JP3360928B2 - 固体撮像素子の作製方法 - Google Patents

固体撮像素子の作製方法

Info

Publication number
JP3360928B2
JP3360928B2 JP09882494A JP9882494A JP3360928B2 JP 3360928 B2 JP3360928 B2 JP 3360928B2 JP 09882494 A JP09882494 A JP 09882494A JP 9882494 A JP9882494 A JP 9882494A JP 3360928 B2 JP3360928 B2 JP 3360928B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
substrate
solid
film
pixel electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP09882494A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07307449A (ja
Inventor
忠守 黄
卓也 本目
敏雄 高林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hamamatsu Photonics KK
Original Assignee
Hamamatsu Photonics KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hamamatsu Photonics KK filed Critical Hamamatsu Photonics KK
Priority to JP09882494A priority Critical patent/JP3360928B2/ja
Publication of JPH07307449A publication Critical patent/JPH07307449A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3360928B2 publication Critical patent/JP3360928B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Landscapes

  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体撮像素子の作製方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、半導体LSI技術と薄膜技術の驚
異的な進歩によって、多機能の三次元集積回路の実現が
可能となっており、並列的な画像処理機能を果たす半導
体集積回路と、この上面に積層された高感度の光電変換
膜とを備えるハイブリッド半導体素子が注目されつつあ
る。
【0003】この例としては、アバランシェ増倍機能を
有するアモルファスセレン(a−Se)膜を画素電極上
に積層した固体撮像素子が挙げられる。ここで、アモル
ファスセレン半導体からなる光導電膜をアバランシェ増
幅モードで動作させる場合、膜には1×106〜1×1
7 V/cmの高電界が加わる。例えば、2μmのセレ
ン膜には約240Vの高電圧を印加する必要がある。
【0004】このとき、セレン膜の表面に大きな段差や
凸凹があると、平均電界よりかなり大きな電界が局部に
印加され、局所的なブレークダウンが発生する。したが
って、この固体撮像素子を撮像管に使用した場合、画面
上で白いきず或いはスポットが目立ち、画質が劣化する
ことになる。
【0005】さらに、結晶シリコンを基板とする固体撮
像素子の場合は、画質の問題だけでなく、数百ボルトの
高電圧がブレークダウン発生部を通じてMOSスイッチ
のソース−ドレイン間、或いはソース−基板間を貫通
し、信号線或いは結晶シリコン基板を通じて基板全体に
印加され、全基板上の素子を破壊してしまう危険性があ
る。
【0006】この様な問題点を解決するため光導電膜を
平坦化しつつ固体撮像素子を作製する方法としては、1
993年電子情報通信学会春季大会、C−545の「固
体撮像素子表面の超平坦化技術」が提案されている。図
15は、この技術で用いる固体撮像素子の画素断面構造
を示した図である。図15のように、この固体撮像素子
はAMI(Amplified MOS Imager)にアモルファスセレン
光導電膜50を積層したものである。
【0007】この方法は、AMIの最上部に、SiO2
からなる絶縁膜52と、この絶縁膜52に近い硬度の合
金からなるコンタクト電極53とを積層し、これらの上
面をダイヤモンド研磨機を使って研磨して平坦化した
後、この研磨面上に画素電極51を形成して固体撮像素
子を形成する方法である。この方法によれば、画素電極
51の堆積面の最大凸凹差を500オームストロング程
度まで減らすことができ、これに応じて、セレン光導電
膜50の凹凸も低減することができる。
【0008】また、この他に、特公昭62−44695
に記載される方法がある。この方法では、半導体基板上
にスイッチ用MOSやトランジスタ等を形成した後、こ
の基体上に砒素を5重量%、セレンを50重量%以上含
有する約3μmのSe−As層を形成する。次いで、窒
素ガス雰囲気中で、Se−As非晶質膜のガラス転移点
(110℃)以上の温度にて、基板に5分間の熱処理を
施し、Se−As非晶質膜を軟化して平坦化する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】研磨による平坦化の場
合、コンタクト電極を構成する合金は絶縁膜の硬度とほ
ぼ同じ硬度を有し、かつ、半導体加工プロセスや他の金
属とのコンタクトに適するものでなければならない。し
かし、これらの要求を全て満足する合金を作製すること
は極めて困難である。さらに、各画素電極間の間隙上で
光導電膜が部分的に薄くなりやすく、光導電膜に少なく
とも数百オングストローム程度の段差が生じてしまう。
【0010】また、熱処理による平坦化によれば画素電
極間の間隙上の段差を平坦化することができるが、画素
電極のエッジに対応した凹凸がわずかに平滑化されるに
過ぎず、平坦化が不十分だった。さらに、熱処理後のす
べてのプロセス温度が100℃以下に制限されてしま
い、堆積や処理の温度が100℃を越えるアバランシェ
光電変換膜或いは超格子構造の受光、発光膜を形成する
ことができないという問題点もあった。
【0011】本発明は、上記の問題点を解決するために
なされたもので、極めて平坦な光導電膜等の半導体層を
備える固体撮像素子を作製できるうえ、アバランシェ光
電変換膜や超格子構造の受光膜をキャリアを発生させる
半導体層として形成できる等、適用範囲の広い固体撮像
素子の作製方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の問題点を解決する
ために、本発明の第一のタイプの作製方法は、(a)基
板上に複数の画素電極を形成する第一の工程と、(b)
各画素電極に接続された複数のスイッチを含むスイッチ
アレイ層を積層する第二の工程と、(c)基板を除去す
る第三の工程と、(d)第三の工程により露出した画素
電極の表面を含む面上に、光または電子の入射によりキ
ャリアを発生させる半導体層を含むキャリア生成膜を形
成する第四の工程と、(e)キャリア生成膜上に導電層
を積層する第五の工程とを備えている。
【0013】ここで、第二の工程は、まず、絶縁層を積
層し、次いで、この絶縁層の上に複数のスイッチを形成
することによりスイッチアレイ層を積層する工程であっ
てもよい。
【0014】また、第三の工程は、基板をエッチングや
研磨等により除去する工程とすることができる。
【0015】次に、本発明の第二のタイプの作製方法
は、(a)基板上に中間層を形成する第一の工程と、
(b)中間層上に複数の画素電極を形成する第二の工程
と、(c)画素電極上に、各画素電極に接続された複数
のスイッチを含むスイッチアレイ層を積層する第三の工
程と、(d)中間層をエッチングから画素電極を保護す
るエッチング停止層として利用し、基板をエッチングに
より除去する第四の工程と、(e)エッチングにより露
出した中間層の表面上に、光または電子の入射によりキ
ャリアを発生させる半導体層を含むキャリア生成膜を形
成する第五の工程と、(f)キャリア生成膜上に導電層
を積層する第六の工程とを備えている。
【0016】ここで、第一の工程は、中間層を半導体層
へのキャリアの注入を阻止する材料を用いて形成する工
程であると良い。
【0017】なお、第一、第二のタイプの作製方法で
は、基板材料として結晶シリコンやガラス、金属等を用
いることができる。
【0018】また、第一、第二のタイプの作製方法で
は、スイッチアレイ層を積層した後、基板を除去するに
先だって、基板の表面を露出させながら画素電極および
スイッチアレイ層を保護する素子保護容器にこの基板を
収容して固定する工程をさらに備えると良い。
【0019】
【作用】本発明の第一のタイプの作製方法において、基
板上に形成され、基板の除去により露出する面は、基板
表面の平坦度に応じた平坦な面となる。本作製方法で
は、この平坦面上にキャリア生成膜を形成するので、極
めて平坦な半導体層を形成することができる。
【0020】また、半導体層は一般的な公知方法により
作製できるので、使用する半導体材料の種類が制限され
ることもない。したがって、本作製方法は適用範囲が広
い。
【0021】また、本発明の第二のタイプの作製方法に
おいて、基板上に形成され、基板のエッチングにより露
出する中間層の表面は、基板表面の平坦度に応じた平坦
な面となる。本作製方法では、この中間層の表面がなす
平坦面上にキャリア生成膜を形成するので、極めて平坦
な半導体層を形成することができる。
【0022】また、第一のタイプと同様に半導体層は一
般的な公知方法により作製できるので、使用する半導体
材料の種類が制限されることもない。したがって、本作
製方法は適用範囲が広い。
【0023】さらに、半導体層へのキャリアの注入を阻
止する材料を用いて中間層を形成すると、この中間層は
エッチング停止層としての機能に加えて、暗電流を抑え
るキャリア注入阻止層としての機能を備えることにな
る。したがって、キャリア注入阻止層を備える固体撮像
素子を作製する場合、キャリア注入阻止層のみを独立に
形成する工程を省略でき、作製工程を簡略化することが
できる。
【0024】また、第一、第二のタイプの作製方法にお
いて、基板上にスイッチアレイ層を積層した後、素子保
護容器に基板を収容してから基板のエッチングを行う
と、エッチングの際の画素電極やスイッチアレイ層の損
傷を容易に防ぐことができる。
【0025】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明の実施
例を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の
要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0026】図1は、第一の工程を示す断面図である。
図1のように、まず、鏡面研磨された結晶シリコン基板
1(n型110面)を用意し、これを洗浄した後、一般
的なプラズマCVD装置を用いてp+ 型a−SiC:H
からなる約100オングストロームのエッチング停止層
2を堆積する。この停止層2は、後の工程で硝酸が含ま
れるシリコンエッチャントを用いて基板1のエッチング
を行ったときに、エッチングが画素電極まで進行するの
を防止する作用を有する。
【0027】なお、シリコン基板1の表面の最大凹凸
は、鏡面研磨により、5〜10オングストローム程度に
することができる。
【0028】また、p+ 型a−SiC:Hからなる停止
層2は、完成した固体撮像素子において、画素電極から
半導体層への電子注入を阻止する電子注入阻止層として
も働く。層が薄すぎると上記した2つの作用がなくな
り、厚すぎると一部の電圧がp+ 型a−SiC:H層に
加わって光導電膜のバイアス電圧がそれだけ下がり、所
定の電圧でアバランシェ増倍が起こらない。したがっ
て、停止層2の厚さは、50〜200オングストローム
程度であるのが好ましい。
【0029】次いで、スパッタ装置を用い、停止層2の
上面に約400オングストロームのCr層を堆積し、そ
の後、ドライエッチングによりCr層に溝を形成して、
平面形状が略正方形の画素電極3を複数形成する(図
1)。なお、各画素電極間の間隔を調整することで、開
口率を約95%とすることができる。
【0030】次に、図2〜図5は、画素電極3上にスイ
ッチアレイ層を積層する第二工程を示す断面図である。
この第二工程では、まず、図2のように、プラズマCV
D装置を用いてa−SiNからなる層間絶縁膜4を約
0.7μm堆積する。これにより、各画素電極間の間隙
に絶縁性のa−SiNが介在するようになる。
【0031】続いて、一般的な作製方法により、公知の
逆スタガータイプのTFT(薄膜トランジスタ)を積層
する。以下、作製方法を簡単に説明する。
【0032】まず、図2のように、層間絶縁膜4の上
に、厚さが約0.3μmのAl膜をスパッタ装置により
堆積し、ゲート電極5を形成する。続いて、ゲート電極
5を陽極酸化させた後、プラズマCVD装置を用いて、
ゲート電極5を被覆する約0.3μmのゲート絶縁膜6
を、層間絶縁膜4の上面に堆積させる。
【0033】なお、後でソースコンタクトホールを形成
する関係上、ゲート絶縁膜6の材料は層間絶縁膜4と同
じa−SiNとする(図2)。
【0034】次に、図3のように、プラズマCVD装置
を用いてゲート絶縁膜6の上にa−Si:Hからなるチ
ャネル層7を堆積し、連続してチャネル層7の上面にa
−SiNからなる約0.1μmのパシベーション膜8を
堆積する。
【0035】次に、パシベーション膜8、チャネル層7
の一部をエッチングし、その後、プラズマCVD装置で
+ 型a−Si:Hからなるコンタクト層9を堆積する
(図3)。
【0036】次いで、図4のように、ドライエッチング
によりゲート絶縁膜6および層間絶縁膜4を貫通する画
素電極3とのコンタクトホールを形成してから、スパッ
タ装置を用いて、厚さが約0.7μmのAl層を、図3
のゲート絶縁膜6およびコンタクト層9の上面に堆積す
る(図4)。
【0037】続いて、図5のように、ドライエッチング
によりパシベーション膜8の上部のAl層およびコンタ
クト層9を除去する。これにより、Al層が分断され、
ドレイン10およびソース11が形成され、逆スタガー
タイプTFTが形成される。次いで、ポリイミドからな
る約2μmのパシベーション膜12をTFT上に形成
し、TFTを保護する(図5)。
【0038】以上の第二工程により、図1の画素電極3
上に、層間絶縁膜4および各画素電極3に接続された逆
スタガータイプTFTからなるTFTスイッチアレイ層
21が積層され、TFTアレイ素子20が作製される。
【0039】次に、作製の便宜のため、このTFTアレ
イ素子20に必要な電子回路を接続した後、外部機器と
の接続用ピンが複数取り付けられたパッケージ内に固定
する。以下、この第三工程について説明する。図6〜図
9は、この第三工程を示す断面図である。
【0040】図6は、第三工程を示す第一の断面図であ
り、外形が略円筒状のセラミック製パッケージ30内に
収容されたTFTアレイ素子20を示している。この図
のように、エッチング停止層2上において、スイッチア
レイ層21の周辺にゲートコントロールを行う垂直走査
用のICチップ(図示せず)と、信号増幅用のプリアン
プアレイ及び水平走査用のマルチプレクサICチップか
らなる信号読み出しチップ22を固定し、それぞれにス
イッチアレイ層21から引き出されるゲート線及び信号
線をボンディングする。
【0041】次いで、基板1をセラミックからなる円盤
状の仮固定蓋31上に載置してから、この仮固定蓋31
にパッケージ30を取り付け、固定する。そして、信号
読み出しチップ22の出力線を接続用ピン33にボンデ
ィングする。同様に、垂直走査回路を含むICチップ
も、図示しない接続用ピンに接続する(図6)。もちろ
ん、垂直走査回路や信号読み出し回路は基板1上に形成
されていてもよい。
【0042】次に、図7のように、紫外線硬化樹脂35
をパッケージ30内に充填し、その後、ガラス製の代替
基板32をパッケージ30に取り付けて紫外線硬化樹脂
35を封入する(図7)。
【0043】続いて、図8のように、パッケージ30に
取り付けられた代替基板32の上方から、スイッチアレ
イ素子20の中心領域に向けて紫外線を照射する。これ
により、樹脂35が部分的に硬化されるので、スイッチ
アレイ素子20が仮固定される(図8)。
【0044】次いで、図9のように、仮固定蓋31を取
り外してから、代替基板32の全面に紫外線を照射し、
樹脂35を全て硬化させ、スイッチアレイ素子20を完
全に固定する(図9)。
【0045】なお、以上の作業では、紫外線硬化樹脂3
5の代わりに、熱硬化樹脂を用いることも可能であり、
このときは、加熱により樹脂を硬化させてスイッチアレ
イ素子20を固定する。
【0046】次に、エッチングにより基板1を除去する
第四の作製工程について説明する。図10、図11は、
この第四工程を示す断面図である。まず、図10のよう
に、パッケージ30等のエッチングにより除去しない部
分にレジスト材料を塗布して保護した後、シリコン基板
1の中心部分を硝酸を含むシリコンエッチャントでエッ
チングして完全に除去する。このとき、エッチングの進
行はエッチング停止層2で停止され、硝酸による画素電
極3の腐蝕が防止される(図10)。
【0047】なお、一般に、エッチャントは画素電極材
料や基板材料との関連から選択されるので、電極に損傷
を与えないエッチャントを選択することにより、エッチ
ング停止層2を省略することも可能である。但し、本実
施例では、エッチング停止層2に電子注入阻止層として
の機能を持たせることで作製工程の簡略化を図ってお
り、そのためにエッチング停止層2を形成することにし
ている。
【0048】次に、図11のように、エッチングにより
露出したエッチング停止層2の表面を洗浄した後、マス
クを施しながらこの表面上にa−Se(アモルファスセ
レン)膜23を蒸着装置を用いて堆積させる。ここで、
a−Se膜23は、光や電子の入射によりキャリアを生
成する半導体層であり、しかもアバランシェ増倍作用を
有している。
【0049】このように、本実施例では、最大凹凸が5
〜10オングストローム程度の基板1上に形成し、エッ
チングにより露出させたエッチング停止層2上に光導電
膜23を形成することで、光導電膜23の最大凹凸を5
〜20オングストローム程度に抑えることができる。し
たがって、光導電膜23を備える固体撮像素子は、素子
の全エリアにわたって均一な動作を行う。例えば、バイ
アス電圧が印加されたときは、光導電膜の凹凸に起因す
る局所的なブレークダウンの発生が抑えられ、画質の局
所的な劣化を低減できる。
【0050】次に、スパッタ装置を用いて、このa−S
e膜23の表面にITO(Snドープのインジウム)か
らなる透明電極24を約0.1μm堆積させる。以上に
より、エッチング停止層2の一方の表面上にスイッチア
レイ層21が積層され、他方の表面上にa−Se膜23
および透明電極24が積層された本実施例の固体撮像素
子が作製される。
【0051】そして、透明電極24をパッケージ30に
取り付けられた接続用ピン34の電極にワイヤボンディ
ングにより接続する。この接続用ピン34は、a−Se
膜23にバイアス電圧を印加する外部電源との接続を行
うものである。以上の様にして、本実施例のを含む固体
撮像デバイスが完成する(図11)。
【0052】上記実施例によれば、エッチング停止層2
が電子注入阻止層としても機能するので、電子注入阻止
層をあらためて形成する必要がなく、それゆえ、効率良
く電子注入阻止層を備える固体撮像素子を作製すること
ができる。
【0053】次に、図12は、上記のように作製した固
