JP3370750B2 - マルチフィラメントの製造方法 - Google Patents
マルチフィラメントの製造方法Info
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- JP3370750B2 JP3370750B2 JP26256593A JP26256593A JP3370750B2 JP 3370750 B2 JP3370750 B2 JP 3370750B2 JP 26256593 A JP26256593 A JP 26256593A JP 26256593 A JP26256593 A JP 26256593A JP 3370750 B2 JP3370750 B2 JP 3370750B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cooling
- roll
- multifilament
- surface temperature
- heating
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- Artificial Filaments (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】ポリプロピレンやポリエチレン等
のポリオレフィンからなるマルチフィラメントはロー
プ、ネット、カーペットのパイルヤーン、不織布等の原
糸等に用いられている。
のポリオレフィンからなるマルチフィラメントはロー
プ、ネット、カーペットのパイルヤーン、不織布等の原
糸等に用いられている。
【0002】
【従来の技術】通常、熱可塑性樹脂のマルチフィラメン
トは口金から吐出された多数の溶融フィラメントを数m
以下の冷却ダクトを用いて雰囲気流中で冷却しながら3
00m/min程度の比較的高速でドラフトをかけて引
取り、延伸、捲縮加工等を行い製造されている。しか
し、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン
の場合、かかる通常の成形方法では、高破断強度、高弾
性率を有するマルチフィラメントは得られなかった。
トは口金から吐出された多数の溶融フィラメントを数m
以下の冷却ダクトを用いて雰囲気流中で冷却しながら3
00m/min程度の比較的高速でドラフトをかけて引
取り、延伸、捲縮加工等を行い製造されている。しか
し、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン
の場合、かかる通常の成形方法では、高破断強度、高弾
性率を有するマルチフィラメントは得られなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高破断強度、
高弾性率を有するポリオレフィンマルチフィラメントを
製造する方法を提供することを課題とする。
高弾性率を有するポリオレフィンマルチフィラメントを
製造する方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、高破断強
度、高弾性率のポリオレフィンマルチフィラメントの製
造方法を開発すべく、種々検討を重ねた結果、ポリオレ
フィンを溶融紡出し、冷却ダクトを用いて空冷後、表面
温度5〜30℃の冷却ロールにより冷却し、しかる後、
表面温度70〜110℃の加熱ロールにより加熱後、冷
却ロールにより冷却することにより得られる未延伸糸を
延伸することにより、優れた物性を有するマルチフィラ
メントを得ることができた。延伸は、アウトライン、す
なわち別工程で表面温度80〜150℃の加熱ロールに
より行ってもよいし、インライン、すなわち工程を分け
ることなく表面温度80〜150℃の加熱ロールにより
行ってもよい。
度、高弾性率のポリオレフィンマルチフィラメントの製
造方法を開発すべく、種々検討を重ねた結果、ポリオレ
フィンを溶融紡出し、冷却ダクトを用いて空冷後、表面
温度5〜30℃の冷却ロールにより冷却し、しかる後、
表面温度70〜110℃の加熱ロールにより加熱後、冷
却ロールにより冷却することにより得られる未延伸糸を
延伸することにより、優れた物性を有するマルチフィラ
メントを得ることができた。延伸は、アウトライン、す
なわち別工程で表面温度80〜150℃の加熱ロールに
より行ってもよいし、インライン、すなわち工程を分け
