JP3316891B2 - 塩化ビニル系重合体の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系重合体の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、懸濁重合法により塩化
ビニル系重合体を製造する方法に関し、特に、優れた流
動性を有する塩化ビニル系重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系重合体は、通常、懸濁重合
法によって製造され、スラリーからの分離、乾燥等の精
製の後、空気輸送により搬送後保管され、あるいは袋詰
めされる。
【0003】しかしながら、このようにして得られた塩
化ビニル系重合体は、搬送や袋詰の過程でそれ自体およ
び他の物との摩擦により静電気を帯び流動性が低下し、
製造直後の塩化ビニル系重合体に比べて嵩比重が減少す
るため、著しく取り扱いにくくなり、作業に重大な支障
をきたすという問題がある。このような重合体の帯電に
よる悪影響を低減する方法として、従来、帯電防止剤で
ある非イオン系界面活性剤またはカチオン系界面活性剤
等を塩化ビニル系重合体に添加する方法やスチームを塩
化ビニル重合体に吹込んで湿度を調整する方法が用いら
れてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の界面活
性剤を添加する方法は、重合体の嵩比重の減少を十分に
防止することができず、さらに製品の熱安定性および初
期着色性に悪影響を与えるという欠点を有している。ま
た、スチームを吹込む方法では必要な労働力の増加、設
備の複雑化等を招くという欠点を有している。そこで、
本発明の目的は、帯電による嵩比重の減少が起こりにく
く、しかも、良好な品質を有する塩化ビニル系重合体を
製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討を行った結果、本発明を完成
するに至った。すなわち本発明は塩化ビニル単量体また
は塩化ビニルを主成分とするビニル系単量体の混合物を
水性媒体中で懸濁重合し、塩化ビニル系重合体を製造す
るに際し、塩化ビニル系重合体を含有するスラリーを脱
水した後に、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ペンタエリスリトール及びこれらの多量体並びにグ
リセリンから選ばれる多価アルコールを濃度5〜90%
の水溶液として前記塩化ビニル系重合体に対して0.0
01〜0.5重量部添加することからなる塩化ビニル系
重合体の製造方法である。
【0006】本発明の方法では、まず、懸濁重合方法に
より塩化ビニル系重合体が合成される。塩化ビニル系重
合体として、塩化ビニルの単独重合体あるいは塩化ビニ
ルと共重合可能な他の重合性ビニル系単量体との共重合
体が挙げられる。塩化ビニルと共重合可能なビニル系単
量体としては、例えば、酢酸ビニルのようなアルキルビ
ニルエステル、セチルビニルエーテルのようなアルキル
ビニルエーテル、エチレンまたはプロピレンなどのα−
モノオレフィン系単量体、アクリル酸メチルのようなア
クリル酸アルキルエステル、メタクリル酸メチルのよう
なメタクリル酸アルキルエステルが挙げられる。
【0007】塩化ビニル系重合体の懸濁重合は良く知ら
れており、塩化ビニル単量体または塩化ビニル単量体と
他の重合性ビニル単量体とを懸濁剤、重合開始剤の存在
下、水性媒体中で重合させる。こうして、懸濁重合法に
より塩化ビニル系重合体を含有するスラリーを得ること
ができる。
【0008】次に、本発明の方法によると、塩化ビニル
系重合体を含有するスラリーを脱水した後、得られた重
合体ケーキまたは該重合体ケーキを乾燥した塩化ビニル
系重合体の粉末にエチレングリコール、プロピレングリ
コール、ペンタエリスリトール及びこれらの多量体並び
にグリセリンから選ばれる多価アルコールを濃度5〜9
0%の水溶液として添加する。このような多価アルコー
ルとしては、これらを主成分とする水溶性多価アルコー
ル類であってもよい。上記の多価アルコールの添加量
は、塩化ビニル重合体100重量部に対して0.001
〜0.5重量部添加することが望ましい。その添加量が
0.001重量部未満であると帯電によるかさ比重の極
端な低下を防止できない。添加量が0.5重量部を超え
ても添加の効果はそれ以上高まらないので経済的でな
い。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0010】実施例1 ステンレス製重合器に、塩化ビニル単量体100重量
部、脱イオン水150重量部、部分鹸化ポリビニルアル
コール0.1重量部、および2−エチルヘキシルパーオ
キシジカーボネート0.04重量部を仕込み、温度57
℃で重合を行い重合器内の圧力が6.0kg/cm2
に達したときに未反応の塩化ビニル単量体を回収し、脱
水して20重量%の水を含む塩化ビニル重合体ケーキを
得た。こうして得られた重合体ケーキにエチレングリコ
ールを50%水溶液として重合体に対して0.1重量部
添加した後、70℃で2時間流動乾燥し塩化ビニル重合
体を得た。
【0011】実施例2 ステンレス製重合器に、塩化ビニル単量体100重量
部、脱イオン水150重量部、部分鹸化ポリビニルアル
コール0.1重量部、および2−エチルヘキシルパーオ
キシジカーボネート0.04重量部を仕込み、温度57
℃で重合を行い重合器内の圧力が6.0kg/cm2
に達したときに未反応の塩化ビニル単量体を回収し、脱
水した後、70℃で2時間流動乾燥し塩化ビニル重合体
を得た。得られた塩化ビニル重合体に流動状態下で、エ
チレングリコールを50%水溶液として重合体に対して
0.1重量部添加した。
【0012】実施例3〜 実施例2において、多価アルコールの種類、添加量、水
溶液濃度を表1に示す条件とした以外は、実施例2と同
様にして塩化ビニル重合体を得た。
【0013】比較例1 実施例2において、エチレングリコールを添加しない以
外は、実施例1と同様にして塩化ビニル重合体を得た。
【0014】比較例2 実施例1において、エチレングリコールンの代わりにポ
リオキシエチレンソルビタンモノラウレートの5%水溶
液をを用いた以外は、実施例1と同様にして塩化ビニル
重合体を得た。
【0015】上記の実施例1〜3および比較例1〜2で
得られた塩化ビニル重合体について、かさ比重測定試験
および熱安定性試験を行った。その結果を表1に示す。
【0016】1.かさ比重測定試験 塩化ビニル重合体を温度23℃、相対湿度50%の恒温
恒湿室内に48時間放置した後、かさ比重をJIS K
−6721の方法により測定した。また、上記と同様な
条件で48時間放置した塩化ビニル重合体を、ブラベン
ダープラネタリーミキサーで60rpm、2分間撹拌
後、上記と同じ方法でかさ比重を比較した。
【0017】2.熱安定性 塩化ビニル重合体100重量部に対して、 三塩基性硫酸鉛 1.0重量部 ステアリン酸鉛 1.5 〃 ステアリン酸カルシウム 0.5 〃 を配合し、190℃のロールで5分間混練した後、暑さ
1mmのシートを作成し、このシートを190℃のオー
ブンに入れて黒化するまでの時間を測定した。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明によれば、嵩
比重の減少が起こりにくく、熱安定性などの特性に優れ
た塩ビ系重合体を得ることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル単量体または塩化ビニルを主成
    分とするビニル系単量体の混合物を水性媒体中で懸濁重
    合し、塩化ビニル系重合体を製造するに際し、塩化ビニ
    ル系重合体を含有するスラリーを脱水した後に、エチレ
    ングリコール、プロピレングリコール、ペンタエリスリ
    トール及びこれらの多量体並びにグリセリンから選ばれ
    多価アルコールを濃度5〜90%の水溶液として前記
    塩化ビニル系重合体に対して0.001〜0.5重量部
    添加することを特徴とする塩化ビニル系重合体の製造方
    法。
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EP93119895A EP0601586B1 (en) 1992-12-10 1993-12-09 Method of producing vinyl chloride type polymer
US08/510,938 US5665836A (en) 1992-12-10 1995-08-03 Method of preparing vinyl chloride polymers and copolymers of improved antistatic performance

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