JP3433280B2 - 抄紙用ドライヤーカンバス - Google Patents
抄紙用ドライヤーカンバスInfo
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Description
ートに使用する抄紙用ドライヤーカンバスに関する。
紙用ドライヤーカンバスでは、湿紙に接する面は滑らか
な表面性とソフトなクッション性を有することが要求さ
れる。
はスパン糸あるいはマルチフィラメント糸が使用されて
いる。
−135502号、実開昭53−111001号、
実開昭55−146498号及び特開昭57−429
95号などが知られている。
経糸に耐熱性、耐摩性、耐酸性にすぐれたスパン糸又は
マルチフィラメントの細い糸を、中間層及び下層経糸に
は抗張力が大きいスパン糸又はマルチフィラメント糸
を、表層緯糸にバルキー糸を、中間層及び下層緯糸に剛
直なモノフィラメント糸等を使用し、表層経糸密度を、
他層経糸密度の半分以下とし、湿紙に接する面がフェル
ト状の柔軟、平滑性を有するようにする技術が記載され
ている。
部接紙面の経糸にマルチフィラメント糸を配し接紙面に
露出させ、下層部反接紙面の経糸にモノフィラメント糸
を配し、表面性、通気性、形態安定性の極めて優れた多
重織のカンバスとすることが記載されている。
にモノフィラメント糸を、表層緯糸にはスパン糸又はマ
ルチフィラメント糸等の嵩高糸を、表層以外の緯糸には
モノフィラメント糸を使用し、表層経糸は表層緯糸に殆
んど沈んだ状態で表面に余り現れず、カンバス表面は嵩
高緯糸で覆われ、従って柔軟性に富んでおり、寸法安定
性も大であるようにする技術が記載されている。
モノフィラメント糸、緯糸はモノフィラメント糸又はマ
ルチフィラメント糸を使用し、緯糸が湿紙を支持し、経
糸は湿紙と直接接触しないようにし、寿命を向上させる
ことが記載されている。
は、スパン糸又はマルチフィラメント糸を使用し、反接
紙面側の裏層には寸法安定性を大にするためモノフィラ
メント糸を使用することが記載され、湿紙に接する面が
ソフトタッチで平滑なドライヤーカンバスを得ることが
できる旨記載されている。
ッション性のよいカンバスを得ることができるという利
点があるが、スパン糸には毛羽があるので、使用中に毛
羽が取れて湿紙に付着し、これが紙マークとなる問題が
あった。
は平滑性のよいカンバスを得ることができる利点がある
が、クッション性はそれ程良くないという問題があっ
た。
平滑性を兼備し、しかも毛羽の無いカンバスは未だ具現
されていないといえる。
緯糸として使用すれば、平滑性がよく、しかもクッショ
ン性の有るカンバスが得られるのではないかとの仮説に
想到し、この仮設を具体的に鋭意検討した結果、本発明
に到達したものである。
の表層緯糸に捲縮糸を使用することは実公昭49−1
0321に記載され、又、表層緯糸に捲縮性繊維と熱可
塑性樹脂を混在した無撚糸を使用することは特開昭5
2−96212に記載されていることが分かった。
して具体的にどのような繊維を使用するかはまったく開
示されておらず、実際問題として、これら公報に基づい
てクッション性と平滑性を兼備し、かつ、毛羽の無いカ
ンバスを製作することは不可能である。
うに使用すれば、湿紙に接する面がソフトタッチでクッ
ション性が良く、平滑なカンバスにできるか検討を行っ
た。
ィラメント糸を使用し、接紙面側表層部緯糸に伸縮伸長
率が少なくとも7.0%以上の捲縮性マルチフィラメン
ト糸を使用し、表層部緯糸以外の緯糸にはモノフィラメ
ント糸を使用することで、表層に捲縮性マルチフィラメ
ント糸を浮かせ、捲縮性マルチフィラメント糸の備える
クッション性を利用し、ソフトタッチで平滑なドライヤ
ーカンバスを得ることができた。
織等種々の織り方が可能である。
ント糸を使用するため、カンバス全体としての剛性や寸
法安定性に若干問題があり、そこで経糸及び表層部緯糸
以外の緯糸にはモノフィラメント糸を使用し、これによ
りカンバス全体としての剛性を強化すると共に、寸法安
定性のあるカンバスとした。
ことで、経糸と表層緯糸との交絡点で経糸が捲縮糸を押
えて沈み込ませ、それ以外の個所では捲縮糸が等間隔に
浮く形となり、捲縮性の糸が本来備えるクッション性を
一層顕著に発揮させ得ることが分かった。
ポリアクリルマルチフィラメント糸を使用すれば、耐薬
品性及び耐湿熱性に優れたドライヤーカンバスとするこ
とができることも分かった。
ポリエステルモノフィラメント糸とすることで、一層剛
性を強くし、寸法安定性の優れたドライヤーカンバスと
することも分かった。
る捲縮性マルチフィラメント糸の捲縮の度合をどの程度
にすれば効果があるのか検討を行った。
長率を用いた。伸縮伸長率の測定方法は以下に示す。測
定は、JIS L 1090 5.7伸縮性A法により
行った。伸縮伸長率が大きい程捲縮の度合が大きい。測
定手順は以下の通りである。
(=(2/1000)×デニール数)をかけ垂下する。
m(=a)の所に印をつける。
し、30秒後にサンプルの上端からで付けた印までの
長さ(=b)を測定する。
率(%)を計算する。
る糸を用いてドライヤーカンバスを試織し、その性能を
評価してみた。
ポリアクリルマルチフィラメント糸で図1に示す組織及
び仕様でドライヤーカンバス10を試織した。
トの直径0.4mmの糸を使用し、密度は68.0本/
2.54cmで、表層側緯糸21にはポリアクリルマル
チフィラメントの捲縮糸で200デニールの糸を6本撚
り、さらにそれを4本撚糸したものを用い、密度は1
6.0本/2.54cmで、中層緯糸22及び裏層側緯
糸23にはポリエステルモノフィラメントの直径0.5
mmの糸を使用し、密度は夫々16. 0本/2.54
cmであった。
ット加工した。出来上ったドライヤーカンバス10に
ついて性能評価を行ったが、カンバス10の接紙面側の
表面については表層側緯糸21の糸の浮きが少なく、充
分なクッション性が得られなかった。これは捲縮糸の捲
縮度が小さいためで、捲縮度を大きくする必要があるこ
とが分った。
捲縮性ポリアクリルマルチフィラメント糸で前記と同様
にドライヤーカンバス10を試織した。
面側の表面については、表層側緯糸21の糸が浮き、充
分なクッション性が得られることが判明した。
伸長率が少なくとも7.0(%)以上有れば充分表面の
クッション性が得られることが分った。
ス10全体の強度が低下することが考えられるし、又表
層緯糸のみに捲縮糸を使用しているので、カンバス10
のカールが発生することも考えられるので、捲縮度につ
いては、カンバス10の組織、使用する糸の材質、形
状、寸法等を総合的に判断して個々に対応する必要があ
る。
し、接紙面側表層部緯糸に捲縮性マルチフィラメント糸
を使用し、表層部緯糸以外の緯糸にはモノフィラメント
糸を使用して抄紙用ドライヤーカンバスを得ることがで
きる。
え、ソフトタッチで平滑なドライヤーカンバスとなる。
アクリルマルチフィラメント糸を使用すれば、耐薬品性
及び耐湿熱性に優れたドライヤーカンバスとすることが
できる。
ポリエステルモノフィラメント糸とすることで、剛性を
一層強くし、寸法安定性の優れたドライヤーカンバスと
することができる。
等種々可能である。
て説明する。
ーカンバス10が実施例としても好適である。このドラ
イヤーカンバス10の詳細は前述した通りである。
3.5(%)であった。
ット加工した。得られた製品は、厚さが2.5mm、通
気度は8.500cc/min./cm2であった。
したが、これに限定されることなく、例えば2重織、多
重織等色々の織り方が可能であることは勿論である。
クリル又はポリエステルに限定されずにドライヤーカン
バスの用途に適した材質を適宣選定すればよい。
例えば扁平糸等種々可能であり、糸の寸法についても本
実施例に限定されないのは勿論である。
ーカンバスの対象とする湿紙の品質等により適宣決定す
ればよい。
にのみ伸縮伸長率が少なくとも7.0%以上の捲縮マル
チフィラメント糸を使用することで、クッション性に優
れ、ソフトタッチで平滑なドライヤーカンバスを得るこ
とができる。
をポリアクリルマルチフィラメントとすることで、耐薬
品性及び耐湿熱性に優れたドライヤーカンバスとするこ
とができる。
ポリエステルモノフィラメントとすることで、剛性を一
層強くし、寸法安定性の優れたドライヤーカンバスとす
ることができる。
図。
Claims (2)
- 【請求項1】 経糸にモノフィラメント糸を使用して織
成した抄紙用ドライヤーカンバスにおいて、接紙面側の
表層部緯糸に伸縮伸長率が少なくとも7.0%以上の捲
縮性マルチフィラメント糸を使用し、表層部緯糸以外の
緯糸にはモノフィラメント糸を使用したことを特徴とす
る抄紙用ドライヤーカンバス。 - 【請求項2】 請求項1において、捲縮性マルチフィラ
メント糸はポリアクリルマルチフィラメント糸であり、
モノフィラメント糸はポリエステルモノフィラメント糸
であることを特徴とする抄紙用ドライヤーカンバス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01675596A JP3433280B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 抄紙用ドライヤーカンバス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01675596A JP3433280B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 抄紙用ドライヤーカンバス |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09209287A JPH09209287A (ja) | 1997-08-12 |
JP3433280B2 true JP3433280B2 (ja) | 2003-08-04 |
Family
ID=11925065
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01675596A Expired - Lifetime JP3433280B2 (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | 抄紙用ドライヤーカンバス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3433280B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4498710B2 (ja) * | 2003-09-24 | 2010-07-07 | シキボウ株式会社 | 抄紙用ドライヤーカンバス |
-
1996
- 1996-02-01 JP JP01675596A patent/JP3433280B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09209287A (ja) | 1997-08-12 |
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