JP3379383B2 - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JP3379383B2 JP14067397A JP14067397A JP3379383B2 JP 3379383 B2 JP3379383 B2 JP 3379383B2 JP 14067397 A JP14067397 A JP 14067397A JP 14067397 A JP14067397 A JP 14067397A JP 3379383 B2 JP3379383 B2 JP 3379383B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は弾性表面波を利用し
て構成される共振子および共振子型フィルタ、さらには
トランスバーサル型フィルタ等の分野において、サイズ
の小型化を実現した弾性表面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の弾性表面波装置における第1の種
類として、共振子および共振子型フィルタ等が知られて
いる。これらは、少なくとも1つのすだれ状電極(以降
省略してIDTと称す)と、少なくとも1対の反射器か
らなる(特公平7−73177号公報,特公平4−52
005号公報参照のこと)。また特開昭58−1241
8号公報には、前記IDTのみの共振子とこれを組み合
わせた横多重モードフィルタの例が開示されている。さ
らにまた、特開平6−85602号公報には、IDTの
みの構成からなるIDT型共振子の例が挙げられてい
る。
【0003】また弾性表面波装置の第2の種類として、
2重分割電極(8分の1波長電極のこと)からなるID
Tを用いたトランスバーサル型のフィルタ等がある(特
公平2−45368号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし前述の第1の種
類に属する従来技術である特公平7−73177号公
報、特公平4−52005号公報の場合には、反射器を
使用する分だけ共振子,共振子型フィルタにおける弾性
表面波の伝搬方向の寸法が長くなり、近年著しい発展を
見せているGSM方式とかPHS方式の携帯電話に用い
られる中間周波フィルタ(IFフィルタ)に要求される
素子の小型化ができないという課題があり、また従来の
特開昭58−12418号公報および特開平6−856
02号公報に示されたいわゆるIDT共振子の技術で
は、共振子のQ値(共振先鋭度を示す数値)が数千と小
さく、十分に小さな等価直列抵抗値が得られず、フィル
タの挿入損失が大きくなるという欠点があった。
【0005】また、トランスバーサル型のフィルタ(特
公平2−45368号公報)等の前述の第2の種類に属
する従来技術では、8分の1波長の電極指を用いている
ために、素子の周波数が400MHzと高くなった場合
に、おおむね電極指幅が約1μmとなり、製造において
高価な露光装置等の製造装置を必要とするためコスト高
になるという欠点があった。
【0006】そこで本発明はこのような問題点を解決す
るもので、その第1の目的は、共振子および共振子型フ
ィルタ等の弾性表面波装置において、その性能をできる
だけ損なわずにさらに小型化をはかることである。また
第2の目的は、共振子と同一の4分の1波長幅の電極指
を用い ることで、高価な露光装置等の製造装置を必要
とせず、従来と同一水準の性能を有するトランスバーサ
ル型やIDT型のフィルタを低コストで市場に提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1) 本発明の弾性表
面波装置は、圧電体平板上に、弾性表面波の位相伝搬方
向に直交して正と負の極性の金属導体が交互に平行配置
されたすだれ状電極が形成され共振子を使用する弾性
表面波装置において、前記すだれ状電極を3つの領域に
区分し、前記3つの領域において、電極指の導体幅を利
用する弾性表面波の波長λの4分の1とし、前記の区分
された各領域の前記すだれ状電極の電極指を一定の周期
長で形成し、中央付近の前記領域の前記電極指の周期長
PTcを両側の前記領域の前記電極指の周期長PTsに
対して2%以内で異なるように設定し、前記圧電体基板
と前記すだれ状電極による弾性表面波の伝搬に係わる分
散関係を代表する係数aが負の場合においては、PTc
<PTsの条件を満たす周波数上昇型とし、前記係数a
が正の場合には、PTc>PTsの条件を満たす周波数
降下型とし、前記共振子の主共振特性の共振ピーク及び
***振ピークのそれぞれを単峰性としたことを特徴とす
る。
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】() 前記(1)において、圧電体平板
が128°YカットX伝搬のLiNbO 基板であり、
前記電極指の膜厚Hに対する弾性表面波の波長λとの比
H/λを4から6%の範囲とし、PTc/PTs=1.
008から1.02としたことを特徴とする。
【0015】
【0016】() 前記()において、すだれ状電
極の電極指の対数Mを50から250対としたことを特
徴とする。
【0017】() 前記(1)において、圧電体基板
が水晶であり、前記電極指の膜厚Hに対する弾性表面波
の波長λとの比H/λを2から5%の範囲とし、PTs
/PTcを1.007から1.02としたことを特徴と
する。
【0018】() 前記()において、すだれ状電
極の電極指の対数Mを100から300対としたことを
特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
から順を追って説明する。
【0020】(実施例1)図1は本発明の弾性表面波装
置に使用される電極パターンを平面図で表した一実施の
形態である。図1中の各部位の名称は、100は圧電体
平板、101は正極性の給電導体、102は負極性の給
電導体、103と104等はIDTの電極指、各々の給
電導体101と102に接続する105と106は外部
導通のためのパッド、107,108,109および1
10等はIDT電極指交差幅W(X)を作る分割線、1
11は、112のX軸に直交する方向であるY軸であ
り、112は弾性表面波の位相伝搬方向を示すX軸であ
る。100の圧電体平板は、水晶、タンタル酸リチウ
ム、ニオブ酸リチウム等の圧電性を有する単結晶の表面
を鏡面研磨したもの、さらにZnO等の圧電性薄膜を形
成した基板等からなる。前記の100上に形成されたI
DT等の導体パターンは、アルミニウムおよび金等の導
電性を有する金属膜を蒸着、スパッタ等の手段により薄
膜形成した後、フォトリソグラフィ技術によりパターン
形成して作られる。前記IDTは、正極性の給電導体1
01と負極性の給電導体102、これらに接続する正極
性の電極指103と負極性の電極指104等から構成さ
れるが、その電極指群は利用する弾性表面波(レーリー
波またはリーキー波等)の位相進行方向(長手方向X
軸)に対して直交して、平行かつ周期的に多数配置され
る。前記IDTの分割線107と110によって、正極
性と負極性の電極指の交差幅をゼロとなしている。ま
た、108と109のIDT分割線は、正極と負極の電
極指の交差する幅寸法であるW(X)がCOS(KX)
の重み付けを有している。さらにまた、前記IDTを構
成する電極指周期長PT(X)は、後述する図2におい
て、特定の規則によりX座標位置により階段的な変化を
与えてある。
【0021】(実施例2)次に図2は、本発明の他の実
施例を用いて、前述の図1における電極指周期長PT
(X)の具体的設定例を示したものである。図中の各部
位の名称は、200は圧電体平板、201の点線で囲ま
れた範囲は、IDT型SAW共振子、202と209は
外部接続のためのパッドである。203と204の破線
で囲まれる領域は電極指交差幅がゼロの領域であり、2
14の破線で示される領域は、一様な電極指交差幅を有
する領域である。205と206等は電極指、207と
208等は給電導体である。212の階段状関数FP
(X)は、前記IDTの電極指長を決定する周波数ポテ
ンシャル関数と名付けてよいものであり、213の曲線
V(X)は、図2の実施例で得られる振動変位関数であ
る。
【0022】前記212の周波数ポテンシャル関数FP
(X)は、圧電体平板200の種類と材質により決定さ
れる。図2の例の場合は、水晶STカット−X伝搬基板
のような場合での設定であり、電極指の周期長PT
(X)はX軸の中央程短く階段状に設定されている。前
記のPT(X)は、Vをアルミニウム膜がない場合の
弾性表面波の速度として、次式(1)にて設定される。
【0023】
【数1】
【0024】式(1)中の基準となる周波数fR0は、
前記PT(X)=PT(一定)とした場合に生じる図
2形状のIDT型SAW共振子において、正負電極パッ
ド202と209間を短絡して生じる、電極指導体群が
作る反射特性の中心周波数である。
【0025】前記のFP(X)は周波数変化率の次元を
有する。
【0026】また、図2中の周波数変化率で表したζi
(i=0〜3)は、式fi =V/(2・PTi
(X))で与えられる周波数を用いて、
【0027】
【数2】
【0028】で与えられる。ことにζは、アルミニウ
ム膜の無い場合の周波数fに対応し、 f= V
(2・PT)で与えられる。図2のFP(X)により
得られる振動変位V(X)は、ほぼIDT型共振子の中
央で最大となる余弦関数(COS(KX))状の変位を
有し、X軸方向に関して、いわゆる振動エネルギ閉じ込
め現象が実現している。この現象が発生する理由を、次
の図3を用いて説明する。
【0029】図3において、300と301は給電導
体、305と306等はIDTの電極指、302の線で
囲まれた領域は第1の電極指の周期長PT(=Ln-1+S
n-1)を有するIDT領域、同様に303は第2の電極指
の周期長PT(=Ln+Sn) を有するIDT領域、30
4は第3の電極指の周期長PT(=Ln+1+Sn+1)を
有するIDT領域である。また、図中に記載された
ω,ω,ω は、対応する領域のIDTが有する
アドミタンス特性のほぼ最大点の角周波数(ω=2π
T0)、あるいはブラッグ周波数と言われるものであ
る。また枠で囲まれた中の図は、前記各IDTがもつ波
数分散曲線を記述したものであり、この特性は縦軸を角
周波数ω=2πf軸、横軸を弾性表面波の振動振幅V
(X)の作る波数Kとして図示したものである。また、
図3の左半面はKの虚数部を右半面はKの実数部を表し
ている。307の波数分散曲線はIDT領域302のも
のであり、308は304のIDT領域のものである。
前記の分散曲線は、おおむね次式(3)で近似できる。
【0030】
【数3】
【0031】ここで、ωは前記のブラッグ周波数、a
は係数、γは前記Kを弾性表面波の波長λで与えられる
波数k(=2π/λ)規格化した規格化波数である
(γ=K/ k)。 曲線307、308はaが負の
場合である。係数aは基板の種類、方位、弾性表面波の
種類により決定されることを付け加える。波数分散曲線
が虚数値をとる状態の弾性表面波は、伝搬できずに反射
され、反対に実数の波数をもつ弾性表面波は伝搬可能で
ある。中央のIDT領域303において、ωの角周波
数を有する弾性表面波がX軸の両側に放射されるわけで
あるが、まずIDT302側に進行した弾性表面波の状
態は、分散曲線307のP2点の波数K2(実数)を有
するため伝搬できる。一方右側のIDT304の領域に
進行した弾性表面波は、分散曲線308のP1点の波数
K1(虚数)をとるため、伝搬できずに反射される。従
って以上から言えることは、前記係数aが負で、かつI
DTの周波数設定状態が ω>ω>ω の関係に
ある場合においては、弾性表面波はX軸の正方向には伝
搬できずに反射され、その振幅は減衰するということで
ある。さらにこれを押し進めて、ω<ω>ω
関係を作れば、弾性表面波は、ωの角周波数を有する
中央IDT領域に閉じ込められることになり、前述の図
2中の213 V(X)の振動変位が実現することにな
る。前記ω,ω,ωは、ω=2πfT1,ω
=2πfT2,ω=2πfT3 とおいて式(2)の関
係で順に、ζ2,ζ1,ζと対応させることができ
る。
【0032】つぎに図4を用いて、図1と図2中の圧電
体平板の具体例として128°Y−XLiNbO3 基板の例
を用いて、本発明の弾性表面波装置の構成法を説明す
る。図4のIDTは、電極指幅Lが4分の1波長(λ/
4)の長さで構成されている。
【0033】図4の横軸は、アルミニウム電極膜厚Hに
対する弾性表面波の波長λの比H/λであり、縦軸は周
波数変化率Δf/fをppm単位で表示している。曲線
400は前記IDTのもつアドミタンス最大点の周波数
T0を、アルミニウム膜が無い場合の周波数f= V
/(2・PT)を基準値0として、周波数変化率で
表示している。曲線401は、前記IDTのもつ反射特
性の中心周波数fR0の電極指膜厚比H/λ 依存性を図
示している。402は、402と401の周波数差が、
401と400の周波数差に等しくなるようにとって描
いたもので、400と402で挟まれた領域が弾性表面
波の反射領域即ち、ストップバンドを表している。曲線
400と401は、ほぼH/λ=3.2において交差し
ており、この状態においては、前記ストップバンドが消
滅しており、弾性表面波は反射されずに伝搬する。従っ
て、この膜厚比の条件においては、トランスバーサル型
とかIDT型とかの弾性表面波の反射をきらう素子であ
るフィルタの構成が、電極指幅Lがほぼ4分の1波長
(λ/4)の長さで実現できる。 実効的にはH/λが
3〜3.5%程度の範囲で反射係数は十分小さく効果的
である。H/λが3.2以下の領域においては、 fT0
<fR0 の状態にあり、この領域の弾性表面波は図中に
重ねて図示した分散曲線403と404の特性となり、
