JP3381754B2 - 建物の壁際構造 - Google Patents

建物の壁際構造

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JP3381754B2 JP23043495A JP23043495A JP3381754B2 JP 3381754 B2 JP3381754 B2 JP 3381754B2 JP 23043495 A JP23043495 A JP 23043495A JP 23043495 A JP23043495 A JP 23043495A JP 3381754 B2 JP3381754 B2 JP 3381754B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ノシ水切を用いた建
物の壁際構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図11〜13に示すように、従来のこの
種の建物の壁際構造としては、骨組材としての軸組1
と、野地板2と、該野地板2上に固定された屋根材4
と、前記野地板2より上方の位置に所定間隔を開けて軸
組1に取付けられた外壁パネル5と、該外壁パネル5と
野地板2の間で軸組1に固定された立上げ下地板20
と、該立上げ下地板20に固定された胴縁21と、前記
外壁パネル5の下端部に形成した空間部Fにその上縁2
7aを挿入するようにして胴縁21に取付けられたノシ
水切27とを備えたものが知られている。
【0003】図12に示すように、建物の軒面Aの壁際
構造においては、前記屋根材4の上縁付近に合成樹脂発
泡体等からなる面戸材3が接着固定されており、該面戸
材3の上面と胴縁21の間を繋ぐように且つ面戸材3を
押さえ付けるようにして、長尺で且つ横断面略くの字状
に形成された面戸押さえ板6が前記胴縁21に取付けら
れている。さらに、胴縁21には、長尺で且つ横断面略
W字状に形成されたノシ水切27が、その上縁27aを
外壁パネル5の下端部に形成した空間部Fに挿入するよ
うにして取付けられている。前記外壁パネル5の下端部
には、下方に突出した突出部28aを有する水切金物2
8が取付けられており、前記突出部28aにより空間部
Fが形成されている。また、立上げ下地板20及び野地
板2の表面には、防水シート8が敷設されおり、屋根材
4は、防水シート8や取付け桟9等を介して野地板2上
に固定されている。
【0004】図13に示すように、建物の妻面Bの壁際
構造においては、外壁パネル5の下端部には上記のよう
な水切金物28は取付けられておらず、下方に突出した
表面側の面材5aにより空間部Fが形成されている。ま
た、上記の面戸材3や面戸押さえ板6に代えて、屋根材
4、立上げ下地板20、及び野地板2の間に横断面凹状
に形成された捨谷板15が取付けられている。該捨谷板
15は、屋根材4と立上げ下地板20の隙間Cに雨水が
浸入した場合でも、下方に排水できるようにしたもので
ある。
【0005】前記ノシ水切27は、上記のように、外壁
パネル5の下端部の空間部Fにその上縁27aを挿入す
るようにして取付けることにより、該ノシ水切27と防
水シート8の間から雨水が浸入しないようにしている。
また、屋根材4と立上げ下地板20の隙間Cに雨水が浸
入しないようにするために、胴縁21に取付けられた際
に斜め下方に突出する庇板27bを有しているので、該
ノシ水切27の取付け高さは、屋根材4の厚みに応じて
設定されている。従って、該ノシ水切27の上縁27a
を挿入する空間部Fを形成した外壁パネル5の取付け高
さも、ノシ水切27の取付け高さに応じて変更され、す
なわち屋根材4の厚みに応じて設定されている。
【0006】該ノシ水切27は、1〜2m程度の長さに
形成されており、図14に示すように、そのジョイント
部27cにおいては、端部相互が重合されてシーリング
材によりシーリングされている。
【0007】また、図11に示すような建物の出隅部E
や、図示しない入隅部のコーナー部においては、上記の
ノシ水切27を平面視で略L字型に形成したものが用い
られるが、該コーナー部用のノシ水切27は、その上縁
27aを外壁パネル5の下端部の空間部Fに挿入する必
要があるために、屋根材4工事前にあらかじめ取付けら
れている。そして、これらノシ水切27の胴縁21への
取付けには、着色亜鉛釘等の止着部材29が用いられて
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような建物の壁際構造においては、屋根材4の厚みに応
じて外壁パネル5の取付け高さを設定しなければならな
いので、該外壁パネル5の取付け高さを統一できないと
いう問題点がある。また、ノシ水切27の取付けに、立
上げ下地板20や胴縁21等を必要とするので、施工短
縮化やコストダウンを図りにくいという問題点がある。
【0009】また、ノシ水切27のジョイント部27c
においては、端部相互を重合するために通りが出にくい
と共に、シーリングした部分の外観も不良であるという
問題点がある。そして、該ノシ水切27の胴縁21への
取付けには、着色亜鉛釘等の止着部材29が用いられる
ので、該止着部材29の頭部がノシ水切27の表面に露
出し、外観が不良であるという問題点がある。
【0010】さらに、屋根材4工事前に建物のコーナー
部用のノシ水切27をあらかじめ取付ける必要があるの
で、該コーナー部用のノシ水切27が屋根材4工事に際
して作業の邪魔になることがあるという問題点がある。
【0011】この発明は、以上のような問題点に鑑みて
なされたものであり、施工短縮化、コストダウン、ノシ
水切の通り出しや取付け後の外観向上、及び屋根材工事
完了後のノシ水切の取付けを可能とした建物の壁際構造
を提供することを目的とする。
【0012】
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の手段とするところは、第1に、建物の野地板より上方
の位置に所定間隔を開けて軸組に取付けられた外壁パネ
ルと、前記野地板上の屋根材より上方の所定位置に取付
けられたノシ水切とを備え、前記ノシ水切を外壁パネル
の表面に取付けると共に、その取付け部分をシーリング
した建物の壁際構造において、 前記ノシ水切が、長手方
向に延びた嵌合部を有する前記外壁パネルの野地板側の
表面に取付けられるレールと、前記嵌合部に嵌合して
される被嵌合部と該被嵌合部の下縁から斜め下方に突
出した庇支持部とからなると共に、前記被嵌合部及び庇
支持部にそれぞれ係止部を形成したジョイナーと、該ジ
ョイナーのそれぞれの係止部に係止される係合部を具備
し、且つ、前記ジョイナーの被嵌合部を塞ぐ基板と前記
庇支持部上に載置される庇板を有する水切板と、からな
と共に、前記レールの長手方向の一端部に、隣接する
レールの長手方向の他端部に形成された隙間に挿入され
る接合用突起を形成したことにある。
【0014】第に、建物の野地板より上方の位置に所
定間隔を開けて軸組に取付けられた外壁パネルと、前記
野地板上の屋根材より上方の所定位置に取付けられたノ
シ水切とを備え、前記ノシ水切を外壁パネルの表面に取
付けると共に、その取付け部分をシーリングした建物の
壁際構造において、前記ノシ水切が、長手方向に延びた
嵌合部を有する前記外壁パネルの野地板側の表面に取付
けられるレールと、前記嵌合部に嵌合して止着される被
嵌合部と該被嵌合部の下縁から斜め下方に突出した庇支
持部とからなると共に、前記被嵌合部に係止部を形成し
たジョイナーと、該ジョイナーの係止部に係止される係
合部を具備し、且つ、前記ジョイナーの被嵌合部を塞ぐ
基板と前記庇支持部上に載置される庇板を有する水切板
と、からなると共に、前記レールの長手方向の一端部
に、隣接するレールの長手方向の他端部に形成された隙
間に挿入される接合用突起を形成したことにある。
【0015】第に、前記ジョイナーの被嵌合部に形成
した係止部に係止される水切板の係合部に、上方に突出
するシーリング用突出部を形成したことにある。
【0016】第に、前記ジョイナーの庇支持部と前記
水切板の庇板の間にクッション材を介在させたことにあ
る。
【0017】第に、前記屋根材上に面戸材を固定する
と共に、該面戸材の上面と前記外壁パネルの間を繋ぐよ
うに面戸押さえ板を取付けたことにある。
【0018】第に、前記建物の壁際における野地板上
に横断面凹状に形成された捨谷板を取付けたことにあ
る。
【0019】第に、前記軸組及び野地板の表面に防水
シートを敷設したことにある。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。なお、既述の従来技術と同じ構成
については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0021】図1に示すように、この実施の形態の建物
の軒面Aの壁際構造は、骨組材としての軸組1と、野地
板2と、該野地板2上に固定され且つその上面に面戸材
3を固定した屋根材4と、前記野地板2より上方の位置
に所定間隔を開けて軸組1に取付けられた外壁パネル5
と、前記面戸材3の上面と外壁パネル5の間を繋ぐよう
に取付けられた面戸押さえ板6と、前記外壁パネル5の
野地板2側の表面に取付けられ且つその取付け部分7a
の上部をシーリング材Sによりシーリングしたノシ水切
7とを備えたものである。
【0022】前記軸組1及び野地板2の表面には、合成
ゴムあるいはアスファルトルーフィング等からなる防水
シート8が必要に応じて敷設されており、前記屋根材4
は、該防水シート8上に固定した取付け桟9等を介して
野地板2上に固定されている。該屋根材4の上縁付近に
は、合成樹脂発泡体等からなる面戸材3が接着固定され
ており、該面戸材3を押さえ付けるようにして、前記面
戸押さえ板6が外壁パネル5に取付けられている。
【0023】前記外壁パネル5は、片面に面材5aを有
するものであり、前記野地板2より上方の位置に所定間
隔を開け且つ防水シート8を介して軸組1に取付けられ
ている。なお、該外壁パネル6としては、必要に応じて
両面に面材5aを有するもの等を用いることもできる。
【0024】前記面戸押さえ板6は、長尺で且つ横断面
略くの字状に形成されたものであり、前記屋根材4と外
壁パネル5の隙間、すなわち屋根材4と軸組1の隙間C
を塞いでいる。この場合、上記のように、ノシ水切7の
外壁パネル5への取付け部分7aはシーリングされてい
るので、前記ノシ水切7の下方に位置する該面戸押さえ
板6と外壁パネル5の間からは、雨水は浸入しないよう
になっている。なお、該面戸押さえ板6としては、面戸
材3の上面と外壁パネル5の間を繋ぐものであれば、他
に種々の形状のものを採用できる。
【0025】前記ノシ水切7は、図1〜5に示すよう
に、長手方向に延びた凹部(嵌合部)10aを有する前
記外壁パネル5の野地板2側の表面に略水平方向に取付
けられるレール10と、該レール10に固定される被嵌
合部11aと庇支持部11bとからなるジョイナー11
と、該ジョイナー11に係止される基板12aと庇板1
2bとからなる水切板12とで構成されたものである。
該ノシ水切7を構成するレール10、ジョイナー11、
及び水切板12はそれぞれ、金属製であることが望まし
く、例えばアルミニウムで構成することができる。ま
た、これらの長さは、1〜2m程度の適当な長さに形成
しておけばよい。
【0026】前記レール10は、横断面凹状に形成され
て長手方向に延びた凹部10aを有するものであり、前
記外壁パネル5の野地板2側の表面に、略水平方向で且
つ前記凹部10aの開口側を外側に向けて取付けられ
る。この場合、図1のように、上記の面戸押さえ板6を
介して取付けてもよい。また、図3に示すように、該レ
ール10のジョイント部10bは、端部相互を横方向に
接合するようにして取付けられるが、一方のレール10
の端部に、他方のレール10の端部の隙間10cに挿入
する接合用突起10dを形成しておけば、レール10相
