JP3388975B2 - α−オレフイン低重合体の製造方法 - Google Patents

α−オレフイン低重合体の製造方法

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JP3388975B2
JP3388975B2 JP34970295A JP34970295A JP3388975B2 JP 3388975 B2 JP3388975 B2 JP 3388975B2 JP 34970295 A JP34970295 A JP 34970295A JP 34970295 A JP34970295 A JP 34970295A JP 3388975 B2 JP3388975 B2 JP 3388975B2
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chloride
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α−オレフイン低
重合体の製造方法に関するものであり、詳しくは、特
に、エチレンから1−ヘキセンを主体としたα−オレフ
イン低重合体を高収率かつ高選択率で製造することが出
来る工業的有利なα−オレフイン低重合体の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、エチレン等のα−オレフイン
の低重合方法として、特定のクロム化合物と特定の有機
アルミニウム化合物の組み合せから成るクロム系触媒を
使用する方法が知られている。例えば、特公昭43−1
8707号公報には、クロムを含むVIA族の遷移金属
化合物とポリヒドロカルビルアルミニウムオキシドから
成る触媒系により、エチレンから1−ヘキセンを得る方
法が記載されている。
【0003】また、特開平3−128904号公報に
は、クロム−ピロリル結合を有するクロム含有化合物と
金属アルキル又はルイス酸とを予め反応させて得られた
触媒を使用してα−オレフインを三量化する方法が記載
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の何れ
の方法によっても、ポリマーの副生は避けられず、特
に、α−オレフイン低重合体の工業的製造方法において
は、副生ポリマーを如何にして分離するかが重要な課題
である。本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであ
り、その目的は、クロム系触媒を使用したα−オレフイ
ン低重合体の製造方法であって、コンパクト化されたプ
ロセスにより副生ポリマーを効率的に分離し得る様に改
良されたα−オレフイン低重合体の工業的に有利な製造
方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、クロム系触媒を使用したα−オレフイン低重合体の
製造方法において、クロム系触媒として、少なくとも、
クロム化合物(a)、アミン、アミド及びイミドの群か
ら選ばれる1種以上の化合物(b)、アルキルアルミニ
ウム化合物(c)の組み合わせから成る触媒系を使用
し、溶媒中でα−オレフインの低重合を行い、次いで、
反応液から各成分を蒸留分離し、副生ポリマーを触媒成
分と共に濃縮して分離することを特徴とするα−オレフ
イン低重合体の製造方法に存する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においては、クロム系触媒として、少なくとも、
クロム化合物(a)、アミン、アミド及びイミドの群か
ら選ばれる1種以上の化合物(b)及びアルキルアルミ
ニウム化合物(c)の組み合わせから成る触媒系を使用
する。そして、好ましい態様として、クロム化合物
(a)、アミン、アミド及びイミドの群から選ばれる1
種以上の化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物
(c)及びハロゲン含有化合物(d)の組み合わせから
成る触媒系を使用する。
【0007】本発明で使用するクロム化合物は、一般式
CrXnで表される。但し、一般式中、Xは、任意の有
機基または無機の基もしくは陰性原子、nは1〜6の整
数を表し、そして、nが2以上の場合、Xは同一または
相互に異なっていてもよい。クロムの価数は0〜6価で
あり、上記の式中のnとしては2以上が好ましい。
【0008】有機基としては、炭素数が通常1〜30の
各種の基が挙げられる。具体的には、炭化水素基、カル
ボニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジケト
ナート基、β−ケトカルボキシル基、β−ケトエステル
基およびアミド基などが例示れる。炭化水素基として
は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アル
キルアリール基、アラルキル基、シクロペンタジエニル
基など等が挙げられる。無機の基としては、硝酸基、硫
酸基などのクロム塩形成基が挙げられ、陰性原子として
は、酸素、ハロゲン等が挙げられる。
【0009】好ましいクロム化合物は、クロムのアルコ
キシ塩、カルボキシル塩、β−ジケトナート塩、β−ケ
トエステルのアニオンとの塩、または、クロムハロゲン
化物であり、具体的には、クロム(IV)−t−ブトキシ
ド、クロム(III) アセチルアセトナート、クロム(III)
トリフルオロアセチルアセトナート、クロム(III) ヘキ
サフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)(2,
2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナー
ト)、Cr(PhCOCHCOPh)3(但し、ここでP
hはフェニル基を示す。)、クロム(II)アセテート、ク
ロム(III) アセテート、クロム(III) −2−エチルヘキ
サノエート、クロム(III) ベンゾエート、クロム(III)
ナフテネート、Cr(CH3 COCHCOOCH3)3
塩化第一クロム、塩化第二クロム、臭化第一クロム、臭
化第二クロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化第二クロム、
フッ化第一クロム、フッ化第二クロム等が挙げられる。
【0010】また、上記のクロム化合物と電子供与体か
ら成る錯体も好適に使用することが出来る。電子供与体
としては、窒素、酸素、リン又は硫黄を含有する化合物
の中から選択される。
【0011】窒素含有化合物としては、ニトリル、アミ
ン、アミド等が挙げられ、具体的には、アセトニトリ
ル、ピリジン、ジメチルピリジン、ジメチルホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、アニリン、ニトロベンゼ
ン、テトラメチルエチレンジアミン、ジエチルアミン、
イソプロピルアミン、ヘキサメチルジシラザン、ピロリ
ドン等が挙げられる。
【0012】酸素含有化合物としては、エステル、エー
テル、ケトン、アルコール、アルデヒド等が挙げられ、
具体的には、エチルアセテート、メチルアセテート、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジ
メトキシエタン、ジグライム、トリグライム、アセト
ン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ア
セトアルデヒド等が挙げられる。
【0013】リン含有化合物としては、ヘキサメチルホ
スホアミド、ヘキサメチルホスホラストリアミド、トリ
エチルホスファイト、トリブチルホスフィンオキシド、
トリエチルホスフィン等が例示される。一方、硫黄含有
化合物としては、二硫化炭素、ジメチルスルホキシド、
テトラメチレンスルホン、チオフェン、ジメチルスルフ
ィド等が例示される。
【0014】従って、クロム化合物と電子供与体から成
る錯体例としては、ハロゲン化クロムのエーテル錯体、
エステル錯体、ケトン錯体、アルデヒド錯体、アルコー
ル錯体、アミン錯体、ニトリル錯体、ホスフィン錯体、
チオエーテル錯体などが挙げられる。具体的には、Cr
Cl3 ・3THF、CrCl3 ・3dioxane、C
rCl3 ・(CH3 CO2 n−C4 9 )、CrCl3
・(CH3 CO2 25 )、CrCl3 ・3(i−C
3 7 OH)、CrCl3 ・3[CH3 (CH2 3
H(C2 5 )CH2 OH]、CrCl3 ・3pyri
dine、CrCl3 ・2(i−C3 7 NH2 )、
[CrCl3 ・3CH3 CN]・CH3 CN、CrCl
3 ・3PPh3 、CrCl2 ・2THF、CrCl2
2pyridine、CrCl2 ・2[(C2 5)2
H]、CrCl2 ・2CH3 CN、CrCl2 ・2[P
(CH3 2 Ph]等が挙げられる。
【0015】クロム化合物としては、炭化水素溶媒に可
溶な化合物が好ましく、クロムのβ−ジケトナート塩、
カルボン酸塩、β−ケトエステルのアニオンとの塩、β
−ケトカルボン酸塩、アミド錯体、カルボニル錯体、カ
ルベン錯体、各種シクロペンタジエニル錯体、アルキル
錯体、フェニル錯体などが挙げられる。クロムの各種カ
ルボニル錯体、カルベン錯体、シクロペンタジエニル錯
体、アルキル錯体、フェニル錯体としては、具体的に
は、Cr(CO)6 、(C6 6)Cr(CO)3
(CO)5 Cr(=CCH3 (OCH3 ))、(CO)
5 Cr(=CC6 5 (OCH3 ))、CpCrCl2
(ここでCpはシクロペンタジエニル基を示す。)、(
Cp* CrClCH3)2 (ここでCp* はペンタメチル
シクロペンタジエニル基を示す。)、(CH3)2 CrC
l等が例示される。
【0016】クロム化合物は、無機酸化物などの担体に
担持して使用することも出来るが、担体に担持させず
に、他の触媒成分と組み合わせて使用するのが好まし
い。すなわち、本発明において、クロム系触媒は、後述
する特定の接触態様で使用されるが、斯かる態様によれ
ば、クロム化合物の担体への担持を行わなくとも高い触
媒活性が得られる。そして、クロム化合物を担体に担持
させずに使用する場合は、複雑な操作を伴う担体への担
持を省略でき、しかも、担体の使用による総触媒使用量
(担体と触媒成分の合計量)の増大と言う問題をも回避
することが出来る。
【0017】本発明で使用するアミンは、1級または2
級のアミンである。1級アミンとしては、エチルアミ
ン、イソプロピルアミン、シクロヘキシルアミン、ベン
ジルアミン、アニリン、ナフチルアミン等が例示され、
2級アミンとしては、ジエチルアミン、ジイソプロピル
アミン、ジシクロヘキシルアミン、ジベンジルアミン、
ビス(トリメチルシリル)アミン、モルホリン、イミダ
ゾール、インドリン、インドール、ピロール、2,5−
ジメチルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4
−ジクロロピロール、2,3,4,5−テトラクロロピ
ロール、2−アシルピロール、ピラゾール、ピロリジン
等が例示される。
【0018】本発明で使用するアミドとしては、1級ま
たは2級のアミンから誘導される金属アミドが挙げら
れ、例えば、上記の1級または2級のアミンとIA族、
IIA族、IIIB族およびIVB族から選択される金
属との反応により得られるアミドが挙げられる。斯かる
金属アミドとしては、具体的には、リチウムアミド、ナ
トリウムエチルアミド、カルシウムジエチルアミド、リ
チウムジイソプロピルアミド、カリウムベンジルアミ
ド、ナトリウムビス(トリメチルシリル)アミド、リチ
ウムインドリド、ナトリウムピロリド、リチウムピロリ
ド、カリウムピロリド、カリウムピロリジド、アルミニ
ウムジエチルピロリド、エチルアルミニウムジピロリ
ド、アルミニウムトリピロリド等が挙げられる。
【0019】本発明においては、上記の2級のアミン、
2級のアミンから誘導される金属アミド又はこれらの混
合物が好適に使用される。特には、2級のアミンとして
は、ピロール、2,5−ジメチルピロール、3,4−ジ
メチルピロール、3,4−ジクロロピロール、2,3,
4,5−テトラクロロピロール、2−アシルピロール、
2級のアミンから誘導される金属アミドとしては、アル
ミニウムピロリド、エチルアルミニウムジピロリド、ア
ルミニウムトリピロリド、ナトリウムピロリド、リチウ
ムピロリド、カリウムピロリドが好適である。そして、
ピロール誘導体の中、ピロール環に炭化水素基を有する
誘導体が特に好ましい。
【0020】本発明で使用する前記以外のアミド又はイ
ミド化合物としては、下記一般式(1)〜(3)で表さ
れる化合物などが挙げられる。
【0021】
【化1】
【0022】一般式(1)中、M1 は、水素原子または
周期律表のIA、IIA、 IIIB族から選ばれる金属元素
であり、R1 は、水素原子、炭素数1〜30のアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基、置換基を有していて
もよいアリール基、または、ヘテロ元素を含んでいても
よいアリール基を表し、R2 は、水素原子、炭素数1〜
30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換
基を有していてもよいアリール基、ヘテロ元素を含んで
いてもよいアリール基、または、アシル基C(=O)R
3 (R3 はR1 と同じ定義であり、R1 と異なっていて
もよい)を表し、R1 とR2 は環を形成してもよい。
【0023】一般式(2)中、M2 及びM3 は、水素原
子または周期律表のIA、IIA、 IIIB族から選ばれる
金属元素であり、R4 及びR 5は、水素原子、炭素数1
〜30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置
換基を有していてもよいアリール基、または、ヘテロ元
素を含んでいてもよいアリール基を表し、R4 とR 5
環を形成していてもよく、Aは不飽和結合を含んでいて
もよいアルキレン基を表す。
【0024】一般式(3)中、M4 は、水素原子または
周期律表のIA、IIA、 IIIB族から選ばれる金属元素
であり、R6 は、水素原子、炭素数1〜30のアルキル
基、アルケニル基、アラルキル基、置換基を有していて
もよいアリール基、または、ヘテロ元素を含んでいても
よいアリール基を表し、R7 は、水素原子、炭素数1〜
30のアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、置換
基を有していてもよいアリール基、ヘテロ元素を含んで
いてもよいアリール基、または、SO2 8 基(R8
6 と同じ定義であり、R6 と異なっていてもよい)を
表し、R6 とR7 は環を形成してもよい。
【0025】一般式(1)又は一般式(2)で表される
アミド類としては、例えば、アセトアミド、N−メチル
ヘキサンアミド、スクシンアミド、マレアミド、N−メ
チルベンズアミド、イミダゾール−2−カルボキソアミ
ド、ジ−2−テノイルアミン、β−ラクタム、δ−ラク
タム、ε−カプロラクタム、および、これらと周期律表
のIA、IIAまたは IIIB族の金属との塩が挙げられ。
イミド類としては、例えば、1,2−シクロヘキサンジ
カルボキシイミド、スクシンイミド、フタルイミド、マ
レイミド、2,4,6−ピペリジントリオン、ペルヒド
ロアゼシン−2,10−ジオン、および、これらと周期
律表のIA、IIAまたは IIIB族の金属との塩が挙げら
れる。
【0026】一般式(3)で示されるスルホンアミド類
およびスルホンイミド類としては、例えば、ベンゼンス
ルホンアミド、N−メチルメタンスルホンアミド、N−
メチルトリフルオロメチルスルホンアミド、および、こ
れらと周期律表のIA、IIAまたは IIIB族の金属との
塩が挙げられる。これらのアミド又はイミド化合物の
中、一般式(1)で表される化合物が好ましく、特に、
一般式(1)中のR2 がアシル基C(=O)R3 を表>
し、R1 とR2 が環を形成しているイミド化合物が好ま
しい。
【0027】本発明において、アルキルアルミニウム化
合物としては、下記一般式(4)で示されるアルキルア
ルミニウム化合物が好適に使用される。
【0028】
【化2】 R1 m Al(OR2 n p q ・・・(4)
【0029】一般式(4)中、R1 及びR2 は、炭素数
が通常1〜15、好ましくは1〜8の炭化水素基であっ
て互いに同一であっても異なっていてもよく、Xはハロ
ゲン原子を表し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、p
は0≦p<3、qは0≦q<3のそれぞれの数であっ
て、しかも、m+n+p+q=3である数を表す。
【0030】上記のアルキルアルミニウム化合物として
は、例えば、下記一般式(5) で示されるトリアルキル
アルミニウム化合物、一般式(6)で示されるハロゲン
化アルキルアルミニウム化合物、一般式(7)で示され
るアルコキシアルミニウム化合物、一般式(8)で水素
化アルキルアルミニウム化合物などが挙げられる。な
お、各式中のR1 、XおよびR2 の意義は前記と同じで
ある。
【0031】
【化3】 R1 3Al ・・・ (5) R1 m AlX3-m (mは1. 5≦m<3) ・・・ (6) R1 m Al(OR2 3-m (mは0<m<3、好ましくは1. 5≦m<3) ・・・(7) R1 m AlH3-m ・・・(8) (mは0<m<3、好ましくは1. 5≦m<3)
【0032】上記のアルキルアルミニウム化合物の具体
例としては、トリメチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムモノクロリド、ジエチルアルミニウムエトキシ
ド、ジエチルアルミニウムヒドリド等が挙げられる。こ
れらの中、ポリマーの副生が少ないと言う点でトリアル
キルアルミニウムが特に好ましい。アルキルアルミニウ
ム化合物は、2種以上の混合物であってもよい。
【0033】本発明において、ハロゲン含有化合物とし
ては、周期律表のIIIA、IIIB、IVA、IV
B、VA、VB族の群から選ばれる元素を含むハロゲン
含有化合物が好適に使用される。そして、ハロゲンとし
ては、塩素または臭素が好ましい。
【0034】上記のハロゲン含有化合物の具体例として
は、塩化スカンジウム、塩化イットリウム、塩化ランタ
ン、四塩化チタン、四塩化ジルコニウム、四塩化ハフニ
ウム、三塩化ホウ素、塩化アルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリ
ド、塩化ガリウム、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メ
チレン、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラク
ロロエタン、ヘキサクロロベンゼン、1,3,5−トリ
クロロベンゼン、ヘキサクロロシクロヘキサン、トリチ
ルクロリド、四塩化シラン、トリメチルクロロシラン、
四塩化ゲルマニウム、四塩化スズ、トリブチルスズクロ
リド、三塩化リン、三塩化アンチモン、トリチルヘキサ
クロロアンチモネート、五塩化アンチモン、三塩化ビス
マス、三臭化ホウ素、三臭化アルミニウム、四臭化炭
素、ブロモホルム、ブロモベンゼン、ヨードメタン、四
臭化ケイ素、ヘキサフルオロベンゼン、フッ化アルミニ
ウム等が挙げられる。
【0035】上記のハロゲン含有化合物の中、ハロゲン
原子の数が多いものが好ましく、また、反応溶媒に可溶
の化合物が好ましい。特に好ましいハロゲン含有化合物
の例としては、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロエ
タン、テトラクロロエタン、四塩化チタン、四塩化ゲル
マニウム、四塩化スズ等が挙げられる。なお、ハロゲン
含有化合物は、2種以上の混合物として使用することも
出来る。
【0036】本発明においては、クロム化合物(a)と
アルキルアルミニウム化合物(c)とが予め接触しない
態様でα−オレフインとクロム系触媒とを接触させるの
が好ましい。斯かる特定の接触態様により、選択的に三
量化反応を行わせ、原料エチレンから1−ヘキセンを高
収率で得ることが出来る。
【0037】上記の特定の接触態様は、具体的には、
(1)触媒成分(b)〜(d)を含む溶液中にα−オレ
フイン及び触媒成分(a)を導入する方法、(2)触媒
成分(a)、(b)及び(d)を含む溶液中にα−オレ
フイン及び触媒成分(c)を導入する方法、(3)触媒
成分(a)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイン、
触媒成分(b)及び(c)を導入する方法、(4)触媒
成分(c)及び(d)を含む溶液中にα−オレフイン、
触媒成分(a)及び(b)を導入する方法、(5)触媒
成分(a)及び(b)を含む溶液中に、α−オレフイ
ン、触媒成分(c)及び(d)を導入する方法、(6)
触媒成分(b)及び(c)を含む溶液中にα−オレフイ
ン、触媒成分(a)及び(d)を導入する方法、(7)
触媒成分(c)を含む溶液中に、α−オレフイン、触媒
成分(a)、(b)及び(d)を導入する方法、(8)
触媒成分(a)を含む溶液中にα−オレフイン、触媒成
分(b)〜(d)を導入する方法、(9)α−オレフイ
ン及び各触媒成分(a)〜(d)をそれぞれ同時かつ独
立に反応系に導入する方法などによって行うことが出来
る。そして、上記の各溶液は、通常、反応溶媒を使用し
て調製される。
【0038】なお、本発明において、「クロム化合物と
アルキルアルミニウム化合物とが予め接触しない態様」
とは、反応の開始時のみならず、その後の追加的なα−
オレフイン及び触媒成分の反応器への供給においても斯
かる態様が維持されることを意味する。しかし、上記の
特定の態様は、触媒の調製の際に要求される好ましい態
様であり、触媒が調製された後は無関係であり、従っ
て、反応系から回収された触媒は、上記の好ましい態様
に反することなくリサイクルすることが出来る。
【0039】クロム化合物とアルキルアルミニウム化合
物とが予め接触する態様でクロム系触媒を使用した場合
にα−オレフインの低重合反応の活性が低くなる理由
は、未だ詳らかではないが、次の様に推定される。
【0040】すなわち、クロム化合物とアルキルアルミ
ニウムを接触させた場合、クロム化合物に配位している
配位子とアルキルアルミニウム化合物中のアルキル基と
の間で配位子交換反応が進行すると考えられる。そし
て、斯かる反応によって生成するアルキル−クロム化合
物は、通常の方法で得られるアルキル−クロム化合物と
異なり、それ自身不安定である。そのため、アルキル−
クロム化合物の分解還元反応が優先して進行し、その結
果、α−オレフインの低重合反応に不適当な脱メタル化
が惹起され、α−オレフインの低重合反応の活性が低下
する。
【0041】本発明において、原料α−オレフインとし
ては、炭素数が2〜30の置換または非置換のα−オレ
フインが使用される。具体的には、エチレン、プロピレ
ン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メ
チル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げ
られる。特に、原料α−オレフインとしてエチレンが好
適であり、エチレンからその三量体である1−ヘキセン
を高収率かつ高選択率で得ることが出来る。
【0042】本発明において、反応溶媒としては、ブタ
ン、ペンタン、3−メチルペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、2−メチルヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、
メチルシクロヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタ
ン、デカリン等の炭素数1〜20の鎖状または脂環式の
飽和炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチル
ベンゼン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素
などが使用される。これらは、単独で使用する他、混合
溶媒として使用することも出来る。
【0043】また、反応溶媒として、反応原料のα−オ
レフインそれ自体または主原料以外のα−オレフインを
使用することも出来る。反応溶媒用としては、炭素数が
4〜30のα−オレフインが使用されるが、常温で液状
のα−オレフインが特に好ましい。
【0044】特に、反応溶媒としては、炭素数が4〜1
0の鎖状飽和炭化水素または脂環式飽和炭化水素が好ま
しい。これらの溶媒を使用することにより、ポリマーの
副生を抑制することが出来、更に、脂環式炭化水素を使
用した場合は、高い触媒活性が得られると言う利点があ
る。
【0045】本発明において、クロム化合物の使用量
は、溶媒1リットル当たり、通常1.0×10-7〜0.
5mol、好ましくは1.0×10-6〜0.2mol、
更に好ましくは1.0×10-5〜0.05molの範囲
とされる。一方、アルキルアルミニウム化合物の使用量
は、クロム化合物1mol当たり、通常50mmol以
上であるが、触媒活性および三量体の選択率の観点か
ら、0.1mol以上とするのがよい。そして、上限
は、通常1.0×104 molである。また、アミン、
アミド又はイミドの各使用量は、クロム化合物1mol
当たり、通常0.001mol以上であり、好ましくは
0.005〜1000mol、更に好ましくは0.01
〜100molの範囲とされる。また、ハロゲン含有化
合物の使用量は、アミン、アミド又はイミドの使用量と
同一の範囲とされる。
【0046】本発明においては、クロム化合物(a)、
アミン、アミド及びイミドの群から選ばれる1種以上の
化合物(b)、アルキルアルミニウム化合物(c)及び
ハロゲン含有化合物(d)のモル比(a):(b):
(c):(d)は1:0.1〜10:1〜100:0.
1〜20が好ましく、1:1〜5:5〜50:1〜10
が特に好ましい。斯かる特定条件の結合により、α−オ
レフイン低重合体として、例えば、ヘキセンを90%以
上(全生成量に対する割合)の収率で製造することが出
来、しかも、ヘキセン中の1−ヘキセンの純度を99%
以上に高めることが出来る。
【0047】反応温度は、通常0〜250℃、好ましく
は0〜150℃、更に好ましくは20〜100℃であ
る。一方、反応圧力は、常圧ないし250kg/cm2
の範囲から選択し得るが、通常は、100kg/cm2
の圧力で十分である。そして、滞留時間は、通常1分か
ら20時間、好ましくは0.5〜6時間の範囲とされ
る。反応時に水素を共存させるならば、触媒活性および
三量体の選択率の向上が認められるので好ましい。ま
た、水素の共存により、副生するポリマーの性状が付着
性の少ない紛状となる効果も得られる。共存させる水素
の量は、水素分圧として、通常0.1〜100kg/c
2 、好ましくは1.0〜80kg/cm2 の範囲とさ
れる。
【0048】本発明の最大の特徴は、副生ポリマーを触
媒成分と共に濃縮して分離する点にある。副生ポリマー
の分離除去は固液分離装置によって行うことも出来る
が、その場合は、金属成分の分離とは別個に副生ポリマ
ー用の固液分離装置が必要となるのみならず、反応液中
の各成分の蒸留分離の際に受ける熱履歴によってメタル
化した金属成分の分離が極めて困難となる。すなわち、
例えば、加熱蒸発器を利用して高沸点成分と金属成分と
を分離しようとした場合、金属成分は、加熱蒸発器の伝
熱面に付着して実質的に分離不可能である。そして、伝
熱面に付着した金属成分は、加熱蒸発器の運転に支障を
来す。これに対し、本発明の場合、副生ポリマーを触媒
成分と共に濃縮して分離するため、触媒成分は、副生ポ
リマーの可塑性によって極めて容易に分離される。しか
も、副生ポリマー用の固液分離装置を省略でき、プロセ
スをコンパクト化することが出来る。
【0049】本発明において、副生ポリマー及び触媒成
分の濃縮分離は、脱ガスした反応液から低沸点の全成分
を単蒸留的に除去すると同時に行うことも出来、また、
脱ガスした反応液から逐次に各成分を蒸留分離する際の
最後の蒸留分離と同時に行うことも出来る。例えば、α
−オレフインがエチレンの場合、α−オレフイン低重合
体として1−ヘキセンが得られるが、この場合は、反応
後、脱エチレンを行い、次いで、反応液から1−ヘキセ
ン及び溶媒を蒸留分離すると共に触媒成分を副生ポリエ
チレンと共に濃縮して分離する。そして、得られた副生
ポリマーと触媒成分を含有する濃縮液をそのまま廃棄す
ることが出来る。
【0050】また、本発明においては、副生ポリマーと
触媒成分の各々の少なくとも一部について同時分離を行
うが、好ましくは触媒成分の全部について、より好まし
くは副生ポリマーと触媒成分の全部について同時分離を
行う。そして、何れの場合も、蒸留分離操作において副
生ポリマーと共に濃縮して分離された触媒成分を加熱蒸
発器で更に濃縮して回収するのが好ましい。
【0051】上記の加熱蒸発器としては、従来公知の各
種のものが使用し得る。例えば、円筒内型の伝熱面に対
して回転する掻き取り羽根などを備えた薄膜式蒸発器、
プレートフィン型加熱器を内臓した蒸発器などを使用し
得る。プレート・フィン型加熱器を内蔵した蒸発器は、
高密度に配置されたフィンによって高粘度流体を瞬時に
加熱し、その中に含まれている揮発性物質を効率的に除
去することが出来る。斯かる構造の加熱蒸発器として
は、例えば、三井造船(株)製の「ハイビスカスエバポ
レータ」(商品名)等が挙げられる。「ハイビスカスエ
バポレータ」を使用した場合、内蔵されたプレート・フ
ィン型加熱器で濃縮された副生ポリマー及び触媒成分
は、「ハイビスカスエバポレータ」の下部から副生ポリ
マーの可塑性によって流れ落ちて来る。従って、適当に
冷却した状態で切断して容易に回収することが出来る。
【0052】本発明において、特に推奨される加熱蒸発
器は、加熱蒸発器が十分な長さを持った加熱管と減圧保
持可能な捕集缶とを備えたモノチューブ型蒸発器であ
る。斯かる構造の加熱蒸発器としては、例えば、ホソカ
ワミカロン(株)製の「CRUX SYSTEM」(商
品名)等が挙げられる。このモノチューブ型蒸発器は、
加熱管で加熱・蒸発させた濃縮液を音速程度の高速で捕
集缶に噴出してその中に含まれる揮発性物質を効率的に
除去する。捕集缶内で濃縮された副生ポリマーと触媒成
分は、捕集室の下部から副生ポリマーの可塑性により流
れ落ちて来る。従って、適当に冷却した状態で切断して
容易に回収することが出来る。
【0053】一方、回収されたα−オレフイン低重合体
は、必要に応じて精製される。精製には、通常、蒸留精
製が採用され、目的とする成分を高純度で回収すること
が出来る。本発明においては、特に、エチレンから高純
度の1−ヘキセンを工業的有利に製造することが出来
る。そして、公知の重合触媒を使用した重合反応によ
り、本発明の製造方法で得られた1−ヘキセンから有用
な樹脂であるL−LDPEを製造することが出来る。
【0054】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により更
に詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限
り以下の実施例に限定されるものではない。
【0055】実施例1 完全混合槽型反応器、脱ガス槽、エチレン蒸留塔、ヘキ
セン蒸留塔、ヘプタン蒸留塔、蒸発器から成り、反応器
と脱ガス槽との間には、脱ガスされたエチレンを反応器
に循環する圧縮機を備えたプロセスに従って、エチレン
の連続低重合反応を行った。なお、完全混合槽型反応器
としては、2本の供給管を備えた20Lのオートクレー
ブを使用し、蒸発器としては、「ハイビスカスエバポレ
ータ」(三井造船(株)製商品名)を使用した。また、
エチレン蒸留塔の段数は15段、ヘキセン蒸留塔および
ヘプタン蒸留塔の各段数は20段である。
【0056】完全混合槽型反応器の一方の供給管からエ
チレンと共にクロム(III) 2−エチルヘキサノエートの
n−ヘプタン溶液と1,1,2,2−テトラクロルエタ
ンのn−ヘプタン溶液とを連続的に供給し、他方の供給
管から2,5−ジメチルピロールのn−ヘプタン溶液と
トリエチルアルミニウムのn−ヘプタン溶液とを連続的
に供給した。
【0057】反応器から連続的に抜き出された反応液
は、脱ガス槽に供給された。脱ガスされた反応液は、順
次、エチレン蒸留塔、ヘキセン蒸留塔、ヘプタン蒸留塔
にて処理された。ヘプタン蒸留塔の塔底液は、蒸発器に
供給されて濃縮された。蒸発器において、蒸発された高
沸点成分は凝縮して回収され、副生ポリエチレンと共に
濃縮された触媒成分は、冷却後に固形分として回収され
た。一方、脱ガス槽にて脱ガスされたエチレンは、圧縮
機にて昇圧されて反応器に循環され、また、ヘプタン蒸
留塔にて分離されたn−ヘプタンは、循環パイプを経て
反応器に循環された。
【0058】表1に上記のプロセスにおける各ユニット
の運転条件を示す。また、表2に上記のプロセスにおけ
るマスバランスを示す。なお、表2中のCr(2EHA)3 はク
ロム(III) 2−エチルヘキサノエートを表す。
【0059】
【表1】 反応器 :80℃×35Kg/cm2 G 脱ガス槽 :40℃×5Kg/cm2 G エチレン蒸留塔:塔頂圧力5Kg/cm2 G 還流比(R/D)0.5 ヘキセン蒸留塔:塔頂圧力760mmHg 還流比(R/D)3.0 ヘプタン蒸留塔:塔頂圧力760mmHg 還流比(R/D)3.0 蒸発器 :伝熱面積0.125m2 ヒーター温度230℃ フラッシュドラム圧力100mmHg
【0060】
【表2】 ──────────────────────────────────── 反応液 脱ガス液 脱ヘフ゜タン液 高沸成分 固形分 ──────────────────────────────────── 単位:/Hr 26.1Kg 22.6Kg 1.31Kg 1.30Kg 2.8g ──────────────────────────────────── Cr(2EHA)3(ppm) 20.0 23.1 120 − 5.66wt% 2,5-シ゛メチルヒ゜ロール(ppm) 11.9 13.7 71.1 71.2 − トリエチルアルミニウム(ppm) 71.1 82.3 427 − 20.1wt% テトラクロロエタン(ppm) 34.9 40.3 209 209 − ヘフ゜タン(wt%) 30.9 35.8 − − − エチレン(wt%) 13.6 − − − − 1-ヘキセン(wt%) 50.5 58.4 − − − 高沸成分(wt%) 4.99 5.77 99.8 99.9 − ホ゜リエチレンン(ppm) 105 109 1574 − 74.2wt% ────────────────────────────────────
【0061】上記のプロセスにおける蒸発器の運転にお
いては、金属を含む触媒成分が副生ポリエチレンと共に
濃縮された混合物であるため、ポリエチレンの可塑性に
より、伝熱面から自重により落下分離した後に冷却固化
された。
【0062】実施例2 実施例1において、1,1,2,2−テトラクロルエタ
ンの代わりにクロロホルムを使用した以外は、実施例1
と同様の条件でエチレンの連続低重合反応を行った。表
3に実施例1と同様のプロセスにおけるマスバランスを
示す。上記プロセスにおける運転は、実施例1と同様、
安定に連続操作することが出来た。
【0063】
【表3】 ──────────────────────────────────── 反応液 脱ガス液 脱ヘフ゜タン液 高沸成分 固形分 ──────────────────────────────────── 単位:/Hr 35.0Kg 30.3Kg 1.45Kg 1.42Kg 28.7g ──────────────────────────────────── Cr(2EHA)3(ppm) 22.0 25.4 159 − 0.80wt% 2,5-シ゛メチルヒ゜ロール(ppm) 13.0 15.1 94.2 96.1 − トリエチルアルミニウム(ppm) 78.2 90.5 565 − 2.86wt% テトラクロロエタン(ppm) 38.3 44.3 277 283 − ヘフ゜タン(wt%) 41.3 47.8 − − − エチレン(wt%) 13.6 − − − − 1-ヘキセン(wt%) 41.0 47.4 − − − 高沸成分(wt%) 4.07 4.71 98.0 99.9 − ホ゜リエチレンン(ppm) 1054 1097 1.90wt% − 96.3wt% ────────────────────────────────────
【0064】実施例3 実施例2において、蒸発器として、長さ8mの加熱管と
減圧保持可能な捕集缶とを備えたモノチューブ型蒸発器
「CRUX SYSTEM」(ホソカワミカロン(株)
製の商品名)を使用した以外は、実施例2と同様の条件
でエチレンの連続低重合反応を行った。蒸発器の運転条
件は、加熱管温度:200℃、捕集缶温度:150℃、
捕集缶圧力:200torrを採用した。表4に実施例
1と同様のプロセスにおけるマスバランスを示す。上記
プロセスにおける運転は、実施例1及び2と同様、安定
に連続操作することが出来た。
【0065】
【表4】 ──────────────────────────────────── 反応液 脱ガス液 脱ヘフ゜タン液 高沸成分 固形分 ──────────────────────────────────── 単位:/Hr 36.1Kg 31.2Kg 1.53Kg 1.45Kg 82.5g ──────────────────────────────────── Cr(2EHA)3(ppm) 26.0 30.1 184 − 0.341wt% 2,5-シ゛メチルヒ゜ロール(ppm) 15.4 17.8 109 116 − トリエチルアルミニウム(ppm) 92.5 107 656 − 1.21wt% テトラクロロエタン(ppm) 45.3 52.5 321 340 − ヘフ゜タン(wt%) 41.1 47.6 − − − エチレン(wt%) 13.6 − − − − 1-ヘキセン(wt%) 41.0 47.4 − − − 高沸成分(wt%) 4.07 4.63 94.6 99.9 − ホ゜リエチレンン(ppm) 3000 3125 5.32wt% − 98.4wt% ────────────────────────────────────
【0066】比較例1 実施例1において、脱ガス槽とエチレン蒸留塔との間に
濾過機を配置し、脱ガスされた反応液を濾過して副生ポ
リエチレンを分離した以外は、実施例1と同様にして1
−ヘキセンを連続的に製造した。蒸発器の運転は、金属
を含む触媒成分がハルツ化して伝熱面に付着し、連続操
作が出来なかった。
【0067】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、クロム系
触媒を使用したα−オレフイン低重合体の製造方法であ
って、コンパクト化されたプロセスにより副生ポリマー
を効率的に分離し得る様に改良されたα−オレフイン低
重合体の工業的に有利な製造方法が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坪井 明男 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化 学株式会社水島事業所内 (56)参考文献 特開 平7−10780(JP,A) 特公 平4−66457(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 2/06 - 2/36 C07C 11/107 - 11/113 C08F 4/69

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロム系触媒を使用したα−オレフイン
    低重合体の製造方法において、クロム系触媒として、少
    なくとも、クロム化合物(a)、アミン(b)、アルキ
    ルアルミニウム化合物(c)及び反応溶媒に可溶であっ
    て且つ周期律表のIIIA、IIIB、IVA、IV
    B、VA、VB族の群から選ばれる元素を含むハロゲン
    含有化合物(d)の組み合わせから成る触媒系を使用
    し、溶媒中でα−オレフインの低重合を行い、得られた
    α−オレフイン低重合体を反応液から蒸留分離し、反応
    液中の副生ポリマーを触媒成分と共に濃縮して分離する
    ことを特徴とするα−オレフイン低重合体の製造方法。
  2. 【請求項2】 アミンがピロール及び/又はピロール誘
    導体の1種以上である請求項1に記載のα−オレフイン
    低重合体の製造方法。
  3. 【請求項3】 ハロゲン含有化合物(d)のハロゲンが
    塩素または臭素である請求項1又は2に記載のα−オレ
    フイン低重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】 触媒成分のモル比(a):(b):
    (c):(d)が1:0.1〜10:1〜100:0.
    1〜20である請求項1〜3の何れかに記載のα−オレ
    フイン低重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】 クロム化合物(a)とアルキルアルミニ
    ウム化合物(c)とが予め接触しない態様でα−オレフ
    インとクロム系触媒とを接触させてα−オレフインの低
    重合を行う請求項1〜4の何れかに記載のα−オレフイ
    ン低重合体の製造方法。
  6. 【請求項6】 蒸留分離操作において副生ポリマーと共
    に濃縮して分離された触媒成分を加熱蒸発器で更に濃縮
    して回収する請求項1〜5の何れかに記載のα−オレフ
    イン低重合体の製造方法。
  7. 【請求項7】 加熱蒸発器が十分な長さを持った加熱管
    と減圧保持可能な捕集缶とを備えたモノチューブ型蒸発
    器である請求項6に記載のα−オレフイン低重合体の製
    造方法。
  8. 【請求項8】 α−オレフインがエチレンであり、α−
    オレフイン低重合体が主として1−ヘキセンであり、そ
    して、反応後、脱エチレンを行い、次いで、反応液から
    1−ヘキセン及び溶媒を蒸留分離すると共に触媒成分を
    副生ポリエチレンと共に濃縮して分離する請求項1〜7
    の何れかに記載のα−オレフイン低重合体の製造方法。
  9. 【請求項9】 低重反応を水素の存在下に行う請求項1
    〜8の何れかに記載のα−オレフイン低重合体の製造方
    法。
  10. 【請求項10】ハロゲン含有化合物(d)が、塩化スカ
    ンジウム、塩化イットリウム、塩化ランタン、四塩化チ
    タン、四塩化ジルコニウム、四塩化ハフニウム、三塩化
    ホウ素、塩化アルミニウム、ジエチルアルミニウムクロ
    リド、エチルアルミニウムセスキクロリド、塩化ガリウ
    ム、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロ
    ロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、ヘ
    キサクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼ
    ン、ヘキサクロロシクロヘキサン、トリチルクロリド、
    四塩化シラン、トリメチルクロロシラン、四塩化ゲルマ
    ニウム、四塩化スズ、トリブチルスズクロリド、三塩化
    リン、三塩化アンチモン、トリチルヘキサクロロアンチ
    モネート、五塩化アンチモン、三塩化ビスマス、三臭化
    ホウ素、三臭化アルミニウム、四臭化炭素、ブロモホル
    ム、ブロモベンゼン、ヨードメタン、四臭化ケイ素、ヘ
    キサフルオロベンゼン、フッ化アルミニウムの群から選
    ばれる1種または2種以上である請求項1又は2に記載
    のα−オレフイン低重合体の製造方法。
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