JP3333571B2 - 内燃機関用動弁装置におけるスリーブ固定方法 - Google Patents

内燃機関用動弁装置におけるスリーブ固定方法

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JP3333571B2 JP01142693A JP1142693A JP3333571B2 JP 3333571 B2 JP3333571 B2 JP 3333571B2 JP 01142693 A JP01142693 A JP 01142693A JP 1142693 A JP1142693 A JP 1142693A JP 3333571 B2 JP3333571 B2 JP 3333571B2
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秀実 荒井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、嵌合孔をそれぞれ有す
る複数の弁駆動部材と、前記嵌合孔にそれぞれ嵌合、固
定される円筒状のスリーブと、隣接する弁駆動部材を連
動させる位置ならびにその連動を解除させる位置間での
移動を前記スリーブで案内される切換ピンと、各スリー
ブでそれぞれ回転自在に支承されるとともにカムシャフ
トに設けられたカムにころがり接触せしめられる円筒状
回転体とを備える内燃機関用動弁装置において、焼入れ
処理が施されたスリーブを焼入れ処理済みの弁駆動部材
に固定するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる装置は、たとえば特公平2
−50286号公報等により既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
動弁装置は、円筒状回転体をカムにころがり接触させる
ことにより、ロッカアームをカムで駆動する際の摩擦損
失と、カムおよびロッカアームの摩耗量とを低減すると
ともに、円筒状回転体を支承するスリーブで切換ピンを
案内することにより、切換ピンを案内するための孔の穿
孔加工を不要として加工工数の低減を図ることが可能で
あるが、切換ピンの軸方向移動に応じた該切換ピンとの
間の摩擦力によりスリーブには軸方向に沿って比較的大
きな力が作用する。そこで、その力に対抗してスリーブ
をロッカアームに確実に固定しておくことが必要であ
る。
【0004】上記スリーブの固定にあたっては、溶接あ
るいはかしめによるものが考えられるが、円筒状回転体
を回転自在に支承するスリーブの表面には、耐ピッチン
グ性等を考慮してHR C60近傍の硬度を得るための熱
処理が施されているのが一般的であり、また弁駆動部材
としては、肌焼鋼等が熱処理して用いられるのが一般的
である。しかるに、熱処理後の部材に溶接を施すと引張
残留応力による遅れ破壊等が生じる可能性があり、また
硬度の高い部材にかしめ処理を施すことはできないの
で、上記溶接あるいはかしめによる固定構造をそのまま
適用するのは困難であった。しかもスリーブを弁駆動部
材に固定することにより、弁駆動部材から隣接した弁駆
動部材側に突出する部分が生じることは、動弁装置のコ
ンパクトな構成を図る上からは避けねばならない。
【0005】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、コンパクトかつ簡単な固定構造でロッカアー
ムにスリーブを確実に固定し得るようにした内燃機関用
動弁装置におけるスリーブ固定方法を提供することを目
的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明によれば、表面に焼入れ処理が
施されているスリーブを焼入れ処理済みの各弁駆動部材
に固定するにあたっては、嵌合孔の端部で弁駆動部材の
焼入れ処理部を部分的に除去して軸方向内方側に窪んだ
凹部を形成するとともに、スリーブの端面の焼入れ処理
部を除去し、少なくとも一部のスリーブの端部を閉塞す
べく該スリーブに嵌合される蓋部材の外端に当該スリー
ブの外径よりも小さな直径を有して該スリーブの端面に
係止する 大径部を設けておき、蓋部材についてはその大
径部をスリーブとともに弁駆動部材に溶着するようにし
て、前記凹部内でスリーブおよび弁駆動部材を相互に溶
着する。
【0007】また請求項2記載の発明によれば、複数の
スリーブのうち表面に焼き入れ処理が施されるとともに
一端部には蓋部材が圧入される特定のスリーブを、当該
特定のスリーブに対応した焼入れ処理済みの特定の弁駆
動部材に固定するにあたっては、段差状にして軸方向外
方に臨む第1の係止部を前記特定のスリーブの一端部に
設けるとともに半径方向外方に張り出す第2の係止部を
前記特定のスリーブの他端部に設けておき、前記特定の
スリーブに対応した特定の嵌合孔の両端部のうち前記第
2の係止部に対応する側には当該第2の係止部を受ける
段部を形成するようにして前記特定の嵌合孔の両端部の
焼入れ処理部を部分的に除去することにより、前記特定
のスリーブの両端部および前記特定の嵌合孔の両端部と
で軸方向内方側に窪んだ凹部を形成し、焼入れ処理部除
去後の前記特定の嵌合孔の両端部が前記特定のスリーブ
の両端部の前記係止部に係着するように前記特定の弁駆
動部材をかしめるようにして、前記特定のスリーブおよ
前記特定の弁駆動部材を前記凹部内で相互に係着す
る。
【0008】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。
【0009】図1ないし図3は本発明の第1実施例を示
すものであり、図1は平面図、図2は図1の2−2線断
面図、図3は図1の3−3線断面図である。
【0010】先ず図1および図2において、機関本体を
構成するシリンダヘッド5には、燃焼室6の天井面に臨
んで開口する一対の吸気弁口7…が設けられており、そ
れらの吸気弁口7…を開閉可能な吸気弁8,8の上端部
にそれぞれ設けられるリテーナ9,9とシリンダヘッド
5との間には弁ばね10…がそれぞれ縮設される。した
がって両吸気弁8,8は弁ばね10…のばね力により上
方すなわち閉弁方向に付勢されることになる。
【0011】両吸気弁8,8を開閉駆動する動弁装置
は、図示しないクランクシャフトに1/2の減速比で連
動、連結されるカムシャフト11と、一方の吸気弁8に
連動、連結されるとともにロッカシャフト12に揺動自
在に支承される弁駆動部材としての第1駆動ロッカアー
ム13と、他方の吸気弁8に連動、連結されるとともに
ロッカシャフト12に揺動自在に支承される第2駆動ロ
ッカアーム14と、第1および第2駆動ロッカアーム1
3,14間でロッカシャフト12に揺動自在に支承され
る弁駆動部材としての自由ロッカアーム15と、それら
のロッカアーム13〜15を相互に連動させる状態なら
びに連動状態を解除して相対揺動させる状態を切換可能
な連動切換機構16とを備える。
【0012】ロッカシャフト12は、各燃焼室6の両側
でシリンダヘッド5に固定されるホルダ17,17に、
カムシャフト11の軸線を平行な軸線を有して固定的に
支持されており、第1および第2駆動ロッカアーム1
3,14ならびに自由ロッカアーム15は、両側のホル
ダ17,17間に挟まれるようにしてロッカシャフト1
2に揺動自在に支承される。
【0013】図3を併せて参照して、カムシャフト11
には、第1および第2駆動ロッカアーム13,14に個
別に対応する低速用カム18,18と、自由ロッカアー
ム15に対応して両低速用カム18,18間に配置され
る高速用カム19とが一体に設けられる。
【0014】第1および第2駆動ロッカアーム13,1
4の先端には、吸気弁8,8の上端部に当接されるタペ
ットねじ20,20が進退自在に螺合されており、両駆
動ロッカアーム13,14の揺動作動に応じて吸気弁
8,8が開閉作動せしめられる。
【0015】第1駆動ロッカアーム13、第2駆動ロッ
カアーム14および自由ロッカアーム15には嵌合孔4
5,46,47がそれぞれ設けられており、ロッカシャ
フト12と平行な円筒状のスリーブ211 ,221 ,2
1 がそれらの嵌合孔45,46,47に嵌合された状
態で各ロッカアーム13,14,15に溶接、固定され
る。しかも第1および第2駆動ロッカアーム13,14
には、スリーブ211,221 の中間部を臨ませて上下
に開放したスリット24,25が設けられており、スリ
ーブ211 ,222 とスリット24,25内でスリーブ
211 ,221を囲繞する円筒状回転体27,28との
間には、複数の針状ころ30,31がそれぞれ介装され
る。したがって円筒状回転体27,28は、各駆動ロッ
カアーム13,14と一体化されたスリーブ211 ,2
1 で回転自在に支承されることになる。また自由ロッ
カアーム15には、スリーブ231 の中間部を臨ませて
外側方および上下に開放したスリット26が設けられて
おり、スリーブ231 とスリット26内でスリーブ23
1 を囲繞する円筒状回転体29との間には、複数の針状
ころ32が介装される。したがって円筒状回転体29
は、自由ロッカアーム15に一体化されたスリーブ23
1 で回転自在に支承されることになる。
【0016】而して第1および第2駆動ロッカアーム1
3,14の円筒状回転体27,28は、低速用カム1
8,18にころがり接触せしめられる。また自由ロッカ
アーム15の円筒状回転体29は、高速用カム19にこ
ろがり接触せしめられる。しかも自由ロッカアーム15
に対応する位置で、シリンダヘッド5側には弾発付勢機
構33が配設されており、高速用カム19とは反対側で
円筒状回転体29は弾発付勢機構33にころがり接触
し、その弾発付勢機構33からの弾発付勢力により円筒
状回転体29が高速用カム19に常時ころがり接触する
ことになる。
【0017】連動切換機構16は、第1駆動ロッカアー
ム13および自由ロッカアーム15を連動させる位置な
らびにその連動を解除する位置間での移動が可能であっ
て一端を液圧室35に臨ませた第1切換ピン36と、自
由ロッカアーム15および第2駆動ロッカアーム14を
連動させる位置ならびにその連動を解除する位置間での
移動が可能であって一端が第1切換ピン36の他端に当
接される第2切換ピン37と、第2切換ピン37の他端
に当接される受け部材38と、第1切換ピン36、第2
切換ピン37および受け部材38を液圧室35側に付勢
するばね力を発揮する戻しばね39とを備える。
【0018】第1切換ピン36は、スリーブ231 内へ
の嵌合を可能としてスリーブ211に摺動可能に嵌合さ
れるものであり、この第1切換ピン36の一端とスリー
ブ211 の一端を閉塞する有底円筒状の蓋部材401
の間に液圧室35が画成される。しかも第1駆動ロッカ
アーム13および蓋部材401 には液圧室35に通じる
通路41が設けられており、この通路41は、ロッカシ
ャフト12内に形成される液圧路42に常時連通され
る。而して液圧路42への液圧の供給・遮断を切換える
ことにより、液圧室35に液圧が作用する状態と液圧が
解放される状態とを切換可能である。
【0019】第2切換ピン37は、スリーブ221 内へ
の嵌合を可能としてスリーブ231に摺動可能に嵌合さ
れる。また受け部材38は、帽状に形成されてスリーブ
221 に摺動可能に嵌合される。スリーブ221 の自由
ロッカアーム15とは反対側の端部は、開放孔441
同軸に備える蓋部材441 で閉塞されるものであり、こ
の蓋部材441 と受け部材38との間に戻しばね39が
縮設される。
【0020】このような連動切換機構16では、液圧室
35に液圧が作用していない状態では、戻しばね39の
ばね力により、第1切換ピン36、第2切換ピン37お
よび受け部材38が液圧室35側に最大限移動してお
り、第1および第2切換ピン36,37の当接面は第1
駆動ロッカアーム13および自由ロッカアーム15間に
対応する位置に在り、また第2切換ピン37および受け
部材38の当接面は自由ロッカアーム15および第2駆
動ロッカアーム14間に対応する位置に在る。したがっ
て第1駆動ロッカアーム13、自由ロッカアーム15お
よび第2駆動ロッカアーム14は相対揺動可能な状態に
あり、第1および第2駆動ロッカアーム13,14が低
速用カム18,18によって揺動駆動されるのに伴い、
両吸気弁8,8が低速用カム18,18に応じた作動特
性で開閉作動することになる。
【0021】また液圧室35に液圧を作用せしめると、
第1切換ピン36は、戻しばね39のばね力に抗して第
2切換ピン37を押圧しながらスリーブ231 に嵌合
し、また第2切換ピン37がスリーブ221 に嵌合す
る。それにより第1駆動ロッカアーム13および第2駆
動ロッカアーム14は自由ロッカアーム15に連動する
ことになり、高速用カム19で揺動駆動され、両吸気弁
8,8は、高速用カム19に応じた作動特性で開閉作動
することになる。
【0022】ところで、各ロッカアーム13,14,1
5は、表面に焼入れ処理が施された肌焼鋼から成るもの
であり、各嵌合孔45,46,47は、その仕上げ加工
時に肌焼層が内面に残らないように形成される。一方、
各スリーブ211 ,221 ,231 は、その表面硬度が
R C60程度となるように焼入れ処理されるものであ
る。而して各ロッカアーム13,14,15に、各スリ
ーブ211 ,221 ,231 を確実に固定するために、
溶接処理をするにあたって、焼入れ処理部を残したまま
で溶接を施すと引張残留応力による遅れ破壊等が生じる
可能性がある。そこで本発明に従えば、各嵌合孔45,
46,47の両端部に軸方向内方に窪んだ凹部481
491 ,501 をそれぞれ形成するように各ロッカアー
