JP3366810B2 - 移動通信システム - Google Patents

移動通信システム

Info

Publication number
JP3366810B2
JP3366810B2 JP22006796A JP22006796A JP3366810B2 JP 3366810 B2 JP3366810 B2 JP 3366810B2 JP 22006796 A JP22006796 A JP 22006796A JP 22006796 A JP22006796 A JP 22006796A JP 3366810 B2 JP3366810 B2 JP 3366810B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base station
mobile
fixed base
station
mobile communication
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22006796A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1066138A (ja
Inventor
市男 小佐野
太作 中島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTT Docomo Inc
Original Assignee
NTT Docomo Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTT Docomo Inc filed Critical NTT Docomo Inc
Priority to JP22006796A priority Critical patent/JP3366810B2/ja
Publication of JPH1066138A publication Critical patent/JPH1066138A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3366810B2 publication Critical patent/JP3366810B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、移動通信システム
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、通信事業者は、携帯電話機な
どの移動機を用いた通信サービスを円滑かつ効率的に提
供するために、サービスエリアにおける無線基地局(以
後、「固定基地局」という)の配置(ゾーン構成または
セクタ構成)が最適となるよう、移動通信網の構築前お
よび構築後において綿密な調査・検討を行っている。
【0003】この調査・検討の結果、あるエリア(ゾー
ンまたはセクタ)におけるチャネル数が不足している場
合には、通信事業者は、当該エリア内で使用可能なチャ
ネル数を増加させ(当該エリア内に固定基地局を増設
し)、十分なチャネル数の維持に努めている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いかに
綿密に調査・検討し、ゾーン(セクタ)構成を最適化し
ても、瞬間的なトラヒックの大量発生には十分に対応で
きない場合がある。例えば、あるエリアにおいて突発的
な事件・事故や災害が発生したり、大人数の集会等が行
われたりすると、当該エリアに移動機が集中し、一時的
に固定基地局の容量(チャネル数)を超過したトラヒッ
クが発生する場合がある。
【0005】固定通信網の場合には、通信端末が移動せ
ず、一つの交換機の配下にある通信端末の数が短期的に
変動しないため、発生し得る最大のトラヒック量を事前
に知ることができるが、移動通信網では、「移動機が自
由に移動できる」という移動通信の宿命的な特徴のため
に、各固定基地局において発生し得る最大のトラヒック
量を事前に知ることはできない。
【0006】もちろん、各固定基地局の容量を極めて大
とし全ての移動機が同時に通信した場合にも十分に処理
可能とすれば、突発的なイベントによるトラヒックの集
中にも対応できるが、そのような固定基地局を多数配置
することはコスト的に非現実的であり、そもそも、いか
にTDMA(Time Division Multiple Access)、CD
MA(Code Division Multiple Access)の技術が進歩
しようと非現実的に広い範囲の周波数帯域を必要とする
ことに変わりはなく、実際には実現不可能である。
【0007】結局のところ、従来、「移動機が自由に移
動できる」という移動通信の宿命的な特徴に起因した一
時的な輻輳による通信不可状態の発生を本質的に解決す
る技術は存在せず、輻輳時には、移動機の使用者が輻輳
エリア内での移動機の使用を差し控えざるを得なかっ
た。しかしながら、一般に、突発的なイベント発生時の
通信は緊急のものが多く、即座に移動機を使用できな
い、あるいは他のエリアに移動してから通信せざるを得
ない、という状況の発生は、公衆電話機の順番待ち行列
に並ぶことなく「いつでもどこでも通信できる」という
移動通信の利便性を著しく害してしまう。
【0008】本発明はこのような背景の下になされたも
ので、コスト高を招致することなく、一時的な輻輳によ
る通信不可状態の発生を防止することができる移動通信
システムを提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、請求項1記載の移動通信システムは、ネットワ
ークに接続された複数の固定基地局と該複数の固定基地
局のエリアに存在する移動機とが無線チャネルを介して
通信する移動通信システムにおいて、前記複数の固定基
地局のうち、輻輳が発生している第1の固定基地局を検
出する第1の検出手段と、前記第1の固定基地局が使用
している無線チャネルと混信しない無線チャネルを設定
当該無線チャネルを介して前記第1の固定基地局の
エリアに存在する移動機と通信を行う、空中を移動する
移動基地局と、前記第1の検出手段による検出結果に基
づいて前記移動基地局の移動を制御する制御装置とを具
備することを特徴としている。
【0010】請求項2記載の移動通信システムは、ネッ
トワークに接続された複数の固定基地局と該複数の固定
基地局のエリアに存在する移動機とが無線チャネルを介
して通信する移動通信システムにおいて、前記複数の固
定基地局のうち、輻輳が発生している第1の固定基地局
を検出する第1の検出手段と、前記複数の固定基地局の
うち、移動可能な移動中継局との通信を行うことが可能
であり、かつ、前記第1の固定基地局が使用している無
線チャネルと混信しない空き無線チャネルを有している
第2の固定基地局を検出する第2の検出手段と、を具備
し、前記移動中継局は、前記第2の固定基地局における
空き無線チャネルを使用して、前記第1の固定基地局の
エリアに存在する移動機と前記第2の固定基地局との通
信を中継することを特徴としている
【0011】請求項3記載の移動通信システムは、ネッ
トワークに接続された複数の固定基地局と該複数の固定
基地局のエリアに存在する移動機とが無線チャネルを介
