JP3324795B2 - エンジンの失火検出方法 - Google Patents

エンジンの失火検出方法

Info

Publication number
JP3324795B2
JP3324795B2 JP27059792A JP27059792A JP3324795B2 JP 3324795 B2 JP3324795 B2 JP 3324795B2 JP 27059792 A JP27059792 A JP 27059792A JP 27059792 A JP27059792 A JP 27059792A JP 3324795 B2 JP3324795 B2 JP 3324795B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylinder
misfire
combustion stroke
difference
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27059792A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06123251A (ja
Inventor
晴夫 藤木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Jukogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Jukogyo KK filed Critical Fuji Jukogyo KK
Priority to JP27059792A priority Critical patent/JP3324795B2/ja
Priority to US08/128,229 priority patent/US5447061A/en
Priority to GB9620893A priority patent/GB2303456B/en
Priority to GB9320514A priority patent/GB2271854B/en
Priority to GB9620869A priority patent/GB2303455B/en
Priority to DE4334068A priority patent/DE4334068C2/de
Publication of JPH06123251A publication Critical patent/JPH06123251A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3324795B2 publication Critical patent/JP3324795B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの回転変動分
から失火を検出するエンジンの失火検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、多気筒エンジンにおける燃焼は
毎サイクル同一過程を経て行われることが、安定した出
力を得る上で理想であるが、多気筒エンジンにおいて
は、吸気管形状の複雑化、気筒間の吸気干渉などによる
吸気分配率の不均一化、冷却順路によって生じる各気筒
間の若干の燃焼温度の相違、各気筒の燃焼室容積、ピス
トン形状などの製造上のばらつきなどの相乗的作用か
ら、燃焼にばらつきが生じ易い。
【0003】従来、この気筒間の燃焼変動は、気筒別の
空燃比制御、点火時期制御で最小限に抑制されている
が、最近の高出力、低燃費化の傾向にある高性能エンジ
ンでは、インジェクタ、点火プラグなどに劣化、あるい
は、故障が生じた場合、断続的な失火を生じる原因とな
り、出力の低下を招き易い。
【0004】一般に、気筒が失火状態にあるか否かは、
失火による回転数変動分を検出し、この回転数変動分を
所定の判定レベルと比較することにより検出することが
できる。例えば、特開昭62−118031号公報に
は、クランク軸の1回転毎に発生する複数のパルス信号
の間隔を計測し、このパルス間隔の時間変化から機関の
回転変動の極大値を判別し、この極大値とパルス信号の
計数値に基づいて異常燃焼気筒を判定する技術が開示さ
れている。
【0005】また、特開平2−112646号公報に
は、多気筒内燃機関の1回転につき複数の角度位置を検
出し、検出した角度位置間隔から各気筒の特定の回転位
置の瞬時回転数を検出し、この瞬時回転数の変動分から
異常気筒を検出する技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エンジ
ンには、加減速などによる失火以外の原因による回転変
動が連続して発生する場合があり、また、一旦、失火が
発生すると、気筒間で連続して失火が発生する場合が多
い。このような場合、単にエンジンの回転変動分を失火
判定レベルと比較して失火判定を行なうのみでは、失火
以外の原因による連続した回転変動を失火と誤判定した
り、逆に、連続失火を単なる回転変動の連続と誤判定す
るおそれがある。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、失火以外の原因によるエンジンの回転変動の影響を
受けることなく、失火が連続して発生した場合にも、確
実に失火を検出することのできるエンジンの失火検出方
法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
今回燃焼行程気筒と前回燃焼行程気筒とのエンジン回転
数の差を今回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分とし
て算出すると共に、今回燃焼行程気筒のエンジン回転数
の差分と前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分との
差を今回燃焼行程気筒の差回転変化として算出し、前回
燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分と、判定しきい値
としてエンジン運転状態に基づいて設定した負の失火判
定レベルとを比較し、前回燃焼行程気筒のエンジン回転
数の差分が上記負の失火判定レベル以下に落込んでいる
とき、今回燃焼行程気筒の差回転変化を上記負の失火判
定レベルと比較し、今回燃焼行程気筒の差回転変化が上
記負の失火判定レベルより高いとき、さらに前回燃焼行
程気筒の差回転変化を上記負の失火判定レベルと比較
し、前回燃焼行程気筒の差回転変化が上記負の失火判定
レベル以下に落込んでいるとき、前回燃焼行程気筒に失
火が生じていると判定することを特徴とする。請求項2
記載の発明は、請求項1記載の発明において、失火が生
じていると判定したとき、上記前回燃焼行程気筒のエン
ジン回転数の差分を差回転の最小値として設定し、前回
燃焼行程気筒の差回転変化が上記負の失火判定レベルよ
りも高いとき、前々回燃焼行程気筒の失火が判定されて
いるか否かを判断し、前々回燃焼行程気筒が失火してい
るとき、上記前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分
を上記最小値と比較し、前回燃焼行程気筒のエンジン回
転数の差分が上記最小値よりも落込んでいるとき、前々
回燃焼行程気筒から前回燃焼行程気筒にかけて失火が連
続して発生していると判定することを特徴とする。 請求
項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、上記
前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分が上記最小値
以上のとき、上記前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の
差分と上記失火判定レベルに上記最小値を加算した加算
値とを比較し、上記前回燃焼行程気筒のエンジン回転数
の差分が上記加算値よりも低いとき、前回燃焼行程気筒
の失火が継続していると判定し、上記前回燃焼行程気筒
のエンジン回転数の差分が上記加算値以上のとき、失火
が終了したと判定することを特徴とする。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明は、今回燃焼行程気筒と前
回燃焼行程気筒とのエンジン回転数の差を今回燃焼行程
気筒のエンジン回転数の差分として算出すると共に、今
回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分と前回燃焼行程
気筒のエンジン回転数の差分との差を今回燃焼行程気筒
の差回転変化として算出する。そして、前回燃焼行程気
筒のエンジン回転数の差分が、判定しきい値としてエン
ジン運転状態に基づいて設定した負の失火判定レベル以
下に落込んでおり、且つ、今回燃焼行程気筒の差回転変
化が上記負の失火判定レベルより高く、且つ、前回燃焼
行程気筒の差回転変化が上記負の失火判定レベル以下に
落込んでいるとき、前回燃焼行程気筒に失火が生じてい
ると判定する。ここで、燃焼行程気筒のエンジン回転数
の差分のみならず、前後の燃焼行程気筒間のエンジン回
転数の差分の変化、すなわち差回転変化を用いて失火を
判定することで、失火以外の原因によって発生する比較
的小さなエンジン回転変動の影響を排除して、正確な失
火検出を可能とする。 請求項2記載の発明は、失火が生
じていると判定したとき、前回燃焼行程気筒のエンジン
回転数の差分を差回転の最小値として設定する。そし
て、前回燃焼行程気筒の差回転変化が上記負の失火判定
レベルよりも高く、且つ、前々回燃焼行程気筒が失火し
ており、且つ、前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差
分が上記最小値よりも落込んでいるとき、前々回燃焼行
程気筒から前回燃焼行程気筒にかけて失火が連続して発
生していると判定する。すなわち、前々回燃焼行程気筒
が失火しているときには、前回燃焼行程気筒のエンジン
回転数の差分を、失火時のエンジン回転数の差分により
設定した最小値と比較し、この失火時の差回転の最小値
に対する前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分の落
込みを判断することで、前々回燃焼行程気筒から前回燃
焼行程気筒にかけての連続失火を的確に検出することが
可能となる。 請求項3記載の発明は、前回燃焼行程気筒
のエンジン回転数の差分が上記最小値以上のとき、前回
燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分と失火判定レベル
に失火時の差回転の最小値を加算した加算値とを比較す
る。そして、前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分
が上記加算値よりも低いとき、前回燃焼行程気筒の失
が継続していると判定する。また、前回燃焼行程気筒の
エンジン回転数の差分が上記加算値以上のとき、失火が
終了したと判定する。すなわち、前回燃焼行程気筒のエ
ンジン回転数の差分の落込みが、失火判定レベルに失火
時の差回転の最小値を加算した値による所定のレベルに
回復したかを判断することで、該当気筒の継続失火と、
失火の終了とを的確に判定することが可能となる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図面は本発明の一実施例に係わり、図1は連続失
火診断のサブルーチンを示すフローチャート、図2は失
火診断ルーチンを示すフローチャートの1、図3は失火
診断ルーチンを示すフローチャートの2、図4は失火判
定のサブルーチンを示すフローチャート、図5はエンジ
ン制御系の概略構成図、図6はクランクロータとクラン
ク角センサの正面図、図7はカムロータとカム角センサ
の正面図、図8は電子制御系の回路構成図、図9はクラ
ンクパルス、カムパルス、燃焼行程気筒、及び点火タイ
ミングの関係を示すタイムチャート、図10は補正前の
差回転を示す説明図、図11は補正後の差回転を示す説
明図、図12は失火判定レベルの説明図、図13は連続
失火発生時の差回転を示す説明図である。
【0011】図5において、符号1はエンジンであり、
図においては水平対向4気筒型エンジンを示す。このエ
ンジン1のシリンダヘッド2に形成された各吸気ポート
2aにインテークマニホルド3が連通され、このインテ
ークマニホルド3にエアチャンバ4を介してスロットル
チャンバ5が連通され、このスロットルチャンバ5上流
側に吸気管6を介してエアクリーナ7が取付けられてい
る。
【0012】また、上記吸気管6の上記エアクリーナ7
の直下流に吸入空気量センサ(図においては、ホットワ
イヤ式吸入空気量センサ)8が介装され、さらに、上記
スロットルチャンバ5に設けられたスロットルバルブ5
aに、スロットルセンサ9が連設されている。
【0013】また、上記スロットルバルブ5aの上流側
と下流側とを連通するバイパス通路10に、アイドルス
ピードコントロール(ISC)バルブ11が介装され、
上記インテークマニホルド3の各気筒の各吸気ポート2
a直上流側に、インジェクタ12が臨まされている。
【0014】さらに、先端を燃焼室に露呈する点火プラ
グ13aが上記シリンダヘッド2の各気筒毎に取付けら
れ、上記点火プラグ13aに連設される点火コイル13
bにイグナイタ14が接続されている。
【0015】上記インジェクタ12は、燃料供給路15
を介して燃料タンク16に連通されており、この燃料タ
ンク16内にはインタンク式の燃料ポンプ17が設けら
れている。この燃料ポンプ17からの燃料は、上記燃料
供給路15に介装された燃料フィルタ18を経て上記イ
ンジェクタ12、プレッシャレギュレータ19に圧送さ
れ、このプレッシャレギュレータ19から上記燃料タン
ク16にリターンされて所定の圧力に調圧される。
【0016】また、上記エンジン1のシリンダブロック
1aにノックセンサ25が取付けられるとともに、この
シリンダブロック1aの左右バンクを連通する冷却水通
路26に冷却水温センサ27が臨まされ、さらに、上記
シリンダヘッド2の排気ポート2bに連通するエグゾー
ストマニホルド28の集合部に、O2センサ29が臨ま
されている。尚、符号30は触媒コンバータである。
【0017】また、上記シリンダブロック1aに支承さ
れたクランクシャフト1bに、クランクロータ31が軸
着され、このクランクロータ31の外周に、電磁ピック
アップなどの磁気センサあるいは光センサなどからなる
クランク角センサ32が対設されてエンジンの回転を検
出する回転検出手段が構成される。さらに、上記シリン
ダヘッド2のカムシャフト1cにカムロータ33が連設
され、このカムロータ33の外周に、電磁ピックアップ
などの磁気センサあるいは光センサなどからなる気筒判
別用のカム角センサ34が対設されている。
【0018】図6に示すように、上記クランクロータ3
1の外周には突起(スリットでも良い)31a,31
b,31cが形成されている。各突起31a,31b,
31cは、各気筒の圧縮上死点前(BTDC)θ1 ,θ
2 ,θ3 の位置に形成されており、上記クランク角セン
サ32から出力される各突起31a,31b,31cの
検出信号が波形整形されてθ1 ,θ2 ,θ3クランクパ
ルスとしてECU41に入力され、エンジン回転数が算
出されるとともに、点火時期制御、燃料噴射制御の制御
タイミングが得られる。
【0019】また、図7に示すように、上記カムロータ
33の外周に、気筒判別用突起(スリットでもよい)3
3a,33b,33cが形成されている。突起33aが
#3,#4気筒の圧縮上死点後(ATDC)θ4 の位置
に形成され、また、突起33bが3ヶの突起で構成さ
れ、その最初の突起が#1気筒の圧縮上死点後(ATD
C)θ5 の位置に形成されている。さらに、突起33c
が2ヶの突起で構成され、その最初の突起が#2気筒の
圧縮上死点後(ATDC)θ6 の位置に形成されてい
る。
【0020】上記カムロータ33の各突起33a,33
b,33cは、上記カム角センサ34によって検出さ
れ、波形整形されてECU41に気筒判別用のθ4,θ
5,θ6カムパルスとしてECU41に入力される。
【0021】これにより、エンジン運転時に、図9に示
すようにクランクパルスと重ならない位置でカムパルス
を生じ、このカムパルスの個数と発生状態から気筒判別
することが可能になる。
【0022】尚、図の実施例では、θ1 =97℃A、θ
2 =65℃A、θ3 =10℃A、θ4 =20℃A、θ5
=5℃A、θ6 =20℃Aである。
【0023】一方、図8において、符号41はマイクロ
コンピュータなどからなる電子制御装置(ECU)であ
り、CPU42、ROM43、RAM44、バックアッ
プRAM44a、及び、I/Oインターフェース45が
バスライン46を介して互いに接続され、定電圧回路4
7から所定の安定化電圧が供給される。
【0024】上記定電圧回路47は、ECUリレー48
のリレー接点を介してバッテリ49に接続されるととも
に、直接、バッテリ49に接続されており、上記ECU
リレー48のリレーコイルと上記バッテリ49との間に
接続されたイグニッションスイッチ50がONされ、上
記ECUリレー48のリレー接点が閉となったとき、各
部に制御用電源を供給し、また、上記イグニッションス
イッチ50がOFFされたとき、上記バックアップRA
M44aにバックアップ電源を供給する。
【0025】また、上記バッテリ49には、燃料ポンプ
リレー51のリレーコイル、及び、この燃料ポンプリレ
ー51のリレー接点を介して燃料ポンプ17が接続され
ている。
【0026】また、上記I/Oインターフェース45の
入力ポートには、吸入空気量センサ8、スロットルセン
サ9、ノックセンサ25、冷却水温センサ27、O2セ
ンサ29、クランク角センサ32、カム角センサ34、
車速センサ35などが接続されるとともに、上記 バッ
テリ49が接続されてバッテリ電圧がモニタされる。
【0027】また、上記I/Oインターフェース45の
出力ポートには、イグナイタ14が接続され、さらに、
駆動回路52を介して、ISCバルブ11、インジェク
タ12、燃料ポンプリレー51のリレーコイル、及び、
図示しないインストルメントパネルに配設したECS
(Electronic Control System)ランプ53が接続され
ている。
【0028】上記ROM43には制御プログラム、及
び、各種制御用固定データが記憶されており、また、上
記RAM44には、データ処理した後の上記各センサ
類、スイッチ類の出力信号及び上記CPU42で演算処
理したデータが格納されている。さらに、上記バックア
ップRAM44aには、イグニッションスイッチ50に
関係なく常時電源が供給され、イグニッションスイッチ
50をOFFにしてエンジンの運転を停止しても記憶内
容が消失せず、自己診断機能により検出した故障部位に
対応するトラブルコードなどがストアされるようになっ
ている。
【0029】尚、上記トラブルデータは、ECU41に
シリアルモニタ54をコネクタ55を介して接続するこ
とで外部に読出すことができる。このシリアルモニタ5
4については、本出願人が先に提出した特開平2−73
131号公報に詳述されている。
【0030】上記CPU42では上記ROM43に記憶
されている制御プログラムに従って、燃料噴射量、点火
時期、ISCバルブ11の駆動信号のデューティ比など
を演算し、空燃比制御、点火時期制御、アイドル回転数
制御などの各種制御を行なうとともに、各気筒#n(n
=1〜4)の失火を個別的に判断している。
【0031】次に、上記ECU41で実行される失火検
出手順を図1〜図4のフローチャートに従って説明す
る。
【0032】図2及び図3のフローチャートは、クラン
ク角センサ32からのθ3クランクパルスに同期して割
込み実行される失火診断ルーチンを示し、まず、ステッ
プS101で、前回ルーチン実行時に得られた各データをワ
ークエリアにストアし、ステップS102で、θ2 , θ3
クランクパルス間の入力間隔時間Tθ23と、θ2 ,θ3
を示すクランクロータ31の挾み角(θ2 −θ3 )か
ら、#n(n=1,3,2,4)気筒に対応するエンジ
ン回転数MNXnを、エンジン低回転域での失火を考慮
し、例えば150rpm以上の範 囲で算出する。
【0033】尚、以下の説明において、各パラメータ、
各フラグの添字n,n-1,n-2,…は各気筒番号を表わす
ものとする。
【0034】次に、ステップS103へ進むと、上記ステッ
プS102で算出した#n気筒に対応するエンジン回転数M
NXnと、1燃焼行程前の#n−1気筒に対応するエン
ジン回転数MNXn-1(前回ルーチン実行時に算出)と
の差を、#n気筒に対応する差回転DELNEnとして
算出する(DELNEn←MNXn−MNXn-1)。
【0035】次いで、ステップS104で、クランク角セン
サ32及びカム角センサ34からそれぞれ出力されるク
ランクパルス及びカムパルスに基づき、今回の燃焼行程
気筒である#n気筒がn=1,3,2,4のいずれであ
るかを判別し、ステップS105で、1燃焼行程前の#n−
1気筒を判別する。
【0036】例えば、図9に示すように、カム角センサ
34からθ5カムパルスが入力された後に、クランク角
センサ32からクランクパルスが入力された場合、この
クランクパルスは、#3気筒のクランク角を示す信号で
あることが判別でき、また、上記θ5カムパルスの後
に、θ4カムパルスが入力された場合、その後のクラン
クパルスは、#2気筒のクランク角を示すものであるこ
とが判別できる。
【0037】同様にθ6 カムパルス入力後のクランクパ
ルスが#4気筒のクランク角を示すものであり、また、
上記θ6カムパルスの後にθ4カムパルスが入力された場
合、その後のクランクパルスが#1気筒のクランク角を
示すものであることが判別できる。
【0038】さらに、上記カム角センサ34からカムパ
ルスが入力された後に、上記クランク角センサ32から
入力されるクランクパルスが該当気筒の基準クランク角
(θ1 )を示すものであることが判別できる。
【0039】実施例においては、点火順が、#1→#3
→#2→#4であり、例えば、今、失火診断ルーチンが
#3気筒のBTDCθ3 のθ3 クランクパルスに同期し
て実行される場合、燃焼行程気筒#nは#1気筒であ
り、1燃焼行程前の気筒#n−1は#4気筒、2燃焼行
程前の気筒#n−2は#2気筒となる。
【0040】ここで、上記クランク角センサ32による
クランク角の検出位置は、クランクロータ31の各突起
31a,31b,31cの位置及び形状の製造上の許容
誤差、上記クランク角センサ32のエンジン1への取付
位置の許容誤差などがエンジン毎に存在する。
【0041】従って、上記クランク角センサ32からの
クランクパルスに基づいて算出される差回転DELNE
には、これらの誤差によるばらつきが含まれており、特
に、エンジン高回転時には、図10に示すように、見か
け上、大きなエンジン回転変動が一律に発生しているよ
うな結果となる。
【0042】このため、上記ステップS105からステップ
S106へ進むと、上記ステップS103で算出した差回転DE
LNEnから、この差回転DELNEnを統計処理して算
出した前回までの#n気筒の差回転補正値AVEDN0
nを減算し、補正後差回転DELNAnとして算出する
(DELNAn←DELNEn−AVEDN0n)。
【0043】これにより、図10に示すように、失火に
よる回転変動と、クランクロータ31の各突起31a,
31b,31cの位置及び形状の製造上の許容誤差、ク
ランク角センサ32のエンジン1への取付位置の許容誤
差などによる見かけ上の回転変動とが混在する補正前の
差回転DELNEnから、#n気筒と#n−1気筒との
間の正確な差回転、すなわち、補正後差回転DELNA
を求めることができ、図11に示すように、失火による
回転変動を正確に抽出することができる。
【0044】尚、図10、図11、及び、後述する図1
3においては、縦軸の1目盛りを50回転、横軸の1目
盛り(1div)を720°CAとして、ECU41内
で算出した差回転データを示している。
【0045】前述のように、例えばこの失火診断ルーチ
ンが#3気筒のBTDCθ3クランクパルスに同期して
実行された場合、1燃焼行程前の気筒#n−1としての
#4気筒が失火診断対象気筒となり、#1気筒のBTD
Cθ2,θ3のθ2,θ3クランクパルス間の入力間隔時間
に基づき算出した1燃焼行程前の#4気筒(#n−1気
筒)の回転数MNX4(=MNXn-1)から#4気筒のB
TDCθ2,θ3クランクパルス間の入力間隔時間に基づ
く2燃焼行程前の#2気筒(#n−2)の回転数MNX
2(=MNXn-2)を減算し統計処理して前回のルーチン
実行時に求めた#4気筒(#n−1気筒)の補正後差回
転DELNA4(=DELNAn-1)と、#3気筒のBT
DCθ2,θ3クランクパルス間の入力間隔時間に基づく
回転数MNX1(=MNXn)から#1気筒のBTDCθ
2,θ3クランクパルス間の入力間隔時間に基づく回転数
MNX4(=MNXn-1)を減算し統計処理して今回のル
ーチンにて求めた#1気筒(#n気筒)の補正後差回転
DELNA1(=DELNAn)との変化状態により、以
後の処理で該当気筒#4(#n−1気筒)に対する失火
診断が行われるのである。
【0046】次に、上記ステップS106からステップS107
へ進み、#n気筒の補正後差回転DELNAnと、前回
ルーチン実行時に算出した#n−1気筒の補正後差回転
DELNAn-1との差を、補正後差回転変化DDNEAn
として算出する(DDNEAn←DELNAn−DELN
An-1)。すなわち、補正後差回転DELNAの変化を
捕らえることにより、失火以外の原因によって発生する
比較的小さなエンジン回転変動の影響を排 除し、正確
な失火検出を可能にする。
【0047】その後、上記ステップS107からステップS1
08以降へ進み、ステップS108,S109,S110の各ステップで
失火診断条件が成立するか否かを判別する。すなわち、
ステップS108で燃料カット中か否かを調べ、ステップS1
09で基本燃料噴射パルス幅Tpが設定値TpLWERより小さ
いか否かを調べる。また、ステップS110でエンジン回転
数NEが設定回転数NEUPER以上か否かを調べる。
【0048】上記ステップS108,S109,S110の各ステップ
を経て、燃料カット中でなく、Tp≧TpLWER、且つ、N
E<NEUPERのときには、診断条件成立としてステップS1
11で、診断許可フラグFLGDIAGをセットし(FLGDI
AG←1)、一方、上記ステップS108で燃料カット中のと
き、上記ステップS109でTp<TpLWERのとき、あるい
は、上記ステップS110でNE≧NEUPERのときには、診断
条件不成立として各ステップからステップS112へ分岐
し、診断許可フラグFLGDIAGをクリアする(FLGDI
AG←0)。
【0049】そして、上記ステップS111あるいは上記ス
テップS112からステップS113へ進むと、後述する連続失
火診断のサブルーチンを実行して、連続して発生する失
火の始まりと終了とを検出し、ステップS114で、1燃焼
行程前の#n−1気筒の失火フラグFLGMISn-1の
値を参照する。
【0050】この失火フラグは、上記ステップS113にお
ける連続失火診断において失火と判定されたとき、FL
GMISn-1=1にセットされるものであり、FLGM
ISn-1=0、すなわち、#n−1気筒に失火が発生し
ていないときには、上記ステップS114からステップS115
へ進み、#n−1気筒の差回転DELNEn-1と、前回
までの全気筒の差回転加重平均値AVEDN0との差Δ
(=DELNEn-1−AVEDN0)が、上下の設定値
MINDN,MAXDN(MINDN<MAXDN)の
間の所定の設定範囲内にあるか否かを判別する。
【0051】上記ステップS115で、MINDN<Δ<M
AXDNであり、設定範囲内のときには、クランクロー
タ31あるいはクランク角センサ32に係わる誤差によ
り、差回転DELNEnが変動していると判別してステ
ップS119,S120で、差回転DELNEn-1を統計処理し、
ステップS121へ進む。
【0052】すなわち、ステップS119で、誤差による差
回転変動を補正するため、前回までの全気筒の差回転加
重平均値AVEDN0と、#n−1気筒の補正後差回転
DELNAn-1とから、新たな全気筒差回転加重平均値
AVEDNを算出すると(AVEDN←(3/4 )×
AVEDN0+(1/4)×DELNAn-1)、ステッ
プS120で、この新たな全気筒差回転加重平均値AVED
Nと#n−1気筒の差回転DELNEn-1との差、及
び、前回までの#n−1気筒の差回転補正値AVEDN
0n-1から、新たな#n−1気筒の差 回転補正値AVE
DNn-1を算出する(AVEDNn-1←(7/8)×AV
EDN0n-1+(1/8)×(DELNEn-1−AVED
N))。
【0053】一方、上記ステップS114で、FLGMIS
n-1=1、すなわち、#n−1気筒が失火のときには、
ステップS116で、失火回数のカウント値MISCNTn-
1をカウントアップして(MISCNTn-1←MISCN
Tn-1+1)ステップS117へ進む。
【0054】また、上記ステップS115で、Δ≦MIND
N、あるいは、Δ≧MAXDNのときには、クランクロ
ータ31あるいはクランク角センサ32に係わる誤差に
よる差回転DELNEn-1 の変動ではなく、他の要因
(スナッチ、加減速等)による差回転DELNEn-1 の
変動と判別してステップS117へ進む。
【0055】ステップS117では、前回までの全気筒差回
転加重平均値AVEDN0を今回の全気筒差回転加重平
均値AVEDNとし(AVEDN←AVEDN0)、ス
テップS118 で、前回までの#n−1気筒の差回転補正
値AVEDN0n-1を新たな#n−1気筒の差回転補正
値AVEDNn-1として(AVEDNn-1←AVEDN0
n-1)、ステップS121へ進む。
【0056】そして、上記ステップ118 あるいは上記ス
テップS120からステップS121へ進むと、診断許可フラグ
FLGDIAGの値を参照し、FLGDIAG=0のときには、
ステップS127へジャンプし、FLGDIAG=1のときに
は、ステップS122で、失火診断の実行毎にカウントされ
るカウント値CRACNTをカウントアップし(CRA
CNT←CRACNT+1)、ステップS123で、カウン
ト値CRACNTが2000に達したか否かを判別す
る。
【0057】尚、前述したように、この失火診断ルーチ
ンは、θ3 クランクパルス入力毎、すなわちエンジン1
/2回転毎に実行されるため、上記カウント値CRAC
NTの値2000は、エンジン1000回転を示す。
【0058】上記ステップS123では、CRACNT<2
000のとき、ステップS127へ分岐し、CRACNT≧
2000のときには、ステップS124で、後述する失火判
定のサブルーチンを実行し、ステップS125,S126で、そ
れぞれ、カウント値CRACNT、全ての気筒に 対す
る失火回数のカウント値MISCNT1〜4をクリアする
と(CRACNT←0、MISCNT1〜4←0)、ステ
ップS127へ進む。ステップS127では、今回算出した差回
転DELNEn、補正後差回転DELNAn、全気筒差回
転加重平均値AVEDN、#n−1気筒の差回転補正値
AVEDNn-1などの各データをモニタ用データとして
RAM44にセットし、ルーチンを抜ける。
【0059】次に、以上の失火診断ルーチンにおけるス
テップS113の連続失火診断及びステップS124の失火判定
のサブルーチンについて説明する。
【0060】まず、図1に示される連続失火診断のサブ
ルーチンでは、ステップS201で、診断許可フラグFLG
DIAGの値を参照し、FLGDIAG=0のときには、ステッ
プS211で1燃焼行程前の#n−1気筒に対応する失火フ
ラグFLGMISn-1をクリアして(FLGMI Sn-1
←0)ルーチンを抜け、FLGDIAG=1のときには、ス
テップS202へ進む。
【0061】ステップS202では、エンジン回転数NEと
基本燃料噴射パルス幅Tpとをパラメータとして失火判
定レベルマップを補間計算付きで参照し、失火判定レベ
ルLVLMISを設定し、ステップS203以降へ進む。
【0062】上記失火判定レベルLVLMISは、図1
2に示すように、基本燃料噴射パルス幅Tpが小さいエ
ンジン低負荷域を診断不可能な領域として、基本燃料噴
射パルス幅Tpが大きくなって負荷が増大する程、スラ
イスレベルが上昇するような値が、ROM43にマップ
としてストアされている。
【0063】次に、上記ステップS202からステップS203
へ進むと、負の失火判定レベル−LVLMISと#n−
1気筒の補正後差回転DELNAn-1とを比較し、その
比較結果、DELNAn-1>−LVLMISであり、#
n−1気筒の補正後差回転DELNAn-1が負の失火判
定レベル−LVLMISより落込んでいないときには、
失火ではないと判断して前述のステップS211へ分岐し、
失火フラグをクリアしてルーチンを抜ける。
【0064】一方、上記ステップS203での比較結果、D
ELNAn-1≦−LVLMISであり、#n−1気筒の
補正後差回転DELNAn-1が負の失火判定レベル−L
VLMIS以下に落込んでいるときには、上記ステップ
S203からステップS204へ進んで、#n気筒の補正後差回
転変化DDNEAnと負の失火判定レベル−LVLMI
Sとを比較し、#n−1気筒から#n気筒にかけての補
正後差回転DELNAの変化を調べる。
【0065】そして、上記ステップS204で、DDNEA
n≦−LVLMISであり、#n−1気筒から#n気筒
にかけて、補正後差回転DELNAが段階的に落込んで
いるときには、失火以外の原因による回転変動と判断し
て前述のステップS211を経てルーチンを抜け、D DN
EAn>−LVLMISであり、負の失火判定レベル−
LVLMIS以下に落込んだ補正後差回転DELNAが
#n−1気筒から#n気筒にかけて負の失火判定レベル
−LVLMIS付近で変動しているときには、ステップ
S205で、#n−1気筒の補正後差 回転変化DDNEAn
-1と負の失火判定レベル−LVLMISとを比較し、#
n−2気筒から#n−1気筒にかけての補正後差回転D
ELNAの変化を調べる。
【0066】その結果、上記ステップS205で、DDNE
An-1≦−LVLMISであり、上記ステップS203,S204
における比較結果を合わせ、補正後差回転DELNA
が、#n−2気筒から#n−1気筒にかけて負の失火判
定レベル−LVLMIS以下に落込み、#n−1気筒か
ら#n気筒にかけても、負の失火レベル−LVLMIS
付近にあるときには、#n−1気筒から失火が始まって
いると判定し、上記ステップS205からステップS208へ進
む。
【0067】ステップS208では、#n−1気筒の補正後
差回転DELNAn-1を最小値DNEAMSとしてセッ
トし(DNEAMS←DELNAn-1)、次いでステッ
プS210へ進んで、#n−1気筒の失火フラグFLGMI
Sn-1をセットし(FLGMISn-1←1)、ルーチンを
抜ける。
【0068】一方、上記ステップS205で、DDNEAn-
1>−LVLMISであり、補正後差回転DELNAが
#n−2気筒から#n−1気筒にかけては負の失火判定
レベル−LVLMIS以下に落込んでいないときには、
上記ステップS205からステップS206へ分岐し、# n−
2気筒の失火フラグFLGMISn-2がセットされてい
るか否か、すなわち、#n−2気筒が失火状態にあるか
否かを判別する。
【0069】上記ステップS206では、FLGMISn-2
=0であり、#n−2気筒が失火していないときには、
前述のステップS211を経てルーチンを抜け、FLGMI
Sn-2=1であり、#n−2気筒が失火しているときに
は、上記ステップS206からステップS207へ進んで、#n
−1気筒の補正後差回転DELNAn-1の落込みレベル
を調べる。
【0070】すなわち、ステップS207で、#n−1気筒
の補正後差回転DELNAn-1と差回転の最小値DNE
AMSとを比較し、DELNAn-1<DNEAMSであ
り、#n−1気筒の補正後差回転DELNAn-1が、失
火時の差回転の最小値DNEAMSより落込んでい る
ときには、#n−2気筒から#n−1気筒にかけて失火
が連続して発生していると判断して前述のステップS208
で最小値DNEAMSを更新し、前述のステップS210で
失火フラグFLGMISn-1をセットしてルーチンを抜
ける。
【0071】一方、上記ステップS207で、DELNAn-
1≧DNEAMSであり、#n−1気筒の補正後差回転
DELNAn-1が最小値DNEAMS以上であるときに
は、上記ステップS207からステップS209へ進み、#n−
1気筒の補正後差回転DELNAn-1と、失火判定 レベ
ルLVLMISに最小値DNEAMSを加算した値とを
比較し、補正後差回転DELNAの落込みが所定のレベ
ルに回復しているか否かを判別する。
【0072】そして、上記ステップS209で、DELNA
n-1<DNEAMS+LVLMISであり、#n−1気
筒の補正後差回転DELNAn-1の落込みが回復してい
ないときには、同様に、#n−1気筒においても失火が
継続していると判定し、前述のステップS210で失火フラ
グFLGMISn-1をセットしてルーチンを抜ける。
【0073】一方、上記ステップS209で、DELNAn-
1≧DNEAMS+LVLMISであり、#n−1気筒
の補正後差回転DELNAn-1の落込みが回復している
ときには、失火終了と判定し、前述のステップS211で失
火フラグFLGMISn-1をクリアしてルーチンを抜け
る。
【0074】すなわち、#n−2気筒から#n−1気筒
にかけて補正後差回転DELNAが失火判定レベルLV
LMIS以下の負の方向に落込み、#n−1気筒から#
n気筒にかけて、その状態が継続しているとき、#n−
1気筒から失火が始まったと判定し、失火発生と判定
後、補正後差回転DELNAが所定のレベル以上に回復
したときに失火終了と判定することにより、図13に示
すように、例えば、連続した2つの気筒、#1,#3気
筒で連続して発生する失火を確実に検出することができ
るのである。
【0075】次に、図4に示される失火判定のサブルー
チンでは、ステップS301で、4気筒分の合計失火回数Σ
MISCNTn(n=1〜4)を、前述の失火診断ルー
チンにおけるカウント値CRACNT(=2000)で
割算して、エンジン1000回転当りの失火率M IS
CNT(%)を算出する(MISCNT←ΣMISCN
Tn/CRACNT×100)。
【0076】次いで、ステップS302へ進み、上記ステッ
プS301で算出した失火率MISCNTが設定値LMSC
NTより小さいか否かを判別する。この設定値LMSC
NTは、エンジン回転数NEと基本燃料噴射パルス幅Tp
とをパラメータとして予めROM43にストアされた定
数である。
【0077】上記ステップS302における判別結果、MI
SCNT≧LMSCNTのときには、ステップS303で、
失火率MISCNTをバックアップRAM44aの所定
アドレスにストアし、ステップS304で、バックアップR
AM44aの所定アドレスにストアされている1回目失
火判定NGフラグFLGNG1がセットされているか否か
を調べる。
【0078】そして、上記ステップS304で、まだ1回目
失火判定NGフラグFLGNG1がセットされておらずF
LGNG1=0のときには、上記ステップS304からステッ
プS306へジャンプし、1回目失火判定NGフラグFLG
NG1がセットされておりFLGNG1=1のときには、上記
ステップS304からステップS305へ進んで、バックアップ
RAM44aの所定アドレスにストアされる2回目失火
判定NGフラグFLGNG2をセットし(FLGNG2←
1)、ECSランプ53を点灯あるいは点滅させるなど
してユーザーに警告を発し、ステップS306へ進む。
【0079】ステップS306では、1回目失火判定NGフ
ラグFLGNG1をセットし(FLGNG1←1)、ステップ
S312で、異常なしの判定回数をカウントするための失火
OKカウンタをクリアして(CNTOK←0)ルーチン
を抜ける。
【0080】すなわち、ノイズなどによる誤診断を避け
るため、一回目の判定で失火率MISCNTが設定値L
MSCNT以上となっても、すぐには警告を発せず、2
回目の判定で続けて失火率MISCNTが設定値LMS
CNT以上となった場合に、その気筒は異常であると断
定して警告を発するのである。
【0081】尚、このとき、バックアップRAM44a
には、失火気筒のトラブルデータがストアされ、ディー
ラにおけるトラブルシュートの際に、ECU41のモニ
タランプの点滅コードあるいはシリアルモニタ54にて
上記バックアップRAM44aに記憶されているトラブ
ルデータが読出される。そして、失火気筒が判別されて
修理がなされた後、上記バックアップRAM44aのト
ラブルデータは上記シリアルモニタ54などを介してク
リアされる。
【0082】一方、上記ステップS302で、MISCNT
<LMSCNTのときには異常なしと判定し、ステップ
S307で、失火OKカウンタCNTOKをインクリメント
すると(CNTOK←CNTOK+1)、ステップS308
で、失火OKカウンタCNTOKの値が80回を越えた
か否かを判別し、CNTOK<80のときには、そのま
まルーチンを抜け、CNTOK≧80のとき、ステップ
S309,S310,S311で、それぞれ、1回目失火判定NGフラ
グFLGNG1、2回目失火判定NGフラグFLGNG2、失
火率MISCNTをクリアする と(FLGNG1←0、F
LGNG2←0、MISCNT←0)、前述のステップS31
2で、失火OKカウンタCNTOKをクリアして(CN
TOK←0)ルーチンを抜ける。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように請求項1記載の発明
によれば、燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分のみな
らず、前後の燃焼行程気筒間のエンジン回転数の差分の
変化、すなわち差回転変化を用いて失火を判定するの
で、失火以外の原因によって発生する比較的小さなエン
ジン回転変動の影響を排除して、正確に失火を検出する
ことができる。 請求項2記載の発明によれば、前々回燃
焼行程気筒が失火しているときには、前回燃焼行程気筒
のエンジン回転数の差分を、失火時のエンジン回転数の
差分により設定した最小値と比較し、この失火時の差回
転の最小値に対する前回燃焼行程気筒のエンジン回転数
の差分の落込みを判断するので、上記請求項1記載の発
明の効果に加え、前々回燃焼行程気筒から前回燃焼行程
気筒にかけての連続失火を的確に検出することができる
効果を有する。 請求項3記載の発明によれば、前回燃焼
行程気筒のエンジン回転数の差分の落込みが、失火判定
レベルに失火時の差回転の最小値を加算した値による所
定のレベルに回復したかを判断し、前回燃焼行程気筒の
エンジン回転数の差分の落込みが所定レベルに回復して
いないときには、前回燃焼行程気筒の継続失火と判定
し、前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分の落込み
が回復しているときには、失火の終了と判定するので、
上記請求項2記載の発明の効果に加え、該当気筒の継続
失火と、失火の終了とを的確に判定することができる効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続失火診断のサブルーチンを示すフローチャ
ート
【図2】失火診断ルーチンを示すフローチャートの1
【図3】失火診断ルーチンを示すフローチャートの2
【図4】失火判定のサブルーチンを示すフローチャート
【図5】エンジン制御系の概略構成図
【図6】クランクロータとクランク角センサの正面図
【図7】カムロータとカム角センサの正面図
【図8】電子制御系の回路構成図
【図9】クランクパルス、カムパルス、燃焼行程気筒、
及び点火タイミングの関係を示すタイムチャート
【図10】補正前の差回転を示す説明図
【図11】補正後の差回転を示す説明図
【図12】失火判定レベルの説明図
【図13】連続失火発生時の差回転を示す説明図
【符号の説明】
1 エンジン DELNA 補正後差回転(差分) DDNEA 補正後差回転変化(差分の変化) LVLMIS 失火判定レベル
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 45/00 368 F02D 45/00 362 F02P 17/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】今回燃焼行程気筒と前回燃焼行程気筒との
    エンジン回転数の差を今回燃焼行程気筒のエンジン回転
    数の差分として算出すると共に、今回燃焼行程気筒のエ
    ンジン回転数の差分と前回燃焼行程気筒のエンジン回転
    数の差分との差を今回燃焼行程気筒の差回転変化として
    算出し、 前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分と、判定しき
    い値としてエンジン運転状態に基づいて設定した負の失
    火判定レベルとを比較し、 前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分が上記負の失
    火判定レベル以下に落込んでいるとき、今回燃焼行程気
    筒の差回転変化を上記負の失火判定レベルと比較し、 今回燃焼行程気筒の差回転変化が上記負の失火判定レベ
    ルより高いとき、さらに前回燃焼行程気筒の差回転変化
    を上記負の失火判定レベルと比較し、 前回燃焼行程気筒の差回転変化が上記負の失火判定レベ
    ル以下に落込んでいるとき、前回燃焼行程気筒に失火が
    生じている と判定することを特徴とするエンジンの失火
    検出方法。
  2. 【請求項2】失火が生じていると判定したとき、上記前
    回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分を差回転の最小
    値として設定し、 前回燃焼行程気筒の差回転変化が上記負の失火判定レベ
    ルよりも高いとき、前々回燃焼行程気筒の失火が判定さ
    れているか否かを判断し、 前々回燃焼行程気筒が失火しているとき、上記前回燃焼
    行程気筒のエンジン回転数の差分を上記最小値と比較
    し、 前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分が上記最小値
    よりも落込んでいるとき、前々回燃焼行程気筒から前回
    燃焼行程気筒にかけて失火が連続して発生していると判
    定することを特徴とする請求項1記載のエンジンの失火
    検出方法。
  3. 【請求項3】上記前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の
    差分が上記最小値以上のとき、上記前回燃焼行程気筒の
    エンジン回転数の差分と上記失火判定レベルに上記最小
    値を加算した加算値とを比較し、 上記前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分が上記加
    算値よりも低いとき、前回燃焼行程気筒の失火が継続し
    ていると判定し、 上記前回燃焼行程気筒のエンジン回転数の差分が上記加
    算値以上のとき、失火が終了したと判定することを特徴
    とする請求項2記載のエンジンの失火検出方法。
JP27059792A 1992-10-08 1992-10-08 エンジンの失火検出方法 Expired - Fee Related JP3324795B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27059792A JP3324795B2 (ja) 1992-10-08 1992-10-08 エンジンの失火検出方法
US08/128,229 US5447061A (en) 1992-10-08 1993-09-29 Misfire detection method for engine
GB9620893A GB2303456B (en) 1992-10-08 1993-10-05 Misfire detection method for engine
GB9320514A GB2271854B (en) 1992-10-08 1993-10-05 Misfire detection method for engine
GB9620869A GB2303455B (en) 1992-10-08 1993-10-05 Misfire detection method for engine
DE4334068A DE4334068C2 (de) 1992-10-08 1993-10-06 Verfahren zum Detektieren von Motorfehlzündungen

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27059792A JP3324795B2 (ja) 1992-10-08 1992-10-08 エンジンの失火検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06123251A JPH06123251A (ja) 1994-05-06
JP3324795B2 true JP3324795B2 (ja) 2002-09-17

Family

ID=17488321

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27059792A Expired - Fee Related JP3324795B2 (ja) 1992-10-08 1992-10-08 エンジンの失火検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3324795B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101566733B1 (ko) 2013-11-22 2015-11-06 현대자동차 주식회사 차량의 엔진 회전수를 이용한 실화 검출 장치 및 그 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06123251A (ja) 1994-05-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3357091B2 (ja) エンジンの失火検出方法
US5426587A (en) Misfire discriminating method for an engine
JP3743073B2 (ja) 内燃機関の失火検出装置
US5447061A (en) Misfire detection method for engine
US20150192498A1 (en) Engine Misfiring Diagnosis Device
JPH03202660A (ja) エンジンの失火判定装置
US5493901A (en) Combustion state-detecting system for internal combustion engines
EP1367378B1 (en) Apparatus and method for detecting misfire in internal combustion engine
JPH06146999A (ja) 内燃エンジンの燃焼状態検出装置
US5437154A (en) Misfire-detecting system for internal combustion engines
JP3324795B2 (ja) エンジンの失火検出方法
JP3357092B2 (ja) エンジンの失火検出方法
US5571958A (en) Apparatus and method for detecting misfire in an internal combustion engine
JP3284137B2 (ja) エンジンの失火検出方法
JP3859789B2 (ja) エンジンの失火診断装置
JPH10148153A (ja) エンジンの失火診断装置
US5471870A (en) Combustion state-determining system for internal combustion engines
JPH10148154A (ja) エンジンの燃料噴射制御装置
US5513520A (en) Combustion state-determining system for internal combustion engines
JPH06123252A (ja) エンジンの失火検出方法
JPH0560004A (ja) 内燃機関の失火検出装置
JPH1077899A (ja) エンジンの失火診断装置
JPH10122031A (ja) エンジン回転数算出装置及びエンジンの気筒別失火検出装置
JP2000205033A (ja) エンジンの失火診断装置
JPH04171250A (ja) エンジンの気筒別失火判別方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080705

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080705

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090705

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100705

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110705

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees