JP3356986B2

JP3356986B2 - 食器洗い乾燥機

Info

Publication number: JP3356986B2
Application number: JP01025298A
Authority: JP
Inventors: 定明横田; 善一川田; 昌幸壺崎; 孝明一色; 智雄井上
Original assignee: Zojirushi Corp
Current assignee: Zojirushi Corp
Priority date: 1998-01-22
Filing date: 1998-01-22
Publication date: 2002-12-16
Anticipated expiration: 2018-01-22
Also published as: JPH11206676A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、食器洗い乾燥機に
関するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種の食器洗い乾燥機は、ケーシング
の内部に配設した洗浄槽内にカゴを収容させておき、こ
のカゴに食器類を配置した後に、水位センサによって前
記洗浄槽内に所定量の水を取り入れて前記食器類を洗
浄、すすぎ、乾燥させるものである。

【０００３】前記水位センサとしては、フロートを用い
たものが広く適用されている。例えば、特開平７−３０
３５９０号公報では、図９に示すように、洗浄槽１に接
続した排水経路２の途中に立上がり管部３を設け、該立
上がり管部３内にフロート４を配設した食器洗い乾燥機
が提供されている。この食器洗い乾燥機では、排水時の
流れを前記立上がり管部３内に流入させることによっ
て、該立上がり管部３内やフロート４に油分等の汚れに
よるへどろが付着し、フロート４が浮動するのを妨げる
ことを防止するようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記食
器洗い乾燥機では、実際には前記排水時の水は、前記排
水経路２の途中に設けた立上がり管部３には流入しにく
いため、該立上がり管部３内に油分等の汚れが残留して
しまい、この汚れによって、フロート４が動作不良とな
り、水位検知が不安定になる可能性があった。そこで、
本発明では、フロートに付着する汚れを完全に除去する
ことを主たる課題とし、また、完全に除去できなかった
場合でも、フロートが動作不良となることを確実に防止
することを課題とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の食器洗い乾燥機は、ケーシングの内部に設
けた洗浄槽内に食器類を収容するとともに、前記洗浄槽
内の水を排水する排水経路中に配設したフロートを有す
る水位センサによって、前記洗浄槽内に所定量の水を取
り入れて前記食器類を洗浄、すすぎ、乾燥させる食器洗
い乾燥機において、前記洗浄槽内に水を取り入れる給水
工程中に、少なくとも１回、所定量の水を排水するよう
にしたものである。

【０００６】前記食器洗い乾燥機によれば、洗浄槽内の
水の水量を検知する水位センサのフロートを排水経路中
に配設しているため、水の排水時に油分等の汚れを除去
することができるとともに、最後のすすぎ工程では、き
れいな水によって洗浄することができる。また、前記排
水時にフロートに付着した汚れを完全に除去できず、フ
ロートが該フロートの収容部に付着した場合でも、該食
器洗い乾燥機を次に使用した時に、洗浄槽内に水を取り
入れる給水工程で、所定量の水を排水することにより、
前記排水経路中に配設したフロートは、排水時の水圧が
そのまま負荷されるため、該フロートの収容部内で強制
的に移動することになる。その結果、洗浄槽内に取り入
れられた水量を検知しなければならない時に、動作不良
が生じることはない。

【０００７】前記食器洗い乾燥機では、前記所定量の水
を排水する給水工程は、前記食器類を洗剤によって洗浄
するための給水時のみ、行うようにし、他の給水工程
（すすぎのための給水工程）では、余分な水を使用しな
いようにすることが好ましい。

【０００８】また、前記洗浄槽内の水の排水工程で、少
なくとも２回は給水動作を行うようにすることが好まし
い。具体的には、前記排水工程は、水の排水動作を断続
的に複数回行い、各排水動作間に給水動作を行うことが
好ましい。前記のような排水フローは、特に、洗浄工程
時の洗浄水を排水する時に適用することが好ましく、こ
のようにすれば、汚れた水を希釈して効率的に排水する
ことができ、すすぎ水をよりきれいな状態で排水するこ
とができる。そのため、前記フロートおよび該フロート
の収容部も、より確実に洗浄することができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に従って説明する。図１は本発明の食器洗い乾燥機１０
を示す。この食器洗い乾燥機１０は、ケーシング１２
と、洗浄槽１３と、ノズル１４（１４Ａ，１４Ｂ）と、
ポンプ１５と、加熱ヒータ１６と、専用の乾燥ヒータ１
７と、送風ファン１８とを備えた食器洗い乾燥機に、前
記洗浄槽１３内に取り入れる水量を検知する水位センサ
として、１個のフロート２０を排水経路２１中に配設す
るとともに、該フロート２０の浮動を検知する通常水位
センサ２２および異常水位センサ２３を配設したもので
ある。前記ポンプ１５、加熱ヒータ１６、乾燥ヒータ１
７、送風ファン１８、通常水位センサ２２および異常水
位センサ２３は、制御基板２４によって制御される。

【００１０】前記ケーシング１２は、上面開口の箱であ
り、その上部には前記開口部を開閉可能に密閉する蓋体
２７を有している。このケーシング１２と後述する洗浄
槽１３との間は、前記各構成部品を収容する部品収容部
２８を構成する。具体的には、図２に示すように、ケー
シング１２の正面側には、制御基板２４と、操作パネル
２９とを収容するための基板収容部２８Ａが形成されて
いる。また、ケーシング１２の背面側の一方隅部（図３
中、右側背部）には、前記ポンプ１５用の収容部２８Ｂ
が形成されている。さらに、ケーシング１２の底部に
は、前記加熱ヒータ１６と、後述する乾燥ヒータ１７お
よび送風ファン１８を配設する通風路４０と、前記ポン
プ１５と前記洗浄槽１３およびノズル１４を接続するた
めの接続パイプ３７Ａ，３７Ｂ等の収容部２８Ｃが形成
されている。さらにまた、ケーシング１２の背面側に
は、前記ポンプ１５と接続する排水経路２１である排水
パイプ３８の収容部２８Ｄが形成されている。なお、本
実施形態では、前記基板収容部２８Ａには、前記蓋体２
７を開閉可能にロックするロック機構３０が配設されて
いる。

【００１１】前記洗浄槽１３は、内部に図示しないカゴ
が収容され、このカゴに各種の食器類が配置されるよう
になっている。また、前記収容部２８Ａ，２８Ｂと対応
する部分は、内側に突出した形状をなしている。この洗
浄槽１３の下部には、水溜凹部３２が形成されている。
この水溜凹部３２の上面には、金属製の多孔残滓フィル
タ３３が配設されている。また、この洗浄槽１３の前部
には、図１に示すように、通風路４０と接続するための
接続管路３４が一体に成形され、この接続管路３４の開
口部はカバー３５によって覆われている。

【００１２】前記ノズル１４は、洗浄水およびすすぎ水
を洗浄槽１３内に循環供給するもので、図３に示すよう
に、前記洗浄槽１３の底部において、中央よりやや左側
の前記ポンプ収容部２８Ｂと干渉しない位置に配設する
長尺の第１ノズル１４Ａと、右側手前のポンプ収容部２
８Ｂと干渉しない位置に配設する短尺の第２ノズル１４
Ｂとを備えている。これら第１ノズル１４Ａおよび第２
ノズル１４Ｂは、後述するポンプ１５による洗浄水およ
びすすぎ水の噴射で、周速が互いに相違しながら、洗浄
槽１３に突出する部分が存在するにも拘わらず、該洗浄
槽１３内に満遍なく噴射できるようになっている。な
お、大きく突出した前記ポンプ収容部２８Ｂの上部に
も、前記第１、第２ノズル１４Ａ，１４Ｂとは別の第３
ノズルを配設するようにしてもよい。

【００１３】前記ポンプ１５は、従来の食器洗い乾燥機
と比較して耐熱温度が低い巻き線を使用したモータと、
該モータの駆動によって回動し、前記洗浄槽１３の水溜
凹部３２内の水を吸い込んで前記ノズル１４または排水
経路２１に供給するインペラと、前記モータを冷却する
ための冷却ファンを備えた周知のものである。このポン
プ１５は、図４（Ａ），（Ｂ）に示すように、ボール材
３６ａを内部に配設した流路切換弁３６を備えている。
この流路切換弁３６は、前記ポンプ１５を正転させるこ
とによって、前記洗浄槽１３から接続パイプ３７Ａを介
して吸い込んだ洗浄水およびすすぎ水の流れで、排水経
路２１である排水パイプ３８側を閉じ、洗浄槽１３内に
接続パイプ３７Ｂおよびノズル１４Ａ，１４Ｂを介して
循環供給する一方、ポンプ１５を逆転させることによっ
て、前記接続パイプ３７Ｂ側を閉じ、前記洗浄水および
すすぎ水を排水パイプ３８を介して排水するものであ
る。

【００１４】前記加熱ヒータ１６は、従来と同様のシー
ズヒータであり、前記洗浄槽１３の内部における水溜凹
部３２内に配設されている。なお、この加熱ヒータ１６
の近傍には、温度センサ３９が配設されている。

【００１５】前記乾燥ヒータ１７は、図１に示すよう
に、マイカによって絶縁された電熱線ヒータからなる。
前記送風ファン１８は、モータによって回動される周知
のものである。これら乾燥ヒータ１７および送風ファン
１８は、前記洗浄槽１３の水溜凹部３２より外部（下
側）に設けた通風路４０の内部に、乾燥ヒータ１７が下
流側になるように配設されている。

【００１６】前記通風路４０は筒状をなし、吸気口を兼
ねる一端の開口部４１に前記送風ファン１８が配設され
るとともに、他端に前記洗浄槽１３の接続管路３４が接
続され、前記送風ファン１８による冷却用空気を洗浄槽
１３内に供給するようにしている。また、この通風路４
０には、前記部品収容部２８内に前記送風ファン１８に
よって空気を供給する通気孔４２が設けられている。こ
の通気孔４２は、前記部品収容部２８内の雰囲気温度を
低下させるとともに、通風路４０内に入り込むミストを
除去するためのもので、本実施形態では、該通気孔４２
から放出する空気が前記ポンプ１５に供給されるように
形成されている。また、本実施形態では、この通風路４
０と前記接続管路３４との接続部分には、特別なシール
手段は設けておらず、この接続部分からも部品収容部２
８内に空気が供給されるように設定されている。

【００１７】前記フロート２０は、図１、図５（Ａ），
（Ｂ）および図６に示すように、前記ポンプ１５と接続
した排水経路２１の一部を構成する接続部材４５の内部
に配設されている。このフロート２０には、図５に示す
ように、上下端にかけてガイド溝４７が設けられてい
る。また、接続部材４５の側壁を介して前記水位センサ
２２，２３と対向するように永久磁石４８が配設されて
いる。

【００１８】前記接続部材４５は、前記ポンプ１５に接
続した排水パイプ３８と、家庭の流しに排水するための
ホース５０とを接続するためのもので、前記洗浄槽１３
の外部において、洗浄槽１３内に取り入れる所定量の水
の水面に位置するように配設されている。また、この接
続部材４５は、連通パイプ５３によって前記洗浄槽１３
内と連通するようにされている。この接続部材４５に
は、前記排水パイプ３８との接続部４５ａ側に、前記フ
ロート２０のガイド溝４７とスライド可能に係合する係
合するガイド凸部５１ａを備えたフロート収容部５１が
設けられるとともに、連通パイプ５３との接続部４５ｂ
側にフロート収容部５１と連通する水流動室５２が設け
られている。これらフロート収容部５１および水流動室
５２は、上端の連通路を介してホース５０との接続部４
５ｃと連通されている。

【００１９】前記通常水位センサ２２は、磁気センサか
らなり、前記洗浄槽１３内に所定量の水を取り入れた状
態でその水面に位置するように、前記接続部材４５のフ
ロート収容部５１側外部に配設されている。前記異常水
位センサ２３は、前記通常水位センサ２２と同様の磁気
センサからなり、前記通常水位センサ２２の上部に配設
されている。

【００２０】前記制御基板２４は、前記基板収容部２８
Ａ内に配設されるもので、該基板収容部２８Ａの表面に
配設される操作パネル２９とは所定間隔をもって配設
し、これらの相互間の沿面距離を確保している。また、
この制御基板２４は、前記異常水位センサ２３によって
異常水位を検知した場合に、その異常を使用者に知らせ
るためのブザー等の周知の異常警告手段と接続されてい
る。

【００２１】次に、前記食器洗い乾燥機１０の制御基板
２４による食器類の洗浄動作について説明する。まず、
使用者は、洗浄槽１３の内部に食器類を配置するための
カゴを配置し、このカゴに対して各食器を配置すること
によって、洗浄槽１３内に食器類を収容させるとともに
所定量の洗剤を入れて、蓋体２７を閉じる。そして、ケ
ーシング１２の正面の操作パネル２９を操作し、洗う食
器の量（何人分か）等の情報を入力した後にスタートス
イッチを押す。

【００２２】そうすると、食器洗い乾燥機１０の制御基
板２４は、図７に示すように、家庭の蛇口に接続された
給水用の電磁弁を開き、洗浄槽１３内に水を取り入れ
る。なお、この時点では、ポンプ１５および通常水位セ
ンサ２２は動作させていない。ここで、通常水位センサ
２２を動作させないとは、該通常水位センサ２２に対す
る通電を停止したり、通電した状態で通常水位または異
常水位を検知してもその情報を排除することを意味す
る。

【００２３】そして、洗浄槽１３の水溜凹部３２に水が
略溜まる程度（約１５秒）した後に、一旦、給水用電磁
弁を閉じ、異常水位センサ２３の動作を停止する。そし
て、約１秒後に、ポンプ１５を逆転させることによる水
流の力で流路切換弁３６を、図４（Ａ）の状態から図４
（Ｂ）に示すように、接続パイプ３７Ｂ側を閉、排水パ
イプ３８側を開とし、ポンプ１５を動作させ、所定量の
水（ホース５０から微量の水が排水される程度で、約１
秒）を排水する。

【００２４】これにより、フロート２０は、排水経路２
１の一部を構成する接続部材４５の内部に配設されてい
るため、排水による水圧がそのまま負荷されることにな
り、強制的にフロート収容部５１内で移動する。そのた
め、前に食器洗い乾燥機１０を使用した時に、フロート
２０やフロート収容部５１に油分等の汚れが付着して残
ることにより、フロート２０がフロート収容部５１の内
壁に付着した状態になっていても、この後では、確実に
動作する状態とすることができる。

【００２５】その後、給水用電磁弁を開き、洗浄槽１３
内に再び水を取り入れ、さらに、水位センサ２２，２３
を動作させる。

【００２６】そして、洗浄槽１３内に所定量の水が溜ま
ると、洗浄槽１３と接続部材４５とを接続した連通パイ
プ５３を介して接続部材４５のフロート収容部５１およ
び水流動室５２内に水が浸入していく。そして、この接
続部材４５内に浸入した水により、フロート２０が、ガ
イド溝４７とガイド凸部５１ａとの係合により、ガイド
凸部５１ａに沿って上昇する。

【００２７】ついで、フロート２０の上昇により、フロ
ート２０に配設した永久磁石４８の磁力を通常水位セン
サ２２が検知し、洗浄槽１３内に所定量の水が取り入れ
られたと判断し、所定時間後に給水用電磁弁を閉じた
後、ポンプ１５を動作させ、食器類の洗浄を行う。な
お、本実施形態では、給水工程中に、一回、排水動作を
行うようにしたが、複数回行うようにしてもよいことは
言うまでもない。

【００２８】食器類の洗浄時には、ポンプ１５を正転さ
せることによって接続パイプ３７Ａを介して洗浄槽１３
内の水を吸い込み、その水流の力で流路切換弁３６を図
４（Ａ）に示す状態に切り換え、水を接続パイプ３７Ｂ
に吐出することにより、両ノズル１４Ａ，１４Ｂを噴射
水圧によって回転させながら洗浄槽１３内に循環供給
し、洗浄水を所定の水圧で食器類に噴射することにより
洗浄を行う。また、この状態では、洗浄槽１３と接続部
材４５のフロート収容部５１とは、連通パイプ５３を介
して連通しているため、フロート収容部５１内にも、食
器から落ちた油分や洗浄水が流入している。なお、この
洗浄工程は、加熱ヒータ１６を動作させながら行うこと
によって、所定温度に暖めた洗浄水を供給するようにし
てもよい。

【００２９】洗浄工程が終了すると、ノズル１４Ａ，１
４Ｂ、ポンプ１５、通常水位センサ２２および異常水位
センサ２３を停止させ、ポンプ１５を逆転させることに
より流路切換弁３６を図４（Ｂ）に示す状態に流路を切
り換え、洗浄槽１３内の洗浄水を排水する。

【００３０】具体的には、ポンプ１５を断続的に動作さ
せ、これらの各排水動作間で、給水用電磁弁を開として
給水動作を行う。例えば、図８に示すように、最初の２
０秒間、ポンプ１５を動作させて洗浄槽１３内の洗浄水
を排水動作をした後、７秒間、ポンプ１５を停止させ
る。そして、この７秒間の最初の２．５秒間、給水用電
磁弁を開として給水動作を行う。ついで、５秒間、ポン
プ１５を動作させて排水した後、７秒間、ポンプ１５を
停止させる。そして、前記と同様に、この７秒間の最初
の２．５秒間、電磁弁を開として給水を行う。その後、
再びポンプ１５のみを断続的に５秒間動作させ、洗浄槽
１３内の洗浄水を全て排水する。

【００３１】洗浄水の排水工程では、給水工程での排水
動作と同様に、フロート２０には、洗浄水を排水する時
の水圧がそのまま負荷できるため、フロート２０やフロ
ート収容部５１に付着する油分等の汚れは確実に除去さ
れる。また、この排水時には、水位センサ２２，２３を
停止しているため、この排水時に異常水位センサ２３に
よって異常水位を検知するという不都合が生じることは
ない。

【００３２】さらに、本実施形態の排水工程では、２回
は給水動作を行うようにしているため、汚れた水を希釈
して効率的に排水することができる。その結果、フロー
ト収容部５１およびフロート２０の汚れも効率的に除去
することができる。なお、排水工程での給水動作は２回
に限られず、２回以上の希望回数に変更可能である。

【００３３】洗浄水の排水工程が終了すると、給水用電
磁弁を開き、通常水位センサ２２によって洗浄槽１３内
に所定量の水が取り入れられたと判断するまで水を取り
込む。その後、ポンプ１５を正転させることにより流路
切換弁３６の流路を切り換えて、通常の水によるすすぎ
を行う。

【００３４】通常の水によるすすぎが終了すると、ポン
プ１５を逆転させて流路切換弁３６の流路を切り換え
て、前記と同様に、排水経路２１を介して洗浄槽１３内
の水を排水する。

【００３５】すすぎ水の排水工程が終了すると、再び所
定量の水を取り入れてポンプ１５を正転させ、流路切換
弁３６の流路を切り換えて、かつ、加熱ヒータ１６を動
作させて水を加熱し、所定温度に加熱した温水によって
すすぎを行う。

【００３６】温水からなるすすぎ水が終了すると、再
度、ポンプ１５を逆転させて流路切換弁３６の流路を切
り換え、排水経路２１を介して洗浄槽１３内の水を排水
する。なお、通常の水からなるすすぎ水の排水工程、お
よび、温水からなるすすぎ水の排水工程においても、洗
浄水の排水工程と同様に、排水動作を断続的に行い、こ
れらの排水動作間に給水動作を行うようにしてもよい。

【００３７】両すすぎ水を排水する時には、洗浄水を排
水する時と同様に、排水経路２１である排水パイプ３
８、接続部材４５およびホース５０を介して流しに排水
される。そして、接続部材４５内のフロート収容部５１
およびフロート２０には、同様にすすぎ水を排水する時
の水圧がそのまま負荷される。ここで、このすすぎ水
は、排水工程によって効率的に希釈されているため、最
終のすすぎ時には、きれいな水の状態になっている。

【００３８】よって、洗浄時に、フロート収容部５１お
よびフロート２０に付着した油分等の汚れは、きれいな
水の状態のすすぎ水によって、完全に洗浄された状態に
することができる。また、何らかの理由で、フロート２
０やフロート収容部５１に付着した汚れを完全に除去で
きず、フロート２０がフロート収容部５１に付着した状
態になっても、食器洗い乾燥機１０を次に使用した時
に、最初に洗浄槽１３内に水を取り入れる給水工程で、
前述のように、フロート２０を強制的に動作可能な状態
にできるため、動作不良が生じることはない。

【００３９】次に、温水からなるすすぎ水の排水工程が
終了すると、食器の乾燥を行う。例えば、送風ファン１
８のみを動作させ、温水すすぎにより発生した通風路４
０内の蒸気（ミスト）を除去する。なお、この送風ファ
ン１８は、温水すすぎ水の排水時にも動作し続けるよう
にしてもよい。

【００４０】ついで、乾燥工程に移って約３０秒後に乾
燥ヒータ１７を動作させ、乾燥ヒータ１７によって加熱
した空気を洗浄槽１３内に供給する。このように、加熱
ヒータ１６を利用せずに、専用の乾燥ヒータ１７によっ
て乾燥工程を行うようにしているため、ヒータ１７に対
する供給電力の細かい制御が可能になり、食器類を効率
的に乾燥させることができ、作業時間の短縮を図ること
ができる。また、加熱ヒータ１６に付着した残滓が焦げ
付き、悪臭が発生したり、箸等の小物が焦げて溶損した
りするのを防止することができる。

【００４１】そして、食器類の量に応じた時間、乾燥ヒ
ータ１７および送風ファン１８を動作させると、乾燥ヒ
ータ１７のみを先に停止し、送風ファン１８のみが動作
した状態とし、約１２０秒後に送風ファン１８を停止さ
せて食器の洗い、乾燥の全ての工程を終了する。

【００４２】一方、洗浄槽１３内への水の取り入れ時
に、所定量の水が給水されたにも拘わらず、通常水位セ
ンサ２２の故障により水位を検知できず、給水用電磁弁
を閉じるように指示できなかった場合、または、通常水
位センサ２２が正常であるが、給水用電磁弁あるいは該
給水用電磁弁の制御リレーが故障していることにより、
給水動作が停止しない場合には、洗浄槽１３内に所定量
以上の水が取り入れられることにより、異常水位センサ
２３がフロート２０の永久磁石４８による磁力を検知す
る。そうすると、給水用電磁弁が故障していると判断
し、異常警告手段を動作させ、使用者に異常が発生した
ことを知らせるとともに、ポンプ１５を逆転させ、洗浄
槽１３内の水を強制排水する。

【００４３】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の食器洗い乾燥機では、水位センサのフロートを排水経
路中に配設しているため、水の排水時に油分等の汚れを
除去することができるとともに、最後のすすぎ工程で
は、きれいな水によって洗浄することができる。また、
何らかの理由で、前記排水時にフロートに付着した汚れ
を完全に除去できず、フロートが該フロートの収容部に
付着した状態になっても、食器洗い乾燥機を次に使用し
た時に、最初に洗浄槽内に水を取り入れる給水工程で、
所定量の水を排水することにより、前記排水経路中に配
設したフロートに、排水時の水圧をそのまま負荷し、該
フロートの収容部内で強制的に移動させるようにしてい
るため、動作不良が生じることはない。そのため、常
に、確実な水位検知を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の食器洗い乾燥機を示す断面図であ
る。

【図２】図１とは別の位置で切断した状態を示す断面
図である。

【図３】洗浄槽内を示す概略平面図である。

【図４】（Ａ），（Ｂ）はポンプの切換弁を示す断面
図である。

【図５】フロートを配設する排水経路の一部である接
続部材を示し、（Ａ）は断面図、（Ｂ）は底面図であ
る。

【図６】食器洗い乾燥機のケーシングの底部を外した
状態での底面図である。

【図７】洗浄工程を行うために水を取り入れる給水工
程での各部品の動作フローを示す図面である。

【図８】洗浄水の排水工程での各部品の動作フローを
示す図面である。

【図９】従来の食器洗い乾燥機を示す断面図である。

【符号の説明】

１０…食器洗い乾燥機、１２…ケーシング、１３…洗浄
槽、１４…ノズル、１５…ポンプ、１６…加熱ヒータ、
１７…乾燥ヒータ、１８…送風ファン、２０…フロー
ト、２１…排水経路、２２…通常水位センサ、２３…異
常水位センサ、３７Ａ，３７Ｂ…接続パイプ、３８…排
水パイプ、４５…接続部材、４８…永久磁石、５０…ホ
ース、５１…フロート収容部、５３…連通パイプ。

フロントページの続き (72)発明者一色孝明大阪府大阪市北区天満１丁目20番５号象印マホービン株式会社内 (72)発明者井上智雄大阪府大阪市北区天満１丁目20番５号象印マホービン株式会社内 (56)参考文献特開平５−211972（ＪＰ，Ａ) 実開昭60−83566（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A47L 15/00 - 15/46

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】ケーシングの内部に設けた洗浄槽内に食
器類を収容するとともに、前記洗浄槽内の水を排水する
排水経路中に配設したフロートを有する水位センサによ
って、前記洗浄槽内に所定量の水を取り入れて前記食器
類を洗浄、すすぎ、乾燥させる食器洗い乾燥機におい
て、前記洗浄槽内に水を取り入れる給水工程中に、少な
くとも１回、所定量の水を排水するようにしたことを特
徴とする食器洗い乾燥機。
【請求項２】前記所定量の水を排水する給水工程は、
前記食器類を洗剤によって洗浄するための給水時のみ、
行うようにしたことを特徴とする請求項１に記載の食器
洗い乾燥機。
【請求項３】前記洗浄槽内の水の排水工程で、少なく
とも２回は給水動作を行うようにしたことを特徴とする
請求項１または請求項２に記載の食器洗い乾燥機。
【請求項４】前記排水工程は、水の排水動作を断続的
に複数回行い、各排水動作間に給水動作を行うようにし
たことを特徴とする請求項３に記載の食器洗い乾燥機。