JP3322403B2 - 赤外線による食品加工法 - Google Patents

赤外線による食品加工法

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JP3322403B2 JP52347794A JP52347794A JP3322403B2 JP 3322403 B2 JP3322403 B2 JP 3322403B2 JP 52347794 A JP52347794 A JP 52347794A JP 52347794 A JP52347794 A JP 52347794A JP 3322403 B2 JP3322403 B2 JP 3322403B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、食品の加工法に関し、特に食品の外表面
を実質に褐変させることなく食品内部を加熱する所定帯
域の赤外線にさらすことによる食品の加工法に関する。
本願明細書のおける用語「加工」は、例えば、ベーキン
グ、解凍、発酵、深部加熱および選択的解凍を含む全て
の形態の料理を含む。
背景技術 ドウ(dough)を料理するのに赤外線を使用すること
は既知である。本明細書における赤外線は、760〜10,00
0ナノメートル(nm)の波長領域内の電磁線を含む。食
品の料理に赤外線を利用すると、従来のベーキングに比
べて2、3の利点が得られる。
赤外線を放射する装置は放射体と焼かれる製品との間
のオーブン内の空気を加熱しない。従来のベーキングに
比べて、食品の料理に赤外線を使用することによって優
れたプロセス制御ができる。
ベーキング時間が従来のベーキングに比べて短波線で
速くできる。厚さが1cm以下の製品に対しては、短波線
は一般に従来のベーキングより速く食品を料理する。赤
外線波長領域内の放射線の一部は料理される表面を透過
して、食品の内部を加熱する。一方、従来の料理では、
食品の外表面が加熱されて、食品の残部はその外表面か
らの伝導によって加熱される。その結果、赤外線によっ
て焼かれた食品は典型的に従来のオーブンでベーキング
されるよりも速く所定の最終温度に達する。
赤外線によって焼いたドウをベースにした製品は、消
費者に必要な特性である良好なきめ、薄いクラフトおよ
び微細なクラム組織を有することがわかった。
食品の加熱に赤外線を使用するか否かを決定するとき
には、最初にどの波長帯域が被加熱食品によって最も効
率的に吸収されるかを測定する必要があることが知られ
ている。その波長帯の選択は加熱される材料の赤外線特
性に左右される。例えば、パンのクラムおよびクラフト
に対して表面下の最深加熱は約800〜1,250nm間の波長領
域の放射線(電磁線)の場合に生じる。800〜1,250nm間
の波長帯で透過度は、クラムに対して3.8mmそしてクラ
フトに対しては2.5mmが測定された(C.Skjoldebrand e
t al.,Optical Propeties of Bread in the Nea
r−Infrared Range,8 J.Food Engineering(1988),
pages 129,137)。
所望の結果を得るのに望ましい波長領域が決まった
ら、この領域でピーク出力を与える温度を有するソース
を選ぶ。約3200Kのソース温度で動作する黒体放射体の
波長スペクトルは約300nm〜4,000nmを越えて延在する放
射線を含む。800〜1,300nm間の領域に入る放射線の部分
だけが食品の表面下の加熱に有効である。3,200Kのソー
ス放射体から出る放射線の高々35%だけが実際に食品の
効率的な深部加熱の目的に役立つ。残りの放射線は食品
の表面を加熱して褐変させたり、反射される。必要な結
果に依存して、褐変は望ましくない。例えば、加熱の目
的が製品を食卓に出す直前に家庭で消費者が褐変させる
ベーカリー品を料理することにある場合には、製造中に
深部加熱で同時に褐変させることは望ましくない。
タングテスンフライメントを有する石英ハロゲンラン
プは、800〜1,300nmの間の放射線の高々35%を供給する
こと、そして約1,000nmのピーク強さを有することが測
定されている。
タングステンフイラメントの石英ハロゲンランプのよ
うなソースからの赤外線にドウをさらすと、約800〜1,3
00nmの放射線でドウ製品の内部まで最も効率的に加熱さ
れる。1,300nmより長い波長の放射線はドウ製品の表面
を加熱する。その加工法がパンのようなドウ製品の完全
ベーキングを含む場合には、パンの表面は製品が完全に
料理(熱処理)されるときまでに褐色になる。
本発明以前は、赤外線放射装置を使用した食品加工
は、放射エネルギーをシフトさせるソース温度および波
長分布曲線を変えることによって制御されてきた。ソー
スの温度を下げると、ドウ製品表面下の加熱量が少なく
なって、表面加熱の量が比較的多くなる。表面加熱を少
なくする必要がある場合には、放射体の温度を上げる。
短い波長の放射線が比較的多く供給されて、より深くド
ウ製品に入る。
赤外線源である加熱体は広範囲の波長に及ぶエネルギ
ーを同時に放射する。ソースの温度調節によって、800
〜1,300nmの深部加熱波長帯において放射される全エネ