ることなく表面温度80〜150℃の加熱ロールにより
行ってもよい。
【0005】本発明で使用されるポリオレフィンは、ポ
リプロピレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン等を例示できる。ポリプロピレ
ンの場合、MFR(JIS K6758)は1〜50g
/10分が好ましく、特に5〜30g/10分が好ましい。
ポリエチレンの場合、MFR(JIS K6760)は
1〜50g/10分が好ましく、特に5〜30g/10分が
好ましい。密度は0.91g/cm3 以上が好ましく、
特に0.94〜0.97g/cm3 が好ましい。
リプロピレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン等を例示できる。ポリプロピレ
ンの場合、MFR(JIS K6758)は1〜50g
/10分が好ましく、特に5〜30g/10分が好ましい。
ポリエチレンの場合、MFR(JIS K6760)は
1〜50g/10分が好ましく、特に5〜30g/10分が
好ましい。密度は0.91g/cm3 以上が好ましく、
特に0.94〜0.97g/cm3 が好ましい。
【0006】次に本発明の成形方法について説明する。
図1は本発明に係る装置の一例を示す。ポリオレフィン
は、押出機によりマルチフィラメント紡糸用ノズル1か
ら吐出されて、未延伸マルチフィラメント3が形成され
る。成形温度はポリオレフィンが劣化せず未延伸マルチ
フィラメントの集合体が成形加工できる範囲でできるだ
け高い方が望ましい。また、ノズルは各吐出された未延
伸マルチフィラメントが均一に冷却されるものが好まし
い。
図1は本発明に係る装置の一例を示す。ポリオレフィン
は、押出機によりマルチフィラメント紡糸用ノズル1か
ら吐出されて、未延伸マルチフィラメント3が形成され
る。成形温度はポリオレフィンが劣化せず未延伸マルチ
フィラメントの集合体が成形加工できる範囲でできるだ
け高い方が望ましい。また、ノズルは各吐出された未延
伸マルチフィラメントが均一に冷却されるものが好まし
い。
【0007】紡糸された未延伸マルチフィラメントは冷
却ダクト2で冷却固化される。ここでの冷却は単糸フィ
ラメントが互いに融着しない程度でよく、冷却ダクトの
温度は5〜50℃、風速は0.1〜0.5m/secの
範囲が望ましい。冷却後、オイリングローラー4により
油剤が付与される。
却ダクト2で冷却固化される。ここでの冷却は単糸フィ
ラメントが互いに融着しない程度でよく、冷却ダクトの
温度は5〜50℃、風速は0.1〜0.5m/secの
範囲が望ましい。冷却後、オイリングローラー4により
油剤が付与される。
【0008】油剤が付与されたマルチフィラメントは冷
却ロール5により冷却される。冷却ロールとしてはゴデ
ットロールの他にニップロール等も使用される。冷却ロ
ールの表面温度は5〜30℃が必要であり、5〜20℃
が好ましい。5℃未満では冷却ロール表面に結露し、ロ
ール表面での糸揺れが激しくなり、安定した紡糸が出来
なくなる。30℃を超えると延伸性が著しく低下し、得
られるマルチフィラメントの破断強度、弾性率が小さく
なる。
却ロール5により冷却される。冷却ロールとしてはゴデ
ットロールの他にニップロール等も使用される。冷却ロ
ールの表面温度は5〜30℃が必要であり、5〜20℃
が好ましい。5℃未満では冷却ロール表面に結露し、ロ
ール表面での糸揺れが激しくなり、安定した紡糸が出来
なくなる。30℃を超えると延伸性が著しく低下し、得
られるマルチフィラメントの破断強度、弾性率が小さく
なる。
【0009】冷却ロールで冷却されたマルチフィラメン
トは加熱ロール6により加熱される。加熱ロールとして
はゴデットロールの他にニップロール等も使用される。
加熱ロールの表面温度は70〜120℃であり、90〜
110℃が好ましい。加熱ロール6の速度は冷却ロール
5と同速度であるが、マルチフィラメントが弛む場合は
1〜2%程度速めることが望ましい。加熱ロール6の表
面温度はマルチフィラメントの破断強度、弾性率に大き
な影響を与える。70℃未満では、延伸後得られるマル
チフィラメントの弾性率が小さくなり、120℃を超え
ると単繊維間で溶着し得られるマルチフィラメントの風
合いが著しく劣る。
トは加熱ロール6により加熱される。加熱ロールとして
はゴデットロールの他にニップロール等も使用される。
加熱ロールの表面温度は70〜120℃であり、90〜
110℃が好ましい。加熱ロール6の速度は冷却ロール
5と同速度であるが、マルチフィラメントが弛む場合は
1〜2%程度速めることが望ましい。加熱ロール6の表
面温度はマルチフィラメントの破断強度、弾性率に大き
な影響を与える。70℃未満では、延伸後得られるマル
チフィラメントの弾性率が小さくなり、120℃を超え
ると単繊維間で溶着し得られるマルチフィラメントの風
合いが著しく劣る。
【0010】加熱ロールにより加熱されたマルチフィラ
メントは冷却ロール7により冷却される。冷却ロールと
してはゴデットロールの他にニップロール等も使用され
る。冷却ロール7の表面温度は5〜30℃が好ましい。
5℃未満では冷却ロール表面に結露し、ロール表面での
糸揺れが激しくなり、安定した紡糸が出来なくなる。ま
た、30℃を超えると、特にインライン延伸の場合に延
伸性が著しく低下し、得られるマルチフィラメントの破
断強度、弾性率が小さくなる。冷却ロール7の速度は加
熱ロール6と同程度の速度であるが、フィラメントが弛
む場合は1〜2%程度速めることが望ましい。
メントは冷却ロール7により冷却される。冷却ロールと
してはゴデットロールの他にニップロール等も使用され
る。冷却ロール7の表面温度は5〜30℃が好ましい。
5℃未満では冷却ロール表面に結露し、ロール表面での
糸揺れが激しくなり、安定した紡糸が出来なくなる。ま
た、30℃を超えると、特にインライン延伸の場合に延
伸性が著しく低下し、得られるマルチフィラメントの破
断強度、弾性率が小さくなる。冷却ロール7の速度は加
熱ロール6と同程度の速度であるが、フィラメントが弛
む場合は1〜2%程度速めることが望ましい。
【0011】延伸工程がアウトラインの場合、冷却ロー
ル7により冷却された未延伸マルチフィラメントは巻取
り機により巻き取られる。巻き取られた未延伸マルチフ
ィラメントは延伸工程により延伸される。
ル7により冷却された未延伸マルチフィラメントは巻取
り機により巻き取られる。巻き取られた未延伸マルチフ
ィラメントは延伸工程により延伸される。
【0012】延伸工程がインラインの場合、冷却ロール
7により冷却された未延伸マルチフィラメントは直ちに
加熱ロール対等により延伸される。
7により冷却された未延伸マルチフィラメントは直ちに
加熱ロール対等により延伸される。
【0013】アウトライン、インラインとも延伸はゴデ
ットロール、ニップロール等の加熱ロール対、熱板、湿
式延伸槽等が使用され、多段で延伸してもよい。延伸温
度は通常80〜150℃であり、特に100〜120℃
が好ましい。延伸温度が80℃未満の場合、延伸性が低
下し、得られるマルチフィラメントの破断強度、弾性率
が低下する。また、150℃を超えると、フィラメント
が溶断し十分な延伸性が得られない。
ットロール、ニップロール等の加熱ロール対、熱板、湿
式延伸槽等が使用され、多段で延伸してもよい。延伸温
度は通常80〜150℃であり、特に100〜120℃
が好ましい。延伸温度が80℃未満の場合、延伸性が低
下し、得られるマルチフィラメントの破断強度、弾性率
が低下する。また、150℃を超えると、フィラメント
が溶断し十分な延伸性が得られない。
【0014】従来は、溶融紡糸後冷却され、直ちに引き
取られていた。しかし、本発明は冷却後、積極的に再度
加熱し、冷却する工程を加えたところ、驚くべきことに
マルチフィラメントの物性が大幅に改良されることが見
出されたのである。
取られていた。しかし、本発明は冷却後、積極的に再度
加熱し、冷却する工程を加えたところ、驚くべきことに
マルチフィラメントの物性が大幅に改良されることが見
出されたのである。
【0015】溶融紡糸後、冷却された後、積極的に再度
加熱し、冷却すると、未延伸糸の構造を結晶性でかつ、
未配向状態にすることが可能となり、延伸糸の破断強度
及び弾性率を大きく向上させることができたものと考え
られる。
加熱し、冷却すると、未延伸糸の構造を結晶性でかつ、
未配向状態にすることが可能となり、延伸糸の破断強度
及び弾性率を大きく向上させることができたものと考え
られる。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例により説明す
る。 (実施例1)MFR(JIS K6758)が8.4g
/10分のポリプロピレン(ショウアロマ−:TA553
昭和電工(株)製)を用い、40mmφ押出機を用い
て押出温度280℃にて、0.6mmφ、68孔からな
るマルチフィラメント用紡糸ノズルより30g/min
の吐出量で押し出す。押し出されたマルチフィラメント
を冷却温度18℃、冷却風速0.5m/min、長さ9
00mmからなる冷却ダクトで冷却後、オイリングロー
ラーで油剤を付与したのち、表面温度15℃に保持され
た周速度100m/minの冷却ゴデットロールで冷却
後、表面温度90℃に保持された周速度101m/mi
nの加熱ゴデットロールで加熱後、周速度102m/m
inの空冷ゴデットロールにより冷却後、巻取り機で未
延伸マルチフィラメントを巻きとった。得られた未延伸
マルチフィラメントを表面温度115℃に保持された加
熱ゴデットロール対により、引き出し速度35m/mi
nで延伸を行った。得られた延伸マルチフィラメントの
物性と延伸倍率との関係を表1に示した。
る。 (実施例1)MFR(JIS K6758)が8.4g
/10分のポリプロピレン(ショウアロマ−:TA553
昭和電工(株)製)を用い、40mmφ押出機を用い
て押出温度280℃にて、0.6mmφ、68孔からな
るマルチフィラメント用紡糸ノズルより30g/min
の吐出量で押し出す。押し出されたマルチフィラメント
を冷却温度18℃、冷却風速0.5m/min、長さ9
00mmからなる冷却ダクトで冷却後、オイリングロー
ラーで油剤を付与したのち、表面温度15℃に保持され
た周速度100m/minの冷却ゴデットロールで冷却
後、表面温度90℃に保持された周速度101m/mi
nの加熱ゴデットロールで加熱後、周速度102m/m
inの空冷ゴデットロールにより冷却後、巻取り機で未
延伸マルチフィラメントを巻きとった。得られた未延伸
マルチフィラメントを表面温度115℃に保持された加
熱ゴデットロール対により、引き出し速度35m/mi
nで延伸を行った。得られた延伸マルチフィラメントの
物性と延伸倍率との関係を表1に示した。
【0017】
【表1】
【0018】(比較例1)実施例1と同じ樹脂を用い、
油剤付着後、表面温度15℃に保持された周速度100
m/minの冷却ロールで冷却後、加熱ロールを通さず
巻取り機で未延伸マルチフィラメントを巻き取った。得
られた未延伸マルチフィラメントを表面温度115℃に
保持された加熱ゴデットロール対により、引き出し速度
35m/minで延伸を行った。得られた延伸マルチフ
ィラメントの物性と延伸倍率との関係を表2に示した。
同一延伸倍率で比較すると破断強度、弾性率とも実施例
1より大きく劣ることがわかる。
油剤付着後、表面温度15℃に保持された周速度100
m/minの冷却ロールで冷却後、加熱ロールを通さず
巻取り機で未延伸マルチフィラメントを巻き取った。得
られた未延伸マルチフィラメントを表面温度115℃に
保持された加熱ゴデットロール対により、引き出し速度
35m/minで延伸を行った。得られた延伸マルチフ
ィラメントの物性と延伸倍率との関係を表2に示した。
同一延伸倍率で比較すると破断強度、弾性率とも実施例
1より大きく劣ることがわかる。
【0019】
【表2】
【0020】(実施例2)MFR(JIS K675
8)が8.4g/10分のポリプロピレン(ショウアロマ
−:TA553 昭和電工(株)製)を用い、40mm
φ押出機を用いて押出温度280℃にて、0.6mm
φ、68孔からなるマルチフィラメント用紡糸ノズルよ
り30g/minの吐出量で押し出す。押し出されたマ
ルチフィラメントを冷却温度18℃、冷却風速0.5m
/min、長さ900mmからなる冷却ダクトで冷却
後、オイリングローラーで油剤を付与したのち、表面温
度15℃に保持された周速度100m/minの冷却ゴ
デットロールで冷却後、表面温度90℃に保持された周
速度101m/minの加熱ゴデットロールで加熱後、
周速度102m/minの空冷ゴデットロールにより冷
却した。さらにインラインで表面温度110℃に保持さ
れた加熱ゴデットロール対により延伸を行った。得られ
た延伸マルチフィラメントの物性と延伸倍率との関係を
表3に示した。
8)が8.4g/10分のポリプロピレン(ショウアロマ
−:TA553 昭和電工(株)製)を用い、40mm
φ押出機を用いて押出温度280℃にて、0.6mm
φ、68孔からなるマルチフィラメント用紡糸ノズルよ
り30g/minの吐出量で押し出す。押し出されたマ
ルチフィラメントを冷却温度18℃、冷却風速0.5m
/min、長さ900mmからなる冷却ダクトで冷却
後、オイリングローラーで油剤を付与したのち、表面温
度15℃に保持された周速度100m/minの冷却ゴ
デットロールで冷却後、表面温度90℃に保持された周
速度101m/minの加熱ゴデットロールで加熱後、
周速度102m/minの空冷ゴデットロールにより冷
却した。さらにインラインで表面温度110℃に保持さ
れた加熱ゴデットロール対により延伸を行った。得られ
た延伸マルチフィラメントの物性と延伸倍率との関係を
表3に示した。
【0021】
【表3】
【0022】(比較例2)実施例2と同じ樹脂を用い、
油剤付着後、表面温度15℃に保持された周速度100
m/minの冷却ロールで冷却後、加熱ロールを通さ
ず、さらにインラインで110℃に保持された加熱ゴデ
ットロール対により延伸を行った。得られた延伸マルチ
フィラメントの物性と延伸倍率との関係を表4に示し
た。同一延伸倍率で比較すると破断強度、弾性率とも実
施例2より大きく劣ることがわかる。
油剤付着後、表面温度15℃に保持された周速度100
m/minの冷却ロールで冷却後、加熱ロールを通さ
ず、さらにインラインで110℃に保持された加熱ゴデ
ットロール対により延伸を行った。得られた延伸マルチ
フィラメントの物性と延伸倍率との関係を表4に示し
た。同一延伸倍率で比較すると破断強度、弾性率とも実
施例2より大きく劣ることがわかる。
【0023】
【表4】
【0024】(実施例3)MFR(JIS K675
8)が13.3g/10分のポリプロピレン(ショウアロ
マ−:TA553 昭和電工(株)製)を用い、40m
mφ押出機を用いて押出温度280℃にて、0.86m
mφ、68孔からなるマルチフィラメント用紡糸ノズル
より30g/minの吐出量で押し出す。押し出された
マルチフィラメントを冷却温度18℃、冷却風速0.5
m/min、長さ900mmからなる冷却ダクトで冷却
後、オイリングローラーで油剤を付与したのち、表面温
度15℃に保持された周速度100m/minの冷却ゴ
デットロールで冷却後、表面温度90℃に保持された周
速度101m/minの加熱ゴデットロールで加熱後、
周速度102m/minの空冷ゴデットロールにより冷
却後、巻取り機で未延伸マルチフィラメントを巻きとっ
た。得られた未延伸マルチフィラメントを表面温度11
7℃に保持された加熱ゴデットロール対により、引き出
し速度35m/minで延伸を行った。得られた延伸マ
ルチフィラメントの物性と延伸倍率との関係を表5に示
した。
8)が13.3g/10分のポリプロピレン(ショウアロ
マ−:TA553 昭和電工(株)製)を用い、40m
mφ押出機を用いて押出温度280℃にて、0.86m
mφ、68孔からなるマルチフィラメント用紡糸ノズル
より30g/minの吐出量で押し出す。押し出された
マルチフィラメントを冷却温度18℃、冷却風速0.5
m/min、長さ900mmからなる冷却ダクトで冷却
後、オイリングローラーで油剤を付与したのち、表面温
度15℃に保持された周速度100m/minの冷却ゴ
デットロールで冷却後、表面温度90℃に保持された周
速度101m/minの加熱ゴデットロールで加熱後、
周速度102m/minの空冷ゴデットロールにより冷
却後、巻取り機で未延伸マルチフィラメントを巻きとっ
た。得られた未延伸マルチフィラメントを表面温度11
7℃に保持された加熱ゴデットロール対により、引き出
し速度35m/minで延伸を行った。得られた延伸マ
ルチフィラメントの物性と延伸倍率との関係を表5に示
した。
【0025】
【表5】
【0026】(比較例3)実施例3と同じ樹脂を用い、
油剤付着後、表面温度15℃に保持された周速度100
m/minの冷却ロールで冷却後、加熱ロールを通さず
巻取り機で未延伸マルチフィラメントを巻き取った。得
られた未延伸マルチフィラメントを表面温度117℃に
保持された加熱ゴデットロール対により、引き出し速度
35m/minで延伸を行った。得られた延伸マルチフ
ィラメントの物性と延伸倍率との関係を表6に示した。
同一延伸倍率で比較すると破断強度、弾性率とも実施例
3より大きく劣ることがわかる。
油剤付着後、表面温度15℃に保持された周速度100
m/minの冷却ロールで冷却後、加熱ロールを通さず
巻取り機で未延伸マルチフィラメントを巻き取った。得
られた未延伸マルチフィラメントを表面温度117℃に
保持された加熱ゴデットロール対により、引き出し速度
35m/minで延伸を行った。得られた延伸マルチフ
ィラメントの物性と延伸倍率との関係を表6に示した。
同一延伸倍率で比較すると破断強度、弾性率とも実施例
3より大きく劣ることがわかる。
【0027】
【表6】
【0028】
【発明の効果】本発明の方法によれば、高破断強度、高
弾性率のマルチフィラメントが得られる。
弾性率のマルチフィラメントが得られる。
【図1】本発明に係る装置の一例。
1 ノズル
2 冷却ダクト
3 未延伸マルチフィラメント
4 オイリングローラー
5 冷却ゴデットロール−1
6 加熱ゴデットロール
7 冷却ゴデットロール−2
8 巻き取り機
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI
D01D 5/088 D01D 5/088
(56)参考文献 特開 平5−214609(JP,A)
特開 平5−186908(JP,A)
特開 平6−200442(JP,A)
特開 昭64−14312(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
D01F 6/04 - 6/06
D02J 1/00 - 13/00
D01D 1/00 - 13/02
Claims (3)
- 【請求項1】 ポリオレフィンを溶融紡出し、冷却ダク
トを用いて空冷後、表面温度5〜30℃の冷却ロールに
より冷却し、しかる後、表面温度70〜110℃の加熱
ロールにより加熱後、冷却ロ−ルにより冷却することに
より得られる未延伸糸を延伸するマルチフィラメントの
製造方法。 - 【請求項2】 未延伸糸の延伸をアウトラインで行うこ
とを特徴とする請求項1記載のマルチフィラメントの製
造方法。 - 【請求項3】 未延伸糸の延伸をインラインで行うこと
を特徴とする請求項1記載のマルチフィラメントの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26256593A JP3370750B2 (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | マルチフィラメントの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26256593A JP3370750B2 (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | マルチフィラメントの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07118915A JPH07118915A (ja) | 1995-05-09 |
JP3370750B2 true JP3370750B2 (ja) | 2003-01-27 |
Family
ID=17377575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26256593A Expired - Fee Related JP3370750B2 (ja) | 1993-10-20 | 1993-10-20 | マルチフィラメントの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3370750B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE59705511D1 (de) * | 1996-08-28 | 2002-01-10 | Barmag Barmer Maschf | Verfahren und Vorrichtung zum Spinnen eines multifilen Fadens |
JP5758847B2 (ja) * | 2012-05-31 | 2015-08-05 | トヨタ自動車株式会社 | 高強度・高弾性率ポリプロピレン繊維及びその製造方法 |
-
1993
- 1993-10-20 JP JP26256593A patent/JP3370750B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07118915A (ja) | 1995-05-09 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20021029 |
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