JP3348070B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP3348070B2
JP3348070B2 JP2000108914A JP2000108914A JP3348070B2 JP 3348070 B2 JP3348070 B2 JP 3348070B2 JP 2000108914 A JP2000108914 A JP 2000108914A JP 2000108914 A JP2000108914 A JP 2000108914A JP 3348070 B2 JP3348070 B2 JP 3348070B2
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瑞樹 瀬川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリシリコン膜を
パターニングして形成されるポリシリコン部材を有する
半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、MOSトランジスタのゲート
電極や容量素子の電極のごとく、シリサイド化が必要な
ポリシリコン部材を有する素子と、抵抗素子の抵抗体膜
や絶縁破壊保護機能のある高耐圧トランジスタのゲート
電極のごとく、シリサイド化が不要なポリシリコン部材
を有する半導体装置がある。
【0003】ここで、従来の半導体装置として、シリサ
イド化が必要なゲート電極を有するMOSトランジスタ
と、シリサイド化が不要な高耐圧MOSトランジスタと
を有する半導体装置の従来の製造工程について説明す
る。
【0004】まず、基板上にノンドープポリシリコン膜
を形成し、ノンドープポリシリコン膜の各部に、n型不
純物であるリンとp型不純物であるボロンとを、それぞ
れ注入領域を分けたイオン注入によりドーピングする。
このドーピングは、各トランジスタのゲート電極を形成
してからでもよいし、ゲート電極を形成する前でもよ
い。また、特に高濃度の不純物をドープして抵抗を小さ
くしたい場合には、ポリシリコン膜のパターニング前と
パターニング後との双方で行なってもよい。
【0005】次に、注入した不純物の活性化のためのア
ニール(RTA)を行なう。そして、基板の全面にプラ
ズマ処理により、選択エッチングマスク形成用のTEO
S膜を堆積し、これをウエットエッチング等によってパ
ターニングして、非シリサイド化領域を覆いシリサイド
化領域を開口した選択エッチング用マスクを形成する。
【0006】次に、選択エッチング用マスクの上方から
シリサイド化領域のポリシリコン部材であるゲート電極
内に、シリサイド化促進用(プリアモルファス化用)の
不純物のイオン注入を行なう。なお、サリサイドプロセ
スの場合には、ソース・ドレイン領域内にもシリサイド
化促進用の不純物のイオン注入が行なわれる。
【0007】その後、基板上に高融点金属膜を堆積し、
高融点金属膜を構成する金属と、ゲート電極を構成する
ポリシリコン(サリサイドプロセスでは、ゲート電極を
構成するポリシリコン及びソース・ドレイン領域を構成
するシリコン)とを反応させて、シリサイド膜を形成す
る。このとき、非シリサイド化領域においては、高融点
金属膜とゲート電極やソース・ドレイン領域との間には
選択エッチング用マスクが介在しているので、シリサイ
ド膜は形成されない。さらに、高融点金属膜のうち未反
応部分をエッチングにより除去した後、シリサイド膜の
相転移のための熱処理を行なう。
【0008】以上の工程により、上部がシリサイド化さ
れたポリシリコン電極を有するMOSトランジスタと、
シリサイド化されていないゲート電極を有する高耐圧ト
ランジスタとを共通の基板上に設けた半導体装置が形成
される。
【0009】なお、抵抗素子のポリシリコン抵抗体膜は
非シリサイド化領域で素子分離用絶縁膜の上に形成され
ることが多い。その場合には、上述の構成において、選
択エッチング用マスクがポリシリコン抵抗体膜の上を覆
っていることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の製造工程によって形成された半導体装置には、以下
のような不具合があった。
【0011】第1に、ポリシリコン膜の抵抗値、例えば
MOSトランジスタにおいてはゲート電極のゲート抵
抗、抵抗素子においては抵抗体の抵抗値がばらつくこと
があるという不具合があった。これは、ゲート電極にド
ープされた不純物が、活性化のための熱処理の際に雰囲
気中に拡散(アウトディフュージョン)してしまうから
である。その結果、不純物がドープされたポリシリコン
膜中の不純物濃度が低減するので、抵抗値が設定値より
も大きくなるのである。
【0012】第2に、特にシリサイド化領域に形成され
るMOSトランジスタにおいては、シリサイド化促進用
に注入された不純物がゲート電極を突き抜けて基板内に
達することにより、MOSトランジスタのしきい値電圧
がばらつくという不具合があった。
【0013】第3に、ポリシリコン部材内の不純物が活
性化アニールの際に抜けた後に空孔が形成されることに
より、抵抗値がばらつくという問題があった。さらに、
このポリシリコン部材の上部をシリサイド化する場合
に、シリサイド膜中にも空孔が生じ、シリサイド膜の抵
抗値を十分低減することができない。
【0014】本発明の目的は、シリサイド化領域及び非
シリサイド化領域にそれぞれポリシリコン部材を配置し
てなる半導体装置において、ポリシリコン部材の抵抗値
のばらつきやMOSトランジスタのしきい値電圧のばら
つきの小さい半導体装置の製造方法を提供することにあ
る。
【0015】
【課題を達成するための手段】本発明の第1の半導体装
置の製造方法は、ゲート電極及び高濃度ソース・ドレイ
ン領域の上部がシリサイド化されているMOSトランジ
スタが配置されるシリサイド化領域と、上部がシリサイ
ド化されていないポリシリコン部材を有する素子が配置
される非シリサイド化領域とを有する半導体装置の製造
方法であって、半導体基板の上にゲート絶縁膜及びポリ
シリコン膜を形成する工程(a)と、n型不純物注入領
域を開口したマスクを用いて、上記ポリシリコン膜の一
部に抵抗値低減用のn型不純物イオンを注入する工程
(b)と、上記n型不純物を活性化するための第1回目
の熱処理を酸素を含む雰囲気下において行なう工程
(c)と、上記工程(c)の後に、p型不純物注入領域
を開口したマスクを用いて、上記ポリシリコン膜の他部
に抵抗値低減用のp型不純物イオンを注入する工程
(d)と、上記工程(d)の後に、上記p型不純物を活
性化するための熱処理が行われていない状態で、上記ポ
リシリコン膜をパターニングして、シリサイド化領域に
は上記MOSトランジスタのゲート電極を、上記非シリ
サイド化領域には上記ポリシリコン部材を形成する工程
(e)と、上記工程(e)の後に、上記MOSトランジ
スタの高濃度ソース・ドレイン領域形成のための不純物
イオンの注入を行なう工程(f)と、上記工程(f)の
後に、基板上に絶縁膜を形成する工程(g)と、上記絶
縁膜の上に選択エッチ用マスクを形成する工程(h)
と、上記選択エッチ用マスクを用いて上記絶縁膜をパタ
ーニングすることにより、上記非シリサイド化領域を覆
い上記シリサイド化領域の上を開口したシリサイド用マ
スクを形成する工程(i)と、上記工程(i)の後に、
上記p型不純物を活性化するための第2回目の熱処理を
行なう工程(j)と、上記工程(j)の後に、上記シリ
サイド化領域のMOSトランジスタのゲート電極及び高
濃度ソース・ドレイン領域にシリサイド化促進用の不純
物イオンを注入する工程(k)と、上記工程(k)の後
に、上記シリサイド化領域のMOSトランジスタのゲー
ト電極及び高濃度ソース・ドレイン領域の上部をシリサ
イド化する工程(l)とを備えている。
【0016】この方法により、第1回目の熱処理によっ
てn型不純物の高濃度領域を解消し、かつ、第2回目の
熱処理の際には、非シリサイド化領域におけるポリシリ
コン部材にドープされた不純物のアウトディフュージョ
ンを防止することができる。したがって、非シリサイド
化領域に配置されるポリシリコン部材(例えば抵抗素子
の抵抗体膜)の抵抗値がばらつくのを確実に防止するこ
とができる。しかも、工程数は増えないので、製造コス
トの増大を回避することができる。
【0017】そして、上記第1回目の熱処理を酸素を含
む雰囲気下において行なうことにより、ポリシリコン膜
のうちn型不純物が注入された領域の上に酸化膜が形成
されるので、熱処理中におけるn型不純物のアウトディ
フュージョンが抑制される。すなわち、n型不純物のア
ウトディフュージョンによるポリシリコン膜の抵抗値の
ばらつきや、n型不純物のアウトディフュージョンの結
果残された空孔に起因するポリシリコン膜の抵抗値のば
らつきを抑制することができる。
【0018】上記第1回目の熱処理における酸素を含む
雰囲気中における酸素の分圧は、5〜30%であること
が好ましい。
【0019】上記第1の半導体装置の製造方法におい
て、上記第2回目の熱処理を酸素を含む雰囲気下におい
て行なうことにより、シリサイド化領域において露出し
ているゲート電極及び高濃度ソース・ドレイン領域の上
に酸化膜が形成されるので、これらの領域におけるn型
不純物のアウトディフュージョンが抑制される。すなわ
ち、これらの領域の抵抗値のばらつきを抑制することが
できる。また、酸化膜の存在により、後の工程(k)に
おけるシリサイド化促進用の不純物イオンがシリサイド
化領域のゲート電極を突き抜けて半導体基板に達するこ
とに起因するMOSトランジスタのしきい値電圧のばら
つきを抑制することができる。
【0020】上記第2回目の熱処理における酸素を含む
雰囲気中における酸素の分圧も、5〜30%であること
が好ましい。
【0021】上記第1の半導体装置の製造方法におい
て、上記工程(h)においては、上記選択エッチ用マス
クをレジスト膜により形成しておき、上記工程(i)の
後で上記工程(j)の前に、酸素プラズマによるアッシ
ングにより、上記シリサイド化領域のゲート電極及び高
濃度ソース・ドレイン領域の表面部に酸化膜を形成する
工程をさらに備え、上記工程(j)では、上記ゲート電
極上に上記酸化膜が形成された状態で、上記第2回目の
熱処理を行なうことにより、レジスト膜の除去を兼ねて
ゲート電極及び高濃度ソース・ドレイン領域の上に酸化
膜を形成することができるしたがって、上述のようなゲ
ート電極及び高濃度ソース・ドレイン領域の抵抗値のば
らつきを抑制し、シリサイド化領域におけるMOSトラ
ンジスタのしきい値電圧のばらつきを抑制することがで
きる。
【0022】上記第1の半導体装置の製造方法におい
て、 上記工程(h)においては、上記選択エッチ用マ
スクをレジスト膜により形成しておき、上記工程(i)
の後で上記工程(j)の前に、硫酸及び過酸化水素の水
溶液によって上記レジスト膜を除去した後、プラズマ酸
化によって上記シリサイド化領域のゲート電極及び高濃
度ソース・ドレイン領域の表面部に酸化膜を形成する工
程をさらに備え、上記工程(j)では、上記ゲート電極
上に上記酸化膜が形成された状態で、上記第2回目の熱
処理を行なうことによっても、ゲート電極及び高濃度ソ
ース・ドレイン領域の上に酸化膜を形成することができ
るしたがって、上述のようなゲート電極及び高濃度ソー
ス・ドレイン領域の抵抗値のばらつきを抑制し、シリサ
イド化領域におけるMOSトランジスタのしきい値電圧
のばらつきを抑制することができる。
【0023】本発明の第2の半導体装置の製造方法は、
ゲート電極及び高濃度ソース・ドレイン領域の上部がシ
リサイド化されているMOSトランジスタが配置される
シリサイド化領域と、上部がシリサイド化されていない
ポリシリコン部材を有する素子が配置される非シリサイ
ド化領域とを有する半導体装置の製造方法であって、半
導体基板の上にゲート絶縁膜及びポリシリコン膜を形成
する工程(a)と、型不純物注入領域を開口したマスク
を用いて、上記ポリシリコン膜の一部に抵抗値低減用の
n型不純物イオンを注入する工程(b)と、上記n型不
純物を活性化するための第1回目の熱処理を酸素を含む
雰囲気下において行なう工程(c)と、上記工程(c)
の後に、p型不純物注入領域を開口したマスクを用い
て、上記ポリシリコン膜の他部に抵抗値低減用のp型不
純物イオンを注入する工程(d)と、上記工程(d)の
後に、上記p型不純物を活性化するための熱処理は行わ
ないで、上記ポリシリコン膜をパターニングして、シリ
サイド化領域には上記MOSトランジスタのゲート電極
を、上記非シリサイド化領域には上記ポリシリコン部材
を形成する工程(e)と、上記工程(e)の後に、上記
MOSトランジスタの高濃度ソース・ドレイン領域形成
のための不純物イオンの注入を行なう工程(f)と、上
記工程(f)の後に、基板上に絶縁膜を形成する工程
(g)と、上記工程(g)の後に、上記p型不純物を活
性化するための第2回目の熱処理を行なう工程(h)
と、上記工程(h)の後に、上記絶縁膜の上に選択エッ
チ用マスクを形成する工程(i)と、上記選択エッチ用
マスクを用いて上記絶縁膜をパターニングすることによ
り、上記非シリサイド化領域を覆い上記シリサイド化領
域の上を開口したシリサイド用マスクを形成する工程
(j)と、上記工程(j)の後に、上記シリサイド化領
域のMOSトランジスタのゲート電極及び高濃度ソース
・ドレイン領域にシリサイド化促進用の不純物イオンを
注入する工程(k)と、上記工程(k)の後に、上記シ
リサイド化領域のMOSトランジスタのゲート電極及び
高濃度ソース・ドレイン領域の上部をシリサイド化する
工程(l)とを備えている。
【0024】上記第1又は第2の半導体装置の製造方法
において、上記工程(b)では、非シリサイド化領域の
素子のポリシリコン部材として、抵抗素子の抵抗体膜及
び高耐圧トランジスタのゲート電極のうち少なくともい
ずれか一方を形成することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態) 図1(a)〜(c)は、本実施形態の半導体装置の製造
工程を示す断面図である。
【0026】図1(a)に示す工程に至るまでに、以下
の手順で処理を行なう。まず、Si基板1上に、各トラ
ンジスタ形成領域を取り囲むトレンチ型の素子分離用絶
縁膜2を形成する。この素子分離用絶縁膜2は、例えば
以下の工程によって形成される。基板上に保護酸化膜,
シリコン窒化膜を形成した後、保護酸化膜,シリコン窒
化膜のうちトレンチ形成領域を選択的に除去する。そし
て、シリコン窒化膜の残存部分をエッチングマスクとし
て用いてSi基板1をエッチングすることにより、トレ
ンチを形成する。その後、基板上にシリコン酸化膜を堆
積した後、シリコン窒化膜が露出するまでCMPを行な
うことにより、シリコン酸化膜をトレンチ内に埋め込ん
で、素子分離用絶縁膜2を形成する。これにより、素子
分離用絶縁膜2によって、Si基板1が、シリサイド化
領域Rsiと非シリサイド化領域Rnsi とに大きく区画さ
れる。非シリサイド化領域Rnsi 内には、入力回路に配
置される高耐圧nチャネル型MOSトランジスタを形成
するための高耐圧nMOSFET形成領域Rnnが設けら
れている。シリサイド化領域Rsiは、nチャネル型MO
Sトランジスタを形成するためのnMOSFET形成領
域Rsnと、pチャネル型MOSトランジスタを形成する
ためのpMOSFET形成領域Rspとにさらに区画され
る。その後、各領域Rnn,Rsn,Rspに不純物イオンを
注入して、各領域に形成されるトランジスタに応じたウ
エル領域3a,3b,3cを形成する。すなわち、高耐
圧nMOSFET形成領域Rnnにはp型のウエル領域3
aを、nMOSFET形成領域Rsnにはp型のウエル領
域3bを、pMOSFET形成領域Rspにはn型のウエ
ル領域3cをそれぞれ形成する。
【0027】なお、一般的には、入力回路に配置される
高耐圧MOSトランジスタは、nチャネル型MOSトラ
ンジスタのみであることが多いが、nチャネル型MOS
トランジスタ及びpチャネル型MOSトランジスタの双
方を設ける場合もある。
【0028】次に、Si基板1の素子分離用絶縁膜2で
囲まれる領域に、シリコン酸化膜(熱酸化膜)からなる
ゲート酸化膜7a,7bと、ポリシリコン膜とを順に形
成する。この状態ではポリシリコンはドーピングされて
いない。なお、非シリサイド化領域Rnsi に形成される
高耐圧トランジスタのゲート酸化膜7aは、シリサイド
化領域Rsiに形成される通常のMOSFETのゲート酸
化膜7bよりも厚いのが一般的である。例えば通常のM
OSトランジスタのゲート酸化膜7aの厚みが5nm程
度であるのに対し、高耐圧MOSトランジスタのゲート
酸化膜7bの厚みは、約10nmである。
【0029】次に、ポリシリコン膜のうちpMOSFE
T形成領域Rspに位置する部分をレジストマスクで覆っ
た状態で、ポリシリコン膜内にn型不純物であるリンを
イオン注入によりドーピングする。このとき、非シリサ
イド化領域Rnsi 内の高耐圧nMOSFET形成領域R
nnにもリンのイオン注入によるドーピングを行なう。そ
の後、リンを活性化するためのアニール(第1回目のR
TA)を行う。
【0030】次に、ポリシリコン膜のうちnMOSFE
T形成領域Rsn及び高耐圧nMOSFET形成領域Rnn
に位置する部分をレジストマスクで覆った状態で、ポリ
シリコン膜内にp型不純物であるボロンをイオン注入に
よりドーピングする。ここではボロンを活性化のための
アニール(第2回目のRTA)は行わない。
【0031】その後、ポリシリコン膜をパターニングす
ることにより、nチャネル型及びpチャネル型MOSト
ランジスタと、高耐圧MOSトランジスタとのゲート電
極8を形成する。その後、LDD領域5を形成するため
の不純物のイオン注入、シリコン酸化膜からなるサイド
ウォール9の形成、高濃度ソース・ドレイン領域6を形
成するための不純物のイオン注入を行なう。
【0032】そして、図1(a)に示すように、プラズ
マCVDを行なって、基板の全面上にTEOS膜10を
堆積する。これにより、非シリサイド化領域Rnsi 及び
シリサイド化領域Rsiの全体がTEOS膜10によって
覆われる。
【0033】その後、pチャネル型MOSトランジスタ
のゲート電極内のボロンを活性するためのアニール(R
TA処理)を、温度750℃,5秒間の条件で行なう。
【0034】つぎに、図1(b)に示す工程で、フォト
リソグラフィー工程により、基板上に、非シリサイド化
領域Rnsi を覆うレジストマスク20を形成する。そし
て、このレジストマスク20をエッチングマスクとして
用いてTEOS膜10をウエットエッチングすることに
より、TEOS膜10のうち非シリサイド化領域Rnsi
に位置する部分を残してこれをTEOSマスク10aと
し、他部を除去する。その結果、シリサイド化領域Rsi
内のMOSFETのゲート電極8、高濃度ソース・ドレ
イン領域6の表面が露出する。なお、ウエットエッチン
グ液には、フッ酸を用いている。
【0035】次に、ゲート電極8及び高濃度ソース・ド
レイン領域6の表面部をシリサイド化しやすくするた
め、これらの領域の表面部のプリアモルファス化を行
う。すなわち、レジストマスク20を除去した状態で、
TEOSマスク10aの上方からゲート電極8及び高濃
度ソース・ドレイン領域6にヒ素イオン(As+ )を、
ドーズ量が約1×1014cm12,注入エネルギーが約2
0keVの条件で注入する。これにより、ゲート電極8
及び高濃度ソース・ドレイン領域6の表面付近の領域が
アモルファス化されてシリサイドが形成されやすくな
る。
【0036】次に、図1(c)に示す工程で、基板の全
面上に厚みが50nmのチタン(又はコバルト膜)から
なる金属膜を堆積する。このとき、チタン(又はコバル
ト)をターゲットに用いたスパッタリング法を用いてい
る。
【0037】次に、650℃,30分間の条件で熱処理
を行なって、チタン(またはコバルト)と、ゲート電極
8を構成するポリシリコン及び高濃度ソース・ドレイン
領域6を構成する単結晶シリコンとを反応させることに
より、ゲート電極8及び高濃度ソース・ドレイン領域6
のうちの表面部分をシリサイド化してチタンシリサイド
膜11a,11bを形成する。
【0038】その後、TEOSマスク10aを除去する
と、非シリサイド化領域Rnsi には高耐圧nMOSFE
Tを、シリサイド化領域Rsiには通常のnMOSFET
及びpMOSFETをそれぞれ配置した半導体装置が得
られる。
【0039】本実施形態によると、ゲート用ポリシリコ
ン膜のうち通常のpチャネル型MOSトランジスタのゲ
ート電極となる部分における不純物活性化のためのアニ
ール工程(第2回目のRTA)と、TEOS膜10の形
成工程との順序を従来とは変えている。つまり、ゲート
用ポリシリコン膜のうち通常のnMOSFET及び高耐
圧nMOSFETのゲート電極となる部分におけるリン
活性化のためのアニール(第1回目のRTA)は、TE
OS膜10の堆積前に行なっている。つまり、n型不純
物イオン(リンイオン)の注入によって、ポリシリコン
膜のうちnMOSFET形成領域Rnnの表面部には極端
に高濃度にn型不純物を含む部分が存在している。この
状態で、ポリシリコン膜をエッチングしてゲート電極な
どを形成すると、極端に高濃度にn型不純物を含む部分
においては他の部分よりもエッチング作用が促進されて
異方性が損なわれ、ゲート電極などの上端部にサイドエ
ッチ部が生じるおそれがある。それに対し、本実施形態
においては、この第1回目のRTAにより、ポリシリコ
ン膜12の表面付近の極めて高濃度にn型不純物(リ
ン)を含む部分からn型不純物がポリシリコン膜の内部
に拡散する。したがって、ポリシリコン膜の表面部にお
けるn型不純物の濃度が低減するので、後にポリシリコ
ン膜をエッチングしてゲート電極などを形成する際に、
ゲート電極などの上端部におけるサイドエッチを防止す
ることができる。
【0040】一方、ポリシリコン膜にp型不純物である
ボロンを注入した直後は不純物拡散のためのアニール
(第2回目のRTA)を行なわずに、TEOS膜10に
よって基板の全面を覆った状態でアニールを行なってい
る。したがって、第2回目のRTAにおける不純物のア
ウトディフュージョンに起因する通常のpチャネル型M
OSトランジスタのゲート抵抗のばらつきを抑制するこ
とができる。よって、安定した電気的特性を有する半導
体装置が得られることになる。
【0041】(第2の実施形態) 図2(a)〜(c),図3(a),(b)及び図4
(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に係る半導
体装置の製造工程を示す断面図である。
【0042】まず、図2(a)に示す工程に至るまで
に、以下の手順で処理を行なう。まず、Si基板1上
に、各トランジスタ形成領域を取り囲むトレンチ型の素
子分離用絶縁膜2を形成する。この素子分離用絶縁膜2
は、上記第1の実施形態で説明したと同様の手順により
形成される。そして、Si基板1が、素子分離用絶縁膜
2によって、非シリサイド化領域Rnsi とシリサイド化
領域Rsiとに大きく区画される。ここで、本実施形態に
おいては、非シリサイド化領域Rnsi は、それぞれ入力
回路に配置される高耐圧nチャネル型MOSトランジス
タが設けられる高耐圧nMOSFET形成領域Rnnと、
高耐圧pチャネル型MOSトランジスタが設けられる高
耐圧pMOSFET形成領域Rnpと、素子分離用絶縁膜
2の上の領域で抵抗素子が設けられる抵抗素子形成領域
Rnrとに区画される。また、シリサイド化領域Rsiは、
nチャネル型MOSトランジスタを形成するためのnM
OSFET形成領域Rsnと、pチャネル型MOSトラン
ジスタを形成するためのpMOSFET形成領域Rspと
にさらに区画される。その後、各領域Rsn,Rsp,Rn
n,Rnpに不純物イオンを注入して、各領域に形成され
るトランジスタに応じたウエル領域3x,3y,3z,
3wを形成する。すなわち、nMOSFET形成領域R
sn,高耐圧nMOSFET形成領域Rnnには、それぞれ
p型のウエル領域3x,3zを、pMOSFET形成領
域Rsp,高耐圧pMOSFET形成領域Rnpにはn型の
ウエル領域3y,3wをそれぞれ形成する。
【0043】次に、Si基板1の素子分離用絶縁膜2で
囲まれる領域にシリコン酸化膜(熱酸化膜)からなるゲ
ート酸化膜7a,7bと、ポリシリコン膜12とを順に
形成する。非シリサイド化領域Rnsi に形成される高耐
圧トランジスタのゲート酸化膜7aは、シリサイド化領
域Rsiに形成される通常のMOSFETのゲート酸化膜
7bよりも厚いのが一般的である。例えば通常のMOS
トランジスタのゲート酸化膜7aの厚みが5nm程度で
あるのに対し、高耐圧MOSトランジスタのゲート酸化
膜7bの厚みは、約10nmである。
【0044】次に、ポリシリコン膜12の上に、ポリシ
リコン膜のうちpMOSFET形成領域Rsp,高耐圧p
MOSFET形成領域Rnp及び抵抗素子形成領域Rnrに
位置する部分を覆い、nMOSFET形成領域Rsn,高
耐圧nMOSFET形成領域Rnnに位置する部分の上を
開口したレジストマスク21を形成する。そして、レジ
ストマスク21を注入マスクとして用いて、ポリシリコ
ン膜12内にn型不純物イオンであるリンイオン(P
+ )の注入を行なう。すなわち、ポリシリコン膜12の
うちnMOSFET形成領域Rsn及び高耐圧nMOSF
ET形成領域Rnnに含まれる領域にリンをドープする。
【0045】そして、レジストマスク21を除去した状
態で、活性化のためのアニール(第1回目のRTA)を
行う。このとき、温度750℃〜850℃の範囲で、酸
素(O2 )と窒素(N2 )を含む雰囲気下でRTA処理
を行なう。酸素分圧は例えば5〜20%である。具体的
には、例えば窒素と酸素との流量比によって酸素の分圧
を調整することができる。このとき、ポリシリコン膜1
2のうち露出している部分の上には、厚みが3〜4nm
の極薄の酸化膜30(シリコン酸化膜)が形成される。
この酸化膜30が形成されることにより、第1回目のR
TA中におけるポリシリコン膜12中にドープしたリン
のアウトディフュージョンが抑制される。
【0046】また、n型不純物イオン(リンイオン)の
注入によって、各領域Rsn,Rnnの表面部には極端に高
濃度にn型不純物を含む部分が存在している。この状態
で、ポリシリコン膜をエッチングしてゲート電極などを
形成すると、極端に高濃度にn型不純物を含む部分にお
いては他の部分よりもエッチング作用が促進されて異方
性が損なわれ、ゲート電極などの上端部にサイドエッチ
部が生じるおそれがある。それに対し、本実施形態にお
いては、この第1回目のRTAにより、各領域Rsn,R
nnにおいてポリシリコン膜12の表面付近の極めて高濃
度にn型不純物(リン)を含む部分からn型不純物がポ
リシリコン膜12の内部に拡散する。したがって、ポリ
シリコン膜12の表面部におけるn型不純物の濃度が低
減するので、後にポリシリコン膜をエッチングしてゲー
ト電極などを形成する際に、ゲート電極などの上端部に
おけるサイドエッチを防止することができる。
【0047】次に、図2(b)に示す工程において、ポ
リシリコン膜12の上に、ポリシリコン膜12のうちn
MOSFET形成領域Rsn及び高耐圧nMOSFET形
成領域Rnnに位置する部分を覆い、pMOSFET形成
領域Rsp,高耐圧pMOSFET形成領域Rnp及び抵抗
素子形成領域Rnrに位置する部分の上を開口したレジス
トマスク22を形成する。そして、レジストマスク22
を注入マスクとして用いて、ポリシリコン膜12内にp
型不純物イオンであるフッ化ボロンイオン(BF2 +)の
注入を行なう。すなわち、ポリシリコン膜12のうちp
MOSFET形成領域Rsp,高耐圧pMOSFET形成
領域Rnp及び抵抗素子形成領域Rnrに含まれる領域にボ
ロンをドープする。ここでは、ボロンを活性化のための
アニール(第2回目のRTA)は行わない。
【0048】なお、ポリシリコン膜12のうち抵抗素子
形成領域Rnrに位置する部分に、p型不純物に代えてn
型不純物のイオン注入を行なってもよい。その場合に
は、図2(a)に示す状態で、レジストマスク21のう
ち抵抗素子形成領域Rnrに位置する部分が開口されてい
る。そして、レジストマスク21を除去した後、酸素を
含む雰囲気下における第1回目のRTAによって、ポリ
シリコン膜12の上に酸化膜が形成されるので、n型不
純物のアウトディフュージョンが抑制され、抵抗素子の
抵抗値を許容範囲内に精度よく収めることが可能にな
る。
【0049】次に、図2(c)に示す工程において、レ
ジストマスク22を除去した後、ゲート電極及び抵抗体
膜の形成用マスク(図示せず)を形成し、この形成用マ
スクをエッチングマスクとして用いてポリシリコン膜を
パターニングすることにより、各MOSFETのゲート
電極8と、抵抗素子の抵抗体膜13とを形成する。その
後、形成用マスクを除去した後、LDD領域5を形成す
るための不純物のイオン注入、ゲート電極8の側面上へ
のシリコン酸化膜からなるサイドウォール9の形成、高
濃度ソース・ドレイン領域6を形成するための不純物の
イオン注入を行なう。その際、通常のプロセスにおいて
は、ポリシリコン膜12の上に形成されていた酸化膜3
0は例えばサイドウォール形成のためのエッチバックに
よって除去される。
【0050】次に、図3(a)に示す工程において、基
板の全面上にプラズマCVDによりTEOS10を堆積
する。第1の実施形態においては、この直後にアニール
をしていたが、この実施形態ではアニールを行なわな
い。
【0051】次に、図3(b)に示す工程において、T
EOS膜10の上に、非シリサイド化領域Rnsi を覆
い、シリサイド化領域Rsiの上を開口したレジストマス
ク23を形成する。そして、このレジストマスク23を
エッチングマスクとして用いてウエットエッチングを行
なって、TEOS膜10のうちシリサイド化領域Rsiに
含まれる部分を除去する。これにより、シリサイド化領
域Rsiを開口したTEOSマスク10aが形成され、シ
リサイド形成領域Rsi内の各MOSトランジスタのソー
ス・ドレイン領域6及びゲート電極の表面が露出した状
態になる。
【0052】次に、図4(a)に示す工程において、レ
ジストマスク23を硫酸過水(硫酸+過酸化水素+水)
によって洗浄することにより除去した後、温度750℃
〜850℃の範囲で、酸素(O2 )と窒素(N2 )を含
む雰囲気下で第2回目のRTA処理を行なう。酸素分圧
(O2 /(O2 +N2 ))は例えば5〜20%であり、
具体的には窒素と酸素とをN2 :O2 =5:1の流量比
で流す。このとき、TEOSマスク10aによって覆わ
れていない部分、つまりシリサイド形成領域Rsi内にお
けるMOSトランジスタのゲート電極8及びソース・ド
レイン領域6の上には酸化膜31が形成される。この酸
化膜31によって、第2回目のRTA処理時におけるn
チャネル型,pチャネル型MOSトランジスタのゲート
電極8中のn型不純物(リン),p型不純物(ボロン)
のアウトディフュージョンが抑制されるとともに、この
後のプリアモルファス形成時のヒ素イオン(As+ )の
注入の際にもAs+ の突き抜けが抑制される。
【0053】次に、図4(b)に示す工程において、ゲ
ート電極8及び高濃度ソース・ドレイン領域6の表面部
をシリサイド化しやすくするために、シリサイド化領域
Rsiにおけるゲート電極8及び高濃度ソース・ドレイン
領域6の表面部のプリアモルファス化のためのイオン注
入を行う。すなわち、TEOSマスク10aを注入マス
クとして用いて、ゲート電極8及び高濃度ソース・ドレ
イン領域6にAs+ イオンを、ドーズ量が約1×1014
cm-2,注入エネルギーが約20keVの条件で注入す
る。これにより、ゲート電極8及び高濃度ソース・ドレ
イン領域6の表面付近の領域がアモルファス化されてシ
リサイドが形成されやすくなる。なお、この時のイオン
注入におけるドーズ量はポリシリコン膜やソース・ドレ
イン領域にイオン注入する際のドーズ量に比べて極めて
小さいので、ポリシリコン膜やソース・ドレイン領域に
注入された不純物による導電性を損なわせることはな
い。
【0054】また、この時注入されるイオン種はシリサ
イド化しようとする領域をアモルファス化する機能を有
するものであれば十分なので、As+ だけでなく例えば
Ge+ などの比較的大きな原子のイオンを用いてイオン
注入を行なってもよい。
【0055】次に、図4(c)に示す工程で、基板の全
面上に厚みが40nmのチタン(又はコバルト膜)から
なる金属膜を堆積する。このとき、チタン(又はコバル
ト)をターゲットに用いたスパッタリング法を用いてい
る。なお、その際、酸化膜31は自然に除去されること
が多いが、スパッタリングを行なう前に酸化膜31をエ
ッチングや真空中における高温保持等によって除去する
工程を付加することもできる。
【0056】次に、650℃,30分間の条件で熱処理
を行なって、金属膜を構成するチタン(またはコバル
ト)と、ゲート電極8を構成するポリシリコン,高濃度
ソース・ドレイン領域6を構成する単結晶シリコンとを
反応させることにより、ゲート電極8及び高濃度ソース
・ドレイン領域6のうちの表面部分をシリサイド化して
チタンシリサイド膜11a,11bを形成する。そし
て、未反応の金属膜を除去する。
【0057】この後の工程は第1の実施形態において説
明したとおりであり、TEOSマスク10aを除去する
と、シリサイド化領域Rsiにおいては、表面部がシリサ
イド化されたゲート電極8及び高濃度ソース・ドレイン
領域6を有するnチャネル型MOSトランジスタ及びp
チャネル型MOSトランジスタが形成され、非シリサイ
ド化領域Rnsi においては、シリサイド化されていない
ゲート電極8及び高濃度ソース・ドレイン領域6を有す
る高耐圧nチャネル型MOSトランジスタ及び高耐圧p
チャネル型MOSトランジスタと、シリサイド化されて
いない抵抗体膜13を有する抵抗素子とが形成される。
【0058】本実施形態は、上記第1の実施形態と比較
して、第1回及び第2回のRTA処理を酸素を含む雰囲
気中で行なう点と、TEOS膜10をパターニングして
TEOSマスク10aを形成してからプリアモルファス
化のためのイオン注入を行なう点とが特徴である。その
結果、以下の効果を発揮することができる。
【0059】まず、第1回目のRTA処理を酸素を含む
雰囲気下において行なうことにより、ポリシリコン膜1
2の上に酸化膜30が形成される。したがって、第1回
目のRTA処理中において、n型不純物のアウトディフ
ュージョンを抑制することができる。その結果、ポリシ
リコン膜内にドープしたn型不純物の低減による導電性
の悪化を有効に防止することができる。加えて、ポリシ
リコン膜12からn型不純物が抜けることによりポリシ
リコン膜に空孔が形成されると、ポリシリコン膜の抵抗
値が増大することになる。また、その空孔の部分は後に
シリサイド化されないので、シリサイド層の抵抗値も増
大する。すなわち、全体として、ポリシリコン膜の抵抗
値にばらつきが生じるという不具合を招くおそれがある
が、酸化膜30の存在によってn型不純物のアウトディ
フュージョンが抑制されることにより、かかる不具合を
も解消することができる。
【0060】次に、第2回目のRTA処理を酸素を含む
雰囲気下において行なうことにより、n型及びp型不純
物のアウトディフュージョンの抑制によるゲート電極及
び高濃度ソース・ドレイン領域6の抵抗値のばらつき抑
制効果に加えて、以下の効果が得られる。すなわち、も
ともとMOSトランジスタのしきい値制御のために各ウ
エル領域3x,3y,3z,3wにドープされている不
純物の濃度はソース・ドレイン領域6内の不純物濃度に
比べて極めて小さい。そのために、プリアモルファス化
のためのイオン注入の際にAs+ がゲート電極8を突き
抜けてSi基板1内のチャネル領域に達すると、MOS
トランジスタのしきい値電圧が変動することがわかっ
た。そこで、本実施形態のごとく、第2回目のRTA処
理によってゲート電極8の上に酸化膜31を形成するこ
とにより、プリアモルファス化のために注入されるイオ
ン(As+ )がゲート電極8を突き抜けて(チャネリン
グによる)チャネル領域に達するのを抑制することがで
きる。すなわち、シリサイド化領域Rsi内に形成される
nチャネル型MOSトランジスタの不純物の突き抜けに
起因するしきい値電圧の変動を防止することができる。
【0061】一方、非シリサイド化領域Rnsi において
は、TEOS膜マスク10aによって覆われた状態で熱
処理が行なわれるので、n型及びp型不純物のアウトデ
ィフュージョンを確実に抑制できる。
【0062】また、第1回目のRTA処理によってポリ
シリコン膜12内にドープした不純物のうちn型不純物
の活性化のみを行い、ポリシリコン膜12内にドープさ
れたp型不純物の活性化は行なわないので、p型不純物
が拡散してゲート酸化膜7a,7bやSi基板1内に侵
入するのを抑制することができる。すなわち、pチャネ
ル型MOSトランジスタ及び高耐圧pチャネル型MOS
トランジスタのゲート電極8の導電性の悪化や、ゲート
酸化膜7a,7bの絶縁特性の劣化,しきい値電圧の変
動などを防止することができる。
【0063】ここで、酸素を含む雰囲気下でRTA処理
を行なうことの効果に関するデータについて説明する。
【0064】図5(a)〜(c)は、酸素を含む雰囲気
下におけるRTA処理の効果を確認するために、3種類
の条件でRTA処理が施されたサンプルの上面のSEM
像を複写した図である。図5(a)〜(c)に示すサン
プルの上面には、ポリシリコンからなるゲート電極と、
ゲート電極の周囲を囲む酸化膜からなるサイドウォール
と、高濃度ソース・ドレイン領域が形成されているシリ
コン基板の表面とが現れている。
【0065】図5(a)は、N2 のみを流量5.0sl
cmで流しながらRTA処理を行なった時のサンプルの
上面状態を示している。図5(b)は、N2 /02 の流
量を5.0/0.3slcmとして流しながらRTA処
理を行なった時のサンプルの上面状態を示している。図
5(c)は、N2 /02 の流量を5.0/20.0sl
cmとして流しながらRTA処理を行なった時のサンプ
ルの上面状態を示している。図5(a)に示すように、
2 のみを流しながらRTA処理を行なった場合には、
ポリシリコン層からなるゲート電極内に不純物が抜けて
形成された空孔が存在していることがわかる。それに対
し、図5(b),(c)に示すように、N2 とO2 とを
流しながらRTA処理を行なった場合には、ポリシリコ
ン層からなるゲート電極内に空孔が存在していない。す
なわち、酸素を含む雰囲気下において熱処理(本実施形
態においてはRTA処理)を行なうことにより、ポリシ
リコン層内の不純物のアウトディフュージョンを確実に
抑制しうることが確認された。
【0066】図6は、RTA処理の際のO2 分圧に対す
るnチャネル型MOSトランジスタのしきい値電圧の変
化と、pチャネル型MOSトランジスタのソース・ドレ
イン領域の不純物濃度の低下に起因するドレイン電流の
低下とを示す図である。同図において、横軸はO2 分圧
((O2 /(N2 +O2 ))を表し、縦軸はnチャネル
型MOSトランジスタのしきい値電圧(V)と、pチャ
ネル型MOSトランジスタの飽和ドレイン電流(μA/
μm)とを表している。同図に示すように、O2 分圧が
2.5%以下になるとnチャネル型MOSトランジスタ
のしきい値電圧のシフトが発生しており、O2 分圧が約
40%を越えるとpチャネル型MOSトランジスタの飽
和ドレイン電流の低下が著しくなる。つまり、O2 分圧
を増大させると、基板上に酸化膜がより厚く形成され、
同時にソース・ドレイン領域のp型不純物であるボロン
もより多く酸化膜中に吸い出されてしまうことから、ソ
ース・ドレイン領域の電気的抵抗が増大して飽和ドレイ
ン電流が低下する。
【0067】図7は、RTA処理の際のO2 分圧に対す
るポリシリコン層の空孔の発生による抵抗値のばらつき
とポリシリコン層上の酸化膜の除去不足に起因する抵抗
値のばらつきとを示す図である。同図において、横軸は
2 分圧((O2 /(N2 +O2 ))を表し、縦軸はシ
リサイド層及びポリシリコン層のシート抵抗値(Ω/s
q.)を表している。同図に示すように、O2 分圧が
2.5%以下になると空孔の発生に起因するシリサイド
層及びポリシリコン層のシート抵抗値のばらつきが大き
くなり、O2 分圧が約40%を越えるとポリシリコン層
上の酸化膜が厚くなってその後の工程において酸化膜の
除去不足に起因するシリサイド層及びポリシリコン層の
シート抵抗値のばらつきが大きくなる。なお、酸化膜の
除去工程を別途追加することは工程を複雑化するので、
できれば酸化膜の除去工程を設けないことが好ましい。
【0068】図6及び図7のデータから、O2 分圧は
2.5〜40%であることが好ましく、5〜30%であ
ることがより好ましい。
【0069】(第3の実施形態)図8(a),(b)及
び図9(a)〜(c)は、本発明の第3の実施形態に係
る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【0070】まず、図8(a)に示す工程に至るまで
に、上記第2の実施形態における図2(a)〜(c)に
示す工程と同じ処理を行なう。
【0071】そして、図8(a)に示す工程において、
基板の全面上にプラズマCVDによりTEOS膜10を
堆積する。第1の実施形態においては、この直後にアニ
ールをしていたが、本実施形態ではアニールを行なわな
い。
【0072】次に、図8(b)に示す工程において、T
EOS膜10の上に、非シリサイド化領域Rnsi を覆
い、シリサイド化領域Rsiの上を開口したレジストマス
ク24を形成する。そして、このレジストマスク24を
エッチングマスクとして用いてウエットエッチングを行
なって、TEOS膜10のうちシリサイド化領域Rsiに
含まれる部分を除去する。これにより、非シリサイド化
領域Rnsi を覆うTEOSマスク10aが形成され、シ
リサイド形成領域Rsi内の各MOSトランジスタのソー
ス・ドレイン領域6及びゲート電極8の表面が露出した
状態になる。
【0073】ここで、上記第2の実施形態においては、
レジストマスク23を硫酸過水(硫酸+過酸化水素+
水)によって洗浄することにより除去した。
【0074】それに対し、本実施形態においては、図9
(a)に示す工程において、O2 プラズマによるアッシ
ングを行なった後、さらに硫酸過水(硫酸+過酸化水素
+水)によって洗浄することによりレジストマスク24
を除去する。その際、O2 プラズマによるアッシングを
行なうことにより、TEOSマスク10aによって覆わ
れていない部分、つまりシリサイド形成領域Rsi内にお
けるMOSトランジスタのゲート電極8及びソース・ド
レイン領域6の上には酸化膜32が形成される。つま
り、pMOSFET形成領域Rspのゲート電極8の上に
も酸化膜32が形成される。その結果、RTA処理時に
おけるpMOSトランジスタのゲート電極8中のp型不
純物(ボロン)のアウトディフュージョンを抑制すると
ともに、この後のプリアモルファス形成時のイオン注入
によってもAsの突き抜けが生じないという第2の実施
形態と同様の効果が得られる。
【0075】その際、アッシングの温度は150〜30
0℃の範囲である。
【0076】次に、図9(b)に示す工程において、ゲ
ート電極8及び高濃度ソース・ドレイン領域6の表面部
をシリサイド化しやすくするために、シリサイド化領域
Rsiにおけるゲート電極8及び高濃度ソース・ドレイン
領域6の表面部のプリアモルファス化のためのイオン注
入を行う。すなわち、TEOSマスク10aを注入マス
クとして用いて、ゲート電極8及び高濃度ソース・ドレ
イン領域6にヒ素イオン(As+ )を、ドーズ量が約5
×1015cm-2,注入エネルギーが約20keVの条件
で注入する。これにより、ゲート電極8及び高濃度ソー
ス・ドレイン領域6の表面付近の領域がアモルファス化
されてシリサイドが形成されやすくなる。なお、この時
のイオン注入におけるドーズ量はポリシリコン膜やソー
ス・ドレイン領域にイオン注入する際のドーズ量に比べ
て極めて小さいので、ポリシリコン膜やソース・ドレイ
ン領域に注入された不純物による導電性を損なわせるこ
とはない。
【0077】また、この時注入されるイオン種はシリサ
イド化しようとする領域をアモルファス化する機能を有
するものであれば十分なので、As+ だけでなく例えば
Ge+ などの比較的大きな原子のイオンを用いてイオン
注入を行なってもよい。
【0078】次に、図9(c)に示す工程で、基板の全
面上に厚みが50nmのチタン(又はコバルト膜)から
なる金属膜を堆積する。このとき、チタン(又はコバル
ト)をターゲットに用いたスパッタリング法を用いてい
る。
【0079】次に、650℃,30分間の条件で熱処理
を行なって、チタン(またはコバルト)とゲート電極8
を構成するポリシリコン及び高濃度ソース・ドレイン領
域6を構成する単結晶シリコンとを反応させることによ
り、ゲート電極8及び高濃度ソース・ドレイン領域6の
うちの表面部分をシリサイド化してチタンシリサイド膜
11a,11bを形成する。そして、未反応の金属膜を
除去する。
【0080】この後の工程は第1の実施形態において説
明したとおりであり、TEOSマスク10aを除去する
と、シリサイド化領域Rsiにおいては、表面部がシリサ
イド化されたゲート電極8及び高濃度ソース・ドレイン
領域6を有するnチャネル型MOSトランジスタ及びp
チャネル型MOSトランジスタが形成され、非シリサイ
ド化領域Rnsi においては、シリサイド化されていない
ゲート電極8及び高濃度ソース・ドレイン領域6を有す
る高耐圧nチャネル型MOSトランジスタ及び高耐圧p
チャネル型MOSトランジスタと、シリサイド化されて
いない抵抗体膜13を有する抵抗素子とが形成される。
【0081】本実施形態においても、第1回目のRTA
処理と第2回目のRTA処理とを酸素を含む雰囲気下で
行なうことにより、第2の実施形態と同様の効果を発揮
することができる。加えて、本実施形態においては、レ
ジストマスク24をO2 プラズマによるアッシングによ
って除去する際に、ゲート電極8上に酸化膜32を形成
しているので、RTA処理のような高温処理を行なわず
に済み、MOSトランジスタの特性に対する悪影響を確
実に回避できるという利点がある。
【0082】なお、抵抗体膜13及びp型MOSトラン
ジスタのゲート電極8に注入されたp型不純物を活性化
するために、図9(a)に示す酸化膜32が形成されて
から第2回目のRTA処理を行なう。その場合にも、本
実施形態においては、このRTA処理の条件とは無関係
の条件で最適な厚みを有する酸化膜32を形成できると
いう利点がある。
【0083】なお、ソース・ドレインの不純物を活性化
するためのRTAは、層間絶縁膜を形成してからでもよ
い。
【0084】(第3の実施形態の変形形態) 上記第3の実施形態においては、レジストマスク24を
除去しながら酸化膜を形成するために、まず、O2 プラ
ズマによるアッシング(プラズマ酸化)を行なってから
硫酸過水(硫酸+過酸化水素+水)による洗浄を行なっ
たが、この手順を逆にしてもよい。すなわち、硫酸過水
(硫酸+過酸化水素+水)による洗浄を行なうことによ
り、レジストマスク24を除去した後、O2 プラズマ処
理によってゲート電極8や高濃度ソース・ドレイン領域
6の上に酸化膜32を形成する(プラズマ酸化)ことが
できる。その後、第2回目のRTAを行なえば不純物の
アウトディフュージョンやプリアモルファス化のための
イオンの突き抜けを抑制することができ、上記第3の実
施形態と同様の効果を発揮することができる。
【0085】(その他の実施形態) 上記各実施形態においては、非シリサイド化領域Rnsi
には、高耐圧MOSトランジスタが設けられているが、
本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。す
なわち、非シリサイド化領域に抵抗素子のみが配置され
ている場合にも適用することができる。また、本発明
は、シリサイド化領域Rsi又は非シリサイド化領域Rns
i に容量素子の電極(上部電極)が配置されるものにも
適用することができる。
【0086】
【発明の効果】本発明の半導体装置の製造方法による
と、シリサイド化領域と非シリサイド化領域とを有する
半導体装置の製造方法において、ポリシリコン膜の一部
に抵抗値低減用のn型不純物イオンを注入した後、第1
回目の熱処理を行なった後、ポリシリコン膜の他部に抵
抗値低減用のp型不純物イオンを注入し、その後、ポリ
シリコン膜をパターニングしてから、非シリサイド化領
域をシリサイド化用マスクで覆った状態で、第2回目の
熱処理を行なって、シリサイド化促進用の不純物イオン
の注入,シリサイド化を行なうようにしているので、工
程を増やすことなく、ゲート電極などの部材の上端部に
おけるサイドエッチのない、非シリサイド化領域に配置
されるポリシリコン部材の抵抗値のばらつきの小さい半
導体装置を形成することができる。
【0087】特に、第1回目,第2回目の熱処理を酸素
を含む雰囲気下において行なうことにより、ポリシリコ
ン膜やゲート電極などの上に酸化膜を形成し、熱処理中
における不純物のアウトディフュージョンを抑制するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態の
半導体装置の製造工程を示す断面図である。
【図2】(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に
係る半導体装置の製造工程のうち前半部分を示す断面図
である。
【図3】(a),(b)は、本発明の第2の実施形態に
係る半導体装置の製造工程のうち中間部分を示す断面図
である。及び
【図4】(a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態に
係る半導体装置の製造工程のうち後半部分を示す断面図
である。
【図5】(a)〜(c)は、酸素を含む雰囲気下におけ
るRTA処理の効果を確認するために、3種類の条件で
RTA処理が施されたサンプルの上面のSEM像を複写
した図である。
【図6】RTA処理の際のO2 分圧に対するnチャネル
型MOSトランジスタのしきい値電圧の変化と、pチャ
ネル型MOSトランジスタのソース・ドレイン領域の不
純物濃度の低下に起因するドレイン電流の低下とを示す
図である。
【図7】RTA処理の際のO2 分圧に対するポリシリコ
ン層の空孔の発生による抵抗値のばらつきとポリシリコ
ン層上の酸化膜の除去不足に起因する抵抗値のばらつき
とを示す図である。
【図8】(a),(b)は、本発明の第3の実施形態に
係る半導体装置の製造工程のうち中間部分を示す断面図
である。
【図9】(a)〜(c)は、本発明の第3の実施形態に
係る半導体装置の製造工程のうち後半部分を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 Si基板 2 素子分離用絶縁膜 3 ウエル領域 5 LDD領域 6 高濃度ソース・ドレイン領域 7 ゲート酸化膜 8 ゲート電極 9 サイドウォール 10 TEOS膜 11 シリサイド層 12 ポリシリコン膜 13 抵抗体膜 Rsi シリサイド化領域 Rnsi 非シリサイド化領域 Rsn nMOSFET形成領域 Rsp pMOSFET形成領域 Rnn 高耐圧nMOSFET形成領域 Rnp 高耐圧pMOSFET形成領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 27/088 (56)参考文献 特開 平6−310666(JP,A) 特開 平5−226593(JP,A) 特開 平10−303316(JP,A) 特開 平11−102970(JP,A) 特開 平6−77474(JP,A) 特開 平5−90417(JP,A) 特開 平6−275788(JP,A) 特開 平5−335503(JP,A) 特開 平7−122649(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/8234 H01L 21/822 H01L 27/04 H01L 27/088

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲート電極及び高濃度ソース・ドレイン
    領域の上部がシリサイド化されているMOSトランジス
    タが配置されるシリサイド化領域と、上部がシリサイド
    化されていないポリシリコン部材を有する素子が配置さ
    れる非シリサイド化領域とを有する半導体装置の製造方
    法であって、 半導体基板の上にゲート絶縁膜及びポリシリコン膜を形
    成する工程(a)と、n型不純物注入領域を開口したマ
    スクを用いて、上記ポリシリコン膜の一部に抵抗値低減
    用のn型不純物イオンを注入する工程(b)と、 上記n型不純物を活性化するための第1回目の熱処理を
    酸素を含む雰囲気下において行なう工程(c)と、 上記工程(c)の後に、p型不純物注入領域を開口した
    マスクを用いて、上記ポリシリコン膜の他部に抵抗値低
    減用のp型不純物イオンを注入する工程(d)と、 上記工程(d)の後に、上記p型不純物を活性化するた
    めの熱処理が行わわれていない状態で、上記ポリシリコ
    ン膜をパターニングして、シリサイド化領域には上記M
    OSトランジスタのゲート電極を、上記非シリサイド化
    領域には上記ポリシリコン部材を形成する工程(e)
    と、 上記工程(e)の後に、上記MOSトランジスタの高濃
    度ソース・ドレイン領域形成のための不純物イオンの注
    入を行なう工程(f)と、 上記工程(f)の後に、基板上に絶縁膜を形成する工程
    (g)と、 上記絶縁膜の上に選択エッチ用マスクを形成する工程
    (h)と、 上記選択エッチ用マスクを用いて上記絶縁膜をパターニ
    ングすることにより、上記非シリサイド化領域を覆い上
    記シリサイド化領域の上を開口したシリサイド用マスク
    を形成する工程(i)と、 上記工程(i)の後に、上記p型不純物を活性化するた
    めの第2回目の熱処理を行なう工程(j)と、 上記工程(j)の後に、上記シリサイド化領域のMOS
    トランジスタのゲート電極及び高濃度ソース・ドレイン
    領域にシリサイド化促進用の不純物イオンを注入する工
    程(k)と、 上記工程(k)の後に、上記シリサイド化領域のMOS
    トランジスタのゲート電極及び高濃度ソース・ドレイン
    領域の上部をシリサイド化する工程(l)とを備えてい
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記第1回目の熱処理における酸素を含む雰囲気中にお
    ける酸素の分圧は、5〜30%であることを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の半導体装置の製造
    方法において、 上記第2回目の熱処理は酸素を含む雰囲気下において行
    なわれることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記第2回目の熱処理における酸素を含む雰囲気中にお
    ける酸素の分圧は、5〜30%であることを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載の半導体装置の製造
    方法において、 上記工程(h)においては、上記選択エッチ用マスクを
    レジスト膜により形成しておき、 上記工程(i)の後で上記工程(j)の前に、酸素プラ
    ズマによるアッシングにより、上記シリサイド化領域の
    ゲート電極及び高濃度ソース・ドレイン領域の表面部に
    酸化膜を形成する工程をさらに備え、 上記工程(j)では、上記ゲート電極上に上記酸化膜が
    形成された状態で、上記第2回目の熱処理を行なうこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載の半導体装置の製造
    方法において、 上記工程(h)においては、上記選択エッチ用マスクを
    レジスト膜により形成しておき、 上記工程(i)の後で上記工程(j)の前に、硫酸及び
    過酸化水素の水溶液によって上記レジスト膜を除去した
    後、プラズマ酸化によって上記シリサイド化領域のゲー
    ト電極及び高濃度ソース・ドレイン領域の表面部に酸化
    膜を形成する工程をさらに備え、 上記工程(j)では、上記ゲート電極上に上記酸化膜が
    形成された状態で、上記第2回目の熱処理を行なうこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 ゲート電極及び高濃度ソース・ドレイン
    領域の上部がシリサイド化されているMOSトランジス
    タが配置されるシリサイド化領域と、上部がシリサイド
    化されていないポリシリコン部材を有する素子が配置さ
    れる非シリサイド化領域とを有する半導体装置の製造方
    法であって、 半導体基板の上にゲート絶縁膜及びポリシリコン膜を形
    成する工程(a)と、n型不純物注入領域を開口したマ
    スクを用いて、上記ポリシリコン膜の一部に抵抗値低減
    用のn型不純物イオンを注入する工程(b)と、 上記n型不純物を活性化するための第1回目の熱処理を
    酸素を含む雰囲気下において行なう工程(c)と、 上記工程(c)の後に、p型不純物注入領域を開口した
    マスクを用いて、上記ポリシリコン膜の他部に抵抗値低
    減用のp型不純物イオンを注入する工程(d)と、 上記工程(d)の後に、上記p型不純物を活性化するた
    めの熱処理は行わないで、上記ポリシリコン膜をパター
    ニングして、シリサイド化領域には上記MOSトランジ
    スタのゲート電極を、上記非シリサイド化領域には上記
    ポリシリコン部材を形成する工程(e)と、 上記工程(e)の後に、上記MOSトランジスタの高濃
    度ソース・ドレイン領域形成のための不純物イオンの注
    入を行なう工程(f)と、 上記工程(f)の後に、基板上に絶縁膜を形成する工程
    (g)と、 上記工程(g)の後に、上記p型不純物を活性化するた
    めの第2回目の熱処理を行なう工程(h)と、 上記工程(h)の後に、上記絶縁膜の上に選択エッチ用
    マスクを形成する工程(i)と、 上記選択エッチ用マスクを用いて上記絶縁膜をパターニ
    ングすることにより、上記非シリサイド化領域を覆い上
    記シリサイド化領域の上を開口したシリサイド用マスク
    を形成する工程(j)と、 上記工程(j)の後に、上記シリサイド化領域のMOS
    トランジスタのゲート電極及び高濃度ソース・ドレイン
    領域にシリサイド化促進用の不純物イオンを注入する工
    程(k)と、 上記工程(k)の後に、上記シリサイド化領域のMOS
    トランジスタのゲート電極及び高濃度ソース・ドレイン
    領域の上部をシリサイド化する工程(l)とを備えてい
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のうちいずれか1つに記載
    の半導体装置の製造方法において、 上記工程(e)では、非シリサイド化領域の素子のポリ
    シリコン部材として、抵抗素子の抵抗体膜及び高耐圧ト
    ランジスタのゲート電極のうち少なくともいずれか一方
    を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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