ルギーの割合の制御が限定される。全エネルギーの高々
約35%がこの波長帯にある。
この理由のために、放射体のソース温度を変えること
による食品の表面加熱および深部加熱は、食品の表面が
加熱されて内部が十分に加熱される前に褐色になるので
良好なプロセス制御を提供しない。
赤外線は、本発明以前にはドウをベースにした食品お
よび他の食品を加熱する重要な方法であったけれども、
その用途は最終製品の表面を褐色にする必要のある方法
に限定される。
ドウの発酵に赤外線を使用することは、既に記載され
ている。カッツ(Katz)の米国特許第4,917,914号は、
0.63cmの厚さのドウ片を缶に入れる前に電流密度が3.10
ワット/cm2までの高密度放射ヒータにさらす工程を含む
ドウの発酵法を記載している。ステフアン−ボルツマン
の法則およびプランクの法則を用いてソースのスペクト
ルを指定することができる。3.10ワット/cm2(20w/i
n2)で、カッツの米国特許第4,917,914号におけるデー
タを得るために使用したヒータの温度および放射体の波
長は、黒体放射線と仮定すると、約870Kのソース温度と
約3,300nmでのピーク波長を有する。
選んだ放射体が黒体放射線を放射しなくても、最高の
強さは同一の領域にある。陽極処理したアルミウムの最
高の強さを計算すると約2,800nmで生じる。酸化鋼の最
高強さは約3,200nmで、そしてインコロイ(Incoloy)80
0(商品名)の最高強さは約3,230nmで生じる。これら放
射源の各々ついて放射エネルギーの大部分は約1,500〜1
0,000nmの間にある。
公表されたデータから、水のスペクトルの長波長領域
において極めて吸収性であるので、表面加熱のみが生じ
る。この領域における放射線は発酵中にドウの外表面を
褐色にし、それが冷凍ドウ製品に有害であることが知ら
れている。
赤外線と可視線を同時に放射する装置はよく知られて
いる。ウエルテルベルグら(Westerberg et al.)
は、400〜4,500nmの領域で1500ワットの放射エネルギー
を発生し約1,000nmにピーク強さを有するタングステン
光球またはアークランプを使用したオーブンを記載して
いる。この形式の放射装置は、赤外線のみを使用したと
き、または対流または伝導オーブンを使用したときより
短い時間で食品を効果的に料理および褐色にする。
上記ウエステベルグの米国特許に記載されているスペ
クトルのかなりの部分は400〜700nmの範囲内にある。こ
の文献は400〜700nmの範囲で出力の10%を出す石英ハロ
ゲンランプの使用を記載している。
カッツの米国特許第4,792,456号は、ドウが加熱前に
容器に封入されて、非対流トンネルまたはジエット掃引
オーブンを使用して内部のドウ温度が約302Kに達するま
で缶を加熱することを除いて、類似の方法を記載してい
る。
ビスケットを焼くのに赤外線を使用することも知られ
ている。ウエイド(Wade)によるイギリス特許第2,147,
787号は720〜2,000nmの間にピーク強さを有する赤外線
を使用してビスケットを焼くことを記載している。赤外
線はビスケットを完全に焼くために使用している。その
ビスケットは次に迅速に冷却して包装する。このように
調製されたビスケットは冷却および包装後に自発的な破
損をしない。それらのビスケットは記載された方法によ
って完全に焼かれるから、所定の放射線源にさらされる
と褐色になる筈である。
ウエイドによるイギリス特許第2,147,789B号には、ビ
スケットのドウを720〜2,000nmの波長領域内の灰色体放
射線にさらすことを含むビスケットの製造法が記載され
ているが、その波長帯は水によって優先的に吸収されな
い波長に最高強さを有する。望ましい最高の強さは1,00
0〜1,200nmの間にある。かかる放射線暴露はビスケット
を完全に料理し、2,000nmの波長領域における放射線が
存在するために褐色化が生じる。
イギリス特許第2,147,788B号および第2,147,789号に
記載されている放射体は広帯域灰色体であって、その温
度は800〜1,500nmの間に最高強さを出すように選ばれて
いる。しかしながら、供給されるエネルギーの僅か約45
%が望ましい波長帯にある。1,923K〜3,,673Kの範囲内
の温度を有する加熱体がこれらの要件を満たす。
パン・ローフを焼くのに赤外線を使用することがウエ
ルズ(Wells)の米国特許第2,340,354号にも記載されて
いる。乾燥用ランプのフイラメントが白熱光を発する温
度に加熱されて、赤外線または赤外線および他の線の混
合線を放射する(1頁第2欄、第24行〜30行)。かかる
放射線源にドウをさらすことによって、ドウ製品は完全
に料理されるが、褐色のクラムも形成する。
赤外線源としてハロゲンランプを利用する装置も知ら
れている。イギリス特許出願第2,144,956A号および第2,
132,060A号は複数のハロゲンランプを備え赤外線を食品
に当てる料理用上部加熱装置を示している。そして前者
の特許は1,200nmの最長波長を有し赤外線領域内の波長
帯を有する放射体を記載している。該文献は有害な可視
光を遮断する光学フィルターの使用を記載している(同
明細書3頁第62〜65行)が、その可視光は赤外領域以下
の波長範囲を有する。
ニューキルク(Newkirk)の米国特許第3,337,443号に
記載さているように、食卓に上げる直前に赤外線を用い
て調製した食品を加熱することは既知である。調製され
たサンドイッチのような食品は1,500〜3,000nmの波長の
放射線を透過する材料に包んで、この領域内の赤外線を
放射する装置に入れる。そのパンを褐変させてサンドイ
ッチ全体を十分に加熱するのに3分の暴露で十分であ
る。
発明の開示 放射線による食品の加熱方法を記載する。該方法は、
エネルギーの少なくとも60%が深部加熱のできる波長帯
で供給される食品の深部加熱に適した放射線源を選択す
る工程を含む。該方法は、食品の内部を所定の温度に加
熱するのに十分な時間、食品をその放射線にさらす工程
も含む。食品は赤外線領域内であるが約1,300nm以下の
赤外線にさらすことが望ましい。約800〜1,300nmの間の
赤外線にドウ製品をさらすのが最適である。本法は料
理、フライ揚げ、解凍、発酵、微生物成長の抑制など全
ての加熱プロセスに使用できる。
図面の簡単な説明 第1図は、800〜1,300の間にある全放射エネルギー%
と黒体温度との関係グラフである、第2図は白色パン・
クラムに対するエネルギー透過度と波長との関係グラフ
である。第3図は水の赤外線吸収特性を示すグラフであ
る。第4図は本発明の方法の実施に使用する水ジヤケッ
ト付き石英ハロゲンランプの横断面図である。第5図は
水ジヤケット付き石英ハロゲンランプのスペクトルの強
さと波長との関係グラフである。第6図は、5個の石英
ハロゲンランプ、反射板、およびハロゲンランプと加熱
する物体との間に配置した平フイルターを含む装置の横
断面略図である。第7図は、染料溶液を含有する平フイ
ルターによってろ過された石英ハロゲンランプの波長と
スペクトルの強さとの関係グラフである。第8図は、光
学被膜をコーテイングした水冷赤外線ランプの波長とス
ペクトルの強さとの関係グラフである。第9図は、2つ
の異なる赤外線源について2枚のパンスライスの界面に
ココアと油の混合体を塗布または非塗布して45秒加熱後
のパンスライス間の界面における温度上昇のグラフであ
る。
符号の説明 20…………石英ハロゲンランプ 22…………管 24…………入口連結体 26…………出口連結体 27…………平板フイルター 28…………上層 30…………下層 30A,30B…側壁 34,36,38,40,42………石英ハロゲンランプ 44…………金属反射板 46…………ドウ 48…………料理面 発明を実施するための最良の形態 この発明は、食品の表面下にパワーの少なくとも60%
を送ることができる所定帯域の赤外線にさらすことによ
って主に表面下を加熱する食品加熱法である。
食品の光学的特性は、最初に食品の可視および近赤外
スペクトルを観察することによって測定する。クベルカ
−ムンクの理論(Kubelke−Munk theory as describ
ed in Reflectance Spectroscopy by W.Wendlandt
and H.Hecht,Interscience Publishers,NY,1966,p.
59−61)を用いて、吸収指数“K"と散乱指数“S"を測定
し、そのKおよびSの値から次式にって波長依存透過度
“δp"を計算する: δ=1/(K(K+2S))1/2 (1) KおよびSは逆長の次元を有する 透過度は、ここでは入射線の37%が吸収されないまま
の場合の深さである。パン生地製品は、800〜1,300nmの
範囲内の赤外線に一定の時間さらしてその食品を所望の
温度に加熱することが望ましい。そのエネルギーの実質
部を食品の表面下に送ることによって、深部加熱が生
じ、一方表面加熱が著しく減少する。
赤外線による食品の料理のいくつかの利点にもかかわ
らず、既知の方法は流行製品の性質を改善して全く新し
い製品を作ることができるという融通性に欠ける。赤外
線による食品の料理に著しい融通性をもつことが望まし
いことが本願発明者によって確認された。例えば、ピザ
・クラストの場合には食品の片面のみを料理するのが望
ましいし、他の場合では外面を褐色にさせることなく食
品の加熱または完全に料理することが望ましい。さらに
別の場合には、焼いた製品の外部が褐色になる前に食品
の内部を料理して褐色になる前に中身を十分に加熱する
ことが望ましい。
例えば、食品をベースにした製品のあるものはトース
ターでさらに加熱するように売られている。かかる製品
は完全に料理されるが、全く褐色でないが、少し褐色に
なる。それらの売られている際の製品は、トースターオ
ーブンに入れたときさらに褐色になるから、褐色であっ
てはならない。製品が黒くなり過ぎると、それは見た目
が顧客に魅力がない、またはそれに対して風味が損なわ
れる。
驚くことに、表面下の加熱を強める電磁線の帯域を選
択することによって、外面を過熱することなく食品の内
部が必要な内部温度に加熱されることが発見された。1,
300nm以上および800nm以下の電磁線が優先的(支配的)
に遮断されることが望ましい。表面加熱を著しく少なく
するには、短波長の電磁線を除去するよりも長波長の電
磁線を除去することが重要である。
用語「優先的(又は支配的)」とは、本願明細書に記
載されているような1,300nm以上および800nm以下の電磁
線を除去する手段が極めて有効であるが、選択された波
長の電磁線を除去する既知手段は不完全なものであり、
従って望ましくない波長領域における少量のエネルギー
が存在することを意味する。
1,300nm以上のエネルギーを除去することによって、
1,300nm以上のエネルギーを除去しないで食品を同一の
赤外線源にさらした場合に比べて、過剰の表面加熱をも
たらすことなく約2倍のエネルギーを食品に与えること
が見込まれる。
第1図は、800〜1,300nmの間に存在する全放射エネル
ギー(%)と黒体の温度との関係線図である。第1図か
らわかるように、全出力の約35%という最大値が所望の
800〜1,300nmの帯域にある。この最大値は光源温度約32
00Kで生じる。
前記のように、赤外線処理を制御する従来の方法は光
源温度を変えることを含む。例えば、表面をさらに加熱
する必要がある場合には、光源温度を下げる。輻射体源
の温度を1,000Kにすることによって、輻射エネルギーの
5%以下が深部加熱帯域に存在する。赤外線エネルギー
のバランスが表面近くで消散する。
驚くことに、有害な電磁線をろ別して除去すること、
等によって食品の表面近くを加熱する電磁線を除去する
ことによって、赤外線処理の制御が良好になることがわ
かった。
有害な1,300nm以上の電磁線をろ別除去する最も望ま
しい方法は、線源と被加熱体との間に水フィルタを配置
することを含む。赤外線源は約1,500ワットで動作する
石英ハロゲン電球が望ましい。レフレクターは料理する
食品に面する側の反対の電球側に配置するのが望まし
い。かかる線源は容易に入手でき、例えば、ゼネラル・
エレクトリック社の照明事業部(米国クリーブランド州
オハイオに在る)から購入できる。この電球は約3,200K
の見掛け温度を有する。
単一の線源の使用を記載してきたが、多電球を同時に
使用して電磁線の均一分布の提供および十分なソース電
磁線を与えて1度に1個以上の製品を加熱することもで
きる。さらに、本発明はアークランプおよびレーザのよ
うな交流赤外線源の使用も考えている。
本明細書に記載された技術はビスケット、ペーストリ
ー、等のようなドウをベースにした製品に応用できるこ
とがわかったが、800〜1,300nm間の帯域の赤外線を選択
的に放射すると、アイスクリーム、ポテトおよび可視光
線を強く吸収しない実質的にすべての他の食品を含む多
くの他の食品の深部加熱ができることがわかった。明白
な唯一の制限はエネルギーの透過度である。
第2図は、白いパン・クラムについての赤外線の透過
度と波長の関係を示すグラフである。データの一部はこ
の開示のために得たもの、そして一部(グラフにSIKと
して示す)は発表されたデータから計算したものであ
る。第2図に示すように、最大透過は約1,000nmで生
じ、最大透過に対応する透過度は約0.47cmである。約1,
300nm以上では透過度が急降下することがわかる。約1,9
00nm以上の波長では表面加熱が生じる。
第3図は、厚さ3mmの水層による赤外線の吸収曲線を
示す。図示のように、約1,250nmが高吸収と低吸収の境
界を画定している。約1,300nm以上では実質的に全ての
赤外線が水に吸収される。従って、かかるフイルターを
望ましい赤外線源と加熱せんとする食品の間に配置する
と、食品に供給される約1,300nm以上の赤外線の全てが
選択的に除去される。
所定の放射体用のフイルターを形成するために、第4
図に示したように石英ハロゲン電球を最初に水ジヤケッ
トで囲んだ。その石英ハロゲン電球20は0.16cmの壁厚を
有する2.54cmの外径の管22の内側に配置し、両端を0.31
8cm厚さのシリコーンゴム隔壁25A、25Bでシールした。
隔壁25Aと25Bをそれぞれ貫通する入口連結体24および出
口連結体26を設けて水ジヤケットに水の供給と排出をさ
せる。水ジヤケットに少量の水をポンプで送って、水温
をほゞ室温に保つ。水ジヤケットの外表面に空気を吹き
つけて結露を蒸発させることが望ましいこともわかっ
た。この配置は以下に記載する多くの試験を行うために
使用した。水ジヤケット・フイルターは有害な放射線を
適当に吸収することがわかったけれども、その配置は電
球の早期破損をひき起したので、最適のフイルター配置
として別のフイルター配置を最終的に選択した。
第5図は上記水ジヤケット付き石英ハロゲン電球での
赤外領域内の各種波長におけるスペクトルの強さを示
す。このグラフからわかるように、水は1,300nm以上の
波長におけるエネルギーの全てを効果的に除去し、1,25
0nm以上の波長のエネルギーの大部分を除去する。水フ
イルターは800nm以下の波長のエネルギーは除去しない
ことも第5図からわかる。800nm以下、1,300nm以上の波
長におけるエネルギーの除去が最も望ましい。
最適の水フイルターは、第6図に横断面で示したよう
に3.2mm厚さのガラス製の上層28と3.2mm厚さのプラスチ
ックシート製の下層30を有し少なくとも約800nm〜約1,3
00nm間の赤外線を透過する平板フイルター27から成る。
この用途にはポリカーボネートおよびポリメチルメタク
リレートのシートのようなプラスチックが適する。側壁
32A、32Bが下層28に対して上層をシールする。それらの
側壁の厚さは重要でない。しかし、層28と30の隣接内表
面間の間隔は約6.6mmが望ましい。
水の入口(図示せず)と出口(図示せず)を設ける。
水を供給してフイルター27内の水31の温度をほゞ室温に
保つ。
板フイルター27は、上方に放射された放射線を料理面
48の上に置かれたドウ46の方向に向ける金属反射板44の
下に水平に取り付けた石英ハロゲン電球34、36、38、40
および42の列の下に配置される。ドウの上面46は各電球
34、36、38、40および42の中心軸43から約48mm鉛直方向
に離れている。反射板44の下面45は中心軸43から約25mm
離れている。
フイルター27内の水の下面49はドウの上面から約22mm
離れて配置するのが望ましい。
食品からはねたものが高い作動温度で電球上に直ちに
焼き付くので、電球と料理する食品との間にフイルター
を配置するのが有利である。電球上に焼き付いた材料は
電球の早期破損の原因となり、焼き付いた材料は除去が
困難である。焼き付いた材料は点火することも知られて
いる。スパッタリングの結果として動作効率も低下す
る。
プラスチックは処理する食品とガラス装置との直接接
触を防ぐので、下層30をプラスチックで成形することが
望ましい。商用食品製造設備においては、処理するのに
直接接する電球のようなガラス装置を有することは破壊
および食品の汚染のために極めて望ましくない。
約800〜1,300nmの所定帯域外の赤外線を吸収するのに
別の形式のフイルターも使用した。フイルター媒質とし
て水でなくて染料溶液を使用したことを除いて、第6図
に示したものと構成が同一の平フイルターを研究した。
タンニン酸3.8gと硫酸第一鉄1.0gを12リットルの水に溶
解させた溶液を作った第6図に示した板フイルター27を
通してポンプで連続的に送った。第7図は、石英ハロゲ
ンランプを使用して平板染料フイルター装置に対して種
々の波長におけるスペクトルの強さを示す。図示のよう
に、染料フイルターは1,300nm以上の全ての波長を効果
的に吸収し、さらに約800nm以下の波長の大部分を吸収
する。
水は1,300nm以上でエネルギーを吸収するが、水中の
染料は可視光線および800nm以下の赤外線を切断すると
考えられる。800と1,300nmの間にある第7図に示した曲
線の下の面積は、曲線の下の全面積の約78%である。こ
の図は、3,200Kの放射体と料理する食品との間に染料フ
イルターを設けることによって目標の波長範囲800〜1,3
00nmにおける放射エネルギーのパーセントが35%から78
%に増すことを示す。
再び第5図を見ると、800〜約1,300nmの間にある曲線
下の面積は曲線下の全面積の約60%である。この図は、
目標の波長範囲800〜1,300nmにおけるエネルギーのパー
セントがフイルターにかけない石英ハロゲンランプを使
用したものより34%から約60%に増すことを示す。
800nm以下および1,300nm以上の波長を除去するように
設計された光学被膜をコーテイングした多数の白熱電球
をデポジション・サイエンス社(Deposition Sciences
Incorporated,米国カリフオルニア州サンタ・ロー
ザ)から購入した。光学被膜がはがれるのを防ぐために
第4図に示したものと同一の配置で電球の周囲に水ジヤ
ケットを作る必要があった。しかしながら、その水ジヤ
ケットおよび約45.4リットル/時の水の流量を使用し、
165ボルト、5.7アンペアおよび29.8オームの電源で、そ
の被膜は第8図に示したスペクトルの強さと波長との関
係グラフからわかるように、800nm以下および1,250nm以
上の波長の大部分を効果的に除去した。
第8図に示した曲線の下側の面積と800nm〜1,300nm間
の面積を比較すると、光学被膜を有するランプを使用し
て加熱された物体に与えられたエネルギーは約83%であ
った。フイルターを用いなかった石英ハロゲンランプは
望ましい波長領域の全赤外線の35%だけを与えた。
水ジヤケットで水冷することなくフイラメントの有害
放射線をろ別除去するより耐熱性の被膜を開発できると
考えられる。その光学被膜は透過される波長の範囲を特
定することによって得られる。
背景技術のところで述べたように、約800〜1,300nmの
間の赤外線は白パン片の表面下を加熱することができ
る。当業者の測定した透過度は第2図に示したように約
0.5cm以下であるが、その透過度は波長と共に変わる。
第2図に示したように、800〜1,300nmの波長領域にお
ける白パン片の透過度は0.28〜0.47cmの範囲内で変わ
る。さらに、2,000nm以上では透過度は0.14cm以下であ
って、2,000nm以上の波長でのパン片の加熱は表面のみ
であることがわかる。
比較的浅い透過度は、ベーキングに赤外線を用いる場
合の固有の制約であって、その結果この種の処理は約3c
m以下の厚さの製品、例えば、クッキー、ピザクラフ
ト、ピザスナック、トースタパストリー、等に最も良く
適用できる。さらに厚い製品も本発明の方法によって製
造できるが、加熱機構が少なくとも部分的に伝導による
から、料理時間が著しく長くなる。
本発明の方法の利点をさらに示すために、発明の範囲
を決して限定しない次の実施例を提供する。
実施例1 アトウエル(Atwell)の米国特許第4,526,801号に記
載されている冷凍ドウ製品を次の配合に従って作った:成 分 重 量 % 小麦粉 52.00〜56.00 水 28.00〜36.00 糖類 4.00〜 8.00 食塩 1.00〜 1.50 ショートニング 3.00〜 6.00 香味料 2.00〜 7.00 乳化剤 0.02〜 0.30 ドウ・コンディシヨナー 0.005〜0.02 重炭酸ソーダ 0.70〜 1.20 食用アルコール 0.00〜 2.00 炭酸カルシウム 0.00〜 1.00 100.00 前記米国特許第4,526,801号を引用して記載する。ドウ
を5個の水ジヤケット付きハロゲンランプの列の下2.54
cm(中心)の所に配置し、各ランプの電力を1,500ワッ
トに調節して、ろ別した赤外線がドウを従来の発酵法よ
り迅速に発酵させることに使用できたか否かを測定し
た。試験に用いた装置およびフィルターとランプに対す
るドウの配置を第6図に示す。ドウは実験の開始時は室
温であった。
そのドウを約1.26cm厚さのシートに成形して、それぞ
れ15、30、45および60秒間ろ別した赤外線にさらした。
この実験の目的は、ドウの内部温度を約29.4℃(85゜
F)上げて発酵を開始させることであった。加熱後、各
ドウのシートは缶に入れて蓋をした。発酵の進行は既知
の手段によって監視した。それらの缶は、いっぱいにな
るまで室温で貯蔵した。
1分間加熱した試料は45分以内に完全に発酵した。比
較試料は室温で4時間で発酵した。30秒加熱した試料
は、45秒加熱した2つの試料と同様に3時間で発酵し
た。赤外線で発酵させたドウは褐色にならなかった。
以上の結果は、1,300nm以下の波長の赤外線を優先的
に支えるろ別赤外線が製品の性質を害することなくドウ
の発酵に有効であることを示す。その発酵時間は従来の
発酵法に比べてかなり短くなる。後続の実験は発酵時間
が係数が2まで、場合によって7まで短かくなることを
示した。
実施例II 前記の水ジヤケットによってろ別した赤外線を使用し
てドウの加熱をろ別しない赤外線で加熱したものと比較
した。放射体として第6図に示した石英ハロゲンランプ
装置を使用した。パン種を用いないで600gの小麦粉、36
0gの水で作ったドウを使用して試験を行った。均一サイ
ズおよび重量の試料を用いて比較した。それぞれのドウ
は12.9cm角で8gの重量であった。
油浴の熱量計を使用して各試料に与えられたエネルギ
ーの全量を測定した。それぞれの場合にドウ表面とラン
プの中心線間の距離を調節して両方の試料に供給された
エネルギーを等しくさせた。
従来の石英ハロゲンランプは試料を75秒で褐色にし
た。水ろ別石英ハロゲンランプは180秒後も褐色にさせ
ずに試料を十分に熱処理した。試料は180秒で完全に熱
処理されたので、ランプを切った。従来の石英ハロゲン
ランプで熱処理した試料は最初の質量の3%を失った
が、水ろ別ランプで熱処理した試料は褐色にならずに初
質量の18%を失った。
それらの結果は、従来の赤外線に比べてろ別した赤外
線を使用したときに、褐色にならずに2〜2.5倍のエネ
ルギーをドウに与えうることを示す。それらの結果はろ
別した赤外線が乾燥プロセスに有望であることも示して
いる。
実施例III この実験では、微生物の成長を抑制することによる製
品の性質を高めるためにろ別赤外線の使用が、赤外線に
よって予備熱処理し後続の工程でより低温の油中でフラ
イにしたものを従来の深フライ揚げによってピザロール
(Pizza RollsTM,商品名)料理したピルスベリー・ピ
ザロール(Pillsbury Pizza RollsTM,商品名)と比較
することによって試験した。
トチノ(Totino)らの米国特許第4,170,659号に記載
されているピザのドウを次の配合に従って作った。
ドウ成 分 重量% 小麦粉 60.65 水 36.04 イースト 1.28 食塩 0.93 ドウ・コンディシヨナー 0.30 大豆油 0.80 100.00 *:ナトリウム・ステアロイル2ラクチレート、例え
ば、パトコ社(Patco Co.,米国ミズリー州カンサス
市)。
トチノらの米国特許第4,170,659号をここに引用する。
ドウは上記配合に従って作り、ドウのシートにした。ド
ウは約5mmの厚さにロールした。そのシートを切断し
て、各シート片に次の組成を有する中身を詰めた: 中身成 分 重量% ピザ・ロール・ソース 34.63 ソーセージブレンド 27.19 モッツァレラチーズ 14.08 水 9.58 ペパローニ 8.03 スイートペッパー 2.50 ホワイトオニオン(脱水) 2.64 小麦粉 1.35 100.00 その中身は切断したドウ片の中に堅く閉じて、その製品
をタングステンフイラメントの石英ハロゲンランプから
放射されて前記水ジヤケットフイルターによってろ別し
た赤外線にさらした。
ピザロールをデイープ・フアット・フライングによっ
て料理するとき、料理時間の約45秒後に製品の外表面が
褐色になるときに、中身が約52.2℃(126゜F)の最低温
度に達して微生物の成長を防ぐように、油の温度は約20
4℃に保たなければならない。
ビザロールを前記のように最初に水ろ過石英ハロゲン
赤外線にさらすことによって、中身の温度を約60秒で約
52.2℃に上げられることがわかった。190℃と低い油の
温度が、ピザロールを約30秒で適切にフライに揚げるこ
とがわかった。ろ別した赤外線によって料理した最終製
品の脂肪質含量は従来のデイープ・フアット・フライン
グによって料理したピザロールより脂質が12%低かっ
た。
実施例IV ピルスベリー・トースタ・シユトルーデル(Pillsbur
y Toaster Strudel,商品名)は一般にデイープ・フア
ット・フライング(deep fat frying)によって料理
されている。一般的なフライ時間は約45秒である。この
製品はワアリン(Wallin)らの米国特許第4,612,198号
に詳細に記載されている。
従来の方法でフライに揚げたもの、ろ別した赤外線に
よって料理したトースタ・シユトルーデルの性質および
料理時間を比較するために、最初にトースタ・シユート
ルーデルのドウを次の配合に従って作った: トースタ・シユトルーデル成 分 重量% 小麦粉(硬質小麦を富化) 52.52 水 35.51 植物シヨートニング(水素添加) 2.50 小麦粉(未漂白硬質小麦) 2.10 砂糖 1.75 卵黄(固体) 1.70 活性ドライイースト 1.50 食塩(中位細粒) 1.04 右旋糖 0.50 バター香味料エマルシヨン 0.25 SAPP 0.25 重炭酸ソーダ 0.25 モノおよびジーグリセリド(全て植物性) 0.10 イエローカラー17179(着色剤) 0.04 100.00 *:SAPPはピロリン酸ナトリウムである。
20%フルーツピューレ'20、10%コーンシロップ、5
%化工デンプン、0.2%ガム、42%砂糖、21%水、1.2%
クエン酸、0.50%クエン酸ナトリウムおよび0.1%防腐
剤から成る中身(詰め物)をトースタ・シユトルーデル
・ドウの2片の間に入れた。望ましいドウの角切り片は
約7.60cm×12.7cm×0.5cm厚さである。それらのドウ角
切り片は縁部でシールして中身が料理中に逃げないよう
にした。
そのトースタ・シユトルーデルは片面当り水ジヤケッ
ト付き石英ハロゲンランプに45秒間さらした。ドウの内
部をろ別した赤外線によって加熱した後、その生成物に
植物油を吹き付け、60秒間ドリップさせて表面残留油を
除去した。その生成物の各面を従来の赤外線ヒータから
の赤外線にさらに20秒間さらして外表面を褐色にさせ
た。
それらの結果は、生成物の脂質含量が著しく減少し、
生成物のきめおよび味覚が改良されたことを示す。従来
の方法でフライに揚げたトースタ・シユトルーデルの脂
質含量は約13.5%であるが、赤外線でフライにしたトー
スタ・シユトルーデルの脂質含量は約7%であった。
さらに、ろ別した赤外線を使用してトースタ・シユト
ルーデルのドウを発酵させることによって、全処理時間
が従来の発酵および従来のフライ揚げに必要な時間より
短かくなった。
実施例V ろ別した赤外線によってトースタ・シユトルーデルを
作るための料理時間をジエット衝突ベーキング、蒸気ベ
ーキングおよび従来のベーキングによるトースタ・シユ
トルーデルを作るための料理時間と比較した。
実施例IVで記載したものと同一のトースタ・シユトル
ーデルは、600〜1,300nmの範囲内のろ別赤外線を使用し
て処理した。そのトースタ・シユトルーデルは調製して
片面当り45秒間発酵させた後焼いて料理プロセスを完了
した。
得られた生成物は表面を褐色にさせないで完全に料理
して冷凍貯蔵用に備え、後で消費者によって従来のトー
スタやオーブンで褐色にされる。
ジエット衝突ベーキングは、ろ別される赤外ラジエー
タの2つの対向する間隔列を使用した45秒のベーキング
時間に比べて、発酵後5分のベーキング時間を要した。
生成物を1度に片面だけをろ別した赤外線にさらして
も、ジエット衝突ベーキングよりも時間がなおかなり節
約された。比較すると、従来のベーキングは7分、そし
て蒸気ベーキングは6〜7分のベーキング時間を要し
た。
実施例VI 本発明者らはさらに、2切れのパンの間に黒色の吸収
紙を入れてそのサンドイッチを45秒間加熱することによ
り、約800〜1,300nm間の赤外線に食品をさらすことによ
って深部加熱の理論を試験した。1つのサンドイッチは
1500ワットで動作し約1,000nmのピーク波長でエネルギ
ーを出す未ろ別石英ハロゲンランプで加熱し、別のサン
ドイッチは水フイルターを備えた同一のランプで加熱し
た。黒色紙と接触してパンの内表面は、ろ別した赤外線
を使用したとき外表面を褐色にさせることなく褐色にな
った。一方、未ろ別赤外線源に最も近いパンの表面は褐
色になった。
実施例VII 本発明の加熱法をさらに説明するために、第9図に示
したように赤外線吸収剤の存在および不在のサンドイッ
チの中心における温度上昇を観察することによって異な
る赤外線源の影響の定量測定を行った。その赤外線吸収
層としてココアと油の混合体を使用した。赤外線源とサ
ンドイッチとの距離および暴露時間は、吸収剤が存在し
ないパンとパンの界面の温度上昇が各線源に対して約39
℃(70゜F)であるよう調節した。その界面の温度は、
加熱の最後に赤外線源を切った直後に熱伝対プローブを
挿入して測定した。39℃の温度上昇を得るには約45秒を
要した。
ココアと油の混合体が存在する場合に存在しない場合
のパンスライス間の界面における温度上昇を第9図に示
す。従来の石英ハロゲンランプヒータで吸収剤を添加し
た場合、5゜F(2.7℃)の温度上昇であった。水ろ過ラ
ンプでの温度曲線は変わった。界面温度の25゜F(13.9
℃)の上昇は、水ろ別ランプを使用したときにより多く
の赤外線エネルギーがパンスライスを通って吸収層に透
過したことを示す。
以上ドウをベースにした製品を記載したが、本発明は
ドウをベースにした製品に限定されない。例えば、ホッ
トフアッジは、1,300nmおよびそれ以上の波長をフイル
ターで除去した赤外線によってアイスクリームに悪影響
を与えることなく冷凍アイスクリームの層を通して加熱
することができる。
本発明は、限定ではないが、乾燥、解凍、発酵、料
理、予熱、加温および微生物の成長抑制を含む種々の加
熱法に広く応用できる。
以上、本発明は望ましい実施態様について記載した
が、本発明の精神および範囲を逸脱することなく種々の
変化および改良があることは当業者には明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アンダーソン、ジョージ アール アメリカ合衆国ミネソタ州55419、ミネ アポリス、ウエスト フィフティサード ストリート 1100 (72)発明者 デマース、ジミー アメリカ合衆国ミネソタ州55038、フゴ、 ワンハンドレッド セブンティス スト リート ノース 9384 (72)発明者 ペック、トーマス アール アメリカ合衆国ミネソタ州55127、バド ネイス ハイツ ブリッジウッド テラ ス 4258 (56)参考文献 英国特許出願公開2147789(GB,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/01 A21D 6/00 A21D 8/02 - 8/06

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全エネルギーの少なくとも60%が深部加熱
    をすることができる波長帯域で供給される食品の深部加
    熱に適した800〜1300nm以外の波長帯域の電磁波をフィ
    ルターにより除去した赤外線源を選択する工程;および 食品の内部を選択された温度に加熱するのに十分な時
    間、食品を前記赤外線にさらす工程、から成ることを特
    徴とする食品の選択的加熱法。
  2. 【請求項2】前記食品がドウであって、該ドウが発酵の
    ために前記赤外線にさらされる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】さらに、前記赤外線にさらした後、ドウを
    フライに揚げる工程から成る請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】さらに、食品を、特定の波長帯域の電磁波
    をフィルターにより除去しない赤外線にさらす工程から
    成る請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】全エネルギーの少なくとも60%が深部加熱
    をすることができる800〜1300nm以外の波長帯域の電磁
    波をフィルターにより除去した赤外線に、食品をさらす
    ことによって食品を予め料理する工程; 該予め料理した食品の少なくとも1つの外表面に油を塗
    る工程;および 該油を塗った食品を、特定の波長帯域の電磁波をフィル
    ターにより除去しない赤外線に食品が褐色になるのに十
    分な時間さらす工程から成ることを特徴とする食品の調
    製法。
  6. 【請求項6】食品を、全エネルギーの少なくとも60%が
    深部加熱をすることができる800〜1300nm以外の波長帯
    域の電磁波をフィルターにより除去した赤外線に、食品
    の内部が選択された温度に加熱されるのに十分な時間さ
    らす工程から成ることを特徴とする食品内部の予備料理
    法。
  7. 【請求項7】前記食品内部の予備料理される食品が、詰
    め物材料を含むドウ製品である請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】ドウを、800〜1300nm以外の波長帯域の電
    磁波をフィルターにより除去した赤外線に、発酵剤を活
    性化させるのに十分な時間さらす工程から成ること特徴
    とするドウの発酵法。
  9. 【請求項9】さらに、前記ドウが発育するのに十分な時
    間ドウを容器内にシールする工程から成る請求項8記載
    の方法。
  10. 【請求項10】前記選択された温度が、微生物の成長を
    抑制するように選定される請求項1記載の方法。
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