JP3399019B2 - ビタビ等化器 - Google Patents

ビタビ等化器

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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L25/00Baseband systems
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    • H04L25/0202Channel estimation

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  • Power Engineering (AREA)
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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Error Detection And Correction (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えば自動車電話等に使
用して好適なビタビ等化器に関する。
【0002】
【従来の技術】米国、欧州及び日本においては、自動車
電話方式のディジタル化が進められている。この自動車
電話の如き移動体通信では自動車の様に高速で移動局と
基地局との間に高層ビル等が介在することによりいわゆ
るマルチパスの影響を受けて、基地局及び移動局間の伝
送特性が大幅に劣化してしまうので、エラーの少ないデ
ータ伝送が困難であった。しかも、この等価的な伝送特
性が時々刻々変動する。
【0003】この様な移動通信システムにおいて、エラ
ーの少ない受信を実現するためには、こうした伝送特性
を補正する等化技術が不可欠である。
【0004】従来斯る等化技術として基地局と移動局と
間の伝送特性を用いて送信データを最尤系列推定に基づ
いて復号するビタビ等化器が提案されている。
【0005】このビタビ等化器の基本構成は図4に示す
如きものであり、ここでは、この図4に示すビタビ等化
器を欧州の自動車電話で採用されているGSM(グルー
プスペシャルモーバル)方式に適用した例につき述べ
る。
【0006】この図4においては入力端子1に供給され
る受信信号をビタビ推定部2を構成するブランチメトリ
ック計算回路21に供給すると共にこの受信信号を同期
信号データ検出部3に供給し、この同期信号データ検出
部3よりの同期信号データを伝送路特性推定部4に供給
する。
【0007】この欧州で採用されたGSM方式の基地局
から移動局(自動車)への通話チャンネルは図5A及び
Bに示す如きフレーム構成となっている。この各タイム
スロットは図5Bに示す如くその中央部に既知のパター
ンを有する同期信号パターン(SYNCパターン)が付
加されて送られてくるので、この伝送路特性推定部4で
はこの同期信号パターンを利用して送信機と受信機との
間に介在する伝送系のインパルス応答(以下チャンネル
レスポンスという。)を推定する。
【0008】このGSM方式の場合にはGMSK(ガウ
シャンミニマムシフトキーイング)という変調方式が採
用されているが、高周波伝送系は復調器を通すことによ
りベースバンド信号に変換されるので、以下では説明を
単純化するためにベースバンドにおける信号処理として
話を進める。
【0009】このGSM方式においては、同期信号パタ
ーンとして8種類のデータ系列が予め指定されており、
その内の1つの系列を図6に示す。この同期信号パター
ンを利用してチャンネルレスポンスをモデル化する従来
の一般的な手順を説明する。
【0010】今、チャンネルレスポンスが図7で示され
る様なケースを例題として取り上げることにする(現実
には、このチャンネルレスポンスは未知である。)。こ
の図7において、時間軸方向の単位は、シンボルの送出
間隔に等しい。この図7の同期信号パターンは図6の同
期信号パターンである。この様なチャンネルレスポンス
を有する伝送系を通過した時に受信される同期信号デー
タは次式で表される。
【0011】
【数1】 ここでyi は受信信号、xi は同期信号パターン、hi
はチャンネルレスポンスを表す。また、夫々シンボル時
間間隔Tでサンプリングされた値である。
【0012】数1に従って同期信号パターン部に対応す
る受信信号を計算すると図7で示される様な出力信号が
得られる。この受信機側において、既知である情報は同
期信号パターンxi と受信信号yi である。
【0013】従来のこの伝送路特性推定部4のモデル化
の処理手順は、まず受信信号と同期信号パターンとの相
関をとることによって同期信号データ部を検出する。
【0014】次にこの同期信号データ部と同期信号パタ
ーンとの相互相関関数rj を計算する。
【0015】
【数2】
【0016】次にこの相互相関関数rj の最大値を用い
て正規化を行なう。このようにして計算された相互相関
関数を図7に示す。この相互相関関数によりチャンネル
レスポンスを推定し、ブランチメトリック計算回路21
に供給する。
【0017】このチャンネルレスポンスを推定した後
で、ビタビアルゴリズムを用いて送信データ系列を復号
する。図8に一般化した伝送路等価モデルを示す。ここ
では、この図8の一般化した伝送路等価モデルを具体的
にそのチャンネルレスポンス長を限定してモデル化した
図9の例について話を進める。
【0018】この図9のようにモデル化するとそれは 拘束長=4 符号化率r=1/1 の畳み込み符号器と見ることができる。但し、通常の畳
み込み符号器と異なる点は加算器71が線形動作をおこ
なうこと及びシフトレジスタT0 ,T1 ,T2 及びT3
に入力されるシンボルは〈+1〉と〈−1〉との2値で
あり、またシフトレジスタの各出力はチャンネルレスポ
ンスh-1,h0 ,h+1及びh+2に相当する重みを付けた
後に加算器71で加えられることの2点である。
【0019】このようにモデル化した場合に送出される
シンボルGは次式で表される。
【0020】
【数3】 ここで〈Tj 〉はレジスタTj に格納された内容を表す
ものとする。
【0021】この図9に示す伝送路等価モデルにおける
伝送路の内部状態の遷移を表すトレリス図を図10に示
す。この図10の各状態節点Si に対応する3文字のア
ルファベットは各タイムスロットにおけるシフトレジス
タの内部状態を表すものとする。ここでシフトレジスタ
は〈+1〉と〈−1〉との値をとるので、表現の都合上
それぞれH及びLと表すこととする。尚この図10では
通常用いられる格子構造図に変形を加えて、情報入力シ
ンボル〈−1〉が入力された場合には実線で、また情報
入力シンボル〈+1〉が入力された場合には破線で示す
様な遷移が発生することを表している。
【0022】一方ブランチメトリック計算回路21に受
信信号データYk を入力してその遷移に関する尤度を計
算する。その尤度を量るための計量として幾つか提案さ
れているが、ビタビ復号器における最も一般的な評価尺
度であるハミング距離を広義に適用する。
【0023】今タイムスロットt(k)におけるブラン
チメトリックは次式で計算される。
【0024】
【数4】b(k,Si →Sn )=|Yk −Gk | ここで、Yk は受信信号データであり、またGk は等価
伝送路モデルから送出されるシンボルであって、数3で
計算される値をとる。
【0025】このブランチメトリック計算回路21に得
られるブランチメトリックをACS(Add Compare Sele
ct)回路22に供給する。このACS回路22は、加算
器と比較器とセレクタとから構成され、各状態におい
て、このブランチメトリックとパスメトリック記憶回路
23に記憶されている1タイムスロット前のパスメトリ
ックとを加算してその値の小さい方を尤もらしい生き残
りパスとして選択する。ここでパスメトリックとは、生
き残りパスにおけるブランチメトリックを合算した値で
ある。
【0026】このACS回路22の出力信号を正規化回
路24を介してパスメトリック記憶回路23に供給する
と共にこのACS回路22の出力信号を最尤パス検出回
路25に供給する。
【0027】この最尤パス検出回路25は最小のパスメ
トリック値を有するパスを検出してそのパスに対応した
パスメモリ26の内容を復号データとして出力する。こ
のパスメモリ26は情報ビット列を推定して記憶してお
くメモリである。
【0028】このビタビ等化器を構成する論理ユニット
を図11に示す。この図11において、各計量はそれぞ
れ次の様な内容を表すものとする。
【0029】 P(k−1,Si ):タイムスロットt(k−1)にお
いて状態節点Si に到達した生き残りパスが有するパス
メトリック P(k−1,Sj ):タイムスロットt(k−1)にお
いて状態節点Sj に到達した生き残りパスが有するパス
メトリック b(k,Si →Sn ):タイムスロットt(k)におい
て状態節点Si から状態節点Sn への遷移に対応するブ
ランチメトリック b(k,Sj →Sn ):タイムスロットt(k)におい
て状態節点Sj から状態節点Sn への遷移に対応するブ
ランチメトリック
【0030】 M(k−1,Si ):タイムスロットt(k−1)にお
いて状態節点Si に到達した生き残りパスが有するパス
メモリ M(k−1,Sj ):タイムスロットt(k−1)にお
いて状態節点Sj に到達した生き残りパスが有するパス
メモリ 〈−1〉,〈+1〉:タイムスロットt(k)において
送出されたと推定される情報シンボル P(k,Sn ):タイムスロットt(k)において状態
節点Sn に到達した生き残りパスが有するパスメトリッ
ク M(k,Sn ):タイムスロットt(k)において状態
節点Sn に到達した生き残りパスが有するパスメモリ
【0031】ここで、拘束長をkとすると、状態数は2
k-1 だけ存在するので、図11に示す論理ユニットの数
も基本的には状態数2k-1 だけ必要となる。更に図4に
示したビタビ等化器のブロック構成の様に正規化回路2
4を設けて、パスメトリック記憶回路23の規模を減ら
し、またパスメトリック計算時におけるオーバーフロー
を防ぐ方式が一般的である。
【0032】この正規化の具体的な処理としては、まず
パスメトリックの最小値を検出し次にその値を各パスメ
トリック量から減算する処理が行なわれる。このように
してセレクトされた生き残りパスの数は、状態数と同じ
く2k-1 だけ存在することになる。
【0033】各タイムスロットにおいて、生き残りパス
を選択する操作とそのパスに対応するパスメトリックと
パスメモリ26を更新する操作を繰り返す。この操作を
十分に長い時間にわたって行なうとある時間以前におい
ては、同一のパスにマージすることが知られており、こ
の様子を図12に示す。最新の処理時点から遡ってパス
がマージするまでのパスの長さを打ち切りパス長と呼ん
でいる。
【0034】図11のパスメモリーの更新のしかたはそ
れぞれの状態により決定する。例えば“LLL”の論理
ユニットでは〈−1〉、“HLL”の論理ユニットでは
〈+1〉と決り、以下同様に決まる。
【0035】最尤判定では最小のパスメトリック値を有
するパスを検出してそのパスに対応したパスメモリの内
容を打ち切りパス長(通常拘束長の3倍から4倍程度に
設定される)分さかのぼった時点の情報シンボルとして
出力する。
【0036】この従来のビタビ等化器の信号処理の流れ
を図13のフローチャートを用いて説明する。先ず受信
信号データYk が入力端子1に供給されたときに同期信
号パターンを検出し(ステップS1)、この受信信号デ
ータYk の同期信号パターンと予め記憶されている同期
信号パターンとの相互相関関数を伝送路特性推定部4に
おいて計算し(ステップS2)チャンネルレスポンスを
推定する(ステップS3)。次にブランチメトリック計
算回路21はブランチメトリックの計算を行い(ステッ
プS4)、続いてN番目のステートについて計算を開始
する(ステップS5)。
【0037】次に1タイムスロット前のステート−1の
アドレスを設定し(ステップS6)、次にこの設定した
アドレスのパスメトリック記憶回路23に記憶されたパ
スメトリックを読み込み(ステップS7)、このパスメ
トリックをステップS4で計算したブランチメトリック
とACS回路22で加算し、この加算出力をレジスタP
1に格納する(ステップS8)。
【0038】次にステップS9では、1タイムスロット
前のステート−2のアドレスの設定を行い、この設定し
たアドレスのパスメトリック記憶回路23に記憶された
パスメトリックを読み込み(ステップS10)、このパ
スメトリックをステップS4で計算したブランチメトリ
ックとACS回路22で加算し、この加算出力をレジス
タP2に格納する(ステップS11)。
【0039】次にこのACS回路22で、このレジスタ
P1及びP2の各格納値の比較及びセレクトの動作を行
い(ステップS12,S13)、そのセレクト値を出力
し(ステップS14)、この値でパスメトリック記憶回
路23を更新する(ステップS15)と共にパスメモリ
26を更新する(ステップS16)。
【0040】上述したステップS5からステップS16
までの処理を、状態数2k-1 だけ繰り返す(ステップS
17)。以上の処理が終了した後、最尤パス検出回路2
5によって最小のパスメトリック値を有するパスを検出
し(ステップS18)、さらにパスメトリックの最小値
を各パスメトリック量から減算することにより正規化の
処理を行う(ステップS19)。
【0041】続いて最尤パス検出回路25によって最尤
パスのアドレスを設定し(ステップS20)、パスメモ
リ26の内容を復号データとして出力する(ステップS
21)。
【0042】斯る従来のビタビ等化器においては図7の
チャンネルレスポンスと相互相関関数rj とを比較する
とある程度の精度でチャンネルレスポンスを推定できる
ことが確認できるが、その反面、本来ならば出現しては
ならない「偽のインパルスレスポンス」も検出されてし
まうことが露呈している。この原因は同期信号パターン
の自己相関関数aj を計算してみれば明らかである。
【0043】
【数5】
【0044】こうして計算した自己相関関数を図7に示
す。この図7から明らかなように主ピーク以外にもかな
り大きなレベルを有する幾つかのピークが存在し、これ
がチャンネルレスポンスを推定する際にその精度を劣化
させる要因となっていた。
【0045】本発明者は斯る点に鑑み精度の良い等化特
性を得ることができるビタビ等化器を先に提案した。
【0046】この先に提案したビタビ等化器の例につき
説明するに、本例においては図4の伝送路特性推定部4
を以下述べる如く構成する。チャンネルレスポンスとし
て図8に示すようにモデル化する。このようにモデル化
すれば、受信されるであろうと予想される信号yi は前
述の数1で表される。
【0047】一方、実際に受信された信号をYi と表す
と、i番目のシンボルに関する誤差εi は次式で表され
る。
【0048】
【数6】εi =yi −Yi この誤差の2乗和Eを求める。
【0049】
【数7】
【0050】この誤差Eを最小とするようにインパルス
列hn を決定する如くする。本例においては最小2乗法
を適用する。このため数7をhn について偏微分する如
くする。
【0051】
【数8】 この数8に、n=−km,−(km−1),‥‥0,‥
‥+(kp−1),+kp を代入すると次式に示す連立
方程式が得られる。
【0052】
【数9】
【0053】この連立方程式の係数マトリックスは、対
称マトリックスとなるので各要素についての計算は全て
について行なう必要はない。更にこの連立方程式を解く
には係数マトリックスをまずLU分解してから解くのが
一般的である。本例による伝送路特性推定部4は以上の
手段によって、チャンネルレスポンスを精度良く決定す
ることができる。
【0054】本例のビタビ等化器の信号処理の流れを図
14のフローチャートを用いて説明する。先ず受信信号
データYk が入力端子1に供給されたときに、同期信号
パターン部を検出する(ステップS1)。この同期信号
パターン部の検出は受信信号データYk と予め記憶され
ている同期信号パターンとの相関をとることにより行な
う。
【0055】次に伝送路特性推定部4において、この検
出された同期信号パターン部を参照信号として、最小2
乗法を用いて送信機と受信機との間のインパルス応答を
モデル化する(ステップS2)と共にチャンネルレスポ
ンスを推定する(ステップS3)。
【0056】次に、ブランチメトリック計算回路21は
ブランチメトリックの計算を行い(ステップS4)、続
いてN番目のステートについて計算を開始する(ステッ
プS5)。
【0057】次に1タイムスロット前のステート−1の
アドレスを設定し(ステップS6)、次にこの設定した
アドレスのパスメトリック記憶回路23に記憶されたパ
スメトリックを読み込み(ステップS7)、このパスメ
トリックをステップS4で計算したブランチメトリック
とACS回路22で加算し、この加算出力をレジスタP
1に格納する(ステップS8)。
【0058】次にステップS9では、1タイムスロット
前のステート−2のアドレスの設定を行い、この設定し
たアドレスのパスメトリック記憶されたパスメトリック
を読み込み(ステップS10)、このパスメトリックを
ステップS4で計算したブランチメトリックとACS回
路22で加算し、この加算出力をレジスタP2に格納す
る(ステップS11)。
【0059】次にこのACS回路22で、このレジスタ
P1及びP2の各格納値の比較及びセレクトの動作を行
い(ステップS12,S13)、そのセレクト値を出力
し(ステップS14)、この値でパスメトリック記憶回
路23を更新する(ステップS15)と共にパスメモリ
26を更新する(ステップS16)。
【0060】上述したステップS5からステップS16
までの処理を、状態数2k-1 だけ繰り返す(ステップS
17)。以上の処理が終了した後、最尤パス検出回路2
5によって最小のパスメトリック値を有するパスを検出
し(ステップS18)、さらにパスメトリックの最小値
を各パスメトリック量から減算することにより正規化の
処理を行う(ステップS19)。
【0061】続いて最尤パス検出回路25によって最尤
パスのアドレスを設定し(ステップS20)、パスメモ
リ26の内容を復号データとして出力する(ステップS
21)。
【0062】本例は上述の如く同期信号パターン部を参
照信号として最小2乗法を用いて送信機と受信機との間
のインパルス応答をモデル化しているので、送信機と受
信機との間のインパルス応答を一義的にモデル化するこ
とができる利益がある。
【0063】また本例は上述の如く伝送モデルは最小2
乗法により推定しているので、誤差が最小となるモデル
であり、良好な等化特性が得られる利益がある。
【0064】
【発明が解決しようとする課題】然しながら前述数9を
演算処理する場合に演算処理回数が多く、この演算処理
に時間がかかる不都合があった。即ち、数9において、
例えばパラメータを(l+m)=11,km=2,kp
=2,チャンネルレスポンス長=5としたとき、以下の
ような連立方程式が得られる。
【0065】
【数10】
【0066】このようにしてパラメータを(l+m)=
5,(l+m)=11,(l+m)=21としたときの
モデル化して処理したときの演算結果を図15に示すと
共に演算処理回数を図16に示す。
【0067】図15の演算結果はパラメータを(l+
m)=5,(l+m)=11,(l+m)=21とした
ときも図7のチャンネルレスポンス(ki )と比較して
明らかな如く、極めて精度良く同定できることが確認で
きる。
【0068】また演算処理回数は図16に示す如く、パ
ラメータを(l+m)=5としたとき、係数マトリック
スの乗算(MPY)が75回、右辺VeCの乗算(MP
Y)が25回、L・U分解の乗算(MPY)が30回、
除算(DIV)が10回、前進及び後退代入の乗算(M
PY)が20回、除算(DIV)が5回であり、パラメ
ータを(l+m)=11としたとき、係数マトリックス
の乗算(MPY)が165回、右辺VeCの乗算(MP
Y)が55回、L・U分解の乗算(MPY)が30回、
除算(DIV)が10回、前進及び後退代入の乗算(M
PY)が20回、除算(DIV)が5回であり、パラメ
ータを(l+m)=21としたとき、係数マトリックス
の乗算(MPY)が315回、右辺VeCの乗算(MP
Y)が105回、L・U分解の乗算(MPY)が30
回、除算(DIV)が10回、前進及び後退代入の乗算
(MPY)が20回、除算(DIV)が5回である。
【0069】この図16から明らかなように、この演算
処理回数は係数マトリックスを求める処理過程及びL・
U分解時における乗算回数が支配的である。
【0070】本発明は斯る点に鑑み、基地局及び移動局
間の伝送特性を精度良く、かつ高速に決定することがで
きるようにすることを目的とする。
【0071】
【課題を解決するための手段】本発明ビタビ等化器は例
えば図1に示す如く、受信信号データ系列中からの同期
信号データ部を検出する同期信号データ検出手段3と、
この同期信号データ検出手段3により検出された同期信
号データ部を参照信号として最小2乗法を用いて送信機
と受信機と間のインパルス応答をモデル化する伝送路特
性推定手段4と、この伝送路特性推定手段4にて最小2
乗法を用いる際の係数マトリックスを予め計算して、デ
ータとして書き込んだROM4aと、この伝送路特性推
定手段4により得られる伝送モデルを基にしてビタビア
ルゴリズムを用いて送信データ系列を復号する復号手段
とより成るものである。
【0072】本発明ビタビ等化器は、上述においてこの
ROM4aに書き込むデータを係数マトリックスをL・
U分解した後の値とするようにしたものである。
【0073】また本発明ビタビ等化器は上述において、
このROM4aに書き込むデータをこの係数マトリック
スの逆行列としたものである。
【0074】
【作用】本発明によれば同期信号データを参照信号とし
て、最小2乗法を用いて送信機と受信機との間のインパ
ルス応答をモデル化しているので送信機と受信機との間
のインパルス応答を一義的にモデル化でき、こうして決
定されたモデルは最小2乗推定の意味において、誤差最
小となるモデルであり、結果的に良好な等化特性が得ら
れると共にROM4aに予め計算した係数マトリック
ス、そのL・U分解した値、又はこの係数マトリックス
の逆行列を書き込んであり、この伝送路特性推定手段4
で最小2乗法により演算するときにこのROM4aに予
め計算して、書き込んでおいた係数マトリックス、その
L・U分解した値、又はこの係数マトリックスの逆行列
を使用するのでこのときの演算処理回数が少なくて良く
なり、それだけ高速に処理できる。
【0075】
【実施例】以下、図1〜図3を参照して本発明ビタビ等
化器の一実施例につき説明しよう。この図1において図
4に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明は
省略する。図1においても、図4に示す如く、入力端子
1に供給される受信信号をビタビ推定部2を構成するブ
ランチメトリック計算回路21に供給すると共にこの受
信信号を同期信号データ検出部3に供給し、この同期信
号データ検出部3よりの同期信号データを伝送路特性推
定部4に供給する。
【0076】本例においても上述の如く、この伝送路特
性推定部4において、同期信号パターンを利用して送信
機と受信機との間のインパルス応答(チャンネルレスポ
ンス)をモデル化するのに、この同期信号を参照信号と
して最小2乗法を用いて行う如くする。
【0077】この場合本例においては数9の係数マトリ
ックス
【数11】 を予め計算し、ROM4aに記憶しておき、この伝送路
特性推定部4において数9を演算するときにこのROM
4aに記憶した係数マトリックスを使用する如くする。
【0078】この係数マトリックス(数11)はモデル
化するチャンネルレスポンス長及び数9のパラメータを
設定すれば、伝送路特性に関係なく一義的に決定され
る。
【0079】例えば数9のパラメータをkm=2kp=
2(l+m)=11,チャンネルレスポンス長=5とし
たときの係数マトリックスは
【数12】 である。
【0080】このROM4aには、予想できる必要数の
係数マトリックスを予め計算しテーブルとして、記憶し
ておく如くする。このROM4aにこの係数マトリック
スを格納するときは図3に示す如く、まず同期信号パタ
ーンを特定し(ステップS1)、係数マトリックスを計
算し(ステップS2)、その後、このROM4aにこの
係数マトリックスをテーブルとして格納する(ステップ
S3)。
【0081】その他は図4について説明した従来のビタ
ビ等化器と同様に構成する。
【0082】以下図2のフローチャートを用いて本例の
動作につき説明する。先ず受信信号データYk が入力端
子1に供給されたときに、同期信号パターン部を検出す
る(ステップS1)。この同期信号パターン部の検出は
受信信号データYk と予め記憶されている同期信号パタ
ーンとの相関をとることにより行う。
【0083】次に伝送路特性推定部4において、ROM
4aの所定の係数マトリックスを読みだす(ステップS
2)と共にこの検出された同期信号パターン部を参照信
号として最小2乗法を用いて送信機と受信機との間のイ
ンパルス応答をモデル化し(ステップS3)、チャンネ
ルレスポンスを同定する(ステップS4)。
【0084】この場合数9の演算を行うのにROM4a
に予め計算し格納した係数マトリックスを使用するの
で、この演算が不用であり、それだけ高速にこのチャン
ネルレスポンスを同定することができる。
【0085】次にブランチメトリック計算回路21はブ
ランチメトリックの計算を行い(ステップS5)、続い
てN番目のステートについて計算を開始する(ステップ
S6)。次に1タイムスロット前のステート−1のアド
レスを設定し(ステップS7)、次にこの設定したアド
レスのパスメトリック記憶回路23に記憶されたパスメ
トリックを読み込み(ステップS8)、このパスメトリ
ックをステップS5で計算したブランチメトリックとA
CS回路22で加算し、この加算出力をレジスタP1に
格納する(ステップS9)。
【0086】次にステップS10では、1タイムスロッ
ト前のステート−2のアドレスの設定を行い、この設定
したアドレスのパスメトリック記憶されたパスメトリッ
クを読み込み(ステップS11)、このパスメトリック
をステップS5で計算したブランチメトリックとACS
回路22で加算し、この加算出力をレジスタP2に格納
する(ステップS12)。
【0087】次にこのACS回路22で、このレジスタ
P1及びP2の各格納値の比較及びセレクトの動作を行
い(ステップS13,S14)、そのセレクト値を出力
し(ステップS15)、この値でパスメトリック記憶回
路23を更新する(ステップS16)と共にパスメモリ
26を更新する(ステップS17)。
【0088】上述したステップS6からステップS17
までの処理を、状態数2k-1 だけ繰り返す(ステップS
18)。以上の処理が終了した後、最尤パス検出回路2
5によって最小のパスメトリック値を有するパスを検出
し(ステップS19)、さらにパスメトリックの最小値
を各パスメトリック量から減算することにより正規化の
処理を行う(ステップS20)。
【0089】続いて最尤パス検出回路25によって最尤
パスのアドレスを設定し(ステップS20)、パスメモ
リ26の内容を復号データとして出力する(ステップS
22)。
【0090】本例は上述の如く同期信号パターン部を参
照信号として最小2乗法を用いて送信機と受信機との間
のインパルス応答をモデル化しているので、送信機と受
信機との間のインパルス応答を一義的にモデル化するこ
とができる利益がある。
【0091】また本例は上述の如く伝送モデルは最小2
乗法により推定しているので、誤差が最小となるモデル
であり、良好な等化特性が得られる利益がある。
【0092】また本例によればROM4aに予め計算し
た係数マトリックスが格納されており、この伝送路特性
推定部4で、最小2乗法により演算するときに、このR
OM4aに予め計算して格納した係数マトリックスを使
用するので、このときの演算処理回数が少なくて良くな
り、それだけ高速に処理できる利益がある。
【0093】尚上述実施例においてはROM4aに係数
マトリックスをテーブル化して格納したが、数9の連立
方程式を解くにはこの係数マトリックスを先ずL・U分
解してから解くのが一般的であるので、このROM4a
に格納するデータをこの係数マトリックスをL・U分解
した後の値としても良い。
【0094】この場合は更に演算処理回数が少なくてよ
く、更に高速処理ができる。
【0095】また一般にある行列とその逆行列とを掛け
たときには単位行列となる。従って数9をこの係数マト
リックスの逆行列と単位行列とを使用して解くことがで
きるので、このROM4aに格納するデータをこの係数
マトリックスの逆行列としても良い。
【0096】この場合係数マトリックスは上述の如く一
義的に決定されるので、これの逆行列も予め求めておく
ことができる。例えば数12の逆行列は次の通りであ
る。
【数13】
【0097】また本発明は上述実施例に限ることなく本
発明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が採
り得ることは勿論である。
【0098】
【発明の効果】本発明によれば同期信号データを参照信
号として、最小2乗法を用いて送信機と受信機との間の
インパルス応答をモデル化しているので送信機と受信機
との間のインパルス応答を一義的にモデル化でき、こう
して決定されたモデルは最小2乗推定の意味において、
誤差最小となるモデルであり、結果的に良好な等化特性
が得られると共にROM4aに予め計算した係数マトリ
ックス、そのU・V分解した値、又はこの係数マトリッ
クスの逆行列を書き込んであり、この伝送路特性推定手
段4で最小2乗法により演算するときにこのROM4a
に予め計算して書き込んでおいた係数マトリックス、そ
のU・V分解した値又はこの係数マトリックスの逆行列
を使用するので、このときの演算処理回数が少なくて良
くなり、それだけ高速に処理できる利益がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ビタビ等化器の一実施例を示す構成図で
ある。
【図2】図1の説明に供する流れ図である。
【図3】本発明の要部の説明に供する流れ図である。
【図4】ビタビ等化器を示す構成図である。
【図5】ビタビ等化器の説明に供する線図である。
【図6】ビタビ等化器の説明に供する線図である。
【図7】ビタビ等化器の説明に供する線図である。
【図8】一般化した伝送路等価モデルを示す線図であ
る。
【図9】具体化した伝送路等価モデルを示す線図であ
る。
【図10】トレリス表現を示す線図である。
【図11】ビタビ等化器の論理ユニットを示す線図であ
る。
【図12】メトリックの計算と生き残りパスを示す線図
である。
【図13】従来のビタビ等化器の説明に供する流れ図で
ある。
【図14】ビタビ等化器の説明に供する流れ図である。
【図15】説明に供する線図である。
【図16】説明に供する線図である。
【符号の説明】
1 入力端子 2 ビタビ推定部 3 同期信号データ検出部 4 伝送路特性推定部 4a ROM
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 25/08 H03M 13/23 H04B 3/04 H04L 27/01

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信信号データ系列中からの同期信号デ
    ータ部を検出する同期信号データ検出手段と、該同期信
    号データ検出手段により検出された同期信号データ部を
    参照信号として、最小2乗法を用いて送信機と受信機と
    間のインパルス応答をモデル化する伝送路特性推定手段
    と、該伝送路特性推定手段にて最小2乗法を用いる際の
    係数マトリックスを予め計算してデータとして書き込ん
    だROMと、前記伝送路特性推定手段により得られる伝
    送モデルを基にしてビタビアルゴリズムを用いて送信デ
    ータ系列を復号する復号手段とより成ることを特徴とす
    るビタビ等化器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のビタビ等化器において、
    前記ROMに書き込むデータを係数マトリックスをL・
    U分解した後の値とするようにしたことを特徴とするビ
    タビ等化器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のビタビ等化器において、
    前記ROMに書き込むデータを前記係数マトリックスの
    逆行列とするようにしたことを特徴とするビタビ等化
    器。
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