JP3573170B2 - 減衰力調整構造 - Google Patents

減衰力調整構造 Download PDF

Info

Publication number
JP3573170B2
JP3573170B2 JP05502695A JP5502695A JP3573170B2 JP 3573170 B2 JP3573170 B2 JP 3573170B2 JP 05502695 A JP05502695 A JP 05502695A JP 5502695 A JP5502695 A JP 5502695A JP 3573170 B2 JP3573170 B2 JP 3573170B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damping force
oil
oil chamber
pressure
chamber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05502695A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08226485A (ja
Inventor
義郎 問山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
KYB Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYB Corp filed Critical KYB Corp
Priority to JP05502695A priority Critical patent/JP3573170B2/ja
Publication of JPH08226485A publication Critical patent/JPH08226485A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3573170B2 publication Critical patent/JP3573170B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、自動二輪車や特殊自転車等に架装される油圧緩衝器への利用に適する減衰力調整構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動二輪車等の車両に架装される油圧緩衝器は、その伸縮作動時に減衰力発生部で所定の大きさの減衰力が発生されるように構成されるが、近年の油圧緩衝器にあっては、減衰力発生部で発生される減衰力が減衰力調整部によって高低調整されて車両の走行条件等に応じた減衰力になるように構成されることが多い。
【0003】
特に、オフロード仕様の自動二輪車やモトクロス仕様の特殊自転車に架装される油圧緩衝器にあっては、減衰力発生部で発生される圧側の減衰力を減衰力調整部で高低調整し得るように構成されることが多く、この場合、該油圧緩衝器は、例えば、図2に示すような構成とされている。
【0004】
即ち、該油圧緩衝器は、ダンパ本体D内の圧側油室A1と所謂リザーバとしてのリザーバタンクR内の油室A2とを連通する油路L中に外部操作によってその圧縮作動時にピストン部等の減衰力発生部(図示せず)で発生される圧側減衰力を高低調整し得る減衰力調整部1を有する減衰力調整構造を採用している。
【0005】
そして、該減衰力調整構造を構成する減衰力調整部1は、図3に示すように、油路Lを圧側油室A1側の油路部分L1とリザーバタンクR側の油路部分L2とに分断するように部分的に膨径させて形成された容室A3に配在され外部操作によって回動可能とされる調整ロッド10を有してなる。
【0006】
該調整ロッド10は、油路部分L1からの作動油の油路部分L2への流入を阻止する圧側チェックバルブ11を有すると共に、油路部分L1からの作動油の油路部分L2側への流通を許容する流路12を有してなり、かつ、該流路12が油路部分L2に選択的に対向する口径の異なる複数のオリフィス13,14を有してなる。
【0007】
因に、この従来例にあって、調整ロッド10は、容室A3を占有するように配在されてその外周を容室A3の内周に摺接させ、言わば油路Lを遮断しているから、圧側チェックバルブ11は、油路部分L1に対向するように調整ロッド10の図中で左端部となる先端部の内周に配在されている。
【0008】
そして、該圧側チェックバルブ11は、調整ロッド10に開穿され油路部分L2側に連通する伸側ポート15をリタンスプリング16による附勢下に油路部分L1側から開閉可能に閉塞するように配設されている。
【0009】
さらに、伸側ポート15は、調整ロッド10の外周に形成された環状溝17に連通し、該環状溝17は、上記流路12に設けられているオリフィス13,14が選択的に対向する油路部分L2に連通するように設定されている。
【0010】
尚、この従来例にあって、調整ロッド10は、流路12と伸側ポート15とを連通する補助オリフィス18を有している。
【0011】
それ故、上記した減衰力調整部1を有する油圧緩衝器、即ち、従来の減衰力調整構造によれば、外部操作で調整ロッド10を回動して流路12に設けられているオリフィス13,14のいずれかを油路部分L2に対向させるとき、その選択されたオリフィス13,14の口径に応じた作動油の流れが保障され、ダンパ本体Dの圧縮作動時に発生される圧側減衰力が高低調整される。
【0012】
そして、調整ロッド10の操作ミス等でオリフィス13,14のいずれもが油路部分L2に対向されなくなるとき、該オリフィス13,14を迂回することになる補助オリフィス18を介してダンパ本体Dの圧側油室A1からの作動油がリザーバタンクRの油室A2に流入し得ることになる。
【0013】
その結果、オリフィス13,14が機能しない状態のままダンパ本体Dが圧側作動することになっても、ダンパ本体D内の圧側油室A1にオイルロック現象が招来されなくなり、シール部における油漏れやダンパ本体D自体の破損等の事態を予め回避し得ることになる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来の減衰力調整構造にあっては、以下ような不都合が指摘されている。
【0015】
即ち、上記した従来の減衰力調整構造にあっては、オリフィス13,14の選択でダンパ本体Dで発生される減衰力を調整するように構成しているから、ダンパ本体Dが高速で圧縮作動する場合には、所謂オリフィス特性が故に、ダンパ本体D内の圧側油室A1における油圧が異常に高くなり、シール部における油漏れやダンパ本体D自体の破損等の危惧が依然として残ることになる。
【0016】
また、上記と逆に、ダンパ本体Dが微低速を含む低速で圧縮作動する際には、口径の細いオリフィス、即ち、図示例では、オリフィス14を選択しても、オリフィス特性が故に、可変幅が狭く、調整幅を大きく、即ち、効果的に調整できないことになる。
【0017】
さらに、上記した従来の減衰力調整構造にあっては、調整ロッド10に対する操作ミス等でオリフィス13,14のいずれもが油路部分L2に対向されなくなるとき、ダンパ本体D内の圧側油室A1にオイルロック現象が招来されてシール部における油漏れが招来されたりダンパ本体D自体が破損する等の不都合を避けるために、オリフィス13,14を迂回する補助オリフィス18を設けるとしている。
【0018】
そのため、ダンパ本体Dが微低速を含む低速で圧縮作動する際には、上記補助オリフィス18が所謂活きているが故に、特に口径の細いオリフィス14が選択されても、所望の減衰力調整効果が得られないことになる。
【0019】
そして、補助オリフィス18を低速時用に設定する場合には、操作ミス等でいずれのオリフィス13,14も機能しない状態で、ダンパ本体Dが高速で圧縮作動するとき、前記した圧側油室A1における異常高圧によって、シール部における油漏れやダンパ本体D自体の破損等が招来され易くなることになる。
【0020】
その結果、上記した減衰力調整構造を利用する油圧緩衝器がオフロード仕様の自動二輪車やモトクロス仕様の特殊自転車に架装されても、好ましい圧側減衰力の調整を実現し得ないことになる。
【0021】
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、減衰力調整部における操作ミスがあってもシール部における油漏れやダンパ本体の破損等を招来させないのは勿論のこと、減衰力調整部に対する所定の操作で圧側減衰力を調整するについて効果的な制御が可能になり、オフロード仕様の自動二輪車やモトクロス仕様の特殊自転車に架装される油圧緩衝器への利用に最適となる減衰力調整構造を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この発明の基本的な構成を、ダンパ本体内の圧側油室とリザーバタンク内の油室とを連通する油路を部分的に膨径させて形成された容室に収装され外部操作でダンパ本体の圧縮作動時に発生される圧側減衰力を高低調整し得る減衰力調整部を有してなり、該減衰力調整部が上記容室に配在され外部操作によって回動可能とされる調整ロッドを有し、該調整ロッドが上記圧側油室からの作動油の上記油室への流入を阻止する圧側チェックバルブを有すると共にその軸芯部に上記圧側油室からの作動油の上記油室への流入を許容する流路を有し、かつ、該流路が上記油室側に選択的に対向する口径の異なる複数のオリフィスを有してなる減衰力調整構造において、調整ロッドが先端インロー部の外周に上記圧側油室からの作動油の上記油室への流入を阻止する圧側チェックバルブと、背後側からの附勢力に抗して後退するその開放作動時に上記圧側油室からの作動油の上記油室への流入を許容する圧側リリーフバルブと、を介装してなり、該圧側リリーフバルブが背後側からの附勢力で上記圧側チェックバルブを離着座させるシート部材の背面に着座されるときに閉鎖状態におかれると共にその開放作動時に該圧側リリーフバルブの背面側に形成される流路面積をその後退量に依存して制限するように形成されてなるとする。
【0023】
そして、より具体的には、圧側リリーフバルブがその内周側に作動油の流通を許容する通路を形成してなる一方で、上記容室の内周にその外周が摺接する隔壁部を有してなり、該隔壁部の移動で上記流路面積を制限するように形成されてなるとする。
【0024】
【作用】
それ故、減衰力調整部における調整ロッドの正確な回動操作でいずれかのオリフィスが選択されているとき、ダンパ本体の圧縮作動時に該ダンパ本体内の圧側油室からの作動油が調整ロッドに形成の流路及び該流路に連通する上記いずれかのオリフィスを介してリザーバタンク内の油室に流入される。
【0025】
このとき、その作動油の流量が選択されているオリフィスの口径に応じた流量とされ、その限りでダンパ本体で発生される圧側減衰力が調整される。
【0026】
また、減衰力調整部における調整ロッドが正確に回動操作されずいずれのオリフィスも選択されていないときには、ダンパ本体の圧縮作動時に上記圧側油室からの作動油が圧側リリーフバルブを開放作動させてリザーバタンク内の油室に流入される。
【0027】
このとき、圧側リリーフバルブは、その外周側における作動油の流通を阻止してその内周側における作動油の流通を許容する一方で、該内周側を介しての作動油が上記油室に流入する際に、その流路面積を該圧側リリーフバルブの後退量に応じて制限する。
【0028】
その結果、いずれのオリフィスも選択されていなくても、ダンパ本体の高速傾向の圧縮作動時に該ダンパ本体内における圧側油室にオイルロック現象は勿論、異常高圧現象を招来させない。
【0029】
また、その一方で、圧側リリーフバルブの開放作動による上記圧側油室から上記油室へ向けての無制限な作動油の流れが抑制される。
【0030】
その結果、上記オリフィスが機能しない状態でもダンパ本体の高速傾向の圧縮作動時に圧側減衰力が調整される。
【0031】
そして、上記圧側リリーフバルブは、調整ロッドの正確な回動操作で口径の細いオリフィスが選択されているときであっても、ダンパ本体が高速傾向で圧縮作動する際には、所定の開放作動をして上記圧側油室にオイルロック現象及び異常高圧現象を招来させない。
【0032】
リザーバタンク内の油室に流入された作動油は、ダンパ本体の伸長作動時に、圧側リリーフバルブの内周側を通ると共に圧側チェックバルブを開放作動させて作動油が不足傾向になるダンパ本体内の圧側油室に戻される。
【0033】
【実施例】
以下、図示した実施例に基づいてこの発明を説明するが、この発明に係る減衰力調整構造も、図示しないが、前記した図2に示す従来例と同様に、ダンパ本体D内の圧側油室A1とリザーバタンクR内の油室A2とを連通する油路Lを部分的に膨径させて形成された容室A3に収装され外部操作でダンパ本体Dの圧縮作動時に発生される圧側減衰力を高低調整し得る減衰力調整部1を有してなる。
【0034】
尚、ダンパ本体Dは、図示しないが、その圧縮作動時に所定の圧側減衰力を発生させるピストン部を有している。
【0035】
上記減衰力調整部1は、図1に示すように、上記容室A3に配在され外部操作によって回動可能とされる調整ロッド10を有してなり、該調整ロッド10は、図中で左端側となるその先端側のインロー部10aの外周に圧側チェックバルブ11と圧側リリーフバルブ20を介装させている。
【0036】
また、該調整ロッド10は、その先端側の軸芯部に上記圧側油室A1からの作動油が上記油室A2側に向けて流通することを許容する流路12を有してなり、該流路12が上記油室A2側に選択的に対向する口径の異なる複数のオリフィス13,14を有してなるとしている。
【0037】
尚、調整ロッド10は、上記容室A3を形成するハウジング部Hに螺合される定着ナット2によって、所定位置、即ち、上記容室A3内から脱落されないように設定されている。
【0038】
また、該調整ロッド10は、図中で右側となるその基端側にその外周側に適宜の長さで突出する鍔部10bを有してなり、該調整ロッド10を上記容室A3に配在するにあって、上記鍔部10bを上記ハウジング部Hに形成の段差部H1に当接させ、その所定位置への定着を図っている。
【0039】
さらに、この実施例にあっても、調整ロッド10が上記容室A3に配在されることで、結果的には、前記油路Lを圧側油室A1側の油路部分L1と油室A2側の油路部分L2とに分断している。
【0040】
尚、調整ロッド10は、図中で右端となるその基端に該調整ロッド10を外部操作で回動可能にする工具の挿し込み溝10cを有している。
【0041】
上記圧側チェックバルブ11は、圧側油室A1からの作動油の上記油室A2への流入を阻止するもので、この実施例にあっては、前記インロー部10aの外周に介装されているバルブシート部材21に介装される状態に配在されている。
【0042】
そして、該圧側チェックバルブ11は、バルブシート部材21に開穿の連通孔21aを上記圧側油室A1側、即ち、油路部分L1側からリタンスプリング16の附勢下に開閉可能に閉塞している。
【0043】
尚、バルブシート部材21は、圧側チェックバルブ11と圧側リリーフバルブ20との間に配在され、調整ロッド10の先端側の外周に形成の段差部10dに当接された状態で調整ロッド10の先端螺条部10eへのナット22の螺合で定着されている。
【0044】
また、該バルブシート部材21は、その外周と容室A3の内周との間に隙間を有していて、作動油が通過することを許容している。
【0045】
上記圧側リリーフバルブ20は、その背後側からの附勢力、即ち、附勢スプリング23の附勢力に抗して後退するその開放作動時に上記圧側油室A1からの作動油の上記油室A2への流入を許容するように設定されている。
【0046】
また、該圧側リリーフバルブ20は、その背後側からの附勢力で上記シート部材21の背面に着座されるときに閉鎖状態におかれると共に、その後退時に該圧側リリーフバルブ20の背面側に形成される流路面積をその後退量に依存して制限するように設定されている。
【0047】
即ち、該圧側リリーフバルブ20は、この実施例にあって、上記シート部材21に連通孔21aを閉鎖しない状態に着座される平板環状の弁体部20aを有してなると共に、該弁体部20aから延長されて筒状に形成されその外周が上記容室A3の内周に摺接する隔壁部20bを有してなり、さらには、その内周側、特に、弁体部20aの内周と前記インロー部10aの外周との間に作動油の通過を許容する隙間を有するとしている。
【0048】
そして、上記隔壁部20bの図中で右端となる基端とこれが対向する部位、即ち、調整ロッド10における容室A3の内周への摺接部10fとの間に上記流路面積を確保するとしている。
【0049】
それ故、該圧側リリーフバルブ20にあっては、これが附勢スプリング23の附勢力に打ち勝ってシート部材21から離座するように後退するときに開放状態になり、圧側油室A1からの作動油がバルブシート部材21の外周を交すと共に弁体部20aの内周を交し、かつ、隔壁部20bと上記摺接部10fとの間を通過して油室A2に流入することを許容することになる。
【0050】
そして、このとき、該圧側リリーフバルブ20の後退量に応じてシート部材21と弁体部20aとの間を通過する作動油の流量が決まる一方で、該圧側リリーフバルブ20の後退量に応じて上記隔壁部20bと摺接部10fとの間に形成される流路面積が隔壁部20bの移動によって制限されて、そこを通過する作動油の流量が規制されることになる。
【0051】
以上のように形成された減衰力調整部1を有するこの実施例に係る減衰力調整構造にあっては、調整ロッド10の正確な回動操作でいずれかのオリフィス13,14が選択されているとき、ダンパ本体Dの圧縮作動時に該ダンパ本体D内の圧側油室A1からの作動油が調整ロッド10に形成の流路12及び該流路12に連通する上記いずれかのオリフィス13,14を介してリザーバタンクR内の油室A2に流入されることになる。
【0052】
このとき、その作動油の流量が選択されているオリフィス13,14の口径に応じた流量とされ、その限りでダンパ本体Dで発生される圧側減衰力が調整されることになる。
【0053】
また、減衰力調整部1における調整ロッド10が正確に回動操作されずにいずれのオリフィス13,14も選択されていないときには、ダンパ本体Dの圧縮作動時に上記圧側油室A1からの作動油が圧側リリーフバルブ20を開放作動させてリザーバタンクR内の油室A2に流入されることになる。
【0054】
このとき、圧側リリーフバルブ20は、その外周側における作動油の流通を阻止してその内周側における作動油の流通を許容する一方で、該内周側を介しての作動油が上記油室A2に流入する際に、その流路面積を該圧側リリーフバルブ20の後退量に応じて制限することになる。
【0055】
その結果、いずれのオリフィス13,14も選択されていなくても、ダンパ本体Dの高速傾向の圧縮作動時に該ダンパ本体D内における圧側油室A1にオイルロック現象は勿論のこと、異常高圧現象をも招来されないことになる。
【0056】
また、その一方で、圧側リリーフバルブ20の開放作動時には、上記圧側油室A1からの作動油が上記油室A2に向けて無制限に流入することが抑制されることになる。
【0057】
その結果、上記オリフィス13,14が機能しない状態でもダンパ本体Dの高速傾向の圧縮作動時に圧側減衰力が調整されることになる。
【0058】
そして、上記圧側リリーフバルブ20は、調整ロッド10の正確な回動操作で口径の細い、例えば、オリフィス14が選択されているときであっても、ダンパ本体Dが高速傾向で圧縮作動する際には、所定の開放作動をして上記圧側油室A1にオイルロック現象及び異常高圧現象を招来させないことになる。
【0059】
尚、リザーバタンクR内の油室A2に流入された作動油は、ダンパ本体Dの伸長作動時に、圧側リリーフバルブ20の内周側を通ると共に圧側チェックバルブ11を開放作動させて作動油が不足傾向になるダンパ本体D内の圧側油室A1に戻される。
【0060】
前記したところは、この発明に係る減衰力調整構造を構成する減衰力調整部1がダンパ本体D内の圧側油室A1とリザーバタンクR内の油室A2とを連通する通路L中、即ち、ダンパ本体Dとこれと分離される如き態様のリザーバタンクRとを連結するハウジング部H内に配在されてなるとしたが、この発明の意図するところからすれば、以下のように設定されても良い。
【0061】
即ち、図示しないが、リザーバタンクRがダンパ本体Dの外周に筒状に形成され、従って、減衰力調整部1がダンパ本体Dの下端部たるボトム部あるいはベースバルブ部に配在されていて、外部操作で調整ロッド10が回動可能に設定されているとしても良い。
【0062】
そして、この場合にも、前記した実施例の場合と同様の作用効果を期待できること勿論である。
【0063】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、減衰力調整部が選択可能な口径の異なるオリフィスを有する一方で、圧側リリーフバルブを有するとしたので、オリフィスの選択でダンパ本体で発生される圧側減衰力を高低調整し得るのは勿論のこと、ダンパ本体が高速で圧縮作動する場合にも圧側リリーフバルブの作動でダンパ本体内の圧側油室における異常高圧を未然に阻止し得ることになり、シール部における油漏れやダンパ本体自体の破損等を危惧しなくて済むことになる。
【0064】
そして、調整ロッドに対する操作ミス等でオリフィスのいずれもが機能していないときにも、圧側リリーフバルブを有するが故に、ダンパ本体内の圧側油室にオイルロック現象を招来させることがなく、従って、この操作ミスの場合にも、シール部における油漏れやダンパ本体自体の破損を危惧しなくて済むことにもなる。
【0065】
また、この発明によれば、調整ロッドに対する操作ミス時にダンパ本体内にオイルロック現象を招来させないための補助オリフィスを有する構成としていないから、調整ロッドに対する回動操作で口径の細いオリフィスを選択してダンパ本体が微低速を含む低速で圧縮作動する際の減衰力を調整する場合にも、その調整がより効果的に実現されることになる。
【0066】
その結果、この発明によれば、上記減衰力調整部を有する減衰力調整構造を利用した油圧緩衝器がオフロード仕様の自動二輪車やモトクロス仕様の特殊自転車に架装される場合には、減衰力調整部における操作ミスがあってもシール部における油漏れやダンパ本体の破損等を招来させないのは勿論のこと、減衰力調整部に対する所定の操作で圧側減衰力を調整するについて効果的な制御が可能になって、好ましい圧側減衰力の調整を実現し得ることになる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係る減衰力調整構造を構成する減衰力調整部を示す部分拡大断面図である。
【図2】従来例としての減衰力調整構造を有する油圧緩衝器を一部破断して示す立面図である。
【図3】図2の減衰力調整構造を構成する減衰力調整部を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1 減衰力調整部
10 調整ロッド
11 圧側チェックバルブ
12 流路
13,14 オリフィス
20 圧側リリーフバルブ
20b 隔壁部
21 シート部材
A1 圧側油室
A2 油室
A3 容室
D ダンパ本体
L 油路
R リザーバタンク

Claims (2)

  1. ダンパ本体内の圧側油室とリザーバタンク内の油室とを連通する油路を部分的に膨径させて形成された容室に収装され外部操作でダンパ本体の圧縮作動時に発生される圧側減衰力を高低調整し得る減衰力調整部を有してなり、該減衰力調整部が上記容室に配在され外部操作によって回動可能とされる調整ロッドを有し、該調整ロッドが上記圧側油室からの作動油の上記油室への流入を阻止する圧側チェックバルブを有すると共にその軸芯部に上記圧側油室からの作動油の上記油室への流入を許容する流路を有し、かつ、該流路が上記油室側に選択的に対向する口径の異なる複数のオリフィスを有してなる減衰力調整構造において、調整ロッドが先端インロー部の外周に上記圧側油室からの作動油の上記油室への流入を阻止する圧側チェックバルブと、背後側からの附勢力に抗して後退するその開放作動時に上記圧側油室からの作動油の上記油室への流入を許容する圧側リリーフバルブと、を介装してなり、該圧側リリーフバルブが背後側からの附勢力で上記圧側チェックバルブを離着座させるシート部材の背面に着座されるときに閉鎖状態におかれると共にその開放作動時に該圧側リリーフバルブの背面側に形成される流路面積をその後退量に依存して制限するように形成されてなる減衰力調整構造
  2. 圧側リリーフバルブがその内周側に作動油の流通を許容する通路を形成してなる一方で、上記容室の内周にその外周が摺接する隔壁部を有してなり、該隔壁部の移動で上記流路面積を制限するように形成されてなること特徴とする請求項1の減衰力調整構造
JP05502695A 1995-02-20 1995-02-20 減衰力調整構造 Expired - Fee Related JP3573170B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05502695A JP3573170B2 (ja) 1995-02-20 1995-02-20 減衰力調整構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05502695A JP3573170B2 (ja) 1995-02-20 1995-02-20 減衰力調整構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08226485A JPH08226485A (ja) 1996-09-03
JP3573170B2 true JP3573170B2 (ja) 2004-10-06

Family

ID=12987165

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05502695A Expired - Fee Related JP3573170B2 (ja) 1995-02-20 1995-02-20 減衰力調整構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3573170B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100753766B1 (ko) * 2004-03-18 2007-08-31 주식회사 만도 차고 조정식 쇽업소버의 릴리프밸브

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08226485A (ja) 1996-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5404973A (en) Damping force control type hydraulic shock absorber
KR910008159B1 (ko) 감쇄력이 조정 가능한 유압 완충기
US6398682B1 (en) Hydraulic tensioner with relief valve
EP1375328B1 (en) Steering device
KR100347779B1 (ko) 감쇠력 조정식 유압 완충기
JPH01172648A (ja) ショックアブソーバ
EP1006291B1 (en) Damper valve for hydraulic power steering device
JP3573170B2 (ja) 減衰力調整構造
JPH10238582A (ja) 油圧緩衝器及び油圧緩衝器への作動油充填方法
US5402867A (en) Shock absorber with auxiliary port in guide member to control hydrodynamic force
JPS60175877A (ja) 迅速閉止型逆止弁
JP6464036B2 (ja) 減衰バルブ及び緩衝器
JP2006273288A (ja) 二輪車等のフロントフォーク
JP3348234B2 (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP3080213B2 (ja) 油圧緩衝器
JP4641948B2 (ja) ダンパーバルブ
JP3644883B2 (ja) 制振用オイルダンパー
JPS6354924B2 (ja)
JP2003172394A (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整装置
JPH11173362A (ja) 油圧緩衝器
JP2003172393A (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整装置
JP3913294B2 (ja) フロントフォーク
JPH08233017A (ja) 油圧緩衝器
JP2606002Y2 (ja) 油圧緩衝器
JPH0138360Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20031225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040302

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040525

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040622

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080709

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090709

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100709

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110709

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120709

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120709

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees