JP3416254B2 - 内燃機関の燃焼状態判定装置 - Google Patents

内燃機関の燃焼状態判定装置

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JP3416254B2
JP3416254B2 JP07391094A JP7391094A JP3416254B2 JP 3416254 B2 JP3416254 B2 JP 3416254B2 JP 07391094 A JP07391094 A JP 07391094A JP 7391094 A JP7391094 A JP 7391094A JP 3416254 B2 JP3416254 B2 JP 3416254B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の燃焼状態検出
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、内燃機関の失火判定を行う内
燃機関の燃焼状態検出装置としては、気筒毎に内燃機関
の失火を検出し、所定の連続した燃焼サイクル中で所定
基準率以上の失火発生率が生じたときに触媒装置に悪影
響を及ぼす燃焼状態と判定し、車輌に備えられた警告灯
を点灯させて運転者に逸早く内燃機関の失火を知らせる
ようにしたものが本願出願人により既に提案されている
(特願平5−234116号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、内燃機
関を複数の気筒群に分割し且つこれら気筒群毎に触媒装
置を設けたものについて上記従来の技術を適用した場合
は、気筒群毎の関係が考慮されていないため、正確な失
火判定が行えないという問題点があった。すなわち、従
来の検出装置においては、複数の気筒が失火していると
判定された場合、同一の気筒群に属する複数の気筒が失
火した場合と、異なる気筒群に属する複数の気筒が失火
した場合とでは失火の触媒装置に及ぼす影響が異なるに
も拘わらず一律の判定値でもって失火状態を判定してい
た。つまり、複数の失火気筒が同一の気筒群に属してい
る場合には触媒装置に悪影響を与えるとして失火と判定
すべき場合であっても、異なる気筒群に属している場合
は個々の触媒装置に悪影響を与えない場合がある。この
ように従来の検出装置においては失火と判定する必要が
ないにも拘わらず失火と判定してしまい、触媒装置に悪
影響を及ぼす失火判定を正確に行えないという問題点が
あった。
【0004】本発明は上記問題点に鑑みなされたもので
あって、気筒群毎に正確な失火判定を行うことができる
内燃機関の燃焼状態判定装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、多気筒を有する内燃機関を複数の気筒群に分
割すると共に、これら気筒群に対応させて前記内燃機関
の排気系に複数の触媒装置が配設された内燃機関の燃焼
状態判定装置であって、前記内燃機関の各気筒の上死点
信号パルスの周期よりも短い一定クランク角周期で発生
されるクランク角信号パルスにより前記内燃機関の失火
を検出する失火検出手段と、該検出結果に基づき所定点
火サイクル毎の失火発生率を前記気筒群毎に算出する失
火発生率算出手段と、前記気筒群毎に算出された失火発
生率のうちの少なくとも一つの気筒群における失火発生
率が所定の基準率以上のときに前記内燃機関が失火状態
にあると判定する失火状態判定手段とを備えていること
を特徴としている。
【0006】また、本発明は、前記内燃機関の温度状態
を検出する温度状態検出手段と、該検出した温度状態に
応じて前記所定の基準率を変更する基準率変更手段とが
設けられていることを特徴としている。
【0007】また、前記温度状態検出手段は、前記機関
の冷却水温及び機関の吸入空気温の少なくとも一方を検
出することを特徴とするのも好ましい。
【0008】
【作用】上記構成によれば、気筒群毎に燃焼状態の判定
がなされる。また、検出した内燃機関の温度状態(機関
の冷却水温及び/又は機関の吸入空気温)に応じて、失
火状態を判定するための所定基準率が変更される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳述
する。
【0010】図1は本発明に係る内燃機関の燃焼状態検
出装置の一実施例を示す全体構成図である。
【0011】図中、1は各気筒に吸気弁及び排気弁とを
各一対づつ設けた6気筒を有する内燃機関(以下、単に
「エンジン」という)であって、該エンジン1の吸気管
2の途中にはスロットル弁3が配されている。スロット
ル弁3にはスロットル弁開度(θTH)センサ4が連結
されており、当該スロットル弁3の開度に応じた電気信
号を出力して電子コントロールユニット(以下「EC
U」という)5に供給する。
【0012】燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁
3との間且つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側
に各気筒毎に設けられており、各噴射弁は図示しない燃
料ポンプに接続されていると共にECU5に電気的に接
続されて当該ECU5からの信号により燃料噴射の開弁
時間が制御される。
【0013】一方、スロットル弁3の直ぐ下流には管7
を介して吸気管内絶対圧(PBA)センサ8が設けられ
ており、この絶対圧センサ8により電気信号に変換され
た絶対圧信号は前記ECU5に供給される。また、その
下流には吸気温(TA)センサ9が取付けられており、
吸気温TAを検出して対応する電気信号を出力してEC
U5に供給する。
【0014】エンジン1の本体に装着されたエンジン水
温(TW)センサ10はサーミスタ等から成り、エンジ
ン水温(冷却水温)TWを検出して対応する温度信号を
出力してECU5に供給する。
【0015】エンジン1の図示しないカム軸周囲又はク
ランク軸周囲には、エンジン1の特定の気筒の所定クラ
ンク角度位置で信号パルス(以下「CYL信号パルス」
という)を出力する気筒判別センサ(以下「CYLセン
サ」という)13と、各気筒の吸入行程開始時の上死点
(TDC)に関し所定クランク角度前のクランク角度位
置で(6気筒エンジンではクランク角120゜毎に)T
DC信号パルスを発生するTDCセンサ12と、前記T
DC信号パルスの周期より短い一定クランク角(例えば
30゜)周期で1パルス(以下「CRK信号パルス」と
いう)を発生するクランク角センサ(以下「CRKセン
サ」と云う)11とが取り付けられており、CYL信号
パルス、TDC信号パルス及びCRK信号(クランク角
信号)パルスはECU5に供給される。
【0016】また、エンジン1の各気筒は、図2に示す
ように、第1〜第3の気筒(#1〜#3CYL)が属す
る第1の気筒群14aと第4〜第6の気筒(#4〜#6
CYL)が属する第2の気筒群14bとに分割されてい
る。そして、第1の気筒群14aに接続される第1の排
気管15aには第1の触媒装置16aが介装され、第2
の気筒群14bに接続される第2の排気管15bには第
2の触媒装置16bが介装され、さらに前記第1及び第
2の排気管15a、15bはその下流側で合流して一本
の排気管15となっている。また、前記第1及び第2の
触媒装置16a、16bは三元触媒からなり、排気ガス
中のHC,CO,NOx等の成分の浄化を行う。
【0017】第1及び第2の触媒装置16a、16bの
上流側の夫々の排気管15a、15b途中には空燃比セ
ンサとしての酸素濃度センサ(以下、「O2センサ」と
いう)17a、17bが装着されており、該O2センサ
17a、17bは排気ガス中の酸素濃度を検出してその
検出値に応じた信号を出力しECU5に供給する。
【0018】エンジン1の各気筒には、点火プラグ18
が設けられ、ディストリビュータ19を介してECU5
に接続されている。
【0019】また、ECU5の出力側には警告灯20が
接続され、エンジン1の燃焼状態の異常を検出したとき
はECU5により警告灯20の点灯指令が発せられる。
【0020】ECU5は、各種センサからの入力信号波
形を整形して電圧レベルを所定レベルに修正し、アナロ
グ信号値をデジタル信号値に変換する等の機能を有する
入力回路と、中央演算処理回路(以下「CPU」とい
う)と、CPUで実行される各種演算プログラム及び演
算結果等を記憶する記憶手段と、前記燃料噴射弁6等に
駆動信号を供給する出力回路とを備えている。
【0021】ECU5のCPUは上述の各種エンジンパ
ラメータ信号に基づいて、種々のエンジン運転状態を判
別するとともに、エンジン運転状態に応じ、前記TDC
信号パルスに同期する燃料噴射弁6の燃料噴射時間及び
点火プラグ18の点火時期を演算し、燃料噴射弁6及び
点火プラグ18を駆動する信号を、出力回路を介して出
力する。
【0022】なお、本実施例では、ECU5は、失火検
出手段の一部、失火検出手段、失火発生率算出手段、燃
焼状態判定手段及び基準率変更手段を構成する。
【0023】図3は、エンジン1の燃焼状態の判定を行
うプログラム(ECU5のCPUで実行される)の全体
構成を示す図である。
【0024】同図(a)は、前記CRK信号パルスの発
生毎にこれと同期して実行されるCRK処理を示し、本
処理ではCRK信号パルスの発生時間間隔(エンジン回
転速度の逆数に比例するパラメ−タ)の平均値(以下
「第1の平均値」という)TAVEの算出を行う(ステ
ップS1)。
【0025】同図(b)は、前記TDC信号パルスの発
生毎にこれと同期して実行されるTDC処理を示し、本
処理ではCRK処理で算出される第1の平均値TAVE
の平均値(以下「第2の平均値」という)Mの変化量Δ
Mに基づいてエンジン1における失火の発生の有無が判
定され(ステップS3)、さらにステップS3で失火と
判定された回数に基づく異常判定が行われる(ステップ
S4)。
【0026】図4は、第1の平均値TAVEを算出する
プログラムのフロ−チャ−トである。
【0027】ステップS11では、CRK信号パルスの
発生時間間隔CRMe(n)を計測する。具体的には、
図5に示すようにクランク軸が30度回転する毎に順次
CRMe(n),CRMe(n+1),CRMe(n+
2)…が計測される。
【0028】ステップS12では、次式(1)により1
1回前の計測値CRMe(n−11)から最新の計測値
CRMe(n)までの12個のCRMe値の平均値とし
て、第1の平均値TAVE(n)を算出する。
【0029】
【数1】 本実施例ではCRK信号パルスはクランク軸が30度回
転する毎に発生するので、第1の平均値TAVE(n)
はクランク軸1回転に対応する平均値である。このよう
な平均化処理を行うことにより、クランク軸1回転で1
周期のエンジン回転の1次振動成分、即ち、クランク角
センサ11を構成するパルサ又はピックアップの機械的
誤差(製造誤差、取付誤差等)によるノイズ成分を除去
することができる。
【0030】なおTAVE(n)値に基づいてエンジン
回転速度NEが算出される。
【0031】図6は、図2(b)のステップS2におけ
る処理を具体的に示したフロ−チャ−トである。
【0032】ステップS21では、次式(2)により、
第1の平均値TAVEの5回前の算出値TAVE(n−
5)から最新の算出値TAVE(n)までの6個のTA
VE値の平均値として、第2の平均値M(n)を算出す
る。
【0033】
【数2】 本実施例では、エンジン1は気筒4サイクルエンジン
であり、クランク軸が120度回転する毎にいずれかの
気筒で点火が行われる。従って、第2の平均値M(n)
は、第1の平均値TAVE(n)の点火周期毎の平均値
である。このような平均化処理を行うことにより、燃焼
によるエンジン回転のトルク変動分として表わされる2
次振動成分、即ち、クランク軸半回転周期の振動成分を
除去することができる。
【0034】続くステップS22では、次式(3)によ
り、第2の平均値M(n)のハイパスフィルタ処理を行
う。ハイパスフィルタ処理後の第2の平均値をFM
(n)としている。
【0035】 FM(n)=b(1)×M(n)+b(2)×M(n−1)+b(3)×M(n−2) −a(2)FM(n−1)−a(3)FM(n−2) …(3) ここで、b(1)〜b(3),a(2),a(3)はフィルタ伝達係数で
あり、それぞれ例えば0.2096,−0.4192,
0.2096,0.3557,0.1940に設定され
る。またFM(0)及びFM(1)はいずれも値0とし
て、値2以上のnについて式(3)が適用される。
【0036】このハイパスフィルタ処理により、M
(n)値に含まれる約10Hz以下の低周波成分が除か
れ、駆動系からエンジンに伝わる振動(例えばクランク
シャフトのねじりに起因する振動、タイヤから伝わる路
面振動等)の影響を除去することができる。
【0037】続くステップS23では、ハイパスフィル
タ処理した第2の平均値FM(n)の変化量ΔM(n)
を次式(4)により算出する。
【0038】 ΔM(n)=FM(n)−FM(n−1) …(4) なお、ハイパスフィルタ処理した後の第2の平均値FM
(n)は、M(n)値と極性が反転するため、エンジン
1で失火が発生した場合には、M(n)値は増加するの
でFM(n)値はマイナス方向に増加し、ΔM(n)値
もマイナス方向に増加する傾向を示す。
【0039】図7は、上述のようにして算出した変化量
ΔMに基づいて失火判定及び失火気筒判別を行うプログ
ラムのフロ−チャ−トである。
【0040】ステップS31では、モニタ実施条件、即
ち失火判定が実行可能か否かの判別を行う。モニタ実施
条件は、例えば、エンジン運転状態が定常的な状態にあ
り、かつエンジン水温TW、吸気温TA、エンジン回転
速度NE等が所定範囲内にあるとき成立する。
【0041】モニタ実施条件が不成立のときには、直ち
に本プログラムを終了し、モニタ実施条件が成立してい
るときには、前記変化量ΔMが負の所定値MSLMTよ
り小さいか否か(|ΔM|が|MSLMT|よい大きい
か否か)を判別する。ここで、負の所定値MSLMT
は、エンジン回転数NE及びエンジン負荷(吸気管内絶
対圧PBA)に応じて設定されたマップから読み出され
る。MSLMT値の絶対値は、エンジン回転速度NEが
増加するほど小さくなるように設定され、エンジン負荷
が増加するほど大きくなるように設定される。
【0042】ステップS32の答が否定(NO)、即ち
ΔM≧MSLMTが成立するときには、直ちに本プログ
ラム終了し、ステップS32の答が肯定(YES)、即
ちΔM<MSLMTが成立するときには、前回点火した
気筒で失火が発生したと判定する(ステップS33)。
前述したように、失火が発生したときには、ΔM(n)
値がマイナス方向に増加するからである。また、前回点
火気筒で失火発生と判定するのは、ハイパスフィルタ処
理によって遅れ分が発生するからである。
【0043】なお、ステップS33では、点火サイクル
毎に気筒群を判別し、それぞれ気筒群毎に設定された第
1の失火カウンタにnMFA(n)((n)は気筒群番
号、例えば(1),(2))及び第2の失火カウンタに
nMFBCをそれぞれ値1だけインクリメントするとと
もに、失火気筒を示すフラグFMFCYLn(nは気筒
番号)を値1に設定する。これらの第1及び第2の失火
カウンタnMFA(n),nMFBC並びにフラグFM
FCYLnは次に述べる図8及び図9のプログラムで使
用される。
【0044】図8及び図9は、図3(b)のステップS
4で実行され、失火の発生状態に基づいて機関の燃焼状
態の判定を行うプログラムのフローチャートである。
【0045】ステップS41では、図7のステップS3
1と同様にモニタ実施条件が成立しているか否かを判別
し、不成立のときには本プログラムで使用するパラメー
タの初期化を行い(ステップS42,S43,S5
8)、本プログラムを終了する。モニタ実施条件が成立
しているときには、第1の気筒群14a(#1〜#3C
YL)の異常検出モニタ実行か否かを判別する(ステッ
プS44)。そしてその判別結果が肯定(Yes)のと
きはステップS45〜ステップS53の処理ステップを
実行して第1の気筒群14aの燃焼状態を検出する。す
なわち、ステップS45で第1のTDCカウンタnTD
CA1の値が400以上か否かを判別し、400未満で
あればカウンタnTDCA1を値1だけインクリメント
して(ステップS46)、ステップS54(図9)に進
む。
【0046】カウンタnTDCA1の値が400以上と
なるとステップS47に進み、吸気温TA及びエンジン
水温TWに応じてMFTDCCATmマップの選択を行
う。MFTDCCATmマップは、燃焼状態判定に用い
る第1の基準値MFTDCCATがエンジン回転数NE
及び吸気管内絶対圧PBAに応じて設定されたマップで
あり、図10に示すように、MFTDCCAT1〜15
のマップがエンジン水温TW及び吸気温TAによって定
まる領域ごとに設けられている。従ってステップS47
では、TA値及びTW値に応じてMFTDCCAT1〜
15のうちの1つのマップが選択される。例えばTA≦
TA1かつTW≦TW1であれば、MFTDCCAT1
マップが選択され、TA1<TA≦TA2かつTW2<
TW≦TW3であれば、MFTDCCAT8マップが選
択される。また、各領域を定める所定温度は、例えばT
A1,2はそれぞれ−5℃,60℃程度とし、TW1〜
4はそれぞれ−5℃、20℃,60℃,98℃程度とす
る。
【0047】ここで、MFTDCCATmマップは、吸
気温TAに対しては、TA≦TA1が成立する領域又は
TA>TA2が成立する領域では、TA1<TA≦TA
2が成立する領域よりMFTDCCAT値が増加する方
向に設定され、エンジン水温TWに対しては、TW≦T
W3が成立する領域又はTW>TW4が成立する領域で
は、TW3<TW≦TW4が成立する領域よりMFTD
CCAT値が増加する方向に設定されている。また、T
W≦TW3が成立する領域ではTW値の低下に対して、
MFTDCCAT値が増加するように設定されている。
【0048】このように設定することにより、エンジン
の低温時又は高温再始動時に発生する一過性の失火状態
をシステム異常に起因する失火状態と誤判定することを
防止することができる。
【0049】次いで、検出したエンジン回転数NE及び
吸気管内絶対圧PBAに応じて選択したMFTDCCA
Tmマップの検索を行い、第1の基準値MFTDCCA
Tを算出する(ステップS48)。そして図7のステッ
プS33で、失火発生時にインクリメントされ、400
点火サイクル毎の失火発生回数をカウントする第1の失
火カウンタnMFA(n)(この場合、(n)=
(1))の値が第1の基準値MFTDCCAT以上か否
かを判別する(ステップS49)。
【0050】nMFA(n)≧MFTDCCATが成立
するときには、第1の触媒装置16aに悪影響を与える
燃焼状態(失火状態)にあると判定し、そのことを示す
べく第1の異常フラグFFSD7A1を値1に設定する
とともに、気筒毎の失火検出を示すフラグFFSD7n
を、失火気筒を示すフラグFMFCYLnによって更新
する(ステップS50)。そして該フラグFMFCYL
nの値を0とし(ステップS51)、さらにカウンタn
MFA(n)及びnTDCA1のカウント値を0として
(ステップS53)、ステップS54に進む。一方、n
MFA<MFTDCCATが成立するときには、前記第
1の異常フラグFFSD7A1を値0として(ステップ
S52)、ステップS53を経てステップS54に進
む。
【0051】一方、ステップS44の判別結果が否定
(No)のときは図9のステップS60に進み、ステッ
プS60〜ステップS68を実行して第2の気筒群(#
4〜#6CYL)の燃焼状態を検出する。
【0052】すなわち、ステップS60で第2のTDC
カウンタnTDCA2の値が所定値、例えば400以上
か否かを判別し、400未満であればカウンタnTDC
A2を値1だけインクリメントして(ステップS6
1)、ステップS54に進む。
【0053】カウンタnTDCA2の値が400以上と
なるとステップS62に進み、上記ステップS47と同
様、吸気温TA及びエンジン水温TWに応じてMFTD
CCATmマップの選択を行う。
【0054】次いで、検出したエンジン回転数NE及び
吸気管内絶対圧PBAに応じて選択したMFTDCCA
Tmマップの検索を行い、第1の基準値MFTDCCA
Tを算出する(ステップS63)。そして図7のステッ
プS33で、失火発生時にインクリメントされ、400
点火サイクル毎の失火発生回数をカウントする第1の失
火カウンタnMFA(n)(この場合、(n)=
(2))の値が第1の基準値MFTDCCAT以上か否
かを判別する(ステップS64)。
【0055】nMFA(n)≧MFTDCCATが成立
するときには、第2の触媒装置16bに悪影響を与える
燃焼状態(失火状態)にあると判定し、そのことを示す
べく第2の異常フラグFFSD7A2を値1に設定する
とともに、気筒毎の失火検出を示すフラグFFSD7n
を、失火気筒を示すフラグFMFCYLnによって更新
する(ステップS65)。そして該フラグFMFCYL
nの値を0とし(ステップS66)、さらにカウンタn
MFA(n)及びnTDCA2のカウント値を0として
(ステップS68)、ステップS54に進む。一方、n
MFA(n)<MFTDCCATが成立するときには、
前記第2の異常フラグFFSD7A2を値0として(ス
テップS67)、ステップS68を経てステップS54
に進む。ステップS54では、第3のTDCカウンタn
TDCBCの値が2000以上か否かを判別し、200
0未満であれば、カウンタnTDCBCを値1だけイン
クリメントして(ステップS55)、本プログラムを終
了する。
【0056】カウンタnTDCBCの値が2000以上
となるとステップS56に進み、図7のステップS33
で失火発生時にインクリメントされ、2000点火サイ
クル毎の失火発生回数をカウントする第2の失火カウン
タnMFBCの値が第2の基準値MFTDCBC以上か
否かを判別する。
【0057】nMFBC≧MFTDCBCが成立すると
きには、排気ガス特性を悪化させる燃焼状態(失火状
態)と判定し、そのことを示すべく第2の異常フラグF
FSD7Bを値1に設定するとともに、気筒毎の失火検
出を示すフラグFFSD7nを、失火気筒を示すフラグ
FMFCYLnによって更新する(ステップS57)。
次いで、カウンタnMFBC,nTDCBCのカウント
値及びフラグFMFCYLnを値0として(ステップS
59)、本プログラムを終了する。
【0058】nMFBC<MFTDCBCが成立すると
きには、第2の異常フラグFFSD7B及び失火検出フ
ラグFFSD7nを値0とし前記ステップS58に進
み、ステップS58を経て本プログラムを終了する。
【0059】以上のように、上記燃焼状態判定ルーチン
によれば、触媒装置16a、16bに影響を与える失火
状態の判定を気筒群毎に行っているので、各々触媒装置
16a、16bに悪影響を及ぼす失火状態を正確に判定
することができるため、触媒装置の損傷を正確に検知す
ることができると共に、触媒装置が損傷していなのに失
火により損傷したと誤判定するのを防止することができ
る。
【0060】表1は第1の基準値MFTDCCATが3
%でもって気筒群の失火を検出する場合について、気筒
毎に燃焼状態を検出していた従来例との比較において示
したものである。 (以下、余白)
【0061】
【表1】 すなわち、従来においては各気筒毎に燃焼状態を判定し
ていたため、いずれかの気筒の失火発生率が3%を超え
ると全て失火判定を確定させて警告灯20を点灯させて
いたが、本発明では夫々の気筒群において失火発生率が
3%を超えない限り失火判定が確定しないので、夫々の
気筒群に属する触媒装置には悪影響を及ぼさないにも拘
わらず失火したと判定するのを回避することができる。
【0062】また、第1の基準値MFTDCAは、検出
した吸気温TA及びエンジン水温TWに応じて選択した
マップから読み出されるので、機関始動時等における一
過性の失火状態をシステム異常による定常的な失火状態
と誤判定することを防止し、エンジンの燃焼状態をより
正確に判定することができる。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、気
筒群毎に燃焼状態が判定されるので、各々気筒群に接続
されている触媒装置に悪影響を及ぼす失火状態を正確に
判定することができ、触媒装置の損傷を検知できなかっ
たり、触媒装置に損傷がないにも拘わらず燃焼状態が悪
化したと判定することを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内燃機関の燃焼状態検出装置の一
実施例を示す全体構成図である。
【図2】図1の要部平面図を模式的に示した図である。
【図3】燃焼状態の判定を行うプログラムの全体構成を
示す図である。
【図4】図3の処理内容の一部を詳細に示すフロ−チャ
−トである。
【図5】エンジン回転速度を表わすパラメータの計測と
クランク軸の回転角度との関係を説明するための図であ
る。
【図6】図3の処理内容の一部を詳細に示すフロ−チャ
−トである。
【図7】図3の処理内容の一部を詳細に示すフロ−チャ
−トである。
【図8】図3の処理内容の一部を詳細に示すフロ−チャ
−ト(1/2)である。
【図9】図3の処理内容の一部を詳細に示すフロ−チャ
−ト(2/2)である。
【図10】燃焼状態を判定するための基準値(MFTD
CCAT)算出用マップを示す図である。
【符号の説明】
1 内燃機関 5 電子コントロールユニット(ECU) 9 TWセンサ(温度状態検出手段) 14a 第1の気筒群 14b 第2の気筒群 16a 第1の触媒装置(触媒装置) 16b 第2の触媒装置(触媒装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大崎 浩一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (72)発明者 野口 勝三 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 平3−290045(JP,A) 特開 平5−203539(JP,A) 特開 平3−249359(JP,A) 特開 平3−206360(JP,A) 実開 平1−76537(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 45/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多気筒を有する内燃機関を複数の気筒群
    に分割すると共に、これら気筒群に対応させて前記内燃
    機関の排気系に複数の触媒装置が配設された内燃機関の
    燃焼状態判定装置であって、前記内燃機関の各気筒の上死点信号パルスの周期よりも
    短い一定クランク角周期で発生されるクランク角信号パ
    ルスにより 前記内燃機関の失火を検出する失火検出手段
    と、該検出結果に基づき所定点火サイクル毎の失火発生
    率を前記気筒群毎に算出する失火発生率算出手段と、前
    記気筒群毎に算出された失火発生率のうちの少なくとも
    一つの気筒群における失火発生率が所定の基準率以上の
    ときに前記内燃機関が失火状態にあると判定する失火状
    態判定手段とを備えていることを特徴とする内燃機関の
    燃焼状態判定装置。
  2. 【請求項2】 前記内燃機関の温度状態を検出する温度
    状態検出手段と、該検出した温度状態に応じて前記所定
    の基準率を変更する基準率変更手段とが設けられている
    ことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の燃焼状態判
    定装置。
  3. 【請求項3】 前記温度状態検出手段は、前記機関の冷
    却水温及び機関の吸入空気温の少なくとも一方を検出す
    ることを特徴とする請求項2記載の内燃機関の燃焼状態
    判定装置。
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