いわゆる前述の図2の例の通り、周波数上昇型閉じ込め
状態を示す。逆に、 H/λが3.2以上の領域におい
ては、 fT0>fR0 の状態にあり、この領域の弾性表
面波は図中に重ねて図示した分散曲線405と406の
特性となり、前述の図2の例とは逆特性の、いわゆる周
波数降下型閉じ込め状態を示す。まとめると、前述の図
2の実施例は、前記の周波数上昇型閉じ込めに対応して
おり、 図4のH/λ<3.2以下の領域に対応した構
成法である。 H/λ>3.2の場合には、図2のζ
からζを負として設定すれば周波数降下型エネルギ閉
じ込め状態を構成できる。つぎに、このようにして得ら
れる本発明の弾性表面装置の振動変位状態を図5で説明
する。
【0034】図5の横軸504は弾性表面波装置のX座
標、縦軸503は素子の振動エネルギE(X)(振動変
位振幅Uの2乗に比例)を表す。図中の曲線500から
502は条件別の振動エネルギ分布を示す関数である。
前記条件となるものは、前述の図2のIDT201を3
分割し、その中央のIDTの周波数上昇量P(周波数ポ
テンシャル)を前記|fT0−fR0 | =ηを単位とし
て、500の場合はP=0η、501の場合は、P=
0.8η、502の場合は、P=1.2ηと設定した場
合である。同図からわかる通り、周波数上昇量0に対し
てPがゼロでない場合には、振動エネルギの中心集中度
が増していることがわかる。
【0035】この現象をさらにわかり易く表したもの
が、図2の弾性表面波装置である共振子のQ値を示す特
性図(図6)である。周知の様に共振子のQ値は共振子
のエネルギ損失の程度を表し、Qが大きい程損失の少な
い良い共振子である。図6の横軸は中央IDTの前記周
波数上昇量Pであり、縦軸はP=0の場合の共振子Q値
を基準として表している。η=8000ppmとし
てP=1.2ηのときに、約4倍のQ値が得られている
ことがわかる。Q値上昇効果が認められる前記Pの具体
的な値は、水晶STカットX伝搬方位の場合は、前記電
極指の膜厚Hに対する弾性表面波の波長λとの比H/λ
を2から5%の範囲とし、7000〜20000ppm
であつた(このとき中央の電極指周期長PTcと両サイ
ドの電極指周期長PTsの比はPT/PTc=1.0
07〜1.02である)。128°YーXLiNbO3 基板
の場合には、前記電極指の膜厚Hに対する弾性表面波の
波長λとの比H/λを4から6%の範囲とし、8000
〜20000ppmであった(このとき中央の電極指周期
長PTcと両サイドの電極指周期長PTsの比はPTc
/PTs=1.008〜1.02である)。さらに圧電
体平板が128°YカットX伝搬であり、 前記電極指
の膜厚Hに対する弾性表面波の波長λとの比H/λを
0.5から2%の範囲とし、PTs/PTc=1から
1.02としてもQ値向上が実現できる。前記IDTに
使用した正負電極指の対数は、128°Y−XLiNbO3
基板の場合には、50〜250対、水晶STカットX伝
搬方位の場合は、100から300対の範囲である。
【0036】つぎに、本発明の弾性表面波装置に発生す
る不要共振、即ちスプリアスについての抑圧手段を説明
する。一例として、前述の128°Y−XLiNbO3 基板
の例をとり説明する。前記の基板において、電極膜厚比
H/λを0.05に設定して周波数降下型のエネルギ閉
じ込め型共振子を構成すると、縦インハーモニックモー
ドによるスプリアスは主共振モードであるS0モードの
上側に発生する。図8にこの様子を示す。図中の点線で
表示された804、805のモードがスプリアスであ
る。802は前記主共振モード、803は***振モード
である。800は単峰性の共振ピーク、801は単峰性
の***振ピークである。
【0037】そこでこのスプリアスを抑圧するために、
前記IDTの電極指交差幅に重み付け関数WF(X)=
COS(KX)を考え(図1参照)、前記Kの設定をK
=π/(ξM)で与えた場合における、前記ξを重み付
け長さ比と呼んで、ξに対するスプリアス共振による共
振子のインピーダンスの位相変動量Δφの関係を図示し
たものが、図7である。位相変動量Δφはスプリアスモ
ードの発生強度を表しているから、Δφが小さいほどス
プリアスの抑圧ができたことになる。前記X波弾性表面
波の波長λで規格化したX(=x/λ)軸方向の座標で
ある。図7の曲線700は、周波数上昇量P=0の場合
であり、このときξ=0.8が最小値であり、曲線70
1の場合は前記P=0.8ηであり、このとき0.65
が最小値であった。702はP=1.2ηの場合であ
り、このときの最小値は0.5であった。
【0038】従って128°Y−XLiNbO3 基板の場合
には、ξ=0.5から0.9の範囲に対して、P=0か
ら1.2の条件でのスプリアスが抑圧できる。他の基板
方位に関しても、ほぼ同様な傾向を示した。
【0039】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、反射
器を用いずIDTのみで共振子を構成し、前記IDTを
複数に分割したうえに、各分割されたIDTの電極指周
期長を使用する圧電基板の性質が、周波数上昇型か周波
数降下型かに対応して周波数ポテンシャルを共振子の振
動エネルギが中央に集中して閉じ込められる様に設定
し、共振子の主共振特性の共振ピーク及び***振ピーク
のそれぞれを単峰性とすることにより、従来になく小型
で性能のすぐれたIDT型共振子を実現できるため、さ
らに小型化が要求されるPHS、GSM等の携帯型通信
装置およびVCSO等の小型化に貢献できる。
【0040】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の弾性表面波装置の一実施例を示す平
面図。
【図2】 本発明の他の実施例が示す図。
【図3】 本発明の弾性表面波装置の動作原理を解説す
る概念図。
【図4】 本発明の一実施例が示す圧電体平板の特性
図。
【図5】 本発明の図1と図2が有する特性図。
【図6】 本発明の図1と図2が有する特性図。
【図7】 本発明の図1が有する特性図。
【図8】 本発明の図1が示す他の特性図。
【符号の説明】
100 圧電体平板 101 正極の給電導体 102 負極の給電導体 103 正極の電極指 104 負極の電極指
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/145 H03H 9/25

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体平板上に、弾性表面波の位相伝搬
    方向に直交して正と負の極性の金属導体が交互に平行配
    置されたすだれ状電極が形成された共振子を使用する弾
    性表面波装置において、 前記すだれ状電極を3つの領域に区分し、 前記3つの領域において、電極指の導体幅を利用する弾
    性表面波の波長λの4分の1とし、 前記の区分された各領域の前記すだれ状電極の電極指を
    一定の周期長で形成し、 中央付近の前記領域の前記電極指の周期長PTcを両側
    の前記領域の前記電極指の周期長PTsに対して2%以
    内で異なるように設定し、 前記圧電体基板と前記すだれ状電極による弾性表面波の
    伝搬に係わる分散関係を代表する係数aが負の場合にお
    いては、PTc<PTsの条件を満たす周波数上昇型と
    し、前記係数aが正の場合には、 PTc>PTsの条
    件を満たす周波数降下型とし、 前記共振子の主共振特性の共振ピーク及び***振ピーク
    のそれぞれを単峰性としたことを特徴とする弾性表面波
    装置。
  2. 【請求項2】 前記圧電体平板が128°YカットX伝
    のLiNbO 基板であり、 前記電極指の膜厚Hに
    対する弾性表面波の波長λとの比H/λを4から6%の
    範囲とし、PTc/PTs=1.008から1.02と
    したことを特徴とする請求項1記載の弾性表面波装置。
  3. 【請求項3】 前記すだれ状電極の電極指の対数Mを5
    0から250対としたことを特徴とする請求項記載の
    弾性表面波装置。
  4. 【請求項4】 前記圧電体平板が水晶であり、 前記電
    極指の膜厚Hに対する弾性表面波の波長λとの比H/λ
    を2から5%の範囲とし、PTs/PTc=1.007
    から1.02としたことを特徴とする請求項1記載の弾
    性表面波装置。
  5. 【請求項5】 前記すだれ状電極の電極指の対数Mを1
    00から300対としたことを特徴とする請求項記載
    の弾性表面波装置。
JP14067397A 1997-05-29 1997-05-29 弾性表面波装置 Expired - Fee Related JP3379383B2 (ja)

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