JP3368087B2 - 弾性表面波フィルタ装置 - Google Patents

弾性表面波フィルタ装置

Info

Publication number
JP3368087B2
JP3368087B2 JP06085595A JP6085595A JP3368087B2 JP 3368087 B2 JP3368087 B2 JP 3368087B2 JP 06085595 A JP06085595 A JP 06085595A JP 6085595 A JP6085595 A JP 6085595A JP 3368087 B2 JP3368087 B2 JP 3368087B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface acoustic
acoustic wave
filter device
electrode
resonance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP06085595A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08265100A (ja
Inventor
務 三浦
智晴 井上
Original Assignee
マルヤス工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by マルヤス工業株式会社 filed Critical マルヤス工業株式会社
Priority to JP06085595A priority Critical patent/JP3368087B2/ja
Publication of JPH08265100A publication Critical patent/JPH08265100A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3368087B2 publication Critical patent/JP3368087B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Surface Acoustic Wave Elements And Circuit Networks Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、圧電基板上を伝搬する
弾性表面波を用いてバンドパス特性を得る弾性表面波フ
ィルタ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来から、例えば特公平3−51330
号公報に示されるように、圧電基板上に櫛歯状の入力電
極及び出力電極を弾性表面波の伝搬方向に直列に配置す
るとともに、前記両電極の各外側に反射器をそれぞれ配
置してなり、前記両電極内部に発生する対称モードと反
対称モードの2種の定在波からなる2つの振動モードを
用いてバンドパス特性を得るようにした弾性表面波フィ
ルタ装置は知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来装置
においては、バンドパス特性の信号通過帯域幅を広げる
ためには、入力電極及び出力電極の電極指数を減少させ
て2振動の共振周波数差を広げる必要がある。また、一
方では、前記電極指数を減少させると、挿入損失が増加
するという問題もある。したがって、上記従来の弾性表
面波フィルタ装置においては、信号通過帯域幅を充分に
広げることはできず、例えば中心周波数449.945
MHzの弾性表面波フィルタの信号通過帯域幅は490
KHz程度であった。 【0004】本発明は上記問題に対処するためになされ
もので、挿入損失の増大を伴うことなく信号通過帯域幅
を広げることができる弾性表面波フィルタ装置を提供す
ることにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る弾性表面波フィルタ装置の構成上の特
徴は、入力電極と出力電極との各内側間の距離を伝搬弾
性表面波の1/2波長の18倍以上に設定して、両電極
の各外側に設けた両反射器間の共振、両電極自身の各内
部共振及び入力電極と出力電極との両電極間の共振から
なる3つの共振を用いてバンドパス特性を得るようにし
たことにある。 【0006】 【発明の作用・効果】上記のように構成した本発明によ
れば、3つの共振を利用してバンドパスフィルタ特性を
得るようにしたために、入力電極及び出力電極の電極指
数を減少させることなく、信号通過帯域を広げることが
できた。また、入力電極と出力電極との各内側間の距離
を伝搬弾性表面波の1/2波長の18倍以上に設定する
ことにより、3つの共振点のピーク値の差を小さくする
ことができた。したがって、挿入損失を増大させること
なく、信号通過帯域が広くかつフラットな周波数特性を
有するバンドパスフィルタを実現できる。 【0007】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
すると、図1は同実施例に係る弾性表面波フィルタ装置
を平面図により概略的に示すとともに、同装置における
弾性表面波の発生状態を模擬的に示している。 【0008】この弾性表面波装置は、ニオブ酸リチウム
(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)、水晶などの圧
電材料で厚さの薄い直方体状に形成した圧電基板10を
備えている。圧電基板10上には、入力電極11及び出
力電極12が弾性表面波の伝搬方向に直列に配置されて
いる。入力電極11は交互に交差して並べられた多数の
電極指11a,11bからなるとともに、出力電極12
も交互に交差して並べられた多数の電極指12a,12
bからなる。電極指11a,11bの合計本数及び電極
指12a,12bの合計本数はそれぞれ300〜700
程度である。また、各電極指11a,11b,12a,
12bの間隔は伝搬する弾性表面波の波長λ(例えば、
6.96μm程度)にほぼ等しく設定され、各電極指1
1a,12aは各電極指11b,12bの中央に位置し
ている。両電極11,12の各内側間の距離(詳しく
は、最も各内側に位置する電極指11b,12bの中心
間距離)dは、nλ/2に設定されている。nは正の整
数であり、後述の実験結果からも理解できるように、好
ましくは「18」以上の値に設定される。 【0009】両電極11,12の各外側には、Pλ/2
の間隔をおいて設けた複数(例えば、200本程度)の
グレーティング13a,14aからなる反射器13,1
4が、それぞれ配置されている。Pは、1.002〜
1.010程度の値である。反射器13と入力電極11
の間隔及び反射器14と出力電極12の間隔は、共にm
λ/2程度に設定されている。mは、正の整数であり、
「1」又は「2」程度の小さな値が好ましい。 【0010】上記のように構成した弾性表面波フィルタ
装置においては、シミュレーションの結果、周波数伝達
特性としての周波数に対する挿入損失(利得)の変化は
図2のグラフに示すようになることを確認した。なお、
この場合の弾性表面波フィルタ装置の仕様は下記表1の
通りである。 【0011】 【表1】 【0012】このグラフによれば、共振周波数が順に高
くなる第1〜第3の共振峰P1〜P3が450MHz当
りに発生することが確認される。第1共振峰P1は、反
射器13,14間の共振すなわち反射器13,14の等
価反射面X1,X1間の定在波を構成する弾性表面波の
共振に関するものである。第2共振峰P2は、入力電極
11自身及び出力電極12自身の各内部の弾性表面波の
共振に関するものである。第3共振峰P3は、両電極1
1,12間の共振すなわち両電極11,12の等価反射
面X2,X2間の定在波を構成する弾性表面波の共振に
関するものである。 【0013】また、シミュレーションにより、両電極1
1,12間の距離dを変化させて、第1〜第3共振峰P
1〜P3の周波数位置及び最大ピークレベル差P−Pの
変化を確認すると、第1〜第3共振峰P1〜P3の各周
波数位置は図3のグラフのように変化し、かつ最大ピー
クレベル差P−Pは図4のグラフのように変化すること
が確認された。一方、両電極11,12の各電極指11
a,11b,12a,12bの数及び反射器13,14
の各グレーティング13a,14aの数を変化させて
も、前記第1〜第3共振峰P1〜P3の周波数位置及び
最大ピークレベル差P−Pはバンドパスフィルタの設計
に影響を与えるほど大きく変化しないことも確認され
た。 【0014】このようなシミュレーション結果より、広
帯域かつフラットなバンドパス特性を得るためには、図
3のグラフから、第1〜第3共振峰P1〜P3の周波数
差が大きくなるようにすることが適切であり、両電極間
距離dを決める前記整数nは数十(例えば、「80」)
以下であることが適当であることが考察される。また、
フラットなバンドパス特性を得るためには、第1〜第3
共振峰P1〜P3の最大ピークレベル差P−Pが所定値
以下(例えば、3.0dB以下)である必要があり、図
4のグラフから両電極11,12間の距離dを18λ/
2以上に設定する必要があることが理解される。 【0015】そして、前記のような条件の基に弾性表面
波フィルタ装置を構成すれば、第1〜第3共振峰P1〜
P3にそれぞれ対応した3つの共振を利用できるので、
フラットな周波数伝達特性を有しかつ広帯域のバンドパ
スフィルタを実現できる。また、この場合、両電極1
1,12の各電極指11a,11b,12a,12bの
数を減少させる必要もないので、挿入損失を小さく抑え
ることもできる。 【0016】上述のように構成した弾性表面波フィルタ
装置10Aの使用に際しては、図5に示すように、同装
置10Aにインダクタンスを含む入力側インピーダンス
調整回路21及び出力側インピーダンス調整回路22を
接続して、信号通過帯域特性が極力フラットになるよう
に回路のマッチングを図る。そして、この回路による入
力電圧Einに対する出力電圧Eout の周波数伝達特性を
周波数に対する挿入損失(利得)で示すと、図6のグラ
フのようになる。これにより、信号通過帯域がきわめて
フラットな周波数伝達特性を有し、かつ中心周波数44
9.885MHz、信号通過帯域幅630KHzのバン
ドパスフィルタが実現されたことになる。なお、この図
6の実験に用いた弾性表面波フィルタ装置10Aも、上
記表1の仕様と同じものである。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の一実施例を示す弾性表面波フィルタ
装置を平面的に示すとともに、同装置を伝搬する弾性表
面波を模擬的に示す概略図である。 【図2】 図1の弾性表面波フィルタ装置の周波数に対
する挿入損失(利得)の変化を示すグラフである。 【図3】 入力電極と出力電極の間の距離を変化させた
場合の共振峰の周波数位置の変化を示すグラフである。 【図4】 入力電極と出力電極の間の距離を変化させた
場合の共振峰の最大ピークレベル差の変化を示すグラフ
である。 【図5】 前記弾性表面波フィルタ装置の使用例を示す
回路図である。 【図6】 同使用例の周波数に対する挿入損失(利得)
の変化を示すグラフである。 【符号の説明】 10…圧電基板、11…入力電極、11a,11b…電
極指、12…出力電極、12a,12b…電極指、1
3,14…反射器、13a,14a…グレーティング。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−283309(JP,A) 特開 昭62−12206(JP,A) 特開 昭62−30413(JP,A) 山本泰司,複合縦モード共振器型SA Wフィルタ,電子情報通信学会論文誌, 1993年2月25日,VOL.J76−A,N o.2(第302号,p.219−226 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/64 H03H 9/145 H03H 9/25

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 圧電基板上に櫛歯状の入力電極及び出力
    電極を弾性表面波の伝搬方向に直列に配置するとともに
    前記両電極の各外側に反射器をそれぞれ配置してなる弾
    性表面波フィルタ装置において、前記入力電極と出力電
    極との各内側間の距離を伝搬弾性表面波の1/2波長の
    18倍以上に設定して、前記両反射器間の共振、前記両
    電極自身の各内部共振及び前記両電極間の共振からなる
    3つの共振を用いてバンドパス特性を得るようにしたこ
    とを特徴とする弾性表面波フィルタ装置。
JP06085595A 1995-03-20 1995-03-20 弾性表面波フィルタ装置 Expired - Fee Related JP3368087B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06085595A JP3368087B2 (ja) 1995-03-20 1995-03-20 弾性表面波フィルタ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06085595A JP3368087B2 (ja) 1995-03-20 1995-03-20 弾性表面波フィルタ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08265100A JPH08265100A (ja) 1996-10-11
JP3368087B2 true JP3368087B2 (ja) 2003-01-20

Family

ID=13154423

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06085595A Expired - Fee Related JP3368087B2 (ja) 1995-03-20 1995-03-20 弾性表面波フィルタ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3368087B2 (ja)

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
山本泰司,複合縦モード共振器型SAWフィルタ,電子情報通信学会論文誌,1993年2月25日,VOL.J76−A,No.2(第302号,p.219−226

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08265100A (ja) 1996-10-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0746095B1 (en) Surface acoustic wave filter
JP2957159B2 (ja) 近接結合を有する差動入出力弾性表面波デバイス
JPH01231417A (ja) 弾性表面波フィルタ
EP0637873A2 (en) SAW filter
JPH0454011A (ja) 縦型2重モード弾性表面波フィルタ
JP3204112B2 (ja) 弾性表面波共振子フィルタ
JPH053169B2 (ja)
JP3368087B2 (ja) 弾性表面波フィルタ装置
JPH09214284A (ja) 弾性表面波装置
JPH10284988A (ja) 弾性表面波フィルタ
JPH06177703A (ja) 縦型3重モードsawフィルタ
JPH04113712A (ja) 縦型2重モード弾性表面波フィルタ
JP2000312125A (ja) 弾性表面波装置
KR0185516B1 (ko) 표면파 공진자
JPH08204502A (ja) 縦型複合4重モードsawフィルタ
JPH10276062A (ja) 弾性表面波デバイス
JP3291860B2 (ja) 縦型二重モード弾性表面波フィルタ
JPH05129884A (ja) 多段接続多重モードフイルタ
JPH04373304A (ja) 弾性表面波フィルタ
JP3117021B2 (ja) 弾性表面波フィルタ
JPH04113711A (ja) 縦型2重モード弾性表面波フィルタ
JPH03119816A (ja) 単一モード2端子対弾性表面波共振子および弾性表面波フィルタ
JP3068035B2 (ja) 弾性表面波装置
JP2967432B2 (ja) 弾性表面波フィルタ
JP2003133889A (ja) 縦結合型弾性表面波共振子フィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081108

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111108

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111108

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141108

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees