JP3407225B2 - 耐炎性ポリエステルの製造法 - Google Patents

耐炎性ポリエステルの製造法

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JP3407225B2 JP19038693A JP19038693A JP3407225B2 JP 3407225 B2 JP3407225 B2 JP 3407225B2 JP 19038693 A JP19038693 A JP 19038693A JP 19038693 A JP19038693 A JP 19038693A JP 3407225 B2 JP3407225 B2 JP 3407225B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は優れた耐炎性を有する繊
維またはフィルム、ボード等の形成能を有するポリエス
テルの製造法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、人間尊重の立場から繊維をはじめ
種々の成形物において難燃化の必要性が叫ばれ、種々の
努力が払われている。線状ポリエステルから製造される
成形品においても耐炎性を付与するために、ポリマー製
造時に耐炎性付与物質を添加して共重合またはブレンド
させる方法、成形品の製造時にポリエステルに耐炎性付
与物質を練り込む方法、さらにはポリエステルからの成
形品を後加工することにより耐炎性を付与する方法など
が提案されている。これらの方法の中で工業的価値を考
慮した場合、最も簡便でしかも得られる成形品の諸性能
を損なわないという点で、ポリマー製造時に耐炎性付与
物質を添加して共重合する方法が有利であり、この目的
のために従来から種々のリン系化合物、例えばリン酸ト
リフェニル等のリン酸エステル類やベンゼンホスホン酸
誘導体のようなホスホン酸類などが使用されてきた。 【0003】しかし、このような化合物を用いる場合に
は、ポリエステルの製造時に触媒の失活が起こり、重合
時間の大幅な延長が見られたり、ポリマーの三次元化が
生じたりする原因になっていた。さらにポリエステル製
造系よりリン化合物が飛散し、ポリエステルに導入され
るリン化合物が減少してポリエステルの耐炎性効果が低
下したり、飛散したリン化合物によって環境汚染等の問
題を生じることがあった。これらの諸問題を解決する方
法として、カルボキシホスフィン酸を共重合する方法
(特公昭53−13479号公報)が知られている。こ
の方法によれば、上記した問題点は解決でき、リン含有
量の多い、高重合度のポリマーが容易に得られるもの
の、強酸であるホスフィン酸を使用するため重合時にエ
ーテル結合が増加し、ポリマーの融点が低下したり、成
型品の耐光性が悪化するという問題があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決するためになされたものであって、その目的は、優れ
た耐炎性ならびに諸物性を有する繊維、フィルムおよび
ボード等の成形品を容易に提供し得る耐炎性ポリエステ
ルの製造法を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、ポリエステルを製
造するに際し、リン化合物を塩基性有機化合物と反応さ
せたのちポリエステル製造系に添加することにより、エ
ーテル結合が抑制され、優れた耐炎性能をもつ耐炎性ポ
リエステルが得られることを見出し、遂に本発明を完成
するに到った。すなわち本発明は、一種以上のジカルボ
ン酸もしくはそのエステル形成性誘導体と一種以上のジ
オールもしくはそのエステル形成性誘導体および/また
は1種以上のオキシカルボン酸もしくはそのエステル形
成性誘導体から、ポリエステルを製造するに際し、ポリ
エステル中のリン原子含有量が500〜40000pp
mとなるように下記一般式化2で示されるホスホン酸ま
たはその誘導体をあらかじめ塩基性有機化合物と反応さ
せて添加することを特徴とする耐炎性ポリエステルの製
造法である。 【0006】 【化2】 (ただし、式中R1は炭素原子数1〜18の1価の有機
基、R2は炭素数1〜18の1価の有機基または水素原
子を表す。) 【0007】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明の耐炎性ポリエステルの製造において使用されるリ
ン化合物は、前記一般式化2で示されるホスホン酸また
はその誘導体であるが、式中R1及びR2として好ましい
ものは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、n−ブチル、第3級ブチル、n−ヘキシル、n−オ
クチル等の低級アルキル基、フェニル、1−ナフチル、
2−ナフチル等のアリール基、ベンジル基などのアラル
キル基、シクロペンチル、シクロヘキシル基等のシクロ
アルキル基などが挙げられる。またこれらの炭化水素基
はハロゲン原子に置換されてもよい。R2として好まし
いものはカルボキシル基、またはそのアリキルエステ
ル、アリールエステル、シクロアルキルエステル、ヒド
ロキシル基、ヒドロキシアルコキシカルボニル基などが
挙げられる。またAとして好ましいものはメチレン、エ
チレン、1,2−プロピン、1,3−プロピレン等のア
ルキレン基、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン
等のアリーレン基、1,3−シクロヘキシレン、1,4
−シクロヘキシレン等のシクロアルキレン基、1,3−
キシリレン、1,4−キシリレン等があげられる。 【0008】前記一般式化2で示される化合物として
は、例えばメチルホスホン酸、フェニルホスホン酸、モ
ノメチルメチルホスホン酸、モノエチルフェニルホスホ
ン酸、モノ−(2−ヒドロキシエチル)フェニルホスホ
ン酸等が挙げられる。なお一般式化2で示されるリン化
合物は、従来公知の方法により合成される。すなわち、
H.G.Hennig undG.Hilgetag著、J.Prakt.C
hem.29,86(1965)記載の方法、及びV.K.
Chajrullinその他著、Z.obsc.Chim.37 (196
7)Nr3,S.710−714に記載の方法等により
合成される。 【0009】なお本発明において、前記一般式化2で示
されるホスホン酸誘導体の他に下記一般式化3で示され
るリン化合物を併用してもよい。 【化3】(ただし、式中R1は炭素原子数1〜18の1価の有機
基、R3は1価のエステル形成性官能基、Aは炭素数1
〜18の2価の有機基を表す。)上記一般式化3で示さ
れるリン化合物の具体例としては、例えば(2−カルボ
キシエチル)メチルホスフィン酸、(2−カルボキシエ
チル)フェニルホスフィン酸、(2−メトキシカルボニ
ルエチル)メチルホスフィン酸、(2−メトキシカルボ
ニルエチル)フェニルホスフィン酸、(2−ヒドロキシ
エトキシカルボニルエチル)メチルホスフィン酸、(2
−ヒドロキシエトキシカルボニルエチル)フェニルホス
フィン酸、(4−カルボキシフェニル)フェニルホスフ
ィン酸、(2−ヒドロキシエチル)フェニルホスフィン
酸等が挙げられる。 【0010】次に本発明において、前記一般式化2で示
されるホスホン酸またはその誘導体と反応させる塩基性
有機化合物としては、トリエチルアミン、トリ−n−ブ
チルアミン、シクロヘキシルアミン、ピリジン、アニリ
ン、ジメチルアニリン等のアミン化合物、トリエチルア
ミン酢酸塩、シクロヘキシルアミン酢酸塩等の有機酢酸
塩、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等の
カルボン酸アミド類が挙げられる。とくにポリマー色調
の面からトリエチルアミンが好ましい。リン化合物との
反応は無溶媒、溶媒中のいずれでもよく、好ましくは、
ポリエステル製造原料であるジオールもしくはそのエス
テル形成性誘導体中で反応させることが添加の工程上有
利である。塩基性化合物が水酸化ナトリウムや酢酸ナト
リウムのような金属塩の場合、ポリエステル製造時に、
テレフタル酸等の酸成分の金属塩が沈降し、ポリマーが
白濁するので用いることは出来ない。 【0011】本発明における一般式化2で示されるホス
ホン酸またはその誘導体(以下リン化合物ともいう)は
ポリマー中にリン原子として500〜40000ppm
含まれるように使用するのが適当であり、特に通常の繊
維用ポリエステルでは2000〜10000ppmにな
るように使用するのが好ましい。上記リン化合物の使用
量が上述の範囲より小さくなれば所望の耐炎性を有する
ポリエステルを得るのが困難になり、一方使用量が上述
の範囲より大きくなれば得られるポリエステルの物理的
性質が低下するだけでなく、ポリエステルを製造する際
の操業性が低下するので好ましくない。 【0012】本発明において耐炎性ポリエステルを製造
する際に上記リン化合物をポリエステルを製造系に添加
する方法については特に限定されない。例えば、ジカル
ボン酸ジエステルとジオールとのいわゆるエステル交換
法によりポリエステルを製造する際にはエステル交換反
応の際に上記リン化合物を添加するのが好ましい。また
ジカルボン酸とジオールとのいわゆるエステル化法によ
りポリエステルを製造する際においてもエステル化反応
の際に上記リン化合物を存在させるのが望ましい。な
お、上記リン化合物はエステル交換反応、エステル化反
応終了後、すなわち重縮合時に添加してもよい。しか
し、重縮合の後期段階に添加することは重縮合時間の大
幅な延長を伴い好ましくない。 【0013】本発明において、耐炎性ポリエステルを製
造するために用いられるジカルボン酸成分としては、テ
レフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、4,4−ジ
フェニルジカルボン酸、ビス(4−カルボキシフェニ
ル)エーテル、ビス(4−カルボキシフェニル)スルホ
ン、1,2−ビス(カルボキシフェノキシ)エタン、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸、2,5−ジブロムテ
レフタル酸、テトラブロムテレフタル酸等の芳香族カル
ボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ヘキ
サヒドロテレフタル酸等の脂肪族ジカルボン酸、あるい
はこれらの混合物が挙げられる。一方ジオール成分とし
ては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコ
ール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサ
ンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、あるい
はこれらの混合物が挙げられる。またオキシカルボン酸
成分としては、p−オキシ安息香酸、p−ヒドロキシエ
トキシ安息香酸が挙げられる。 【0014】本発明において、耐炎性ポリエステルは上
記のジカルボン酸成分、ジオール成分および/またはオ
キシカルボン酸成分、および塩基性有機化合物と反応さ
せた一般式化2で示されるリン化合物より製造される
が、エステル交換あるいはエステル化反応ともに従来公
知の方法により実施することができる。すなわちエステ
ル交換、エステル化反応の触媒として、従来公知のアル
カリ土類金属、亜鉛、マンガン、コバルト、チタン等の
金属化合物を使用することができる。同様のことが重縮
合についてもあてはまる。すなわち本発明において重縮
合の触媒として従来公知のアンチモン化合物、ゲルマニ
ウム化合物、コバルト化合物、チタン化合物を用いるこ
とができる。なお本発明により耐炎性ポリエステルを製
造するに際し、通常用いられる添加剤、例えば酸化チタ
ン、カーボンブラック等の顔料、さらに安定剤、可塑
剤、静電剤等を用いることは本発明の趣旨よりはずれる
ものではない。 【0015】 【作用】以上詳述したように本発明によれば、強酸であ
るホスフィン酸やホスホン酸を使用した場合に避けられ
なかったエーテル結合の増加を、通常のポリエステルの
製造方法を大幅に変更する事なく抑制し、極めて容易に
高品質の耐炎性ポリエステルを得ることができるのであ
るが、その理由としては、強酸であるホスフィン酸やホ
スホン酸を予め塩基性有機化合物によって中和し、反応
系における酸性度を下げ、その結果エーテル結合が抑制
されるものと思われる。 【0016】 【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお実施例中、部とあるのは重量部を、パーセントとあ
るのは重量パーセントを意味し、固有粘度はフェノール
−1,1,2,2,−テトラクロルエタン(重量比3:2)
混合溶媒中30℃で測定した値より求めたものである。
ジエチレングリコール(DEG)の含有量はポリマー中
の全グリコール単位中のDEGのモル%で表した。耐炎
性はポリエステル重合体を常法により紡糸、延伸して得
た糸をメリヤス編みとし、その1グラムを長さ10cm
にまるめて径10mmの針金コイル中に挿入して、45
゜の角度に保持し、下端から点火し、火源を遠ざけて消
火した場合は再び点火を繰り返し、全試料を燃焼しつく
すのに要する点火回数をもとめ、5個の試料についての
平均値で表したものである。 【0017】実施例1 撹拌機、温度計、滴下ロートのついた4つ口フラスコ
に、フェニルホスホン酸46部と100部のエチレング
リコールを仕込み、50〜60℃に加熱して溶解した。
さらに、トリエチルアミン59部を滴下ロートより温度
を50℃以下に保ちながら滴下して反応させた。撹拌
機、蒸留塔、圧力調整器をそなえたステンレス製オート
クレーブにテレフタル酸1236部、エチレングリコー
ル955部、及び上記反応で得たリン化合物のエチレン
グリコール溶液を仕込み、さらに三酸化アンチモンを
0.55部、トリエチルアミン11部加えて、230
℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化により生
成する水を系外に逐次除去しながら2時間エステル化反
応を行った。続いて1時間で系の温度を275℃まで昇
温してこの間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHg
とし、この条件下で2時間重縮合を行った。得られたポ
リマーの〔η〕は0.61でリン含有量は5880pp
m、DEG含有量は2.6%であった。このポリマーを
常法により、紡糸、延伸して得た糸の耐炎回数は5.6
回であった。 【0018】実施例2 実施例1においてフェニルホスホン酸46部の代わりに
メチルホスホン酸27部を使用した以外は、実施例1と
同様にポリエステルを製造した。得られたポリマーの
〔η〕は0.63、リン含有量は5830ppm、DE
Gは2.7%、耐炎回数は5.0回であった。 【0019】実施例3 実施例1においてトリエチルアミン59部のかわりに、
トリエチルアミン酢酸塩94部を用いた他は実施例1と
同様にポリエステルを製造した。得られたポリマーの
〔η〕は0.63、リン含有量は5890ppm、DE
Gは2.8%、耐炎回数は4.9回であった。 【0020】比較例1 実施例1においてフェニルホスホン酸46部をエチレン
グリコール100部に溶解しただけで使用し、実施例1
と同様にポリエステルを製造した。得られたポリマーの
〔η〕は0.62、リン含有量は5230ppmであっ
た。DEGは5.2%と多く、耐炎回数は4.6回であ
った。 【0021】比較例2 実施例1においてフェニルホスホン酸46部をエチレン
グリコール100部に溶解し、リン化合物のエチレング
リコール溶液をつくった。撹拌機、蒸留塔、圧力調整器
をそなえたステンレス製オートクレーブにテレフタル酸
1236部、エチレングリコール955部、及び上記反
応で得たリン化合物のエチレングリコール溶液を仕込
み、さらに三酸化アンチモンを0.55部、トリエチル
アミン59部加えて、以下実施例1と同様にしてポリエ
ステルを製造した。得られたポリマーの〔η〕は0.6
3、リン含有量は5980ppm、DEGは5.1%と
多く、耐炎回数は4.9回であった。 【0022】実施例4 撹拌機、温度計、滴下ロートのついた4つ口フラスコ
に、(2−メトキシカルボニルエチル)フェニルホスフ
ィン酸33部、フェニルホスホン酸23部と100部の
エチレングリコールを仕込み、50〜60℃に加熱して
溶解した。さらに、トリエチルアミン30部を滴下ロー
トより温度を50℃以下に保ちながら滴下して反応させ
た。撹拌機、蒸留塔、圧力調整器をそなえたステンレス
製オートクレーブにテレフタル酸1236部、エチレン
グリコール955部、及び上記反応で得たリン化合物の
エチレングリコール溶液を仕込み、さらに三酸化アンチ
モンを0.55部、トリエチルアミン11部加えて、2
30℃、ゲージ圧2.5kg/cm2でエステル化によ
り生成する水を系外に逐次除去しながら2時間エステル
化反応を行った。続いて1時間で系の温度を275℃ま
で昇温してこの間に系の圧力を徐々に減じて0.1mm
Hgとし、この条件下で2時間重縮合を行った。得られ
たポリマーの〔η〕は0.63でリン含有量は5920
ppm、DEG含有量は2.3%であった。このポリマ
ーを常法により、紡糸、延伸して得た糸の耐炎回数は
4.9回であった。 【0023】実施例5 撹拌機、温度計、滴下ロートのついた4つ口フラスコ
に、フェニルホスホン酸46部と100部のエチレング
リコールを仕込み、50〜60℃に加熱して溶解した。
さらに、トリエチルアミン30部を滴下ロートより温度
を50℃以下に保ちながら滴下して反応させた。撹拌
機、蒸留塔、圧力調整器をそなえたステンレス製オート
クレーブにテレフタル酸ジメチル1444部、エチレン
グリコール955部、酢酸亜鉛0.34部を仕込み、1
50〜230℃で2時間エステル交換反応を行った。つ
いで上記反応で得たリン化合物のエチレングリコール溶
液、三酸化アンチモンを0.55部を加えて、以下実施
例1と同様にポリエステルを製造した。得られたポリマ
ーの〔η〕は0.64でリン含有量は5920ppm、
DEG含有量は1.4%であった。このポリマーを常法
により、紡糸、延伸して得た糸の耐炎回数は5.1回で
あった。 【0024】比較例3 撹拌機、温度計、滴下ロートのついた4つ口フラスコ
に、メチルホスホン酸2部と100部のエチレングリコ
ールを仕込み、50〜60℃に加熱して溶解した。さら
に、トリエチルアミン2.2部を滴下ロートより温度を
50℃以下に保ちながら滴下して反応させた。撹拌機、
蒸留塔、圧力調整器をそなえたステンレス製オートクレ
ーブにテレフタル酸1236部、エチレングリコール9
15部、及び上記反応で得たリン化合物のエチレングリ
コール溶液を仕込み、さらに三酸化アンチモンを0.5
5部、トリエチルアミン11部加えて、230℃、ゲー
ジ圧2.5kg/cm2でエステル化により生成する水
を系外に逐次除去しながら2時間エステル化反応を行っ
た。続いて1時間で系の温度を275℃まで昇温してこ
の間に系の圧力を徐々に減じて0.1mmHgとし、こ
の条件下で2時間重縮合を行った。得られたポリマーの
〔η〕は0.64でリン含有量は220ppm、DEG
含有量は1.2%であった。このポリマーを常法によ
り、紡糸、延伸して得た糸の耐炎回数は1.1回であっ
た。 【0025】 【発明の効果】本発明の方法、すなわち強酸であるホス
ホン酸を塩基性有機化合物と反応させてからポリエステ
ル製造系に添加するという方法を採用することにより、
通常のポリエステルの製造方法を大幅に変更する事な
く、エーテル結合が抑制され、かつ耐炎性の優れたポリ
エステルを容易に得ることができるので産業界に寄与す
ること大である。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 一種以上のジカルボン酸もしくはそのエ
    ステル形成性誘導体と一種以上のジオールもしくはその
    エステル形成性誘導体および/または1種以上のオキシ
    カルボン酸もしくはそのエステル形成性誘導体から、ポ
    リエステルを製造するに際し、ポリエステル中のリン原
    子含有量が500〜40000ppmとなるように下記
    一般式化1で示されるホスホン酸またはその誘導体をあ
    らかじめ塩基性有機化合物と反応させて添加することを
    特徴とする耐炎性ポリエステルの製造法。 【化1】 (ただし、式中R1は炭素原子数1〜18の1価の有機
    基、R2は炭素数1〜18の1価の有機基または水素原
    子を表す。)
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