JP3317713B2 - 部材間のシール方法 - Google Patents

部材間のシール方法

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JP3317713B2 JP29023791A JP29023791A JP3317713B2 JP 3317713 B2 JP3317713 B2 JP 3317713B2 JP 29023791 A JP29023791 A JP 29023791A JP 29023791 A JP29023791 A JP 29023791A JP 3317713 B2 JP3317713 B2 JP 3317713B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一対の部材間に液状ガ
スケットを介在させてシールする方法に係り、例えば自
動車用エンジンのシリンダヘッドとシリンダヘッドカバ
ーとの間をシールする際に適用される部材間のシール方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車のエンジンにおいて
は、シリンダヘッドカバーのシリンダヘッドへの取付け
に際し、両者のフランジを互いに重ね合わせボルト等で
締結している。このような取付け構造では、エンジン内
部のエンジンオイルが両フランジの接合部分からエンジ
ン外部へ漏れ出てしまうので、一般に、両フランジ間に
液状ガスケットを介在させてシールを行っている。そし
て、このような液状ガスケットを用いたシール方法とし
ては、次の2つの方法A,Bが採られている。
【0003】方法Aでは、図3(a)で示すように一方
のフランジ21に液状ガスケット23を塗布し、その液
状ガスケット23が硬化する前に、図3(b)で示すよ
うに、両フランジ21,22の間隔dを狭めて液状ガス
ケット23を圧接する。この方法は、液状ガスケット2
3が硬化後に接着力を有していることを利用したもの
で、この接着力によってシール性を確保するようにして
いる。
【0004】また、方法Bでは、図4(a)で示すよう
に一方のフランジ21に液状ガスケット23を塗布し、
その液状ガスケット23が硬化した後に、図4(b)で
示すように、両フランジ21,22の間隔dを狭めて液
状ガスケット23を圧縮させる。この方法は、液状ガス
ケット23が硬化するとゴム弾性を有することを利用し
たもので、このゴム弾性によってシール性を確保するよ
うにしている(例えば、特開昭58−163865号公
報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した方
法Aでは、液状ガスケット23の接着力のみによって両
フランジ21,22間をシールするので、液状ガスケッ
ト23の圧接前に、フランジ22に油等が付着している
と、同フランジ22に対する液状ガスケット23の接着
力が十分に発揮されない。このため、シリンダヘッドと
シリンダヘッドカバーとの間に相対変位が起こった場
合、液状ガスケット23とフランジ22との接着部分に
隙間が生じてしまう。
【0006】また、たとえ前記のようにフランジ22に
油等が付着しておらず、そのフランジ22に対する液状
ガスケット23の接着力が十分に大きくても、相対変位
が大きいと、液状ガスケット23にはその相対変位に追
従するだけの弾性力がないので、切れてしまうおそれが
ある。そして、前記のように隙間が発生したり、液状ガ
スケット23が切断したりすると、これらの部分からエ
ンジンオイルが漏れ出る不具合が生ずる。
【0007】上述した方法Bでは、液状ガスケット23
の弾性力のみによって両フランジ21,22間をシール
するので、両フランジ21,22間に成形ガスケットを
介在させた状態と同様な状態となる。このため、成形ガ
スケットと同様に長期間の使用により疲労して弾性力が
減少する、いわゆるへたりが起こる。すると、もともと
接着されていないフランジ22と液状ガスケット23と
の間のシール力が低下し、この部分にエンジンオイルが
浸透及し漏出するおそれがある。また、このようなへた
りを考慮し、液状ガスケット23を圧縮させる際に過大
な荷重を加えた場合、液状ガスケット23が破損するお
それがある。すると、この破損が原因でエンジンオイル
が漏れ出てしまう。
【0008】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は液状ガスケットの接着力及び弾性
を有効に利用し、一対の部材での相対変位に対する追従
性を向上させてその相対変位により隙間が発生するのを
防止するとともに、液状ガスケットと両部材との接着力
を高めてその接着部分から流体が漏出するのを防止する
ことが可能な部材間のシール方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明は、硬化前に接着力を有し、かつ
硬化後に弾性を有する液状ガスケットを第1の部材と第
2の部材との間に介在させて両部材間をシールする方法
において、前記第1の部材及び第2の部材の少なくとも
一方に前記液状ガスケットを塗布し、該液状ガスケット
を硬化させる前に第1及び第2の部材を所定の間隔をも
って接近させることにより両部材に液状ガスケットを接
着させる第1の工程と、前記液状ガスケットを前記両部
材に接着させた後に同液状ガスケットを硬化させる第2
の工程と、前記液状ガスケットを所定量硬化させた後に
前記第1及び第2の部材の間隔を狭めて液状ガスケット
を圧縮させることにより、第1の部材と第2の部材との
間をシールする第3の工程とを含むようにしている。
求項2記載の発明は、請求項1記載の部材間のシール方
法についてその第2の工程において、前記第1及び第2
の部材の間隔を所定の間隔に保持しつつ前記液状ガスケ
ットを硬化させるようにしている。請求項3記載の発明
は、請求項2記載の部材間のシール方法についてその第
2の工程において、前記第1及び第2の部材の間にスト
ッパを介在させてこれら両部材の間隔を所定の間隔に保
持するようにしている。
【0010】
【作用】第1の部材と第2の部材との間のシール作業に
際し、まず、第1の部材及び第2の部材の少なくとも一
方に液状ガスケットを塗布する。これにより塗布された
側の一方の部材に液状ガスケットが接着される。次に、
第1及び第2の部材を所定の間隔をもって接近させる。
これにより、他方の部材に液状ガスケットが接着され
る。従って、この時点で両部材に液状ガスケットが接着
されることになる。
【0011】続いて、前記液状ガスケットを所定量硬化
させた後に前記第1及び第2の部材の間隔を狭めて液状
ガスケットを圧縮させる。すると、前記液状ガスケット
が硬化時にゴム弾性を有することから、両部材間には適
度な弾性力を有する液状ガスケットが介在されることと
なる。
【0012】従って、本発明によると第1及び第2の部
材間の液状ガスケットは、弾性力を有した状態で両部材
に接着する。
【0013】
【実施例】
(第1実施例)以下、本発明を具体化した第1実施例を
図1(a)〜(c)に従って説明する。
【0014】図1(c)で示すように、本実施例のシー
ル方法が適用される箇所は、自動車のエンジンにおい
て、シリンダヘッドのフランジ1とシリンダヘッドカバ
ーのフランジ2との間である。前者のフランジ1は第1
の部材を構成し、後者のフランジ2は第2の部材を構成
している。両フランジ1,2間には液状ガスケット3が
介在され、両フランジ1,2が複数本のボルト(図示し
ない)で締結されることによって、液状ガスケット3が
圧縮されている。
【0015】前記液状ガスケット3としては、次の〜
からなる光硬化性樹脂が用いられている。 分子の末端又は側鎖に少なくとも一つ以上の(メタ)
アクロイル基を有し、主鎖がポリエーテル、ポリエステ
ル、ポリウレタン、ポリシロキサン又はこれらの共重合
体からなるプレポリマー 少なくとも一つ以上の(メタ)アクロイル基を有する
反応性モノマーを一種以上 アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、アセトフェノ
ン類から選ばれる0.01〜10%重量部の濃度の光重
合開始剤 アルコキシポリシロキサン又はイソシアネート基を残
すウレタンポリマーの一種以上よりなる湿気硬化性プレ
ポリマー なお、上記,は必要に応じて用いられる。
【0016】前記光硬化性樹脂は、紫外線が照射される
と硬化する合成樹脂であり、硬化前には接着力を有する
ものの硬化後にゴム弾性を有するようになる。そして、
前記両フランジ1,2間に液状ガスケット3が介在され
た状態では、同液状ガスケット3が弾性を有し、かつ両
フランジ1,2の各締結面1a,2aに接着している。
【0017】次に、前記液状ガスケット3により両フラ
ンジ1,2間をシールする方法について説明する。ま
ず、図1(a)で示すように、フランジ1の締結面1a
の全周にわたって液状ガスケット3を塗布する。このよ
うに塗布された状態では、液状ガスケット3は断面半円
状(ビード状)となる。この液状ガスケット3が硬化す
る前に、図1(b)で示すように、他方のフランジ2を
同液状ガスケット3上に載せる。すると、シリンダヘッ
ドカバーの重量によって液状ガスケット3が押圧され、
両フランジ1,2の間隔dが狭められる。このときに
は、液状ガスケット3に内部応力が発生しない。
【0018】また、液状ガスケット3へのフランジ2の
載置に際しては、前記間隔dを所定の値(1〜5mm)に
保持するために、両フランジ1,2間にストッパ4を介
在させる。このストッパ4としては、紫外線UVが透過
しやすい材料(例えば透明の樹脂板、繊維等)からなる
ものを用いる。そして、液状ガスケット3の硬化後には
ストッパ4が不要となることから、除去しやすいように
ストッパ4を液状ガスケット3の外周側に配置する。
【0019】前記両フランジ1,2が所定の間隔dを隔
てて保持された状態では、液状ガスケット3が両フラン
ジ1,2間で適度に変形され、その液状ガスケット3の
有する粘性により両締結面1a,2aの微細な凹凸に入
り込む。これにより、液状ガスケット3は両締結面1
a,2aに接着する。
【0020】次に、スポット照射機、レンズによる集
光、偏光板等を用いて液状ガスケット3に紫外線UVを
照射する。この際、液状ガスケット3の外側にはストッ
パ4が位置しているものの、同ストッパ4が紫外線UV
の透過しやすい材料で形成されていることから、このス
トッパ4が紫外線照射の妨げになることがない。この紫
外線照射により液状ガスケット3は短時間で硬化し、接
着力が消失するとともにゴム弾性が生じてくる。そし
て、液状ガスケット3が所定量硬化したところで、両フ
ランジ1,2間からストッパ4を除去する。
【0021】なお、本実施例では、液状ガスケット3と
して株式会社スリーボンド製の光硬化性樹脂(製品名T
B3081、TB3016E)を用い、間隔dと硬化時
間との関係を調べた。その結果、例えば間隔dが2mmの
場合、約30秒で光硬化性樹脂が硬化することを確認し
た。
【0022】前記ストッパ4を除去した後、図1(c)
で示すように、ボルトを締付けて両フランジ1,2の間
隔dを狭める。この際、液状ガスケット3に内部応力が
発生し、その反作用でゴム弾性が生じる。これにより、
両フランジ1,2間が液状ガスケット3によってシール
され、ここからエンジンオイルが漏出することが防止さ
れる。
【0023】次に、前記シール方法によって両フランジ
1,2間をシールした場合の作用及び効果を、従来技術
の方法A,Bと対比しながら説明する。まず、従来の方
法Aとの差異について説明する。
【0024】(a)従来の方法Aでは、液状ガスケット
23がゴム弾性を有していないので、シリンダヘッドと
シリンダヘッドカバーとの相対変位(主に上下方向の相
対変位)に追従できない。これに対し、本実施例ではシ
リンダヘッドカバー組付け後の液状ガスケット3がゴム
弾性を有しているので、この液状ガスケット3が弾性変
形することによって前記相対変位に追従することが可能
である。
【0025】このため、たとえシリンダヘッドカバー側
のフランジ2の締結面2aに油等の接着性を阻害する物
質が付着していて、同締結面2aに対する液状ガスケッ
ト3の接着力が十分でない場合でも、弾性力によってシ
ールされる。これにより、前記相対変位によって液状ガ
スケット3と締結面2aの接着部分に隙間が生ずること
がない。また、相対変位が大きい場合でも、液状ガスケ
ット3がそのゴム弾性によって相対変位に追従するの
で、同液状ガスケット3が切断することがない。従っ
て、前記隙間の発生や液状ガスケット3の切断に基づく
エンジンオイル漏出を確実に防止できる。
【0026】(b)従来の方法Aでは、液状ガスケット
23の耐圧力(液状ガスケット23がエンジンオイルの
圧力に耐えるのに必要な力)を得るために、多数本のボ
ルトによって両フランジ21,22を締付ける必要があ
る。これに対し、本実施例では液状ガスケット3がゴム
弾性を有していることから低い締付け力でも高い耐圧性
が得られるので、ボルトの本数を少なくすることができ
る。
【0027】(c)従来の方法Aで用いられる液状ガス
ケット23は一般に常温硬化型のシリコーンゴム剤であ
るので、フランジ21,22への塗布後、完全に硬化し
て高いシール圧が得られるまでに長時間を要する。これ
に対し、本実施例では液状ガスケット3として光硬化性
樹脂を用い、これに紫外線を照射して硬化させているの
で、前記常温硬化型の液状ガスケットに比べ短い時間で
硬化させることができる。
【0028】(d)従来の方法Aでは、シール作業直後
に液状ガスケット23が完全に硬化していないので、エ
ンジンオイルに対する耐圧性が十分に高くない。これに
対し、本実施例ではシール作業直後に液状ガスケット3
が硬化するので、エンジンオイルに対する耐圧性等の初
期特性が向上する。
【0029】(e)従来の方法Aでは、エンジンが駆動
される際に液状ガスケット23が完全に硬化していない
場合がある。この場合にはエンジンオイルの高温(13
0℃程度)の熱が硬化前の液状ガスケット23に伝わっ
たり、同エンジンオイルが液状ガスケット23内に浸透
したりして液状ガスケット23中の硬化剤を劣化させ
る。この硬化剤の劣化により液状ガスケット23の硬化
時間がさらに長くなってしまう。これに対し、本実施例
では紫外線照射により短時間で液状ガスケット3を硬化
させてしまうので、前記のような熱の伝達、エンジンオ
イルの吸収等によって液状ガスケット3の硬化が悪影響
を受けることがない。
【0030】(f)従来の方法Aでは、フランジ21,
22の長さが長い場合、振動が長期間にわたって加わっ
たり、加熱・冷却が繰り返し行われたりすると液状ガス
ケット23に亀裂が入るおそれがある。この亀裂発生を
防止しようとすると、フランジ21に溝を形成し、この
溝内に液状ガスケット23の一部を収容する必要があ
る。これに対し、本実施例では、液状ガスケット23の
ゴム弾性及び接着力が亀裂の発生を防止するので、前記
溝が不要となる。
【0031】次に、従来の方法Bと本実施例の方法との
差異について説明する。 (g)従来の方法Bでは、液状ガスケット23が硬化し
た後に両フランジ21,22の間隔dを狭めて液状ガス
ケット23を一度に大きく圧縮させる。このため、この
圧縮時に限度を越えた過大な荷重が加えられると、液状
ガスケット23内で大きな内部応力が発生し、その結
果、液状ガスケット23が破壊されるおそれがある。こ
れに対し、本実施例の方法では、液状ガスケット3硬化
前の液体状態のときに両フランジ1,2間の間隔dを狭
めて、液状ガスケット3を一旦圧縮しておき、この液状
ガスケット3が硬化した後に再び圧縮させるようにして
いる。このうち、液状ガスケット3が液体のときには内
部応力がほとんど生じないので、前記方法Bに比べ最初
の圧縮変形分だけ内部応力が少なくなる。従って、前記
と同様に過大な荷重が加えられても、液状ガスケット3
が破壊されにくくなる。
【0032】(h)従来の方法Bでは、液状ガスケット
23が硬化した後にボルト等を締付けて両フランジ2
1,22の間隔dを狭めており、この場合には締付け時
の間隔に応じた量のへたりが液状ガスケット23に生ず
る。これに対し、本実施例の方法では、液体状態のとき
に液状ガスケット3を若干変形させ、その変形した液状
ガスケット3を硬化させた後にボルトを締付けて両フラ
ンジ1,2の間隔dを狭めている。つまり、締付け時の
液状ガスケット3の厚さは本実施例の方が方法Bよりも
薄くなる。このため、方法Bと同一の締付け力でボルト
を締付けた場合には、本実施例の方が従来の方法Bより
もへたり量が少なくなる。
【0033】(i)従来の方法Bでは、液状ガスケット
23が他方のフランジ22に接着していないので、へた
りが生じて液状ガスケット23のシール力が低下した場
合、この非接着部分からエンジンオイルが浸透し漏出す
るおそれがある。これに対し、本実施例の方法では液状
ガスケット3の硬化前に両フランジ1,2の間隔dを若
干狭めることにより、液状ガスケット3を両方のフラン
ジ1,2に接着させているので、この接着部分からのエ
ンジンオイルの漏出を確実に防止できる。
【0034】(j)硬化後の液状ガスケット3(23)
が圧縮されると、その反発力がフランジ1,2(21,
22)に作用する。ここで、フランジ1,2(21,2
2)が長尺状をなし、剛性が低い場合であって、しかも
シール方法として従来の方法Bが適用されたとする。す
ると、同方法Bではボルト締付け時における液状ガスケ
ット23が厚いので、液状ガスケット23によってフラ
ンジ21,22に作用する圧力の分布が不均一となり、
その結果、前記フランジ21,22が大きく反ってしま
う。ところが、本実施例の方法では、ボルト締付け時に
おける液状ガスケット3の厚さが前記方法Bの場合より
も薄いことから、液状ガスケット3によってフランジ
1,2に作用する圧力の分布がほぼ均一となり、前記フ
ランジ1,2の反りを少なくできる。 (第2実施例)次に、本発明の第2実施例を図2(a)
〜(c)に従って説明する。
【0035】本実施例では、シリンダヘッド側のフラン
ジ2の全周又は一部に溝5が形成されている点が前記第
1実施例と異なっており、シリンダヘッドカバー側のフ
ランジ2、液状ガスケット3、ストッパ4は同一であ
る。本実施例において両フランジ1,2間をシールする
には、図2(a)で示すように、フランジ1の溝5内に
液状ガスケット3を充填し、その一部を締結面1aから
上方へ突出させておく。次に、この液状ガスケット3が
硬化する前に、図2(b)で示すように、フランジ2を
同液状ガスケット3上に載せる。この際、両フランジ
1,2間にストッパ4を介在させ、両フランジ1,2間
の間隔dを所定の値(1〜5mm)に保持する。この状態
では、溝5が液状ガスケット3によって完全に充填さ
れ、同溝5内に入りきらない液状ガスケット3が両フラ
ンジ1,2間で適度に変形される。これにより、液状ガ
スケット3は溝5の壁面とフランジ2の締結面2aに接
着する。
【0036】次に、液状ガスケット3に紫外線UVを照
射しする。これにより液状ガスケット3は短時間で硬化
し、接着力が消失するとともにゴム弾性が生じてくる。
そして、液状ガスケット3が所定量硬化したところで、
両フランジ1,2間からストッパ4を除去する。
【0037】その後、ボルトを締付けて両フランジ1,
2の間隔dを狭める。この際、液状ガスケット3に内部
応力が発生し、その反作用でゴム弾性が生じる。これに
より、両フランジ1,2間が液状ガスケット3によって
シールされ、ここからエンジンオイルが漏出することが
防止される。
【0038】このように、本実施例の方法でシールされ
た場合にも前記第1実施例と同様な作用及び効果を奏す
る。なお、本発明は前記実施例の構成に限定されるもの
ではなく、例えば以下のように発明の趣旨から逸脱しな
い範囲で任意に変更してもよい。 (1)本発明は、自動車用エンジンのシリンダヘッドの
フランジとシリンダヘッドカバーのフランジとの間以外
にも、シリンダブロックとオイルパンとの間や、シリン
ダブロックとマニホールドとの間をシールする際に適用
可能である。さらには、自動車以外の二部材間をシール
する際に本発明を適用してもよい。 (2)前記第1実施例及び第2実施例では片方のフラン
ジ1に液状ガスケット3を塗布したが、両方のフランジ
1,2に液状ガスケット3を塗布し、同フランジ1,2
を所定間隔をもって接近させることにより、両液状ガス
ケット3を互いに接合させるようにしてもよい。 (3)前記第1実施例及び第2実施例ではストッパ4を
紫外線の透過可能な材料で形成したが、同ストッパ4に
光を集め、このストッパ4から液状ガスケット3に光を
照射する構成としてもよい。 (4)第2実施例において、シリンダヘッドカバー側の
フランジ2に、シリンダヘッド側のフランジ1の溝5内
に挿入可能な突部を設け、これらの溝5と突部との間を
シールする際に本発明のシール方法を適用してもよい。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、第
1の部材及び第2の部材の少なくとも一方に液状ガスケ
ットを塗布し、第1及び第2の部材を所定の間隔をもっ
て接近させることにより両部材に液状ガスケットを接着
させ、前記液状ガスケットを所定量硬化させた後に前記
第1及び第2の部材の間隔を狭めて液状ガスケットを圧
縮させることにより、第1の部材と第2の部材との間を
シールするようにしたので、液状ガスケットの接着力及
び弾性を有効に利用し、両部材の相対変位に対する追従
性を向上させてその相対変位により隙間が発生するのを
防止するとともに、液状ガスケットと両部材との接着力
を高めてその接着部分から流体が漏出するのを確実に防
止することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は本発明を具体化した第1実施
例のシール方法を説明するフランジの部分断面図であ
る。
【図2】(a)〜(c)は本発明を具体化した第2実施
例のシール方法を説明するフランジの部分断面図であ
る。
【図3】(a),(b)は従来の方法Aを説明するフラ
ンジの部分断面図である。
【図4】(a),(b)は従来の方法Bを説明するフラ
ンジの部分断面図である。
【符号の説明】
1…第1の部材としてのシリンダヘッドのフランジ、2
…第2の部材としてのシリンダヘッドカバーのフラン
ジ、3…液状ガスケット、d…間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 和隆 東京都八王子市狭間町1456番地 株式会 社 スリーボンド 内 (56)参考文献 特開 昭58−163865(JP,A) 特開 昭60−43155(JP,A) 特開 昭60−49167(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化前に接着力を有し、かつ硬化後に弾
    性を有する液状ガスケットを第1の部材と第2の部材と
    の間に介在させて両部材間をシールする方法において、 前記第1の部材及び第2の部材の少なくとも一方に前記
    液状ガスケットを塗布し、該液状ガスケットを硬化させ
    る前に第1及び第2の部材を所定の間隔をもって接近さ
    せることにより両部材に液状ガスケットを接着させる第
    1の工程と、 前記液状ガスケットを前記両部材に接着させた後に同液
    状ガスケットを硬化させる第2の工程と、 前記液状ガスケットを所定量硬化させた後に前記第1及
    び第2の部材の間隔を狭めて液状ガスケットを圧縮させ
    ることにより、第1の部材と第2の部材との間をシール
    する第3の工程とを含むことを特徴とする部材間のシー
    ル方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の工程において、前記第1及び
    第2の部材の間隔を所定の間隔に保持しつつ前記液状ガ
    スケットを硬化させることを特徴とする請求項1記載の
    部材間のシール方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の工程において、前記第1及び
    第2の部材の間にストッパを介在させてこれら両部材の
    間隔を所定の間隔に保持することを特徴とする請求項2
    記載の部材間のシール方法。
JP29023791A 1991-11-06 1991-11-06 部材間のシール方法 Expired - Lifetime JP3317713B2 (ja)

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