JP3344681B2 - スピニングリールの制動機構及びスピニングリール - Google Patents

スピニングリールの制動機構及びスピニングリール

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JP3344681B2
JP3344681B2 JP31035495A JP31035495A JP3344681B2 JP 3344681 B2 JP3344681 B2 JP 3344681B2 JP 31035495 A JP31035495 A JP 31035495A JP 31035495 A JP31035495 A JP 31035495A JP 3344681 B2 JP3344681 B2 JP 3344681B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は制動機構、特に、ハ
ンドルにより回転する回転枠を制動するスピニングリー
ルの制動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロータ(回転枠の一例)を糸の張
力に応じて逆転(糸繰り出し方向に回転)させて簡単に
魚とやりとりするため、リール本体にロータの逆転量を
調整するための制動機構を設けたスピニングリールが、
実公平3−67574号,実公平3−56370号等に
数多く開示されている。この種のスピニングリールの制
動機構は、一般に、ロータの糸繰り出し方向の回転に連
動する制動板(回転部材の一例)と、リール本体に揺動
自在に支持され制動板を制動する制動レバー(制動部材
の一例)とを有している。制動板は、ロータの内周側に
配置されており、直接又はロータを回転させるピニオン
軸を介して間接的にリール本体に回転自在に支持されて
いる。制動板とロータとはワンウェイクラッチを介して
連結されており、ワンウェイクラッチにより糸繰り出し
方向の回転のみロータから制動板に伝達されるようにな
っている。
【0003】このスピニングリールの制動機構では、制
動レバーの先端を制動板に当接させることで制動板を制
動し、ロータの糸繰り出し方向への回転に制動力を加え
ている。このような構成では、ワンウェイクラッチが設
けられているので、糸巻取方向にロータが回転している
際には、制動レバーを操作して制動板を制動しても制動
作用がロータに伝達されない。このため、糸巻取時(正
転時)に制動レバーを操作しても制動力の作用なく糸巻
取を行える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成では、
制動レバーを操作して制動板に制動力を加えると制動板
に傾きが生じる。この傾きによりリール本体が撓んだり
ピニオン軸が撓み、ピニオン軸にコジが生じてロータの
回転に影響を受け、ロータの回転が重くなることがあ
る。
【0005】本発明の課題は、糸繰り出し方向に回転す
る回転枠を制動する際に、回転枠の回転に影響を及ぼさ
ないようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明1に係るスピニング
リールの制動機構は、ハンドルにより回転する回転枠を
制動する機構であって、制動レバーと、回転部材と、制
動部材と、制動シューと、姿勢維持部材とを備えてい
る。制動レバーは、リール本体に揺動自在に支持されて
いる。回転部材は、リール本体に回転自在に支持され、
回転枠の少なくとも糸繰り出し方向の回転に連動して回
転する。制動部材は、回転部材に回転不能かつ揺動自在
に支持され、制動時に制動レバーに連動する制動動作部
に接触可能に配置されている。制動シューは、リール本
体に設けられ、制動動作部との間で制動部材を挟持可能
である。姿勢維持部材は、制動部材を制動動作部および
制動シューに接触しない所定の揺動姿勢に維持するため
の部材である。
【0007】ここでは、制動部材に制動作用部が接触し
て制動部材が傾いても、制動部材が回転部材に揺動自在
に支持されているので、回転部材が撓むことはない。こ
のため、制動時にリール本体やピニオンギヤがコジるこ
とがなく、制動時に制動部材が傾いても回転枠の回転に
影響を与えることはほとんどない。発明2に係るスピニ
ングリールの制動機構は、発明1記載の機構において、
前記回転部材は、リール本体に軸受を介して回転自在に
支持されている。
【0008】発明3に係るスピニングリールの制動機構
は、発明1又は2記載の機構において、前記回転部材
は、リール本体に回転自在に支持された円筒部と、円筒
部の外周に配置された係合凸部とを有し、前記制動部材
は、制動動作部に接触可能な制動部と、制動部に連続し
て設けられ係合凸部に回動不能かつ揺動自在に係合する
係合凹部とを有している。ここでは、簡単な構成の凹凸
嵌合により制動部材を揺動自在かつ回動不能に支持でき
る。
【0009】発明4に係るスピニングリールの制動機構
は、発明3記載の機構において、前記係合凸部は、円筒
部の周面に形成された球面部と、球面部表面から円筒部
径方向外方に十字状に延びる連結軸部とを有し、前記
係合凹部は、球面部の外周に嵌合する嵌合筒部と、連結
軸部に係合するように嵌合筒部の内周面から径方向外方
に十字状に延びる連結溝部とを有し、前記制動部は、嵌
合筒部の外周側に嵌合筒部から連続して同芯に配置され
た制動筒部を有している。
【0010】発明5に係るスピニングリールの制動機構
は、発明4記載の機構において、前記制動筒部の後端
開口しており、その開口部分の内周側に制動動作部の先
端が位置し、外周側に制動シューが位置するように配置
されている。発明6に係るスピニングリールは、リール
本体と、ハンドル軸と、スプールと、回転枠と、制動機
構とを備えている。ハンドル軸は、リール本体に回転自
在に支持されている。スプールは、リール本体に往復動
自在に支持され外周に釣糸が巻かれている。回転枠は、
ハンドル軸の回転に連動して少なくとも一方向に回転
し、スプール外周に釣糸を案内する。制動機構は、回転
枠を制動する請求項1から5のいずれかに記載の機構で
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】
〔全体構成〕図1に示す本発明の一実施形態によるスピ
ニングリールは、ハンドル1を備えたリール本体2と、
リール本体2の前部に回転自在に支持されたロータ3
と、ロータ3の前部に配置され釣り糸を巻き取るスプー
ル4とを備えている。
【0012】リール本体2はボディ2aを有しており、
その上部にはスピニングリールを釣り竿に取り付けるた
めの取付部2bが形成されている。取付部2bの上面は
釣り竿に密着する取付面2cとなっている。ボディ2a
の内部には、ロータ3を回転させるためのロータ駆動機
構5と、ロータ3を制動するためのロータ制動機構6
と、スプール4を回転軸芯Xに沿って前後方向に移動さ
せてスプール4に釣り糸を均一に巻き取るためのレベル
ワインド機構7とが設けられている。
【0013】ロータ3は、円筒部3aと、円筒部3aの
側方に互いに対向して設けられた第1アーム部3b及び
第2アーム部3cとを有している。円筒部3aの前壁3
dの中央部には貫通孔3eを有するボス部3fが形成さ
れている。この貫通孔3eにスプール軸8及びピニオン
ギヤ12(後述)が貫通している。第1アーム部3bの
先端と第2アーム部3cの先端部との間には、揺動自在
にベール9が設けられている。
【0014】スプール4は、ロータ3の第1アーム部3
bと第2アーム部3cとの間に配置されており、スプー
ル軸8の先端に装着されている。スプール4は、外周に
釣り糸が巻かれる糸巻き胴部4aと、糸巻き胴部4aの
後部に一体成形されたスカート部4bと、糸巻き胴部4
aの前端に固定されたフランジ部4cとを有している。
スプール軸8は、レベルワインド機構7により前後方向
に移動可能である。
【0015】ロータ駆動機構5は、ハンドル1が固定さ
れたハンドル軸10とともに回転するマスターギヤ11
と、このマスターギヤ11に噛み合うピニオンギヤ12
とを有している。ハンドル軸10は、リール本体2に回
転自在に支持されている。ピニオンギヤ12は筒状に形
成されており、その前部12aはロータ3中心部を貫通
してスプール4側に延びている。 〔ロータ制動機構の構成〕ロータ制動機構6は、制動部
20と、制動部20を制動状態に保持する制動保持部2
1とを有している。
【0016】制動部20は、図1及び図2に示すよう
に、ボディ2aに揺動自在に支持された制動レバー30
と、制動レバー30により制動される制動部本体31
と、制動部本体31をロータ3の糸繰り出し方向の回転
にのみ連動して回転させるワンウェイクラッチ32とを
有している。制動レバー30は、ボディ2aと取付部2
bとの境界部分において、ボディ2aに支持軸33によ
り回転自在に支持されており、かつ図示しない付勢部材
により矢印A(反時計回り)に付勢されている。制動レ
バー30は、支持軸33から湾曲して斜め上方に延びる
操作レバー部30aを有しており、支持軸33から湾曲
して斜め下方に延びる先端には、制動作用部30bが設
けられている。
【0017】制動部本体31は、図2及び図3に示すよ
うに、ロータ3の内周側にロータ3と同芯に配置された
制動円筒40と、制動円筒40を揺動自在かつ回動不能
に支持する回転円筒41と、ボディ2aに取り付けられ
た制動シュー42とを有している。制動円筒40は有底
円筒形状であり、その外周面40aの先端が制動シュー
42と制動レバー30の制動作用部30bとの間に配置
される。制動円筒40は、その中心部に内方に折れ曲が
った支持面40cを有している。支持面40cは、円筒
形状である。制動円筒40の底面40bには、十字状の
係合溝43が形成されている。この係合溝43は支持面
40cの端部まで延びている。
【0018】回転円筒41は、前端がワンウェイクラッ
チ32によってロータ3の糸繰り出し方向の回転には一
体で回転し、巻取時にはロータ3の回転力が作用しない
ように支持され、後端が軸受44によってボディ2aに
回転自在に支持されている。回転円筒41の中間部外周
には、支持面40cを支持するための自在継手部45が
設けられている。自在継手部45は、回転円筒41にね
じ込まれ外周面に球面の一部が形成された回転リング部
45aと、回転リング部45aの周面から十字状に外方
に突出する円柱状の4つの係合突起45bとを有してい
る。この係合突起45bが係合溝43に係合しかつ支持
面40cが回転リング部45aに支持されることで、制
動円筒40が回転円筒41に回転不能かつ揺動自在に支
持される。
【0019】回転リング部45aの両側には、図4に示
すように、1対のバネ受けリング46が接触して配置さ
れている。右側のバネ受けリング46と軸受44との間
及び左側のバネ受けリング46とワンウェイクラッチ3
2との間には、制動円筒40の先端を、制動シュー42
と制動レバー30の制動作用部30bとに接触しない所
定の姿勢に維持するための円錐コイルバネ47が圧縮状
態で配置されている。
【0020】このように、制動円筒40が回転不能かつ
揺動自在に回転円筒41に支持されているので、制動レ
バー30により制動をかけたときには制動円筒40が図
2に2点鎖線で示す位置に傾く。しかし、制動円筒40
が回転円筒41に揺動自在に支持されているので制動時
に回転円筒41やピニオンギヤ12に曲げモーメントが
作用せずこれらがコゼにくくなり、ロータ3の回転に影
響を及ぼさず回転が重くなりにくい。
【0021】ワンウェイクラッチ32は外輪遊転型のも
のであり、図5に示すように、ロータ3の円筒部3aの
内周面に回転不能に連結された外輪50と、ロータ制動
機構6の回転円筒41の外周面に回転不能に連結された
内輪51と、外輪50と内輪51との間に配置された円
柱状の転動ローラ52と、転動ローラ52を付勢する与
圧バネ53とを有している。
【0022】外輪50は円筒リング形状であり、内輪5
1の外周には、丸みを帯びた鋸歯状の凹凸部51aが形
成されている。凹凸部51aは、傾斜がきつい第1傾斜
面51cと、それより傾斜がゆるい押圧面である第2傾
斜面51dとを有している。この第2傾斜面51dと外
輪50との間に転動ローラ52が挟まれると外輪50か
ら内輪51に回転力が伝達される。転動ローラ52の直
径は、凹凸部51aの凸部と外輪50の内周との隙間
(最小隙間)より大きく、凹凸部51aの凹部と外輪5
0の内周との隙間(最大隙間)より小さい。凹凸部51
aの両側部には転動ローラ52を案内するための案内壁
51bが形成されており、転動ローラ52は、案内壁5
1b間で凹部を移動可能である。なお、与圧バネ53
は、転動ローラ52を最小隙間方向に付勢するものであ
り、この実施形態では外輪遊転型のためそのバネ力をあ
まり強くする必要はない。
【0023】このワンウェイクラッチ32では、ロータ
3が図5に矢印で示す時計回り(糸繰り出し方向)に回
転すると、与圧バネ53により付勢された転動ローラ5
2が第2傾斜面51dを最小隙間方向に移動して外輪5
0に圧接し、ロータ3の回転力が外輪50、転動ローラ
52を介して内輪51に伝達されロータ3と回転円筒4
1とを一体回転させる。また、逆に反時計回り(糸巻取
方向)に回転すると転動ローラ52が与圧バネ53の付
勢力に抗して最大隙間方向に移動し、転動ローラ52が
外輪50から離脱して外輪50だけが空転し、ロータ3
の回転力は回転円筒41には伝達されない。ここでは、
外輪遊転型のワンウェイクラッチ32を用いたので、逆
転時に高速回転するほど転動ローラ52が遠心力により
外方に付勢され外輪50との圧接力が強まり、制動開始
時の動作が安定するとともに係合中に転動ローラ52が
外輪50から離脱しにくくなる。また、逆回転時に与圧
バネ53にその付勢力に抗する力が作用しないので、与
圧バネ53を強くする必要がない。このため、正転時の
回転が重くならない。
【0024】制動保持部21は、制動レバー30を図6
に示す制動解除位置と図7に示す制動位置との間で切換
可能でありかつ制動位置で制動レバー30を保持可能で
ある。制動保持部21は、ボディ2aの後部にスプール
軸8と平行な軸回りに回転自在に支持された揺動軸60
と、揺動軸60の先端に回動不能かつ軸方向に移動自在
に支持された移動軸61と、揺動軸60と移動軸61と
の間に配置され移動軸61を前方に付勢する調整バネ6
2とを有している。
【0025】揺動軸60の後端には揺動レバー63が回
転不能に取り付けられており、揺動軸60は揺動レバー
63により左45度(図6の位置)と右45度(図7の
位置)との間で90度揺動する。揺動軸60の軸芯部に
は、調整ネジ64がねじ込まれている。調整ネジ64の
先端は、揺動軸60に軸方向に移動自在に直径上に装着
された調整ピン65に当接している。調整ピン65の両
端は揺動軸60から外方に延びており、調整バネ62の
後端に接触している。調整ネジ64により調整ピン65
を軸方向に前後に移動させることで調整バネ62のバネ
強さ(移動軸61への付勢力)を調節可能である。ま
た、揺動軸60の先端には移動軸61との結合用のスプ
ライン歯60aが形成されている。
【0026】移動軸61は、先端に制動レバー30に形
成された当接面30cに当接可能な当接部61aを有し
ている。当接部61aは、ボディ2aに移動自在に支持
されている。また、移動軸61は、当接部61aに連な
る大径部61bを有している。大径部61bの中心部に
は、揺動軸60のスプライン歯60aに係合するスプラ
イン溝61cが形成されている。大径部61bの外周面
には、径方向に突出する円柱状のカム突起61dが設け
られている。このカム突起61dは、ボディ2aに形成
された傾斜カム66に沿って移動するように配置されて
いる。このカム突起61dが、揺動軸60の揺動および
調整バネ62の付勢力により傾斜カム66にそって移動
することで、移動軸61が軸方向に進退する。〔リール
の操作及び動作〕キャスティング時には、ベール9を糸
開放姿勢側に倒し、釣り竿を振り出すことにより、スプ
ール4の外周に巻かれた釣り糸が繰り出される。
【0027】釣り糸巻き上げ時には、ベール9を糸巻取
姿勢に戻す。この状態でハンドル1を回転させると、こ
の回転力はハンドル軸10、マスターギヤ11を介して
ピニオンギヤ12に伝達される。このピニオンギヤ12
に伝達された回転力は、ピニオンギヤ前部12aを介し
てロータ3に伝達される。このとき、ロータ3は、糸巻
取方向に回転するので、この回転力は、前述したように
ワンウェイクラッチ32により回転円筒41には伝達さ
れない。また、ピニオンギヤ12が回転すると図示しな
い中間ギヤによりその回転がレベルワインド機構7に伝
達され、スプール軸が前後方向に往復移動する。
【0028】ロータ3を逆転させて魚とやりとりすると
きには、揺動レバー63を左45度に揺動させて制動解
除状態にする。揺動レバー63を右45度から左45に
揺動すると、カム突起61dが傾斜カム66に沿って後
退し、移動軸61が後退する。そして、制動レバー30
が図示しない付勢部材によって制動解除位置まで復帰す
る。この状態で制動レバー30を操作し魚とのやりとり
を行う。釣り糸が魚により引かれてロータ3が逆転する
と、前述したように、その回転力がワンウェイクラッチ
32を介して回転円筒41に伝達され、さらに自在継手
部45を介して制動円筒40に伝達され、制動円筒40
がロータ3と一体で回転する。そして、制動レバー30
を図1の矢印Aと逆方向に揺動すると、制動作用部30
bが制動円筒40の外周面40aの先端内周を押圧し、
制動円筒40を図2に2点鎖線で示す位置に傾け、外周
面40aの先端外周を制動シュー42に圧接する。この
結果、逆転するロータ3に制動力が作用する。この制動
レバー30に加える力を加減することで制動力を調整し
てロータ3の逆転量を任意に調整できる。また、このと
き、制動円筒40が回転円筒41に自在継手部45によ
り揺動自在に支持されているので、ピニオンギヤ12に
それをコゼようとする力が作用せず、ロータ3の回転が
重くなることがない。また、外輪遊転型のワンウェイク
ラッチ32を用いているので、ロータ3の回転が逆転し
て高速回転しても、高速回転するほど転動ローラ52と
外輪50との圧接力が強まり、制動開始時の動作が安定
する。
【0029】釣り場を移動するときやリールを収納する
ときには、揺動レバー63を左45度から右45度に揺
動させて、制動保持部21を前進させる。揺動レバー6
揺動すると、揺動軸60が揺動しスプライン結合さ
れた移動軸61も揺動する。移動軸61が揺動すると、
その大径部61bの外周面に設けられたカム突起61d
が傾斜カム66に沿って前方に移動し、移動軸61が前
進して当接部61aの先端が制動レバー30の当接面3
0cに当接して制動レバー30を制動位置に揺動する。
【0030】制動レバー30を制動位置にすると、前述
した制動時の動作と同様にして制動円筒40が制動され
る。揺動レバー63を右45度に位置すると移動軸61
は、進出状態に維持され制動レバー30も制動位置に保
持される。この時の制動力は、調整ネジ64のねじ込み
位置を変更して調整バネ62のバネ力を調整することで
任意に変更できる。ここでは、揺動レバー63を右45
度に配置した状態で魚がかかってもロータ3が完全にロ
ックしないので、釣り糸に無理な力が作用しない。 〔他の実施形態〕図8に示すように、制動部本体31に
おいて、制動部材として制動円筒に代えて制動円板70
を用いてもよい。制動円板70は、回転円筒41に回転
不能かつ揺動自在に支持されている。制動円板70の内
周部には、自在継手部45の係合突起45bに係合する
十字状の係合溝71を周面に有する嵌合孔72が形成さ
れている。制動円板70の前側側面に対向して制動シュ
ー73が配置されている。
【0031】制動シュー73は、ボディ2aから制動円
板70を迂回して延びるブラケット74に固定されてい
る。また、制動円板70の後側側面に対向して制動作用
軸75が配置されている。制動作用軸75は、ボディ2
aおよびブラケット74を貫通して配置されており、ボ
ディ2aに前後移動自在に支持されている。制動作用軸
75の後端は、連結ピン76により制動レバー30dの
先端に連結されている。制動レバー30dの先端には長
孔30eが形成されており、制動レバー30dの揺動に
連動して制動作用軸75が前後に移動するようになって
いる。
【0032】この実施形態では、制動レバー30dを操
作すると制動作用軸75が前進して制動円板70を押圧
する。すると制動円板70が図8に2点鎖線で示すよう
に傾き制動シュー73に接触して制動される。この制動
時に制動円板70が傾いても制動円板70が回転円筒4
1に揺動自在に支持されているので、回転円筒41やピ
ニオンギヤ12に曲げモーメントが作用せずこれらがコ
ゼにくくなる。このため、制動時に制動円板79の傾動
がロータ3の回転に影響を及ぼさず回転が重くなりにく
い。
【0033】
【発明の効果】本発明に係るスピニングリールの制動機
構及びスピニングリールでは、制動部材に制動作用部が
接触して制動部材が傾いても、制動部材が回転部材に揺
動自在に支持されているので、回転部材が撓むことはな
い。このため、制動時にリール本体やピニオンギヤがコ
ジることがなく、制動時に制動部材が傾いても回転枠の
回転に影響を与えることはほとんどない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を採用したスピニングリー
ルの一部破断側面図。
【図2】制動部の要部拡大断面図。
【図3】制動部本体の一部破断斜視図。
【図4】継手部の拡大断面図。
【図5】ワンウェイクラッチの一部断面図。
【図6】制動保持部の要部拡大断面図。
【図7】制動保持部の動作を説明する要部拡大断面図。
【図8】他の実施形態の図2に相当する図。
【符号の説明】
1 ハンドル 2 リール本体 2a ボディ 3 ロータ 6 ロータ制動機構 20 制動部 30,30d 制動レバー 30b 制動作用部 40 制動円筒 41 回転円筒 42,73 制動シュー 43 係合溝 45 自在継手部 45a 回転リング部 45b 係合突起 47 円錐コイルバネ 70 制動円板 75 制動作用軸

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハンドルにより回転する回転枠を制動する
    スピニングリールの制動機構であって、 リール本体に揺動自在に支持された制動レバーと、 前記リール本体に回転自在に支持され、前記回転枠の少
    なくとも糸繰り出し方向の回転に連動して回転する回転
    部材と、 前記回転部材に回転不能かつ揺動自在に支持され、制動
    時に前記制動レバーに連動する制動動作部に接触可能に
    配置された制動部材と、 前記リール本体に設けられ、前記制動動作部との間で前
    記制動部材を挟持可能な制動シューと、 前記制動部材を前記制動動作部および前記制動シューに
    接触しない所定の揺動姿勢に維持するための姿勢維持部
    材と、 を備えたスピニングリールの制動機構。
  2. 【請求項2】前記回転部材は、前記リール本体に軸受を
    介して回転自在に支持されている、請求項1記載のスピ
    ニングリールの制動機構。
  3. 【請求項3】前記回転部材は、前記リール本体に回転自
    在に支持された円筒部と、前記円筒部の外周に配置され
    た係合凸部とを有し、 前記制動部材は、前記制動動作部に接触可能な制動部
    と、前記制動部に連続して設けられ前記係合凸部に回動
    不能かつ揺動自在に係合する係合凹部とを有している、
    請求項1または2記載のスピニングリールの制動機構。
  4. 【請求項4】前記係合凸部は、前記円筒部の周面に形成
    された球面部と、前記球面部表面から前記円筒部の径方
    向外方に十字状に延びる連結軸部とを有し、 前記係合凹部は、前記球面部の外周に嵌合する嵌合筒部
    と、前記連結軸部に係合するように前記嵌合筒部の内周
    面から径方向外方に十字状に延びる連結溝部とを有し、 前記制動部は、前記嵌合筒部の外周側に前記嵌合筒部か
    ら連続して同芯に配置された制動筒部を有している、請
    求項3記載のスピニングリールの制動機構。
  5. 【請求項5】前記制動筒部の先端は開口しており、その
    開口部分の内周側に前記制動動作部の先端が位置し、外
    周側に前記制動シューが位置するように配置されてい
    る、請求項4記載のスピニングリールの制動機構。
  6. 【請求項6】リール本体と、 前記リール本体に回転自在に支持されたハンドル軸と、 前記リール本体に往復動自在に支持され外周に釣糸が巻
    かれるスプールと、 前記ハンドル軸の回転に連動して少なくとも一方向に回
    転し、前記スプール外周に釣糸を案内する回転枠と、 前記回転枠を制動する請求項1から5のいずれかに記載
    の制動機構と、を備えたスピニングリール。
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