体撮像素子の画素電極3及びこの画素電極3に接続され
たTFTスイッチの配置を示す部分平面図である。な
お、この図には、スイッチアレイ層21に含まれる絶縁
膜、チャネル層、コンタクト層、パシベーション膜は図
示されていない。
【0054】図12のように、本実施例では、ソースコ
ンタクトホールを通じて画素電極3とTFTスイッチの
ソース11とが接触している。ここで、例えば、垂直操
作回路からφj 行のゲート電極5にを介して駆動パルス
電圧が印加されると、φj 行の各画素電極3に蓄積され
たキャリアが図示しないチャネル層を通じて各列のドレ
イン10に移動する。各列のドレイン10に移動したキ
ャリアは、信号読み出しチップ22に配設された水平操
作回路によって順次に取り出される。このときキャリア
電流は、各列のドレイン10に接続されたプリアンプに
よって増幅される。以上により、固体撮像素子としての
動作が達成されることになる。
【0055】なお、本実施例では、各TFTの駆動パル
スが層間絶縁膜(図示せず)を通じて画素電極3に誘導
するノイズを最少限まで抑えるべく、各画素電極に対応
するTFTスイッチを、出力が先に読み出される隣の行
の画素電極上に設けた。また、各画素に対応するTFT
スイッチがエッチングによって互いに分離しているの
で、仮に一つの画素の所でブレークダウンが生じても、
隣のスイッチまで広がる危険性がない。
【0056】続いて、第二の実施例について説明する。
図13は、本実施例で作製した固体撮像素子の断面図で
ある。これは、電子打ち込み増倍型の固体撮像素子であ
る。
【0057】図13の固体撮像素子の作製方法は、以下
の点で第一実施例と異なる。すなわち、第二実施例で
は、エッチング停止層2の材料としてSb2 3 を用い
ている。また、本実施例では、アバランシェ増倍作用を
有するa−Se膜23上に、外部からa−Se膜23へ
のホール注入を阻止するホール注入阻止層25をCeO
2 を材料として蒸着装置により堆積させ、次いで、Al
電極26を堆積させている。
【0058】なお、Sb2 3 からなるエッチング停止
層2は、第1実施例と同様に、画素電極3からの電子の
注入を防ぐ電子注入阻止層として働く。したがって、本
実施例で作製される固体撮像素子は、キャリア注入阻止
層として電子注入阻止層(エッチング停止層を兼ね
る。)とホール注入阻止層25とを備えている。
【0059】図14は、図13の固体撮像素子を使用し
た例として、図13の固体撮像素子を含む2次元素子4
8を用いたX線II管40を示した図である。このII
管40の作用を簡単に説明すると、II管40に入射し
たX線は、まず、入射窓41を透過して蛍光面42に入
射する。これにより、蛍光面42から可視光が出射して
光電面43に入射する。可視光の入射により光電面43
から光電子が出射されると、光電子のビームはフォーカ
ス電極44〜46が印加する電界により加速、集束され
て、アノード47付近に配設された2次元素子48に到
達する。
【0060】このようにして光電子が図14の固体撮像
素子のAl電極26に入射すると、光電子はAl電極2
6およびホール注入阻止層25を透過してa−Se膜2
3に入射する。これにより、a−Se膜23でアバラン
シェ増倍作用に基づく電子打ち込み増倍が生じるので、
入射X線画像の画像増強が可能となる。
【0061】なお、本発明は、上記実施例に限られるも
のではなく、様々な変形が可能である。例えば、上記実
施例のTFTのチャネル層を、a−Si:H以外のアモ
ルファスシリコン系材料を用いて形成しても良いし、ポ
リシリコンやセレン化カドミウムを用いて形成しても良
い。
【0062】また、上記実施例のTFTの代わりに、ア
モルファスシリコン系材料からなるPNまたはPIN薄
膜ダイオードスイッチを形成しても良い。また、上記実
施例のa−Se膜の代わりに、アモルファスシリコン系
若しくはアモルファスセレン系の半導体材料からなり光
電流増倍機能を有する薄膜や、a−SiC(アモルファ
スシリコンカーバイド)系若しくはa−SiN(アモル
ファスシリコンナイトライド)系の半導体材料からなる
超格子構造の受光膜を形成しても良い。
【0063】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明の第
一のタイプの作製方法では、基板の除去により露出した
画素電極の表面を含む面上に半導体層を含むキャリア生
成膜を積層するので、極めて平坦な半導体層を備える固
体撮像素子を作製することができる。
【0064】また、使用する半導体材料の種類が制限さ
れることもないので、アバランシェ光電変換膜や超格子
構造の受光膜を半導体層として形成できる等、本発明の
作製方法は適用範囲が広い。
【0065】また、本発明の第二のタイプの作製方法で
は、基板上に形成され、中間層をエッチング停止層とし
た基板のエッチングにより露出する中間層の表面上にキ
ャリア生成膜を積層するので、極めて平坦な半導体層を
形成することができる。
