それに関連する空気温
度からなる判定温度に基いて検出するようにしたため
に、判定温度の検出といった簡単な動作で車室内の熱負
荷を正確に検出することができ、停止設定温度を最適に
設定できて、上述した請求項1記載の発明に係る効果を
確実に得ることができる。
【0139】請求項3及び5記載の発明によれば、車室
内の熱負荷を空気温度を直接検出することにより求める
ようにしたために、この熱負荷を正確に検出することが
でき、信頼性の高い停止設定温度の設定動作が得られ
る。
【0140】請求項4及び6記載の発明によれば、判定
温度を、冷却手段の出口側空気温度、エンジン冷却水温
度、加熱空気量により推定するようにしたために、空気
温度を直接検出するための手段が不要であり、その他の
既存の検出手段を利用して吹出空気温度を推定でき、構
成の簡略化を図りながら車室内の熱負荷を検出すること
ができる。
【0141】請求項7記載の発明によれば、第1の設定
モードよりも停止設定温度が高い第2の設定モードにお
いてのみ、熱負荷に応じて停止設定温度を高くし、且つ
この第2の設定モードにおける停止設定温度の最低値
を、第1の設定モードにおける停止設定温度よりも高く
設定したために、乗員の燃費向上要求が低い第1の設定
モード時には車室内の快適性を優先した圧縮機の駆動制
御を行い、燃費向上要求が高い2の設定モード時には車
室内の快適性をある程度維持しながら燃費の向上を優先
した圧縮機の駆動制御が行えるので、上記要求に適した
運転状態を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る空調制御装置を有する
空調装置の全体構成図である。
【図3】空調制御装置の概略構成を示す説明図である。
【図4】空調制御装置の構成を示すブロック図である。
【図5】快適度指数演算用の係数αと車両熱負荷との関
係を示す図である。
【図6】空調制御の基本制御動作を示すフローチャート
図である。
【図7】目標快適度指数を演算する制御動作を示すフロ
ーチャート図である。
【図8】車室内温度の設定温度と目標快適度指数との関
係を示す図である。
【図9】ターゲット温度を演算する制御動作を示すフロ
ーチャート図である。
【図10】車両熱負荷及び補正後の快適度指数と、空調
用エアの吹出温度及び吹出風量との関係を示す図であ
る。
【図11】車両熱負荷を演算する制御動作を示すフロー
チャート図である。
【図12】空調用エアの吹出温度及び吹出風量の演算制
御動作の前半部を示すフローチャート図である。
【図13】空調用エアの吹出温度及び吹出風量の演算制
御動作の後半部を示すフローチャート図である。
【図14】快適度指数を演算及び補正する制御動作を示
すフローチャート図である。
【図15】内外気制御の制御動作の前半部を示すフロー
チャート図である。
【図16】内外気制御の制御動作の後半部を示すフロー
チャート図である。
【図17】空調用エアの吹出温度及び吹出風量の制御動
作を示すフローチャート図である。
【図18】マジッククール制御動作を示すフローチャー
ト図である。
【図19】マジッククール制御時における吹出風量立ち
上げ状態を示すタイムチャート図である。
【図20】マジッククール制御時における吹出風量の立
ち上げ状態の他の例を示すタイムチャート図である。
【図21】吹出空気温度と停止設定温度との関係を示す
図である。
【図22】エバ温度とコンプレッサの切換え動作との関
係を示す図である。
【図23】停止設定温度の変化に伴う圧縮機の駆動状態
の変化を確認するために行った実験の結果を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 通風ダクト 12 冷却用熱交換器(冷却手段) 13 エアミックスダンパ(加熱空気量調整手段) 14 加熱用熱交換器(加熱手段) 15 コンプレッサ 27 エバ温センサ(冷却温度検出手段) 28 水温センサ(冷却水温度検出手段) 29 ポテンショメータ(加熱空気量検出手段) 51 圧縮機制御手段 52 熱負荷検出手段 53 停止温度補正手段 55 吹出温度検出センサ 56 混合温度検出センサ X 冷媒循環回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 頼一 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 山口 秀夫 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 遠野 安広 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−33312(JP,A) 特開 平6−127254(JP,A) 特開 平6−143972(JP,A) 特公 昭58−67513(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 - 3/06

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内に向って空調用空気が流通するダ
    クトと、 該ダクト内に配設され、上記空調用空気を冷却する冷却
    手段と、 該冷却手段との間で冷媒回路を構成する圧縮機と、 上記冷却手段を通過した空気の温度を検出する冷却温度
    検出手段と、 該冷却温度検出手段からの出力を受け、上記冷却手段通
    過後の空気温度が圧縮機を停止させる所定の停止設定温
    度以下になったとき、圧縮機を停止させる圧縮機制御手
    段とを備えた車両用空調制御装置において、 車室内の熱負荷を検出する熱負荷検出手段と、 該熱負荷検出手段の出力を受け、車室内の熱負荷が零に
    近いほど上記停止設定温度が高くなるように補正する停
    止温度補正手段とを備えていることを特徴とする車両用
    空調制御装置。
  2. 【請求項2】 熱負荷検出手段は、空調用空気の温度ま
    たは、それに関連する空気温度からなる判定温度に基い
    て車室内の熱負荷を検出するものであって、 停止温度補正手段は、この判定温度に基き空気の温度が
    高いほど停止設定温度を高く設定するものであることを
    特徴とする請求項1記載の車両用空調制御装置。
  3. 【請求項3】 ダクトの吹出口には吹出し空気の温度を
    検出する吹出温度検出手段が設けられ、 判定温度は、この吹出温度検出手段によって検出された
    空気温度であることを特徴とする請求項2記載の車両用
    空調制御装置。
  4. 【請求項4】 冷却手段の下流側に設けられ、エンジン
    冷却水を熱源として、冷却手段を通過した空気を加熱す
    る加熱手段と、 上記冷却手段を通過した空気のうち、加熱手段によって
    加熱される空気量を調整する加熱空気量調整手段と、 上記エンジン冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手
    段と、 上記加熱空気量調整手段により調整される加熱空気量を
    検出する加熱空気量検出手段とを備えており、 判定温度は、冷却温度検出手段によって検出される空気
    温度、冷却水温度検出手段によって検出されるエンジン
    冷却水温度、加熱空気量検出手段によって検出される加
    熱空気量により推定されたダクト吹出口からの吹出し空
    気の温度であることを特徴とする請求項2記載の車両用
    空調制御装置。
  5. 【請求項5】 冷却手段の下流側に設けられ、冷却手段
    を通過した空気を加熱する加熱手段と、 上記冷却手段を通過した空気のうち、加熱手段によって
    加熱される空気量を調整する加熱空気量調整手段と、 該加熱手段の下流側に設けられ、冷却手段のみを通過し
    た空気と、加熱手段を通過した空気とが混合された混合
    空気の温度を検出する混合温度検出手段とが備えられ、 判定温度は、上記混合温度検出手段によって検出された
    混合空気温度であることを特徴とする請求項2記載の車
    両用空調制御装置。
  6. 【請求項6】 冷却手段の下流側に設けられ、エンジン
    冷却水を熱源として、冷却手段を通過した後の空気を加
    熱する加熱手段と、 上記冷却手段を通過した空気のうち、加熱手段によって
    加熱される空気量を調整する加熱空気量調整手段と、 上記エンジン冷却水の温度を検出する冷却水温度検出手
    段と、 上記加熱空気量調整手段により調整される加熱空気量を
    検出する加熱空気量検出手段とを備えており、 判定温度は、冷却温度検出手段によって検出される空気
    温度、冷却水温度検出手段によって検出されるエンジン
    冷却水温度、加熱空気量検出手段によって検出される加
    熱空気量により推定された冷却手段のみを通過した空気
    と加熱手段を通過した空気とが混合された混合空気の温
    度であることを特徴とする請求項2記載の車両用空調制
    御装置。
  7. 【請求項7】 停止設定温度の設定モードを第1の設定
    モードと該第1の設定モードよりも停止設定温度が高い
    第2の設定モードとに切換える切換え手段が設けられ、 停止温度補正手段は、停止設定温度の設定モードが第2
    の設定モードのときにのみ車室内の熱負荷に応じて停止
    設定温度を所定の補正範囲内で補正するようになってお
    り、 この第2の設定モードにおける停止設定温度の最低値
    は、第1の設定モードにおける停止設定温度よりも高く
    設定されていることを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5または6記載の車両用空調制御装置。
JP20622795A 1995-08-11 1995-08-11 車両用空調制御装置 Expired - Fee Related JP3437884B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20622795A JP3437884B2 (ja) 1995-08-11 1995-08-11 車両用空調制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20622795A JP3437884B2 (ja) 1995-08-11 1995-08-11 車両用空調制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0952509A JPH0952509A (ja) 1997-02-25
JP3437884B2 true JP3437884B2 (ja) 2003-08-18

Family

ID=16519876

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20622795A Expired - Fee Related JP3437884B2 (ja) 1995-08-11 1995-08-11 車両用空調制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3437884B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1101737C (zh) * 1997-06-09 2003-02-19 北京科技大学 共沉降法制备不锈钢/氧化锆连续梯度功能材料
CN103072445B (zh) * 2013-02-05 2015-06-24 郑州宇通客车股份有限公司 一种混合动力汽车的空调控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0952509A (ja) 1997-02-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7096935B2 (en) Vehicle power supply control apparatus
JP2001213152A (ja) 車両用空調装置
KR0118107B1 (ko) 차량용 공조장치
US5244035A (en) Air-conditioner for automobiles
JP3931634B2 (ja) 車両用空調装置
US6874574B2 (en) Energy efficient control method for a manually regulated vehicle heating and air conditioning system
US7172018B2 (en) Vehicle air-conditioning system
JP3437884B2 (ja) 車両用空調制御装置
JP3613847B2 (ja) 車両用空調制御装置
JP3524176B2 (ja) 車両用空調制御装置
JP2001310610A (ja) 車両用空調装置
JP3420610B2 (ja) 車両用空調装置の制御方法
JPH0952512A (ja) 車両用空調制御装置
JP3564203B2 (ja) 車両の空調制御装置
JP3524175B2 (ja) 車両用空調制御装置
JPH08142635A (ja) 車両用空調制御装置
JP3569748B2 (ja) 車両用空調制御装置
JP2011068153A (ja) 車両用空調装置
JPH0986137A (ja) 車両の空調制御装置
JP3609880B2 (ja) 車両の空調制御装置
JP3415184B2 (ja) 車両用空調制御装置
JP2816386B2 (ja) 車両用空調装置の圧縮機作動制御装置
JP3466208B2 (ja) 車両用空調装置
JP3303928B2 (ja) 車両用空調装置
JP2003118348A (ja) 車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030527

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080606

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090606

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees