JP3409526B2 - アナログスイッチ回路 - Google Patents

アナログスイッチ回路

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JP3409526B2
JP3409526B2 JP20920595A JP20920595A JP3409526B2 JP 3409526 B2 JP3409526 B2 JP 3409526B2 JP 20920595 A JP20920595 A JP 20920595A JP 20920595 A JP20920595 A JP 20920595A JP 3409526 B2 JP3409526 B2 JP 3409526B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、MOS電界効果ト
ランジスタ(以下「MOSFET」という)で構成され
たアナログスイッチを、多数用いて同時的にオンオフす
るアナログスイッチ回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像を読みとるイメージセンサ装置等に
は、数千個もの画像読取素子が具えられているが、画像
読取素子からの画像信号は、各画像読取素子にアナログ
スイッチを1つづつ対応させて設けたアナログスイッチ
回路を経て、読み出すことが行われている。これらのア
ナログスイッチは、共通に使用するスイッチ信号によっ
て同時的にオン,オフされる。
【0003】図5は、そのような従来のアナログスイッ
チ回路を示す図である。図5において、1A,1B,1
Nは画像読取素子、2A,2B,2Nは結合コンデン
サ、3A,3B,3Nは相補型MOSスイッチ、4A,
4B,4Nは出力端子、5はクランプ用電源、6は第1
スイッチ信号線、7は第2スイッチ信号線、8はスイッ
チ信号回路、301は出力ノード、302はクランプノ
ード、801〜804はMOSFET、9は電源ライ
ン、10はスイッチ信号回路駆動端子である。
【0004】画像読取素子1A,1B,1Nとしては、
通常、フォトダイオードが用いられる。結合コンデンサ
2A,2B,2Nは、画像読取素子1A,1B,1Nで
読み取った画像信号を、容量結合により出力端子4A,
4B,4N側へ伝達するためのものである。相補型MO
Sスイッチ3A,3B,3Nは、周期的にオンすること
によって、出力端子4A,4B,4Nの電位を、周期的
にクランプ用電源5の電位にする(リセット)。この周
期は、例えば、1ラインを読みとるために設定してある
周期と等しくされる。
【0005】スイッチ信号回路8は、MOSFET80
1〜804で構成され、電源ライン9から印加される電
源電圧VDDによって作動される。スイッチ信号回路駆動
端子10からスイッチ駆動信号が入力されると、第1,
第2スイッチ信号線6,7より第1,第2スイッチ信号
が送出される。第2スイッチ信号は、第1スイッチ信号
を反転した信号である。例えば、スイッチ信号回路駆動
端子10にハイの駆動信号が入力されると、MOSFE
T801がオフ,802がオンとなるので、第2スイッ
チ信号線7からはローの信号が出る。また、MOSFE
T803はオン,804はオフとなるので、第1スイッ
チ信号線6からはハイの信号が出る。次にローのスイッ
チ駆動信号が入力されると、これらのスイッチ信号は反
転される。
【0006】図6は、前記したアナログスイッチ回路の
動作を説明する波形図である。図5の各画像読取素子に
対応した回路の動作は、どれも同様であるので、画像読
取素子1Aに対応した回路に注目して、動作を説明す
る。図6(a)は、画像読取素子1Aから結合コンデン
サ2Aに加えられる入力電圧である。VOSはオフセット
(DCバイアスに相当。画像信号ではない)を表してい
る。a−1,a−2は画像読取素子1Aより発生された
画像信号を表し、オフセットVOSに上乗せされた形で、
結合コンデンサ2Aに入力されて来る。
【0007】図6(b)は、出力端子4Aからの出力電
圧、言い換えれば、出力ノード301での電圧である。
図6(c)は第1スイッチ信号線6に現れる第1スイッ
チ信号であり、図6(d)は第2スイッチ信号線7に現
れる第2スイッチ信号であり、両者は互いに反転した信
号となっている。時間t1 〜t2 において、第1スイッ
チ信号がハイ,第2スイッチ信号がローにされると、相
補型MOSスイッチ3Aはオンとなり、出力ノード30
1はクランプノード302の電圧にクランプされる。ク
ランプノード302は、クランプ用電源5に接続され、
クランプ用電源5の電圧V5 となっているから、結局、
出力ノード301は電圧V5 にクランプされる(なお、
時間t1 より前の出力電圧の値は、図示しない前回の画
像信号によって決まる値である)。
【0008】VN は、相補型MOSスイッチ3がオフさ
れる時に生ずるスイッチングノイズ電圧であり、出力ノ
ード301の電圧は、このスイッチングノイズ電圧VN
だけ変化する。時間t3 で画像信号a−1が発生する
と、結合コンデンサ2Aのところでオフセット電圧VOS
が相殺され、画像信号分のみが通過して来て、出力ノー
ド301の電位を高める(高められた電位をVS1として
いる)。この電位が現れている期間中にサンプリングさ
れ、出力端子4Aから取り出される。出力ノード301
の電位は、次に相補型MOSスイッチ3Aがオンされる
時間t4 まで維持される。画像読取素子1Aから発生さ
れる次の画像信号a−2の場合も、同様にしてVS2がサ
ンプリングされて取り出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
(問題点)前記した従来のアナログスイッチ回路には、
相補型MOSスイッチをオフした時に生ずるスイッチン
グノイズ電圧VN の大きさが、スイッチ信号回路からの
配線距離によって異なるという問題点があった。
【0010】(問題点の説明)図5の回路における相補
型MOSスイッチ3A,3B,3Nのスイッチングノイ
ズ電圧VN を、それぞれ電圧VNA,VNB,VNNとする
と、 VNA>VNB>VNN のように、スイッチ信号回路からの配線距離が近い相補
型MOSスイッチほど大きく、遠く離れるにつれて小さ
くなる。その理由は、以下に述べる。
【0011】(フィードスルー現象について)MOSF
ETでは、ゲート・ソース間およびゲート・ドレイン間
に寄生容量が存在するが、ゲート信号が印加されたり解
除されたりした時には、その寄生容量を通ってゲート信
号の一部がソース側やドレイン側へ伝えられるところ
の、フィードスルーという現象が発生する。出力電圧中
にスイッチングノイズ電圧VN が生ずるのは、主とし
て、このフィードスルー現象によるものである。
【0012】(ゲート信号の波形の変形について)アナ
ログスイッチ回路の相補型MOSスイッチは、基板上の
近接した位置にほぼ同一の条件下で製造されるから、そ
れらの寄生容量もほぼ等しいとみることができる。従っ
て、スイッチングノイズ電圧VN の大きさの相違は、主
として、印加されるゲート信号の相違によってもたらさ
れる。ゲート信号が相違して来る原因は、スイッチ信号
の波形が、次に説明するように、スイッチ信号回路から
遠く離れるに従い、次第に変形していく点にある。
【0013】図7は、アナログスイッチ周辺の等価回路
である。符号は図5のものに対応し、303,304
は、相補型MOSスイッチ3Aのゲートおよび3Aの近
くの第1,第2スイッチ信号線6,7とグランド電位G
NDとの間に存在している寄生容量、305,306
は、相補型MOSスイッチ3Aから3Bまでの間の第
1,第2スイッチ信号線6,7の配線抵抗、307,3
08は、相補型MOSスイッチ3Bのゲートおよび3B
の近くの第1,第2スイッチ信号線6,7とグランド電
位GNDとの間に存在している寄生容量である。これら
の配線抵抗と寄生容量とは、自ずとローパスフィルタを
形成することになる。
【0014】第1スイッチ信号線6によって送られて来
て相補型MOSスイッチ3Bのゲートに印加されるスイ
ッチ信号は、相補型MOSスイッチ3Aのゲートに印加
された信号が、更に配線抵抗305と寄生容量307で
形成されるローパスフィルタを経て来たものであるの
で、その波形は少し変化が鈍くされたものに変形され
る。以下、次々と同様のローパスフィルタで変形されて
ゆくから、遠く離れた相補型MOSスイッチ3Nのゲー
トに印加されるスイッチ信号は、相当変形されたものと
なる。
【0015】図8は、寄生容量等によるスイッチ信号の
変化を示す図である。横軸は時間、縦軸はスイッチ信号
の大きさ(電圧)である。この図では、スイッチ信号が
ハイからローに変化される場合、即ち、電源電圧VDD
大きさから、グランド電位GNDに向かって低下される
場合を拡大して示しているが、このような変化は、例え
ば、NチャンネルMOSFETをオフする時に行われ
る。曲線イは、スイッチ信号回路に近い相補型MOSス
イッチに印加されるスイッチ信号を示し、曲線ロは、ス
イッチ信号回路から遠い相補型MOSスイッチに印加さ
れるスイッチ信号を示す。途中に分布するローパスフィ
ルタのため、曲線ロは曲線イよりも緩やかに変化するも
のとなっている。
【0016】曲線イの場合、スイッチ信号は、時間t2
でMOSFETの閾値Vthまで低下しているが、曲線ロ
の方は時間t4 に至って漸く閾値Vthまで低下してい
る。TL は、t2 からt4 までのずれ時間を表してい
る。グランド電位GNDに低下する時間は、それぞれt
4 ,t5 であり、これらのずれ時間は、前記ずれ時間T
Lよりも相当大となる。スイッチ信号回路の近くの相補
型MOSスイッチには曲線イのようなスイッチ信号が印
加され、遠くの相補型MOSスイッチには曲線ロのよう
なスイッチ信号が印加されるが、このようなスイッチ信
号が、ソースやドレインとの間に寄生容量を有するゲー
トに印加された場合、フィードスルー現象によって出力
ノード301側の電圧に影響を及ぼすが、どのような影
響を及ぼすかについて次に説明する。説明の便宜上、ま
ず、アナログスイッチがNチャンネルMOSFETのみ
で構成されている場合について、説明する。
【0017】(NチャンネルMOSFETのみで構成さ
れている場合)図10は、単一のNチャンネルMOSF
ETにおけるフィードスルーを説明する図である。符号
は図5のものに対応し、3−1はNチャンネルMOSF
ET、3−2,3−3は寄生容量、3−7はスイッチ信
号端子である。図10(a)は回路図を表し、図10
(b)はスイッチ信号回路の近くのスイッチに関するス
イッチ信号(図10(b−1))と、スイッチ両端にお
ける電圧(図10(b−2))を表し、図10(c)は
スイッチ信号回路から遠く離れたスイッチに関するスイ
ッチ信号(図10(c−1))と、スイッチ両端におけ
る電圧(図10(c−2))を表している。
【0018】なお、A〜Dは期間を示す符号であり、A
はハイからの低下を開始する前の期間(t1 以前)、B
は低下を開始してから閾値Vthに達するまでの期間(t
1 〜t2 )、Cは閾値Vthからローとなるまでの期間
(t2 〜t3 )、Dはローとなった後の期間(t4
後)である。
【0019】まず、図10(b)の場合(近くにあるス
イッチ)について説明する。MOSFET3−1をオフ
する時に、スイッチ信号端子3−7からMOSFET3
−1のゲートに印加されるスイッチ信号は、図10(b
−1)に示すように、時間t1 でハイからの低下を開始
し、急峻に低下する。時間t2 で閾値Vthまで低下し、
時間t3 でローになる。スイッチ信号がこのように変化
する時、MOSFET3−1の両端の電圧(つまり、出
力ノード301の電圧およびクランプノード302の電
圧)がどのように変化するかを、図10(b−2)に示
す。
【0020】図10(b−2)において、曲線イはクラ
ンプノード302の電圧V302 の変化を示し、曲線ロは
出力ノード301の電圧V301 の変化を示している。ク
ランプノード302は、クランプ用電源5に接続されて
いるから、その電圧V302 は常にクランプ用電源5の電
圧V5 のままである。
【0021】出力ノード301の電圧V301 (曲線ロ)
の方は、次のように変化する。 期間A…MOSFET3−1がONであるので、クラン
プノード302と同じ電圧V5 となっている(MOSF
ET3−1でのON時の電圧降下は無視)。 期間B…MOSFET3−1は、スイッチ信号が閾値V
thになるまでは一応ONではあるが、そのチャンネルの
抵抗は、スイッチ信号の低下と共に増大する。一方、寄
生容量3−2を通してのフィードスルー現象により、ス
イッチ信号の低下が出力ノード301にも伝えられる。
従って、チャンネルの抵抗の増大とフィードスルー現象
との影響を受けて、電圧V301 は低下する。図中のVB
は、期間Bにおける出力ノード301の電圧V301 の低
下を表している。
【0022】期間C…MOSFET3−1がOFFとな
った状態で、ゲートに印加されているスイッチ信号は更
に低下を続けるから、それが寄生容量3−2を通じて出
力ノード301に伝えられ、電圧V301 も低下を続け
る。図中のVC は、期間Cにおける出力ノード301の
電圧V301 の低下を表している。この場合は、MOSF
ET3−1は既にOFFとなってしまっているから、ソ
ース・ドレイン間での電荷の移動はない。従って、VC
に関しては、スイッチ信号回路8からの配線距離によっ
て、ばらつきが生ずるわけではない。 期間D…スイッチ信号はローになったままであるので、
出力ノード301の電圧V301 も変化しない。 以上のような動作の結果、MOSFET3−1がOFF
される時に、出力ノード301側に発生するスイッチン
グノイズ電圧VN は、VB +VC となる。
【0023】次に、図10(c)の場合について説明す
る。この場合、MOSFET3−1は、スイッチ信号回
路からの配線距離が図10(b)の場合より遠方にある
ものとしている。配線に付随して存在する寄生容量等に
より、スイッチ信号は、図10(c−1)に示すよう
に、図10(b)の場合に比べて緩やかに低下する。
【0024】クランプノード302は、クランプ用電源
5に接続されているから、この場合の電圧V302 は一定
に維持される。出力ノード301の電圧V301 (曲線
ロ)は、次のように変化する。 期間A…MOSFET3−1がONであるので、クラン
プノード302と同じ電圧V5 となっている。
【0025】期間B…図10(b)の場合と同様にし
て、チャンネルの抵抗の増大とフィードスルー現象との
影響を受けて、電圧V301 は低下する。図中のVB は、
それを表している。ただし、図10(b)の場合と比べ
て、次の点が相違する。スイッチ信号が緩やかに低下す
るため、期間Bが長くなる。すると、その間にMOSF
ET3−1のソース・ドレイン間で流れる電荷の量が多
くなり、ソースとドレインとの電位差は少なくなる。そ
のため、フィードスルーによって生じる電圧VBの大き
さは、図10(b)の場合に比べて小さくなる。一般
に、スイッチ信号が変化を開始してから閾値Vthに到達
するまでの期間(即ち、期間B)が長くなるほど、電荷
の移動量が多くなり、フィードスルーによる電圧変化量
は小さくなる。言い換えれば、スイッチ信号のスルーレ
ート(立ち下がり速度,立ち上がり速度)が小であるほ
どフィードスルーによる影響は小さい。
【0026】期間C…図10(b)の場合と同様にし
て、低下を続ける。図中のVC は、それを表している。
MOSFET3−1は、既にOFFとなっているので、
ソース・ドレイン間での電荷の移動はない。 期間D…スイッチ信号はローになったままであるので、
出力ノード301の電圧V301 も変化しない。 以上のような動作の結果、MOSFET3−1がOFF
される時に、出力ノード301側に発生するスイッチン
グノイズ電圧VN は、VB +VC となる。図10(c)
の場合は電圧VB が小さくなるので、総合的に見た場
合、スイッチングノイズ電圧VN は図10(c)の場合
の方が小さくなる。
【0027】図12は、スイッチのクランプ手段として
コンデンサを用いた場合のフィードスルーを説明する図
である。符号は図10のものに対応し、11はクランプ
用コンデンサである。図10の回路と相違する点は、ク
ランプ用電源5の代わりにクランプ用コンデンサ11を
接続した点だけである。なお、クランプ用コンデンサ1
1としては、その容量C11が、結合コンデンサ2の容量
2 に比べて非常に大きなものを使用する(C11
2
【0028】図12(c)に示すように、出力ノード3
01の電圧V301 を表す曲線ロは、図10で説明したと
同様の動作で低下する。しかし、クランプノード302
の電圧V302 を表す曲線イは、図10の場合とは異な
り、スイッチ信号の低下に影響されて低下する。これ
は、スイッチ信号の低下が、ゲートから寄生容量3−3
を通じてクランプ用コンデンサ11へ伝えられ、その充
電電圧を変化させるためである。従って、MOSFET
3−1がOFFした後のスイッチングノイズ電圧VN
大きさは、曲線イも低下するため、図10の場合よりは
小さくなる。
【0029】図12(b)では立ち下がり速度の速いス
イッチ信号しか示していないが、立ち下がり速度が遅く
なればなるほど期間Bが長くなり、フィードスルーの影
響が少なくなるという事情は、図10の場合と同じであ
り、スイッチングノイズ電圧VN も小さくなってゆく。
【0030】(アナログスイッチが相補型MOSスイッ
チで構成されている場合)図11は、図5で示したよう
な相補型のMOSFETを組み合わせたスイッチにおけ
るフィードスルーを説明する図である。符号は図10の
ものに対応し、3−1はNチャンネル型のMOSFE
T、3−4はPチャンネル型のMOSFET、3−5,
3−6は寄生容量、3−7,3−8はスイッチ信号端子
である。図11(b)はスイッチ信号回路に近くて、ス
イッチ信号の立ち下がり(立ち上がり)速度が速い場合
を示し、図11(c)はスイッチ信号回路から遠くて、
立ち下がり(立ち上がり)速度が遅くなっている場合を
示している。更に、図11(b−2),(c−2)は、
クランプ用電源5の電圧V5 をグランド電位に近い値と
した場合を示し、図11(b−3),(c−3)は、電
圧V5 を電源電圧VDDに近い値とした場合を示してい
る。
【0031】図11(b−1),(c−1)の曲線イ
は、スイッチ信号端子3−7から加えられるスイッチ信
号であり、曲線ロは、スイッチ信号端子3−8から加え
られるスイッチ信号である。閾値Vth1 はMOSFET
3−1がOFFとなる閾値であり、閾値Vth2 はMOS
FET3−4がOFFとなる閾値である。
【0032】(クランプ用電源5の電圧V5 をグランド
電位に近い値とした場合)クランプ用電源5の電圧V5
がグランド電位に近いと、Pチャンネル型MOSFET
3−4では、ゲート下にチャンネルが形成されないた
め、ゲート・ソース間の寄生容量3−5およびゲート・
ドレイン間の寄生容量3−6は、それらのオーバーラッ
プ容量のみとなる。従って、フィードスルー現象による
影響は、Nチャンネル型のMOSFET3−1によるも
のが支配的となるので、フィードスルーによる出力ノー
ド301の電圧変化に関しては、MOSFET3−1を
単独で使用している場合と同様と考えてよい。
【0033】図11(b−2),(c−2)において、
曲線ハはクランプノード302の電圧V302 を表し、曲
線ニは出力ノード301の電圧V301 を表している。ま
た、VB ,VC はそれぞれ期間B,Cでの電圧V301
変化を表し、VN は、このOFF動作の時に生ずるスイ
ッチングノイズ電圧を表している。曲線ニは、図10の
場合の曲線ロとほぼ同様に変化し、スイッチングノイズ
電圧VN の大きさは、スイッチ信号の立ち下がり(立ち
上がり)速度の遅い場合の方が小さくなる。
【0034】(クランプ用電源5の電圧V5 を電源電圧
DDに近い値とした場合)クランプ用電源5の電圧V5
が電源電圧VDDに近いと、フィードスルー現象による影
響は、今度はPチャンネル型のMOSFET3−4によ
るものが支配的となるので、フィードスルーによる出力
ノード301の電圧変化に関しては、MOSFET3−
4を単独で使用している場合と同様と考えてよい。Pチ
ャンネル型のMOSFET3−4をOFFにする時のス
イッチ信号は、曲線ロに示すように、ローからハイへ立
ち上がる信号であるから、この立ち上がり信号が寄生容
量3−5を通じて出力ノード301に伝えられ、その電
圧を高める。従って、図11(b−3),(c−3)に
示すように、電圧V301 の曲線ニは、曲線ハよりも高く
なるよう変化する。そして、スイッチングノイズ電圧V
N の大きさは、やはり、スイッチ信号の立ち下がり(立
ち上がり)速度の遅い場合の方が小さくなる。
【0035】図11(b−2)と(b−3)、あるいは
(c−2)と(c−3)と比べれば分かるように、アナ
ログスイッチとして相補型MOSスイッチを用いた場合
には、Nチャンネル型MOSFETにおけるフィードス
ルー現象によるスイッチングノイズ電圧と、Pチャンネ
ル型MOSFETにおけるフィードスルー現象によるス
イッチングノイズ電圧とを、丁度相殺するようにクラン
プ用電源5の電圧を設定することが出来れば、スイッチ
ングノイズ電圧VN を無くすことが出来る。しかし、そ
の値以外であった場合にはスイッチングノイズ電圧VN
は現れ、その大きさは、スイッチ信号回路からの配線距
離によってばらついたものとなり、出力端子に取り出さ
れる画像信号にも、ばらつきが含まれてしまう。本発明
は、以上のような問題点を解決することを課題とするも
のである。
【0036】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明では、MOSFETで構成された複数個のア
ナログスイッチと、該アナログスイッチを同時的にオ
ン,オフするために共通に使用するスイッチ信号を発生
するスイッチ信号回路とを有するアナログスイッチ回路
において、前記スイッチ信号回路によって発生させるス
イッチ信号の波形をランプ波とし、その傾斜を、該スイ
ッチ信号回路からの配線距離が最短のアナログスイッチ
においてスイッチ信号がMOSFETの閾値に到達する
時間と、最遠のアナログスイッチにおいて閾値に到達す
る時間とのずれ時間が、スイッチ信号がスイッチ動作の
ために変化を開始してから閾値に到達するまでの時間に
対して、無視できる程度の長さとなるような傾斜とし
た。
【0037】また、アナログスイッチを相補型MOSス
イッチで構成した場合には、該相補型MOSスイッチに
供給する2つのランプ波のスイッチ信号の傾斜の絶対値
を等しくする。スイッチ信号回路は、スイッチング時に
電流方向を反転する定電流回路として構成し、スイッチ
信号の配線に付随して存在する寄生容量を該スイッチ信
号回路からの定電流で充電することによりランプ波を発
生させる。
【0038】定電流回路は、スイッチ信号回路に印加さ
れている電源電圧を分圧する抵抗と、該抵抗により分圧
された電圧がゲートに印加され飽和動作させられるMO
SFETとを用いて構成してもよいし、カレントミラー
回路を用いて構成してもよい。また、スイッチ信号の配
線に、スイッチ信号回路からの定電流で充電されるコン
デンサを接続することも出来る。
【0039】(解決する動作の概要)アナログスイッチ
回路のMOSFETで構成される複数個のアナログスイ
ッチを、同時的にオンオフするのに共通に使用するスイ
ッチ信号の波形を、傾斜のゆるやかなランプ波とする。
すると、アナログスイッチをオフする時に、スイッチ信
号が変化を開始してから、アナログスイッチを構成する
MOSFETの閾値に達するまでの期間において、ゲー
トに印加されたスイッチ信号によるフィードスルーの影
響が少なくなる。これにより、スイッチ信号回路から各
アナログスイッチまでの配線距離が違っていても、スイ
ッチングノイズ電圧の大きさにばらつきが少なくなり、
アナログスイッチ回路を通して取り出す信号中に、該ア
ナログスイッチ回路に起因するばらつきが含まれなくな
る。
【0040】
【発明の実施の形態】本発明では、複数個のアナログス
イッチを、同時的にオン,オフするために共通に使用す
るスイッチ信号として、スイッチ信号回路からの配線距
離が最短のアナログスイッチにおいて閾値Vthに到達す
る時間と、最遠のアナログスイッチにおいて閾値Vth
到達する時間とのずれ時間が、スイッチ信号がスイッチ
動作のために変化を開始してから閾値Vthに到達するま
での時間に対して、無視できる程度の長さとなるような
緩やかな傾斜のランプ波を用いた。言い換えるならば、
図10で示した期間Bの長さが、どのアナログスイッチ
においても殆ど同じになるように、傾斜の緩やかなラン
プ波をスイッチ信号に用いることにした。
【0041】図9は、そのような傾斜の緩やかなランプ
波をスイッチ信号とした場合の変化を示す図である。図
9では、スイッチ信号がハイからローに変化する状態を
例にとって示している。曲線イは、スイッチ信号回路か
らの配線距離が最短のアナログスイッチに与えられるス
イッチ信号であり、時間t1 で低下を開始し時間t2
閾値Vthに到達し、時間t4 でローとなっている。曲線
ロは、最遠のアナログスイッチに与えられるスイッチ信
号であり、時間t1 で低下を開始し時間t3 で閾値Vth
に到達し、時間t5 でローとなっている。
【0042】曲線ロのスイッチ信号は、配線の途中にあ
る配線抵抗や配線の寄生容量によるフィルタ作用によ
り、曲線イのスイッチ信号が変形されたものであるが、
曲線イのスイッチ信号が緩やかなランプ波であるため、
あまり変形されることはない。従って、閾値Vthに到達
する時間t2 とt3 のずれ時間TL は、図8の従来例よ
りは小さくなる。他方、スイッチ信号が変化を開始して
から閾値Vthに到達するまでの期間Bは、ランプ波の傾
斜が緩やかなものとされるため従来よりは大となる。こ
れらのことより、期間Bに対するずれ時間TL の割合
は、無視できる程度に小さくなる。
【0043】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて
詳細に説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の第1の実施形態を
示す図である。符号は図5のものに対応し、3−1,3
−4は、それぞれ相補型MOSスイッチ3Aを構成する
Nチャンネル型MOSFET,PチャンネルMOSFE
T、801〜804はMOSFET、805〜811は
抵抗、812〜815はMOSFETである。図5の従
来例と相違する点は、スイッチ信号回路8の構成であ
る。このスイッチ信号回路8は、スイッチ信号を送出す
る時には、第1,第2スイッチ信号線6,7に定電流を
流し、スイッチ信号回路駆動端子10にスイッチ駆動信
号が入力される毎に、その電流の方向を反転させる定電
流回路とされている。即ち、MOSFET812〜81
5は、飽和動作させられる。
【0044】周知のように、ランプ波は、容量を定電流
で充電することによって発生することが出来るが、この
実施形態では容量としては、相補型MOSスイッチ3A
等の、ゲートおよびその近くの第1,第2スイッチ信号
線6,7とグランド電位GNDとの間に存在している寄
生容量(図7の寄生容量303等)を利用する。そし
て、定電流は、スイッチ信号回路8で発生させる。
【0045】MOSFET812〜815を所定の定電
流で飽和動作させるためには、電源電圧VDDとグランド
電位GNDとの中間の所定の電圧を発生させ、それをゲ
ート電圧とする必要があるが、その電圧を抵抗805〜
811での分圧によって発生させる。例えば、抵抗80
5,806は、MOSFET812を飽和動作させるた
めのゲート電圧を生成する。スイッチ信号回路駆動端子
10にハイが印加された時、MOSFET802はオン
となるので、電源電圧VDDを抵抗805,806で分圧
した電圧が、MOSFET812のゲート電圧として与
えられる。
【0046】なお、周知のように、集積回路では、図2
に示すようなダイオード接続のMOSFETを、抵抗と
して用いることがしばしば行われるが、図1の抵抗80
5〜811も勿論、そのようなダイオード接続したMO
SFETで置き換えることが出来る。
【0047】本発明では、第1スイッチ信号,第2スイ
ッチ信号として、傾斜の絶対値(言い換えれば、スルー
レートの絶対値)が等しいランプ波を使用する。図3
は、本発明で使用するスイッチ信号とその時のアナログ
スイッチ両端の電圧変化を示す図である。図3(a)の
曲線イは、例えば、図1の第1スイッチ信号線6のスイ
ッチ信号であり、曲線ロは第2スイッチ信号線7のスイ
ッチ信号である。これらは相補型MOSスイッチ3A等
のゲートに印加される。スイッチ信号が変化する時は、
図示するように、傾斜の緩やかなランプ波の形で変化す
る。図3(a)に示したスイッチ信号の変化状態は、図
1の相補型MOSスイッチをOFFする時の変化状態で
ある。なお、Vth1 ,Vth2 は、相補型MOSスイッチ
を形成する各MOSFETの閾値である。
【0048】図3では、曲線イの立ち下がり時間と曲線
ロの立ち上がり時間とが等しくなるようにされたランプ
波の場合を示している。A〜Dの期間は、図9の場合と
同様、Aはスイッチ信号が変化を開始する時間t1 以前
の期間、Bは変化を開始してから閾値Vth1 ,Vth2
達するまで(OFFするまで)の期間、Cは閾値に達し
てから反転値(ハイから変化したならローの値、ローか
ら変化したならハイの値)に達するまでの期間、Dはそ
の後の期間を、それぞれ示している。
【0049】図3(b)は、クランプ用電源5の電圧V
5 が、グランド電位GNDに近い値に設定されている場
合の、相補型MOSスイッチの両端(即ち、出力ノード
301とクランプノード302)の電圧を示している。
曲線ハがクランプノード302の電圧、曲線ニが出力ノ
ード301の電圧である。図11でも説明したように、
電圧V5 がグランド電位GNDに近い値に設定されてい
る場合は、相補型MOSスイッチを構成しているMOS
FETの内、Pチャンネル型の方の影響は殆ど出ず、N
チャンネル型MOSFET3−1の方の影響が強く出
る。
【0050】緩やかな傾斜のランプ波であるため期間B
が長く、この期間にフィードスルーによってMOSFE
Tのソース・ドレイン間に電位差が現れようとしても、
両者間を電荷が流れる時間が充分にあるので、結局、電
位差は解消されてしまう(従って、VB ≒0)。Nチャ
ンネル型MOSFETのフィードスルーの影響が出るの
は、閾値に達してOFFになってからである。Nチャン
ネル型MOSFETに対するスイッチ信号は、曲線イの
信号であるから、閾値Vth1 に達してから更に低下する
と、フィードスルーによって出力ノード301の電圧V
301 も低下する。それが、図中のVC である。スイッチ
ングノイズ電圧VN は、VB +VC であるが、VB ≒0
であるため、VN ≒VC である。
【0051】フィードスルーによるVC が生ずる期間C
では、相補型MOSスイッチは既にOFFになっている
ため、ソースとドレインとの間で電荷の移動はないか
ら、移動時間の長短の影響などは生じない。従って、ス
イッチ信号回路からの配線距離の遠近によって、スイッ
チ信号の立ち下がり速度(あるいは立ち上がり速度)が
違っても、VC の大きさにばらつきが出ることはない。
そのため、スイッチングノイズ電圧VN がばらつくこと
もない。
【0052】図3(c)は、クランプ用電源5の電圧V
5 が、電源電圧VDDに近い値に設定されている場合の、
相補型MOSスイッチの両端の電圧を示している。符号
は図3(b)のものに対応している。この場合は、図1
1でも説明したように、相補型MOSスイッチを構成し
ているMOSFETの内、Nチャンネル型の方の影響は
殆ど出ず、Pチャンネル型MOSFET3−4の方の影
響が強く出る。Pチャンネル型MOSFET3−4に関
して、図3(b)と同様の事情により、期間Bにおける
フィードスルー電圧VB はVB ≒0であり、Pチャンネ
ル型MOSFETのフィードスルーの影響が出るのは、
閾値に達してOFFになってからである。
【0053】Pチャンネル型MOSFETに対するスイ
ッチ信号は、曲線ロの信号であるから、閾値Vth2 に達
してから更に増加すると、フィードスルーによって出力
ノード301の電圧V301 も増大する。それが、図中の
C である。スイッチングノイズ電圧VN は、VB +V
C であるが、VB ≒0であるため、VN ≒VC となる。
図3(b)の場合と同様の事情により、スイッチングノ
イズ電圧VN には殆どばらつきがない。このように、ス
イッチングノイズ電圧VN のばらつきは、ランプ波の傾
斜の絶対値を小さくすればするほど少なくなるが、傾斜
の絶対値を小にしてランプ波を長くすることはスイッチ
ング速度の低下をもたらす。従って、図9で説明したよ
うに、ずれ時間TL が期間Bに対して無視できる程度と
なる長さに留めておくのが望ましい。
【0054】図4は、傾斜の絶対値が異なるランプ波の
スイッチ信号を用いた場合のアナログスイッチ両端の電
圧変化を示す図である。符号は、図3のものに対応して
いる。曲線イより曲線ロの方が傾斜の絶対値が小である
場合を例にとっている。曲線イ,ロが変化を開始する時
間をt1 、曲線ロが閾値Vth2 に達する時間をt2 、ハ
イ(電源電圧VDD)に達する時間をt3 、曲線イが閾値
th1 に達する時間をt4 、ロー(グランド電位GN
D)に達する時間をt5 とし、これらの時間で図示の如
く区切られる期間を、A,B1 ,B2 ,C1 ,C2 ,D
1 、D2 とする。
【0055】図4(b)は、電圧V5 をグランド電位G
NDに近い値に設定した場合であるが、この場合には、
図3(b)の場合と同様、Nチャンネル型MOSFET
3−1のフィードスルーの影響のみが出ると考えてよ
い。Nチャンネル型MOSFET3−1に対するスイッ
チ信号である曲線イは、図3の場合と同様なものとされ
ているから、アナログスイッチの両端の電圧も、図3
(b)と同様になる。
【0056】図4(c)は、電圧V5 を電源電圧VDD
近い値に設定した場合であるが、この場合には、図3
(c)の場合と同様、Pチャンネル型MOSFET3−
4のフィードスルーの影響のみが出ると考えてよい。P
チャンネル型MOSFET3−4に対するスイッチ信号
である曲線ロの傾斜は大であるから、ローから変化を開
始してから閾値Vth2 に上昇するまでの期間B2 は短
い。そのため、期間B2 でもフィードスルーによる影響
が出て、図中にVB2と示すようなフィードスルー電圧が
生ずる。期間C2 でもフィードスルーによる電圧VC2
現れるから、結局、VB2+VC2がスイッチングノイズ電
圧VN となる。既に述べたように、期間B2 に生ずるフ
ィードスルー電圧VB2は、スイッチ信号回路からの配線
距離によってばらつくから、スイッチングノイズ電圧V
N もばらつくことになる。
【0057】このように、相補型MOSスイッチに対す
るスイッチ信号として2つのランプ波を用いる場合、傾
斜の絶対値が異なり、一方のランプ波の傾斜が急であれ
ば、スイッチングノイズ電圧VN のばらつきを発生する
可能性がある。従って、相補型MOSスイッチに対して
2つのランプ波を用いる場合、両方とも傾斜の絶対値が
小さく、しかもその値が等しいことが、スイッチングノ
イズのばらつきを小さくしながらスイッチングの高速化
を図る上で望ましい。
【0058】(第2の実施形態)図13は、本発明の第
2の実施形態を示す図である。符号は図1のものに対応
し、816はカレントミラー回路である。図1の第1の
実施形態と相違する点は、スイッチ信号回路8におい
て、定電流を発生する回路としてカレントミラー回路を
用いた点である。その1つが、カレントミラー回路81
6である。
【0059】定電流は、例えば次のようにして発生され
る。スイッチ信号回路駆動端子10に、ローの信号が入
力された場合を考えると、MOSFET801がオンと
なり、MOSFET802はオフとなる。すると、MO
SFET804がオンとなり、カレントミラー回路81
6に電源電圧VDDが印加される。カレントミラー回路8
16は、その回路中の抵抗等によって決まる定電流を、
第2スイッチ信号線7に供給する。
【0060】(第3の実施形態)図14は、本発明の第
3の実施形態を示す図である。符号は図1のものに対応
し、11,12はコンデンサである。図1の第1の実施
形態と相違する点は、第1,第2スイッチ信号線6,7
に、それぞれコンデンサ11,12を接続した点であ
る。ランプ波を作り出すために、容量に定電流を流すわ
けであるが、その容量として第1,第2の実施形態で
は、第1,第2スイッチ信号線6,7に付随する寄生容
量だけを利用していた。第3の実施形態では、その他に
コンデンサ11,12を接続して更に固定の容量を与え
たものである。
【0061】コンデンサ11,12により容量を増加さ
せることにより得られる利点は、次のような点である。 寄生容量だけでは、アナログスイッチ回路の製造時
の条件によって容量の値にばらつきがあることがある
が、固定容量を追加して容量全体の大きさを大にするこ
とにより、ばらつきの割合を小さくすることが出来る。 回路の設計上、スイッチ信号回路から出力される定
電流の値が大きくなってしまう場合でも、容量を大にす
れば傾斜の絶対値が小さいランプ波を生成することが出
来る。
【0062】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明のアナログスイ
ッチ回路によれば、MOSFETで構成される複数個の
アナログスイッチを、同時的にオンオフするのに共通に
使用するスイッチ信号の波形を、傾斜のゆるやかなラン
プ波とするので、アナログスイッチをオフする時に、ス
イッチ信号が変化を開始してから、アナログスイッチを
構成するMOSFETの閾値に達するまでの期間におい
て、ゲートに印加されたスイッチ信号によるフィードス
ルーの影響が少なくなる。そのため、スイッチ信号回路
から各アナログスイッチまでの配線距離の違いによるス
イッチングノイズ電圧のばらつきが少なくなり、アナロ
グスイッチ回路を通して取り出す信号中に、該アナログ
スイッチ回路に起因するばらつきが含まれなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示す図
【図2】 抵抗の代わりに用いる場合のMOSFETを
示す図
【図3】 本発明で使用するスイッチ信号とその時のア
ナログスイッチ両端の電圧変化を示す図
【図4】 傾斜の絶対値が異なるランプ波のスイッチ信
号を用いた場合のアナログスイッチ両端の電圧変化を示
す図
【図5】 従来のアナログスイッチ回路を示す図
【図6】 従来のアナログスイッチ回路の動作を説明す
る波形図
【図7】 アナログスイッチ周辺の等価回路
【図8】 寄生容量等によるスイッチ信号の変化を示す
【図9】 傾斜の緩やかなランプ波をスイッチ信号とし
た場合の変化を示す図
【図10】 単一のMOSFETにおけるフィードスル
ーを説明する図
【図11】 相補型のMOSFETを組み合わせたスイ
ッチにおけるフィードスルーを説明する図
【図12】 スイッチのクランプ手段としてコンデンサ
を用いた場合のフィードスルーを説明する図
【図13】 本発明の第2の実施形態を示す図
【図14】 本発明の第3の実施形態を示す図
【符号の説明】
1,1A,1B,1N…画像読取素子、2,2A,2
B,2N…結合コンデンサ、3,3A,3B,3N…相
補型MOSスイッチ、3−1…MOSFET、3−2,
3−3…寄生容量、3−4…MOSFET、3−5,3
−6…寄生容量、3−7,3−8…スイッチ信号端子、
4,4A,4B,4N…出力端子、5…クランプ用電
源、6…第1スイッチ信号線、7…第2スイッチ信号
線、8…スイッチ信号回路、9…電源ライン、10…ス
イッチ信号回路駆動端子、11,12…コンデンサ、3
01…出力ノード、302…クランプノード、303,
304…寄生容量、305,306…配線抵抗、801
〜804…MOSFET、805〜811…抵抗80
5、812〜815…MOSFET、816…カレント
ミラー回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−315913(JP,A) 特開 平6−252737(JP,A) 特開 平5−75410(JP,A) 特開 平5−166380(JP,A) 特開 平2−215222(JP,A) 特開 平6−95074(JP,A) 特開 平2−199974(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 17/00 H04N 1/028 H04N 5/335

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 MOSFETで構成された複数個のアナ
    ログスイッチと、該アナログスイッチを同時的にオン,
    オフするために共通に使用するスイッチ信号を発生する
    スイッチ信号回路とを有するアナログスイッチ回路にお
    いて、前記スイッチ信号回路によって発生させるスイッ
    チ信号の波形をランプ波とし、その傾斜を、該スイッチ
    信号回路からの配線距離が最短のアナログスイッチにお
    いてスイッチ信号がMOSFETの閾値に到達する時間
    と、最遠のアナログスイッチにおいて閾値に到達する時
    間とのずれ時間が、スイッチ信号がスイッチ動作のため
    に変化を開始してから閾値に到達するまでの時間に対し
    て、無視できる程度の長さとなるような傾斜としたこと
    を特徴とするアナログスイッチ回路。
  2. 【請求項2】 アナログスイッチを相補型MOSスイッ
    チで構成し、該相補型MOSスイッチに供給するランプ
    波の2つのスイッチ信号の傾斜の絶対値を、等しくした
    ことを特徴とする請求項1記載のアナログスイッチ回
    路。
  3. 【請求項3】 スイッチ信号回路をスイッチング時に電
    流方向が反転する定電流回路として構成し、スイッチ信
    号の配線に付随して存在する寄生容量を該スイッチ信号
    回路からの定電流で充電することによりランプ波を発生
    させたことを特徴とする請求項1または2記載のアナロ
    グスイッチ回路。
  4. 【請求項4】 定電流回路を、スイッチ信号回路に印加
    されている電源電圧を分圧する抵抗と、該抵抗により分
    圧された電圧がゲートに印加され飽和動作させられるM
    OSFETとを具えたものとしたことを特徴とする請求
    項3記載のアナログスイッチ回路。
  5. 【請求項5】 定電流回路を、カレントミラー回路を用
    いて構成したことを特徴とする請求項3記載のアナログ
    スイッチ回路。
  6. 【請求項6】 スイッチ信号の配線に、スイッチ信号回
    路からの電流で充電されるコンデンサを接続したことを
    特徴とする請求項1または2記載のアナログスイッチ回
    路。
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