互の接合や通り出しを容易に行うことができる。
【0027】前記ジョイナー11は、前記凹部10aに
嵌合して固定される凸部11cを形成した被嵌合部11
aと、該被嵌合部11aの下縁から斜め下方に突出した
庇支持部11bとからなると共に、前記被嵌合部11a
の上縁及び庇支持部11bの端縁にそれぞれ係止部11
d,11eを形成したものである。前記被嵌合部11a
は、横断面略コ字状に形成されており、その両側片11
fを連結する連結片11gの外側に横断面凸状の凸部1
1cが形成されている。該被嵌合部11aをレール10
に固定する際には、凸部11cを前記凹部10aに嵌合
するようにしてビス13等で止着すればよい。前記庇支
持部11bは、前記被嵌合部11aの下縁、すなわち下
方の側片11fの端縁から外側の斜め下方に突出したも
のであり、その端縁には、下方に折曲して形成された係
止部11eを有している。また、前記被嵌合部11aの
上縁、すなわち上方の側片11fの端縁には、爪状に形
成された係止部11dを有している。さらに、図4に示
すように、前記庇支持部11b等の上面には、テープ状
に切断されたゴムシート等からなるクッション材14を
必要に応じて貼付けることができる。
【0028】前記水切板12は、基板12aと該基板1
2aの下縁から斜め下方に突出した庇板12bとから横
断面略くの字状に形成されたものである。前記基板12
aの上縁及び庇板12bの下面には、前記ジョイナー1
1のそれぞれの係止部11d,11eに係止される係合
部12d,12eがそれぞれ形成されており、該基板1
2aの係合部12dは前記庇板12bに対して反対側に
突出して爪状に形成され、庇板12bの係合部12eは
横断面鉤状に形成されている。また、前記基板12aの
係合部12dには、上方に突出するシーリング用突出部
12hが形成されている。
【0029】該水切板12を前記ジョイナー11に係止
する際には、基板12aが前記ジョイナー11の被嵌合
部11aを塞ぎ且つ庇板12bが前記庇支持部11b上
に載置されるようにして、係合部12d,12eを前記
係止部11d,11eにそれぞれ係止すればよい。ここ
で、既述のクッション材14をジョイナー11の庇支持
部11b等の上面にあらかじめ貼付けておいた場合に
は、該クッション材14が庇支持部11bと水切板12
の庇板12bの間に介在することになるので、水切板1
2は、該クッション材14の弾性力に抗して係止され、
図5に示す係止後においては、ジョイナー11から外れ
る方向に付勢されているので、ガタツキを生じることな
くより強固に係止することができる。
【0030】上記のようにして水切板12をジョイナー
11に係止した後は、前記シーリング用突出部12h、
ジョイナー11とレール10の上面、及び外壁パネル5
の間に空間部が形成されるので、図1に示すように、該
空間部の上方から変性シリコーン等からなるシーリング
材Sを充填すれば、ノシ水切7の外壁パネル5への取付
け部分7aの上部をシーリングすることができる。この
場合、前記シーリング用突出部12hにより、シーリン
グ材Sが固化するまでの外側への流出を防止できるの
で、該シーリング材Sの流出に注意を払うことなく十分
な量を充填することができる。従って、施工の効率化を
図ることができると共に、シーリング材Sの未充填部分
が発生しにくいので、シーリングを確実に行うことがで
きる。
【0031】このように、前記ノシ水切7を外壁パネル
5の表面に取付けておけば、屋根材4の厚みが大きい場
合でもノシ水切7を所定の高さに取付けることができ、
屋根材4の厚みに関係なくノシ水切7の取付け高さを設
定することができる。従って、外壁パネル5を野地板2
より上方の位置に所定間隔を開けて取付けておけば、該
外壁パネル5の取付け高さも、屋根材4の厚みに関係な
く設定することができる。また、ノシ水切7を外壁パネ
ル5の表面に直接取付けることができるので、従来の立
上げ下地板20や胴縁21等が不必要となり、施工短縮
化やコストダウンを図ることができる。そして、ノシ水
切7の外壁パネル5への取付け部分7aをシーリングし
ているので、該ノシ水切7と外壁パネル5の間からの雨
水の浸入を防止することができる。
【0032】また、前記ジョイナー11は、被嵌合部1
1aをレール10の凹部10aに嵌合するようにして固
定されるので、レール10を外壁パネル5の表面に取付
ける際に通り出しを行っておけば、該レール10に固定
されるジョイナー11は、特別な操作を伴うことなく通
りが出ることとなる。従って、該通りが出ているジョイ
ナー11に係止される水切板12の通りも出ることとな
る。ここで、前記レール10のジョイント部10bは、
端部相互を重合せずに横方向に接合するようにして取付
けられるので、通り出しを容易に行うことができる。ま
た、前記水切板12のジョイント部においても、端部相
互を重合せずに横方向に接合するようにしてジョイナー
11に係止できると共に、この係止の際にも止着部材を
必要としないので、外観が良好となる。さらに、該水切
板12は、庇板12bがジョイナー11の庇支持部11
b上に載置されて支持されるように係止されるので、該
庇板12bの風による揺動や変形等を防止することがで
きる。
【0033】そして、この実施の形態のように、屋根材
4上に面戸材3を固定すると共に、該面戸材3の上面と
外壁パネル5の間を繋ぐように面戸押さえ板6を取付け
ておけば、建物の軒面Aにおいては、前記面戸押さえ板
6により屋根材4と外壁パネル5の隙間、すなわち屋根
材4と軸組1の隙間Cが塞がれることになるので、ノシ
水切7の下方に雨水が浸入した場合でも、前記隙間Cへ
の雨水の浸入を防止することができる。
【0034】さらに、前記軸組1及び野地板2の表面に
防水シート8を敷設しておけば、前記ノシ水切7や面戸
押さえ板6等を越えて雨水が浸入した場合でも、軸組1
や野地板2への雨水の漏れを確実に防止することができ
る。
【0035】また、図6に示すように、建物の出隅部E
等のコーナー部においては、前記ノシ水切7を構成する
上記の部材10,11,12のうち少なくとも水切板1
2を、該コーナー部に適合するように平面視で略L字型
に形成しておけばよい。この場合、該水切板12等から
なるノシ水切7は外壁パネル6の表面に取付けられるの
で、該ノシ水切7を屋根材4工事の完了後に取付けるこ
とができ、効率良く屋根材4工事を行うことができる。
【0036】図7に示すように、この実施の形態の建物
の妻面Bの壁際構造は、上記の軒面Aの場合とほぼ同様
であるが、上記の面戸材3及び面戸押さえ板6に代え
て、屋根材4、軸組1、及び野地板2の間に横断面凹状
に形成された捨谷板15を取付けたものである。
【0037】前記捨谷板15は、雨水がノシ水切7の下
方に浸入し、さらに屋根材4と軸組1の隙間Cに浸入し
た場合でも、下方に排水できるようにしたものである。
前記ノシ水切7は、上記とほぼ同様に構成されており、
外壁パネル5の野地板2側の表面に取付ければよいが、
この妻面Bにおいては、レール10は野地板2に対して
略平行方向、すなわち略水平方向から所定角度傾けて取
付けられる。
【0038】また、図8に示すように、ジョイナー11
の庇支持部11b及び水切板12の庇板12bは、この
実施の形態のように必要に応じてその突出角度をより上
方に形成することができるが、前記庇支持部11bは、
板状のものに限定されるものではなく、他に例えば、複
数の棒体を斜め下方に突出するように間隔を開けて被嵌
合部11aの下縁に取付けることにより形成することも
できる。さらに、ジョイナー11の凸部11cは2段に
突出して形成してもよく、該ジョイナー11の被嵌合部
11aの形状は特に限定されるものではない。また、前
記レール10の嵌合部も、上記の凹部10aの他に種々
の形状を採用することができ、要するに該レール10の
嵌合部10aと前記ジョイナー11の被嵌合部11aが
嵌合するようにしておけばよい。さらに、係止部11
d,11e及び係合部12d,12eの位置も上記の実
施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて他の
位置に形成することもできる。さらに、この場合も、前
記係合部12dにシーリング用突出部12hを形成して
おけば、シーリング材Sが固化するまでの外側への流出
を防止することができる。
【0039】図9,10に示すように、他の実施の形態
に係るノシ水切17は、建物の軒面A及び妻面Bにおけ
る上記の実施の形態とほぼ同様であるが、一の係止部1
1eを、ジョイナー11の庇支持部11bの端縁に代え
て、他の係止部11dと庇支持部11bの間に突出して
爪状に形成し、一の係合部12eを、水切板12の庇板
12bの下面に代えて、他の係合部12dの下方に形成
したものである。このように、係止部11d,11eを
ジョイナー11の被嵌合部11aに、また係合部12
d,12eを水切板12の基板12aにそれぞれ近接し
た位置に形成しているので、ジョイナー11に水切板1
2を係止する際には、庇板12bが庇支持部11b上に
載置されるようにして基板12aをジョイナー11の被
嵌合部11aを塞ぐように押し付ければ、ワンタッチで
係止が完了する。従って、ノシ水切17の施工時間を短
縮化することができる。なお、係止部11d,11e及
び係合部12d,12eの位置は、この実施の形態に限
定されるものではなく、必要に応じて他の位置に形成す
ることもできる。また、ノシ水切7,17の水切板12
をジョイナー11に係止する手段としては、既述の爪状
や鉤状のもの等に限定されるものではなく、種々の従来
技術を利用することができる。
【0040】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の建物の壁
際構造によれば、ノシ水切を外壁パネルの表面に取付け
ることにより、外壁パネルの取付け高さを屋根材の厚み
に関係なく設定可能としたので、該外壁パネルの取付け
高さを統一することができる。また、ノシ水切の外壁パ
ネルへの取付けに、従来の立上げ下地板や胴縁等を必要
としないので、施工短縮化やコストダウンを図ることが
できると共に、該ノシ水切を建物の出隅部や入隅部のコ
ーナー部に適合するように平面視で略L字型に形成した
場合でも、屋根材工事後の取付けが可能であるので、施
工の効率化を図ることができる。さらに、ノシ水切の外
壁パネルへの取付け部分をシーリングしているので、ノ
シ水切と外壁パネルの間からの雨水の侵入を防止するこ
とができる。
【0041】そして、ノシ水切が、外壁パネルの野地板
側の表面に取付けられるレールと、該レールにビス等で
止着されるジョイナーと、該ジョイナーに係止される水
切板とから構成され、前記ジョイナーをレールに止着
る際に、ジョイナーの被嵌合部をレールの嵌合部に嵌合
するので、レールを外壁パネルに取付ける際に通り出し
を行っておけば、ジョイナーは、特別な操作を伴うこと
なく通りが出ることになり、該ジョイナーに係止される
水切板の通りも出る。この場合、レールの通り出しは容
易であるので、短時間でノシ水切の通り出しを行うこと
ができる。また、外壁パネルの表面にレールを取付ける
ので、ノシ水切の施工及び仕上がりへの外壁パネルの不
陸による影響を少なくすることができる。さらに、水切
板のジョイント部においては、端部相互を重合せずに横
方向に接合するようにしてジョイナーに係止でき、この
係止の際にも止着部材を必要としないので、外観が良好
なノシ水切を施工することができる。加えて、水切板
は、庇板がジョイナーの庇支持部上に載置されて支持さ
れるように係止されるので、該庇板の風による揺動や変
形等を防止でき、庇板をより大型化することもできる。
また、レールの長手方向の一端部に、隣接するレールの
長手方向の他端部に形成された隙間に挿入される接合用
突起を形成しているので、レール相互の接合や通り出し
を容易に行うことができる。
【0042】請求項記載の建物の壁際構造によれば、
前記ジョイナーの係止部を被嵌合部に形成し且つ水切板
