JP3418798B2 - 移動通信用端末機 - Google Patents

移動通信用端末機

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JP3418798B2 JP27330893A JP27330893A JP3418798B2 JP 3418798 B2 JP3418798 B2 JP 3418798B2 JP 27330893 A JP27330893 A JP 27330893A JP 27330893 A JP27330893 A JP 27330893A JP 3418798 B2 JP3418798 B2 JP 3418798B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防水構造を備えた移動
通信用端末機に関する。携帯電話機等の移動通信用端末
機は、屋外に於いて使用される場合が多いものである。
従って、雨天等に於いても使用されるから、内部の電子
回路等を保護する為に、防水構造とする必要がある。そ
の為に、操作ボタン等はゴム等による防水構造が採用さ
れ、送話器と受話器とブザーとに対しては、空気は通過
させるが水は通過させない防水紙による防水構造が採用
されている。この防水紙による防水構造に於いて、音響
特性に与える影響を小さくすることが要望されている。
【0002】
【従来の技術】図10は従来例の要部断面図であり、携
帯電話機等の移動通信用端末機の受話器部分を示す。同
図に於いて、71は合成樹脂製の筐体、72は円形,楕
円形,矩形等の形状の小孔、73は内部環状突部、74
は受話器、75は防水紙、76は前気室を示す。受話器
74は、円盤状の形状であり、小型スピーカに相当し、
電気−音響変換機構として電磁型や圧電型等の各種の構
成が知られている。
【0003】この受話器74を内部環状突部73に取付
け、又小孔72を塞ぐように防水紙75を接着し、受話
器74と筐体71との間に前気室76を形成している。
受話器74により変換された音波は、防水紙75を通し
て小孔72から放射される。又筐体71内には、無線送
受信部,音声信号処理部,制御部,送話器等が設けられ
ている。又ダイヤルキーや各種の操作キーが設けられ、
ゴムシート等により防水構造が施されている。
【0004】防水紙75は、例えば、ポリエチレンや4
弗化エチレン等を多孔質化し、空気は通過させるが、水
は通過させないものであり、ブレスロン,ミクロテック
ス(商標名)等が知られている。又4弗化エチレンを多
孔質化した防水紙の場合、厚さは15〜300μm、気
孔率は40〜90%、各孔の径は0.1〜4.0μm等
の特性のものがある。このような防水紙75によって小
孔72を塞ぐことにより、水滴が小孔72から浸入する
のを防止することができる。
【0005】又筐体71の内部には、図示を省略したマ
イクロホンに相当する送話器や着信表示等の為のブザー
等も設けられ、それらの送話器やブザーと対応する位置
の筐体71に小孔が形成され、それらの小孔に対して
も、前述と同様に防水紙が接着されて水滴の浸入を防止
している。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】従来例の移動通信用
端末機に於いては、受話器74,送話器,ブザー等に対
向する位置の筐体71に小孔72を形成し、その小孔7
2を塞ぐように防水紙75を筐体71に直接的に張りつ
けて防水効果を得るものである。この場合、防水紙75
は、小孔72に対向する部分以外は筐体71に接着され
ているもので、防水紙75の厚さが数10μm程度の極
めて薄く、且つ多孔質であるとしても、小孔72の部分
で振動できないから、音波は多孔質の孔を通過すること
になり、減衰が比較的大きいものである。例えば、送話
器の音圧レベルは、全体的に6〜10dB程度低下し、
4kHz以上の周波数領域では20dB以上低下するも
のであった。又受話器についても、同様に、防水紙を設
けることにより、音圧レベルが6〜8dB程度低下する
ものであった。
【0007】従って、小孔72からの音圧を所望のレベ
ルとする為には、防水紙75により減衰される分だけ余
分な音圧を発生できる受話器74を設け、且つその受話
器74を駆動する為に電気信号を増幅する必要がある。
又送話器についても、防水紙により減衰される分だけ送
話器の出力信号レベルが低くなるから、余分に増幅する
必要がある。従って、増幅電力が大きくなり、電池電源
を用いる移動通信用端末機の連続使用可能時間が短くな
る欠点がある。本発明は、防水紙による音波の減衰を低
減することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の移動通信用端末
機は、図1を参照して説明すると、(1)筐体1の音響
用の小孔2を包囲するように形成した内部環状突部3
に、受話器,送話器,ブザー等の音響部品4を装着し、
小孔2の周辺部の筐体1と音響部品4との間に前気室を
形成した移動通信用端末機に於いて、小孔2と音響部品
4との間に防水紙5を配置し、この防水紙5の周辺部の
みを固着し、且つ防水紙5と筐体1との間及び防水紙5
と音響部品4との間に前気室を形成した。
【0009】又(2)音響部品4に環状介在物6を固着
し、この環状介在部6と内部環状突部3との間に防水紙
5の周辺部を固着し、音響部品4と防水紙5との間及び
防水紙5と筐体1との間にそれぞれ前気室7,8を形成
することができる。
【0010】又(3)音響用の小孔2の周辺部の筐体1
を外側に彎曲させ、防水紙5の周辺部を筐体1に固着
し、内部環状突部3に音響部品4を装着し、この音響部
品4と防水紙5との間及び防水紙5と筐体1の彎曲部分
との間にそれぞれ前気室を形成することができる。
【0011】又(4)筐体1の音響用の小孔2の周辺部
の外側を平滑面、内側を凹凸面とし、防水紙5の周辺部
を平滑面に固着し、内部環状突部3に音響部品4を装着
することができる。
【0012】又(5)内部環状突部3と環状介在物6と
の対向面を内側に傾斜させ、防水紙5の中央部を弛ませ
て防水紙5の周辺部を内部環状突部3と環状介在物6と
の間に固着することができる。
【0013】又(6)内部環状突部3と環状介在物6と
の対向面を一方向に傾斜させて、内部環状突部3と環状
介在物6との間に防水紙5の周辺部を固着し、内部環状
突部3の高さが低い側に近接して音響用の小孔2を形成
することができる。
【0014】
【作用】(1)防水紙5の周辺部のみを固着し、その防
水紙5と筐体1との間及び音響部品4との間にそれぞれ
前気室を形成したことにより、防水紙5は小孔2の面積
より広い範囲にわたって振動が可能となっている。従っ
て、音響部品4を例えば受話器とした場合、その受話器
の振動板による音圧によって防水紙5は振動され、小孔
2から筐体1の外部に送出される。この防水紙5の振動
により、受話器からの音圧の減衰は非常に小さくなる。
【0015】(2)内部環状突部3と環状介在物6との
間に防水紙5の周辺部を固着して、その前後に前気室を
形成したことにより、防水紙5は音響部品5の前面に対
応する部分の振動が可能となる。従って、音響部品4を
例えば受話器とした場合、その受話器の振動板による音
圧によって防水紙5が振動され、その防水紙5と筐体1
との間の前気室を介して小孔2から音波が放射される。
【0016】(3)筐体1を外側に彎曲させ、その筐体
1の内側に防水紙5の周辺部を固着したことにより、防
水紙5と筐体1との間に前気室が形成され、又内部環状
突部3に音響部品4を装着することにより、防水紙5と
音響部品4との間に前気室が形成される。そして、防水
紙5は小孔2により広い範囲にわたって振動可能の構成
となる。従って、防水紙5による音波の減衰を小さくす
ることができる。
【0017】(4)防水紙5の周辺部は筐体の平滑面に
固着することにより防水効果を確実にし、又凹凸面と防
水紙5との間は微小な前気室に相当し、防水紙5は小孔
2より広い範囲にわたって振動可能の構成となる。従っ
て、防水紙5による音波の減衰を小さくすることができ
る。
【0018】(5)内部環状突部3と環状介在部6の対
向面を内側に傾斜させて、防水紙5を挟むように固着
し、防水紙5を皿状とすると共に、防水紙5の中央部を
弛ませる。それによって、防水紙5は振動が可能の構成
となり、前述のように、音波の減衰を小さくすることが
できる。更に、筐体1と防水紙5との間に小孔2から水
滴が浸入した場合、軽い衝撃を与えることにより、防水
紙5が振動するから、その風圧によって小孔2から水滴
を排除することができる。
【0019】(6)防水紙5が筐体1に対して傾斜して
設けられ、且つ防水紙5の周辺部が固着されているか
ら、防水紙5は小孔2により広い範囲にわたって振動可
能の構成となる。従って、前述のように、音波の減衰を
小さくすることができる。又内部環状突部3の高さが低
い側に小孔2が形成されているから、筐体1を振ること
により、水滴は防水紙5の傾斜面を伝わり、又遠心力等
が加わって、水滴は小孔2側に移動した後、その小孔2
から排出されることになる。
【0020】
【実施例】図2は本発明の第1の実施例の要部分解斜視
図であり、11は合成樹脂製の筐体、12は音響用の小
孔、13は筐体11と一体的に形成された内部環状突
部、14は音響部品としての受話器、15は防水紙、1
6は環状介在物である。この環状介在物16はゴム等の
弾性体や合成樹脂により形成することができる。又金属
とすることもできる。又環状介在物16の内側に段部1
6aを形成し、その段部16aに受話器14が嵌まり込
むように構成することができる。又防水紙15は、厚さ
が数10μm程度であり、小孔12を円形とした場合は
数mm程度の直径である。又内部環状突部13の高さは
数mmである。
【0021】内部環状突部13の上に防水紙15の周辺
部を接着剤等に固着し、その上に環状介在物16を乗せ
て接着剤等により防水紙15の周辺部を固着し、その環
状介在物16の段部16aに円盤状の受話器14を嵌め
込んで装着する。従って、防水紙15と筐体11との間
に、内部環状突部13により囲まれた前気室が形成さ
れ、又防水紙15と受話器14との間に、環状介在物1
6により囲まれた前気室が形成される。受話器14内の
前気室を第1の前気室とすると、防水紙15と受話器1
4との間に第2の前気室、又防水紙15と筐体との間に
第3の前気室が形成されることになる。又小孔12は、
単一の円形,楕円,矩形等の各種の形状とすることがで
きる。又それらの何れかを複数個或いはそれらを組合せ
た構成とすることもできる。
【0022】受話器14は防水紙15により防水構造化
されているから、例え小孔12から水滴が浸入しても、
受話器14を保護することができる。更に、防水紙15
は、内部環状突部13と環状介在物16との間で、その
周辺部のみ固着されるから、小孔12より広い範囲にわ
たって振動可能となる。従って、受話器14の振動板に
よる音圧は、受話器14と防水紙15との間の前気室の
空気を介して伝搬し、防水紙15を振動させることにな
る。又一部は多孔質の孔を介して防水紙15と筐体11
との間の第2の前気室に伝搬される。防水紙15の振動
により生じた音圧又は防水紙15の孔を介した音圧は、
筐体11と防水紙15との間の第3の前気室から小孔1
2を介して外部に放射される。従って、防水紙15によ
る減衰を小さくすることができる。
【0023】音響部品として送話器又はブザーを設けた
場合も同様に防水紙を設けるものであり、送話器の場合
は、筐体11の小孔12を介して外部の音波が送話器に
入力されるが、その時、防水紙が小孔12に比較して広
い範囲にわたって振動可能となっているから、僅かな減
衰で送話器に音波が入力されることになり、送話器の出
力信号レベルは、防水紙を設けない場合に比較して僅か
な低下で済むことになる。それにより増幅電力消費を低
減できることになる。
【0024】図3は本発明の第2の実施例の要部断面図
であり、21は筐体、22は小孔、23は内部環状突
部、24は音響部品としての受話器、24aは受話器2
4内の第1の前気室、24bは振動板、24cは電磁或
いは圧電駆動部、25は防水紙、27,28は第2,第
3の前気室、29は彎曲部である。
【0025】この実施例は、小孔22の周辺部の筐体2
1を外側に彎曲させた彎曲部29を形成し、防水紙25
の周辺部を筐体21の内側に固着して防水構造とし、且
つ内部環状突部23に受話器24を装着したものであ
る。従って、防水紙25と受話器24との間は、内部環
状突部23で囲まれた第2の前気室27が形成され、防
水紙25と筐体21との間は、彎曲部29による空間に
よって第3の前気室28が形成され、防水紙25は、小
孔22より広い範囲にわたって振動可能な構成となる。
それにより受話器24の振動板24bが駆動部24cに
よって駆動され、その振動板24bによる音圧は第1の
前気室24aから第2の前気室27に伝搬され、その第
2の前気室27の音圧により防水紙25が振動して、第
3の前気室28に音波を伝搬させることができ、その第
3の前気室28から小孔22を介して外部に音波が放射
されることになり、防水紙25は、小孔22に比較して
広い範囲にわたり振動するから、減衰を小さくして音波
を伝搬させることができる。
【0026】図4は本発明の第3の実施例の要部断面図
であり、31は筐体、32は小孔、33は内部環状突
部、34は音響部品としての受話器、35は防水紙、3
7は第2の前気室、38は等価的な第3の前気室であ
る。
【0027】この実施例は、筐体31の小孔32の周辺
部の外側を平滑面とし、内側を凹凸面として、平滑面に
防水紙35の周辺部を固着したものである。即ち、Aの
部分を拡大して右下側に示すように、小孔32に対して
外側の筐体31を平滑面31aとし、それより内側を凹
凸面31bとし、平滑面31aに防水紙35を接着剤等
により固着する。
【0028】又内部環状突部33に受話器34を装着す
る。従って、この受話器34と防水紙35との間に第2
の前気室37が形成される。又凹凸面31bと防水紙3
5との間には微小な空間が形成され、第3の前気室38
に相当するものとなる。この場合、防水紙3の厚さは数
10μm程度であり、凹凸面31bの凹凸は数10μm
〜数100μm程度で且つランダム的或いは同心円状等
の各種のパターンを採用できる。このように、防水紙3
5は、その周辺部のみ平滑面31aに固着され、凹凸面
31bでは振動できるから、小孔32より広い範囲にわ
たって振動可能の構成となる。従って、防水紙35によ
る減衰を小さくして音波を伝搬させることができる。
【0029】図5は本発明の第4の実施例の要部断面図
であり、41は筐体、42は小孔、43は内部環状突
部、44は音響部品としての受話器、45は防水紙、4
6は環状介在物、47,48は第2,第3の前気室であ
る。
【0030】内部環状突部43と環状介在物46との対
向面を内側に傾斜させた構成とし、その対向面間に皿状
の防水紙45の周辺部を固着し、防水紙45の中央部分
に弛みを持たせる。この実施例に於いても、防水紙45
と受話器44との間に第2の前気室47が形成され、又
防水紙45と筐体41との間に第3の前気室48が形成
される。そして、防水紙45は小孔42より広い範囲に
わたって振動可能の構成となり、防水紙45による減衰
を小さくして音波を伝搬させることができる。
【0031】移動通信用端末機を降雨中に屋外で使用す
ると、小孔42から水滴が第3の前気室48に浸入する
ことがある。その場合は、筐体41を振るか又は小孔4
2を下側に向けて、その反対側の筐体41を軽く叩く
と、防水紙45は、その中央部分の弛みによって、点線
と実線との間で大きく変動する。その防水紙45の動き
による風圧によって浸入した水滴が小孔42から外部に
排出される。即ち、第3の前気室48に水滴が浸入して
も、防水紙45によって受話器44を保護することがで
きると共に、簡単に外部へ排出することが可能である。
【0032】図6は本発明の第5の実施例の要部断面図
であり、51は筐体、52は小孔、53は内部環状突
部、54は音響部品としての受話器、55は防水紙、5
6は環状介在物、57,58は第2,第3の前気室であ
る。
【0033】この実施例は、内部環状突部53と環状介
在物56との対向面を一方向に傾斜させ、その対向面に
防水紙55の周辺部を固着し、内部環状突部3の高さが
低い側に近接して小孔52を形成する。この実施例に於
いても、防水紙55と受話器54との間に第2の前気室
57が形成され、又防水紙55と筐体51との間に第3
の前気室58が形成されるから、防水紙55は小孔52
より広い範囲にわたり振動可能の構成となる。従って、
防水紙55による減衰を小さくして音波を伝搬させるこ
とができる。
【0034】図7は本発明の第5の実施例の一部欠截側
面図であり、図6と同一符号は同一部分を示し、60は
移動通信用端末機、61はアンテナ、62は送話器、6
3はブザー、64はダイヤルキーやファンクションキー
等の操作キーである。移動通信用端末機60は携帯電話
として通常の通話を行うことが可能であると共に、各種
のデータの送受信を可能とする構成を含むものである。
【0035】アンテナ61部分や操作キー64部分はゴ
ムパッキング等による防水構造となっている。又送話器
62とブザー63とは、前述の各実施例の何れかを適用
して、音響用の小孔から送話器62及びブザー63に水
滴が浸入しないように、防水紙によって防水されてい
る。そして、その防水紙はそれぞれの小孔より広い範囲
にわたって振動可能の構成とするものであるから、防水
紙による音波の減衰を小さくすることができる。
【0036】又小孔52から第3の前気室58に浸入し
た水滴は、例えば、矢印Bのように、筐体51を振るこ
とにより、遠心力と防水紙55の傾斜とにより、小孔5
2側に移動した後、その小孔52から外部に排出され
る。或いは、筐体51を逆さまにすることにより、水滴
は、防水紙55に沿って及び筐体51の内面に沿って小
孔52側に移動し、軽く振ることにより、小孔52から
水滴を排出することができる。
【0037】図8は本発明の実施例の受話器の周波数特
性曲線図であり、100Hz〜10kHzの周波数に於
ける出力レベル〔dB〕を示し、(a)は防水紙を設け
ない構成の周波数特性を示し、(b)は前述の本発明の
実施例の防水紙を設けた構成の周波数特性を示す。又
(c)は防水紙を図5の実施例のように弛ませた場合の
周波数特性を示す。又(d)は図10に示すような従来
例の防水紙を設けた構成の周波数特性を示す。これらの
周波数特性曲線から判るように、本発明の実施例によれ
ば、防水紙を設けたことによるレベルの低下は数dB程
度の僅かなものとなる。
【0038】図9は本発明の実施例の送話器の周波数特
性曲線図であり、100Hz〜10kHzの周波数に於
ける出力レベル〔dB〕を示し、(A)は防水紙を設け
ない構成の周波数特性を示し、(B)は前述の本発明の
実施例の防水紙を設けた構成の周波数特性を示す。又
(C)は図10に示すような従来例の防水紙を設けた構
成の周波数特性を示す。この送話器についても、レベル
の低下は数dB程度の僅かなものとなる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、受話
器,送話器,ブザー等の音響部品4を、筐体1の小孔2
を包囲するように形成した内部環状突部3に装着し、小
孔2から浸入した水滴等から音響部品4を保護する厚さ
が薄く且つ多孔質の防水紙5を設けたもので、その時
に、防水紙5を小孔2より広い範囲にわたって振動可能
のように、防水紙5の周辺部のみを固着し、防水紙5と
筐体1との間に前気室8を形成したものであり、防水紙
5による音波の減衰を低減することができる。それによ
って、所望の音圧を得る為又は所望の信号レベルを得る
為の増幅電力を低減し、又小型の音響部品4の使用が可
能となるから、移動通信用端末機の小型化並びに使用可
能時間の延長を図ることができる利点がある。
【0040】又内部環状突部3と環状介在物6との間に
防水紙5の周辺部を固着し、環状介在物6に音響部品4
を装着した構成により、防水紙5と音響部品4との間の
第2の前気室7及び防水紙5と筐体1との間の第3の前
気室8を、環状介在物6及び内部環状突部3の高さの選
定により音響特性等を考慮した所望の大きさとすること
ができる。又防水紙5は小孔2より広い範囲にわたって
振動可能な構成とすることができるから、防水紙5によ
る音波の減衰を低減できる利点がある。又環状介在物6
は、予め音響部品4のケースと一体的に形成しておくこ
とも可能であり、その場合は、組立てが容易となる。
【0041】又小孔2の周辺部の筐体1を外側に彎曲さ
せ、筐体1の内側に防水紙5の周辺部を固着することに
より、この防水紙5と筐体1との間に第3の前気室8を
形成し、防水紙5を小孔2より広い範囲にわたり振動可
能の構成とし、防水紙5による減衰を小さくできる利点
がある。又筐体1の一部のみ膨出させるだけであるか
ら、筐体1を大型化することなく、且つ環状介在物を用
いることなく、防水紙5と筐体1との間に第3の前気室
8を形成することができる。
【0042】又小孔2の周辺部の筐体1の内面に於い
て、小孔2の周辺部の外側を平滑面とし、それより内側
を凹凸面として、防水紙5の周辺部を平滑面に固着した
ことにより、凹凸面と防水紙5との間の微小空間を第3
の前気室8とすることができるから、防水紙5を小孔2
より広い範囲にわたって振動可能と構成とすることがで
き、防水紙5による音波の減衰を低減できる利点があ
る。又平滑面と凹凸面とは、筐体1を射出成型等により
作成する時に、同時に形成することができるから、特に
コストアップとなることはなく、又筐体1を大型化する
ことなく、且つ環状介在物を用いることなく、第3の前
気室8を形成することができる。
【0043】又内部環状突部3と環状介在物6との対向
面を内側に傾斜させ、防水紙5の周辺部をその対向面で
挟むようにして固着して防水紙5を皿状とし、且つその
中央部を弛ませたことにより、防水紙5は、小孔2より
広い範囲にわたって振動可能の構成となり、防水紙5に
よる音波の減衰を低減できる利点がある。又小孔2から
防水紙5と筐体1との間の第3の前気室8に浸入した水
滴を、筐体1に振動を与えることにより防水紙5を振動
させて、その防水紙5の振動による風圧によって小孔2
から排出することができる。
【0044】又内部環状突部3と環状介在物6との対向
面を一方向に傾斜させ、防水紙5の周辺部をその対抗面
で挟むようにして固着し、内部環状突部3の高さが低い
側に近接して小孔2を形成したことにより、防水紙5
は、小孔2により広い範囲にわたって振動可能の構成と
なり、防水紙5による音波の減衰を低減できる利点があ
り、更に、小孔2から防水紙5と筐体1との間の第3の
前気室8に浸入した水滴を、筐体1を軽く振るか或いは
逆さまにして軽く振ることにより、小孔2から容易に排
出することができる。
【0045】本発明は、前述の各実施例にのみ限定され
るものではなく、種々付加変更することが可能であり、
例えば、内部環状突部3と環状介在物6との間に防水紙
5の周辺部を挟んで固着し、環状介在物6に音響部品4
を装着した構成を、筐体1の小孔2の近傍に内部環状突
部3を接着剤等により固着して組立てることも可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明の第1の実施例の要部分解斜視図であ
る。
【図3】本発明の第2の実施例の要部断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例の要部断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例の要部断面図である。
【図6】本発明の第5の実施例の要部断面図である。
【図7】本発明の第5の実施例の一部欠截側面図であ
る。
【図8】本発明の実施例の受話器の周波数特性曲線図で
ある。
【図9】本発明の実施例の送話器の周波数特性曲線図で
ある。
【図10】従来例の要部断面図である。
【符号の説明】
1 筐体 2 小孔 3 内部環状突部 4 音響部品 5 防水紙 6 環状介在物 7 第2の前気室 8 第3の前気室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−219163(JP,A) 実開 昭59−193081(JP,U) 実開 平2−57692(JP,U) 実開 平1−113451(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/38 - 1/58 H04M 1/02 - 1/23 H04R 1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体の音響用小孔を包囲するように形成
    した内部環状突起に音響部品を装着し、前記音響用小孔
    の周辺部の前記筐体と前記音響部品との間に前気室を形
    成した移動通信用端末機に於いて、 前記音響用小孔と前記内部環状突起との間の前記筐体の
    平面部に於ける前記音響用小孔に対して外側の面を平滑
    とし、内側の面を複数の凹凸部からなる凹凸面とし、
    該凹凸面の凹凸部の複数の凸部に一部の面が接して振動
    可能の状態とした防水紙の周辺部の面を前記平滑面に固
    着し、前記内部環状突起に前記音響部品を装着して該音
    響部品と前記防水紙との間に前気室を形成した構成を有
    することを特徴とする移動通信用端末機。
  2. 【請求項2】 筐体の音響用小孔を包囲するように形成
    した内部環状突起に音響部品を装着し、前記音響用小孔
    の周辺部の前記筐体と前記音響部品との間に前気室を形
    成した移動通信用端末機に於いて、 前記内部環状突起と前記音響部品に固着した環状介在物
    との対向面を内側に傾斜させ、防水紙の中央部を弛ませ
    た状態で該防水紙の周辺部を前記内部環状突起と前記環
    状介在物との間の対向面間に固着した構成を有すること
    を特徴とする移動通信用端末機。
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