【0066】また、第一のタイプと同様に、使用する半
導体材料の種類が制限されることもないので、アバラン
シェ光電変換膜や超格子構造の受光膜を半導体層として
形成できる等、本発明の作製方法は適用範囲が広い。
【0067】さらに、半導体層へのキャリア注入を阻止
する材料を用いて中間層を形成すると、キャリア注入阻
止層を形成する工程を省略して、作製工程を簡略化でき
るので、固体撮像素子の作製に要する労力を削減でき
る。したがって、生産性を高め、コストを削減すること
も可能となる。
【0068】また、第一、第二のタイプの作製方法にお
いて、基板上にスイッチアレイ層を積層した後、素子保
護容器に基板を収容してから基板のエッチングを行う
と、エッチングの際における画素電極やスイッチアレイ
層の損傷を容易に防ぐことができる。これにより、生産
性を高め、歩留まりを向上させることが可能となる。
【0069】さらに、本発明により作製された固体撮像
素子は、上記のように極めて平坦な半導体層を備えてい
るため、局所的なブレークダウンが生じにくく、それゆ
え、撮像管等の撮像装置に使用した場合、画質の劣化を
抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例の第一工程を示す断面図である。
【図2】第一実施例の第二工程を示す第一の断面図であ
る。
【図3】第二工程を示す第二の断面図である。
【図4】第二工程を示す第三の断面図である。
【図5】第二工程を示す第四の断面図である。
【図6】第一実施例の第三工程を示す第一の断面図であ
る。
【図7】第三工程を示す第二の断面図である。
【図8】第三工程を示す第三の断面図である。
【図9】第三工程を示す第四の断面図である。
【図10】第一実施例の第四工程を示す第一の断面図で
ある。
【図11】第四工程を示す第二の断面図である。
【図12】第一実施例で作製した固体撮像素子の部分平
面図である。
【図13】第二実施例で作製した固体撮像素子の断面図
である。
【図14】図13の固体撮像素子を用いたX線II管を
示した図である。
【図15】従来方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…エッチング停止層、3…Cr画
素電極、4…層間絶縁膜、5…ゲート電極、6…ゲート
絶縁膜、7…チャネル層、8…パシベーション膜、9…
コンタクト層、10…ドレイン、11…ソース、12…
パシベーション膜、20…スイッチアレイ素子、21…
スイッチアレイ層、22…信号読み出しチップ、23…
a−Se膜、24…ITO透明電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−291460(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 27/146

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に複数の画素電極を形成する第一
    の工程と、 前記各画素電極に接続された複数のスイッチを含むスイ
    ッチアレイ層を積層する第二の工程と、 前記基板を除去する第三の工程と、 前記第三の工程により露出した前記画素電極の表面を含
    む面上に、光または電子の入射によりキャリアを発生さ
    せる半導体層を含むキャリア生成膜を形成する第四の工
    程と、 前記キャリア生成膜上に導電層を積層する第五の工程
    と、 を備える固体撮像素子の作製方法。
  2. 【請求項2】 前記第二の工程は、まず、絶縁層を積層
    し、次いで、この絶縁層の上に前記複数のスイッチを形
    成することにより前記スイッチアレイ層を積層する工程
    であることを特徴とする請求項1記載の固体撮像素子の
    作製方法。
  3. 【請求項3】 基板上に中間層を形成する第一の工程
    と、 前記中間層上に複数の画素電極を形成する第二の工程
    と、 前記画素電極上に、前記各画素電極に接続された複数の
    スイッチを含むスイッチアレイ層を積層する第三の工程
    と、 前記中間層をエッチングから前記画素電極を保護するエ
    ッチング停止層として利用し、前記基板をエッチングに
    より除去する第四の工程と、 前記エッチングにより露出した前記中間層の表面上に、
    光または電子の入射によりキャリアを発生させる半導体
    層を含むキャリア生成膜を形成する第五の工程と、 前記キャリア生成膜上に導電層を積層する第六の工程
    と、 を備える固体撮像素子の作製方法。
  4. 【請求項4】 前記第一の工程は、前記中間層を、前記
    半導体層へのキャリアの注入を阻止する材料を用いて形
    成する工程であることを特徴とする請求項3記載の固体
    撮像素子の作製方法。
  5. 【請求項5】 前記スイッチアレイ層を積層した後、前
    記基板を除去するに先だって、この基板の表面を露出さ
    せながら前記画素電極および前記スイッチアレイ層を保
    護する素子保護容器にこの基板を収容して固定する工程
    をさらに備えることを特徴とする請求項1または3記載
    の固体撮像素子の作製方法。
JP09882494A 1994-05-12 1994-05-12 固体撮像素子の作製方法 Expired - Fee Related JP3360928B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09882494A JP3360928B2 (ja) 1994-05-12 1994-05-12 固体撮像素子の作製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP09882494A JP3360928B2 (ja) 1994-05-12 1994-05-12 固体撮像素子の作製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07307449A JPH07307449A (ja) 1995-11-21
JP3360928B2 true JP3360928B2 (ja) 2003-01-07

Family

ID=14230054

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP09882494A Expired - Fee Related JP3360928B2 (ja) 1994-05-12 1994-05-12 固体撮像素子の作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3360928B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101860919B1 (ko) * 2011-12-16 2018-06-29 엘지전자 주식회사 태양 전지 및 이의 제조 방법
US10090344B2 (en) * 2015-09-07 2018-10-02 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Imaging device, method for operating the same, module, and electronic device

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07307449A (ja) 1995-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7468289B2 (en) Solid-state imaging device and method for manufacturing the same
US5525527A (en) Process for producing a solid state radiation detector
JP2755176B2 (ja) 固体撮像素子
JP2797984B2 (ja) 固体撮像素子およびその製造方法
JP3441101B2 (ja) 電子管
JP4600964B2 (ja) ゲーテッドフォトダイオードを有する固体イメージャ及びその製造方法
US20130001729A1 (en) High Fill-Factor Laser-Treated Semiconductor Device on Bulk Material with Single Side Contact Scheme
JP2821062B2 (ja) 半導体エネルギー検出器の製造方法
JP2651323B2 (ja) 半導体エネルギー検出器
JP3361378B2 (ja) 半導体デバイスの製造方法
JP2000156522A (ja) 光電変換装置
JPH05167056A (ja) 積層型固体撮像装置
JPH06326293A (ja) 光検出装置
JPH06196680A (ja) 半導体エネルギー検出器とその製造方法
KR102517726B1 (ko) 디지털 엑스레이 검출기용 어레이 기판과 이를 포함하는 디지털 엑스레이 검출기 및 그 제조 방법
JPH08204166A (ja) 積層型固体撮像装置
JP3360928B2 (ja) 固体撮像素子の作製方法
JP3290703B2 (ja) 半導体エネルギー検出器の製造方法
JP3310051B2 (ja) 裏面照射型半導体素子およびその製造方法
JPS5928065B2 (ja) 固体撮像素子の製造方法
JPH0745806A (ja) 固体撮像装置およびその製造方法
WO2023281834A1 (ja) 受光装置およびx線撮像装置ならびに電子機器
JP3247509B2 (ja) 保護回路付きイメージセンサ
JPS60206066A (ja) 固体撮像装置
JPS58202673A (ja) 固体撮像素子

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees