JP3434313B2 - ガス流の処理 - Google Patents

ガス流の処理

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    • C01B17/0404Preparation of sulfur; Purification from gaseous sulfur compounds including gaseous sulfides by processes comprising a dry catalytic conversion of hydrogen sulfide-containing gases, e.g. the Claus process

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、硫化水素を含むガス流
の処理に関するものである。
【0002】
【従来の技術】種々の工業プロセス、特に、石油および
天然ガスの精製プロセスにおいては、硫化水素を含む排
出ガス流を生ずる。硫化水素は、特に、非常に毒性であ
るので、このようなガス流を処理してそれらが大気中に
排出される上流域でそれらのイオウ値を推定することが
必要である。硫化水素を含むガス流を処理するための公
知方法の一つとして、クラウスの方法(Claus process)
がある。このクラウスの方法においては、ガス流の硫化
水素含量の約1/3が炉において燃焼し、二酸化イオウ
と水蒸気とを形成する。ついで、この二酸化イオウは、
炉内で残留硫化水素と反応してイオウ蒸気と水蒸気とを
形成する。これらの反応の化学量論は、次式:
【化1】2H2S+3O2→2H2O+2SO2
【化2】2H2S+SO2→2H2O+3S で示される。
【0003】生成するイオウ蒸気は、種々の温度で、多
数の種々の分子種として存在する傾向を有する。800
℃以上では、例えば、主として、ダイマーS2として存
在する。これらの反応以外に、硫化水素は、高温で水素
とイオウ蒸気とに解離する傾向がある。この反応は、可
逆的であり、冷却すると、大部分の水素とイオウ蒸気と
は再結合して硫化水素を形成する。さらに、典型的に
は、ガス流のソースが製油所である場合に起こりやすい
が、ガス流中に、二酸化炭素と炭化水素とが存在する
と、少量のカルボニルサルファイドおよび二硫化炭素も
形成される。
【0004】硫化水素と二酸化イオウとの間の反応は、
これらが炉内において生ずる温度では完結しない。事
実、この反応は、炉内において、典型的には、約60〜
70%のみ完結するに過ぎない。したがって、例えば、
廃熱ボイラーの炉の下流域で生成するガス流を冷却し、
ついで、冷却したガス混合物からイオウを凝縮させ、ガ
ス流を200〜260℃の温度に再加熱して後、再加熱
したガス流を硫化水素と二酸化イオウとの間の反応の触
媒、例えば、アルミナ上に通してさらなるイオウ蒸気と
水蒸気とを形成することが商業的に行われている。生成
するイオウ蒸気は、ついで、凝縮される。このような触
媒工程列を2〜3配列して、典型的には、オリジナルガ
ス流内の硫化水素の約97%のみの転化を達成すること
ができる。さらに、ガス流内の硫化水素と二酸化イオウ
との濃度が各触媒工程で漸次低くなり、それにより、各
触媒工程における適切な転化度を達成することが困難と
なるので、このような触媒工程列は、通常、用いられな
い。環境保護に関する基準が厳しくなるにつれ、最終ガ
ス流の単なる排気または焼却は関心をなくし、容認され
なくなって来ている。したがって、ガス流の硫化水素お
よび二酸化イオウ成分の濃度が低いにもかかわらず、こ
れらを有効に処理することのできるいわゆる“テイルガ
スクリーンアップ(tail gas clean up)に最終ガス流を
通過させることが商業的に多くなってきている。商業的
に使用することの可能な種々の“テイルガスクリーンア
ップ”法が多数ある。例えば、SCOT法がその例であ
る。
【0005】クラウス法は、近年、空気から分離した酸
素を供給することがその関心を高めている。従来、炉内
における硫化水素の燃焼を維持するために空気が用いら
れてきた。その結果、大量の窒素が、空気内に含まれ、
本方法の各工程を通過する。窒素は反応容器のスペース
を占める。したがって、硫化水素の燃焼を維持するため
に使用される空気の一部または全部を市販されている純
粋な酸素で代替することが提案され、それにより、炉に
よって許容される硫化水素含有供給ガスの比率の増大が
達成される。供給ガスの正確な組成によるが、燃焼空気
中の酸素を富裕にするために用いることのできる酸素の
量には制限があり、この制限は、燃焼によって炉のライ
ニングに生じた温度が、燃焼空気中の酸素の濃度の増大
にともなって増大し、重大なことに、ライニングが損傷
を受けるような高温に達するからである。この温度制限
のため、例えば、約70体積%以上の硫化水素を含有す
るように、可燃性物質に比較的濃縮された供給ガスが処
理される場合に、燃焼空気を純粋な酸素で完全に代替す
ることはできないと信じられていた。しかし、現在で
は、火炎温度の上昇とともに速い速度で起こりやすい硫
化水素の解離が極端には起こらず調節効果を有すること
が理解され、ある種の形状のバーナと炉を有する場合に
は、純粋な酸素も操作可能である。硫化水素の燃焼を維
持するために純粋な酸素または酸素リッチ空気の使用を
促進するためにクラウスの方法を変更することが多数提
案されてきた。これらの提案のいくつかには、例えば、
EP−A−165 609に開示されているように、温
度調節メデイアを硫化水素燃焼領域に導入し、時折、処
理工程の下流工程からガスをリサイクルすることが含ま
れる。これらの提案のその他のものには、例えば、EP
−A−237 216およびEP−A−237 217
に開示されているように、2以上の工程で硫化水素の燃
焼を行うことが含まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、生成するガス
流の下流域処理を促進するために、クラウスの方法の有
効転化率を改良する必要性が残されている。したがっ
て、本発明の課題は、この必要性に合致する方法および
装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、硫化水
素を含む供給ガス流を処理する方法であって、 (a) 第1の反応器内で、前記供給ガス流中の硫化水素
含量の一部を二酸化イオウに転化し、このようにして形
成された二酸化イオウと残留硫化水素とを反応させて、
イオウ蒸気と水蒸気とを形成し、硫化水素、二酸化イオ
ウ、水蒸気およびイオウ蒸気を含むイオウ含有ガス流を
生成し; (b) 該イオウ含有ガス流からイオウ蒸気を抽出し; (c) 第2の反応器内で、イオウ蒸気が抽出された前記
ガス流の少なくとも一部のイオウ含量を硫化水素に還元
し; (d) 前記還元されたガス流から水蒸気を抽出して、硫
化水素を含む第2のガス流を形成し; (e) (i) 前記第2のガス流の少なくとも一部を前記第
1の反応器に戻し、パージ流として、中間工程(b)およ
び(c)の前記ガス流の一部もしくは前記第2のガス流の
もう一つの一部、または、この両者、および/または硫
化水素、二酸化イオウ、イオウ蒸気および水蒸気を含む
第1の反応器からのガス流を採取するか、あるいは、(i
i) 前記第2のガス流の少なくとも一部を前記第1の反
応容器に戻すことなくパージ流として採取し;さらに、
いずれの場合においても、 (f) 前記パージ流を排出する; 各工程を含む方法が提供される。
【0008】パージ流の組成に応じて、その中の硫化水
素は、好ましくは、大気中に排出される上流域の少なく
ともさらに一つの反応器中で、二酸化イオウとの反応に
付される。
【0009】本発明は、硫化水素を含む供給ガス流を処
理するための装置またはプラントであって、 (a) 前記供給ガス流の硫化水素含量の一部を二酸化イ
オウに転化し、このようにして形成された二酸化イオウ
を残留硫化水素と反応させてイオウ蒸気と水蒸気とを形
成し、硫化水素、二酸化イオウ、水蒸気およびイオウ蒸
気を含むイオウ含有ガスを生成させるための第1の反応
器; (b) 前記イオウ含有ガス流からイオウ蒸気を抽出する
ための手段; (c) 前記ガス流の少なくとも一部の前記二酸化イオウ
含量を硫化水素に還元するための前記イオウ抽出手段の
下流域に位置する第2の反応器; (d) 前記還元されたガス流から水蒸気を抽出して硫化
水素を含む第2のガス流を形成するための手段; (e) (i) 前記第2のガス流の少なくとも一部を前記第
1の反応器に戻すための手段、前記イオウ抽出手段と前
記第2の反応器との中間の前記ガス流の一部もしくは前
記第2のガス流のもう一部、またはこの両者および/ま
たは硫化水素、二酸化イオウ、イオウ蒸気および水蒸気
を含む前記第1の反応器からのガス流をパージ流として
採取するための手段;あるいは、(ii) 前記第2のガス
流を前記第1の反応器に全く戻すことなく、前記第2の
ガス流の少なくとも一部および、好ましくは、全てをパ
ージ流として採取するための手段;さらに、いずれの場
合においても、 (f) 前記パージ流を排出するための手段; を含む装置またはプラントも提供する。
【0010】還元されたガス流から水を抽出する工程
は、水蒸気が押さえられるためにさらなるいずれかの反
応器に入る速度で可能である。このことは、特に、供給
ガス流中の可燃性物質の含量が比較的高い、例えば、7
0体積%以上の場合や、硫化水素の一部の二酸化イオウ
への転化がその燃焼を維持するための純粋な酸素または
酸素リッチ空気を用いて行われる場合には、多くの利点
を達成可能とする。所定の供給ガス流速と組成に対して
は、本発明に従う方法は、従来の方法または前述した特
許出願のいずれかに記載された方法において用いらるも
のと比較した場合、さらなる反応器および“テイルガス
クリーンアップ”プラントの寸法の縮小を可能とする。
さらに、従来の方法または前述した特許出願において記
載された方法と比較した場合も、さらなる反応器または
反応器群中の反応体の濃度は増大され、硫化水素のイオ
ウへの総転化率の増大を可能とする。第2のガス流の少
なくとも一部をリサイクル流として前記第1の反応器に
戻す場合には、その中で、硫化水素が供給ガス混合物中
で第1の反応器に供給される比率の70%以上である硫
化水素のイオウへの総転化率を達成することが可能、す
なわち、70%以上の“有効転化率”が達成可能であ
る。したがって、有効転化率は、リサイクル流対パージ
流の比率が増大するとともに増大する。
【0011】好ましくは、第1の反応器は、その一方の
端壁を通してバーナへと伸び、酸素または酸素リッチ空
気および供給ガス流が通過する耐火物ライニングを施し
た炉である。これとは別に、バーナは、場合によって
は、炉の側壁を通して接線方向に取り付けられてもよ
い。この炉は、好ましくは、そのライニングが、炉内の
硫化水素と二酸化イオウとの間の反応量を最大とするに
よく耐え得る最高温度に近い温度で操作するのがよい。
硫化水素の解離により形成される水素の量および、した
がって、イオウ抽出手段を離れるに当たってのガス混合
物中に残る水素の量もまた最大とされる。このような水
素は、第2の反応器中の二酸化イオウおよびさらに残留
するイオウを還元するために用いられ、したがって、第
2の反応器に搬入されるガス流中に存在するのが望まし
い。
【0012】本発明に従う方法には3つの主要な類があ
る。初めの2つの類においては、第1の反応器を離れる
ガスすべてがその同一領域から離れる。第3の類におい
ては、パージ流は、第1の反応器の中間領域から採取さ
れ、第1の反応器の下流末端における硫化水素対二酸化
イオウのモル比よりも小さい硫化水素対二酸化イオウの
モル比を有する。
【0013】本発明に従う方法の第1の類においては、
硫化水素対第1の反応器に搬入される“使用可能な”酸
素のモル比は、“化学量論的”である。ここで使用され
る“使用可能な”酸素とは、硫化水素との反応に使用可
能な酸素を言い、供給ガス中のさらに容易に燃焼可能な
成分、例えば、アンモニアおよび炭化水素が存在する場
合には、これらと優先的に反応する酸素を除外する。こ
こにおいて、“化学量論的”とは、前記モル比が1.8
〜2.2:1の範囲であることを意味する。
【0014】したがって、イオウ抽出手段を離れるガス
流中の硫化水素対二酸化イオウの比は、ほぼ2:1とな
り、したがって、イオウ蒸気と水蒸気とを形成する硫化
水素と二酸化イオウとの間の化学量論に対応する。した
がって、パージ流を本発明に従う方法の工程(b)および
(c)の中間から採取すれば、硫化水素と二酸化イオウと
の間の一または、好ましくは複数工程の触媒反応に付す
ことができ、さらなるイオウを回収し、所望とあれば、
従来の“クリーンアップ”方法、例えば、SCOT法に
よる処理に好適なガス混合物を形成することができる。
本発明に従う方法の第1の類においては、水が抽出され
たガス流の第1の反応器へのリサイクルは、第1の反応
器中の硫化水素のイオウへの有効転化率を従来法により
達成可能なよりもより高くする。
【0015】本発明に従う方法の第2の類においては、
硫化水素対第1の反応器に搬入される使用可能な酸素の
モル比は、本明細書中で“化学量論的”であるとして示
した比よりも過剰である。この第2の類においては、こ
のモル比は、典型的には、3:1〜5:1の範囲であ
る。したがって、イオウ抽出手段を離れるガス流中の二
酸化イオウに対して化学量論的に過剰の硫化水素が存在
する。その結果、パージ流を本発明に従う方法の中間工
程(b)および(c)から採取することはもはや好ましくな
い。その代わりに、イオウ抽出手段を離れるガス流の全
てを、その二酸化イオウ含量が硫化水素に転化されなお
すように、第2の反応器に通すことが好ましい。したが
って、パージ流は、水蒸気抽出手段の下流域で採取され
る。いくつかの例において、パージ流の硫化水素の一部
は、好ましくは、第1のさらなる反応器内で燃焼され、
二酸化イオウと水蒸気とを形成する。酸素または酸素リ
ッチ空気は、好ましくは、この燃焼を維持するために用
いられる。生じた二酸化イオウは、第1のさらなる反応
器内で残留硫化水素と反応して水蒸気とイオウ蒸気とを
形成する。好ましくは、硫化水素対第1の容器に搬入さ
れ、この中で、硫化水素とさらなる反応を“化学量論
的”に起こす使用可能な酸素とのモル比は、生じたガス
混合物をイオウ抽出工程の下流域で、先ず第1に、硫化
水素とイオウ蒸気との間の一または、好ましくは、複数
の触媒反応工程に付し、第2に、所望とあれば、例え
ば、SCOTプロセスのような方法により、従来の清浄
化に付すことができるようなものである。第2の類の方
法を用いる場合に反応の触媒工程の上流域で達成可能な
硫化水素の総転化率は、比較可能な従来のクラウス法の
触媒工程の上流域で達成されるものよりも高い。
【0016】本発明に従う方法の第2の類は、第2のガ
ス流の一部を第1の反応器にリサイクルさせないで操作
してもよいし、リサイクルさせて操作してもよい。この
ようなリサイクルなしの操作では、プラント数が少なく
て済み、また操作も簡単である。それにもかかわらず、
このようなリサイクルは、方法の第1の類または、リサ
イクルなしの方法の第2の類を用いる場合よりも硫化水
素のイオウへの総転化率を高くすることが可能である。
したがって、第1の反応器における有効転化率は、リサ
イクル対パージ比が増大するにつれて増大する。高い有
効転化率を達成することを所望する場合には、供給ガス
流およびリサイクル流の一方または両方を、好ましく
は、100〜500℃に予熱して、リサイクル対パージ
比を増大させることが可能であるが、安定な燃焼が達成
されない程、第1の反応器における火炎温度の低下を生
じさせないようにする。実際、少なくとも90体積%の
硫化水素を含む供給ガス流では、第1の反応器中の有効
転化率95%以上を達成することが可能であると信ずる
が、典型的には、98%程度である。このような高い有
効転化率は、本発明に従う方法の第2の類において、パ
ージ流の硫化水素含量を二酸化イオウとのさらなる反応
に付すことなく、パージ流を直接、例えば、硫化水素
(好ましくは、リサイクルされているが、)を分離およ
び回収するためのユニットまたは焼却炉に送ることが可
能である。したがって、従来のクラウス法に用いられて
いたような触媒反応器または第1の反応器に類似した第
2の炉は、パージ流の処理のために必要としない。
【0017】本発明に従う方法の第3の類においては、
第2のガス流の少なくとも一部は、第1の反応器に戻さ
れる。戻されるガスの少なくとも一部は、好ましくは、
第1の反応器の火炎または燃焼域を迂回し、パージ流
は、好ましくは、火炎域の下流域における第1の反応器
の領域から採取されるのがよく、戻されたガスが火炎域
を通過したガスと混合する第1の反応器の上流域では採
取しない。このような迂回をすると、第2の反応器に入
るガス混合物における二酸化イオウのモル分率の低下を
補助し、それにより、第2の反応器における二酸化イオ
ウの還元の結果として生ずる温度上昇を抑制する補助と
なる。
【0018】第3の類に従う方法におけるパージガス流
中の硫化水素対二酸化イオウのモル比は、好ましくは、
2.2:1未満であり、さらに好ましくは、2:1のオ
ーダーである。モル比が実質的に2:1未満である場
合、好ましくは、第2のガス流の一部とパージガス流と
を混合して、典型的には2:1のオーダーの値にするこ
とにより増大させる。
【0019】好ましくは、本発明に従う方法の第3の類
において、イオウ蒸気は、例えば、凝縮により、パージ
ガス流から抽出され、生成するパージガス流は、硫化水
素と二酸化イオウとの間の少なくとも1工程の触媒反応
に付されてイオウ蒸気と水蒸気とを形成し、イオウ蒸気
は、それから、例えば、凝縮により抽出される。硫化水
素対二酸化イオウのモル比がこのような触媒反応の第1
の工程の入口で2:1のオーダーである場合には、パー
ジガス流の硫化水素含量の一部を燃焼させる必要はない
が、このモルが2:1より著しく過剰な場合には、その
必要がある。したがって、前記第3の類の方法は、単一
の燃焼工程、すなわち、第1の反応器の燃焼工程で操作
することができる。
【0020】パージガス流が第1の反応器から採取され
る比率は、全体の物質収支が維持され、供給ガスの非反
応性成分、例えば、二酸化炭素の形成が全く回避される
ように選択される。
【0021】方法の第3の類において、供給ガスがアン
モニアを含有しない場合には、その一部は、好ましく
は、第1の反応器の火炎域およびパージガス流が採取さ
れる領域を迂回する。第1の反応器の出口における残留
アンモニアは、第2の反応器に流入し、その中の触媒を
不活性化する。一方がアンモニアを含有し、他方がアン
モニアを含有しない硫化水素を含む2つの別個の供給ガ
ス流がある場合、例えば、“サワーウオーターストリッ
パーガス(sour water stripper gas)”と“アミンガス
(amine gas)”とがある場合には、アンモニアを含有す
る供給ガスの全ては、第1の反応器の火炎域に供給さ
れ、好ましくは、アンモニアを含有しない供給ガスの少
なくとも一部は、第1の反応器の火炎域およびパージガ
ス流が採取される領域を迂回させる。火炎域を迂回し第
1の反応器に戻される第2のガス流の幾分かが火炎域に
入る非可燃性物質の割合を押さえ、したがって、全ての
アンモニアが確実に酸化されるために十分な高さの火炎
温度の発生を促進する。
【0022】イオウ蒸気は、好ましくは、ガス流から凝
縮させることによりイオウ含有ガス流から抽出される。
【0023】本発明に従う方法の工程(c)におけるガス
流の二酸化イオウ含量の還元は、好ましくは、水素との
触媒反応において実施される。存在する痕跡量のイオウ
も還元される。需要の大きさ、もしあるとすれば、外部
ソースからの水素に対する還元反応による需要の大きさ
は、一部イオウが抽出されるガス流の二酸化イオウ含量
に、一部その内部における形成の結果として、還元反応
に使用可能とされる水素の量に依存する。水素が内部で
形成されるには、2つの主要な機構があると我々は信ず
る。幾分かの水素は、硫化水素の第1の反応器における
可逆的な熱解離の結果として、イオウが抽出されるガス
流中に存在する。供給ガス中に二酸化炭素が存在する場
合には、二酸化炭素の一酸化炭素と酸素とへの解離が第
1の反応器内でいくぶん起こる。生成する一酸化炭素
は、第2の反応器中、触媒上で水蒸気と反応してさらな
る水素を形成する。一般に、上記化学量論比よりも十分
高い硫化水素対使用可能な酸素のモル比を第1の反応器
内で用いる場合、還元剤を外部から供給しなくとも、第
2の反応器を操作することが可能であると信ずる。した
がって、本発明に従う方法の第1の類を外部ソースから
水素を供給して、および本発明に従う方法の第2の類を
外部ソースから水素を供給しないで操作することが可能
であると我々は信ずる。二酸化イオウの接触還元は、好
ましくは、約300℃の温度で起こる。還元さるべきガ
ス流は、好ましくは、予熱して第2の反応器の上流域の
選択された温度とする。二酸化イオウの水素による硫化
水素への接触還元は、周知の方法であり、例えば、SC
OT法の一部を形成する。好適な触媒、例えば、コバル
トとモリブデンとを主体としたものは、したがって、市
販されている。所望とあれば、水蒸気を第2の反応器に
導入してその中の温度を制御することができる。
【0024】水蒸気は、還元されたガス流から凝縮させ
ることにより、還元されたガス流から抽出される。この
凝縮工程は、例えば、充填カラム内で還元されたガス流
と水蒸気とを向流接触させることにより行うことができ
る。
【0025】所望とあれば、水が抽出されたガス流を工
程(e)の上流域で硫化水素をガス流のその他の成分から
分離するためのさらなる処理に付すことができる。この
ガス流は、例えば、このような分離を効果あらしめるた
めにアミンで洗浄する。このアミンは、好ましくは、二
酸化炭素から硫化水素を分離することを可能とする。こ
のような処理は、供給ガス流が非可燃性物質の総量の比
較的高い割合を有する場合の値のみであり、したがっ
て、本発明に従う処理に好適なこれら硫化水素含有供給
ガスの範囲を、例えば、わずか20体積%の硫化水素を
含有するものに拡張することができ、または、所望され
るある場合には、硫化水素と二酸化イオウとの間のさら
なる反応工程を本発明に従う方法から省略することがで
きると信ずる。
【0026】
【実施例】以下、添付の図面を参照しながら、実施例を
用いて本発明に従う方法および装置を説明する。
【0027】図1は硫化水素を含む供給ガス流を処理す
るための第1のプラントを示す概略工程系統図である。
【0028】図1を参照すると、典型的には少なくとも
70体積%の可燃性物質と、典型的にはさらに二酸化炭
素とを含む硫化水素含有供給ガス流をパイプライン1か
らバーナ2へ供給する。バーナ2は、その一端壁を通し
て、耐火物でライニングした炉4の形態の第1の反応器
内で点火する。供給ガス流は、バーナ2へのその入口の
上流域で硫化水素と二酸化炭素とを含むリサイクル流と
混合される。その形成については以下に記載する。バー
ナ2には、別個に、パイプライン3から、空気から分離さ
れた酸素流または酸素リッチ空気流も供給される。硫化
水素の供給速度対使用可能な酸素分子の供給速度の比
は、“化学量論的”であるように調整される。したがっ
て、バーナによって生ずる火炎域(図示せず)において
は、流入硫化水素の約1/3が燃焼され、二酸化イオウ
と水蒸気とを生成する。供給ガスが、アンモニアまたは
炭化水素等、酸素が硫化水素よりも優先的に反応する成
分を含有する場合には、十分に余分なだけの酸素を供給
してこれらの成分が全て消費されるようにする。硫化水
素の燃焼により形成される二酸化イオウは、炉4内で残
留硫化水素と反応してイオウ蒸気と水蒸気とを形成す
る。炉4、特にその火炎域では、その他の多数の化学反
応が起こる。例えば、硫化水素の水素とイオウ蒸気とへ
の解離も幾分あり、また、二酸化炭素の一酸化炭素と酸
素とへの解離も幾分あり、各解離の度合いは温度依存性
である。また、少量の二硫化炭素が、供給ガス中に存在
するイオウと何らかの炭化水素との間の高温における反
応により形成され、さらに、少量のカーボンオキシスル
フィド(カルボニルスルフィド)も、一酸化炭素とイオ
ウとの間の反応により形成される。一般に、硫化水素と
二酸化イオウとの間の反応を有利にし、硫化水素の解離
を有利にするには、高い火炎温度を用いるのが好まし
く、それにより、下流域において二酸化イオウの還元に
使用される水素を生成するとともに、外部供給される酸
素の需要を低減する。したがって、酸素とともに炉4内
に導入されるクラウスの方法のコンテキスト(context)
中の窒素およびその他の非反応性ガスの量は最小にする
のが好ましい。よって、酸素は、好ましくは、不純物を
5体積%未満含有するのがよく、さらに好ましくは、不
純物を1体積%未満含有するのがよい。
【0029】バーナ2および炉4を操作する場合におい
て、当然のことながら、炉のライニングが不慮の損傷を
受けないように注意を払うのが望ましい。硫化水素の組
成については、典型的には、例えば、製油所の操業にお
いて形成されるものとし、炉4の一端壁を通るバーナ2の
配置は、接線方向の配置が好ましく、さらに/または短
い火炎の使用は、多くの場合、このような損傷を回避す
るものであり、硫化水素および二酸化炭素の熱解離は、
冷却効果を有し、炉4には、非可燃性物質、例えば、ア
ルゴンおよび窒素の幾分かのリサイクルがあることを念
頭におくべきである。これらのファクターがあるにもか
かわらず、火炎温度が計算により高いと望ましくない場
合には、低純度の酸素源を用いることもでき、また、液
体の水もしくは水蒸気のような外部調節剤もバーナ2の
火炎域に導入することができる。
【0030】炉4内で起こる反応の結果、痕跡量のアル
ゴン、窒素、カーボンオキシスルフィドおよび二硫化炭
素とともに、硫化水素、二酸化イオウ、水蒸気、イオウ
蒸気、水素および二酸化炭素を含むガス流は、典型的に
は、1,200〜1,600℃の範囲の温度で出口6を
通り炉4を離れる。このような温度では、ガス流の成分
の幾分かは、さらに互いに反応し、したがって、ガス混
合物の実際の組成を決定することは難しい。炉4を出る
ガス流は、出口6を通り、廃熱ボイラー8またはその他の
形態の熱交換器を通過し、そこで、250〜400℃の
温度に冷却される。ガス流が廃熱ボイラーを通過する
間、水素の幾分かは、イオウと再結合して硫化水素を形
成する傾向がある。冷却されたガス流は、廃熱ボイラー
8からイオウコンデンサ10へと通過し、そこで、さらに
冷却され、そこで、イオウ蒸気は、凝縮され、出口11を
介して抽出される。生成した液体イオウは、典型的に
は、イオウシールピット(図示せず)へと通過する。イ
オウが抽出されたガス流は、リサイクル流の大きさに依
存し、典型的には、供給流のイオウ含量の約15〜20
%を含有し、イオウコンデンサ10を約190℃の温度で
離れ、リサイクル流とパージ流とに分けられる。
【0031】リサイクル流は、例えば、熱交換媒体とし
てスチームを用いる熱交換体の形態を取るヒータ12にお
いて、約300℃の温度に加熱される。このように加熱
された第1の補助ガス流は、ヒータ12から触媒、例え
ば、コバルトおよびモリブデンを包含する第2の反応器
14へと流入する。これら触媒は、二酸化イオウおよび残
留痕跡量のイオウの水素による硫化水素への還元を触媒
する。一酸化炭素の水蒸気との反応は、第2の反応器14
中の触媒上でも起こり、水素と二酸化炭素とを形成す
る。それにもかかわらず、二酸化イオウ対水素のモル比
は、一般に、次式:
【化3】SO2+3H2→H2S+2H2O に従う二酸化イオウの完全な還元に必要とされるモル比
よりも過剰である。
【0032】仮にそうであるならば、水素は、存在する
全てのイオウおよび二酸化イオウを硫化水素に完全に還
元させるに十分な比率で、外部ソース(図示せず)から
パイプライン15を介して第2の反応器14へと通過させ
る。水素は、好ましくは、燃焼を維持するために純粋な
酸素または酸素リッチ空気を用いる、例えば、炭化水素
の亜当量燃焼によりその場で発生させることもできる。
【0033】リサイクルガス流のイオウおよび二酸化イ
オウ含量の還元以外のその他の反応は、第2の反応器14
内で起こる。特に、存在するカルボニルスルフィド(C
OS)または二硫化炭素(CS2)は、次式:
【化4】COS+H2O→CO2+H2
【化5】CS2+2H2O→CO2+2H2S に従い加水分解される。
【0034】本質的に、硫化水素、水蒸気、二酸化炭
素、窒素およびアルゴンからなる還元されたリサイクル
流は、第2の反応器14を離れ、気液接触部材の充填物20
を充填したカラム18の形態の水コンデンサ16を通過す
る。ガス流は、入口22を通って充填物20の下方のカラム
18の下部領域に導入される。ガス流は、一般に、充填物
20を通って上方に通過し、水の下降流と均質に接触す
る。このようにして、ガス流中の水蒸気は凝縮し、下降
する液相に入る。したがって、比較的水蒸気を含まない
ガス流がカラム18の頂部を離れる。水は、カラム18の底
部を離れ、ポンプ24により熱交換器26を通過し、そこ
で、導入口25から入り、出口27から去る冷却水との間接
的な熱交換により約25〜35℃の温度に冷却される。
生成する冷却水は、充填物20の上方のカラム18の上部領
域にリサイクルされ、再度、充填物を下降する。
【0035】リサイクル流の硫化水素含量の少量は、コ
ンデンサ16内で接触する水に溶解する。典型的な製油所
においては、このような硫化水素は、再循環水の一部を
採取し、パイプライン29を介してサワーウオータースト
ッリッパー(図示せず)に通すことにより回収される。
【0036】水コンデンサ16の頂部を通過するガス流
は、好ましくは、液体の搬入ドロップを全く含まないよ
うに処理される。したがって、例えば、スチームとの間
接的な熱交換により50℃のオーダに加熱されたヒータ
28を通す。これとは別に、あるいは、これ以外に、ガス
流からの液滴を除くために、“ノックアウトポット(kn
ock out pot)"を用いることもできる。
【0037】リサイクル流は、バーナ2に戻される。硫
化水素以外の成分、例えば、アルゴン、炭素の酸化物お
よび窒素の供給ガス流における比率は、供給流における
よりも高い。リサイクルガス流の流れは、ヒータ28の下
流域に位置するファン30によって生ずる。
【0038】リサイクルガス流は、添付の図面の図1に
おいてバーナ2に戻るように図示しているが、所望とあ
れば、バーナ2を通すことなく、炉4に直接戻してもよ
い。
【0039】パージ流は、一般に、図1において、参照
符号32によって示したように、工程列を通過し、その各
工程においては、まず第1に、硫化水素と二酸化イオウ
との間の触媒反応に好適な温度に再加熱され、ついで第
2に、この触媒反応は、好適な触媒、例えば、アルミナ
またはボーキサイト上で行われ、第3に、硫化水素と二
酸化イオウとの間の反応によって生成するイオウ蒸気
は、出口温度130〜170℃を有するイオウコンデン
サに通すことによりガス流から抽出される。典型的に
は、このような工程は2または3直列にして用いられ、
それぞれの再加熱温度は200〜250℃の範囲とされ
る。触媒反応工程列32を通るその通路の下流域において
は、パージ流は、例えば、SCOT法で操作することの
できる従来の“テイルガスクリンアップ(tail gas clea
n up)”プラント34を通過させることもできる。出口35
を通ってプラント34を離れるガスは、ついで、焼却する
こともでき、大気中に排気することもできる。
【0040】操作において、図1に示したようなプラン
トは、典型的には、例えば、硫化水素の総流量基準で、
炉4内における硫化水素のイオウ蒸気への転化率70%
を達成することができる。しかし、リサイクル流を無視
する場合には、有効転化率はかなり高くなる。事実、本
方法を全体として解析すれば、3つの触媒工程列32の後
方において達成される総転化率は、供給ガス組成による
が、典型的には、同様な3つの触媒工程列を有する比較
可能な従来の空気主体のプラントを用いて達成されるよ
りも1%弱高い。さらに、触媒工程32を通るガスの流速
は、同様のイオウアウトプットを有する空気主体のプラ
ントの約25%である。同様に、テイルガスクリンアッ
ププラント34の大きさは、比較可能な従来の空気主体の
プラントからの流出ガスを処理するために必要とされる
大きさの25%であってよい。
【0041】リサイクル流およびパージ流の相対的な比
率は、後者が、非燃焼性物質、例えば、アルゴン、窒素
および炭素の酸化物を供給ガス流および酸素とともに流
入する比率と、供給ガス流中のアンモニアおよび炭化水
素等の成分の燃焼によりこれら非燃焼物質を生成する比
率との総計に等価な炉4からの非燃焼性物質の一定なパ
ージを維持するように選択される。パージ流のイオウ含
量は、供給ガス流中に含まれるイオウからコンデンサ10
において回収されるイオウを差し引いたものに等しくす
ることも必要である。リサイクル流対パージ流の比は、
典型的には、初期コンピュータシミュレーションまたは
その方法の操作の計算により決定され、最適比を予測す
る。実際には、種々の化学反応がかなり多数生起するの
で、実際流の組成は、必然的に、これらの予測値とは異
なりやすい。それにもかかわらず、リサイクル流を調整
して、所望の条件下で、一定の流速を得ることは簡単な
ことである。
【0042】図1に図示したプラントの変形例において
は、リサイクル流は、図示したように、触媒工程列32の
上流域から採取する代わりに、列32の第1工程の再加熱
セクションと触媒反応器との中間の領域から採取しても
よい。
【0043】図2は、硫化水素を含む供給ガス流を処理
するための第2のプラントを示す概略工程系統図であ
る。
【0044】図2を参照すると、そこに示したプラント
と図1に示したプラントとの間にはかなり多くの類似点
があり、この2つの図における類似部分は、それぞれの
部分が異なって操作されるか、あるいは、異なる上流域
に連通する場合もあるが、同様の参照符号で示す。図2
に示したプラントは、図1に示したものと実質的に同一
なバーナ2および炉4の配置を有する。しかし、図2に示
したバーナ2への硫化水素の総流入速度は、酸素の流速
と比較した場合、典型的には、15〜28体積%の総硫
化水素が燃焼して二酸化イオウと水蒸気とを形成するの
で、その操作は異なる。純粋な酸素は、供給ガス流が特
に可燃性物質に富む場合においてさえ、好ましくは、図
2に示した炉4内の硫化水素の燃焼を維持するために使
用される。何故ならば、硫化水素の残りの従来よりも多
い量は、温度調節効果を有するからである。さらに、化
学量論量を上回るこのかなり過剰な硫化水素は、硫化水
素の一部の燃焼によって形成される二酸化イオウとの反
応に必要とされ、反応する二酸化イオウの比率を増進さ
せる補助となる。
【0045】図2に示したプラントは、図1に図示した
プラントにおける対応ユニットと構造的および操作的に
非常に類似した廃熱ボイラー8およびイオウコンデンサ1
0を有する。したがって、それらの操作については、反
復するので記載しない。しかし、図2に示したコンデン
サ10の下流域では、イオウ蒸気を抽出した全てのガス流
がヒータ12を通過し、そこで、約300℃の温度に加熱
され、一点を除きそのあらゆる点で図1に示した反応器
と類似した第2の反応器へと入る。その一つの相違点
は、炉4に搬入され、燃焼されて二酸化イオウを形成す
る硫化水素の比率が比較的低いために、図2に示したプ
ラントの第2の反応器14に入るガス流中の水素対二酸化
イオウのモル比は、通常、全ての二酸化イオウがガス流
中に存在する水素との反応により十分に硫化水素に還元
されるに十分な量であり、外部ソースから第2の反応器
14に水素を導入する必要がない。したがって、パイプラ
イン15は、図2に示したプラントから省略されている。
【0046】還元されたガス流は、図2に図示した第2
の反応器から出て、水コンデンサ16内に入る。この水コ
ンデンサ16は、あらゆる点で、図1に図示したものと類
似している。したがって、その操作は、反復するので記
載しない。同様に、ヒータ28またはノックアウトポット
(knock out pot)あるいはこの両者は、図1について記
載したものと類似であり、その操作は、反復するので記
載しない。
【0047】ヒータ28の操作により液滴を含有しないガ
ス流のみからなる一部はリサイクル流としてファン30に
よりバーナ2に戻される。ヒータ28を離れるガス流の残
りは、パージ流として、典型的には、硫化水素と二酸化
イオウとを反応させるための第2の耐火物でライニング
された炉38の一端壁を通って燃焼する第2のバーナ36に
通す。純粋な酸素または酸素リッチ空気は、硫化水素含
有ガス流と別個のパイプライン3からバーナ36に導入す
る。酸素または酸素リッチ空気のバーナ36への供給速度
は、ヒータ28からバーナ36へと通過するガス流の硫化水
素含量のほぼ1/3が燃焼するような速度とする。その
結果、水蒸気と二酸化イオウとが形成される。生成する
二酸化イオウは、残る硫化水素と反応してイオウ蒸気と
さらなる水蒸気とを形成する。また、バーナ36の火炎域
(図示せず)の幾分かの硫化水素の水素とイオウ蒸気へ
の解離がある。その他の反応も炉38内で起こる。例え
ば、二酸化炭素の一酸化炭素と酸素への解離もある。ま
た、少量のカーボンオキシスルフィドが、高温における
一酸化炭素と硫化水素との間での反応によって形成され
る。これらの反応が生起する度合いは、供給ガス混合物
の組成と炉38内で生ずる火炎温度に依存する。一般に、
典型的には、1,000〜1,600℃の範囲の火炎温
度を用いるのが好ましい。炉38内に酸素とともに導入さ
れるクラウス法のコンテキスト(context)中の窒素およ
びその他の非反応性ガスの量は最小にされるのが好まし
い。したがって、酸素は、好ましくは、5体積%未満の
不純物を含有するのがよく、さらに好ましくは、1体積
%未満の不純物を含有するのがよい。しかし、炉38の耐
火物ライニングを損傷させないようにすることが重要で
あり、したがって、バーナ36は、短い火炎で操作され、
炉38の耐火物ライニングに与える損傷の危険性を最小限
とする。いかなる場合にも、ヒータ28からバーナ36に供
給されるガス流の硫化水素含量が、例えば、70体積%
より多い硫化水素を含有する場合には、例えば、外部供
給源から火炎への水蒸気の導入により火炎温度を調節す
るか、またはより不純な酸素源を選択するのが望まし
い。これとは別に、硫化水素の燃焼は、EP−A−23
7 216またはEP−A−237 217に記載され
ているように、1つの炉におけるよりも2つの別個の工
程で行うこともできる。
【0048】炉38内で起こる反応の結果、痕跡量のアル
ゴン、窒素およびカーボンオキシスルフィドとともに、
硫化水素、二酸化イオウ、水蒸気、イオウ蒸気、水素、
一酸化炭素および二酸化炭素を含むガス流は、典型的に
は、1,000〜1,600℃の範囲の温度で出口40を
通って炉38を離れる。このような温度では、ガス流の成
分の幾分かは、なお、相互に反応し、したがって、ガス
混合物の実際の組成を決定することが難しい。出口40を
通って炉38を離れるガス流は、廃熱ボイラー42またはそ
の他の形態の熱交換器を通って、そこで、300〜40
0℃の範囲の温度に冷却される。ガス流が廃熱ボイラー
42を通過する間に、水素の幾分かは、イオウと再結合し
て硫化水素を形成する傾向がある。冷却されたガス流
は、廃熱ボイラー42からイオウコンデンサ44へと通過
し、そこで、さらに冷却され、そこで、イオウ蒸気は凝
縮し、出口45を介して抽出される。生成する液体イオウ
は、典型的には、イオウシールピット(図示せず)へと
通過する。イオウが抽出されたガス流は、バーナ2への
初期供給において存在する約10〜15%のイオウ原子
を含有する。それは、約190℃の温度でイオウコンデ
ンサ44を離れ、順次、触媒工程列32およびテイルガスク
リンアッププラント34を通る。これらは、図1に示した
プラントの対応部分に類似している。したがって、ガス
流が生じ、これは、テイルガスクリンアッププラント34
の下流域で焼却および大気中へと排出される。
【0049】図2に図示したプラントの触媒工程32およ
びプラント34へのパージ流の流入速度は、図1に図示し
たプラントの同一工程への流入速度よりも小さい傾向が
ある。典型的には、前者の流速は、比較可能な空気主体
クラウスプラントの触媒工程に入る流速の5〜15%で
ある。したがって、工程32およびプラント34の大きさ、
必要とあれば、さらにその中で用いられる触媒の量は、
図1に示したプラントにおけるよりも小さくともよい。
【0050】リサイクル流とパージ流との相対的な比率
は、図1を参照して上述したのと全く同様に選択するこ
とができる。
【0051】リサイクル流が増大すると、パージ流およ
びリサイクル流における非燃焼性物質(アルゴン、窒素
および炭素の酸化物)対硫化水素の比が増大し、必要と
されるパージ流の全体の大きさが減少する。実際には、
リサイクルの大きさは、例えば、第2の反応炉38への供
給において、所望の硫化水素対非燃焼性物質の比を与え
るか、あるいは、例えば、第1の反応炉4において所望
の温度を与えるように選択することができる。
【0052】図3は、硫化水素を含む供給ガス流を処理
するための第3のプラントを示す概略工程系統図であ
る。
【0053】添付の図面の図3を参照すると、そこに示
されたプラントおよびその操作は図2に示したものと同
様である。したがって、2つの図面における同様な部分
は同様の参照符号で特定する。本質的には、図2に示し
たプラントと図3に示したプラントとの間の唯一の相違
点は、前者において、ヒータ28を離れるガス流の幾分か
がリサイクルされるのに対して、後者においては、ヒー
タ28を離れるガス流が全てバーナ36を通過することであ
る。したがって、ファン30と付随するリサイクルライン
が図3に示したプラントからは省略してある。その他は
あらゆる点で、図3に示したプラントは、図2に示した
ものと類似しており、したがって、本明細書中でさらな
る記載は必要としない。
【0054】好ましくはないが、図2または図3に示し
たプラントの一つの可能な変形において、イオウコンデ
ンサ10を離れるガス流の一部は、ヒータ12、第2の反応
器14、水コンデンサ16およびリヒータ18を迂回して、直
接バーナ36へと流れることもできる。
【0055】図4は、硫化水素を含む供給ガス流を処理
するための第4のプラントを示す概略工程系統図であ
る。
【0056】図4に示したプラントは、アミンガスを含
む供給ガスの処理に好適なものであり、図2のプラント
に類似しており、したがって、2つの図面において同様
の部分は、同様の参照符号で特定する。これら2つのプ
ラント間の一つの主要な相違点は、図4に示したものに
おいては、パージ流が直接焼却炉(図示せず)へと通過
することである。したがって、図2におけるバーナ36、
炉38、イオウコンデンサ44、触媒工程32、テイルガスク
リーンアップユニット34および出口35のいずれも、図4
に示したプラントには用いられない。上記省略を可能と
するとともに、焼却に好適なガス流を生成するために、
リサイクル対供給の比を高くし、リサイクル対パージの
比を高くして用い、リサイクル流および供給ガス流とも
100〜300℃の範囲の温度に予熱する。前者の予熱
は、熱交換器48において、好ましくは、過熱蒸気との熱
交換により達成され、後者の予備加熱は、バーナ2の上
流域でパイプライン1に連通する熱交換器50において、
好ましくは、過熱蒸気と熱交換することにより達成され
る。その他の点においては、図4に示したプラントの操
作は図2に示したものと同様である。
【0057】図4に示したプラントの操作の一例示例に
おいて、以下の組成を有するアミンガスからなる供給ガ
スを処理する。
【0058】90体積%のH2S;6体積%のH2O;3
体積%のCO2および1体積%の炭化水素を用いる。炉4
内で約98%の有効転化率を達成するために、リサイク
ルの容積流量をバーナ2への供給ガスの供給容積流量の
ほぼ175%とする。パージ流は、各供給ガス100モ
ル当たり、CO2ほぼ5モルとH2Sほぼ1.5モルとを
含有し、それにより、硫化水素の転化率約98%を与え
る。バーナ2に搬入される総H2Sの25%が燃焼して二
酸化イオウと水蒸気とを形成する。
【0059】リサイクル対供給比は、パーセンテージ転
化率の増大とともに、急速に約98%に増大し、それに
より、リサイクルの予備加熱の必要性が増大し、炉4の
大きさを増大するための要件を付加する。
【0060】図4に示したプラントは、ヒータ28と水が
抽出されたガス流からパージ流が採取される地点との中
間に硫化水素を分離する工程を含むように変形すること
も可能である。この分離は、ガス流を適当なアミンで洗
浄することにより行うことができる。これとは別の変形
例においては、硫化水素は、処理されるガス混合物がパ
ージ流とリサイクル流とに分けられる上流域からより
も、むしろパージ流から分離することも可能である。
【0061】図5は、硫化水素を含む供給ガス流を処理
するための第5のプラントを示す概略工程系統図であ
る。
【0062】図面の図5に示したプラントは、図2に示
したものと多数の類似点を有する。図2に示したプラン
トにおいては、硫化水素の燃焼が起こる2つの炉4およ
び38があり、その各々が単一の火炎域を有する。図5に
示したプラントにおいては、図2に示した下流域の炉38
と直接等価なものはない。図5を参照すると、典型的に
は、少なくとも60体積%の可燃性物質を含み、また二
酸化炭素を含む第1の硫化水素含有供給ガス流は、パイ
プライン1からバーナ52に供給され、耐火物でライニン
グされた炉54の形態の第1の反応器の上流域で点火され
る。第1の供給ガス流は、バーナ52への入口の上流域で
二酸化炭素と硫化水素とを含む第1のリサイクル流と混
合される。リサイクル流の形成については、以下に記載
する。バーナ52には、実質的に純粋な酸素流または酸素
リッチな空気流が供給される。硫化水素の供給速度対反
応に使用される酸素分子の供給速度の比は、化学量論的
になるように調整される。したがって、バーナによって
生じる上流の火炎域(図示せず)では、流入硫化水素の
約1/3が燃焼して二酸化イオウと水蒸気とを生じる。
生成する二酸化イオウの幾分かは、残留する硫化水素と
反応してイオウ蒸気と水蒸気とを形成する。本明細書中
では、一般に図1を参照して記載したように、多数のそ
の他の化学反応が火炎域の上流において起こる。生成し
たガスの一部は、バッフル60を通って炉54の下流域58へ
と流れる。硫化水素を含む第2の供給流は、パイプライ
ン53から直接炉54の下流域へ供給され、したがって、上
流域56とその中の火炎域とを迂回する。第2の供給流
は、硫化水素と二酸化炭素とを含む第2の供給ガスと混
合される。リサイクルガス流の形成については、以下に
記載する。
【0063】典型的には、製油所において、硫化水素の
主要なソースが2つある。アミンガスとサワーウオータ
ーストリッパーガスである。後者は、実質比のアンモニ
アを含有する。サワーウオーターストリッパーガスは、
第2の供給流には含まれない。本発明に従いサワーウオ
ーターストリッパーガスを処理する必要がある場合に
は、サワーウオーターストリッパーガスが、典型的に
は、アミンガスとの混合物において、第1の供給流を形
成するために用いられ、他方、第2の供給流は、本質的
に、アミンガスからなる。第1の火炎域における温度
は、典型的には、少なくとも1200℃の高さに維持さ
れ、すべてのアンモニアを完全に燃焼させる。何故なら
ば、アンモニアは、本方法の下流域工程で使用される触
媒を劣化させる効果を有するからである。
【0064】パージ流は、炉54の上流域56から取り出さ
れる。このパージ流は、ついで、廃熱ボイラー42、イオ
ウコンデンサ44および触媒工程列32を含む一連の工程を
通過する。これらの一連の工程は、図2に示したプラン
トの対応する工程とそれぞれ類似しており、上述した図
2についての記載を参照する。列32を離れるガス混合物
は、焼却炉70を通過し、そこで、残留する硫化水素全て
を燃焼する。焼却炉70からのガスは、出口71を介して大
気中に排気する。
【0065】炉54の下流火炎域から流出するガスは、そ
の下流域58を通過して廃熱ボイラー8に入る。廃熱ボイ
ラー8から、ガスは、一連のイオウコンデンサ10、ヒー
タ12、第2の反応器14、水コンデンサ16およびヒータ28
からなる列を通過する。その流れは、ファン30の操作に
よって補助される。これらの工程およびその操作は、図
2に記載したプラントの対応する工程に類似している。
典型的には、ヒータ28とファン30との中間からのガス流
は、炉54の上流域56から取り出されるパージ流に導入し
ない。代わりに、ファン30からのガスは、炉54にリサイ
クルされ、前述したような第1および第2のリサイクル
流に分けられる。このリサイクル流については、それぞ
れ前述した。炉54にリサイクルされたガスが相当に多量
の量比の非燃焼性物質を含有する場合があるかも知れな
いが、このような場合においてさえ、その適当な量比を
バーナ52に優先させて下流域58に向けることにより、炉
54の上流域56において、許容可能な火炎温度を維持する
ことができるようになる。
【0066】所望すれば、パージガス流における硫化水
素対二酸化イオウのモル比が2:1未満となるように、
硫化水素対それとの反応に使用可能な酸素分子の“化学
量論”比未満でバーナ52を操作することもできる。この
ような操作方法は、炉54の上流域56で生ずる火炎温度を
高くしやすい。硫化水素対二酸化イオウのモル比を好適
にするために、すなわち、約2:1とするために、ヒー
タ28を離れる硫化水素ガス流の適当な量比を、迂回導管
64を介して、廃熱ボイラー42の上流域のパージガス流に
導入する。
【0067】典型的には、パージ流は、同様の総容量の
従来からの空気主体のクラウスプラントを通過する流量
の約10〜約20%とすることができる。また、焼却炉
70の上流域70で、供給ガス流の流入イオウ含量の98重
量%以上を回収可能なイオウに転化することができると
確信する。
【図面の簡単な説明】
【図1】硫化水素を含む供給ガス流を処理するための第
1のプラントを示す概略工程系統図である。
【図2】硫化水素を含む供給ガス流を処理するための第
2のプラントを示す概略工程系統図である。
【図3】硫化水素を含む供給ガス流を処理するための第
3のプラントを示す概略工程系統図である。
【図4】硫化水素を含む供給ガス流を処理するための第
4のプラントを示す概略工程系統図である。
【図5】硫化水素を含む供給ガス流を処理するための第
5のプラントを示す概略工程系統図である。
【符号の説明】
2,36,52 バーナ 4,38,54 炉 8,42 廃熱ボイラー 10,44 イオウコンデンサ 12,28 ヒータ 14 第2の反応器 16 水コンデンサ 18 カラム 26,50 熱交換器 30 ファン 32 触媒反応工程列 34 テイルガスクリーンアップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C10L 3/10 (56)参考文献 特開 昭61−14106(JP,A) 特開 昭62−96304(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 17/04

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫化水素を含む供給ガス流を処理する方
    法であって、 (a) 第1の反応器内で、前記供給ガス流中の硫化水素
    含量の一部を二酸化イオウに転化し、このようにして形
    成された二酸化イオウと残留硫化水素とを反応させて、
    イオウ蒸気と水蒸気とを形成し、硫化水素、二酸化イオ
    ウ、水蒸気およびイオウ蒸気を含むイオウ含有ガス流を
    生成し; (b) 該イオウ含有ガス流からイオウ蒸気を抽出し; (c) 第2の反応器内で、イオウ蒸気が抽出された前記
    ガス流のイオウ含量の少なくとも一部を硫化水素に還元
    し; (d) 前記還元されたガス流から水蒸気を抽出して、硫
    化水素を含む第2のガス流を形成し; (e) (i) 前記第2のガス流の少なくとも一部を前記第
    1の反応器に戻し、パージ流として、中間工程(b)およ
    び(c)の前記ガス流の一部もしくは前記第2のガス流の
    もう一つの一部、または、この両者を採取するか、ある
    いは、 (ii) 前記第2のガス流の少なくとも一部を前記第1の
    反応器に戻すことなくパージ流として採取し;さらに、
    いずれの場合にも、 (f) 前記パージ流を排出する;各工程を含む方法。
  2. 【請求項2】 硫化水素を含む供給ガス流を処理する方
    法であって、 (a) 第1の反応器内で、前記供給ガス流中の硫化水素
    含量の一部を二酸化イオウに転化し、このようにして形
    成された二酸化イオウと残留硫化水素とを反応させて、
    イオウ蒸気と水蒸気とを形成し、硫化水素、二酸化イオ
    ウ、水蒸気およびイオウ蒸気を含むイオウ含有ガス流を
    生成し; (b) 該イオウ含有ガス流からイオウ蒸気を抽出し; (c) 第2の反応器内で、イオウ蒸気が抽出された前記
    ガス流のイオウ含量の少なくとも一部を硫化水素に還元
    し; (d) 前記還元されたガス流から水蒸気を抽出して、硫
    化水素を含む第2のガス流を形成し; (e) 前記第2のガス流の少なくとも一部を前記第1の
    反応器に戻し、パージ流として、硫化水素、二酸化イオ
    ウ、イオウ蒸気および水蒸気を含む前記第1の反応器か
    らのガス流を採取し;さらに、 (f) 前記パージ流を排出する;各工程を含む方法。
  3. 【請求項3】 前記供給ガス流の前記硫化水素含量の一
    部が、酸素または酸素リッチ空気によって維持される燃
    焼により二酸化イオウに転化され、硫化水素対前記第1
    の反応器に搬入される使用可能な酸素のモル比が1.8
    〜2.2:1である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記パージガス流が、前記工程(b)およ
    び(c)の中間から採取され、硫化水素と二酸化イオウと
    の触媒反応の少なくとも1工程に付され、さらなるイオ
    ウ蒸気を形成する請求項1又は2記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記供給ガス流の前記硫化水素含量の一
    部が、酸素または酸素リッチ空気によって維持される燃
    焼により二酸化イオウに転化され、硫化水素対前記第1
    の反応器に搬入される使用可能な酸素のモル比が2.
    2:1よりも大きく、前記パージ流が前記第2のガス流
    のもうひとつの一部を含む請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記第2のガス流の少なくとも一部が、
    前記少なくともさらに一つの反応器を通過し、そこで、
    その硫化水素含量の一部が二酸化イオウに転化され、こ
    のようにして形成された二酸化イオウが硫化水素と反応
    してさらなるイオウ蒸気を形成し;酸素または酸素リッ
    チ空気が、前記第2のガス流の前記硫化水素含量の一部
    の燃焼を維持するために用いられて前記硫化水素の一部
    を二酸化イオウに転化し;前記さらなるイオウ蒸気が抽
    出され、さらに、硫化水素と二酸化イオウとを含む残留
    ガス流が、硫化水素とイオウ蒸気との間の触媒反応の少
    なくとも1工程に付されてさらなるイオウ蒸気を形成す
    る請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 パージ流中の硫化水素と二酸化イオウと
    の間にさらなる反応が起こらない請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 供給ガス流と第1の反応容器に戻された
    第2のガス流の一部とのいずれか一方、または両方が、
    100〜500℃に予熱される請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記パージガス流が、前記第1の反応器
    の中間領域から採取され、前記第1の反応器の下流端に
    おける硫化水素対二酸化イオウのモル比よりも小さい硫
    化水素対二酸化イオウのモル比を有する請求項2記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 前記第1の反応器に戻る前記第2のガ
    ス流の少なくとも幾分かが、硫化水素の燃焼が行われる
    火炎域を迂回する請求項2または9の方法。
  11. 【請求項11】 パージガス流が、前記火炎域の下流域
    の前記第1の反応器の領域と、第2のガスが前記火炎域
    を通過したガスと混合する前記第1の反応器の上流域と
    から採取される請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記供給ガス流の幾分かが前記火炎域
    を迂回する請求項10または11記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記第2のガス流の幾分かが、前記パ
    ージガス流に導入される請求項2および9〜12のいず
    れか1項に記載の方法。
  14. 【請求項14】 工程(c)において、二酸化イオウの還
    元が、触媒反応における水素によって行われ、少なくと
    も前記水素の幾分かが、その場で形成される請求項1〜
    13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記水が、還元されたガス流から凝縮
    されることにより、工程(d)において抽出される請求項
    1〜14のいずれか1項に記載の方法。
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