JP3400688B2 - 乾式二重床構造および間取り変更方法 - Google Patents

乾式二重床構造および間取り変更方法

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JP3400688B2
JP3400688B2 JP27655797A JP27655797A JP3400688B2 JP 3400688 B2 JP3400688 B2 JP 3400688B2 JP 27655797 A JP27655797 A JP 27655797A JP 27655797 A JP27655797 A JP 27655797A JP 3400688 B2 JP3400688 B2 JP 3400688B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、間取り変更を従来
のものよりも格段に容易に行えるようにした乾式二重床
構造およびその間取り変更方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、特に集合住宅では、遮音性、転倒
時の衝撃緩和性、歩行性、居住性等を向上させるために
床を二重とする構造が多く採用されるようになってき
た。従来は、先行して壁下地を施工し、個々の部屋毎に
二重床とする壁先行工法が主流であったが、最近は施工
の省力化、工期短縮等の利点から、二重床を先行して施
工した後、壁下地を設ける床先行工法が注目されるよう
になってきた。
【0003】前記乾式二重床工法は、図16に示される
ように、1つの独立した床パネルの四隅にそれぞれに支
持脚51、51…を有する脚付パネルユニット50を用
いる脚付パネル方式と、図17に示されるように、床パ
ネル55、55…の四隅の交点部およびパネル側縁に、
隣接する床パネル55を共通的に支持する支持脚54、
54…を設けて支持させる共通支持脚方式と、図18に
示されるように、床パネル56の片がわ側縁にのみ支持
脚57、57…を設けるとともに、支持脚配設側の側縁
に段状の枠板58を設けた床パネルとし、順次床パネル
56の他方側側縁を隣接する床パネル56の枠板58に
支持させる片載せ方式とに大別される(図16及び図1
8はフクビ化学工業株式会社製カタログより抜粋)。な
お、前記脚付パネル方式の場合には、床パネルの一体化
を図るために捨て張り52が必須となり、共通支持脚方
式と片載せ方式では床仕上げ材の種類によっては捨て張
りが不要とされる。
【0004】他方、近年ライフスタイルの多様化や変
化、永住志向の傾向から居住後に、たとえば畳からフロ
ーリング等への模様替えや間取り変更が容易に行える居
住構造が要求されるようになってきているとともに、老
齢化の傾向から部屋間で段差を持たせないバリアフリー
が導入されるようになってきた。前記床先行工法におけ
るバリアフリーへの対応化方法としては、すべての畳、
フローリング、カーペット等の床仕上げ材を同じ厚さと
し、二重床をすべて同じレベルとする方法と、部屋の境
界部で二重床自体に段差を設けておき、床仕上げ材を敷
設した状態で床仕上げレベルを同じとする方法がある
が、前者の「すべての仕上げ材の厚さを同じとする方
法」は、確かにバリアフリーが容易に実現し得るように
なり、将来の模様替えや間取り変更に対して容易に対応
し得るようになるが、機能およびコストの点から現実的
な方策として採用し得ず、実際には後者の「二重床の段
差をもってバリアフリーとする方法」が採用されてい
る。しかし、この場合の模様替えや間取り変更には大規
模な改修工事が必要となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】具体的に前記脚付パネ
ル方式の場合には、各床パネルが独立しているため基本
的に床パネル毎の高さ変更が可能であるが、高さ変更の
ために捨て張りを一旦撤去しなければならないととも
に、セッティングされている各床パネルを撤去または移
動した後、対象の床パネルの支持脚について高さ調整を
行い、あるいは壁直下に位置する支持脚を壁直下用支持
脚(鉛直方向の弾性変形が小さい脚)に交換し、再び床
パネルをセッティングし直す手順を踏まなければならな
い。
【0006】また、共通支持脚方式の場合も同様に、セ
ッティングされている各床パネルを一旦撤去または移動
し、各支持脚について高さ調整を行い、壁下の支持脚に
ついては壁直下用支持脚に交換し、新たに床パネルをセ
ッティングし直す手順を踏まなければならない。しか
も、この方式の場合には、支持脚の台座と床パネルとが
粘着材によって強固に接着されていることが多く、床パ
ネルの撤去または移動が容易でないとともに、支持脚と
して金属ボルト製のものを用い、レベル調整後に緩み止
めのために接着剤により固めていることが多いため、実
際には変更箇所の支持脚をすべて交換せざるを得ないな
どの問題もある。
【0007】さらに、片載せ方式の場合には、パネル片
側の支持を隣接する床パネルの枠板に支承させている関
係上、順次仮受けしながら床パネルの撤去を行わなけれ
ばならず、非常に手間が掛かる工事となっている。改修
に当たっては、むしろ一旦全部を壊して再度二重床を施
工し直した方が効率良くかつ低コストで済むようにな
る。
【0008】いずれにしても、これら従来の床パネル方
式では、模様替えや間取り変更に当たり、施工手間も掛
かり非常にコストも嵩むものとなっている。また、間取
り変更時の段差部納まり構造も標準化、パターン化され
ておらず、施工箇所に毎に独自の工夫を凝らしながら施
工を行っているのが実状である。
【0009】そこで、本発明の主たる課題は、バリアフ
リー化を前提に、居住後に床の模様替えや間取り変更が
容易かつ短期間に行えるようにした乾式二重床構造を提
供するとともに、間取り変更のパターン化、標準化を実
現し、施工の容易化を図り得る間取り変更方法を提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
請求項1記載の発明として、方形状床パネルの少なく
とも四隅に高さ調整可能な支持脚を備えるとともに、床
パネル各辺のそれぞれに床パネルの上面レベルより床パ
ネルの厚み分だけ下がる段状載座面を設けた脚付パネル
ユニットを用い、この脚付パネルユニットを平面XY方
向のそれぞれに隣接する脚付パネルユニットとの間に溝
状の空間を空けながら桝目配置で設置するとともに、
記溝状空間部に段状載座面を取付面として溝蓋床パネル
を敷設し、かつ前記脚付パネルユニットの支持脚直上ま
たはその近傍位置或いは支持脚の中間位置を間取り境界
とし、段差パッキンを介在させて間仕切り壁または敷居
を設けるとともに、前記間仕切りまたは敷居を跨ぐそれ
ぞれの部屋で二重床のレベルに段差を設けてあることを
特徴とする乾式二重床構造が提供される。
【0011】請求項2記載の発明として、前記溝蓋床パ
ネルを前記段状載座面に対してビス等の可逆的な連結手
段によって堅固に固定してある請求項1記載の乾式二重
床構造が提供される。
【0012】請求項3記載の発明として、前記支持脚
は、支持脚の配設位置に床パネルを上下方向に貫いて貫
通孔が形成されるとともに、この貫通孔の裏面側に固設
された脚支持用ナット部材と、この脚支持用ナット部材
に螺設されるとともに、上面側から着脱自在とされる脚
ボルトとからなる構造である請求項1、2記載の乾式二
重床構造が提供される。
【0013】請求項4記載の発明として、前記床パネル
の中間部および/または側辺中間部に、予め前記脚ボル
トのための貫通孔、あるいは該貫通孔と共に脚支持用ナ
ット部材を設けてある請求項1〜3記載の乾式二重床構
が提供される。
【0014】請求項5記載の発明として、平面正方形状
の床パネルの少なくとも四隅に高さ調整可能な支持脚を
備えるとともに、床パネル各辺のそれぞれに床パネルの
上面レベルより床パネルの厚み分だけ下がる段状載座面
を設けた脚付パネルユニットを用い、前記脚付パネルユ
ニットを平面XY方向に芯々で1.3〜2×支持脚間寸
法Lの配置寸法により隣接する脚付パネルユニットとの
間に溝状の空間を空けながら桝目配置で設置するととも
に、前記溝状空間部に床パネル側縁に形成された段状載
座面を取付面として溝蓋床パネルを敷設し、かつ前記脚
付パネルユニットの支持脚直上またはその近傍位置或い
は支持脚の中間位置を間取り境界とし、段差パッキンを
介在させて間仕切り壁または敷居を設けるとともに、前
記間仕切りまたは敷居を跨ぐそれぞれの部屋で二重床の
レベルに段差を設けてある乾式二重床構造とし、間取り
変更に当たり、間仕切りまたは敷居等の新設/移動は、
平面XY方向に0.3〜1×支持脚間寸法Lのモデュー
ル単位で行うこととし、基本的に前記脚付床パネルユニ
ットを定位させたまま所定の溝蓋床パネルのみを撤去し
て、高さ変更の必要な支持脚の交換または調整、および
床パネルの中間に前記間仕切りまたは敷居が配設される
場合には、床パネルの中間部および/または側辺中間部
に支持脚の増設を行った後、間仕切りまたは敷居等の新
設/移動を行い、最後に撤去された前記溝蓋床パネルを
元に戻し間取り変更作業を完了することを特徴とする間
取り変更方法が提供される。
【0015】請求項6記載の発明として、住戸内を将来
の間取り変更予定領域と間取り変更未定領域とに区分
し、前記脚付床パネルの配置間隔パターンを1.3〜2
×支持脚間寸法Lの範囲内で任意に複数設定し、相対的
に小寸法側の配置間隔パターンを前記間取り変更予定領
域に割り当て、相対的に大寸法側の配置パターンを前記
間取り変更未定領域に割り当てする請求項記載の間取
り変更方法が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳述する。
【0017】図1は本発明に係る乾式二重床構造の平面
図であり、図2は図1のII−II線矢視図である。
【0018】本乾式二重床構造は、平面視で正方形状の
床パネル2の四隅にそれぞれ支持脚4、4…を備え、か
つ前記床パネル2の各辺に床パネル2の平面レベルより
も床パネル2の厚み相当分だけ下がる段状載座面2aが
形成された脚付パネルユニット1を基本パネルとして、
これを平面XY方向のそれぞれに隣接する脚付パネルユ
ニット1との間に溝状の空間7を空けながら桝目配置で
設置し、前記溝状空間7部に前記段状載座面2a、2a
を取付面として溝蓋床パネル5、6を敷設した構造とさ
れる。
【0019】以下、具体的に詳述すると、前記脚付パネ
ルユニット1は、図2に示されるように、パーティクル
ボードなどの床パネル2の四隅に、好ましくは合成樹脂
等の材質からなる高さ調整可能な支持脚4、4…を設け
るとともに、床パネル2の周囲に対し該床パネル2と支
持脚4、4との間に枠板3を介在させて側縁部分に溝蓋
床パネル5、5…の横架座面となる段状載座面2a,2
a…を形成したものであり、本例では前記支持脚4、4
の芯々距離Lは600mmとされている。なお、この支持
脚距離LはISO等の動向を考慮して設定したものであ
り、現在の建築材料で使用されている303/606/
910mm…をモデュール単位として設定する場合には、
この単位系に従い606mmとなる。但し、これらの数値
に限定されるものではない。
【0020】前記段状載座面2aの形成方法としては、
上記枠板3による方法の他、たとえば図3に示されるよ
うに、支持脚4、4…が固定された一枚の床パネル2A
の上に、さらに前記床パネル2Aよりも若干小寸法の捨
て床パネル2Bを重ねて固定し、側縁部に段状載座面2
aを形成することでもよい。
【0021】また、前記支持脚4のタイプとしては、現
在金属製のものと合成樹脂製のものとがあり、金属製の
ものは経時的な緩みを防止するため調整後にネジ部を接
着剤により固めるようにしている。したがって、将来の
間取り変更時に高さ調整が不可能となり支持脚4の交換
を余儀なくされる。これに対して、合成樹脂のものは樹
脂の弾性により緩みが少ないことが確認されており、容
易に将来の高さ調整に対応し得るため、本発明の趣旨に
従い合成樹脂製のものが好適に用いられる。
【0022】前記支持脚4は、支持脚ナット4aと支持
脚ボルト4bとからなり、支持脚4の配設位置に床パネ
ル2を上下方向に貫いて形成された貫通孔2bを通して
前記支持脚ボルト4bを抜き取り/挿入が可能とされ、
さらに床上から高さ調整が可能とされるものである。こ
のような支持脚4としては、たとえばフクビ化学工業株
式会社製二重床用ボルトとして入手が可能である。した
がって、将来の間取り変更に備えて、図4に示されるよ
うに、床パネル2の中央および/または側辺中央位置に
それぞれ貫通孔2c,2d…を形成するとともに、その
裏面側に支持脚ナット4aを固定しておけば、図5に示
されるように、支持脚11の増設が非常に簡単に行える
ようになる。
【0023】なお、間取り変更後の間仕切りや敷居が床
パネル2の中央に配置される場合であっても構造的な支
持条件が許せば、すなわち間仕切り等を支える支持脚の
支間距離が大きくなっても構造的に問題がないことが確
認される場合には、床パネル2の中央あるいは側辺中央
部にのみ、前記貫通孔2cと共に支持脚ナット4aを取
付けるようにしてもよい。また、材料コストを抑えるた
めに、支持脚の増設が困難な床パネル2の中央には貫通
孔2cと共に支持脚ナット4aを取付け、比較的支持脚
の増設が容易な側辺中央には貫通孔2d,2d…のみを
形成しておくことでもよい。
【0024】前記脚付パネルユニット1は、図1に示さ
れるように、たとえば平面XY方向に芯々で1.5×支
持脚間寸法Lの配置寸法により、X方向およびY方向の
それぞれに隣接する脚付パネルユニット1、1…との間
に溝状の空間7を空けながら桝目配置で設置される。す
なわち、平面パターン上、平面XY方向それぞれの方向
に支持脚4、4…を交点とする600mmと300mmとの
寸法が交互に繰り返されるグリッド(タータングリッド
と呼ばれる)において、脚付パネルユニット1、1…が
前記600mm角のグリッドの交点部に支持脚4、4…を
一致させて配置され、隣接する脚付パネルユニット間に
は支持脚間距離で300mm幅の溝状空間7、7…が形成
され、床パネル2の側縁に形成された段状載座面2a,
2a…を取付面として溝蓋床パネル5、6が敷設される
構造とされる。
【0025】前記溝蓋床パネル5、6は、前記段状載座
面2a,2a…に対してドリルビス等の連結手段10、
10…によって堅固に固定することで、各脚付パネルユ
ニット1、1…間での一体化が図れるようになり、従来
脚付パネルでは必須とされていた捨て張りを不要とする
ことができる。また、前記溝蓋床パネルの敷設パターン
としては、たとえば図1及び図6に示されるように、2
グリッド分の側部溝蓋床パネル5、5…と、脚付パネル
ユニット2、2…の交点部に配置される交点部溝蓋床パ
ネル6とによる敷設パターンや、図7に示されるように
3グリッド分の側部溝蓋床パネル8と、2グリッド分の
側部溝蓋床パネル9との組み合わせによる敷設パターン
とすることができる。特に、図6の敷設パターンの場合
には、側部溝蓋床パネル5、5…のみを脚付パネルユニ
ット1、1…にドリルビス10、10…で固定すれば、
全体の一体化が図れるようになり、交点部溝蓋床パネル
6については、簡単なテープ等で止めておくだけでよ
い。そのため、簡易的には交点部溝蓋床パネル6、6…
のみを撤去すれば、交点部の四隅奥側にある支持脚4、
4…について高さ調整が可能となるとともに、二重床お
よび床下配管等の点検や床下空間からの配線の取り出し
などが容易に行えるようになる。
【0026】次いで、前述した乾式二重床構造における
間仕切りや敷居等の新設または変更時の段差部納まり構
造について詳述する。
【0027】前記乾式二重床構造では、タータングリッ
ドの交点部に対して支持脚4、4…が整列的に位置さ
れ、かつ床パネル2の中央および/または側辺中央に対
する脚の増設が簡単に行えるようになっているため、間
仕切り、敷居の新設または移動は、0.5×支持脚間寸
法Lの寸法、すなわち300mm角のグリッドが基本モデ
ュール(基本単位)として設定される。なお、この間仕
切り等のためのモデュールグリッドを図1に符号Sの鎖
線にて図示している。
【0028】本二重床構造では、バリアフリーのための
段差構築構造(間仕切り等の納まり構造)が完全にパタ
ーン化されるため、間仕切りや敷居の新設、あるいは移
動であっても施工後の納まり構造は同じとなるため、各
パターン毎にその段差納まり構造について順に述べるこ
ととする。
【0029】基本モデュールは前述の如く300mmグリ
ッドを単位として設定されているため、脚付パネルユニ
ット1の端部で上がり段差が生じる場合(第1ケース)
と、脚付パネルユニット1の端部で下がり段差が生じる
場合(第2ケース)と、脚付パネルユニット1の中央で
段差が生じる場合(第3ケース)の3つの段差パターン
についてその納まり構造を提案すればよいこととなる。
【0030】先ず、図8に示されるように、脚付パネル
ユニット1の端部に間仕切り12が配置され右側に上が
り段差が生じる場合は、図9に示されるように、間仕切
り境界部において、段状載座面2aに第1段差パッキン
13aを設置するとともに、この段差パッキン13aと
床パネル2の側端部とに跨って第2段差パッキン13b
を設置し、さらにこの第2段差パッキン13bの床パネ
ル2側に第3段差パッキン13cを配置し、この第3段
差パッキン13cを基台として間仕切り12が配設され
る。上がり段差側では、前記第3段差パッキン13cの
側部の段状部分を載座面として溝蓋床パネル5が設置さ
れる構造とされる。
【0031】また、図10に示されるように、脚付パネ
ルユニット1の端部に間仕切り12が配置され右側に下
がり段差が生じる場合は、図11に示されるように、間
仕切り境界部において、上がり段差側に下がり段差側の
レベルに合わせて一の脚付パネルユニット1’を配設す
るとともに、この脚付パネルユニット1’の左側段状載
座面2aに第1段差パッキン13aを設置するととも
に、この段差パッキン13aと床パネル2の側端部とに
跨って第2段差パッキン13bを設置する一方、前記脚
付パネルユニット1’の右側において床パネル2の側端
上に第3段差パッキン13cを設置し、前記第2段差パ
ッキン13bと第3段差パッキン13cとに跨って板状
床パネル14を横架し、前記第3段差パッキン13cの
直上に間仕切り12を設けた構造とされる。
【0032】さらに、図12に示されるように、脚付パ
ネルユニット1の中央に間仕切り12が配置され右側に
下がり段差が生じる場合は、図13に示されるように、
間仕切り境界部において、先ず床パネル2の中央に支持
脚11を増設した上で、この増設支持脚11上に第3段
差パッキン13cを設置する一方、この脚付パネルユニ
ット1の右側段状載座面2aに第1段差パッキン13a
を設置するとともに、この段差パッキン13aと床パネ
ル2の側端部とに跨って第2段差パッキン13bを設置
し、この第2段差パッキン13bと前記第3段差パッキ
ン13cとに跨って追加床パネル14を横架し、前記第
3段差パッキン13cの直上に間仕切り12を設ける構
造としている。
【0033】以上、3ケースの段差納まり構造から判る
ように、例外的に前記第1ケースでは板状床パネル14
が不要とされるものの、すべてのケースで第1段差パッ
キン13a、第2段差パッキン13bおよび第3段差パ
ッキン13cが共通的に使用されており、またそれ以外
の余計な部品を必要としない点で構造が非常に簡易で標
準化されている。また、床パネル2の側部に枠板3が設
けられ、段状載座面2aが形成されているために、支持
脚4の直上位置に間仕切り12を配置することが非常に
容易となっている。換言すれば、床パネル2の周囲に段
状載座面2aを形成する構成が、二重床の一般部での高
さ変更が容易に行える利点を生み出しているとともに、
さらに段差境界部においても間仕切り12を支持脚の直
上に配置するのを容易化し、しかも規定化された部品で
各パターンでの段差構築を容易化するよう機能してい
る。
【0034】以上、標準的な間取り変更パターンおよび
段差部納まり構造について説明したが、本発明の同趣旨
の範囲内で種々の変更が可能である。たとえば、本例で
は間取り変更パターンについて基本モデュールを300
mmに固定し、間仕切り12位置を床パネル2の支持脚直
上の2箇所と中央の計3箇所に限定したが、支持脚4の
直上から若干ずれた位置に間仕切り12を位置させるよ
うにしても良いし、あるいは床パネル2の中央に限定せ
ず、中間の任意に位置に間仕切り12を位置させるよう
にしてもよい。また、脚付パネルユニット1、1…の配
置寸法は、好適には溝間隔(溝部支持脚間隔)を基本モ
デュール(300mm)とするため1.5×支持脚間寸法
Lに設定されるが、概ね1.3〜2×支持脚間寸法Lの
範囲内で任意に設定することが可能である。
【0035】なお、前記脚付パネルユニットの配置間隔
をたとえば2×支持脚間寸法Lとした場合には、溝間隔
(溝部支持脚間隔)が支持脚間寸法Lと同じになり、前
述の3パターンに加えて図14に示されるように、溝蓋
床パネル5・6の中央に間仕切り12が配置されるパタ
ーンが追加されることになる。この場合には、図15に
示されるように、間仕切り境界部において、先ず溝蓋床
パネル5の中央に支持脚11を増設した上で、この増設
支持脚11上に第3段差パッキン13cを設置する一
方、高いエリア側に設置されている脚付パネルユニット
1の内側端部に第4段差パッキン13dを、外側端部に
第1段差パッキン13aおよび第2段差パッキン13b
をそれぞれ設置し、前記第3段差パッキンと第4段差パ
ッキンとに跨って追加床パネル15を横架するととも
に、前記第4段差パッキン13dと前記第2段差パッキ
ン13bとに跨って追加床パネル16を横架して高段側
の床を構築し、前記第3段差パッキン13cの直上位置
に間仕切り12を設けるようにすればよい。
【0036】ところで、本発明に係る二重床構造は、室
内の全域に亘り1つのパターンが共通的に適用される必
要はない。すなわち、住居の一般部では1.5×支持脚
間寸法Lとした結果、住居の端部では1.3〜1.9×
支持脚間寸法Lとなることもあるし、あるいは、積極的
に住戸内を将来の間取り変更予定領域と間取り変更未定
領域とに区分し、前記間取り変更予定領域においては前
記脚付パネルユニット1、1…の配置間隔パターンをた
とえば1.5×支持脚間寸法Lの配置パターンで設置
し、他方間取り変更未定領域においてはたとえば2×支
持脚間寸法Lの配置パターンで設置するようにしてもよ
い。さらに、前記間取り変更予定領域を本発明に係る二
重床構造で構築し、他の前記間取り変更未定領域は従来
の片載せ方式によって構築するようにしてもよい。
【0037】
【発明の効果】以上詳説のとおり、本発明によれば、居
住後に床の模様替えや間取り変更が容易かつ短期間に行
えるようになる。また、間取り変更時における段差納ま
り構造が明確にパターン化されたこと、および特殊な部
品を新たに必要としないことで施工性が向上するととも
に、コストも非常に安価で済むようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る乾式二重床の平面図である。
【図2】図1のII−II線矢視図である。
【図3】脚付パネルユニット1の他例を示す側面図であ
る。
【図4】脚付パネルユニット1の他例を示す平面図であ
る。
【図5】支持脚の増設要領図である。
【図6】溝蓋床パネルの敷設パターン図である。
【図7】他の溝蓋床パネルの敷設パターン図である。
【図8】段差パターン(その1)の平面図である。
【図9】段差パターン(その1)の段差部納まり構造図
である。
【図10】段差パターン(その2)の平面図である。
【図11】段差パターン(その2)の段差部納まり構造
図である。
【図12】段差パターン(その3)の平面図である。
【図13】段差パターン(その3)の段差部納まり構造
図である。
【図14】段差パターン(その4)の平面図である。
【図15】段差パターン(その4)の段差部納まり構造
図である。
【図16】従来の脚付パネル方式による乾式二重床の構
造斜視図である。
【図17】従来の共通支持脚方式による乾式二重床の構
造斜視図である。
【図18】従来の片載せ方式による乾式二重床の構造斜
視図である。
【符号の説明】
1…脚付パネルユニット、2…床パネル、3…枠板、4
…支持脚、5・8・9…側部溝蓋床パネル、6…交点部
溝蓋床パネル、7…溝状空間、11…増設支持脚、12
…間仕切り、13a〜13d…第1〜第4段差パッキ
ン、14〜16…追加床パネル
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04F 15/024 606 E04F 15/00 101

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】方形状床パネルの少なくとも四隅に高さ調
    整可能な支持脚を備えるとともに、床パネル各辺のそれ
    ぞれに床パネルの上面レベルより床パネルの厚み分だけ
    下がる段状載座面を設けた脚付パネルユニットを用い、
    この脚付パネルユニットを平面XY方向のそれぞれに隣
    接する脚付パネルユニットとの間に溝状の空間を空けな
    がら桝目配置で設置するとともに、前記溝状空間部に段
    状載座面を取付面として溝蓋床パネルを敷設し、かつ前
    記脚付パネルユニットの支持脚直上またはその近傍位置
    或いは支持脚の中間位置を間取り境界とし、段差パッキ
    ンを介在させて間仕切り壁または敷居を設けるととも
    に、前記間仕切りまたは敷居を跨ぐそれぞれの部屋で二
    重床のレベルに段差を設けてあることを特徴とする乾式
    二重床構造。
  2. 【請求項2】前記溝蓋床パネルを前記段状載座面に対し
    てビス等の可逆的な連結手段によって堅固に固定してあ
    る請求項1記載の乾式二重床構造。
  3. 【請求項3】前記支持脚は、支持脚の配設位置に床パネ
    ルを上下方向に貫いて貫通孔が形成されるとともに、こ
    の貫通孔の裏面側に固設された脚支持用ナット部材と、
    この脚支持用ナット部材に螺設されるとともに、上面側
    から着脱自在とされる脚ボルトとからなる構造である請
    求項1、2記載の乾式二重床構造。
  4. 【請求項4】前記床パネルの中間部および/または側辺
    中間部に、予め前記脚ボルトのための貫通孔、あるいは
    該貫通孔と共に脚支持用ナット部材を設けてある請求項
    1〜3記載の乾式二重床構造。
  5. 【請求項5】平面正方形状の床パネルの少なくとも四隅
    に高さ調整可能な支持脚を備えるとともに、床パネル各
    辺のそれぞれに床パネルの上面レベルより床パネルの厚
    み分だけ下がる段状載座面を設けた脚付パネルユニット
    を用い、 前記脚付パネルユニットを平面XY方向に芯々で1.3
    〜2×支持脚間寸法Lの配置寸法により隣接する脚付パ
    ネルユニットとの間に溝状の空間を空けながら桝目配置
    で設置するとともに、前記溝状空間部に床パネル側縁に
    形成された段状載座面を取付面として溝蓋床パネルを敷
    設し、かつ前記脚付パネルユニットの支持脚直上または
    その近傍位置或いは支持脚の中間位置を間取り境界と
    し、段差パッキンを介在させて間仕切り壁または敷居を
    設けるとともに、前記間仕切りまたは敷居を跨ぐそれぞ
    れの部屋で二重床のレベルに段差を設けてある乾式二重
    床構造とし、 間取り変更に当たり、間仕切りまたは敷居等の新設/移
    動は、平面XY方向に0.3〜1×支持脚間寸法Lのモ
    デュール単位で行うこととし、 基本的に前記脚付床パネルユニットを定位させたまま所
    定の溝蓋床パネルのみを撤去して、高さ変更の必要な支
    持脚の交換または調整、および床パネルの中間に前記間
    仕切りまたは敷居が配設される場合には、床パネルの中
    間部および/または側辺中間部に支持脚の増設を行った
    後、間仕切りまたは敷居等の新設/移動を行い、 最後に撤去された前記溝蓋床パネルを元に戻し間取り変
    更作業を完了することを特徴とする間取り変更方法。
  6. 【請求項6】住戸内を将来の間取り変更予定領域と間取
    り変更未定領域とに区分し、前記脚付床パネルの配置間
    隔パターンを1.3〜2×支持脚間寸法Lの範囲内で任
    意に複数設定し、相対的に小寸法側の配置間隔パターン
    を前記間取り変更予定領域に割り当て、相対的に大寸法
    側の配置パターンを前記間取り変更未定領域に割り当て
    する請求項記載の間取り変更方法。
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