の係合部を基板に形成することにより、これらの係止を
ワンタッチで可能としたので、ノシ水切の施工短縮化を
図ることができる。また、上記と同様、レールの長手方
向の一端部に、隣接するレールの長手方向の他端部に形
成された隙間に挿入される接合用突起を形成しているの
で、レール相互の接合や通り出しを容易に行うことがで
きる。
【0043】請求項記載の建物の壁際構造によれば、
前記ジョイナーの被嵌合部に形成した係止部に係止され
る水切板の係合部に、上方に突出するシーリング用突出
部を形成することにより、該シーリング用突出部、ジョ
イナーとレールの上面、及び外壁パネルの間に形成され
た空間部に、シーリング材を上方から充填してノシ水切
の外壁パネルへの取付け部分の上部をシーリング可能と
したので、シーリング材が固化するまでの外側への流出
を防止することができる。従って、シーリング材の流出
に注意を払うことなく十分な量を充填できるので、施工
の効率化を図ることができると共に、シーリング材の未
充填部分が発生しにくいので、シーリングを確実に行う
ことができる。
【0044】請求項記載の建物の壁際構造によれば、
ジョイナーの庇支持部と水切板の庇板の間にクッション
材を介在させて、水切板をジョイナーから外れる方向に
付勢しているので、水切板を、ガタツキが生じることな
くジョイナーにより強固に係止することができる。
【0045】請求項記載の建物の壁際構造によれば、
屋根材上に面戸材を固定すると共に、該面戸材の上面と
外壁パネルの間を繋ぐように面戸押さえ板を取付けるこ
とにより、建物の軒面における屋根材と外壁パネルの隙
間、すなわち屋根材と軸組の隙間を塞ぐことができるの
で、ノシ水切の下方に雨水が浸入した場合でも、前記隙
間への雨水の浸入を防止することができる。
【0046】請求項記載の建物の壁際構造によれば、
建物の壁際における野地板上に横断面凹状に形成された
捨谷板を取付けているので、建物の妻面におけるノシ水
切の下方に雨水が浸入し、さらに屋根材と軸組の隙間に
雨水が浸入した場合でも、雨水を下方に排水でき、野地
板上への雨水の漏れを防止することができる。
【0047】請求項記載の建物の壁際構造によれば、
軸組及び野地板の表面に防水シートを敷設しているの
で、前記ノシ水切、面戸押さえ板、あるいは捨谷板等を
越えて雨水が浸入した場合でも、軸組や野地板への雨水
の漏れを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る建物の軒面の壁際構造を示す
側断面図。
【図2】図1の実施の形態のノシ水切を外壁パネルに取
付ける様子を示す分解側断面図。
【図3】図1の実施の形態に係るノシ水切のレールのジ
ョイント部を示す斜視図。
【図4】図3のレールにジョイナーを固定した状態を示
す斜視図。
【図5】図4のジョイナーに水切板を係止した状態を示
す斜視図。
【図6】建物の出隅部にコーナー部用のノシ水切を取付
けた状態を示す斜視図。
【図7】実施の形態に係る建物の妻面の壁際構造を示す
側断面図。
【図8】図7の実施の形態のノシ水切を外壁パネルに取
付ける様子を示す分解側断面図。
【図9】建物の軒面における他の実施の形態のノシ水切
を外壁パネルに取付ける様子を示す側断面図。
【図10】建物の妻面における他の実施の形態のノシ水
切を外壁パネルに取付ける様子を示す側断面図。
【図11】建物の出隅部における従来の壁際構造を示す
斜視図。
【図12】図11の建物の軒面の壁際構造を示す側断面
図。
【図13】図11の建物の妻面の壁際構造を示す側断面
図。
【図14】図11の従来のノシ水切のジョイント部を示
す斜視図。
【符号の説明】
A 軒面 B 妻面 1 軸組 2 野地板 3 面戸材 4 屋根材 5 外壁パネル 6 面戸押さえ板 7,17 ノシ水切 7a 取付け部分 S シーリング材 8 防水シート 10 レール 10a 凹部(嵌合部) 11 ジョイナー 11a 被嵌合部 11b 庇支持部 11d,11e 係止部 12 水切板 12a 基板 12b 庇板 12d,12e 係合部 12h シーリング用突出部 14 クッション材 15 捨谷板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−117062(JP,A) 実開 平4−125318(JP,U) 実開 平4−63734(JP,U) 実開 昭59−167207(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 13/14 - 13/15 E04B 1/64

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の野地板より上方の位置に所定間隔
    を開けて軸組に取付けられた外壁パネルと、前記野地板
    上の屋根材より上方の所定位置に取付けられたノシ水切
    とを備え、前記ノシ水切を外壁パネルの表面に取付ける
    と共に、その取付け部分をシーリングした建物の壁際構
    造において、前記ノシ水切が、 長手方向に延びた嵌合部を有する前記外壁パネルの野地
    板側の表面に取付けられるレールと、 前記嵌合部に嵌合して止着される被嵌合部と該被嵌合部
    の下縁から斜め下方に突出した庇支持部とからなると共
    に、前記被嵌合部及び庇支持部にそれぞれ係止部を形成
    したジョイナーと、 該ジョイナーのそれぞれの係止部に係止される係合部を
    具備し、且つ、前記ジョイナーの被嵌合部を塞ぐ基板と
    前記庇支持部上に載置される庇板を有する水切板と、 からなると共に、 前記レールの長手方向の一端部に、隣接するレールの長
    手方向の他端部に形成された隙間に挿入される接合用突
    起を形成した ことを特徴とする建物の壁際構造。
  2. 【請求項2】 建物の野地板より上方の位置に所定間隔
    を開けて軸組に取付けられた外壁パネルと、前記野地板
    上の屋根材より上方の所定位置に取付けられたノシ水切
    とを備え、前記ノシ水切を外壁パネルの表面に取付ける
    と共に、その取付け部分をシーリングした建物の壁際構
    造において、 前記ノシ水切が、 長手方向に延びた嵌合部を有する前記外壁パネルの野地
    板側の表面に取付けられるレールと、 前記嵌合部に嵌合して止着される被嵌合部と該被嵌合部
    の下縁から斜め下方に突出した庇支持部とからなると共
    に、前記被嵌合部に係止部を形成したジョイナーと、 該ジョイナーの係止部に係止される係合部を具備し、且
    つ、前記ジョイナーの被嵌合部を塞ぐ基板と前記庇支持
    部上に載置される庇板を有する水切板と、 からなると共に、 前記レールの長手方向の一端部に、隣接するレールの長
    手方向の他端部に形成された隙間に挿入される接合用突
    起を形成したことを特徴とする 建物の壁際構造。
  3. 【請求項3】 前記ジョイナーの被嵌合部に形成した係
    止部に係止される水切板の係合部に、上方に突出するシ
    ーリング用突出部を形成した請求項1又は2記載の建物
    の壁際構造。
  4. 【請求項4】 前記ジョイナーの庇支持部と前記水切板
    の庇板の間にクッション材を介在させた請求項1乃至3
    のいずれか記載の建物の壁際構造。
  5. 【請求項5】 前記屋根材上に面戸材を固定すると共
    に、該面戸材の上面と前記外壁パネルの間を繋ぐように
    面戸押さえ板を取付けた請求項1乃至4のいずれか記載
    建物の壁際構造。
  6. 【請求項6】 前記建物の壁際における野地板上に横断
    面凹状に形成された捨谷板を取付けた請求項1乃至4の
    いずれか記載の建物の壁際構造。
  7. 【請求項7】 前記軸組及び野地板の表面に防水シート
    を敷設した請求項1乃至6のいずれか記載の建物の壁際
    構造。
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