JP3340558B2 - 信号検出装置およびそれを用いたクロック再生装置 - Google Patents

信号検出装置およびそれを用いたクロック再生装置

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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L7/00Arrangements for synchronising receiver with transmitter
    • H04L7/02Speed or phase control by the received code signals, the signals containing no special synchronisation information
    • H04L7/033Speed or phase control by the received code signals, the signals containing no special synchronisation information using the transitions of the received signal to control the phase of the synchronising-signal-generating means, e.g. using a phase-locked loop
    • H04L7/0331Speed or phase control by the received code signals, the signals containing no special synchronisation information using the transitions of the received signal to control the phase of the synchronising-signal-generating means, e.g. using a phase-locked loop with a digital phase-locked loop [PLL] processing binary samples, e.g. add/subtract logic for correction of receiver clock

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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Manipulation Of Pulses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、信号検出装置およびそ
れを用いたクロック再生装置に関し、より特定的には、
バーストでディジタル通信を行う際にデータが受信され
ているか判別する信号検出装置と、高速にバーストデー
タを捕捉して同期するクロックを再生する装置とに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、通信機器の主要構成の大部分がデ
ィジタル化されてきており、時分割方式、スペクトラム
拡散方式といったディジタル化の特性を生かした多重方
式が多数登場してきている。
【0003】一般にバースト信号(短いパケットで間欠
的に送られてくる信号)の受信は、受信信号の電界のレ
ベルを測定し、レベルが高い場合に受信していると判別
して信号検出を行っている(特開平04−051618
号公報参照)。また、クロックの再生は、いわゆる位相
同期ループ(以下、PLLと称す)を用いて行っている
(特開平04−119736号公報参照)。すなわち、
データパケットの先頭に格納されたクロック再生用のプ
リアンブルパターンにおいて、データ信号と電圧可変発
振器の発振出力との位相誤差を検出し、この検出された
位相誤差に基づいて電圧可変発振器の位相の微調整を行
うことにより、電圧可変発振器の発振出力をデータに同
期させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の方法では、スペクトラム拡散方式を用いな
がら時分割多重を行ったような信号を受信する際には、
受信電界レベルがノイズレベル以下になっているため、
データ信号を検出するのが困難であった。また、PLL
を用いてクロックの再生を行う場合、一般にPLLは、
不安定な動作を防止するために引き込み時間を長く設定
する必要がある。そのため、位相誤差を蓄積して位相を
補正するためには、データパケットの先頭に長いプリア
ンブルパターンを格納しなければならず、その分データ
の格納領域が短くなるという問題点を有していた。
【0005】それゆえに本発明の目的は、受信電界レベ
ルが小さくてもバースト信号の有無を確実に検出し得る
信号検出装置、および短いプリアンブルパターンでも高
速に同期可能であり、かつ高安定性を有するクロック再
生装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
入力信号にデータ信号が含まれているか否かを検出する
信号検出装置であって、入力信号のゼロクロスポイント
を抽出することにより、ゼロクロス検出信号を生成して
出力するゼロクロス検出手段と、ゼロクロス検出信号を
時間基準として、一定の周期で時間窓を規定する時間窓
信号を生成し出力する時間窓生成手段と、時間窓信号に
より規定された時間窓を通過するゼロクロス検出信号を
抽出し、時間窓検出信号として出力する時間窓検出手段
と、ゼロクロス検出信号に対する時間窓検出信号の検出
頻度を算出する頻度算出手段と、時間窓検出信号の検出
頻度に基づいて、入力信号中にデータ信号が含まれてい
るか否かを判別する頻度判別手段とを備えている。
【0007】請求項2に係る発明は、請求項1の発明に
おいて、複数の入力信号に対応して、ゼロクロス検出手
段と、時間窓生成手段と、時間窓検出手段とが複数組設
けられ、頻度算出手段は、複数のゼロクロス検出信号に
対する複数の時間窓検出信号の検出頻度を算出し、頻度
判別手段は、各時間窓検出信号の検出頻度に基づいて、
各入力信号中にデータ信号が含まれているか否かを判別
することを特徴とする。
【0008】請求項3に係る発明は、入力信号にデータ
信号が含まれているか否かを検出する信号検出装置であ
って、入力信号のゼロクロスポイントを抽出することに
より、ゼロクロス検出信号を生成して出力するゼロクロ
ス検出手段と、入力信号のシンボル速度の整数倍でカウ
ント動作を行い、一定の周期で位相値をサイクリックに
出力する位相カウンタと、ゼロクロス検出信号に応答し
て、位相カウンタから出力される位相値を第1の位相値
として記憶する第1の位相記憶手段と、ゼロクロス検出
信号に応答して、前回の第1の位相値を第2の位相値と
して記憶する第2の位相記憶手段と、第1および第2の
位相値から位相の中心を算出して第1の中心位相値を生
成する中心位相算出手段と、ゼロクロス検出信号に応答
して、前回の第1の中心位相値を第2の中心位相値とし
て記憶する中心位相記憶手段と、第1の中心位相値と第
2の中心位相値とが近似しているか否かを判定し、近似
している場合は近似検出信号を出力する近似検出手段
と、ゼロクロス検出信号に対する近似検出信号の検出頻
度を算出する頻度算出手段と、近似検出信号の検出頻度
に基づいて、入力信号中にデータ信号が含まれているか
否かを判別する頻度判別手段とを備えている。
【0009】請求項4に係る発明は、請求項3の発明に
おいて、複数の入力信号に対応して、ゼロクロス検出手
段と、第1の位相記憶手段と、第2の位相記憶手段と、
中心位相算出手段と、中心位相記憶手段と、近似検出手
段とが複数組設けられ、頻度算出手段は、複数のゼロク
ロス検出信号に対する複数の近似検出信号の検出頻度を
算出し、頻度判別手段は、各近似検出信号の検出頻度に
基づいて、各入力信号中にデータ信号が含まれているか
否かを判別することを特徴とする。
【0010】請求項5に係る発明は、請求項3の発明に
おいて、中心位相算出手段は、第1の位相値から第2の
位相値を減算して差の絶対値を求め、当該差の絶対値が
位相カウンタの1/2周期に相当する位相値以上のとき
は第1の位相値と第2の位相値と位相カウンタの1周期
に相当する位相値とを加算して1/2したものを第1の
中心位相値とし、当該差の絶対値が位相カウンタの1/
2周期に相当する位相値未満のときは第1の位相値と第
2の位相値とを加算して1/2したものを第1の中心位
相値とすることを特徴とする。
【0011】請求項6に係る発明は、入力信号にデータ
信号が含まれているか否かを検出する信号検出装置であ
って、入力信号のゼロクロスポイントを抽出することに
より、ゼロクロス検出信号を生成して出力するゼロクロ
ス検出手段と、ゼロクロス検出信号を時間基準として、
一定の周期で時間窓を規定する時間窓信号を生成し出力
する時間窓生成手段と、時間窓信号により規定された時
間窓を通過するゼロクロス検出信号を抽出し、時間窓検
出信号として出力する時間窓検出手段と、入力信号のシ
ンボル速度の整数倍でカウント動作を行い、一定の周期
で位相値をサイクリックに出力する位相カウンタと、時
間窓検出信号に応答して、位相カウンタから出力される
位相値を第1の位相値として記憶する第1の位相記憶手
段と、時間窓検出信号に応答して、前回の第1の位相値
を第2の位相値として記憶する第2の位相記憶手段と、
第1および第2の位相値から位相の中心を算出して第1
の中心位相値を生成する中心位相算出手段と、時間窓検
出信号に応答して、前回の第1の中心位相値を第2の中
心位相値として記憶する中心位相記憶手段と、第1の中
心位相値と第2の中心位相値とが近似しているか否かを
判定し、近似している場合は近似検出信号を出力する近
似検出手段と、ゼロクロス検出信号に対する近似検出信
号の検出頻度を算出する頻度算出手段と、近似検出信号
の検出頻度に基づいて、入力信号中にデータ信号が含ま
れているか否かを判別する頻度判別手段とを備えてい
る。
【0012】請求項7に係る発明は、請求項6の発明に
おいて、複数の入力信号に対応して、ゼロクロス検出手
段と、時間窓生成手段と、時間窓検出手段と、第1の位
相記憶手段と、第2の位相記憶手段と、中心位相算出手
段と、中心位相記憶手段と、近似検出手段とが複数組設
けられ、頻度算出手段は、複数のゼロクロス検出信号に
対する複数の近似検出信号の検出頻度を算出し、頻度判
別手段は、各近似検出信号の検出頻度に基づいて、各入
力信号中にデータ信号が含まれているか否かを判別する
ことを特徴とする。
【0013】請求項8に係る発明は、請求項6の発明に
おいて、中心位相算出手段は、第1の位相値から第2の
位相値を減算して差の絶対値を求め、当該差の絶対値が
位相カウンタの1/2周期に相当する位相値以上のとき
は第1の位相値と第2の位相値と位相カウンタの1周期
に相当する位相値とを加算して1/2したものを第1の
中心位相値とし、当該差の絶対値が位相カウンタの1/
2周期に相当する位相値未満のときは第1の位相値と第
2の位相値とを加算して1/2したものを第1の中心位
相値とすることを特徴とする。
【0014】請求項9に係る発明は、入力信号中に含ま
れるデータ信号から、当該データ信号に同期するクロッ
クを再生するクロック再生装置であって、入力信号のゼ
ロクロスポイントを抽出することにより、ゼロクロス検
出信号を生成して出力するゼロクロス検出手段と、ゼロ
クロス検出信号を時間基準として、一定の周期で時間窓
を規定する時間窓信号を生成し出力する時間窓生成手段
と、時間窓信号により規定された時間窓を通過するゼロ
クロス検出信号を抽出し、時間窓検出信号として出力す
る時間窓検出手段と、ゼロクロス検出信号に対する時間
窓検出信号の検出頻度を算出する頻度算出手段と、時間
窓検出信号の検出頻度に基づいて、入力信号中にデータ
信号が含まれているか否かを判別し、その判別結果を示
すデータ受信検出信号を出力する頻度判別手段と、初期
位相を設定可能であり、かつ入力信号のシンボル速度の
整数倍でカウント動作を行うことにより、一定の周期で
位相値をサイクリックに出力する位相カウンタと、時間
窓検出信号に応答して、位相カウンタから出力される位
相値を蓄積し、その平均位相値を算出する平均位相算出
手段と、データ受信検出信号がデータ信号の非検出状態
から検出状態に変化したときは平均位相値を、非検出状
態区間では定常位相値を、それぞれ初期位相として位相
カウンタに設定する設定手段と、位相カウンタから出力
される位相値に基づいて、クロックを生成するクロック
生成手段とを備えている。
【0015】請求項10に係る発明は、請求項9の発明
において、ゼロクロス検出信号に応答して、位相カウン
タから出力される位相値を蓄積することにより、進み位
相、遅れ位相、同位相を判別し、当該判別結果に対応す
る補正位相値を出力する位相補正手段をさらに備え、設
定手段は、データ受信検出信号がデータ信号の検出状態
区間では、補正位相値を初期位相として位相カウンタに
設定することを特徴とする。
【0016】請求項11に係る発明は、請求項9の発明
において、平均位相算出手段は、現在の平均位相値から
位相カウンタの位相値を減算して差の絶対値を求め、当
該差の絶対値が位相カウンタの1/2周期に相当する位
相値以上のときは現在の平均位相値と位相カウンタの位
相値と位相カウンタの1周期に相当する位相値とを加算
して1/2したものを新たな平均位相値とし、当該差の
絶対値が位相カウンタの1/2周期に相当する位相値未
満のときは現在の平均位相値と位相カウンタの位相値と
を加算して1/2したものを新たな平均位相値とするこ
とを特徴とする。
【0017】請求項12に係る発明は、入力信号中に含
まれるデータ信号から、当該データ信号に同期するクロ
ックを再生するクロック再生装置であって、入力信号の
ゼロクロスポイントを抽出することにより、ゼロクロス
検出信号を生成して出力するゼロクロス検出手段と、初
期位相を設定可能であり、かつ入力信号のシンボル速度
の整数倍でカウント動作を行うことにより、一定の周期
で位相値をサイクリックに出力する位相カウンタと、ゼ
ロクロス検出信号に応答して、位相カウンタから出力さ
れる位相値を第1の位相値として記憶する第1の位相記
憶手段と、ゼロクロス検出信号に応答して、前回の第1
の位相値を第2の位相値として記憶する第2の位相記憶
手段と、第1および第2の位相値から位相の中心を算出
して第1の中心位相値を生成する中心位相算出手段と、
ゼロクロス検出信号に応答して、前回の第1の中心位相
値を第2の中心位相値として記憶する中心位相記憶手段
と、第1の中心位相値と第2の中心位相値とが近似して
いるか否かを判定し、近似している場合は近似検出信号
を出力する近似検出手段と、ゼロクロス検出信号に対す
る近似検出信号の検出頻度を算出する頻度算出手段と、
近似検出信号の検出頻度に基づいて、入力信号中にデー
タ信号が含まれているか否かを判別し、その判別結果を
示すデータ受信検出信号を出力する頻度判別手段と、近
似検出信号に応答して、第1の中心位相値を蓄積し、そ
の平均位相値を算出する平均位相算出手段と、データ受
信検出信号がデータ信号の非検出状態から検出状態に変
化したときは平均位相値を、非検出状態区間では定常位
相値を、それぞれ初期位相として位相カウンタに設定す
る設定手段と、位相カウンタから出力される位相値に基
づいて、クロックを生成するクロック生成手段とを備え
ている。
【0018】請求項13に係る発明は、請求項12の発
明において、近似検出信号に応答して、位相カウンタか
ら出力される位相値を蓄積することにより、進み位相、
遅れ位相、同位相を判別し、当該判別結果に対応する補
正位相値を出力する位相補正手段をさらに備え、設定手
段は、データ受信検出信号がデータ信号の検出状態区間
では、補正位相値を初期位相として位相カウンタに設定
することを特徴とする。
【0019】請求項14に係る発明は、請求項12の発
明において、中心位相算出手段は、第1の位相値から第
2の位相値を減算して差の絶対値を求め、当該差の絶対
値が位相カウンタの1/2周期に相当する位相値以上の
ときは第1の位相値と第2の位相値と位相カウンタの1
周期に相当する位相値とを加算して1/2したものを第
1の中心位相値とし、当該差の絶対値が位相カウンタの
1/2周期に相当する位相値未満のときは第1の位相値
と第2の位相値とを加算して1/2したものを第1の中
心位相値とすることを特徴とする。
【0020】請求項15に係る発明は、請求項12の発
明において、平均位相算出手段は、現在の平均位相値か
ら第1の中心位相値を減算して差の絶対値を求め、当該
差の絶対値が位相カウンタの1/2周期に相当する位相
値以上のときは現在の平均位相値と第1の中心位相値と
位相カウンタの1周期に相当する位相値とを加算して1
/2したものを新たな平均位相値とし、当該差の絶対値
が位相カウンタの1/2周期に相当する位相値未満のと
きは現在の平均位相値と第1の中心位相値とを加算して
1/2したものを新たな平均位相値とすることを特徴と
する。
【0021】請求項16に係る発明は、入力信号中に含
まれるデータ信号から、当該データ信号に同期するクロ
ックを再生するクロック再生装置であって、入力信号の
ゼロクロスポイントを抽出することにより、ゼロクロス
検出信号を生成して出力するゼロクロス検出手段と、ゼ
ロクロス検出信号を時間基準として、一定の周期で時間
窓を規定する時間窓信号を生成し出力する時間窓生成手
段と、時間窓信号により規定された時間窓を通過するゼ
ロクロス検出信号を抽出し、時間窓検出信号として出力
する時間窓検出手段と、初期位相を設定可能であり、か
つ入力信号のシンボル速度の整数倍でカウント動作を行
うことにより、一定の周期で位相値をサイクリックに出
力する位相カウンタと、時間窓検出信号に応答して、位
相カウンタから出力される位相値を第1の位相値として
記憶する第1の位相記憶手段と、時間窓検出信号に応答
して、前回の第1の位相値を第2の位相値として記憶す
る第2の位相記憶手段と、第1および第2の位相値から
位相の中心を算出して第1の中心位相値を生成する中心
位相算出手段と、時間窓検出信号に応答して、前回の第
1の中心位相値を第2の中心位相値として記憶する中心
位相記憶手段と、第1の中心位相値と第2の中心位相値
とが近似しているか否かを判定し、近似している場合は
近似検出信号を出力する近似検出手段と、ゼロクロス検
出信号に対する近似検出信号の検出頻度を算出する頻度
算出手段と、近似検出信号の検出頻度に基づいて、入力
信号中にデータ信号が含まれているか否かを判別し、そ
の判別結果を示すデータ受信検出信号を出力する頻度判
別手段と、近似検出信号に応答して、第1の中心位相値
を蓄積し、その平均位相値を算出する平均位相算出手段
と、データ受信検出信号がデータ信号の非検出状態から
検出状態に変化したときは平均位相値を、非検出状態区
間では定常位相値を、それぞれ初期位相として位相カウ
ンタに設定する設定手段と、位相カウンタから出力され
る位相値に基づいて、クロックを生成するクロック生成
手段とを備えている。
【0022】請求項17に係る発明は、請求項16の発
明において、近似検出信号に応答して、位相カウンタか
ら出力される位相値を蓄積することにより、進み位相、
遅れ位相、同位相を判別し、当該判別結果に対応する補
正位相値を出力する位相補正手段をさらに備え、設定手
段は、データ受信検出信号がデータ信号の検出状態区間
では、補正位相値を初期位相として位相カウンタに設定
することを特徴とする。
【0023】請求項18に係る発明は、請求項16の発
明において、中心位相算出手段は、第1の位相値から第
2の位相値を減算して差の絶対値を求め、当該差の絶対
値が位相カウンタの1/2周期に相当する位相値以上の
ときは第1の位相値と第2の位相値と位相カウンタの1
周期に相当する位相値とを加算して1/2したものを第
1の中心位相値とし、当該差の絶対値が位相カウンタの
1/2周期に相当する位相値未満のときは第1の位相値
と第2の位相値とを加算して1/2したものを第1の中
心位相値とすることを特徴とする。
【0024】請求項19に係る発明は、請求項16の発
明において、平均位相算出手段は、現在の平均位相値か
ら第1の中心位相値を減算して差の絶対値を求め、当該
差の絶対値が位相カウンタの1/2周期に相当する位相
値以上のときは現在の平均位相値と第1の中心位相値と
位相カウンタの1周期に相当する位相値とを加算して1
/2したものを新たな平均位相値とし、当該差の絶対値
が位相カウンタの1/2周期に相当する位相値未満のと
きは現在の平均位相値と第1の中心位相値とを加算して
1/2したものを新たな平均位相値とすることを特徴と
する。
【0025】
【作用】請求項1に係る発明においては、ゼロクロス検
出信号に対する時間窓検出信号の検出頻度に基づいて、
入力信号中にデータ信号が含まれているか否かを判定す
るようにしている。すなわち、時間窓検出信号の出力数
は、データ信号の非受信時はゼロクロス間隔がランダム
になる特性から少なくなり、逆にデータ信号の受信時は
ゼロクロス間隔が規則的になり多くなるため、ゼロクロ
ス検出信号に対する時間窓検出信号の検出頻度に基づい
て、データ信号を検出したか否かを正確に判定すること
ができる。
【0026】請求項2に係る発明においては、ゼロクロ
ス検出手段と、時間窓生成手段と、時間窓検出手段とを
複数組設け、複数のゼロクロス検出信号に対する複数の
時間窓検出信号の検出頻度を算出し、各時間窓検出信号
の検出頻度に基づいて、各入力信号中にデータ信号が含
まれているか否かを判別することにより、複数の入力信
号が同時に入力された場合でも、1つの信号検出装置で
対処できるようにしている。
【0027】請求項3に係る発明においては、ゼロクロ
ス検出信号に対する近似検出信号の検出頻度から、入力
信号中にデータ信号が含まれているか否かを判定するよ
うにしている。すなわち、近似検出信号の出力数は、デ
ータ信号の非受信時はゼロクロス間隔がランダムになる
特性から少なくなり、逆にデータ信号の受信時はゼロク
ロス間隔が位相カウンタの1周期の整数倍になり多くな
るため、ゼロクロス検出信号に対する近似検出信号の検
出頻度から、データ信号を検出したか否かを正確に判定
することができる。
【0028】請求項4に係る発明においては、ゼロクロ
ス検出手段と、第1の位相記憶手段と、第2の位相記憶
手段と、中心位相算出手段と、中心位相記憶手段と、近
似検出手段とを複数組設け、複数のゼロクロス検出信号
に対する複数の近似検出信号の検出頻度を算出し、各近
似検出信号の検出頻度に基づいて、各入力信号中にデー
タ信号が含まれているか否かを判別することにより、複
数の入力信号が同時に入力された場合でも、1つの信号
検出装置で対処できるようにしている。
【0029】請求項5に係る発明においては、第1の位
相値から第2の位相値を減算して差の絶対値を求め、当
該差の絶対値が位相カウンタの1/2周期に相当する位
相値以上のときは第1の位相値と第2の位相値と位相カ
ウンタの1周期に相当する位相値とを加算して1/2し
たものを第1の中心位相値とし、当該差の絶対値が位相
カウンタの1/2周期に相当する位相値未満のときは第
1の位相値と第2の位相値とを加算して1/2したもの
を第1の中心位相値とすることにより、算術論理演算で
生じる不整合性を排除して正しい第1の中心位相値を得
るようにしている。
【0030】請求項6に係る発明においては、ゼロクロ
ス検出信号に対する近似検出信号の検出頻度に基づい
て、入力信号中にデータ信号が含まれているか否かを判
別するようにしている。すなわち、近似検出信号の出力
数は、データ信号の非受信時はゼロクロス間隔がランダ
ムになる特性から少なくなり、逆にデータ信号の受信時
はゼロクロス間隔が位相カウンタの1周期の整数倍にな
り多くなるため、ゼロクロス検出信号に対する近似検出
信号の検出頻度から、データ信号を検出したか否かを正
確に判定することができる。
【0031】請求項7に係る発明においては、ゼロクロ
ス検出手段と、時間窓生成手段と、時間窓検出手段と、
第1の位相記憶手段と、第2の位相記憶手段と、中心位
相算出手段と、中心位相記憶手段と、近似検出手段とを
複数組設け、複数のゼロクロス検出信号に対する複数の
近似検出信号の検出頻度を算出し、各近似検出信号の検
出頻度に基づいて、各入力信号中にデータ信号が含まれ
ているか否かを判別することにより、複数の入力信号が
同時に入力された場合でも、1つの信号検出装置で対処
できるようにしている。
【0032】請求項8に係る発明においては、第1の位
相値から第2の位相値を減算して差の絶対値を求め、当
該差の絶対値が位相カウンタの1/2周期に相当する位
相値以上のときは第1の位相値と第2の位相値と位相カ
ウンタの1周期に相当する位相値とを加算して1/2し
たものを第1の中心位相値とし、当該差の絶対値が位相
カウンタの1/2周期に相当する位相値未満のときは第
1の位相値と第2の位相値とを加算して1/2したもの
を第1の中心位相値とすることにより、算術論理演算で
生じる不整合性を排除して正しい第1の中心位相値を得
るようにしている。
【0033】請求項9に係る発明においては、請求項1
に係る信号検出装置と同様の方法で、時間窓検出信号の
検出頻度に基づいて、データ信号を検出するようにして
いる。また、時間窓検出信号に応答して蓄積された位相
カウンタの出力位相値から平均位相値を算出し、データ
受信検出信号がデータ信号の非検出状態から検出状態に
変化したときは平均位相値を、非検出状態区間では定常
位相値を、それぞれ初期位相として位相カウンタに設定
し、この位相カウンタの出力位相値に基づいて、クロッ
クを生成するようにしている。このように、本発明で
は、時間窓信号によってゼロクロス検出信号をフィルタ
リングするようにしているので、信頼性の低い位相情報
を排除し、信頼性の高い位相情報だけを選択して平均位
相値を算出することができる。そのため、信号検出時に
行う高速な初期同期が、信頼性の高い平均位相値を用い
て正確に行える。
【0034】請求項10に係る発明においては、ゼロク
ロス検出信号に応答して蓄積される位相カウンタの出力
位相値から、進み位相、遅れ位相、同位相を判別して、
それぞれに対応する補正位相値を求め、データ受信検出
信号がデータ信号の検出状態区間では、当該補正位相値
を初期位相として位相カウンタに設定することにより、
信号検出後に、高安定な同期が保持できるようにしてい
る。
【0035】請求項11に係る発明においては、現在の
平均位相値から位相カウンタの位相値を減算して差の絶
対値を求め、当該差の絶対値が位相カウンタの1/2周
期に相当する位相値以上のときは現在の平均位相値と位
相カウンタの位相値と位相カウンタの1周期に相当する
位相値とを加算して1/2したものを新たな平均位相値
とし、当該差の絶対値が位相カウンタの1/2周期に相
当する位相値未満のときは現在の平均位相値と位相カウ
ンタの位相値とを加算して1/2したものを新たな平均
位相値とすることにより、算術論理演算で生じる不整合
性を排除して正しい平均位相値を得るようにしている。
【0036】請求項12に係る発明においては、請求項
3に係る信号検出装置と同様の方法で、近似検出信号の
検出頻度に基づいて、データ信号を検出するようにして
いる。また、近似検出信号に応答して蓄積される第1の
中心位相値から、平均位相値を算出し、データ受信検出
信号がデータ信号の非検出状態から検出状態に変化した
ときは当該平均位相値を、非検出状態区間では定常位相
値を、それぞれ初期位相として位相カウンタに設定し、
この位相カウンタの出力位相値に基づいて、クロックを
生成するようにしている。このように、本発明では、時
間窓信号によってゼロクロス検出信号をフィルタリング
し、かつ中心位相算出手段で第1および第2の位相値の
中心位相を算出するようにしているので、信頼性の低い
位相情報を排除し、信頼性の高い位相情報だけを選択し
て平均位相値を算出することができる。そのため、信号
検出時に行う高速な初期同期が、信頼性の高い平均位相
値を用いて正確に行える。
【0037】請求項13に係る発明においては、近似検
出信号に応答して蓄積される位相カウンタの出力位相値
から、進み位相、遅れ位相、同位相を判別して、それぞ
れに対応する補正位相値を求め、データ受信検出信号が
データ信号の検出状態区間では、当該補正位相値を初期
位相として位相カウンタに設定することにより、信号検
出後に、高安定な同期が保持できるようにしている。
【0038】請求項14に係る発明においては、第1の
位相値から第2の位相値を減算して差の絶対値を求め、
当該差の絶対値が位相カウンタの1/2周期に相当する
位相値以上のときは第1の位相値と第2の位相値と位相
カウンタの1周期に相当する位相値とを加算して1/2
したものを第1の中心位相値とし、当該差の絶対値が位
相カウンタの1/2周期に相当する位相値未満のときは
第1の位相値と第2の位相値とを加算して1/2したも
のを第1の中心位相値とすることにより、算術論理演算
で生じる不整合性を排除して正しい第1の中心位相値を
得るようにしている。
【0039】請求項15に係る発明においては、現在の
平均位相値から第1の中心位相値を減算して差の絶対値
を求め、当該差の絶対値が位相カウンタの1/2周期に
相当する位相値以上のときは現在の平均位相値と第1の
中心位相値と位相カウンタの1周期に相当する位相値と
を加算して1/2したものを新たな平均位相値とし、当
該差の絶対値が位相カウンタの1/2周期に相当する位
相値未満のときは現在の平均位相値と第1の中心位相値
とを加算して1/2したものを新たな平均位相値とする
ことにより、算術論理演算で生じる不整合性を排除して
正しい平均位相値を得るようにしている。
【0040】請求項16に係る発明においては、請求項
6に係る信号検出装置と同様の方法で、近似検出信号の
検出頻度に基づいて、データ信号を検出するようにして
いる。また、近似検出信号に応答して蓄積される第1の
中心位相値から、平均位相値を算出し、データ受信検出
信号がデータ信号の非検出状態から検出状態に変化した
ときは平均位相値を、非検出状態区間では定常位相値
を、それぞれ初期位相として位相カウンタに設定し、こ
の位相カウンタの出力位相値に基づいて、クロックを生
成するようにしている。このように、本発明では、時間
窓信号によってゼロクロス検出信号をフィルタリング
し、かつ中心位相算出手段で第1および第2の位相値の
中心位相を算出するようにしているので、信頼性の低い
位相情報を排除し、信頼性の高い位相情報だけを選択し
て平均位相値を算出することができる。そのため、信号
検出時に行う高速な初期同期が、信頼性の高い平均位相
値を用いて正確に行える。
【0041】請求項17に係る発明においては、近似検
出信号に応答して蓄積される位相カウンタの出力位相値
から、進み位相、遅れ位相、同位相を判別して、それぞ
れに対応する補正位相値を求め、データ受信検出信号が
データ信号の検出状態区間では、当該補正位相値を初期
位相として位相カウンタに設定することにより、信号検
出後に、高安定な同期が保持できるようにしている。
【0042】請求項18に係る発明においては、第1の
位相値から第2の位相値を減算して差の絶対値を求め、
当該差の絶対値が位相カウンタの1/2周期に相当する
位相値以上のときは第1の位相値と第2の位相値と位相
カウンタの1周期に相当する位相値とを加算して1/2
したものを第1の中心位相値とし、当該差の絶対値が位
相カウンタの1/2周期に相当する位相値未満のときは
第1の位相値と第2の位相値とを加算して1/2したも
のを第1の中心位相値とすることにより、算術論理演算
で生じる不整合性を排除して正しい第1の中心位相値を
得るようにしている。
【0043】請求項19に係る発明においては、現在の
平均位相値から第1の中心位相値を減算して差の絶対値
を求め、当該差の絶対値が位相カウンタの1/2周期に
相当する位相値以上のときは現在の平均位相値と第1の
中心位相値と位相カウンタの1周期に相当する位相値と
を加算して1/2したものを新たな平均位相値とし、当
該差の絶対値が位相カウンタの1/2周期に相当する位
相値未満のときは現在の平均位相値と第1の中心位相値
とを加算して1/2したものを新たな平均位相値とする
ことにより、算術論理演算で生じる不整合性を排除して
正しい平均位相値を得るようにしている。
【0044】
【実施例】
(1)第1の実施例 図1は、本発明の第1の実施例に係る信号検出装置を含
むクロック再生装置の構成を示すブロック図である。図
1において、本クロック再生装置は、ゼロクロス検出部
1aおよび1bと、時間窓生成部2aおよび2bと、時
間窓検出部3aおよび3bと、第1の位相記憶部4aお
よび4bと、第2の位相記憶部5aおよび5bと、中心
位相算出部6aおよび6bと、中心位相記憶部7aおよ
び7bと、近似検出部8aおよび8bと、頻度算出部1
7と、平均位相算出部18と、位相補正部19と、頻度
判別部20と、設定部21と、位相カウンタ22と、ク
ロック生成部23とを備えている。なお、ゼロクロス検
出部1aおよび1bと、時間窓生成部2aおよび2b
と、時間窓検出部3aおよび3bと、第1の位相記憶部
4aおよび4bと、第2の位相記憶部5aおよび5b
と、中心位相算出部6aおよび6bと、中心位相記憶部
7aおよび7bと、近似検出部8aおよび8bとは、そ
れぞれ、Iチャネル信号およびQチャネル信号を処理す
るために設けられている。
【0045】ゼロクロス検出部1aおよび1bは、それ
ぞれ、IチャネルおよびQチャネルの入力信号からゼロ
クロス検出信号を出力する。時間窓生成部2aおよび2
bは、ゼロクロス検出信号を時間基準として、時間窓信
号を生成し出力する。時間窓検出部3aおよび3bは、
ゼロクロス検出信号と時間窓信号とから時間窓検出信号
を生成し出力する。位相カウンタ22は、入力信号のシ
ンボル速度の整数倍でカウント動作を行う。第1の位相
記憶部4aおよび4bは、ラッチ等によって構成され、
時間窓検出信号に応答して、位相カウンタ22の位相値
を第1の位相値として記憶する。第2の位相記憶部5a
および5bは、ラッチ等によって構成され、時間窓検出
信号に応答して、前回の第1の位相値を第2の位相値と
して記憶する。中心位相算出部6aおよび6bは、第1
の位相値と第2の位相値とから第1の中心位相値を算出
し出力する。中心位相記憶部7aおよび7bは、ラッチ
等によって構成され、時間窓検出信号に応答して、前回
の第1の中心位相値を第2の中心位相値として記憶す
る。近似検出部8aおよび8bは、第1および第2の中
心位相値から近似検出信号を生成し出力する。頻度算出
部17は、所定個数のゼロクロス検出信号に対する近似
検出信号の検出頻度を算出する。頻度判別部20は、検
出頻度に基づいて、データ受信検出信号を出力する。平
均位相算出部18は、近似検出信号に応答して、第1の
中心位相値を蓄積することにより、平均位相値を算出し
出力する。位相補正部19は、近似検出信号に応答し
て、第1の中心位相値を蓄積することにより、進み位
相、遅れ位相、同位相を判別し、対応する補正位相値を
出力する。設定部21は、データ受信検出信号に応じ
て、平均位相値、定常位相値、補正位相値のいずれか
を、初期位相として位相カウンタ22に設定する。クロ
ック生成部23は、デコーダ等によって構成され、位相
カウンタ22の出力からクロック(CLK)を生成す
る。
【0046】なお、上記位相カウンタ22は、図示しな
い内部発振器で生成される自立クロック(入力信号のシ
ンボル速度の16倍の周波数を有している)をカウント
しており、そのカウント値は、入力信号の位相を検出
し、またクロックを作成するための位相値として用いら
れる。通常、位相カウンタ22は、16個の自立クロッ
クをカウントする毎に桁上げされて、そのカウント値は
初期値0に戻る。従って、位相カウンタ22から得られ
る位相値は、0〜15の16種類である。しかしなが
ら、この位相カウンタ22は、初期位相が設定可能な4
ビット16進のプログラマブルカウンタによって構成さ
れており、設定部21によって初期位相が設定された場
合は、この初期位相から自立クロックのカウントを開始
する。従って、この場合、カウント開始から桁上げまで
の時間が、設定された初期位相の値に応じて短くなる。
【0047】次に、図1に示すクロック再生装置の動作
について説明する。なお、本実施例のクロック再生装置
への入力信号は、前処理段階で受信された電波がスペク
トル逆拡散された後、QPSK復調された信号とし、I
ch(Iチャネル)とQch(Qチャネル)の2系統が
存在するものとする。また、1周期を16分割した場合
を想定して、本実施例のクロック再生装置の動作を説明
する。
【0048】まず、ゼロクロス検出部1aは、Ich系
統の入力信号のゼロクロスポイント(すなわち、立ち上
がりエッジおよび立ち下がりエッジ)を抽出することに
より、図2に示すようなゼロクロス検出信号を生成し、
出力する。次に、時間窓生成部2aは、前述の自立クロ
ックを分周し、かつ上記ゼロクロス検出信号を時間基準
としてそのパルス幅および位相を調整することにより、
図2に示すような、最初のゼロクロス検出信号を起点と
し、かつ入力信号のシンボル速度に対応する1周期毎の
位置を中心とした一定幅を有する時間窓信号を生成し出
力する。時間窓検出部3aは、ゼロクロス検出信号と時
間窓信号との論理積を演算することにより、図2に示す
ような時間窓検出信号を生成し出力する。このような動
作により、ゼロクロス検出信号が自立クロックに同期し
たタイミングで発生しているか否かを、時間窓検出信号
に基づいて知ることができる。第1の位相記憶部4a
は、この時間窓検出信号をトリガとして、位相カウンタ
22の位相値を第1の位相値として記憶する。同様に、
第2の位相記憶部5aも時間窓検出信号をトリガとし
て、前回の第1の位相値を第2の位相値として記憶す
る。そのため、時間的に前後する2つの位相値が得られ
ることになる。
【0049】次に、中心位相算出部6aは、前述の自立
クロックに対するゼロクロス検出信号の位相のずれを平
滑化するために、上記第1および第2の位相値から第1
の中心位相値を演算する。すなわち、中心位相算出部6
aは、第1および第2の位相記憶部4aおよび5aに記
憶された第1および第2の位相値間の差の絶対値を求
め、当該絶対値が1/2周期(ここでは、1周期を16
としているので8)以上になるか、1/2周期未満にな
るかを判別し、この判別結果に応じて、異なるアルゴリ
ズムで第1の中心位相を演算するようにしている。例え
ば、図3(a)に示すように第1の位相値(15)と第
2の位相値(3)との差の絶対値(12)が1/2周期
(8)以上の場合、中心位相算出部6aは、2つの位相
値と1周期(16)との和を求める。この例では、和は
(34)となるが、桁上がりを1桁(ビット)に制限す
るため、実際には桁上がり分は無視されて(2)とな
る。そして、この和(2)の1/2を第1の中心位相値
(1)として出力する。また、図3(b)の他の例に示
すように、第1の位相値(1)と第2の位相値(5)と
の差の絶対値(4)が1/2周期(8)未満になる場
合、中心位相算出部6aは、2つの位相値の和(6)の
1/2を第1の中心位相値(3)として出力する。この
ような操作により、算術演算で生じる不整合性を排除し
て正しい第1の中心位相値を得ることができる。
【0050】次に、中心位相記憶部7aは、時間窓検出
部3aからの時間窓検出信号をトリガとして前回の第1
の中心位相値を、第2の中心位相値として記憶する。そ
のため、時間的に前後する2つの中心位相値が得られる
ことになる。これら第1および第2の中心位相値は、平
滑化演算によって求められた仮想的な位相値であるが、
本実施例では、これら仮想的な位相値に基づいて入力信
号の初期平均位相を検出するようにしている。これによ
って、データ信号入力当初の急峻な位相の変化が平均化
され、初期位相の粗調整を正確に行うことができる。
【0051】次に、近似検出部8aは、上記第1および
第2の中心位相値の差の絶対値が予め決められた基準値
より小さい場合、または1周期から基準値を引いた値よ
りも大きな場合に、第1および第2の中心位相値が互い
に近似していると判断し、例えばハイレベルの近似検出
信号を出力する。それ以外の場合、近似検出部8aは、
第1および第2の中心位相値が近似していないと判断
し、近似検出信号を出力しない。
【0052】なお、Qch系統の入力信号は、ゼロクロ
ス検出部1bと、時間窓生成部2bと、時間窓検出部3
bと、第1の位相記憶部4bと、第2の位相記憶部5b
と、中心位相算出部6bと、中心位相記憶部7bと、近
似検出部8bとによって、上記Ich系統の入力信号と
同様に処理される。
【0053】頻度算出部17は、ゼロクロス検出部1a
および1bから一定パルス数のゼロクロス検出信号(任
意に設定できるが、本実施例では15パルスに選んでい
る)が与えられる間に、近似検出部8aおよび8bから
到来する近似検出信号のパルスの総数(以下、検出頻度
と称す)を、ゼロクロス検出信号毎に算出して出力す
る。データ信号を受信していない状態では、入力信号の
ランダム性は大であるため、近似検出信号の検出頻度は
小さくなる。一方、データ信号を受信している状態で
は、入力信号のランダム性は小さいので、近似検出信号
の検出頻度は大きくなる。
【0054】頻度判別部20は、頻度算出部17で算出
された検出頻度が受信検出基準値(本実施例では7に選
んでいる)よりも大きくなった場合には、データ信号を
検出したと判断し、ハイレベルのデータ受信検出信号を
出力する。また、検出頻度が非受信検出基準値(本実施
例では2に選んでいる)よりも小さくなった場合には、
データ信号を検出していないと判断し、ローレベルのデ
ータ受信検出信号を出力する。
【0055】平均位相算出部18は、近似検出部8a,
8bから近似検出信号が与えられる毎に、現在の平均位
相値(平均位相算出部18内に記憶保持されており、毎
回更新される)から第1の中心位相値(中心位相算出部
6a,6bから与えられる)を減算して、差の絶対値を
求め、当該差の絶対値が1/2周期以上のときは、現在
の平均位相値と第1の中心位相値と1周期(16)とを
加算して1/2したものを新たな平均位相値として現在
の平均位相値を書き換え、当該差の絶対値が1/2周期
未満のときは、現在の平均位相値と第1の中心位相値と
を加算して1/2したものを新たな平均位相値として現
在の平均値を書き換える。
【0056】位相補正部19は、中心位相算出部6a,
6bから与えられる第1の中心位相値を、図4に示すよ
うに変換して符号化加算値を生成する。このとき、蓄積
値の桁(ビット)数に揃えるように位相値の最上位桁
(最上位ビット、MSB)を複数コピーすることで、図
5に示すように、0〜15を示す位相値を−8〜7の符
号化された(すなわち、負領域を2の補数で表現した)
加算値に変換することができる。例えば、位相値が負領
域に相当する「1100」=12の場合、符号化加算値
は「11111100」になるが、この符号化加算値の
LSB4ビット「1100」は、「0100」=4の2
の補数「1100」=−4になっている。一方、位相値
が正領域に相当する「0011」=3の場合、符号化加
算値は「00000011」になるが、この符号化加算
値のLSB4ビット「0011」は、そのまま3を示し
ている。また、位相補正部19は、この符号化加算値
を、近似検出部8a,8bから近似検出信号が与えられ
る毎に、現在の蓄積値(位相補正部19内に記憶保持さ
れており、毎回更新される)と加算して新たな蓄積値を
演算する。そして、この演算された新たな蓄積値が予め
設定された正または負の基準値に達した場合に、位相補
正部19は、それぞれ進み位相または遅れ位相と判断
し、それ以外では同位相と判断して、これらに対応した
補正位相値を出力する。
【0057】設定部21は、図6に示すように、頻度判
別部20からのデータ受信検出信号がデータ信号の非検
出状態を示すときは、定常位相値0を、初期位相として
位相カウンタ22に設定する。また、データ受信検出信
号が非検出状態から検出状態に変化したときは、平均位
相算出部18によって算出された平均位相値を、初期位
相として位相カウンタ22に設定する。これによってク
ロック(CLK)の位相の粗調整が行われる。また、デ
ータ受信検出信号が、検出状態を示すときは、位相補正
部19によって演算された補正位相値を、初期位相とし
て位相カウンタ22に設定する。これによってクロック
(CLK)の位相の微調整が行われる。位相カウンタ2
2は、初期位相から前述の自立クロックのカウントを行
い、カウント値に対応する位相値を出力する。クロック
生成部22は、位相カウンタ21の位相値をデーコード
することにより、当該位相値と図7に示すような関係を
有する1周期のクロック(CLK)を生成する。すなわ
ち、クロック生成部2の出力は、位相カウンタ22の
位相値が0から7の間はローベル、当該位相値が8から
15の間はハイレベルとなる。
【0058】以上説明したように、近似検出部8a、8
bにおける近似検出は、データ信号の非受信時はゼロク
ロス間隔がランダムになる特性から検出数が少なくな
り、逆にデータ信号の受信時はゼロクロス間隔が自立ク
ロックの1周期の整数倍になるため検出数が多くなる。
従って、一定数のゼロクロス検出信号に対する近似検出
信号の検出頻度から、データ信号を検出したか否かを正
確に判定することができる。また、上記実施例では、時
間窓信号によってゼロクロス検出信号をフィルタリング
し、かつ中心位相算出部6a、6bで中心位相を算出す
ることにより、信頼性の低い位相情報を排除し、信頼性
の高い位相情報だけを選択して平均位相値や補正位相値
を算出できる。そのため、信号検出時に行う高速な初期
同期が信頼性の高い平均位相値を用いて正確に行え、ま
た信号検出後は信頼性の高い補正位相値を用いて高安定
な同期を保持することができる。
【0059】(2)第2の実施例 図8は、本発明の第2の実施例に係る信号検出装置を含
むクロック再生装置の構成を示すブロック図である。こ
の第2の実施例は、1系統の入力信号のみを処理する点
と、第1および第2の位相記憶部,中心位相算出部,中
心位相記憶部,近似検出部を省略した点とが前述の第1
の実施例(図1参照)と異なっている。図8において、
本実施例のクロック再生装置は、入力信号からゼロクロ
ス検出信号を出力するゼロクロス検出部1と、ゼロクロ
ス検出信号を時間基準として時間窓信号を生成し出力す
る時間窓生成部2と、ゼロクロス検出信号と時間窓信号
から時間窓検出信号を生成し出力する時間窓検出部3
と、初期位相を設定可能であり入力信号のシンボル速度
の整数倍でカウント動作を行う位相カウンタ22と、一
定数のゼロクロス検出信号に対する時間窓検出信号の検
出頻度を算出する頻度算出部17と、頻度算出部17で
算出された検出頻度に基づいてデータ信号の有無を判別
しデータ受信検出信号を出力する頻度判別部20と、時
間窓検出信号に応答して位相カウンタ22の位相値を蓄
積し平均位相値を算出する平均位相算出部18と、時間
窓検出信号に応答して位相カウンタ22の位相値を蓄積
し進み位相、遅れ位相、同位相を判別し対応する補正位
相値を出力する位相補正部19と、データ受信検出信号
に応じて、平均位相値、定常位相値、補正位相値のいず
れかを、初期位相として位相カウンタ22に設定する設
定部21と、位相カウンタ22から出力される位相値に
基づいてクロック(CLK)を生成するクロック生成部
23とを備えている。
【0060】次に、図8に示すクロック再生装置の動作
について説明する。なお、以下には、1周期を16分割
した場合を想定して、本実施例のクロック再生装置の動
作を説明する。まず、ゼロクロス検出部1は、入力信号
のゼロクロスポイントを抽出することにより、図2に示
すようなゼロクロス検出信号を生成し出力する。次に、
時間窓生成部2は、図示しない内部発振器により生成さ
れる自立クロックを分周し、かつ上記ゼロクロス検出信
号を時間基準としてそのパルス幅および位相を調整する
ことにより、図2に示すような、最初のゼロクロス検出
信号を起点とし、かつ入力信号のシンボル速度に対応す
る1周期毎の位置を中心とした一定幅を有する時間窓信
号を生成し出力する。時間窓検出部3は、ゼロクロス検
出信号と時間窓信号との論理積を演算することにより、
図2に示すような時間窓検出信号を生成し出力する。こ
のような動作により、ゼロクロス検出信号が自立クロッ
クに同期したタイミングで発生しているか否かを、時間
窓検出信号に基づいて知ることができる。
【0061】頻度算出部17は、ゼロクロス検出部1か
ら一定パルス数のゼロクロス検出信号(任意に設定でき
るが、本実施例では15パルスに選んでいる)が与えら
れる間に、時間窓検出部3から到来する時間窓検出信号
の総数(以下、検出頻度と称す)を、ゼロクロス検出信
号毎に算出して出力する。データ信号を受信していない
状態では、入力信号のランダム性は大であるため、時間
窓検出信号の検出頻度は小さくなる。一方、データ信号
を受信している状態では、入力信号のランダム性は小さ
いので、時間窓検出信号の検出頻度は大きくなる。
【0062】頻度判別部20は、上記時間窓検出信号の
検出頻度が受信検出基準値(本実施例では7に選んでい
る)より大きな場合には、データ信号を検出したと判断
し、例えばハイレベルのデータ受信検出信号を出力す
る。また、時間窓検出信号の検出頻度が非受信検出基準
値(本実施例では2に選んでいる)より小さな場合に
は、データ信号を検出していないと判断し、例えばロー
レベルのデータ受信検出信号を出力する。
【0063】また、平均位相算出部18は、時間窓検出
部3からの時間窓検出信号毎に現在の平均位相値から位
相カウンタ22の出力位相値を減算して、その絶対値を
求め、当該絶対値が1/2周期以上のときは、現在の平
均位相値と位相カウンタ22の出力位相値と1周期(1
6)とを加算して1/2したものを新たな平均位相値と
して現在の平均位相値を書き換え、当該絶対値が1/2
周期未満のときは、現在の平均位相値と位相カウンタ2
2の出力位相値とを加算して1/2したものを新たな平
均位相値として現在の平均位相値を書き換える。
【0064】位相補正部19は、位相カウンタ22の出
力位相値を図4に示すように変換して符号化加算値を生
成する。このとき、蓄積値の桁(ビット)数に揃えるよ
うに位相値の最上位桁(最上位ビット、MSB)を複数
コピーすることで、図5に示すように、0〜15を示す
位相値を−8〜7の符号化された(すなわち、負領域を
2の補数で表現した)加算値に変換することができる。
このことは、第1の実施例と同様である。また、位相補
正部19は、この符号化加算値を、時間窓検出部3から
時間窓検出信号が与えられる毎に、現在の蓄積値(位相
補正部19内に記憶保持されており、毎回更新される)
と加算して新たな蓄積値を演算する。そして、この演算
された新たな蓄積値が予め設定された正または負の基準
値に達した場合に、位相補正部19は、それぞれ進み位
相または遅れ位相と判断し、それ以外では同位相と判断
して、これらに対応した補正位相値を出力する。
【0065】設定部21は、図6に示すように、頻度判
別部20からのデータ受信検出信号がデータ信号の非検
出状態を示すときは定常位相値0を、データ受信検出信
号が非検出状態から検出状態に変化したときは平均位相
算出部18によって算出された平均位相値を、データ検
出信号が検出状態を示すときは位相補正部19によって
演算された補正位相値を、それぞれ初期位相として位相
カウンタ22に設定する。位相カウンタ22は、初期位
相から前述の自立クロックのカウントを行い、カウント
値に対応する位相値を出力する。クロック生成部22
は、位相カウンタ21の位相値をデーコードすることに
より、図7に示すような1周期のクロック(CLK)を
生成する。
【0066】以上説明したように、時間窓検出部3にお
ける時間窓検出信号の出力数は、データ信号の非受信時
はゼロクロス間隔がランダムになる特性から少なくな
り、逆にデータ信号の受信時はゼロクロス間隔が自立ク
ロックの1周期の整数倍になるため多くなる。従って、
一定数のゼロクロス検出信号に対する時間窓検出信号の
検出頻度から、データ信号を検出したか否かを正確に判
定することができる。また、上記実施例では、時間窓信
号によってゼロクロス検出信号をフィルタリングするこ
とにより、信頼性の低い位相情報を排除し、信頼性の高
い位相情報だけを選択して平均位相値や補正位相値を算
出できる。そのため、信号検出時に行う高速な初期同期
が平均位相値を用いて正確に行え、かつ信号検出後は補
正位相値を用いて高安定な同期を保持することができ
る。
【0067】なお、上記第2の実施例は、1系統の入力
信号を処理するように構成されているが、前述の第1の
実施例と同様に、複数系統の入力信号を処理するように
構成されてもよい。この場合、ゼロクロス検出部1と、
時間窓生成部2と、時間窓検出部3とを複数組設け、頻
度算出部17が複数のゼロクロス検出信号に対する複数
の時間窓検出信号の検出頻度を算出するようにすればよ
い。
【0068】(3)第3の実施例 図9は、本発明の第3の実施例に係る信号検出装置を含
むクロック再生装置の構成を示すブロック図である。こ
の第3の実施例は、1系統の入力信号のみを処理する点
と、時間窓生成部および時間窓検出部を省略したと点が
前述の第1の実施例(図1参照)と異なっている。図9
において、本実施例のクロック再生装置は、入力信号か
らゼロクロス検出信号を出力するゼロクロス検出部1
と、初期位相の設定可能であり入力信号のシンボル速度
の整数倍でカウント動作を行う位相カウンタ22と、ゼ
ロクロス検出信号に応答して位相カウンタの出力位相値
を第1の位相値として記憶する第1の位相記憶部4と、
ゼロクロス検出信号に応答して前回の第1の位相値を第
2の位相値として記憶する第2の位相記憶部5と、第1
および第2の位相値から位相変動が平滑化された第1の
中心位相値を算出する中心位相算出部6と、ゼロクロス
検出信号に応答して前回の第1の中心位相値を第2の中
心位相値として記憶する中心位相記憶部7と、第1およ
び第2の中心位相値が近似しているか否かを判定し近似
検出信号を出力する近似検出部8と、一定数のゼロクロ
ス検出信号に対する近似検出信号の検出頻度を算出する
頻度算出部17と、近似検出信号の検出頻度に基づいて
データ受信検出信号を出力する頻度判別部20と、近似
検出信号に応答して第1の中心位相値を蓄積し平均位相
値を算出する平均位相算出部18と、近似検出信号に応
答して第1の中心位相値を蓄積し、当該蓄積値から進み
位相、遅れ位相、同位相を判別して対応する補正位相値
を出力する位相補正部19と、データ受信検出信号に応
じて平均位相値,定常位相値,補正位相値のいずれかを
選択し、初期位相として位相カウンタ22に設定する設
定部21と、位相カウンタ22の出力位相に基づいてク
ロック(CLK)を生成するクロック生成部23とを備
えている。
【0069】次に、図9に示すクロック再生装置の動作
について説明する。なお、以下には、1周期を16分割
した場合を想定して、本実施例のクロック再生装置の動
作を説明する。まず、ゼロクロス検出部1は、入力信号
のゼロクロスポイントを抽出することにより、図2に示
すようなゼロクロス検出信号を生成し出力する。このゼ
ロクロス検出信号をトリガとして、第1の位相記憶部4
は、位相カウンタ22の出力位相値を第1の位相値とし
て記憶する。同様に、第2の位相記憶部5もゼロクロス
検出信号をトリガとして、前回の第1の位相値を第2の
位相値として記憶する。そのため、時間的に前後する2
つの位相値が得られることになる。
【0070】次に、中心位相算出部6は、図示しない内
部発振器により生成された自立クロックに対するゼロク
ロス検出信号の位相のずれを平滑化するために、上記第
1および第2の位相値から第1の中心位相値を演算す
る。すなわち、中心位相算出部6は、第1および第2の
位相記憶部4および5に記憶された第1および第2の位
相値間の差の絶対値を求め、当該絶対値が1/2周期
(ここでは、1周期を16としているので8)以上にな
るか、1/2周期未満になるかを判別し、この判別結果
に応じて、異なるアルゴリズムで第1の中心位相を演算
するようにしている。それぞれのアルゴリズムは、図3
を参照して説明された第1の実施例の中心位相算出部6
aで実行されるアルゴリズムと同様であるので、その詳
細な説明を省略する。
【0071】次に、中心位相記憶部7は、時間窓検出部
3からの時間窓検出信号をトリガとして前回の第1の中
心位相値を、第2の中心位相値として記憶する。そのた
め、時間的に前後する2つの中心位相値が得られること
になる。これら第1および第2の中心位相値は、平滑化
演算によって求められた仮想的な位相値であるが、本実
施例では、これら仮想的な位相値に基づいて入力信号の
初期平均位相を検出するようにしている。これによっ
て、データ信号入力当初の急峻な位相の変化が平均化さ
れ、初期位相の粗調整を正確に行うことができる。
【0072】次に、近似検出部8は、上記第1および第
2の中心位相値の差の絶対値が予め決められた基準値よ
り小さい場合、または1周期から基準値を引いた値より
も大きな場合に、第1および第2の中心位相値が互いに
近似していると判断し、例えばハイレベルの近似検出信
号を出力する。それ以外の場合、近似検出部8は、第1
および第2の中心位相値が近似していないと判断し、近
似検出信号を出力しない。
【0073】本実施例における頻度算出部17、平均位
相算出部18、位相補正部19、頻度判別部20、設定
部21、位相カウンタ22およびクロック生成部23の
動作は、前述の第1の実施例におけるそれらの動作と同
様であるので、重複を避けるため、ここではその説明を
省略する。
【0074】以上説明したように、近似検出部8におけ
る近似検出は、データ信号の非受信時はゼロクロス間隔
がランダムになる特性から検出数が少なくなり、逆にデ
ータ信号の受信時はゼロクロス間隔が自立クロックの1
周期の整数倍になるため検出数が多くなる。従って、一
定数のゼロクロス検出信号に対する近似検出信号の検出
頻度から、データ信号を検出したか否かを正確に判定す
ることができる。また、上記実施例では、中心位相算出
部6a、6bで中心位相を算出することにより、信頼性
の低い位相情報を排除し、信頼性の高い位相情報だけを
選択して平均位相値や補正位相値を算出できる。そのた
め、信号検出時に行う高速な初期同期が平均位相値を用
いて正確に行え、また信号検出後は補正位相値を用いて
高安定な同期を保持することができる。
【0075】なお、上記第3の実施例は、1系統の入力
信号を処理するように構成されているが、前述の第1の
実施例と同様に、複数系統の入力信号を処理するように
構成されてもよい。この場合、ゼロクロス検出部1と、
第1および第2の位相記憶部4および5と、中心位相算
出部6と、中心位相記憶部7と、近似検出部8とを複数
組設け、頻度算出部17が複数のゼロクロス検出信号に
対する複数の近似検出信号の検出頻度を算出するように
すればよい。
【0076】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ゼロクロス検
出信号に対する時間窓検出信号の検出頻度に基づいて、
入力信号中にデータ信号が含まれているか否かを判定す
るようにしているので、受信電界レベルの強弱にかかわ
らず、データ信号の有無を正確に検出することができ
る。
【0077】請求項2,4または7の発明によれば、複
数の入力信号が同時に入力された場合でも、1つの信号
検出装置で対処することができるので、全体としての装
置を小型化することができるとともに、複数の信号の位
相情報を用いることができるので、さらに正確で高速な
信号検出ができる。
【0078】請求項3または6の発明によれば、ゼロク
ロス検出信号に対する近似検出信号の検出頻度に基づい
て、入力信号中にデータ信号が含まれているか否かを判
定するようにしているので、受信電界レベルの強弱にか
かわらず、データ信号の有無を正確に検出することがで
きる。
【0079】請求項5,8,14または18の発明によ
れば、第1の位相値から第2の位相値を減算して差の絶
対値を求め、当該差の絶対値が位相カウンタの1/2周
期に相当する位相値以上のときは第1の位相値と第2の
位相値と位相カウンタの1周期に相当する位相値とを加
算して1/2したものを第1の中心位相値とし、当該差
の絶対値が位相カウンタの1/2周期に相当する位相値
未満のときは第1の位相値と第2の位相値とを加算して
1/2したものを第1の中心位相値とするようにしてい
るので、算術論理演算で生じる不整合性を排除して正し
い第1の中心位相値を得ることができる。
【0080】請求項9の発明によれば、信号検出時に平
均位相値を用いて初期同期を行うようにしているので、
高速な同期が可能となり、従来のようにデータパケット
の先頭に長いプリアンブルパターンを設ける必要がな
い。また、時間窓信号によってゼロクロス検出信号をフ
ィルタリングするようにしているので、信頼性の低い位
相情報を排除し、信頼性の高い位相情報だけを選択して
平均位相値を算出することができる。その結果、信号検
出時に行う高速な初期同期を、信頼性の高い平均位相値
を用いて正確に行うことができる。
【0081】請求項10,13または17の発明によれ
ば、ゼロクロス検出信号に応答して蓄積される位相カウ
ンタの出力位相値から、進み位相、遅れ位相、同位相を
判別して、それぞれに対応する補正位相値を求め、デー
タ受信検出信号がデータ信号の検出状態区間では、当該
補正位相値を初期位相として位相カウンタに設定するよ
うにしているので、信号検出後に、高安定な同期を保持
することができる。
【0082】請求項11,15または19の発明によれ
ば、現在の平均位相値から位相カウンタの位相値を減算
して差の絶対値を求め、当該差の絶対値が位相カウンタ
の1/2周期に相当する位相値以上のときは現在の平均
位相値と位相カウンタの位相値と位相カウンタの1周期
に相当する位相値とを加算して1/2したものを新たな
平均位相値とし、当該差の絶対値が位相カウンタの1/
2周期に相当する位相値未満のときは現在の平均位相値
と位相カウンタの位相値とを加算して1/2したものを
新たな平均位相値とするようにしているので、算術論理
演算で生じる不整合性を排除して正しい平均位相値を得
ることができる。
【0083】請求項12または16の発明によれば、信
号検出時に平均位相値を用いて初期同期を行うようにし
ているので、高速な同期が可能となり、従来のようにデ
ータパケットの先頭に長いプリアンブルパターンを設け
る必要がない。また、時間窓信号によってゼロクロス検
出信号をフィルタリングし、かつ中心位相算出手段で第
1および第2の位相値の中心位相を算出するようにして
いるので、信頼性の低い位相情報を排除し、信頼性の高
い位相情報だけを選択して平均位相値を算出することが
できる。その結果、信号検出時に行う高速な初期同期
を、信頼性の高い平均位相値を用いて正確に行うことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る信号検出装置を含
むクロック再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施例における入力信号および
それによって生成される各種信号のタイミングチャート
である。
【図3】本発明の第1の実施例における中心位相値の算
出動作を説明するための模式図である。
【図4】本発明の第1の実施例における符号化加算値の
生成方法を説明するための模式図である。
【図5】本発明の第1の実施例において、位相カウンタ
の出力位相値と符号化加算値との対応関係を示す模式図
である。
【図6】本発明の第1の実施例において、位相カウンタ
への初期位相の設定態様を示すタイミングチャートであ
る。
【図7】本発明の第1の実施例において、位相カウンタ
の出力位相値とクロック波形との対応関係を示す模式図
である。
【図8】本発明の第2の実施例に係る信号検出装置を含
むクロック再生装置の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の第3の実施例に係る信号検出装置を含
むクロック再生装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1a,1b,1…ゼロクロス検出部 2a,2b,2…時間窓生成部 3a,3b,3…時間窓検出部 4a,4b,4…第1の位相記憶部 5a,5b,5…第2の位相記憶部 6a,6b,6…中心位相算出部 7a,7b,7…中心位相記憶部 8a,8b,8…近似検出部 17…頻度算出部 18…平均位相算出部 19…位相補正部 20…頻度判別部 21…設定部 22…位相カウンタ 23…クロック生成部 CLK…クロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−21988(JP,A) 特開 平4−222135(JP,A) 特開 平5−211498(JP,A) 特開 平5−153107(JP,A) 特開 平3−30539(JP,A) 特開 平3−22732(JP,A) 特開 平5−160827(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 7/10 H04L 7/02

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号にデータ信号が含まれているか
    否かを検出する信号検出装置であって、 前記入力信号のゼロクロスポイントを抽出することによ
    り、ゼロクロス検出信号を生成して出力するゼロクロス
    検出手段と、 前記ゼロクロス検出信号を時間基準として、一定の周期
    で時間窓を規定する時間窓信号を生成し出力する時間窓
    生成手段と、 前記時間窓信号により規定された時間窓を通過する前記
    ゼロクロス検出信号を抽出し、時間窓検出信号として出
    力する時間窓検出手段と、 前記ゼロクロス検出信号に対する前記時間窓検出信号の
    検出頻度を算出する頻度算出手段と、 前記時間窓検出信号の検出頻度に基づいて、前記入力信
    号中にデータ信号が含まれているか否かを判別する頻度
    判別手段とを備える、信号検出装置。
  2. 【請求項2】 複数の前記入力信号に対応して、前記ゼ
    ロクロス検出手段と、前記時間窓生成手段と、前記時間
    窓検出手段とが複数組設けられ、 前記頻度算出手段は、複数の前記ゼロクロス検出信号に
    対する複数の前記時間窓検出信号の検出頻度を算出し、 前記頻度判別手段は、各前記時間窓検出信号の検出頻度
    に基づいて、各前記入力信号中にデータ信号が含まれて
    いるか否かを判別することを特徴とする、請求項1に記
    載の信号検出装置。
  3. 【請求項3】 入力信号にデータ信号が含まれているか
    否かを検出する信号検出装置であって、 前記入力信号のゼロクロスポイントを抽出することによ
    り、ゼロクロス検出信号を生成して出力するゼロクロス
    検出手段と、 前記入力信号のシンボル速度の整数倍でカウント動作を
    行い、一定の周期で位相値をサイクリックに出力する位
    相カウンタと、 前記ゼロクロス検出信号に応答して、前記位相カウンタ
    から出力される位相値を第1の位相値として記憶する第
    1の位相記憶手段と、 前記ゼロクロス検出信号に応答して、前回の前記第1の
    位相値を第2の位相値として記憶する第2の位相記憶手
    段と、 前記第1および第2の位相値から位相の中心を算出して
    第1の中心位相値を生成する中心位相算出手段と、 前記ゼロクロス検出信号に応答して、前回の前記第1の
    中心位相値を第2の中心位相値として記憶する中心位相
    記憶手段と、 前記第1の中心位相値と前記第2の中心位相値とが近似
    しているか否かを判定し、近似している場合は近似検出
    信号を出力する近似検出手段と、 前記ゼロクロス検出信号に対する前記近似検出信号の検
    出頻度を算出する頻度算出手段と、 前記近似検出信号の検出頻度に基づいて、前記入力信号
    中にデータ信号が含まれているか否かを判別する頻度判
    別手段とを備える、信号検出装置。
  4. 【請求項4】 複数の前記入力信号に対応して、前記ゼ
    ロクロス検出手段と、前記第1の位相記憶手段と、前記
    第2の位相記憶手段と、前記中心位相算出手段と、前記
    中心位相記憶手段と、前記近似検出手段とが複数組設け
    られ、 前記頻度算出手段は、複数の前記ゼロクロス検出信号に
    対する複数の前記近似検出信号の検出頻度を算出し、 前記頻度判別手段は、各前記近似検出信号の検出頻度に
    基づいて、各前記入力信号中にデータ信号が含まれてい
    るか否かを判別することを特徴とする、請求項3に記載
    の信号検出装置。
  5. 【請求項5】 前記中心位相算出手段は、前記第1の位
    相値から前記第2の位相値を減算して差の絶対値を求
    め、当該差の絶対値が前記位相カウンタの1/2周期に
    相当する位相値以上のときは前記第1の位相値と前記第
    2の位相値と前記位相カウンタの1周期に相当する位相
    値とを加算して1/2したものを前記第1の中心位相値
    とし、当該差の絶対値が前記位相カウンタの1/2周期
    に相当する位相値未満のときは前記第1の位相値と前記
    第2の位相値とを加算して1/2したものを前記第1の
    中心位相値とする、請求項3に記載の信号検出装置。
  6. 【請求項6】 入力信号にデータ信号が含まれているか
    否かを検出する信号検出装置であって、 前記入力信号のゼロクロスポイントを抽出することによ
    り、ゼロクロス検出信号を生成して出力するゼロクロス
    検出手段と、 前記ゼロクロス検出信号を時間基準として、一定の周期
    で時間窓を規定する時間窓信号を生成し出力する時間窓
    生成手段と、 前記時間窓信号により規定された時間窓を通過する前記
    ゼロクロス検出信号を抽出し、時間窓検出信号として出
    力する時間窓検出手段と、 前記入力信号のシンボル速度の整数倍でカウント動作を
    行い、一定の周期で位相値をサイクリックに出力する位
    相カウンタと、 前記時間窓検出信号に応答して、前記位相カウンタから
    出力される位相値を第1の位相値として記憶する第1の
    位相記憶手段と、 前記時間窓検出信号に応答して、前回の前記第1の位相
    値を第2の位相値として記憶する第2の位相記憶手段
    と、 前記第1および第2の位相値から位相の中心を算出して
    第1の中心位相値を生成する中心位相算出手段と、 前記時間窓検出信号に応答して、前回の前記第1の中心
    位相値を第2の中心位相値として記憶する中心位相記憶
    手段と、 前記第1の中心位相値と前記第2の中心位相値とが近似
    しているか否かを判定し、近似している場合は近似検出
    信号を出力する近似検出手段と、 前記ゼロクロス検出信号に対する前記近似検出信号の検
    出頻度を算出する頻度算出手段と、 前記近似検出信号の検出頻度に基づいて、前記入力信号
    中にデータ信号が含まれているか否かを判別する頻度判
    別手段とを備える、信号検出装置。
  7. 【請求項7】 複数の前記入力信号に対応して、前記ゼ
    ロクロス検出手段と、前記時間窓生成手段と、前記時間
    窓検出手段と、前記第1の位相記憶手段と、前記第2の
    位相記憶手段と、前記中心位相算出手段と、前記中心位
    相記憶手段と 、前記近似検出手段とが複数組設けられ、 前記頻度算出手段は、複数の前記ゼロクロス検出信号に
    対する複数の前記近似検出信号の検出頻度を算出し、 前記頻度判別手段は、各前記近似検出信号の検出頻度に
    基づいて、各前記入力信号中にデータ信号が含まれてい
    るか否かを判別することを特徴とする、請求項6に記載
    の信号検出装置。
  8. 【請求項8】 前記中心位相算出手段は、前記第1の位
    相値から前記第2の位相値を減算して差の絶対値を求
    め、当該差の絶対値が前記位相カウンタの1/2周期に
    相当する位相値以上のときは前記第1の位相値と前記第
    2の位相値と前記位相カウンタの1周期に相当する位相
    値とを加算して1/2したものを前記第1の中心位相値
    とし、当該差の絶対値が前記位相カウンタの1/2周期
    に相当する位相値未満のときは前記第1の位相値と前記
    第2の位相値とを加算して1/2したものを前記第1の
    中心位相値とする、請求項6に記載の信号検出装置。
  9. 【請求項9】 入力信号中に含まれるデータ信号から、
    当該データ信号に同期するクロックを再生するクロック
    再生装置であって、 前記入力信号のゼロクロスポイントを抽出することによ
    り、ゼロクロス検出信号を生成して出力するゼロクロス
    検出手段と、 前記ゼロクロス検出信号を時間基準として、一定の周期
    で時間窓を規定する時間窓信号を生成し出力する時間窓
    生成手段と、 前記時間窓信号により規定された時間窓を通過する前記
    ゼロクロス検出信号を抽出し、時間窓検出信号として出
    力する時間窓検出手段と、 前記ゼロクロス検出信号に対する前記時間窓検出信号の
    検出頻度を算出する頻度算出手段と、 前記時間窓検出信号の検出頻度に基づいて、前記入力信
    号中にデータ信号が含まれているか否かを判別し、その
    判別結果を示すデータ受信検出信号を出力する頻度判別
    手段と、 初期位相を設定可能であり、かつ前記入力信号のシンボ
    ル速度の整数倍でカウント動作を行うことにより、一定
    の周期で位相値をサイクリックに出力する位相カウンタ
    と、 前記時間窓検出信号に応答して、前記位相カウンタから
    出力される位相値を蓄積し、その平均位相値を算出する
    平均位相算出手段と、 前記データ受信検出信号が前記データ信号の非検出状態
    から検出状態に変化したときは前記平均位相値を、非検
    出状態区間では定常位相値を、それぞれ前記初期位相と
    して前記位相カウンタに設定する設定手段と、 前記位相カウンタから出力される位相値に基づいて、前
    記クロックを生成するクロック生成手段とを備える、ク
    ロック再生装置。
  10. 【請求項10】 前記ゼロクロス検出信号に応答して、
    前記位相カウンタから出力される位相値を蓄積すること
    により、進み位相、遅れ位相、同位相を判別し、当該判
    別結果に対応する補正位相値を出力する位相補正手段を
    さらに備え、 前記設定手段は、前記データ受信検出信号が前記データ
    信号の検出状態区間では、前記補正位相値を前記初期位
    相として前記位相カウンタに設定することを特徴とす
    る、請求項9に記載のクロック再生装置。
  11. 【請求項11】 前記平均位相算出手段は、現在の平均
    位相値から前記位相カウンタの位相値を減算して差の絶
    対値を求め、当該差の絶対値が前記位相カウンタの1/
    2周期に相当する位相値以上のときは現在の平均位相値
    と前記位相カウンタの位相値と前記位相カウンタの1周
    期に相当する位相値とを加算して1/2したものを新た
    な平均位相値とし、当該差の絶対値が前記位相カウンタ
    の1/2周期に相当する位相値未満のときは現在の平均
    位相値と前記位相カウンタの位相値とを加算して1/2
    したものを新たな平均位相値とする、請求項9に記載の
    クロック再生装置。
  12. 【請求項12】 入力信号中に含まれるデータ信号か
    ら、当該データ信号に同期するクロックを再生するクロ
    ック再生装置であって、 前記入力信号のゼロクロスポイントを抽出することによ
    り、ゼロクロス検出信号を生成して出力するゼロクロス
    検出手段と、 初期位相を設定可能であり、かつ前記入力信号のシンボ
    ル速度の整数倍でカウント動作を行うことにより、一定
    の周期で位相値をサイクリックに出力する位相カウンタ
    と、 前記ゼロクロス検出信号に応答して、前記位相カウンタ
    から出力される位相値を第1の位相値として記憶する第
    1の位相記憶手段と、 前記ゼロクロス検出信号に応答して、前回の前記第1の
    位相値を第2の位相値として記憶する第2の位相記憶手
    段と、 前記第1および第2の位相値から位相の中心を算出して
    第1の中心位相値を生成する中心位相算出手段と、 前記ゼロクロス検出信号に応答して、前回の前記第1の
    中心位相値を第2の中心位相値として記憶する中心位相
    記憶手段と、 前記第1の中心位相値と前記第2の中心位相値とが近似
    しているか否かを判定し、近似している場合は近似検出
    信号を出力する近似検出手段と、 前記ゼロクロス検出信号に対する前記近似検出信号の検
    出頻度を算出する頻度算出手段と、 前記近似検出信号の検出頻度に基づいて、前記入力信号
    中にデータ信号が含まれているか否かを判別し、その判
    別結果を示すデータ受信検出信号を出力する頻度判別手
    段と、 前記近似検出信号に応答して、前記第1の中心位相値を
    蓄積し、その平均位相値を算出する平均位相算出手段
    と、 前記データ受信検出信号が前記データ信号の非検出状態
    から検出状態に変化したときは前記平均位相値を、非検
    出状態区間では定常位相値を、それぞれ前記初期位相と
    して前記位相カウンタに設定する設定手段と、 前記位相カウンタから出力される位相値に基づいて、前
    記クロックを生成するクロック生成手段とを備える、ク
    ロック再生装置。
  13. 【請求項13】 前記近似検出信号に応答して、前記位
    相カウンタから出力される位相値を蓄積することによ
    り、進み位相、遅れ位相、同位相を判別し、当該判別結
    果に対応する補正位相値を出力する位相補正手段をさら
    に備え、 前記設定手段は、前記データ受信検出信号が前記データ
    信号の検出状態区間では、前記補正位相値を前記初期位
    相として前記位相カウンタに設定することを特徴とす
    る、請求項12に記載のクロック再生装置。
  14. 【請求項14】 前記中心位相算出手段は、前記第1の
    位相値から前記第2の位相値を減算して差の絶対値を求
    め、当該差の絶対値が前記位相カウンタの1/2周期に
    相当する位相値以上のときは前記第1の位相値と前記第
    2の位相値と前記位相カウンタの1周期に相当する位相
    値とを加算して1/2したものを前記第1の中心位相値
    とし、当該差の絶対値が前記位相カウンタの1/2周期
    に相当する位相値未満のときは前記第1の位相値と前記
    第2の位相値とを加算して1/2したものを前記第1の
    中心位相値とする、請求項12に記載のクロック再生装
    置。
  15. 【請求項15】 前記平均位相算出手段は、現在の平均
    位相値から前記第1の中心位相値を減算して差の絶対値
    を求め、当該差の絶対値が前記位相カウンタの1/2周
    期に相当する位相値以上のときは現在の平均位相値と前
    記第1の中心位相値と前記位相カウンタの1周期に相当
    する位相値とを加算して1/2したものを新たな平均位
    相値とし、当該差の絶対値が前記位相カウンタの1/2
    周期に相当する位相値未満のときは現在の平均位相値と
    前記第1の中心位相値とを加算して1/2したものを新
    たな平均位相値とする、請求項12に記載のクロック再
    生装置。
  16. 【請求項16】 入力信号中に含まれるデータ信号か
    ら、当該データ信号に同期するクロックを再生するクロ
    ック再生装置であって、 前記入力信号のゼロクロスポイントを抽出することによ
    り、ゼロクロス検出信号を生成して出力するゼロクロス
    検出手段と、 前記ゼロクロス検出信号を時間基準として、一定の周期
    で時間窓を規定する時間窓信号を生成し出力する時間窓
    生成手段と、 前記時間窓信号により規定された時間窓を通過する前記
    ゼロクロス検出信号を抽出し、時間窓検出信号として出
    力する時間窓検出手段と、 初期位相を設定可能であり、かつ前記入力信号のシンボ
    ル速度の整数倍でカウント動作を行うことにより、一定
    の周期で位相値をサイクリックに出力する位相カウンタ
    と、 前記時間窓検出信号に応答して、前記位相カウンタから
    出力される位相値を第1の位相値として記憶する第1の
    位相記憶手段と、 前記時間窓検出信号に応答して、前回の前記第1の位相
    値を第2の位相値として記憶する第2の位相記憶手段
    と、 前記第1および第2の位相値から位相の中心を算出して
    第1の中心位相値を生成する中心位相算出手段と、 前記時間窓検出信号に応答して、前回の前記第1の中心
    位相値を第2の中心位相値として記憶する中心位相記憶
    手段と、 前記第1の中心位相値と前記第2の中心位相値とが近似
    しているか否かを判定し、近似している場合は近似検出
    信号を出力する近似検出手段と、 前記ゼロクロス検出信号に対する前記近似検出信号の検
    出頻度を算出する頻度算出手段と、 前記近似検出信号の検出頻度に基づいて、前記入力信号
    中にデータ信号が含まれているか否かを判別し、その判
    別結果を示すデータ受信検出信号を出力する頻度判別手
    段と、 前記近似検出信号に応答して、前記第1の中心位相値を
    蓄積し、その平均位相値を算出する平均位相算出手段
    と、 前記データ受信検出信号が前記データ信号の非検出状態
    から検出状態に変化したときは前記平均位相値を、非検
    出状態区間では定常位相値を、それぞれ前記初期位相と
    して前記位相カウンタに設定する設定手段と、 前記位相カウンタから出力される位相値に基づいて、前
    記クロックを生成するクロック生成手段とを備える、ク
    ロック再生装置。
  17. 【請求項17】 前記近似検出信号に応答して、前記位
    相カウンタから出力される位相値を蓄積することによ
    り、進み位相、遅れ位相、同位相を判別し、当該判別結
    果に対応する補正位相値を出力する位相補正手段をさら
    に備え、 前記設定手段は、前記データ受信検出信号が前記データ
    信号の検出状態区間では、前記補正位相値を前記初期位
    相として前記位相カウンタに設定することを特徴とす
    る、請求項16に記載のクロック再生装置。
  18. 【請求項18】 前記中心位相算出手段は、前記第1の
    位相値から前記第2の位相値を減算して差の絶対値を求
    め、当該差の絶対値が前記位相カウンタの1/2周期に
    相当する位相値以上のときは前記第1の位相値と前記第
    2の位相値と前記位相カウンタの1周期に相当する位相
    値とを加算して1/2したものを前記第1の中心位相値
    とし、当該差の絶対値が前記位相カウンタの1/2周期
    に相当する位相値未満のときは前記第1の位相値と前記
    第2の位相値とを加算して1/2したものを前記第1の
    中心位相値とする、請求項16に記載のクロック再生装
    置。
  19. 【請求項19】 前記平均位相算出手段は、現在の平均
    位相値から前記第1の中心位相値を減算して差の絶対値
    を求め、当該差の絶対値が前記位相カウンタの1/2周
    期に相当する位相値以上のときは現在の平均位相値と前
    記第1の中心位相値と前記位相カウンタの1周期に相当
    する位相値とを加算して1/2したものを新たな平均位
    相値とし、当該差の絶対値が前記位相カウンタの1/2
    周期に相当する位相値未満のときは現在の平均位相値と
    前記第1の中心位相値とを加算して1/2したものを新
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    生装置。
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