して通信する移動通信システムにおいて、前記複数の固
定基地局のうち、輻輳が発生している第1の固定基地局
を検出する第1の検出手段と、前記複数の固定基地局の
うち、移動可能な移動中継局との通信を行うことが可能
であり、かつ、前記第1の固定基地局のエリアにおける
無線チャネル数を増やすために空き無線チャネルを使用
する第2の固定基地局を検出する第2の検出手段と、を
具備し、前記移動中継局は、前記第2の固定基地局にお
ける空き無線チャネルの周波数帯域を、前記第1の固定
基地局が使用している無線チャネルと混信しない周波数
帯域に変換し、当該変換された空き無線チャネルを使用
して、前記第1の固定基地局のエリアに存在する移動機
と前記第2の固定基地局との通信を中継することを特徴
としている。
【0012】請求項4記載の移動通信システムは、請求
項1ないし3いずれかに記載のものにおいて、前記第
1の検出手段は、各移動機の位置と各固定基地局のエリ
アの位置とに基づいて前記各固定基地局における輻輳の
発生/非発生を予測し、前記各固定基地局のうち輻輳の
発生が予測された第1の固定基地局を検出することを特
徴としている
【0013】請求項5記載の移動通信システムは、請求
項1記載のものにおいて、前記制御装置は、前記移動基
地局の高度を制御して前記移動基地局のエリアを変動さ
せることを特徴としている。
【0014】請求項6記載の移動通信システムは、請求
項2または3に記載のものにおいて、前記移動中継局は
空中を移動することを特徴としている。 請求項7記載の
移動通信システムは、請求項6記載のものにおいて、前
記第1の検出手段による検出結果に基づいて前記移動中
継局の移動を制御する制御装置を具備し、前記制御装置
は、前記移動中継局の高度を制御して前記移動中継局の
エリアを変動させることを特徴としている。 請求項8記
載の移動通信システムは、請求項2または3に記載のも
のにおいて、前記第1の検出手段による検出結果に基づ
いて前記移動中継局の移動を制御する制御装置を具備す
ることを特徴としている。
【0015】請求項9記載の移動通信システムは、請求
1または8に記載のものにおいて、操作子を備え、該
操作子の操作内容に応じて前記制御装置を制御する制御
卓を具備し、前記制御装置は前記制御卓の操作内容に応
じて前記移動基地局または前記移動中継局の移動を制御
することを特徴としている。請求項10記載の移動通信
システムは、請求項2または3に記載のものにおいて、
前記移動中継局は携帯可能であることを特徴としてい
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施形態について説明する。 A.第1実施形態 第1実施形態の構成 図1は本発明の第1実施形態による移動通信システムの
一部構成を示すブロック図であり、この図に示される移
動通信システムは、日本の自動車・携帯電話で使用され
る800MHz帯と1.5GHz帯との2つの周波数帯
を使用し、後述する浮揚体基地局(移動基地局)による
動的なチャネル追加を容易に実現している。
【0017】図1において、3は全体的なキャリア配置
計画に沿って配置された固定基地局であり、800MH
z帯のキャリアが割り当てられている。固定基地局は複
数設けられているが、ここでは固定基地局3のみを例示
する。なお、各固定基地局は、通常の通信以外に使用す
るアンテナおよび送受信機等を有し、浮揚体基地局の位
置登録用の各固定基地局固有の信号を制御装置10(後
述する)からの指示に基づいて送信する。30は固定基
地局3がカバーするエリア(ゾーンまたはセクタ)であ
り、このエリア30内には、携帯電話機等の移動機31
〜36が存在している。
【0018】8は固定基地局3を含む複数の固定基地局
が有線接続された移動通信交換機であり、各固定基地局
の制御や通信回線の交換、通話チャネルの割り当て処
理、ハンドオーバ処理などの一般的な移動通信用交換機
としての機能に加えて、浮揚体基地局経由の通信回線の
交換や浮揚体基地局との間での呼接続信号の送受等の、
浮揚体基地局によって動的に追加されるチャネルを介し
た通信を制御する機能を備えている。
【0019】移動通信交換機8には、浮揚体基地局との
間に、固定基地局と移動通信交換機との間の通信線と等
価な無線回線を確立するための可動アンテナおよび送受
信機等が設けられており、固定基地局を介した通信と浮
揚体基地局を介した通信とを同等に扱うことができる。
この移動通信交換機は複数設けられているが、ここでは
移動通信交換機8のみを例示する。
【0020】10は複数の移動通信交換機が有線接続さ
れた制御装置、11は制御装置10の制御卓であり、制
御装置10を操作するための操作子を備えている。60
は各移動機の所在位置等を記録する電子ディスク等のホ
ームメモリであり、移動通信交換機8および制御装置1
0に読み書きされる。ホームメモリ60には、各移動機
の現在位置を格納した移動機位置テーブル、各固定基地
局の状態を格納した固定局状態テーブル、各浮揚体基地
局の状態を格納した浮揚局状態テーブル等が格納されて
いる。
【0021】ここで、各テーブルの構成例を図2(a)
〜図2(c)に示す。図2(a)に示されるように、移
動機位置テーブルには、各移動機固有の移動機番号のフ
ィールドと、移動機が位置するエリアの番号(所在エリ
ア)のフィールドが設けられている。また、図2(b)
に示されるように、固定局状態テーブルには、各固定基
地局固有の固定基地局番号のフィールドと、固定基地局
の状態(「輻輳中」あるいは「通常」)のフィールド
と、固定基地局の位置(緯度、経度)のフィールドと、
固定基地局がカバーするエリアの番号(カバーエリア)
のフィールドとが設けられている。
【0022】さらに、図2(c)に示されるように、浮
揚局状態テーブルには、各浮揚体基地局固有の浮揚体基
地局番号のフィールドと、浮揚体基地局の現在位置(緯
度、経度、高度)のフィールドと、所定時間前の位置
(前回位置)のフィールドと、浮揚体基地局が設定する
チャネルが最後に使用された時点からの経過時間(空き
時間)のフィールドと、移動すべき目標位置(緯度、経
度、高度)のフィールドと、浮揚体基地局の移動方向の
フィールドと、移動速度のフィールドと、浮揚体基地局
がカバーするエリアの番号(カバーエリア)のフィール
ドが設けられている。なお、浮揚体基地局の高度によっ
ては、カバーエリアの値が複数となることもある。
【0023】また、制御装置10は、浮揚体基地局との
間に専用のチャネルを確立するためのアンテナおよび送
受信機を備えており、移動通信交換機8からの信号また
は制御卓11からの信号とホームメモリ60内の各テー
ブルの内容と専用のチャネルを介して浮揚体基地局から
供給される信号とに基づいて、各浮揚体基地局を制御す
る機能を有する。
【0024】浮揚体基地局1は、例えば、飛行船やヘリ
コプタ等に基地局を搭載してなるものであり、図3に示
されるように、浮揚体の推進装置や操縦装置等からなる
浮揚体機能部110と、基地局としての機能を実現する
基地局機能部120と、両者を制御する制御部130と
から構成されている。基地局機能部120には、移動通
信交換機との間に多重チャネルを確立するためのアンテ
ナ103と、下方のエリア内に1.5GHz帯の通話チ
ャネル、アクセスチャネル、および報知チャネルを設定
するためのアンテナ104とが接続されている。なお、
各固定基地局に1.5GHz帯のキャリアが割り当てら
れている場合には、800MHz帯の通話チャネル、ア
クセスチャネル、および報知チャネルを設定するための
アンテナがアンテナ104として使用される。
【0025】また、制御部130には、制御装置10と
の間に専用のチャネルを確立するためのアンテナ101
と自らの位置の登録時に各固定基地局固有の信号を受信
するGPSアンテナ102とが接続されており、制御部
130による各部の制御は、制御装置10からの信号に
基づいて行われる。制御部130は、自らの位置登録時
には、制御装置10からの指示に従って各固定基地局か
ら送信される各固定基地局固有の信号を受信し、最も高
レベルの3つの信号を制御装置10へ送信する。
【0026】第1実施形態における通信例 (1)通常の動作 まず、発呼および着呼とは無関係に行われる通常の動作
について説明する。制御装置10は、浮揚局状態テーブ
ル(図2(c)参照)における各浮揚体基地局の「現在
位置」を所定時間間隔で最新の値に更新している。具体
的には、図4に示されるように、まず、制御装置10が
浮揚局状態テーブルから更新対象の浮揚体基地局の現在
位置を読み出し、当該現在位置に最も近い複数(例えば
4つ)の固定基地局から各固定基地局固有の信号を発信
させる。そして、更新対象の浮揚体基地局が受信した最
も高レベルの3つの信号を制御装置10へ送信させ、当
該3つの信号のレベルと各信号を発信した固定基地局の
位置とに基づいて現在位置を求めている。なお、更新さ
れた古い位置は前回位置として記録され、次回の更新時
まで保持される。また、各移動機の位置登録は、各移動
通信交換機および各固定基地局により所定の時間間隔で
行われており、各固定基地局がカバーするエリア単位の
位置が移動機位置テーブル(図2(a)参照)に登録さ
れる。
【0027】また、移動通信交換機8は、図5に示され
るように、配下に輻輳しているエリアが存在しているか
否かを調べ(ステップSA1)、存在する場合には、当
該輻輳エリアに対応する固定基地局の状態を「輻輳中」
とする(ステップSA2,SA3)。具体的には、ホー
ムメモリ60内の固定局状態テーブル(図2(b)参
照)において、輻輳エリアに対応した固定基地局の状態
を「輻輳中」とする。
【0028】一方、制御装置10は、図6に示されるよ
うに、固定局状態テーブルを参照し輻輳エリアが存在す
るか否かを判断しており(ステップSB1)、輻輳エリ
アを見つけると、当該輻輳エリアに派遣する浮揚体基地
局を選択する(ステップSB2)。具体的には、エリア
30へ移動可能な浮揚体基地局を浮揚局状態テーブルか
ら検索し、ヒットした浮揚体基地局のうち、エリア30
への移動に最適な浮揚体基地局を選択する。
【0029】なお、「移動可能」と判断されるのは、自
らが設定するチャネルを介した通信が行われていない
「空き時間」が予め設定された輻輳解除時間を超過して
いる浮揚体基地局である。また、輻輳解除時間は、輻輳
状態から脱したエリア(固定基地局)が所定の時間内に
再度輻輳状態となる確率が十分に低くなるような時間で
ある。なお、派遣可能な浮揚体基地局を選択する前に輻
輳状態が解除されれば、浮揚体基地局の派遣は中止され
る。
【0030】また、エリア30への移動に最適な浮揚体
基地局の選択は、エリア30上空の目標位置(緯度、経
度、高さ)までの移動距離が最短となるものを抽出する
ことにより為される。ここでは浮揚体基地局の移動経路
上に障害物が存在しないものとし、浮揚体基地局の現在
位置(緯度、経度、高さ)と目標位置との直線最短距離
を求め、これを浮揚体基地局からエリア30までの移動
距離としている。
【0031】なお、目標位置は輻輳エリアをカバーして
いる固定基地局3の位置(緯度、経度)に高さ情報を付
加することにより得られる。ここで付加する高さ情報に
よって、1つの浮揚体基地局によってカバー可能なエリ
アの広さを変えることができるが、ここでは、輻輳エリ
アに略一致したエリアをカバー可能な高さ情報を付加し
て目標位置を求めている。なお、同一エリアに複数の浮
揚体基地局を派遣するようにしてもよいが、その場合に
は、各浮揚体基地局が衝突しないよう各目標位置を設定
する必要がある。
【0032】最適な浮揚体基地局(ここでは浮揚体基地
局1とする)を選択すると、制御装置10は、浮揚体基
地局1の現在位置と目標位置とに基づいて浮揚体基地局
1の移動方向と移動速度とを求め、両者を専用のチャネ
ルを介して浮揚体基地局1へ送出する(図6のステップ
SB3)。ここで求められる移動速度は、浮揚体基地局
の推進系の能力や飛行上の安全性などの諸条件の下で最
速となるよう設定される。
【0033】移動方向と移動速度とを受信した浮揚体基
地局1は、浮揚体機能部110により推進系の各部を制
御・駆動し、当該移動方向に向けて当該移動速度で自ら
の移動を開始する。制御装置10は浮揚体基地局1が目
標位置に達するまで、所定の時間間隔で移動方向および
移動速度を求め、これらを専用のチャネルを介して浮揚
体基地局1へ送出する。なお、制御装置10は、現在位
置と前回位置と現在位置の更新時間間隔とに基づいて実
際の移動速度を求め、この移動速度と設定した移動速度
との差分を考慮して新たな移動速度を求めるようにして
誤差を低減している。
【0034】浮揚体基地局1が目標位置から所定の誤差
範囲内に入ると、制御装置10は浮揚体基地局1に対し
て停止するよう指示する。これにより、浮揚体基地局1
は目標位置近傍に停止する。なお、上記移動方向や移動
速度の決定・送信や、停止の指示は制御卓11の操作に
応じて行われることもある。例えば、予め予定された企
画型イベントの開催等によりトラヒックが集中すること
が予想されるエリアに浮揚体基地局を派遣する場合や、
燃料補給時や気象状況が劣悪な時に浮揚体無線機基地局
を所定位置に待避させる場合などに制御卓11による手
動操作が必要となる。
【0035】次に、制御装置10は浮揚体基地局1に対
して無線基地局としての活動を開始するよう送信開始信
号を専用のチャネル経由で送出し、基地局機能部120
によって浮揚体基地局1を基地局として機能させる(図
6のステップSB4)。これにより、エリア30におい
て1.5GHzの周波数帯で複数のチャネル(複数の通
話チャネルと報知チャネルとアクセスチャネル)が設定
され、さらに浮揚体基地局1と移動通信交換機8との間
に固定基地局3と移動通信交換機8との間の信号線と等
価な多重チャネルが設定される。この多重チャネルの設
定時には、浮揚体基地局1と移動通信交換機8との間で
最適なアンテナの向きや送信電力の制御が行われる。な
お、送信開始信号を受け取った浮揚体基地局1は空き時
間の計測を開始する。空き時間は、浮揚体基地局1が設
定した通話チャネルが最後に使用された時点からの経過
時間であり、その計測値は所定の時間間隔で制御装置1
0へ送信され、浮揚局状態テーブルに記録される。
【0036】(2)輻輳中の発呼時の動作 次に、輻輳しているエリア30に浮揚体基地局1が派遣
された状況下で、移動機31が他の移動機へ発呼して通
