JP3343339B2 - 面内磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents
面内磁気記録媒体の製造方法Info
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Description
って特定の情報を有するマスター情報担体を用い、その
情報信号を磁気記録媒体に静的一括面記録する磁気記録
方法に関わる。
大容量を実現するために、高記録密度化の傾向にある。
代表的な磁気記憶装置であるハードディスクドライブの
分野においては、すでに面記録密度10Gbit/in2を超える
装置が商品化されており、さらには20Gbit/in2の実用化
が議論されるほどの急激な技術進歩が認められる。
的背景としては、媒体性能、ヘッド・ディスクインター
フェース性能の向上やパーシャルレスポンス等の新規な
信号処理方式の出現による線記録密度の向上も大きな要
因である。
録密度が高くなった時に、符号間干渉を回避するために
行う波形等化の際に、既知の符号間干渉を意図的に与え
る方式であって、従来のピーク検出や積分検出に比べて
S/Nの悪化を防止出来る、という特徴を有する。
加え、近年では、トラック密度の増加傾向が線記録密度
の増加傾向を大きく上回り、面記録密度向上のための主
たる要因となっている。これは、従来の誘導型磁気ヘッ
ドに比べてはるかに再生出力性能に優れた磁気抵抗素子
型ヘッドの実用化による寄与である。現在、磁気抵抗素
子型ヘッドの実用化により、わずか数μm以下のトラッ
ク幅信号をS/N良く再生することが可能となってい
る。一方、今後さらなるヘッド性能の向上にともない、
近い将来にはトラックピッチがサブミクロン領域に達す
るものと予想されている。
確に走査し、信号をS/N良く再生するためには、ヘッ
ドのトラッキングサーボ技術が重要な役割を果たしてい
る。このようなトラッキングサーボ技術に関しては、現
在のハードディスクドライブでは、ディスクの1周、す
なわち角度にして360度中において、一定の角度間隔で
トラッキング用サーボ信号やアドレス情報信号、再生ク
ロック信号等が記録された領域を設けている(以下、プ
リフォーマットと称する)。磁気ヘッドは、一定間隔で
これらの信号を再生することにより、ヘッドの位置を確
認、修正しながら正確にトラック上を走査することがで
きるのである。
ス情報信号、再生クロック信号等は、ヘッドが正確にト
ラック上を走査するための基準信号となるものであるの
で、その記録時には、正確な位置決め精度が要求され
る。現在のハードディスクドライブでは、ディスクをド
ライブに組み込んだ後、専用のサーボ記録装置を用いて
厳密に位置制御された磁気ヘッドによりプリフォーマッ
ト記録が行われている。
た磁気ヘッドによるサーボ信号やアドレス情報信号、再
生クロック信号等のプリフォーマット記録においては、
以下のような課題があった。
本的にヘッドと媒体との相対移動に基づく線記録であ
る。このため、専用のサーボ記録装置を用いて磁気ヘッ
ドを厳密に位置制御しながら記録を行う上記の方法で
は、プリフォーマット記録に多くの時間を要するととも
に、専用のサーボ記録装置が相当に高価であることにも
起因して、非常にコスト高となる。
録ヘッドのポール形状による記録磁界の広がりのため、
プリフォーマット記録されたトラック端部の磁化遷移が
急峻性に欠けるという点がある。現在のトラッキングサ
ーボ技術は、ヘッドがトラックを外れて走査した際の再
生出力の変化量によって、ヘッドの位置検出を行うもの
である。従って、プリフォーマット記録された信号トラ
ックには、サーボ領域間に記録されたデータ情報信号を
再生する際のようにヘッドがトラック上を正確に走査し
た際のS/Nに優れるだけではなく、ヘッドがトラック
を外れて走査した際の再生出力変化量、すなわちオフト
ラック特性が急峻であることが要求される。上記の課題
はこの要求に反するものであり、今後のサブミクロント
ラック記録における正確なトラッキングサーボ技術の実
現を困難なものとしている。
フォーマット記録の課題を解決する手段として本願発明
者らは、特開平10−40544号公報において、基体
の表面に情報信号に対応する強磁性薄膜パターンが形成
されたマスター情報担体表面を磁気記録媒体の表面に接
触させることにより、マスター情報担体表面の強磁性薄
膜パターンに対応する磁化反転パターンを磁気記録媒体
に一括面転写記録することを主旨とするプリフォーマッ
ト技術を提案している。
向に磁化されたマスター情報担体表面の強磁性薄膜より
発生する記録磁界により、磁気記録媒体にはマスター情
報担体の強磁性薄膜パターンに対応した磁化反転パター
ンが転写記録される。すなわち、マスター情報担体表面
に、トラッキング用サーボ信号やアドレス情報信号、再
生クロック信号等に対応する強磁性薄膜パターンをフォ
トリソグラフィ技術などによって形成することにより、
磁気記録媒体上にはこれらに対応する情報信号をプリフ
ォーマット記録することができる。
ヘッドと媒体との相対移動に基づく動的線記録であるの
に対し、上記構成の特徴は、マスター情報担体と媒体と
の相対移動を伴わない静的な面記録であるということで
ある。このような特徴により、同公報に開示された技術
は、既述のプリフォーマット記録に関わる課題に対し
て、下記のような極めて有効な効果を発揮することがで
きる。
ット記録に要する時間は、従来の磁気ヘッドによる記録
方法に比べて、非常に短い。また、磁気ヘッドを厳密に
位置制御しながら記録を行うための高価なサーボ記録装
置も不要である。従って、プリフォーマット記録に関わ
る生産性を大幅に向上できるとともに、生産コストに関
しても低減することができる。
移動を伴わない静的記録であるため、マスター情報担体
表面と磁気記録媒体表面を密着させることにより、記録
時の両者間のスペーシングを最小限にすることができ
る。さらに、磁気ヘッドによる記録のように、記録ヘッ
ドのポール形状による記録磁界の広がりを生じることも
ない。このため、プリフォーマット記録されたトラック
端部の磁化遷移は、従来の磁気ヘッドによる記録に比べ
て、優れた急峻性を有し、より正確なトラッキングが可
能となる。
担体表面の一構成例を図5に示す。図5は、例えば磁気
ディスク媒体の周方向において一定角度毎に設けられる
プリフォーマット領域に記録されるマスター情報パター
ンを、ディスク媒体の径方向(すなわち記録トラック幅
方向)に10トラック分のみ示したものである。なお参考
のため、マスター情報パターンがディスク媒体に記録さ
れた後、ディスク媒体上でデータ領域となるトラック部
分を破線により示した。実際のマスター情報担体表面
は、マスター情報が記録される磁気ディスク媒体の記録
領域に対応して、ディスクの周方向において一定角度毎
に、かつディスク媒体の径方向には全記録トラック分、
図5のようなマスター情報パターンが形成されて構成さ
れている。
されるように、クロック信号、トラッキング用サーボ信
号、アドレス情報信号等の各々の領域がトラック長さ方
向に順次配列して構成される。このマスター情報パター
ンは、情報信号に対応する強磁性薄膜3の配列により形
成されている。例えば図5においては、ハッチングを施
した部分が強磁性薄膜3により構成される部分である。
なお、図5においては強磁性薄膜3の平面形状はすべて
長方形としているが、実際にはこれに限られたものでは
なく、用途に応じて様々な形状をとることが可能であ
る。
L1におけるマスター情報担体の断面の構成例を示す。
なお、一点鎖線LL1は磁気ディスク媒体の周方向に対
応しており、紙面横方向が、磁気ディスク媒体に記録さ
れた信号を磁気ヘッドによって再生した際の信号の時間
軸方向にも一致する。マスター情報担体は、図6に示す
ように非磁性基体8の表層部に強磁性薄膜3よりなるパ
ターン形状が埋め込まれて配列された構成でも良いし、
あるいは図7に示すように非磁性基体8表面上に強磁性
薄膜3よりなるパターン形状が凸状に配列された構成で
も良いが、マスター情報担体の耐久性、あるいは長寿命
化の観点からは図6の構成がより優れている。
544号公報に開示されたプリフォーマット技術では、
マスター情報担体表面の強磁性薄膜パターンが磁気ディ
スク媒体に記録される磁化パターンに対応する。従っ
て、例えば図6および図7に例示したマスター情報担体
表面には、個々の強磁性薄膜パターンの長さA、あるい
は個々の強磁性薄膜パターン間の距離Bを、磁気ディス
ク媒体に記録される磁化パターンにおいて所望される信
号長さ、すなわち磁化パターンにおいて互いに隣接する
一対の磁化遷移領域間の長さに対応させて強磁性薄膜パ
ターンを配列させれば良い。
ば、磁気ディスク媒体上に記録された磁化パターンにお
ける磁化遷移領域間の長さは、実際には個々の強磁性薄
膜パターン長さA、個々の強磁性薄膜パターン間距離B
に正確に一致するわけではない。このため、強磁性薄膜
パターン長さA、あるいは強磁性薄膜パターン間距離B
を、磁気記録媒体上において所望される磁化遷移領域間
長さに正確に一致させた場合には、実際に記録された磁
気ディスク媒体上の磁化遷移領域間長さが、所望される
長さと異なってしまう。結果的に、記録された磁化パタ
ーンを磁気ヘッドによって再生した際の再生波形におい
て、再生パルス位置が所望のパルス位置から一定時間分
シフトしてしまうことになる。
再生信号処理回路の検出窓幅に比して十分に小さい場合
には問題とならない。しかしながら検出窓幅の許容限度
を超えた場合には、再生信号処理回路は再生パルスを検
出できず、再生信号エラーを生じることになる。
み、前述の特開平10−40544号公報に開示された
プリフォーマット技術を用いて磁気記録媒体に記録され
る磁化パターンにおいて、より所望の設計値に近い磁化
遷移領域間長さを実現し、これによって再生信号エラー
を生じない構成を提供するものである。以上の手段を実
現するために本願発明は、以下に記述するように、2つ
の構成上の特徴を有している。
積された強磁性薄膜の配列による形状パターンによって
情報信号を有するマスター情報担体表面を面内磁気記録
媒体表面に密接して磁界を印加することによって強磁性
薄膜配列に対応する情報信号を磁化情報として面内磁気
記録媒体上に記録する面内磁気記録媒体の製造方法であ
って、面内磁気記録媒体上に記録される磁化情報におい
て互いに隣接する一対の磁化遷移領域間長さに対応する
マスター情報担体上の強磁性薄膜の長さを、面内磁気記
録媒体への記録信号として所望される磁化遷移領域間長
さよりも大きくしたことを特徴とする。
堆積された強磁性薄膜の配列による形状パターンによっ
て情報信号を有するマスター情報担体表面を面内磁気記
録媒体表面に密接して磁界を印加することによって強磁
性薄膜配列に対応する情報信号を磁化情報として面内磁
気記録媒体上に記録する面内磁気記録媒体の製造方法で
あって、面内磁気記録媒体上に記録される磁化情報にお
いて互いに隣接する一対の磁化遷移領域間長さに対応す
るマスター情報担体上での一対の強磁性薄膜間の長さ
を、前記面内磁気記録媒体への記録信号として所望され
る磁化遷移領域間長さよりも小さくしたことを特徴とす
る。
態例を詳細に説明する。
図8を参照して説明する。図8は面内磁気ディスク媒体
2の周方向における断面図で示したものであって、紙面
横方向が、面内磁気ディスク媒体2に記録される磁化パ
ターンを磁気ヘッドを用いて再生した際の時間軸方向に
も一致する。まず、図8(a)に示すように、情報信号が
記録される面内磁気ディスク媒体2を準備する。次に、
図8(b)に示すように、面内磁気ディスク媒体2の表面
に図5乃至7に図示したようなマスター情報担体の、強
磁性薄膜が形成された側の面を密接し、磁界9を印加す
る。
ー情報担体を用いた場合の構成例を示しているが、図7
に示した構成のマスター情報担体を用いても構わない。
面には、強磁性薄膜3の形状パターンに対応した漏れ磁
束10を発生し、これによって面内磁気ディスク媒体2
には、強磁性薄膜3の形状パターンに対応した磁化バタ
ーンが図8(c)に示すように記録される。
対応する未記録領域と、漏れ磁束4によって磁化4が記
録された領域とが、磁化遷移領域6を介して交互に配列
した磁化パターンとなっている。マスター情報担体を用
いた記録に先立って、面内磁気ディスク媒体2が、交流
消去あるいは熱磁気消去などによって、あらかじめ中性
点に消去されている場合には、図8(c)に示すような磁
化パターンが記録されることになる。
内磁気ディスク媒体2とマスター情報担体表面を密接す
るに先立って、面内磁気ディスク媒体を一様に直流消去
して、初期磁化11を与えておくことによって、図9
(c)に示すように、初期磁化11の残留による磁化と漏
れ磁束4によって記録された磁化とが、磁化遷移領域6
を介して交互に配列した磁化パターンを記録することが
可能である。この際、初期磁化11の極性は、印加磁界
9の極性と逆極性とする。面内磁気ディスク媒体に記録
された磁化パターンを磁気ヘッドを用いて再生する際、
図9に示す構成では、図8に示す構成に比べて、約2倍
の再生信号振幅を得ることができる。
細に示した図であって、マスター情報担体1を用いて面
内磁気ディスク媒体2にプリフォーマット記録する際に
おける、強磁性薄膜パターン、記録された磁化パター
ン、および磁化パターンの磁気ヘッドによる再生波形の
関係を模式的な断面図で示したものである。同時に図1
は面内磁気ディスク媒体2の周方向における断面図であ
って、紙面横方向が、面内磁気ディスク媒体2に記録さ
れる磁化パターンを磁気ヘッドを用いて再生した際の時
間軸方向にも一致する。
いた従来の磁気記録方法における構成例を、図1に対応
させて図4に示した。なお、図1および図4には、図9
に図示したように面内磁気ディスク媒体2にあらかじめ
初期磁化11を与えた構成を示している。
ーン長さA、および強磁性薄膜パターン間距離Bを、面
内磁気ディスク媒体2上において所望される磁化遷移領
域間長さaおよびbに正確に一致させる構成としてい
る。
4の構成において面内磁気ディスク媒体2にプリフォー
マット記録する際、実際に記録された磁化パターンにお
ける磁化遷移領域6は強磁性薄膜3の両端に位置するの
ではなく、強磁性薄膜3の端部より若干内側にシフトし
て位置することが分かった。このため、強磁性薄膜パタ
ーン長さAに対応する部分における実際の磁化遷移領域
間長さa1は、面内磁気ディスク媒体2上において所望
される値aに比べて短くなり、逆に強磁性薄膜パターン
間距離Bに対応する部分における実際の磁化遷移領域間
長さb1は、面内磁気ディスク媒体2上において所望さ
れる値bに比べて長くなる。
ッドによって再生すると、実際の再生波形5と所望の再
生波形7との間には図示したように、aとa1との差、
もしくはbとb1との差に対応するパルスシフトを生じ
ることになる。このパルスシフト量が、再生信号処理回
路の検出窓幅の許容限度を超えた場合には、再生信号処
理回路は再生パルスを検出できず、再生信号エラーを生
じることになる。
成では、面内磁気ディスク媒体2上に記録された磁化パ
ターンにおいて所望される磁化遷移領域間長さaおよび
bを得るよう、磁化遷移領域6の強磁性薄膜3の端部か
らのシフト量を考慮して、マスター情報担体1上の強磁
性薄膜パターン長さAおよび強磁性薄膜パターン間距離
Bを予め補正している。
面内磁気ディスク媒体2上において所望される磁化遷移
領域間長さaよりも適切な補正量αだけ大きく、逆に強
磁性薄膜パターン間距離Bを、面内磁気ディスク媒体2
上において所望される磁化遷移領域間長さbよりも補正
量αだけ小さくすることにより、面内磁気ディスク媒体
2上に記録された磁化反転パターンにおいて所望される
磁化遷移領域間長さaおよびbを得ることができ、所望
の再生波形7を得ることができる。
例えば図4に示した従来例における再生波形を観察する
ことにより、所望の磁化遷移領域間長さaと実際の磁化
遷移領域間長さa1との差、もしくは所望の磁化遷移領
域間長さbと実際の磁化遷移領域間長さb1との差から
既知の値として見積もることができる。適切な補正量α
は、強磁性薄膜3の磁気特性や膜厚、所望の磁化遷移領
域間長さaおよびb、さらには面内磁気ディスク媒体2
の磁気特性などによって異なるため、各々の実施の形態
例に応じて上記のように実験経験的に見積もることが必
要である。
の強磁性薄膜3として飽和磁束密度1.6TのCo膜を用い、
強磁性薄膜の膜厚が0.2μmから1.0μm、所望の磁化遷移
領域間長さa、bが0.5μmから5.0μm、面内磁気ディス
ク媒体2の保磁力が150kA/mから300kA/mの範囲において
検討を行った結果によれば、補正量αは、磁化遷移領域
間長さa、bの値に応じて0.05μmから1.0μmの範囲が
適切であり、またα/a及びα/bの値において0.01〜
0.8とすることが適当である。
生波形におけるパルスシフト量を再生信号処理回路の検
出窓幅の許容限度以下におさえることができた。
ンは、様々な公知のリソグラフィ技術を用いて製造する
ことができる。ところで、図1の構成では、強磁性薄膜
3の断面形状が、ほぼ長方形であるような構成例を示し
たが、このようなリソグラフィ技術の特徴によっては、
必ずしも図1に示したような長方形状の断面形状を実現
する必要はない。
例として、強磁性薄膜3の断面形状が概略、台形状をし
ている例を示した。このようなマスター情報担体では、
面内磁気ディスク媒体2に対抗するマスター情報担体の
最表面部分において、強磁性薄膜パターン長さAおよび
強磁性薄膜パターン間長さBを制御すればよい。
強磁性薄膜断面における下底部分において、強磁性薄膜
パターン長さAを所望の磁化遷移領域間長さaよりも適
切な補正量αだけ大きく、逆に強磁性薄膜パターン間距
離Bを所望の磁化遷移領域間長さbよりも補正量αだけ
小さくすることにより本願発明の効果を得ることが可能
である。
と非磁性基体8表面の間に段差がなく、ほぼ平らである
ような構成例を示した。しかしながら本願発明の構成は
これに限られたものではなく、図2に示したように強磁
性薄膜表面が非磁性基体表面対して一定量凹んでいる構
成としても良いし、逆に図3に示したように強磁性薄膜
表面が非磁性基体表面から一定量突出している構成とし
ても良い。
膜表面の非磁性基体に対する凹み量が一定量以上に大き
い場合には、信号記録時のスペーシング損失を生じる。
このスペーシング損失量は、信号の記録密度によって変
化するが、一般的に磁化遷移領域間長さaあるいはbが
数μm以下の信号を記録する場合には、上記凹み量を100
nm以下とすることが望ましい。
非磁性基体表面に対する突出量が一定量以上に大きい場
合には、マスター情報担体において十分な耐久性を得ら
れない場合がある。このような観点から、図3の構成に
おいては、上記突出量を100nm以下とすることが望まし
い。
成において、面内磁気ディスク媒体2上において所望さ
れる磁化遷移領域間長さaおよびbを正確に実現するよ
う、補正量αを厳密に制御する必要は必ずしもない。す
なわち、補正量αによって、磁気ヘッドによる再生波形
におけるパルスシフト量を再生信号処理回路の検出窓幅
の許容限度以下におさえることができれば良いのであ
る。この観点から、補正量αは、所望される磁化遷移領
域間長さaおよびbを正確に実現することができる最適
値に一定の許容量を付加した範囲に制御できれば十分で
ある。
所望される磁化遷移領域間長さaおよびbを正確に実現
するためには、厳密には図2の構成においては補正量α
を図1の構成よりも大きく、図3の構成においては補正
量αを図1の構成よりも小さくすることが必要である。
しかしながら、多くの場合、図1から図3の構成間の補
正量の差異は、再生信号処理回路の検出窓幅の許容限度
以下の小さいものであって、無視して差し支えない。
したが、本発明の構成は、様々な実施形態への応用が可
能である。例えば本願明細書では、主にハードディスク
ドライブ等に搭載される磁気ディスク媒体に応用するこ
とに主眼をおいて記述を行ったが、本発明はこれに限ら
れるものではなく、フレキシブル磁気ディスク、磁気カ
ードおよび磁気テープ等の磁気記録媒体においても応用
可能であり、上記と同様に発明の効果を得ることができ
る。
に関しては、トラッキング用サーボ信号やアドレス情報
信号、再生クロック信号等のプリフォーマット信号に主
眼をおいて記述を行ったが、本発明の構成が応用可能な
情報信号も、上記に限られたものではない。
タ信号やオーディオ、ビデオ信号の記録を行うことも原
理的に可能である。この場合には、本発明のマスター情
報担体を用いた磁気記録媒体への磁気記録方法によっ
て、ソフトディスク媒体の大量複写生産を行うことがで
き、安価に提供することが可能である。
いて磁気記録媒体にトラッキング用サーボ信号やアドレ
ス情報信号、再生クロック信号等のプリフォーマット信
号を静的一括面記録する磁気記録方法において、マスタ
ー情報担体上の強磁性薄膜パターンの配置を修正するこ
とで、より設計値に近い所望の磁化パターンを磁気記録
媒体に記録することが可能となり、これによって再生信
号エラーを生じない磁気記録媒体を提供することができ
る。
ォーマット技術において、磁気記録媒体に記録される信
号品質に関わる高性能化を一層促進することが可能であ
る。
による再生波形との関連を示す模式的な断面図
による再生波形との関連を示す模式的な断面図
による再生波形との関連を示す模式的な断面図
よる再生波形との関連を示す模式的な断面図
報担体表面の一構成例を示す平面図
報担体断面の一構成例を示す断面図
報担体断面の一構成例を示す断面図
な断面図
な断面図
Claims (3)
- 【請求項1】 基体表面に堆積された強磁性薄膜の配列
による形状パターンによって情報信号を有するマスター
情報担体表面を面内磁気記録媒体表面に密接して磁界を
印加することによって前記強磁性薄膜配列に対応する情
報信号を磁化情報として前記面内磁気記録媒体上に記録
する面内磁気記録媒体の製造方法であって、 前記面内磁気記録媒体上に記録される磁化情報において
互いに隣接する一対の磁化遷移領域間長さに対応する前
記マスター情報担体上の強磁性薄膜の長さを、前記面内
磁気記録媒体への記録信号として所望される磁化遷移領
域間長さよりも大きくしたことを特徴とする面内磁気記
録媒体の製造方法。 - 【請求項2】 基体表面に堆積された強磁性薄膜の配列
による形状パターンによって情報信号を有するマスター
情報担体表面を面内磁気記録媒体表面に密接して磁界を
印加することによって前記強磁性薄膜配列に対応する情
報信号を磁化情報として前記面内磁気記録媒体上に記録
する面内磁気記録媒体の製造方法であって、 前記面内磁気記録媒体上に記録される磁化情報において
互いに隣接する一対の磁化遷移領域間長さに対応する前
記マスター情報担体上での一対の強磁性薄膜間の長さ
を、前記面内磁気記録媒体への記録信号として所望され
る磁化遷移領域間長さよりも小さくしたことを特徴とす
る面内磁気記録媒体の製造方法。 - 【請求項3】 マスター情報担体表面を面内磁気記録媒
体表面に密接して磁界を印加することに先だって、面内
磁気記録媒体を一様にかつ前記磁界とは逆極性に直流消
去しておくことを特徴とする請求項1または2に記載の
面内磁気記録媒体の製造方法。
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