ム13,14,15に座ぐり加工を施して各嵌合孔4
5,46,47の両端部の焼入れ処理部を除去するとと
もに、各スリーブ211 ,221 ,231 の両端を切除
して焼入れ処理部を除去し、各凹部481 ,491 ,5
1 内で各ロッカアーム13,14,15と各スリーブ
211 ,221 ,231 とを、図4で示すように全周に
わたって相互に溶着する。
【0023】この際、スリーブ211 の一端を閉塞する
蓋部材401 の外端に、該スリーブ211 の外径よりも
小さな直径を有して該スリーブ21 1 の一端に係止す
る大径部401 aを一体に設けておき、その大径部40
1 aをスリーブ211 とともに第1駆動ロッカアーム1
3に溶着する。またスリーブ221 の端部を閉塞する蓋
部材441 の外端に、スリーブ221 の外径よりも小さ
な直径を有して該スリーブ22 1 の端に係止する大径
部441 aを一体に設けておき、その大径部441 aを
スリーブ221 とともに第2駆動ロッカアーム14に溶
着する。
【0024】次にこの第1実施例の作用について説明す
ると、スリーブ211 ,221 ,231 を各ロッカアー
ム13,14,15に固定するにあたって、各嵌合孔4
5,46,47の両端部に凹部481 ,491 ,501
を座ぐり加工によりそれぞれ形成して各嵌合孔45,4
6,47の両端部の焼入れ処理部を除去するとともに、
各スリーブ211 ,221 ,231 の両端を切除して焼
入れ処理部を除去し、各凹部481 ,491 ,501
で各ロッカアーム13,14,15と各スリーブ2
1 ,221 ,231 とを相互に溶着するので、引張残
留応力による遅れ破壊等が生じることを防止し、各スリ
ーブ211 ,221 ,231 を各ロッカアーム13,1
4,15に確実に固定することができる。
【0025】しかも蓋部材401 ,441 の大径部40
1 a,44 1 がスリーブ211 ,221 とともに第1
および第2駆動ロッカアーム13,14に溶着されるの
で、溶着領域を少なくして溶着作業能率が向上するとと
もに組立手順が簡素化され、効率的な組立が可能とな
る。また大径部40 1 a,44 1 aがスリーブ21 1
22 1 の端面に係止することで蓋部材40 1 ,44 1
軸方向の位置決めが容易となる。
【0026】また各ロッカアーム13,14,15と各
スリーブ211 ,221 ,231 とは凹部481 ,49
1 ,501 内で相互に溶着されるものであるので、溶接
部が隣接ロッカアーム側に突出することがなく、各ロッ
カアーム13,14,15をコンパクトに配置すること
ができる。
【0027】図5は上記第1実施例の変形例を示すもの
であり、各ロッカアーム13,14,15と各スリーブ
211 ,221 ,231 とを、周方向複数個所で相互に
溶着するようにしてもよい。
【0028】図6および図7は第1参考例を示すもので
あり、上記第1実施例に対応する部分には同一の参照符
号を付す。
【0029】第1駆動ロッカアーム13、第2駆動ロッ
カアーム14および自由ロッカアーム15には、円筒状
のスリーブ212 ,222 ,232 がロッカシャフト1
2と平行にして固定され、スリーブ212 ,222 の外
端は、蓋部材402 ,442の圧入により閉塞される。
【0030】スリーブ212 ,222 ,232 を各ロッ
カアーム13,14,15に固定するにあたっては、各
嵌合孔45,46,47の両端部の焼入れ処理部を座ぐ
り加工により除去するとともに、各スリーブ212 ,2
2 ,232 の軸方向両端に軸方向外方に臨む段差状の
係止部51,52,53を形成し、各嵌合孔45,4
6,47の両端部と各スリーブ212 ,222 ,232
の両端部とで、軸方向内方側に窪んだ円形の凹部4
2 ,492 ,502 をそれぞれ形成する。而して係止
部51,52,53を形成するにあたって、スリーブ2
2 ,222 ,232の両端部の焼入れ処理部がそのま
ま残っていてもよい。すなわち係止部51,52,53
を有した状態で各スリーブ212 ,222 ,232 に焼
入れ処理を施すようにしてもよい。
【0031】このような状態で、焼入れ処理部を除去し
た後の各嵌合孔45,46,47の端部内面が、対応す
る係止部51,52,53に全周にわたって凹部4
2 ,492 ,502 内で係着するように各ロッカアー
ム13,14,15をかしめることにより、各スリーブ
212 ,222 ,232 が各ロッカアーム13,14,
15に固定されることになる。
【0032】この第1参考例によれば、焼入れ処理部を
除去した側をかしめて各スリーブ212 ,222 ,23
2 を各ロッカアーム13,14,15に確実に固定する
ことができ、しかもかしめ部が凹部482 ,492 ,5
2 内に在って隣接ロッカアーム側に突出することもな
いのでコンパクトな配置が可能となる。
【0033】図8は上記第1参考例の変形例を示すもの
であり、各ロッカアーム13,14,15を周方向複数
個所でかしめて各スリーブ211 ,221 ,231 に係
着するようにしてもよい。
【0034】図9は第2変形例を示すものであり、上記
第1実施例および各参考例に対応する部分には同一の参
照符号を付す。
【0035】第1駆動ロッカアーム13、第2駆動ロッ
カアーム14および自由ロッカアーム15に、各スリー
ブ212 ,222 ,232 を固定するにあたっては、各
スリーブ212 ,222 ,232 の軸方向両端部の焼入
れ処理部を座ぐり加工により除去するとともに、各嵌合
孔45,46,47の両端部に軸方向外方に臨む段差状
の係止部54,55,56を形成し、各嵌合孔45,4
6,47の両端部と各スリーブ212 ,222 ,232
の両端部とで軸方向内方に窪んだ円形の凹部483 ,4
3 ,503 を形成しておく。而して係止部54,5
5,56を形成するにあたって、各ロッカアーム13,
14,15の両端部の焼入れ処理部がそのまま残ってい
てもよい。すなわち係止部54,55,56を有した状
態で各ロッカアーム13,14,15に焼入れ処理を施
すようにしてもよい。
【0036】このような状態で、各凹部483 ,4
3 ,503 の内周縁すなわち焼入れ処理部を除去した
後のスリーブ212 ,222 ,232 の端部外面を、対
応する係止部54,55,56に全周にわたって凹部4
3 ,493 ,503 内で係着するようにかしめること
により、各スリーブ212 ,222 ,232 が各ロッカ
アーム13,14,15に固定されることになる。
【0037】図10は本発明の第実施例を示すもので
あり、上記第1実施例および各参考例に対応する部分に
は同一の参照符号を付す。
【0038】第1駆動ロッカアーム13および第2駆動
ロッカアーム14には、円筒状のスリーブ213 ,22
3 がロッカシャフト12と平行にして固定され、自由ロ
ッカアーム15には、円筒状のスリーブ222 が図6お
よび図7の第1参考例と同様にして固定される。
【0039】而してスリーブ213 ,223 を第1およ
び第2駆動ロッカアーム13,14に固定するにあたっ
ては、蓋部材40 2 ,44 2 が一端部に圧入されるスリ
ーブ21 3 ,22 3 の他端部に半径方向外方に張り出す
段差状の係止部59,60を設けるとともに、その係止
部59,60を受けるようにして軸方向外方に臨む段部
57,58を嵌合孔45,46の内端部に座ぐり加工を
施して焼き入れ処理部を除去することにより形成する。
これにより嵌合孔45,46の端部とスリーブ2
3 ,223 端部とで軸方向内方に窪んだ円形の凹
部484 ,494 を形成し、嵌合孔45,46の端部
とスリーブ213 ,223 端部とで軸方向内方に窪
んだ円形の凹部482 ,492 を形成する。しかもスリ
ーブ213 ,223 における軸方向両端の係止部51,
52;59,60は、焼入れ処理部がそのまま残ってい
てもよい。
【0040】而して各嵌合孔45,46の端側では、
凹部484 ,494 の外周縁、すなわち焼入れ処理部を
除去した後のスリーブ213 ,223 の端部内面が、段
部57,58で受けられる係止部59,60に係着する
ようにロッカアーム13,14をかしめ、嵌合孔45,
46の端側では、凹部482 ,492 の外周縁が係止
部51,52に係着するようにロッカアーム13,14
をかしめることにより、各スリーブ213 ,223 が各
ロッカアーム13,14に固定されることになる。
【0041】この第実施例によると、係止部59,6
0を段部57,58で受けるようにすることにより、ス
リーブ213 ,223 の軸方向位置を一定に定めること
ができ、かしめ精度が向上する。しかも係止部59,6
0に凹部48 2 ,49 2 の外周縁が係着するので、切換
ピン36,37が摺動する部分でのスリーブ21 3 ,2
3 の内周側の変形を抑えて切換ピン36,37のスム
ーズな摺動が可能となる。また係止部59,60が設け
られる側と反対側でスリーブ21 3 ,22 3 には蓋部材
40 2 ,44 2 が圧入されるので、かしめによるスリー
ブ21 3 ,22 3 の内周側の変形により蓋部材40 2
44 2 がより確実にスリーブ21 3 ,22 3 に固定され
ることになる。
【0042】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0043】たとえば低速用カムに代えて吸気弁を実質
的に休止させるためのカムを用いてもよく、また本発明
を排気弁の動弁装置に適用することも可能である。
【0044】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、表面に焼入れ処理が施されているスリーブを焼入
れ処理済みの各弁駆動部材に固定するにあたっては、嵌
合孔の端部で弁駆動部材の焼入れ処理部を部分的に除去
して軸方向内方側に窪んだ凹部を形成するとともに、ス
リーブの端面の焼入れ処理部を除去し、前記凹部内でス
リーブおよび弁駆動部材を相互に溶着するので、残留応
力による遅れ破壊等が生じることを回避して、弁駆動部
材にスリーブを確実に溶着することが可能であり、しか
も溶着部が隣接弁駆動部材側に突出することを防止して
動弁装置のコンパクト化を図ることができる。また蓋部
材がスリーブに嵌合される部分では、蓋部材の外端に当
該スリーブの外径よりも小さな直径を有して該スリーブ
の端面に係止する大径部を設けておき、その大径部をス
リーブとともに弁駆動部材に溶着するので、蓋部材の軸
方向の位置決めが容易となるとともに、溶着領域を少な
くして溶着作業能率が向上するとともに組立手順が簡素
化され、効率的な組立が可能となる。
【0045】また請求項2記載の発明によれば、複数の
スリーブのうち表面に焼き入れ処理が施されるとともに
一端部には蓋部材が圧入される特定のスリーブを、当該
特定のスリーブに対応した焼入れ処理済みの特定の弁駆
動部材に固定するにあたっては、段差状にして軸方向外
方に臨む第1の係止部を前記特定のスリーブの一端部に
設けるとともに半径方向外方に張り出す第2の係止部を
前記特定のスリーブの他端部に設けておき、前記特定の
スリーブに対応した特定の嵌合孔の両端部の焼入れ処理
部を部分的に除去することにより、前記特定のスリーブ
の両端部および前記特定の嵌合孔の両端部とで軸方向内
方側に窪んだ凹部を形成し、焼入れ処理部除去後の前記
特定の嵌合孔の両端部が前記特定のスリーブの両端部の
前記係止部に係着するように前記特定の弁駆動部材をか
しめるようにして、前記特定のスリーブおよび前記特定
弁駆動部材を前記凹部内で相互に係着するので、かし
めによる簡単かつ強固な固定が可能となり、しかもかし
め部が隣接弁駆動部材側に突出することを防止して動弁
装置のコンパクト化が可能である。また蓋部材が一端部
に圧入されるスリーブの他端部から半径方向外方に張り
出す係止部を受ける段部を嵌合孔に形成するようにして
いるので、蓋部材が圧入されるスリーブの軸方向位置を
一定に定めることができ、かしめ精度が向上するととも
に、切換ピンが摺動する部分での内周側の変形を抑えて
切換ピンのスムーズな摺動を可能とすることができ、さ
らにかしめによるスリーブの内周側の変形で蓋部材をよ
り確実にスリーブに固定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の平面図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】図1の3−3線断面図である。
【図4】図3の4−4線断面図である。
【図5】第1実施例の変形例の図4に対応する断面図で
ある。
【図6】第1参考例の図3に対応した断面図である。
【図7】図6の7−7線断面図である。
【図8】第1参考例の変形例の図7に対応する断面図で
ある。
【図9】第2参考例の図3に対応した断面図である。
【図10】第実施例の図3に対応した断面図である。
【符号の説明】
11・・・カムシャフト 13,14,15・・・弁駆動部材としてのロッカアー
ム 18,19・・・カム 211 ,213 ,221 ,223 ,231 ,232 ・・
・スリーブ 27,28,29・・・円筒状回転体 36,37・・・切換ピン 401 ,402 ,441 44 2 ・・・蓋部材 401 a,441 a・・・大径部 45,46,47・・・嵌合孔 481 ,482 ,484 ,491 ,492 ,494 ,5
1 ・・・凹部51,52, 59,60・・・係止部 57,58・・・段部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 長谷川 一郎 (56)参考文献 特開 昭62−87603(JP,A) 実開 平2−85804(JP,U) 実開 平2−105502(JP,U) 実開 平4−6505(JP,U) 実開 平2−110210(JP,U) 特公 平2−50286(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01L 13/00 301 F01L 1/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 嵌合孔(45,46,47)をそれぞれ
    有する複数の弁駆動部材(13,14,15)と、前記
    嵌合孔にそれぞれ嵌合、固定される円筒状のスリーブ
    (211 ,22 1 ,231 )と、隣接する弁駆動部材を
    連動させる位置ならびにその連動を解除させる位置間で
    の移動を前記スリーブで案内される切換ピン(36,3
    7)と、各スリーブでそれぞれ回転自在に支承されると
    ともにカムシャフト(11)に設けられたカム(18,
    19)にころがり接触せしめられる円筒状回転体(2
    7,28,29)とを備える内燃機関用動弁装置におい
    て、表面に焼入れ処理が施されているスリーブを焼入れ
    処理済みの各弁駆動部材に固定するにあたっては、嵌合
    孔の端部で弁駆動部材の焼入れ処理部を部分的に除去し
    て軸方向内方側に窪んだ凹部(481 ,491 ,5
    1 )を形成するとともに、スリーブ(211 ,2
    1 ,231 )の端面の焼入れ処理部を除去し、少なく
    とも一部のスリーブ(21 1 ,22 1 )の端部を閉塞す
    べく該スリーブに嵌合される蓋部材(40 1 ,44 1
    の外端に当該スリーブの外径よりも小さな直径を有して
    該スリーブの端面に係止する大径部(40 1 a,44 1
    a)を設けておき、蓋部材についてはその大径部をスリ
    ーブとともに弁駆動部材に溶着するようにして、前記凹
    部内でスリーブおよび弁駆動部材を相互に溶着すること
    を特徴とする内燃機関用動弁装置におけるスリーブ固定
    方法。
  2. 【請求項2】 嵌合孔(45,46,47)をそれぞれ
    有する複数の弁駆動部材(13,14,15)と、前記
    嵌合孔にそれぞれ嵌合、固定される円筒状のスリーブ
    (213 ,223 ,232 )と、隣接する弁駆動部材を
    連動させる位置ならびにその連動を解除させる位置間で
    の移動を前記スリーブで案内される切換ピン(36,3
    7)と、各スリーブでそれぞれ回転自在に支承されると
    ともにカムシャフト(11)に設けられたカム(18,
    19)にころがり接触せしめられる円筒状回転体(2
    7,28,29)とを備える内燃機関用動弁装置におい
    て、前記複数のスリーブ(21 3 ,22 3 ,23 2 )の
    うち表面に焼き入れ処理が施されるとともに一端部には
    蓋部材(40 2 ,44 2 )が圧入される特定のスリーブ
    (21 3 ,22 3 )を、当該特定のスリーブに対応した
    焼入れ処理済みの特定の弁駆動部材(13,14)に固
    定するにあたっては、段差状にして軸方向外方に臨む第
    1の係止部(51,52)を前記特定のスリーブの一端
    部に設けるとともに半径方向外方に張り出す第2の係止
    部(59,60)を前記特定のスリーブの他端部に設け
    ておき、前記特定のスリーブに対応した特定の嵌合孔
    (45,46)の両端部のうち前記第2の係止部に対応
    する側には当該第2の係止部を受ける段部(57,5
    8)を形成するようにして前記特定の嵌合孔の両端部の
    焼入れ処理部を部分的に除去することにより、前記特定
    のスリーブの両端部および前記特定の嵌合孔の両端部と
    で軸方向内方側に窪んだ凹部(48 2 ,49 2 ;4
    4 ,49 4 )を形成し、焼入れ処理部除去後の前記特
    定の嵌合孔の両端部が前記特定のスリーブの両端部の前
    記係止部に係着するように前記特定の弁駆動部材をかし
    めるようにして、前記特定のスリーブおよび前記特定の
    弁駆動部材を前記凹部内で相互に係着することを特徴と
    する内燃機関用動弁装置におけるスリーブ固定方法。
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