信(通話)を開始する動作について説明する。まず、移
動機31はエリア30における2つの報知チャネル(8
00MHz帯,1.5GHz帯)を介して固定基地局3
および浮揚体基地局1の情報や発呼信号の伝送に使用す
る2つのアクセスチャネルの情報などを受け取り、両ア
クセスチャネルを介して固定基地局3および浮揚体基地
局1へ発呼信号を送信する。これらの発呼信号は固定基
地局3または浮揚体基地局1を介して移動通信交換機8
へ供給される。
【0037】移動通信交換機8は、図7に示されるよう
に、基本的に固定基地局経由で通信を行おうとするが、
固定基地局3には空いている通話チャネルが存在しない
ため、エリア30をカバーする浮揚体基地局を探索し
(ステップSC1〜SC3)、探索された浮揚体基地局
1経由で接続動作を開始する(ステップSC4)。具体
的には、浮揚体基地局1からアクセスチャネルを介して
移動機31へ、使用する通話チャネル(1.5GHz
帯)が報知され、当該通話チャネルを用いた接続動作が
開始される。以後、1.5GHz帯の通話チャネルを介
した通信が可能となる。
【0038】なお、発呼した移動機のエリアが輻輳して
いない場合には、通常の接続処理が行われ、発呼した移
動機の位置が輻輳エリア内に存在し、かつ浮揚体基地局
が派遣されていない場合には、接続処理は行われず、輻
輳中である旨が移動機に報知される。
【0039】(3)輻輳中の着呼時の動作 次に、輻輳しているエリア30に浮揚体基地局1が派遣
された状況下で、移動機32に着呼して通信(通話)を
開始する動作について説明する。移動通信交換機8は着
呼要求信号を受け取ると、その着呼先の移動機(ここで
は移動機32)が属するエリアをホームメモリ60を参
照して特定し(ステップSC1,SC5)、当該エリア
30をカバーする固定基地局3を介して通信を行おうと
する。
【0040】しかしながら、固定基地局3には空いてい
る通話チャネルが存在しないため、エリア30をカバー
する浮揚体基地局を探索し(ステップSC6,SC
7)、探索された浮揚体基地局1経由で接続する(ステ
ップSC8)。具体的には、浮揚体基地局1から報知チ
ャネルを介して移動機32へ、使用する通話チャネル
(1.5GHz帯)が報知され、当該通話チャネルを用
いた接続が行われる。以後、当該通話チャネルを介して
移動機32が呼び出され(ステップSC9)、1.5G
Hz帯の通話チャネルを介した通信が行われる。
【0041】なお、着呼先の移動機が属するエリアが輻
輳していない場合には、通常の接続処理が行われ、着呼
先の移動機の位置が輻輳エリア内に存在し、かつ浮揚体
基地局が派遣されていない場合には、接続処理は行われ
ず、輻輳中である旨が発呼側に報知される。
【0042】B.第2実施形態 第2実施形態の構成 図8は本発明の第2実施形態による移動通信システムの
一部構成を示すブロック図であり、図1と共通する部分
には同一の符号が付されている。図8に示される移動通
信システムは、第1実施形態と同様に、800MHz帯
と1.5GHz帯との2つの周波数帯を使用している。
この図に示される移動通信システムが第1実施形態のも
のと大きく異なる点は、浮揚体基地局に代えて後述する
浮揚体中継局(移動中継局)を用いることによりチャネ
ルの有効利用を可能としている点である。
【0043】図8において、3a〜5aは全体的なキャ
リア配置計画に沿って配置された固定基地局であり、8
00MHz帯(あるいは1.5GHz帯)のキャリアが
割り当てられている。固定基地局3a〜5aは固定基地
局3(図1参照)と同一の機能に加えて、自らに割り当
てられた通話チャネルを浮揚体中継局との間に設定する
機能を有する。この機能は、移動通信交換機からの指示
に応じて向きを変える可動アンテナと送受信機等によっ
て実現される。
【0044】9a,9bはそれぞれ移動通信交換機であ
り、一般的な移動通信交換機としての機能に加えて、代
替基地局(後述する)経由での通信を制御する機能を備
えている。なお、移動通信交換機9aには固定基地局3
a,4aが、移動通信交換機9bには固定基地局5a等
が接続されている。2a,2bはそれぞれ浮揚体中継局
であり、固定基地局との間で設定される通話チャネルを
当該固定基地局がカバーするエリア外へ中継する。
【0045】ここで、浮揚体基地局2a,2bの構成に
ついて、図9を参照して説明する。図9において、図3
と共通する部分には同一の符号を付し、その説明を省略
する。図9において、121は浮揚体中継局2a,2b
を中継局として機能させる中継局機能部であり、送受信
機や増幅器などから構成される。この中継局機能部12
1は、固定基地局用のアンテナ201および浮揚体中継
局用のアンテナ202経由で受信したチャネルをアンテ
ナ104を介して浮揚体中継局2a,2bの下方へ放射
する機能を有する。また、131は、制御装置10a
(後述する)からの指示に従って浮揚体機能部110お
よび中継局機能部121を制御する制御部であり、制御
部130(図2参照)と異なる機能については後述す
る。
【0046】61はホームメモリであり、移動通信交換
機9a,9bおよび制御装置10aに読み書きされる。
ホームメモリ61には、ホームメモリ60と同様に、移
動機位置テーブル、固定局状態テーブル、浮揚局状態テ
ーブル等が格納されている。ただし、固定局状態テーブ
ルは、図10に示されるような構成となっている。図1
0に示されるテーブル構成が図2(b)に示されるテー
ブル構成と異なる点は、固定基地局が代替基地局として
機能するか否かを表す代替基地局フィールドと、カバー
していないエリアに割り当てる通話チャネルを示す代替
チャネルフィールドと、代替チャネルが割り当てられる
代替エリアフィールドとが追加された点である。なお、
制御装置10aが制御装置10(図1参照)と異なる点
については、以下の通信例に含めて説明する。
【0047】第2実施形態における通信例 (1)通常の動作 まず、発呼および着呼とは無関係に行われる通常の動作
について説明する。第1実施形態における制御装置10
と同様に、制御装置10aは、浮揚局状態テーブル(図
2(c)参照)における各浮揚体中継局の現在位置を所
定の時間間隔で更新している。また、移動通信交換機9
a,9bは、第1実施形態の移動通信交換機8と同様
に、配下に輻輳しているエリアが存在しているか否かを
調べ(図11のステップSD1)、存在する場合には、
当該輻輳エリアに対応する固定基地局の状態を輻輳中と
する(ステップSD2,SD3)。
【0048】一方、制御装置10aは、図12に示され
るように、固定局状態テーブルを参照し輻輳エリアが存
在するか否かを判断しており(ステップSE1)、輻輳
エリアを見つけると、処理モードを輻輳モードとすると
ともに(ステップSE2)、当該輻輳エリアに派遣する
浮揚体中継局を選択する(ステップSE3)。具体的な
選択処理は、基本的に第1の実施形態と同様である。
【0049】ただし、本実施形態では、複数の浮揚体中
継局を介した中継も可能であるため、浮揚体中継局の選
択処理の内容は、移動通信交換機9a,9bによって選
択される代替基地局に応じて変化し得る点が第1実施形
態と異なる。したがって、代替基地局を選択してから浮
揚体中継局を選択するようにしてもよいが、輻輳エリア
上への浮揚体中継局の派遣は必須事項であり、その目標
位置は輻輳エリアの位置のみに依存するため、ここで
は、代替基地局が選択されていなくても、浮揚体中継局
の選択を行うようにしている。
【0050】最適な浮揚体中継局(ここでは浮揚体中継
局1のみとする)を選択すると、制御装置10aは、以
後、浮揚体中継局を移動させるが、その処理内容(ステ
ップSE4)は第1実施形態と同様であるため、その説
明を省略する。浮揚体中継局2aを目標位置近傍に停止
させると、制御装置10aは浮揚体中継局2aに対して
無線中継局としての活動を開始するよう中継開始信号を
専用チャネル経由で送出し、中継局機能部121によっ
て浮揚体中継局2aを中継局として機能させる(ステッ
プSE5)。この際、第1実施形態と同様に、浮揚体中
継局2aは空き時間の計測を開始する。
【0051】一方、移動通信交換機9a,9bでは、図
11に示されるように、処理モードが輻輳モードである
場合には、輻輳している固定基地局の代わりに通話チャ
ネルを提供可能な代替基地局を探索する(ステップSD
4,SD5)。なお、各固定基地局に空きチャネルが存
在するか否かは、移動通信交換機9a,9bにおいて検
出可能である。
【0052】上記探索の結果、代替基地局となり得る固
定基地局4aを見つけると、移動通信交換機9a,9b
は当該固定基地局番号「2」と空いている通話チャネル
の識別情報とを制御装置10aへ供給する。これによ
り、制御装置10aは当該固定基地局番号で表される固
定基地局の代替基地局フィールドの内容を「YES」と
するとともに、空いている通話チャネルのいずれを代替
チャネルとして使用するかを決定する。
【0053】上記決定において、代替チャネルは輻輳エ
リアにおいて混信しないチャネルである必要があり、ま
た、代替チャネルを確保することにより代替基地局にお
いて輻輳が発生するという事態を避ける必要がある。こ
こでは、図10に示されるように、「a」で表されるチ
ャネルを、「1」で表されるエリアに割り当てる代替チ
ャネルとして選択するものとする。
【0054】そして、制御装置10aは、移動通信交換
機9aに対して、固定基地局4aを固定基地局3aの代
替基地局として機能させるための信号を供給する。これ
により、移動通信交換機9aは、エリア30において設
定されている報知チャネルを介した報知内容の変更処
理、固定基地局4aの「a」で表される空きチャネルを
エリア40内で使用不可とする処理などを行う(図11
のステップSD6,SD7)。
【0055】なお、固定基地局4aを代替基地局とした
だけではエリア30において十分なチャネル数を確保で
きない場合、あるいは浮揚体中継局2aのみでは中継で
きない遠方にしか代替基地局が存在しない場合には、浮
揚体中継局2aおよび浮揚体中継局2bを介した中継を
行うよう、制御装置10aが浮揚体中継局2a,2bに
指示する。これにより、浮揚体中継局2aと浮揚体中継
局2bとの間には、アンテナ202,202により中継
チャネルが設定される。この中継チャネルは代替チャネ
ルそのものである。
【0056】また、代替基地局の役割を割り当てられた
固定基地局は、図13に示されるように、まず、中継に
使用する浮揚体中継局の現在位置を移動通信交換機8を
介して制御装置10aに問い合わせ、これを取得する
(ステップSF1)。次に、中継用のアンテナを浮揚体
中継局へ向け(ステップSF2)、電波送受信試験を行
う(ステップSF3)。この試験結果が良好でなけれ
ば、良好となるまで、中継用のアンテナの向きを調整す
る(ステップSF4,SF5)。これにより、代替チャ
ネルが輻輳エリアへ確実に中継される。なお、代替基地
局の役割を割り当てられた固定基地局は、以後、自局の
エリア内の呼(自局呼)に対しては代替チャネル以外の
チャネルを、代替エリア内の呼(代替呼)に対しては代
替チャネルを割り当てる。上記自局呼と代替呼は、呼の
供給元から容易に判別可能である。
【0057】(2)輻輳中の発呼時の動作 次に、輻輳しているエリア30に浮揚体中継局2aおよ
び浮揚体中継局2bが派遣された状況下で、移動機31
が他の移動機へ発呼して通信(通話)を開始する動作に
ついて説明する。まず、移動機31はエリア30におけ
るアクセスチャネルを介して固定基地局3aへ発呼信号
を送信する。この発呼信号は固定基地局3aを介して移
動通信交換機9aへ供給される。移動通信交換機9a
は、図14に示されるように、基本的に固定基地局3a
経由で通信を行おうとするが、固定基地局3aには空い
ている通話チャネルが存在しないため、エリア30をカ
バーする浮揚体中継局および代替基地局を探索し(ステ
ップSG1〜SG3)、探索された浮揚体中継局2aお
よび代替基地局(固定基地局)4a経由で接続動作を開
始する(ステップSG4)。具体的には、固定基地局3
aからアクセスチャネルを介して移動機31へ、使用す
る通話チャネル(符号「a」で表されるチャネル)が報
知され、当該通話チャネルを用いた接続動作が開始され
る。以後、当該通話チャネルの通話チャネルを介した通
信が可能となる。
【0058】なお、発呼した移動機のエリアが輻輳して
いない場合には、通常の接続処理が行われ、発呼した移
動機の位置が輻輳エリア内に存在し、かつ浮揚体中継局
および代替基地局のいずれかが未設定の場合には、接続
処理は行われず、輻輳中である旨が移動機に報知され
る。
【0059】(3)輻輳中の着呼時の動作 次に、輻輳しているエリア30に浮揚体中継局2a,2
bが派遣された状況下で、移動機32に着呼して通信
(通話)を開始する動作について説明する。移動通信交
換機9aは着呼要求信号を受け取ると、その着呼先の移
動機(ここでは移動機32)が属するエリアをホームメ
モリ61を参照して特定し(ステップSG1,SG
5)、当該エリア30をカバーする固定基地局3aを介
して通信を行おうとする。
【0060】しかしながら、固定基地局3aには空いて
いる通話チャネルが存在しないため、エリア30をカバ
ーする浮揚体中継局および代替基地局を探索する(ステ
ップSG6,SG7)。ここでは、上記探索の結果、浮
揚体中継局2a,2b,固定基地局5aが得られるもの
とする。次に、移動通信交換機9aは、移動通信交換機
9b、探索された浮揚体中継局2a,2b,固定基地局
5a経由で移動機32への接続を行う(ステップSG
8)。具体的には、固定基地局3aから報知チャネルを
介して移動機32へ、使用する通話チャネル(符号
「b」で表されるチャネル)が報知され、当該通話チャ
ネルを用いた接続が行われる。以後、当該通話チャネル
を介して移動機32が呼び出され(ステップSG9)、
当該通話チャネルを介した通信が行われる。
【0061】なお、着呼先の移動機が属するエリアが輻
輳していない場合には、通常の接続処理が行われ、着呼
先の移動機の位置が輻輳エリア内に存在し、かつ浮揚体
中継局および代替基地局のいずれかが未設定の場合に
は、接続処理は行われず、輻輳中である旨が発呼側に報
知される。
【0062】C.第3実施形態 図15は本発明の第3実施形態による移動通信システム
の一部構成を示すブロック図であり、図8と共通する部
分には同一の符号が付されている。図15に示される移
動通信システムは、第1および第2実施形態と同様に、
800MHz帯と1.5GHz帯との2つの周波数帯を
使用している。この図に示される移動通信システムが第
2実施形態のものと大きく異なる点は、各固定基地局が
設定するチャネルが800MHz帯(あるいは1.5G
Hz帯)のみである点と、周波数変換を行う浮揚体中継
局2cを用いることによりシステム構成を簡素としてい
る点である。
【0063】図16は浮揚体中継局2cの構成を示すブ
ロック図であり、この図に示される浮揚体中継局2cが
図9に示される浮揚体中継局と異なる点は、中継局機能
部121に代えて周波数変換ブースター122を設けた
点と、アンテナ202を排した点である。周波数変換ブ
ースター122は、アンテナ201経由で受信した80
0MHz帯(あるいは1.5GHz帯)の信号を1.5
GHz帯(あるいは800MHz帯)の信号に変換し、
増幅した後、アンテナ104を介して出力するととも
に、アンテナ104経由で受信した1.5GHz帯(あ
るいは800MHz帯)の信号を800MHz帯(ある
いは1.5GHz帯)の信号に変換し、増幅した後、ア
ンテナ201を介して出力する機能を備えている。すな
わち、周波数変換ブースター122は、代替基地局から
割り当てられた800MHz帯(あるいは1.5GHz
帯)の代替チャネルを1.5GHz帯(あるいは800
MHz帯)のチャネルに変換して輻輳エリアに放射する
ことができる。
【0064】したがって、輻輳エリアに追加される通話
チャネルは1.5GHz帯(あるいは800MHz帯)
のチャネルとなり、第2実施形態における混信への配慮
を行わずとも、固定基地局によって輻輳エリアに設定さ
れている800MHz帯(あるいは1.5GHz帯)の
チャネルと混信することはない。したがって、システム
構成を簡素とすることができる。
【0065】D.まとめ 以上説明したように、本発明の実施形態によれば、輻輳
エリアにチャネルを動的に追加設定することができるの
で、輻輳による通信不可状態を低減することができる。
また、移動機の位置を固定基地局がカバーするエリア単
位で登録しているので、各移動機の位置と各固定基地局
がカバーする各エリアの位置とに基づいて、輻輳の発生
を予測することができる。したがって、輻輳が発生する
前に浮揚体基地局または浮揚体中継局を派遣し、チャネ
ル不足の発生を未然に防止することも可能である。さら
に、第2および第3実施形態によれば、輻輳エリアに追
加設定するチャネルは空きチャネルであるため、有限の
周波数帯域を有効に利用することができる。
【0066】なお、本発明は、かかる実施形態に何ら限
定されるものではない。例えば、第2実施形態において
は800MHz帯と1.5GHz帯の2つの周波数帯を
使用する構成としたが、いずれか一方のみを使用する構
成としてもよい。この場合、移動機はいずれか一方の周
波数帯のみをサポートすればよい。また、800MHz
帯、1.5GHz帯に限らず、例えば、1.9GHz帯
のPHS(Personal Handy-phone System)との共存も
可能である。さらに、追加設定するチャネルの数や派遣
する浮揚体基地局または浮揚体中継局を輻輳の程度に応
じて変動させるようにしてもよい。
【0067】また、派遣するに最適な浮揚体基地局また
は浮揚体中継局を、移動距離のみならず、使用燃料(コ
スト)や時間などに基づいて決定するようにしてもよ
い。さらに、地形データベースや建造物データベースを
参照し、目標位置までの「道のり」を求め、この「道の
り」に基づいて派遣するに最適な浮揚体基地局または浮
揚体中継局を決定するようにしてもよい。また、移動基
地局および移動中継局を、基地局を飛行船やヘリコプタ
などの飛行体に搭載した例を挙げたが、自動車に搭載し
てもよいし、携帯可能な基地局を人間が運搬するように
してもよい。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
移動基地局または移動中継局が固定基地局において混信
しない無線チャネルを設定することにより、この無線チ
ャネルを用いた通信が可能となるので、移動基地局また
は移動中継局を適宜移動することにより、新たに固定基
地局を設置することなく、無線チャネル不足による通信
不可状態の発生を低減することができるまた各移動
機の位置と各固定基地局のエリアの位置とに基づいて各
固定基地局における輻輳の発生/非発生を予測し、予測
結果に従って移動基地局または移動中継局を移動させる
ので、輻輳の発生を未然に防止することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態による移動通信システ
ムの一部構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の各実施形態におけるホームメモリ内
のデータ構造を示す図であり、(a)は移動機位置テー
ブル、(b)は固定局状態テーブル、(c)は浮揚局状
態テーブルのデータ構造を示している。
【図3】 本発明の第1実施形態における浮揚体基地局
の構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明の各実施形態における浮揚体基地局ま
たは浮揚体移動局の位置登録処理を説明するための図で
ある。
【図5】 本発明の第1実施形態における移動通信交換
機の動作の一部を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の第1実施形態における制御装置の動
作を示すフローチャートである。
【図7】 本発明の第1実施形態における移動通信交換
機の発呼/着呼時の動作を示すフローチャートである。
【図8】 本発明の第2実施形態による移動通信システ
ムの一部構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明の第2実施形態における浮揚体中継局
の構成を示すブロック図である。
【図10】 本発明の第2実施形態における固定局状態
テーブルのデータ構造を示す図である。
【図11】 本発明の第2実施形態における移動通信交
換機の動作の一部を示すフローチャートである。
【図12】 本発明の第2実施形態における制御装置の
動作を示すフローチャートである。
【図13】 本発明の第2実施形態における代替基地局
の動作の一部を示すフローチャートである。
【図14】 本発明の第2実施形態における移動通信交
換機の発呼/着呼時の動作を示すフローチャートであ
る。
【図15】 本発明の第3実施形態による移動通信シス
テムの一部構成を示すブロック図である。
【図16】 本発明の第3実施形態における浮揚体中継
局の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 浮揚体基地局、 2a,2b,2c 浮揚体中継局、 3,3a,4a,5a 固定基地局、 8,9a,9b 移動通信交換機、 10,10a 制御装置、 31〜36、41〜43,51 移動機、 60,61 ホームメモリ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 7/24 - 7/26 102 H04Q 7/00 - 7/38

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ネットワークに接続された複数の固定基
    地局と該複数の固定基地局のエリアに存在する移動機と
    が無線チャネルを介して通信する移動通信システムにお
    いて、前記複数の固定基地局のうち、輻輳が発生している第1
    の固定基地局を検出する第1の検出手段と、 前記第1の固定基地局が使用している無線チャネルと
    信しない無線チャネルを設定し当該無線チャネルを介
    して前記第1の固定基地局のエリアに存在する移動機と
    通信を行う、空中を移動する移動基地局と、前記第1の検出手段による検出結果に基づいて前記移動
    基地局の移動を制御する制御装置と を具備する ことを特
    徴とする移動通信システム。
  2. 【請求項2】 ネットワークに接続された複数の固定基
    地局と該複数の固定基地局のエリアに存在する移動機と
    が無線チャネルを介して通信する移動通信システムにお
    いて、前記複数の固定基地局のうち、輻輳が発生している第1
    の固定基地局を検出する第1の検出手段と、 前記複数の固定基地局のうち、移動可能な移動中継局と
    の通信を行うことが可能であり、かつ、前記第1の固定
    基地局が使用している無線チャネルと混信しない空き無
    線チャネルを有している第2の固定基地局を検出する第
    2の検出手段と、を具備し、 前記移動中継局は、前記第2の固定基地局における空き
    無線チャネルを使用して、前記第1の固定基地局のエリ
    アに存在する移動機と前記第2の固定基地局との通信を
    中継する ことを特徴とする移動通信システム。
  3. 【請求項3】 ネットワークに接続された複数の固定基
    地局と該複数の固定基地局のエリアに存在する移動機と
    が無線チャネルを介して通信する移動通信システムにお
    いて、前記複数の固定基地局のうち、輻輳が発生している第1
    の固定基地局を検出す る第1の検出手段と、 前記複数の固定基地局のうち、移動可能な移動中継局と
    の通信を行うことが可能であり、かつ、前記第1の固定
    基地局のエリアにおける無線チャネル数を増やすために
    空き無線チャネルを使用する第2の固定基地局を検出す
    る第2の検出手段と、を具備し、 前記移動中継局は、前記第2の固定基地局における空き
    無線チャネルの周波数帯域を、前記第1の固定基地局が
    使用している無線チャネルと混信しない周波数帯域に変
    換し、当該変換された空き無線チャネルを使用して、前
    記第1の固定基地局のエリアに存在する移動機と前記第
    2の固定基地局との通信を中継する ことを特徴とする移
    動通信システム。
  4. 【請求項4】 前記第1の検出手段は、各移動機の位置
    と各固定基地局のエリアの位置とに基づいて前記各固定
    基地局における輻輳の発生/非発生を予測し、前記各固
    定基地局のうち輻輳の発生が予測された第1の固定基地
    局を検出することを特徴とする請求項1ないし3のいず
    れかに記載の移動通信システム。
  5. 【請求項5】 前記制御装置は、前記移動基地局の高度
    を制御して前記移動基地局のエリアを変動させる ことを
    特徴とする請求項1記載の移動通信システム。
  6. 【請求項6】 前記移動中継局は空中を移動することを
    特徴とする請求項2または3に記載の移動通信システ
    ム。
  7. 【請求項7】 前記第1の検出手段による検出結果に基
    づいて前記移動中継局の移動を制御する制御装置を具備
    し、 前記制御装置は、前記移動中継局の高度を制御して前
    移動中継局のエリアを変動させることを特徴とする請求
    記載の移動通信システム。
  8. 【請求項8】 前記第1の検出手段による検出結果に基
    づいて前記移動中継局の移動を制御する制御装置を具備
    することを特徴とする請求項2または3に記載の移動通
    信システム。
  9. 【請求項9】 操作子を備え、該操作子の操作内容に応
    じて前記制御装置を制御する制御卓を具備し、 前記制御装置は前記制御卓の操作内容に応じて前記移動
    基地局または前記移動中継局の移動を制御することを特
    徴とする請求項1または8に記載の移動通信システム。
  10. 【請求項10】 前記移動中継局は携帯可能であること
    を特徴とする請求項2または3に記載の移動通信システ
    ム。
JP22006796A 1996-08-21 1996-08-21 移動通信システム Expired - Fee Related JP3366810B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22006796A JP3366810B2 (ja) 1996-08-21 1996-08-21 移動通信システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22006796A JP3366810B2 (ja) 1996-08-21 1996-08-21 移動通信システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1066138A JPH1066138A (ja) 1998-03-06
JP3366810B2 true JP3366810B2 (ja) 2003-01-14

Family

ID=16745432

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22006796A Expired - Fee Related JP3366810B2 (ja) 1996-08-21 1996-08-21 移動通信システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3366810B2 (ja)

Families Citing this family (35)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3436151B2 (ja) * 1998-09-28 2003-08-11 三菱電機株式会社 通信方式及び子機装置
JP3799904B2 (ja) * 1999-10-25 2006-07-19 三菱電機株式会社 通信装置
JP3625412B2 (ja) * 2000-04-03 2005-03-02 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 中継用通信チャネル切替方法
JP3898877B2 (ja) * 2000-07-03 2007-03-28 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 無線チャネル割当方法、無線通信システム及び無線中継装置
JP3742760B2 (ja) 2001-07-03 2006-02-08 松下電器産業株式会社 無線通信システム及び無線通信方法
JP3741060B2 (ja) * 2002-02-26 2006-02-01 日本電信電話株式会社 移動可能な無線基地局を含む移動通信ネットワークシステム及び基地局制御局
JP3828513B2 (ja) * 2003-06-30 2006-10-04 株式会社東芝 無線通信システム
JP4087341B2 (ja) * 2004-01-13 2008-05-21 Kddi株式会社 移動通信システム、ユーザ端末、中継端末、および中継専用端末
JP4019074B2 (ja) * 2004-08-12 2007-12-05 埼玉日本電気株式会社 発着呼規制装置及び方法
JP4507909B2 (ja) * 2005-02-21 2010-07-21 株式会社日立製作所 チャネル密度を適応的に制御する基地局装置、および制御方法
JP4498992B2 (ja) * 2005-07-20 2010-07-07 日本電信電話株式会社 携帯電話中継装置
EP2323278A1 (en) 2008-08-27 2011-05-18 Kyocera Corporation Radio relay station, radio relay method, radio communication system, position management device, radio terminal, and radio communication method
JP5064345B2 (ja) * 2008-09-26 2012-10-31 京セラ株式会社 無線通信システム、位置管理装置、無線端末および無線通信方法
JP5267319B2 (ja) 2009-05-18 2013-08-21 富士通株式会社 移動基地局、移動通信システムおよび移動通信方法
JP5762867B2 (ja) * 2011-04-18 2015-08-12 株式会社東芝 通信システムおよび通信サービスの提供方法
JP5077460B2 (ja) * 2011-05-02 2012-11-21 富士通株式会社 移動基地局及び移動通信システム
JP2016115956A (ja) * 2014-12-11 2016-06-23 日本電信電話株式会社 無線通信システムおよび通信混雑緩和方法
US20180098227A1 (en) * 2015-06-09 2018-04-05 Kabushiki Kaisha Toshiba Moving Mobile Wireless Vehicle Network Infrastructure System and Method
JP6457378B2 (ja) * 2015-11-25 2019-01-23 日本電信電話株式会社 無線通信システム、集中制御局及び可動無線局制御方法
JP6495161B2 (ja) * 2015-12-28 2019-04-03 Kddi株式会社 通信中継装置
JP6514101B2 (ja) * 2015-12-28 2019-05-15 Kddi株式会社 通信中継装置
JP6766423B2 (ja) * 2016-04-20 2020-10-14 日本電気株式会社 移動通信システム
JP6562358B2 (ja) * 2016-06-16 2019-08-21 日本電信電話株式会社 ネットワーク管理サーバ、ネットワーク管理方法、及びプログラム
JP6615738B2 (ja) * 2016-12-09 2019-12-04 ソフトバンク株式会社 無線中継システム
JP6580082B2 (ja) * 2017-03-21 2019-09-25 ソフトバンク株式会社 通信システム、遠隔制御装置、浮揚体、及び浮揚体を使用する方法
JP6914729B2 (ja) * 2017-05-26 2021-08-04 西松建設株式会社 水路トンネル検査装置
JP6674930B2 (ja) * 2017-06-27 2020-04-01 ソフトバンク株式会社 情報処理装置、プログラム、通信端末、及び通信システム
JP6882683B2 (ja) * 2017-08-09 2021-06-02 富士通株式会社 測定用移動体、移動基地局、位置制御方法、及び制御装置
JP2019093856A (ja) * 2017-11-21 2019-06-20 株式会社X−Brain ドローン、およびドローンシステム
JP2020010219A (ja) * 2018-07-10 2020-01-16 Hapsモバイル株式会社 Hapsを用いた単一周波数ネットワークセル構成
JP7273551B2 (ja) * 2019-03-13 2023-05-15 三菱電機インフォメーションネットワーク株式会社 輻輳予測装置、輻輳予測プログラム及び輻輳予測方法
JP7194067B2 (ja) * 2019-04-01 2022-12-21 Hapsモバイル株式会社 通信制御装置、通信システム、プログラム、及び通信制御方法
JP6786657B2 (ja) * 2019-04-11 2020-11-18 Kddi株式会社 通信中継装置
JP7249890B2 (ja) * 2019-06-14 2023-03-31 Hapsモバイル株式会社 アンテナ制御装置、プログラム、システム、及び制御方法
JP2021029045A (ja) * 2020-10-27 2021-02-25 Kddi株式会社 飛行体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1066138A (ja) 1998-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3366810B2 (ja) 移動通信システム
US6445913B1 (en) Automatic radio wave output limiting system for portable telephone set
JP3386811B2 (ja) 閉環境における無線通信のカバー範囲
JP2643689B2 (ja) マイクロセルラーシステムにおけるチャネル割り当て方法
JPH0884369A (ja) 多重モード無線電話
JP4628943B2 (ja) 移動通信装置、アドホック通信のチャネル切替え方法及び無線通信システム
US20060246887A1 (en) Mapping of weak RF signal areas in a wireless telecommunication system using customers' mobile units
EP1206848B1 (en) Communication between a fixed network and a movable network with means for suspending operation of the moveable network
JP2001326976A (ja) 着信規制システムおよび着信規制方法
KR100885695B1 (ko) 이동 통신 시스템
JP3165218B2 (ja) パーソナル通信システム
US6356762B1 (en) Method for the operation of a radio system and system to execute the method
CN100423590C (zh) 带有反射机载平台的电信***
JP3359261B2 (ja) 公共業務ディジタル移動通信システム
JP3848100B2 (ja) 位置情報管理方法および位置情報管理装置
JP2578820B2 (ja) 無線通信方式
JPH0583189A (ja) 移動通信における位置通知方式
WO1998028865A1 (en) Device and method for a telecommunications system
JPH10197273A (ja) 車載用通信システム
CN100477849C (zh) 无线通信***、基站以及移动站
JPH0514265A (ja) 移動通信装置
JP2615915B2 (ja) 移動通信方式
JPS6351727A (ja) 無線通信システム
JPS6365248B2 (ja)
KR100282183B1 (ko) 데이터통신시스템과 그 통신방법

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20021022

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071101

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081101

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091101

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091101

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101101

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111101

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees