JP3383361B2 - 液状硬化性樹脂組成物 - Google Patents

液状硬化性樹脂組成物

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JP3383361B2
JP3383361B2 JP16555693A JP16555693A JP3383361B2 JP 3383361 B2 JP3383361 B2 JP 3383361B2 JP 16555693 A JP16555693 A JP 16555693A JP 16555693 A JP16555693 A JP 16555693A JP 3383361 B2 JP3383361 B2 JP 3383361B2
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則彦 斉藤
充史 諏訪
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液状硬化性樹脂組成物に
関し、さらに詳細には、基材との密着性が良く、長期耐
久性に優れた硬化皮膜を形成し、かつ液状保存安定性が
良好で、特に光ファイバーの被覆に適する液状硬化性樹
脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバーに用いられているガラスフ
ァイバーは脆く損傷し易いので保護、補強等のため紫外
線(UV)硬化樹脂による被覆が施されている。
【0003】ここで用いられるUV硬化樹脂は、光ファ
イバーの長期信頼性の観点から経時的なヤング率等の機
械的物性の変化が小さいことが要求される。このため、
UV照射後のUV硬化樹脂皮膜中における未硬化物の含
率を低くすることが要求される。
【0004】しかしながら、光ファイバーの生産性を向
上させるために、溶融したガラスファイバー母材からの
線引き速度を速める必要があり、それに伴いUV硬化樹
脂による被覆工程においてUV照射量が少なくなり、U
V硬化樹脂中に未硬化物の含率が高くなるという問題が
あった。
【0005】そこで現在では、各用途での要求物性を満
たす樹脂開発と同時に、硬化速度、硬化度を高める開発
も盛んに検討されている。さらに長期信頼性という点で
も、物性、外観面での耐熱、耐候性を備えた樹脂設計、
および添加剤等の検討も併せてなされているが、完全に
満足できるものは見出されていない。
【0006】また、光ファイバー被覆用樹脂の中でも一
次被覆材に用いるUV硬化樹脂は、ガラスファイバーと
被覆材との界面に構造不整やマイクロベンディングが生
じないように、ガラスファイバーとの界面密着性がさら
に要求される。この対策として、従来、分子中に一個の
アミノ基またはメルカプト基を含むアルコキシシラン等
のシランカップリング剤を添加する試みがある。しか
し、これらのガラスへの密着性は十分ではなく、また、
これを湿熱または加熱状態下で長期間保存しておくと、
硬化物のガラスへの密着性が低下するという問題があ
る。さらに従来の樹脂組成物は、液状組成物そのままの
状態で長期間保存すると、ガラスへの密着性が低下する
等の保存安定性に問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、耐熱、耐候性等を備えることはもちろん、ガラスへ
の長期密着性に優れた液状硬化性樹脂組成物を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる実状に鑑み本発明
者らは鋭意研究を行った結果、(a)特定のアルコキシ
シランを持つウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマ
ー、(b)(メタ)アクリレート系および/もしくはビ
ニル系化合物、並びに(c)重合開始剤を含有する液状
硬化性樹脂組成物が、ガラスへの密着性等の上記問題点
を著しく改善し得ることを見出し本発明を完成した。
【0009】すなわち本発明は次の(a)、(b)およ
び(c) (a)分子末端基の1〜50%が、次の一般式(1) -NHCO-X-(CH2)n-Si(OR1)3 (1) 〔式中、R1 は水素原子または炭素数1〜10のアルキ
ル基を示し、Xは硫黄原子または-N(R2)-(R2 は水素
原子、炭素数1〜10のアルキル基またはフェニル基を
示す)を示し、nは1〜10の数を示す〕で表わされる
末端基であるウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマ
ーを15〜70重量%、 (b)(メタ)アクリレート系化合物を5〜60重量%
および/又はビニル系化合物を2〜20重量%、 (c)重合開始剤を0.1〜10重量%含有する光ファ
イバー被覆用液状硬化性樹脂組成物を提供するものであ
る。
【0010】本発明において用いる(a)成分は、例え
ば、少なくとも分子中に一種類のオキシアルキレン基を
基本骨格にもつ炭素数2〜10のポリオキシアルキレン
構造を有するジオール、ポリイソシアネート、下記一般
式(2)
【化3】HX-(CH2)n-Si(OR1)3 (2) (式中、R1 、Xおよびnは前記と同じものを示す)で
表わされる上記末端基(1)を形成する化合物および水
酸基含有(メタ)アクリレート化合物を反応させること
により得られる。
【0011】この反応に用いるオキシアルキレン基を有
するジオールとしては、例えば、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタ
メチレングリコール、ポリデカメチレングリコール、あ
るいは二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合
させて得られるポリエーテルジオール等が挙げられる。
ここで用いるイオン重合性環状化合物としては、エチレ
ンオキシド、プロピレンオキシド、ブテン−1−オキシ
ド、イソブテンオキシド、3,3−ビスクロロメチルオ
キセタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トリオキ
サン、テトラオキサン、シクロヘキセンオキシド、スチ
レンオキシド、エピクロルヒドリン、グリシジルメタク
リレート、アリルグリシジルエーテル、アリルグリシジ
ルカーボネート、ブタジエンモノオキシド、イソプレン
モノオキシド、ビニルオキセタン、ビニルテトラヒドロ
フラン、ビニルシクロヘキセンオキシド、フェニルグリ
シジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、安息香酸
グリシジルエステル等の環状エーテル類が挙げられる。
また、上記イオン重合性環状化合物と、エチレンイミン
等の環状イミン類、β−プロピオラクトン、グリコール
酸ラクチド等の環状ラクトン類、あるいはジメチルシク
ロポリシロキサン類、とを開環共重合させたポリエーテ
ルジオールを使用することもできる。上記に示す二種以
上のイオン重合性環状化合物の具体的な組み合わせとし
ては、例えばテトラヒドロフランとプロピレンオキシ
ド、テトラヒドロフランと2−メチルテトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロフランと3−メチルテトラヒドロフラ
ン、テトラヒドロフランとエチレンオキシド、プロピレ
ンオキシドとエチレンオキシド、ブテンオキシドとエチ
レンオキシド等を挙げることができる。これらのイオン
重合性環状化合物の開環共重合体はランダムに結合して
いてもよい。
【0012】上記のポリエーテルジオールのうち市販品
としては、例えばPTMG1000、PTMG2000
(以上、三菱化成工業(株)製)、PPG1000、E
XCENOL2020、1020(以上、旭オーリン
(株)製)、PEG1000、ユニセーフDC110
0、DC1800(以上、日本油脂(株)製)、PPT
G2000、PPTG1000、PTG400、PTG
L2000(以上、保土ヶ谷化学(株)製)、Z−30
01−4、Z−3001−5、PBG2000A、PB
G2000B(以上、第一工業製薬(株)製)等が挙げ
られる。
【0013】さらに、オキシアルキレン基を有するジオ
ールとしては、上記のポリエーテルジオールの他にポリ
エステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリカ
プロラクトンジオール等が挙げられる。
【0014】ポリエステルジオールとしては、例えばエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,
6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,
4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5
−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メ
チル−1,8−オクタンジオール等の多価アルコールと
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、
フマール酸、アジピン酸、セバシン酸等の多塩基酸とを
反応して得られるポリエステルポリオール等を挙げるこ
とができる。市販品としてはクラポールP−2010、
PMIPA、PKA−A、PKA−A2、PNA−20
00(以上、(株)クラレ製)等が入手できる。
【0015】またポリカーボネートジオールとしては、
例えば1,6−ヘキサンポリカーボネート等が挙げら
れ、市販品としてはDN−980、981、982、9
83(以上、日本ポリウレタン(株)製)、PC−80
00(米国PPG(株)製)等が入手できる。さらにポ
リカプロラクトンジオールとしては、ε−カプロラクト
ンと、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、1,2−ポリブチレングリコール、1,6−
ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、1,4−ブタンジオール
等の2価のジオール、とを反応させて得られるポリカプ
ロラクトンジオールが挙げられる。これらのジオール
は、プラクセル205、205AL、212、212A
L、220、220AL(以上、ダイセル(株)製)等
が市販品として入手することができる。
【0016】上記に含まれないジオールも数多く使用で
き、一例を挙げるとエチレングリコール、プロピレング
リコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグ
リコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビス
フェノールAのエチレンオキサイド付加ジオール、ビス
フェノールAのブチレンオキサイド付加ジオール、ビス
フェノールFのエチレンオキサイド付加ジオール、ビス
フェノールFのブチレンオキサイド付加ジオール、水添
ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加ジオール、
水添ビスフェノールAのブチレンオキサイド付加ジオー
ル、水添ビスフェノールFのエチレンオキサイド付加ジ
オール、水添ビスフェノールFのブチレンオキサイド付
加ジオール、ジシクロペンタジエンのジメチロール化合
物、トリシクロデカンジメタノール、β−メチル−δ−
バレロラクトン、ヒドロキシ末端ポリブタジエン、ヒド
ロキシ末端水添ポリブタジエン、ひまし油変性ポリオー
ル、ポリジメチルシロキサンの末端ジオール化合物、ポ
リジメチルシロキサンカルビトール変性ポリオール等が
挙げられる。
【0017】これらポリエステルジオール、ポリカーボ
ネートジオール、ポリカプロラクトンジオールは、ポリ
エーテルジオールと併用して用いることもできる。ま
た、これらの構成単位の重合様式は特に制限されず、ラ
ンダム重合、ブロック重合、グラフト重合のいずれであ
ってもよい。
【0018】また、上記ジオールにジアミンを併用して
反応せしめてもよい。ここで用いるジアミンとしてはエ
チレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン、パラフェニレンジアミン、4,4′−ジ
アミノジフェニルメタン等のジアミンやヘテロ原子を含
むジアミン、ポリエーテルジアミン等が挙げられる。上
記ジオールの好ましい分子量は、数平均分子量で通常5
0〜15000、特に100〜8000であるのがより
好ましい。
【0019】一方、(a)成分の他の原料である水酸基
含有(メタ)アクリレート化合物としては、例えば2−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキ
シプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニ
ルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタ
ンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
アルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒ
ドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6
−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペ
ンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチ
ロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール
ペンタ(メタ)アクリレート、あるいは下記一般式
(3)
【0020】
【化4】
【0021】(式中、R2 は水素原子またはメチル基を
示し、mは1〜15、好ましくは1〜4の数を示す)で
表わされる(メタ)アクリレート、アルキルグリシジル
エーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メ
タ)アクリレート等のグリシジル基含有化合物と(メ
タ)アクリル酸との付加反応により得られる化合物等が
挙げられる。就中、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト等が好ましい。
【0022】(a)成分の原料たるポリイソシアネート
としては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、
2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレ
ンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネ
ート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェ
ニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネ
ート、3,3′−ジメチル−4,4′−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、3,3′−ジメチルフェニレンジイソシ
アネート、4,4′−ビフェニレンジイソシアネート、
1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソフォロンジイ
ソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソ
シアネート)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレン
ジイソシアネート、1,4−ヘキサメチレンジイソシア
ネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレー
ト、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネ
ート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、リジ
ンジイソシアネート等が挙げられる。これらのポリイソ
シアネートは一種でも二種以上を併用してもよい。
【0023】本発明では、上記末端基(1)を有するア
クリレート系オリゴマーを用いることにより、ガラスと
の密着性を飛躍的に向上せしめることができる。このた
め基(1)を導入する化合物(2)は、本発明の効果を
実効あらしめるために重要な化合物である。この化合物
(2)としては、例えば(2)式中、HXにβ−(アミ
ノエチル)−アミノ基、R1 にメチル基をもつn=3の
N−β−(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、HXにアミノ基、R1 にエチル基をもつn
=3のγ−アミノプロピルトリエトキシシラン、HXに
N−フェニルアミノ基、R1 にメチル基をもつn=3の
N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、Xにメルカプト基、R1 にアルキル基をもつn=3
のγ−メルカプトプロピルトリアルコキシシラン等が挙
げられる。これらの化合物のうち、Xにメルカプト基を
もつものが好ましく、特にR1 にメチル基をもつn=3
のγ−メルカプトプロピルトリメトキシシランが好まし
い。市販品としては、KBM573、803、KBE9
03(以上、信越シリコーン(株)製)、A−189、
1100、1120(以上、日本ユニカー(株)製)、
SH6020、6062、SZ6083(以上、東レ・
ダウ コーニング・シリコーン(株)製)等が挙げられ
る。この化合物の添加により水酸基含有(メタ)アクリ
レート化合物に起因する(メタ)アクリロイル基を両末
端にもつウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー以
外に、アクリロイル基の代わりに分子末端に上記末端基
(1)を有するウレタン(メタ)アクリレート系オリゴ
マーも併せて調製することができる。
【0024】従来のウレタン(メタ)アクリレート系オ
リゴマーの合成は、上記のジオール、ポリイソシアネー
ト、および水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物を
反応させることで達成でき、具体的には、ジイソシアネ
ートのイソシアネート基をジオールの水酸基、および水
酸基含有(メタ)アクリレート系化合物の水酸基とをそ
れぞれ反応させることにより行われる。しかし、本発明
では水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物の代わり
に、その一部を上記化合物(2)で置き換え、本発明の
目的とする上記末端基(1)を有するウレタン(メタ)
アクリレート系オリゴマーを合成する。これは上記化合
物(2)の添加により化合物(2)中の反応基(XH)
が、水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の水酸基と
同様の反応を行うことをねらっている。この反応は、例
えば以下の方法により行われる。
【0025】a.ジオール、ポリイソシアネート、およ
び上記化合物(2)を一括に仕込んで反応させた後、水
酸基含有(メタ)アクリレート化合物を反応させる方法 b.ジオール、およびポリイソシアネートを反応させ、
続いて上記化合物(2)を反応させ、最後に水酸基含有
(メタ)アクリレート化合物を反応させる方法 c.ポリイソシアネート、上記化合物(2)をまず反応
させ、続いて水酸基含有(メタ)アクリレート化合物を
反応させ、最後にジオールを反応させる方法 d.上記a〜cの方法で上記化合物(2)と水酸基含有
(メタ)アクリレート化合物の添加順序を入れ換えて反
応させる方法 なお、ジオール、ポリイソシアネート、水酸基含有(メ
タ)アクリレート化合物、および上記化合物(2)のそ
れぞれの使用割合は、ジオールに含まれる水酸基1当量
に対してポリイソシアネートに含まれるイソシアネート
基が1.1〜3当量、水酸基含有(メタ)アクリレート
化合物の水酸基と上記化合物(2)の反応基との和が
0.1〜1.5当量となるようにするのが好ましい。ま
たここで水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の水酸
基と上記化合物(2)の反応基との使用割合は水酸基含
有(メタ)アクリレート化合物の水酸基1当量に対して
上記化合物(2)の反応基は1当量以下であることが好
ましく、特に0.01当量以上0.5当量以下であるこ
とが好ましい。上記化合物(2)が1当量を超えるとウ
レタン(メタ)アクリレート系オリゴマー中のアクリロ
イル基の量が減り、満足な性能の硬化物が得られない。
また逆に0.01当量未満では密着性の改良効果が得ら
れない。また同様の理由でウレタン(メタ)アクリレー
ト系オリゴマーの末端基の1〜50%が式(1)で表わ
される末端基となるよう原料比を調整することが好まし
い。
【0026】上記反応においては、通常、ナフテン酸
銅、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛、ラウリル酸
ジn−ブチル錫、トリエチルアミン、トリエチレンジア
ミン−2−メチルトリエチレンジアミン等のウレタン化
触媒を反応物の総量100重量部に対して0.01〜1
重量部用いる。なお、反応温度は、通常、10〜90
℃、特に30〜80℃で行うのが好ましい。
【0027】本発明で用いるウレタン(メタ)アクリレ
ート系オリゴマーの好ましい数平均分子量は100〜2
0000であり、特に120〜15000であることが
好ましい。ウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマー
の数平均分子量が100未満であると、得られる硬化物
の破断伸びが減少し、靱性が低下しやすくなるととも
に、光ファイバーの被覆材料として使用した際には光フ
ァイバーの伝送損失増大の原因となりやすく、逆に数平
均分子量が20000を超えると組成物の粘度が高くな
り取扱いにくくなる。
【0028】このようにして得られるウレタン(メタ)
アクリレート系オリゴマーの本発明組成物における配合
割合は、通常15〜70重量%が好ましいが、光ファイ
バーに被覆する際の塗工性、硬化させた後の被覆材料の
柔軟性、長期信頼性を維持するためには20〜60重量
%とするのが特に好ましい。(a)成分の配合割合が1
5重量%未満であると、得られる組成物の硬化物の破断
伸びが減少し、また逆に70重量%を超えると組成物の
粘度が上昇し、取扱い性が悪くなる。
【0029】本発明の液状硬化性樹脂組成物には、ウレ
タン(メタ)アクリレート系オリゴマー以外に、以下に
記述する(b)成分である重合性希釈剤、および(c)
成分である重合開始剤を添加し、また必要に応じてその
他の添加剤も添加することができる。
【0030】重合性希釈剤として作用する(b)成分
は、分子中にエチレン性不飽和基を少なくとも1個有す
る常温で液体、あるいは固体の化合物であり、一般には
エチレン性不飽和基として(メタ)アクリロイル基をも
つ(メタ)アクリレート化合物、もしくはビニル基をも
つ化合物が好ましく用いられる。(メタ)アクリレート
化合物には単官能性化合物と多官能性化合物に分類され
るが、いずれの化合物も用いることができる。比較的弾
性率の低い硬化物を所望する場合には主として単官能性
化合物が用いられるが、多官能性化合物を適当な割合で
併用することで硬化物の弾性率を調節することもでき
る。
【0031】単官能性化合物としては、例えば、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリ
レート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル
(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、
イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)
アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソア
ミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレ
ート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メ
タ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレー
ト、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル
(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、
イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)
アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリ
レート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒド
ロフルフリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル
(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール
(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシ
エチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール
モノ(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アク
リレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)ア
クリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)ア
クリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、トリシ
クロデカニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メ
タ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、ジ
アセトン(メタ)アクリルアミド、イソブトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−
ビニルカプロラクタム、N,N−ジメチル(メタ)アク
リルアミド、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、7−アミノ−3,7
−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、および次式
(4)〜(6)
【0032】
【化5】
【0033】で示される化合物等が挙げられる。
【0034】単官能性化合物の市販品としては、アロー
ニクスM111、M113、M114、M117(以
上、東亜合成化学工業(株)製)、KAYARAD T
C110S、R629、R644(以上、日本化薬
(株)製)、ビスコート3700(大阪有機化学(株)
製)等が挙げられる。
【0035】また、多官能性化合物としては、例えばト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペン
タエリスリトール(メタ)アクリレート、エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシ
エチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシ
エチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ
(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノール
ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシ
ジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポ
キシ(メタ)アクリレート等が挙げられる。市販品とし
ては、ユピマーUV、SA1002、SA2007(以
上、三菱油化(株)製)、ビスコート700(大阪有機
化学(株)製)、KAYARAD R−604、DPC
A−20、30、60、120、HX−620、D−3
10、330(以上、日本化薬(株)製)、アロニック
スM−210、215、315、325(以上、東亜合
成化学工業(株)製)等が挙げられる。なお、これらの
(メタ)アクリレート化合物の分子量は、通常200〜
3000程度の範囲である。上記のうち特に好ましい
(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、市販品
としてアローニクスM111、M113、M114、M
117(以上、東亜合成化学工業(株)製)、KAYA
RAD TC110S、R629、R644(以上、日
本化薬(株)製)が挙げられる。これら(メタ)アクリ
レート化合物を用いることで、硬化物の柔軟性が向上
し、さらに低温における柔軟性も向上する。また、これ
らの(メタ)アクリレート化合物は二種以上を併用する
ことによって、得られる組成物の硬化速度を向上させる
ことができる。
【0036】これら(メタ)アクリレート化合物は、本
発明の組成物中に配合割合にして5〜60重量%、特に
10〜40重量%にするのが好ましい。配合割合が5重
量%未満では、得られる組成物の硬化後の低温における
ヤング率が上昇し、光ファイバーに被覆した場合に伝送
損失が増加する傾向があり、60重量%を超えると組成
物の硬化性が低下する傾向がある。
【0037】本発明で用いる(b)成分の1つであるビ
ニル系重合性希釈剤は、ガラスへの密着性および硬化性
を向上させる。この具体例としてはN−ビニルピロリド
ン、N−ビニルカプロラクタム、ヒドロキシブチルビニ
ルエーテル、ラウリルビニルエーテル、セチルビニルエ
ーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル等が挙げら
れる。ビニル系重合性希釈剤は、本発明組成物中2〜2
0重量%、特に3〜15重量%配合することが好まし
い。この配合量が20重量%を超えると、得られる組成
物の硬化後の吸水率が高くなり、耐水性や耐アルカリ性
が低下し、さらに低温における柔軟性も悪化する傾向が
ある。
【0038】本発明組成物は、熱、および/または放射
線によって硬化される。なお、ここで放射線とは、赤外
線、可視光線、紫外線およびX線、電子線、α線、β
線、γ線のような電離放射線を意味する。本発明の組成
物を熱硬化させる場合、(c)成分である重合開始剤に
は通常ラジカル重合開始剤が用いられ、ラジカル重合開
始剤としては、例えば過酸化物、アゾ化合物を挙げるこ
とができ、具体例としては、ベンゾイルパーオキサイ
ド、t−ブチル−オキシベンゾエート、アゾビスイソブ
チロニトリル等を挙げることができる。
【0039】また、本発明の組成物を可視光、および/
または紫外線硬化させる場合、(c)成分である重合開
始剤には光重合開始剤および必要に応じてさらに光増感
剤が用いられる。このような光重合開始剤としては、例
えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、キ
サントン、フルオレノン、ベンズアルデヒド、フルオレ
ン、アントラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾー
ル、3−メチルアセトフェノン、4−クロベンゾフェノ
ン、4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、4,4′−
ジアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン
プロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンジ
ルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニ
ル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、チオキサントン、ジエチルチオキサント
ン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオ
キサントン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フ
ェニル〕−2−モルホリノ−プロパン−1−オン、2,
4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィン
オキサイド等が挙げられる。また、市販品としてはIR
UGACURE184、651、500、907、CG
I369、CG24−61(以上、チバガイギー(株)
製)、LucirineLR8728(BASF(株)
製)、Darocure1116、1173(以上、メ
ルク(株)製)、ユベクリルP36(UCB(株)製)
等を挙げることができる。
【0040】また、光増感剤としては、トリエチルアミ
ン、ジエチルアミン、N−メチルジエタノールアミン、
エタノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸、4−
ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安
息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル
等があり、市販品としてはユベクリルP102、10
3、104、105(以上、UCB(株)製)等が挙げ
られる。これらの重合開始剤は、本発明組成物中、0.
1〜10重量%配合せしめるのが好ましい。この配合割
合が少なすぎると充分な硬化が達成できず、逆に多すぎ
てもそれ以上の硬化速度の向上は望めず、実用上、上記
範囲内とするのが好ましい。
【0041】本発明組成物には、上記必須成分以外の添
加剤を必要に応じて加えてもよい。このような添加剤と
しては、例えば、酸化防止剤、着色剤、紫外線吸収剤、
光安定剤、シランカップリング剤、熱重合禁止剤、レベ
リング剤、界面活性剤、保存安定剤、可そ剤、滑剤、溶
媒、フィラー、老化防止剤、漏れ性改良剤、塗面改良剤
等がある。酸化防止剤の市販品としては、Irgano
x1010、1035、1076、1222(以上、チ
バガイギー(株)製)等が挙げられ、紫外線吸収剤とし
ては、Tinuvin P、234、320、326、
327、328、213(以上、チバガイギー(株)
製)、Sumisorb110、130、140、22
0、250、300、320、340、350、400
(以上、住友化学工業(株)製)等が挙げられ、光安定
剤の市販品としては、Tinvuin292、144、
622LD(以上、チバガイギー(株)製)、サノール
LS−770、765、292、2626、1114、
744(以上、三共化成工業(株)製)等が挙げられ、
シランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシ
シラン、市販品としては、SH6062、SZ6030
(以上、東レ・ダウ コーニング・シリコーン(株)
製)、KBE903、KBM803(以上、信越シリコ
ーン(株)製)等が挙げられ、老化防止剤の市販品とし
ては、Antigene W、S、P、3C、6C、R
D−G、FR、AW(以上、住友化学工業(株)製)等
が挙げられる。
【0042】また本発明の組成物には、その他の添加剤
としてエポキシ樹脂、ポリアミド、ポリアミドイミド、
ポリウレタン、ポリブタジエン、クロロプレン、ポリエ
ーテル、ポリエステル、ペンタジエン誘導体、スチレン
/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/
エチレン/ブテン/スチレンブロンク共重合体、スチレ
ン/イソプレン/スチレンブロック共重合体、石油樹
脂、キシレン樹脂、ケトン樹脂、フッ素系オリゴマー、
シリコーン系オリゴマー、ポリスルフィド系オリゴマー
等のポリマー、またはオリゴマーも配合することもでき
る。
【0043】本発明の液状硬化性樹脂組成物は前記各成
分を常法により混合して製造することができる。このよ
うにして調製される本発明の液状硬化性樹脂組成物の粘
度は、通常100〜20000cps /25℃、好ましく
は2000〜15000cps/25℃である。
【0044】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。なお、以下において部と記述してあるのは重量部を
意味する。
【0045】ウレタンアクリレート合成例1 攪拌機を備えた反応容器に、トリレンジイソシアネート
5.5部、数平均分子量2000のテトラヒドロフラン
と3−メチルテトラヒドロフランの開環共重合体42.
0部、および添加剤として重合禁止剤である2,6−ジ
−t−ブチル−p−クレゾール0.01部を仕込んだ。
そしてこれらを攪拌しながら液温度が10℃以下になる
まで氷冷した。液温度が10℃以下になったらジブチル
錫ジラウレート0.04部を添加し、液温度を20〜3
0℃で制御しながら2時間攪拌した。そしてそこにγ−
メルカプトプロピルトリメトキシシラン0.5部を加
え、30〜40℃で1時間攪拌した。1時間の攪拌後、
ヒドロキシエチルアクリレート2.2部を加え、液温度
50〜60℃にて4時間攪拌を継続させ、残留イソシア
ネートが0.1重量%以下になった時を反応終了とし
た。この手法により得られたウレタンアクリレートの樹
脂液をUA−1とする。
【0046】ウレタンアクリレート合成例2 攪拌機を備えた反応容器に、トリレンジイソシアネート
3.0部、数平均分子量4000のエチレンオキシドと
ブテンオキシドの開環共重合体50.5部、および添加
剤として重合禁止剤である2,6−ジ−t−ブチル−p
−クレゾール0.01部を仕込んだ。そしてこれらを攪
拌しながら液温度が10℃以下になるまで氷冷した。液
温度が10℃以下になったらジブチル錫ジラウレート
0.04部を添加し、液温度を20〜30℃で制御しな
がら2時間攪拌した。そしてそこにγ−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン0.3部を加え、30〜40℃
で1時間攪拌した。1時間の攪拌後、ヒドロキシエチル
アクリレート1.2部を加え、液温度50〜60℃にて
4時間攪拌を継続させ、残留イソシアネートが0.1重
量%以下になった時を反応終了とした。この手法により
得られたウレタンアクリレートの樹脂液をUA−2とす
る。
【0047】ウレタンアクリレート比較合成例1 攪拌機を備えた反応容器に、トリレンジイソシアネート
5.5部、数平均分子量2000のテトラヒドロフラン
と3−メチルテトラヒドロフランの開環共重合体42.
0部、および添加剤として重合禁止剤である2,6−ジ
−t−ブチル−p−クレゾール0.01部を仕込んだ。
そしてこれらを攪拌しながら液温度が10℃以下になる
まで氷冷した。液温度が10℃以下になったらジブチル
錫ジラウレート0.04部を添加し、液温度を20〜3
0℃で制御しながら2時間攪拌した。そしてその後、ヒ
ドロキシエチルアクリレート2.5部を加え、液温度5
0〜60℃にて4時間攪拌を継続させ、残留イソシアネ
ートが0.1重量%以下になった時を反応終了とした。
この手法により得られたウレタンアクリレートの樹脂液
をUA−3とする。
【0048】ウレタンアクリレート比較合成例2 攪拌機を備えた反応容器に、トリレンジイソシアネート
5.5部、数平均分子量2000のテトラヒドロフラン
と3−メチルテトラヒドロフランの開環共重合体42.
0部、および添加剤として重合禁止剤である2,6−ジ
−t−ブチル−p−クレゾール0.01部を仕込んだ。
そしてこれらを攪拌しながら液温度が10℃以下になる
まで氷冷した。液温度が10℃以下になったらジブチル
錫ジラウレート0.04部を添加し、液温度を20〜3
0℃で制御しながら2時間攪拌した。そしてそこにメタ
ノール0.08部を加え、30〜40℃で1時間攪拌し
た。1時間の攪拌後、ヒドロキシエチルアクリレート
2.2部を加え、液温度50〜60℃にて4時間攪拌を
継続させ、残留イソシアネートが0.1重量%以下にな
った時を反応終了とする。この手法により得られたウレ
タンメタアクリレートの樹脂液をUA−4とする。
【0049】実施例1〜4、比較例1、2 表1に示す組成の各成分を攪拌機を備えた反応容器に仕
込み、液温度を50〜60℃に制御しながら3時間攪
拌、均一化し、液状硬化性樹脂組成物を得た。
【0050】
【表1】
【0051】試験例 上記実施例、比較例で得られた液状組成物1〜6を用い
て下記の手法で試験片を作成し、下記の如くガラスとの
密着力を測定した。 試験片の作成:150ミクロン厚のアプリケーターバー
を用いて石英板上に液状物を塗布し、それに窒素雰囲気
下、100mJ/cm2 の紫外線を照射し、厚さ200ミク
ロンの硬化膜を作成し、これを1cm幅に切り、これを用
いて測定した。
【0052】ガラスとの密着力の測定:石英板上の硬化
膜を石英板の直角上方向から50mm/min の速度で硬化
膜を剥し、硬化膜1cm幅に対する密着力(g/cm)を測
定した。
【0053】試験例1 湿熱保存後のガラスとの密着力
の測定:上記の試験片を温度60℃、湿度95%の状態
下で保存し、一定期間後のガラスとの密着力を測定し
た。結果を表2に経時変化率で示す。
【0054】
【表2】
【0055】試験例2 液状組成物として保存後のガラ
スとの密着力の測定:上記実施例で得られた液状組成物
を温度25℃、湿度60%の状態下で保存し、一定期間
後、上記方法にて試験片を作成し、ガラスとの密着力を
測定した。結果を表3に経時変化率で示す。
【0056】
【表3】
【0057】
【発明の効果】本発明の液状硬化性樹脂組成物は、ガラ
スとの密着性が高く、しかも湿熱、あるいは加熱保存下
での密着力の経時変化がこれまでのものに比べ、極めて
小さいという特徴を有している。さらに液状態で長期間
保存しておいても硬化物の密着力に大きな変化が起き
ず、液状保存安定性という点でも優れている。そのた
め、光ファイバー被覆等のガラスとの密着性が要求され
る被覆材として特に優れた材料である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 則彦 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 諏訪 充史 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (72)発明者 宇加地 孝志 東京都中央区築地2丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−232110(JP,A) 特開 昭60−18538(JP,A) 特開 昭60−26022(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/44 C08F 290/00 - 290/14 C08F 299/00 - 299/08 C08G 18/67

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の(a)、(b)および(c) (a)分子末端基の1〜50%が、次の一般式(1) -NHCO-X-(CH2)n-Si(OR1)3 (1) 〔式中、R1 は水素原子または炭素数1〜10のアルキ
    ル基を示し、Xは硫黄原子または-N(R2)-(R2 は水素
    原子、炭素数1〜10のアルキル基またはフェニル基を
    示す)を示し、nは1〜10の数を示す〕で表わされる
    末端基であるウレタン(メタ)アクリレート系オリゴマ
    ーを15〜70重量%、 (b)(メタ)アクリレート系化合物を5〜60重量%
    および/又はビニル系化合物を2〜20重量%、 (c)重合開始剤を0.1〜10重量%含有する光ファ
    イバー被覆用液状硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 (a)成分のウレタン(メタ)アクリレ
    ート系オリゴマー中にポリエーテル、ポリカーボネート
    およびポリエステルから選ばれる一種または二種以上の
    構造を有することを特徴とする請求項1記載の光ファイ
    バー被覆用液状硬化性樹脂組成物。
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