JP3312551B2 - レベルシフト回路 - Google Patents

レベルシフト回路

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JP3312551B2
JP3312551B2 JP02158196A JP2158196A JP3312551B2 JP 3312551 B2 JP3312551 B2 JP 3312551B2 JP 02158196 A JP02158196 A JP 02158196A JP 2158196 A JP2158196 A JP 2158196A JP 3312551 B2 JP3312551 B2 JP 3312551B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば3V範囲の
狭論理振幅の入力信号を例えば30V範囲の広論理振幅の
出力信号に変換するレベルシフト回路(レベルシフタ)
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、液晶駆動IC(液晶ドライバ)
には出力段のパワートランジスタの外に低電圧レベルの
選択信号を高電圧レベルの液晶駆動電圧に変換するため
のレベルシフト回路が作り込まれている。従来、このレ
ベルシフト回路としては、図7に示すようなCMOSを
2段つなぎフィードバックをかけた低消費電力形のフリ
ップ・フロップ回路構成が基本形となっている。即ち、
図7に示すレベルシフト回路10は、例えば3V系(0
V(=Vss)〜3V(=Vdd))電源による狭論理振幅
(3V=Vdd−Vss)の論理入力信号VINから逆相の3
V系の反転信号VIN * を生成するCMOSインバータI
NV1と、論理入力信号VINにより開閉するプルダウン
用の第1のNチャネル型MOSFET(第1のスイッチ
MOS)1と、反転信号VIN * により第1のNチャネル
型MOSFET1とは排他的に開閉するプルダウン用の
第2のNチャネル型MOSFET(第2のスイッチMO
S)2と、例えば30V(0V(Vss)〜30V(Vcc))
高圧電源間で第1のNチャネル型MOSFET1とトー
テムポール接続(直列接続)しており、第2のNチャネ
ル型MOSFET2の閉成により閉成する第1のPチャ
ネル型MOSFET3と、30V(0V(Vss)〜30V
(Vcc))電源間で第2のNチャネル型MOSFET2
とトーテムポール接続しており、第1のNチャネル型M
OSFET1の閉成により閉成する第2のPチャネル型
MOSFET4とを有している。
【0003】ここで、第1のPチャネル型MOSFET
3と第2のPチャネル型MOSFET4とがドレイン・
ノード(記憶ノード)N1 ,N2 を相互のゲートに交叉
接続したフリップ・フロップ(双安定回路)FFを構成
している。レベルシフト回路10の広論理振幅の出力信
号Vout はここではドレイン・ノードN2 から取り出さ
れると共に、その反転出力信号Vout * はドレイン・ノ
ードN1 に現れる。
【0004】このような基本的構成のレベルシフト回路
10において、論理入力信号VINが狭論理振幅の低レベ
ル0V(=Vss)から高レベル3V(=Vdd)へ立ち上
がると、第1のNチャネル型MOSFET1は閉成する
と共に、逆相の反転信号VIN * が0V(=Vss)へ立ち
下がることから第2のNチャネル型MOSFET3は逆
に開成する。第1のNチャネル型MOSFET2の閉成
によりフリップ・フロップFFのドレイン・ノードN1
に0V(=Vss)が送り込まれて電圧が広論理振幅の低
レベルとして確定し、第2のNチャネル型MOSFET
3の開成によりドレイン・ノードN2 の電圧は浮いて一
旦不定となるが、ノードN1 の確定電圧0Vにより第2
のPチャネル型MOSFET4が閉成するため、ドレイ
ン・ノードN2 は直に広論理振幅の高レベル電圧30V
(=Vcc)に確定する。その結果、第1のPチャネル型
MOSFET3が開成する。このため、ドレイン・ノー
ドN2 にゲートが接続された出力段のPチャネル型MO
SFET5が開成する。
【0005】逆に、論理入力信号VINが高レベル3V
(=Vdd)から低レベル0V(=Vss)へ立ち下がる
と、今度は第1のNチャネル型MOSFET1が開成す
ると共に第2のNチャネル型MOSFET3が閉成す
る。フリップ・フロップFFのドレイン・ノードN2
0V(=Vss)が送り込まれて電圧が広論理振幅の低レ
ベルとして確定し、ドレイン・ノードN1 の電圧は浮い
て一旦不定となるが、ノードN2 の確定電圧0Vにより
第1のNチャネル型MOSFET3が閉成するため、ド
レイン・ノードN1 は直に広論理振幅の高レベル電圧30
V(=Vcc)に確定する。その結果、第2のPチャネル
型MOSFET4が開成する。このため、出力段のPチ
ャネル型MOSFET5が閉成する。
【0006】このように、レベルシフト回路10では、
低レベル0V(Vss)〜高レベル3V(Vdd)の狭論理
振幅の論理入力信号VINのステップ波形に対して低レベ
ル0V(Vss)〜高レベル30V(Vcc)の広論理振幅の
論理出力信号VOUT のステップ波形が得られる。
【0007】上記のレベルシフト回路10は、論理入力
信号VINを作成する前段回路(図示せず)や出力段のM
OSFET5と共に、半導体集積回路(IC)としてモ
ノリシック化されている。このため、製造プロセスの削
減等によるコストメリットからすると、ワンチップ内の
MOSFETのゲート絶縁膜はすべて同厚に形成するこ
とが望ましい。しかしながら、上記のレベルシフト回路
10中のフリップ・フロップFFのドレイン・ノード
(記憶ノード)N1 ,N2 の電位がスイッチMOS1,
2の開閉で交互に0V(Vss)に設定し直されるため、
フリップ・フロップFFを構成する第1のPチャネル型
MOSFET3及び第2のPチャネル型MOSFET4
や出力段のMOSFET5では、ソース−ドレイン間電
圧は高電圧(約30V)になるので、オフセットゲート型
の低濃度ドレイン領域を形成した高耐圧構造のトランジ
スタとする必要があるが、更に、ゲート−ソース,ゲー
ト−ドレイン,ゲート−サブスレート間にも高電圧(約
30V)が印加するため、ゲート耐圧の向上を目的にMO
SFET3,4,5のゲート絶縁膜を他の低圧系制御回
路のMOSFETのゲート絶縁膜に比して一層厚く形成
せざるを得ない。
【0008】MOSFET3,4や出力トランジスタ5
のゲート−ソース,ゲート−ドレイン,ゲート−サブス
レート間耐圧を3V耐圧に収めるために、図8に示すレ
ベルシフト回路20が提案される。即ち、このレベルシ
フト回路20は、図7に示すレベルシフト回路10にお
いて、フリップ・フロップFFを構成する第1のPチャ
ネル型MOSFET3及び第2のPチャネル型MOSF
ET4のゲートをダイオードクランパ用の定電圧ダイオ
ードD1 ,D2 を介して30V(Vcc)高圧電源に接続し
た構成である。
【0009】これら定電圧ダイオードD1 ,D2 のツェ
ナー電圧VZ を約3Vとすると、第1のNチャネル型M
OSFET1が閉成しても、定電圧ダイオードD2 の電
圧クランプによりドレイン・ノードN1 はVcc−VZ
約27V以下には下がらず、第2のPチャネル型MOSF
ET4のゲート−ソース,ゲート−ドレイン,ゲート−
サブスレート間電圧は3V以内に収まる。また同様に、
第2のNチャネル型MOSFET2が閉成しても、定電
圧ダイオードD1 の電圧クランプによりドレイン・ノー
ドN2 も約27V以下には下がらず、第1のPチャネル型
MOSFET3のゲート−ソース,ゲート−ドレイン,
ゲート−サブスレート間電圧は3V以内に収まる。ま
た、出力段のMOSFET5のゲート−ソース,ゲート
−サブスレート間電圧も3V以内に収まる。フリップ・
フロップFFのMOSFET3,4は勿論のこと、出力
段のMOSFET5のゲート耐圧も3V耐圧で済む。ま
た、MOSFET3,4のソース−ドレイン間電圧も3
V以内に収まる。なお、スイッチMOS1,2及び出力
段のMOSFET5のソース−ドレイン電圧は3V以上
が印加するので、これらには低濃度ドレイン領域を持つ
オフセットゲート構造等の高耐圧MOSFET(素子記
号に丸囲いを付して示す)が用いられる。
【0010】ところで、図7に示すレベルシフト回路1
0では、フリップ・フロップFFの安定(定常)状態で
はスイッチMOS1,2のリーク電流(Pチャネル型M
OSFET3,4の飽和電流)を除き、原理的に電流消
費が発生せず、フリップ・フロップの遷移過程で2段直
列回路に微小な貫通電流だけが流れる。従って、低消費
電力である。他方、図8に示すレベルシフト回路20に
おいて、第1のスイッチMOS1が閉成する過程では、
その第1のスイッチMOS1に流すべき電流は、直前の
安定状態で閉成した第1のPチャネル型MOSFET3
に流れる飽和電流以上でダイオードD2 にツェナー電圧
Z を生じさせる程の降伏電流(記憶ノードN1 を低レ
ベルにする書き込み電流)であり、また第2のスイッチ
MOS2が閉成する過程では、その第2のスイッチMO
S2に流すべき電流は、直前の安定状態で閉成した第2
のPチャネル型MOSFET4に流れる飽和電流以上で
ダイオードD1 にツェナー電圧VZ を生じさせる程の降
伏電流(記憶ノードN2 を低レベルにする書き込み電
流)と、出力段のPチャネル型MOSFET5のソース
−ゲート間容量(ゲート容量)C5 を充電するための充
電電流との和以上である。そして、第1のスイッチMO
S1が閉成状態である安定状態に移行した後、その第1
のスイッチMOS1に流すべき電流はダイオードD2
ツェナー電圧VZ を保持するに足る微小電流(保持電
流)で良く、また第2のスイッチMOS2が閉成状態で
ある別の安定状態に移行した後、その第2のスイッチM
OS2に流すべき電流はダイオードD1 がツェナー電圧
Z を保持するに足る微小電流(保持電流)で良い。
【0011】しかしながら、図8の回路構成では、第1
のスイッチMOS1が閉成状態であるフリップ・フロッ
プFFの安定状態に達した後も、第1のスイッチMOS
1にはその状態遷移時と同じ電流値が依然として流れ続
け、また第2のスイッチMOS2が閉成状態であるフリ
ップ・フロップFFの別の安定状態に達した後も、第2
のスイッチMOS2にはその状態遷移時と同じ電流値が
そのまま流れ続けてしまうので、消費電力が大きいとい
う問題点がある。
【0012】そこで、本出願人は、ここに図9に示すド
レイン電流可変回路32,34を備えたレベルシフト回
路30を提案する。このレベルシフト回路30は、図8
に示すレベルシフト回路20において、非飽和領域で動
作する第1のNチャネル型MOSFET1と共にソース
フォロア回路(定電流回路)を構成する直列のソース抵
抗R11及びR12と、その一方のソース抵抗R12を短絡す
るソース抵抗値切り換え用Nチャネル型MOSFET6
と、論理入力信号VINが立ち上がる時点t1 で所定パル
ス幅ΔT1 の切り換え時限パルスP1をMOSFET6
のゲートに印加するワンショット回路(単安定マルチバ
イブレータ)7と、非飽和領域で動作する第2のNチャ
ネル型MOSFET2と共にソースフォロア回路(定電
流回路)を構成する直列のソース抵抗R21及びR22と、
その一方のソース抵抗R22を短絡するソース抵抗値切り
換え用Nチャネル型MOSFET8と、論理入力信号V
INが立ち下がる時点t2 で所定パルス幅ΔT2 (=ΔT
1 )の切り換え時限パルスP2をMOSFET8のゲー
トに印加するワンショット回路9とを有している。
【0013】第1のNチャネル型MOSFET1、ソー
ス抵抗R11,R12、ソース抵抗値切り換え用Nチャネル
型MOSFET6及びワンショット回路7は第1のドレ
イン電流可変回路32を構成しており、第2のNチャネ
ル型MOSFET2、ソース抵抗R21,R22、ソース抵
抗値切り換え用Nチャネル型MOSFET8及びワンシ
ョット回路9は第2のドレイン電流可変回路34を構成
している。
【0014】論理入力信号VINが立ち上がるフリップ・
フロップFFの状態遷移過程の時点t1 では、切り換え
時限パルスP1の発生によりMOSFET6がΔT1
間だけ閉成状態に維持されるため、第1のNチャネル型
MOSFET1のソース抵抗が抵抗R11のみになるの
で、第1のNチャネル型MOSFET1に流れるドレイ
ン電流ID1は急増するが、そのΔT1 期間が過ぎるとM
OSFET6が開成して抵抗R12が抵抗R11に直列接続
するため、第1のNチャネル型MOSFET1に流れる
ドレイン電流ID1は急減して微小電流に戻る。また、論
理入力信号VINが立ち上がる別の状態遷移過程の時点t
2 では、切り換え時限パルスP2の発生によりMOSF
ET8がΔT2 期間だけ閉成状態に維持されるため、第
2のNチャネル型MOSFET2のソース抵抗が抵抗R
21のみになるので、第2のNチャネル型MOSFET2
に流れるドレイン電流ID2は急増するが、そのΔT2
間が過ぎるとMOSFET8が開成して抵抗R22が抵抗
21に直列接続するため、第2のNチャネル型MOSF
ET2に流れるドレイン電流ID2は急減して微小電流に
戻る。このように、第1,第2のNチャネル型MOSF
ETのドレイン電流ID1,ID2は、フリップ・フロップ
FFの遷移過程では急増ドレイン電流IMAX となり、安
定状態では節電ドレイン電流(静止モード電流)IMIN
となるので、確実な状態遷移の実現と消費電力の低減に
寄与している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9のレベ
ルシフト回路30をダイナミック回路として見た場合、
フリップ・フロップFFのドレイン・ノードN1 ,N2
のいずれかに出力段のパワーPチャネル型MOSFET
5を接続した構成においては、一方のノードに大容量の
ソース−ゲート間容量C5 が接続された状態にあると見
ることができるので、レベルシフト回路30内の素子の
大小規模や信号変化のタイミング対称性は必然的に崩れ
ている。
【0016】即ち、図9に示す如く、出力段のPチャネ
ル型MOSFET5のゲートがドレイン・ノードN2
接続されている場合、時点t1 で第1のNチャネル型M
OSFET1が閉成すると共に第2のNチャネル型MO
SFET2が開成すると、第2のPチャネル型MOSF
ET4が閉成するようになっているが、この第2のPチ
ャネル型MOSFET4はソース−ゲート間容量C5
急速に放電させるため比較的大規模素子としてチップに
作り込まれている。そのため、この第2のPチャネル型
MOSFET4は第1のPチャネル型MOSFET3に
比して大きな素子であるので、必然的に無視できないソ
ース−ゲート間容量C4 が寄生している。
【0017】この結果、論理入力信号VINが立ち下がる
時点t2 で第2のNチャネル型MOSFET2が閉成す
ると共に、第1のNチャネル型MOSFET1が開成す
ると、その初期ではソース−ゲート間容量C4 のためド
レイン・ノードN1 の電圧が上昇し難く、第2のPチャ
ネル型MOSFET4はなおも閉成したままであるの
で、状態遷移時に第2のNチャネル型MOSFET2に
流れる急増ドレイン電流IMAX の略全部が第2のPチャ
ネル型MOSFET4を介して無効電流として貫通して
しまい、定電圧ダイオードD1 を介しては流れ難く、ま
た素子規模の比較的大きな第2のNチャネル型MOSF
ET2の低いオン抵抗の故に、第1のPチャネル型MO
SFET3のゲート電圧(ドレイン・ノードN2 の電
圧)の下降が遅れる。このため、タイムラグを以てMO
SFET3が閉成してノードN2 へVcc電圧が供給され
るが、ソース−ゲート間容量C4 の放電時間があるた
め、第2のPチャネル型MOSFET4のゲート電圧も
すぐには上昇せず、第2のPチャネル型MOSFET4
は第2のNチャネル型MOSFET2の閉成時点から遅
れて開成することになる。
【0018】ここで、図10に示す如く、論理入力信号
INが立ち下がり、第2のNチャネル型MOSFET2
が閉成する時点t2 から第2のPチャネル型MOSFE
T4が開成する時点t21までは急増ドレイン電流IMAX
が無効電流Q1として流れる。また同様に、論理入力信
号VINが立ち上がり、第1のNチャネル型MOSFET
1が閉成する時点t1 から第1のPチャネル型MOSF
ET3が開成する時点t11までの期間も急増ドレイン電
流IMAX が無効電流q1として流れるが、第1のPチャ
ネル型MOSFET3のゲート容量は無視できるため、
時点t1 〜時点t11までの期間は時点t2 〜時点t21
での期間に比し相当短く、また無効電流q1も無効電流
Q1に比して相当小さい。
【0019】そして、この第2のPチャネル型MOSF
ET4の開成時点t21になると、状態遷移時に第2のN
チャネル型MOSFET2に流れる急増ドレイン電流I
MAXのすべてが定電圧ダイオードD1 を介して有効的に
流れるので、ドレイン・ノードN2 の電圧VOUT が電源
電圧Vccからツェナー電圧VZ だけ下がり、初めてソー
ス−ゲート間容量C5 に対する充電が開始される。
【0020】このソース−ゲート間容量C5 の充電(充
電量Q2)は第2のPチャネル型MOSFET4の閉成
による短絡放電が一瞬であるのに対し、大容量C5 と第
2のNチャネル型MOSFET2を含むソースフォロア
回路の抵抗との積に相当する比較的大きな時定数を持っ
て充電するので、ドレイン・ノードN2 の電圧即ち出力
信号VOUT の下降は指数関数波形で緩やかである。この
結果、出力段のPチャネル型MOSFET5のターンオ
ン時間TONが長くなり、ターンオフ時間TOFFとのアン
バランスを生じ、出力段のPチャネル型MOSFET5
のスイッチング特性は悪い。
【0021】このようなターンオン時間TONとターンオ
フ時間TOFF とのアンバランスを解消するには、時点t
21からソース−ゲート間容量C5 を急速充電させるべ
く、状態遷移時の第2のNチャネル型MOSFET2に
流れる急増ドレイン電流IMAXを更に一層大きくするた
め、第2のNチャネル型MOSFET2自体の素子面積
を第1のNチャネル型MOSFET1に比べ大規模に作
り込んで、電流容量を大きくすることが考えられる。こ
れはチップサイズの増大に繋がり、半導体集積回路のコ
スト上昇を引き起こすが、この外に、次のような動作上
の難点を指摘できる。
【0022】 上述のように、第2のNチャネル型M
OSFET2自体の電流容量を大きくして急速充電する
ようにしても、所詮、第2のPチャネル型MOSFET
4の開成時点t21を待ってから初めてゲート容量C5
の充電が開始されるだけであるから、どうしても充電期
間t21〜t23の分、ターンオン時間がターンオフ時間よ
りも長くなり、スイッチング速度が悪い。
【0023】またそれ以前に、第2のPチャネル型MO
SFET4に寄生するソース−ゲート間容量C4 のた
め、第2のPチャネル型MOSFET4が開成するまで
にタイムラグを生じているので、その分、ターンオン時
間がターンオフ時間に比して長く、不均衡となってい
る。
【0024】 出力段のPチャネル型MOSFET5
のソース−ゲート間容量C5 を急速充電させるため、図
10に示すように、状態遷移時の第2のNチャネル型M
OSFET2に更に大きな急増ドレイン電流IMAX
(>IMAX )を流すようにしても、この急増ドレイン電
流IMAX ′は、第2のNチャネル型MOSFET2の閉
成時点(論理入力信号VINが立ち上がる時点)t2 から
第2のPチャネル型MOSFET4の開成時点t21まで
の期間、2段直列回路を更に大きな貫通電流(無効電
流)Q1′として予め前もって流しておかなければなら
ないため、却って無効電流が増大し、消費電力が大きく
なってしまう。
【0025】従って、上記のターンオン時間の短縮化
によるスイッチング速度の改善と、状態遷移時の無効電
流の削減とは二律背反の関係にある。
【0026】 また、時限切り換え型電流値可変回路
であるため、急増ドレイン電流IMAXから節電ドレイン
電流IMIN に切り換える時限(時点t11, 時点t23
は、ワンショット回路7,9による切り換え時限パルス
P2のパルス幅ΔT1 ,ΔT2に画一的に時間依存して
いる。パルス幅が短すぎると、ノードN1,2 の電圧が
充分立ち上がり又は立ち下がる以前に減少ドレイン電流
MIN になってしまうので、立ち上がり又は立ち下がり
がなお一層遅れる結果となり、遷移時間(ターンオン時
間,ターンオフ時間)が長くなる。パルス幅が長すぎる
と、ノードN1,2 の電圧が充分立ち上がり又は立ち下
がった後も、急増ドレイン電流IMAX が不必要に流れ続
けるので、消費電力が増大する。しかし、現実には素子
特性のバラツキや温度特性等を考慮して、パルス幅ΔT
1 ,ΔT2 は長めに設定せざるを得ず、それ故、状態遷
移時での消費電力が大きなものとなる。
【0027】そこで、上記問題点に鑑み、本発明の第1
の課題は、出力段のトランジスタのスイッチング速度の
改善を実現できるレベルシフト回路を提供することにあ
る。
【0028】また、本発明の第2の課題は、状態遷移時
に流すべき急増電流値を必要最低限に抑制でき、これに
より消費電力を低減できるレベルシフト回路を提供する
ことにある。
【0029】更に、本発明の第3の課題は、状態遷移時
に流すべき急増電流の供給期間を必要最低限に抑制で
き、これにより消費電力を低減できるレベルシフト回路
を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】上記の第1の課題を解決
するため、本発明が講じた手段は、出力段トランジスタ
の制御端子に寄生する容量を急速充放電する出力バッフ
ァ回路を設けたものである。即ち、本発明に係るレベル
シフト回路は、低電圧電源による狭論理振幅の論理入力
により開閉制御される第1の第1導電型トランジスタ
と、上記論理入力とは逆相の反転入力により第1の第1
導電型トランジスタとは排他的に開閉制御される第2の
第1導電型トランジスタと、高電圧電源間で第1の第1
導電型トランジスタに対し直列接続して、第2の第1導
電型トランジスタの閉成により閉成制御される第1の第
2導電型トランジスタと、上記高電圧電源間で第2の第
1導電型トランジスタに対し直列接続して、第1の第1
導電型トランジスタの閉成により閉成制御される第2の
第2導電型トランジスタとを有しており、第1及び第2
の第2導電型トランジスタが第1及び第2の記憶ノード
を介してフリップ・フロップを構成して成る信号電圧レ
ベル変換回路において、上記いずれかの記憶ノードの電
圧に基づき開閉制御される放電用トランジスタを有し、
出力段第2導電型トランジスタの制御端子に寄生する容
量を放電する容量放電回路と、上記論理入力又は上記反
転入力に基づき開閉制御される充電用トランジスタを有
し、上記容量を充電する容量放電回路を付加して成る。
そして、上記第1及び第2の記憶ノードと上記高電圧電
源との間にそれぞれダイオードクランパが接続されて成
ることを特徴とする。
【0031】
【0032】第2の課題を解決するためには、上記論理
入力のレベル変化過渡期に上記第1及び第2の第1導電
型トランジスタと上記充電用トランジスタに急増電流を
流した後、低電流に下げる電流可変回路をそれぞれ備え
た構成とする。
【0033】このような電流可変回路としては、上記論
理入力のレベル変化時から所定の画一期間後に上記急増
電流を低電流に切り換える時限切り換え型電流可変回路
とすることができる。
【0034】第3の課題を解決するためには、電流可変
回路としては、上記出力段第2導電型トランジスタの制
御端子に現れる出力電圧のレベル変化終了を検出して上
記急増電流を低電流に切り換えるレベル検出切り換え型
電流可変回路とする。
【0035】レベル検出切り換え型電流可変回路を備え
たレベルシフト回路においては、上記出力段第2導電型
トランジスタと共に出力端子のコンプリメンタリ型駆動
方式を構成する出力段第1導電型トランジスタと、上記
レベル検出切り換え型電流可変回路の出力レベル検出信
号を用いて上記出力段第1導電型トランジスタと上記出
力段第2導電型トランジスタの同時閉成を禁止する閉成
タイミング回路を設けることができる。
【0036】〔作用〕フリップ・フロップを構成する第
1及び第2の第2導電型トランジスタとは別に、いずれ
かの記憶ノードの電圧に基づき開閉制御される放電用ト
ランジスタが設けられており、いずれの記憶ノードも出
力段第2導電型トランジスタの制御端子に接続されてい
ないため、制御端子の寄生容量の影響を受けずに放電用
トランジスタが早く開成する。このため、充電用トラン
ジスタによる電流が貫通電流として流れ難く、制御端子
の寄生容量を急速に充電させることができる。従っ
て、、出力段第2導電型トランジスタのスイッチング速
度を高速化できる。また、貫通電流が少なくなるので、
消費電力の低減を図ることができる。
【0037】また、第1及び第2の記憶ノードと高電圧
電圧電源との間にそれぞれダイオードクランパが接続さ
れて成る構成においては、フリップ・フロップを構成す
るトランジスタ等の素子耐圧を低耐圧をすることができ
る。
【0038】更に、電流可変回路を備えた構成において
は、急増電流によりフリップ・フロップの状態遷移が高
速化するためスイッチング速度の改善に寄与する。また
同時に、放電用トランジスタの開成動作が早まるので、
これを介した貫通電流の期間が短くなり、消費電力が更
に低減する。
【0039】特に、電流可変回路としてはレベル検出切
り換え型電流可変回路を用いた構成によれば、急増電流
期間が長すぎたり、短すぎたりせず、常に最適時間だけ
急増電流を流すことができるため、状態遷移動作の高速
化と低消費電力化を同時に達成できる。
【0040】出力段第2導電型トランジスタと共に出力
端子のコンプリメンタリ型駆動方式を構成する出力段第
1導電型トランジスタを有する半導体集積回路におい
て、上記レベル検出切り換え型電流可変回路の出力レベ
ル検出信号を用いて上記出力段第1導電型トランジスタ
と上記出力段第2導電型トランジスタの同時閉成を禁止
する閉成タイミング回路を設けた構成を採用すると、出
力段第2導電型トランジスタが開成する以前に、出力段
第1導電型トランジスタの閉成制御信号が発生した場合
でも、閉成タイミング回路により出力段第2導電型トラ
ンジスタが現実に開成するまで、出力段第1導電型トラ
ンジスタが閉成しないようになっているので、出力段の
貫通電流を無くすことができ、大幅な低消費電力化を達
成することができる。
【0041】
【発明の実施の形態】
【0042】
【実施例】次に、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0043】〔実施例1〕図1は本発明の実施例1に係
るレベルシフト回路と併せてその出力段トランジスタを
示す回路図である。
【0044】本例のレベルシフト回路40は、図9に示
すレベルシフト回路30のドレイン・ノードN2 を出力
段のパワーPチャネル型MOSFET5のゲートGには
結線していないままの信号電圧レベル変換回路30′
と、この信号電圧レベル変換回路30′のフリップ・フ
ロップFFのノード電圧Vg と反転入力信号VIN * を基
に出力段のパワーPチャネル型MOSFET5のゲート
容量C5 を急速充放電する出力バッファ回路50とを有
している。
【0045】信号電圧レベル変換回路30′は、3V電
源による狭論理振幅(3V=Vdd−Vss)の論理入力信
号VINから逆相の3V系の反転信号VIN * を生成するC
MOSインバータINV1と、論理入力信号VINにより
開閉制御される第1の高耐圧Nチャネル型MOSFET
1と、反転信号VIN * により第1のNチャネル型MOS
FET1とは排他的に開閉制御される第2の高耐圧Nチ
ャネル型MOSFET2と、30V(Vcc)電源間で第1
のNチャネル型MOSFET1と共に2段直列回路を構
成し、第2のNチャネル型MOSFET2の閉成により
閉成制御される第1のPチャネル型MOSFET3と、
30V(Vcc)電源間で第2のNチャネル型MOSFET
2と共に2段直列回路を構成し、第1のNチャネル型M
OSFET1の閉成により閉成制御される第2のPチャ
ネル型MOSFET5とを有しており、第1のPチャネ
ル型MOSFET3と第2のPチャネル型MOSFET
5がドレイン・ノード(記憶ノード)N1 ,N2 を介し
てフィードバックループによるフリップ・フロップFF
を構成している。
【0046】そして、第1のPチャネル型MOSFET
3及び第2のPチャネル型MOSFET4のゲート(ド
レイン・ノードN1 ,N2 )はダイオードクランパ用の
定電圧ダイオードD1 ,D2 を介してVcc電源に接続さ
れている。
【0047】また、本例の信号電圧レベル変換回路3
0′もドレイン電流可変回路32,34を備えている。
第1のドレイン電流可変回路32は、非飽和領域で動作
する第1のNチャネル型MOSFET1と共にソースフ
ォロア回路(定電流回路)を構成する直列のソース抵抗
11及びR12と、その一方のソース抵抗R12を短絡する
ソース抵抗値切り換え用Nチャネル型MOSFET6
と、論理入力信号VINが立ち上がる時点t1 で所定パル
ス幅ΔT1 の切り換え時限パルスP1をMOSFET6
のゲートに印加するワンショット回路(単安定マルチバ
イブレータ)7と有している。また第2のドレイン電流
可変回路34も、非飽和領域で動作する第2のNチャネ
ル型MOSFET2と共にソースフォロア回路(定電流
回路)を構成する直列のソース抵抗R21及びR22と、そ
の一方のソース抵抗R22を短絡するソース抵抗値切り換
え用Nチャネル型MOSFET8と、論理入力信号VIN
が立ち下がる時点t2 で所定パルス幅ΔT2 (=Δ
1 )の切り換え時限パルスP2をMOSFET8のゲ
ートに印加するワンショット回路9とを有している。
【0048】出力バッファ回路50は、フリップ・フロ
ップFFの一方の状態遷移の際に出力段のパワーPチャ
ネル型MOSFET5のゲート容量C5 を急速充電する
ゲート容量充電回路52と、フリップ・フロップFFの
他方の状態遷移の際に出力段のパワーPチャネル型MO
SFET5のゲート容量C5 を急速放電するゲート容量
放電回路54とを有している。
【0049】ゲート容量充電回路52はゲート容量C5
のゲートGから電荷を引き抜いて接地(Vss)に供給す
ることでゲートGの電圧をVcc電圧(ソース電圧)から
下げるチャージポンプであり、反転入力信号VIN * によ
り第2の高耐圧Nチャネル型MOSFET2と同期して
開閉制御される充電用高耐圧Nチャネル型MOSFET
52aと、非飽和領域で動作する充電用高耐圧Nチャネ
ル型MOSFET52aと共にソースフォロア回路(定
電流回路)を構成する直列のソース抵抗R31及びR
32と、その一方のソース抵抗R32を短絡するソース抵抗
値切り換え用Nチャネル型MOSFET52bを有して
おり、このMOSFET52bはワンショット回路9か
らの時限パルスP2をゲートに受けて開閉制御される。
【0050】ゲート容量放電回路54は、ゲート容量C
5 の両端(ソース−ドレイン間)に接続し、ドレイン・
ノードN1 のノード電圧Vg により開閉制御される比較
的大きな素子の放電用Pチャネル型MOSFET54a
と、このMOSFET54aのゲートとVcc電源との間
に接続されたダイオードクランパ用の定電圧ダイオード
3 とを有している。
【0051】まず、図2に示すように、時点t1 で狭論
理振幅(0〜3V)の論理入力信号VINが立ち上がり、
第1のNチャネル型MOSFET1が閉成すると共に第
2のNチャネル型MOSFET2が開成すると、ドレイ
ン電流可変回路32の時限パルスP1により急増電流I
MAX が第1のNチャネル型MOSFET1を流れるた
め、ノード電圧Vg がVccより定電圧ダイオードD2
ツェナー電圧VZ だけ急降下するので、第2のPチャネ
ル型MOSFET4及び放電用MOSFET54aが閉
成する。
【0052】ところで、本例では第2のPチャネル型M
OSFET4が出力段のパワーPチャネル型MOSFE
T5のゲート容量C5 を急速放電する必要がないため、
小規模素子として形成されている。他方、放電用Pチャ
ネル型MOSFET54aはゲート容量C5 を急速放電
するため大規模素子として形成されており、それに寄生
するゲート容量C6 は無視できないが、ここでは急増電
流IMAX の電流値をパルス幅狭で高めることによってノ
ード電圧Vg を急速に降下させることができる。そし
て、第2のPチャネル型MOSFET4及び放電用Pチ
ャネル型MOSFET54aの閉成によって、ノードN
2 の電圧が高レベルVccとなり、これにより第1のPチ
ャネル型MOSFET3が開成する。この第1のPチャ
ネル型MOSFET3の開成時点は、第1のNチャネル
型MOSFET1のドレイン電流がドレイン電流可変回
路32により節約電流IMIN に戻る時点t11に略相当し
ている。その後、節約電流IMIN の殆どは定電圧ダイオ
ードD2 のツェナー電圧VZを維持するために用いられ
る。
【0053】ノード電圧Vg がVccよりツェナー電圧V
Z だけ下降した時点では、放電用Pチャネル型MOSF
ET54aも閉成するため、出力段のパワーPチャネル
MOSFET5のゲート容量C5 が瞬間放電する。この
結果、出力段のパワーPチャネルMOSFET5は急峻
にターンオフする。
【0054】次に、論理入力信号VINが立ち下がる時点
2 で第2のNチャネル型MOSFET2が閉成すると
共に、第1のNチャネル型MOSFET1が開成する
と、同時に、充電用MOSFET52aが閉成する。こ
のため一方においては、第2のNチャネル型MOSFE
T2の閉成により急増ドレイン電流IMAX が流れるが、
ノードN2 には出力段のパワーMOSFET5のゲート
Gが接続されておらず、ゲート容量C5 を充電しないで
済むため、ノードN2 の電圧が急速降下し、第1のPチ
ャネル型MOSFET3がすぐに閉成してゲート容量C
6 が放電し、放電用MOSFET54aがいち早く開成
する。また他方において、充電用MOSFET52aの
閉成により出力段のパワーPチャネル型MOSFET5
のゲート容量C5 から引き抜かれた電荷がドレイン電流
D3として流れるので、ゲート容量C5 が速やかに充電
される。この結果、出力電圧VOUT が低下するので出力
段のパワーPチャネルMOSFET5は急峻にターンオ
ンする。
【0055】ところで、Nチャネル型MOSFET2に
急増ドレイン電流IMAX を流す通電時間ΔT2 は、Nチ
ャネル型MOSFET1に急増ドレイン電流IMAX を流
す通電時間ΔT1 に比べて実質的に短時間にできる。ノ
ードN1 には小規模素子の第2のPチャネル型MOSF
ET4と大規模素子の放電用MOSFET54aが接続
されているに対し、ノードN2 には小規模素子の第1の
Pチャネル型MOSFET3だけが接続されているに過
ぎず、第1のPチャネル型MOSFET3のゲート容量
は無視できるからである。従って、図2での充電量q2
は極微小量である。Nチャネル型MOSFET2に更に
増大した急増ドレイン電流IMAX ′を流すときには、更
に一層、その充電時間を短縮でき、第1のPチャネル型
MOSFET3の閉成時点t21、延いては、放電用MO
SFET54aの開成時点を早めることができる。他
方、時点t21で閉成した充電用MOSFET52aに流
れるドレイン電流ID3は、その初期では貫通電流として
若干流れるものの、前述したように、直に放電用MOS
FET54aが開成するので、貫通電流の通電時間はt
2 〜t21の期間程度であり、これは極短時間とすること
が可能であるので、q3の如く電消費電力を抑制するこ
とができる。この貫通電流の通電期間を短くできること
は、ドレイン電流ID3を増大させて急増ドレイン電流I
MAX しても消費電力はさほど変わらないが、ゲート容量
5 の充電時間を早めるには効果がある。この結果、第
2のNチャネル型MOSFET2及び充電用MOSFE
T52aにおける無効電流の削減により消費電力を低減
させながらも、出力段のパワーPチャネル型MOSFE
T5のターンオン時間TONを短縮でき、ターンオフ時間
OFF と均衡させることができる。このためスイッチン
グ速度の改善に繋がる。
【0056】ドレイン電流可変回路34により、急増ド
レイン電流IMAX の通電時間ΔT2が過ぎると、ドレイ
ン電流ID3は急減するようになっているが、ゲートGに
は電圧クランパ用の定電圧ダイオードが接続されていな
いので、そのドレイン電流ID3の値はできる限り小さい
ことが望ましく、ソース抵抗R32を高抵抗とする。図1
の回路構成では、充電用MOSFET52aの急増ドレ
イン電流IMAX の流れ始める時点がMOSFET2の急
増ドレイン電流IMAX の流れ始める時点t1 となってい
るが、専用のワンショット回路や遅延素子等を設けて時
点t1 をやや遅くらしても良い。充電用MOSFET5
2aの貫通電流を更に抑制でき、図2のq3で示す電消
費電力を実質的に無くすことができる。
【0057】〔実施例2〕図3は本発明の実施例2に係
るレベルシフト回路と併せてその出力段トランジスタを
示す回路図である。
【0058】本例のレベルシフト回路40′は、信号電
圧レベル変換回路30′と簡素化した出力バッファ回路
50′とからなる。この出力バッファ回路50′のゲー
ト容量充電回路52′は、反転入力信号VIN * により第
2の高耐圧Nチャネル型MOSFET2と同期して開閉
制御される充電用高耐圧Nチャネル型MOSFET52
aと、非飽和領域で動作する充電用高耐圧Nチャネル型
MOSFET52aと共にソースフォロア回路(定電流
回路)を構成する信号電圧レベル変換回路30′の直列
のソース抵抗R21′及びR22′と、その一方のソース抵
抗R22′を短絡するソース抵抗値切り換え用Nチャネル
型MOSFET8と、ワンショット回路9とを有してい
る。ソース抵抗R21′及びR22′、ソース抵抗値切り換
え用Nチャネル型MOSFET8、及びワンショット回
路9はすべて信号電圧レベル変換回路30′の第2のN
チャネル型MOSFET2のものが兼用されている。ま
た、ゲート容量放電回路54′は、ゲート容量C5 の両
端(ソース−ドレイン間)に接続し、ドレイン・ノード
1 のノード電圧Vg により開閉制御される比較的大き
な素子の放電用Pチャネル型MOSFET54aのみか
ら成り、図1に示すダイオードクランパ用の定電圧ダイ
オードD3 を具備していない。ソース抵抗R21′及びR
22′の値を最適化することにより、第2のNチャネル型
MOSFET2に流すべき急増ドレイン電流IMAX と節
電電流IMIN 、並びに、充電用高耐圧Nチャネル型MM
OSFET52aに流すべき急増ドレイン電流と極小電
流のそれぞれの値を設定できる。
【0059】なお、定電圧ダイオードD3 が無くても、
これに並列の定電圧ダイオードD2が存在するので、放
電用Pチャネル型MOSFET54aのゲート電圧をク
ランプできるようになっている。
【0060】〔実施例3〕図4は本発明の実施例3に係
るレベルシフト回路と併せてその出力段トランジスタを
示す回路図である。
【0061】本例のレベルシフト回路60は、図3に示
すレベルシフト回路40′において、ドレイン電流可変
回路32,34のワンショット回路7,9に代え、出力
電圧レベル変化検出回路62,64と、それらに一定電
流I1 ,I2 を流す定電流回路の2定電流源型カレント
ミラー回路66とを有して成る。この2定電流源型カレ
ントミラー回路66は、Vcc電源から電流源66aによ
りドレイン電流を流すゲート−ドレイン接続のPチャネ
ル型MOSFET66bと、このゲートにゲートが接続
してVcc電源から定電流I1 を流す第1のミラーPチャ
ネル型MOSFET66cと、MOSFET66bのゲ
ートにゲートが接続してVcc電源から定電流I2 を流す
第2のミラーPチャネル型MOSFET66dとを有し
ている。
【0062】また、第1の出力信号レベル変化検出回路
62は、第1のノードN1 の電圧の立ち下がり変化によ
り閉成して定電流I1 をドレイン電流として流す出力電
圧立ち上がり検出用の高耐圧Pチャネル型MOSFET
62aと、その定電流I1 を流す電流・電圧変換抵抗r
1 と、その抵抗r1 の電圧降下を入力としてゲート信号
S1を生成するCMOSインバータINV2とを有して
いる。更に、第2の出力信号レベル変化検出回路64
は、出力段のパワーMOSFET5のゲート電圧(出力
電圧VOUT )の立ち下がり変化により閉成して定電流I
2 をドレイン電流として流す出力電圧立ち下がり検出用
の高耐圧Pチャネル型MOSFET64aと、その定電
流I2 を流す電流・電圧変換抵抗r2 と、その抵抗r2
の電圧降下を入力としてゲート信号S2を生成するCM
OSインバータINV3とを有している。
【0063】まず、図5に示すように、狭論理振幅の論
理入力信号VINが立ち上がる時点t1 の直前において
は、ノードN1 の電圧Vg は高電圧Vcc(30V)である
と共に、出力電圧VOUT はVss(0V)となっている
が、一方のPチャネル型MOSFET62aは開成状態
であると共に、他方のPチャネル型MOSFET64a
は閉成状態にある。従って、一方の電圧変換抵抗r1
は電圧降下が発生しないので、CMOSインバータIN
V2の出力S1は3Vの高レベルとなっており、Nチャ
ネル型MOSFET6は閉成状態にあるが、他方の電圧
変換抵抗r2 には定電流I2 により電圧降下が発生して
いるので、CMOSインバータINV3の出力S2は0
Vの低レベルとなっており、Nチャネル型MOSFET
8,52bは開成状態にある。
【0064】ここで、時点t1 で狭論理振幅の論理入力
信号VINが立ち上がり、第1のNチャネル型MOSFE
T1が閉成すると共に第2のNチャネル型MOSFET
2が開成すると、ドレイン電流可変回路32′のNチャ
ネル型MOSFET6が既に閉成状態にあるため、ドレ
イン電流ID1として急増電流IMAX が流れて、これによ
りノードN1 の電圧Vg が下降し始めると共に出力電圧
OUT が上昇し始める。この出力電圧VOUT の立ち上が
り過渡期には、その反転出力たるノードN1 の電圧Vg
の立ち下がり変化が監視されており、電圧Vg が(Vcc
−VZ )に近い値まで立ち下がると、Pチャネル型MO
SFET62aがこれを検出して時点t12で閉成し、電
流・電圧変換抵抗r1 に電圧降下が発生してゲート電圧
S1が低レベル(0V)となるため、Nチャネル型MO
SFET6が開成し、これによりドレイン電流ID1は節
電ドレイン電流IMIN に切り換わる。このため、電圧V
gが立ち下がるとは逆に出力電圧VOUT の立ち上がりる
が、この出力電圧VOUT の立ち上がりが現実に完了した
時点t12で急増電流IMAX の供給が止むため、供給時間
が短すぎたり、長すぎたりせず、最適化されるので、タ
ーンオフ時間TOFFの短縮化と消費電力の低減を共に達
成できる。
【0065】また、時点t12で出力電圧VOUT が立ち上
がると、Pチャネル型MOSFET64aが開成し、定
電流I2 が流れなくなるので、電流・電圧変換抵抗r2
の電圧降下が消滅し、ゲート信号S2が立ち上がる。こ
れによりドレイン電流可変回路34′のNチャネル型M
OSFET8及びゲート容量充電回路52のNチャネル
型MOSFET52bが閉成する。
【0066】次に、論理入力信号VINが立ち下がる時点
2 で第2のNチャネル型MOSFET2が閉成すると
共に、第1のNチャネル型MOSFET1が開成する
と、同時に、充電用MOSFET52aが閉成する。こ
こで、ドレイン電流可変回路34′のNチャネル型MO
SFET8及びゲート容量充電回路52のNチャネル型
MOSFET52bが既に閉成状態であるため、第2の
Nチャネル型MOSFET2には急増ドレイン電流I>
MAX が流れ、ノードN2 の電圧V2 が急速降下し、第1
のPチャネル型MOSFET3がすぐに閉成してゲート
容量C6 が放電し、放電用MOSFET54aが早く開
成する。また他方において、充電用MOSFET52a
には急増ドレイン電流IMAX が流れ、パワーPチャネル
型MOSFET5のゲート容量C5 を急速に充電し、出
力電圧VOUT が立ち下がる。この出力電圧VOUT の立ち
下がり過渡期には、その立ち下がり変化がPチャネル型
MOSFET64aで監視されており、出力電圧VOUT
電圧Vssに近い値まで立ち下がると、Pチャネル型MO
SFET64aがこれを検出して時点t24で閉成し、電
流・電圧変換抵抗r2 に電圧降下が発生してゲート電圧
S2が低レベル(0V)に立ち下がるため、Nチャネル
型MOSFET8,52bが開成し、これによりドレイ
ン電流ID2,ID3は節電ドレイン電流IMIN に切り換わ
る。このため、出力電圧VOUT の立ち下がりが現実に完
了した時点t24で急増ドレイン電流IMAXの供給が止
むため、供給時間が短すぎたり、長すぎたりせず、最適
化される。このように、本例ではレベル検出切り換え型
電流可変回路を用いているので、ターンオン時間TON
の短縮化と消費電力の低減を共に達成できる。
【0067】なお、時点t24で出力電圧VOUT が立ち下
がる過渡期には既にVg が立ち上がっているので、Pチ
ャネル型MOSFET62aが開成し、定電流I1 が流
れなくなるので、電流・電圧変換抵抗r1 の電圧降下が
消滅し、ゲート信号S1が立ち上がる。これによりドレ
イン電流可変回路32′のNチャネル型MOSFET6
のNチャネル型MOSFET6が閉成する。
【0068】本例では、ゲート信号S2の立ち下がりに
同期させてMOSFET8,52bを開成せしめ、ドレ
イン電流ID2,ID3を急増ドレイン電流IMAX から節電
ドレイン電流IMIN に同時に切り換えるようにしている
が、ドレイン電流ID2の切り換え時点をゲート電圧の立
ち上がり時点に早めるようにすれば、消費電力の低減に
繋がる。
【0069】〔実施例4〕図6は本発明の実施例3に係
るレベルシフト回路と併せてその出力段トランジスタを
示す回路図である。
【0070】本例においては、レベルシフト回路60の
出力段はパワーPチャネル型MOSFET5と2段直列
回路を構成する出力段のパワー高耐圧Nチャネル型MO
SFET15を有しており、それら共通ドレインDに接
続された出力端子5bに駆動用高耐圧Pチャネル型MO
SFET25のゲートGが接続されるようになってい
る。この駆動用高耐圧Pチャネル型MOSFET25の
ゲート耐圧は30V以上のものであり、例えばインバー
タ回路のインダクタンス負荷Lを駆動するようになって
いる。Pチャネル型MOSFET5の相補トランジスタ
としてのNチャネル型MOSFET15のゲートは閉成
タイミング回路70の出力信号CTにより駆動される。
この閉成タイミング回路70は、狭論理振幅の論理入力
信号VINとCMOSインバータINV3の出力S2とを
2入力とするナンドゲート70aと、ナンドゲート70
aの出力を反転させて電力増幅するインバータ70bと
を有している。
【0071】本例では、Pチャネル型MOSFET5と
Nチャネル型MOSFET15とのコンプリメンタリ
(相補)型ゲート駆動方式によって、駆動用の高耐圧大
電流容量のMOSFET25をスイッチングするように
なっている。Nチャネル型MOSFET15のゲートを
駆動するのに論理入力信号VINをバッファ回路を介して
印加した場合、Nチャネル型MOSFET15のスイッ
チング制御は可能であるが、Pチャネル型MOSFET
5のゲートを駆動する出力電圧VOUT がレベルシフト回
路60を介して形成されているため、不可避的に論理入
力信号VINに対して位相遅延を生じている。位相遅延が
大きいと、排他的に開閉すべき相補型のPチャネル型M
OSFET5とNチャネル型MOSFET15とに同時
閉成期間が紛れ込むため、電流値の高い貫通電流を生
じ、大きな消費電力を招く。これを軽減するために、N
チャネル型MOSFET15側の論理入力信号VINの伝
達系に遅延回路を設ける対策を講じることができる。と
ころが、遅延回路の遅延量はあくまでも見込み量で決定
されるものであるから、現実には半導体素子の製造バラ
ツキ等により同時閉成期間が紛れ込み、無視できない貫
通電流が生じてしまう。
【0072】しかし、本例においては、図6に示す如
く、論理入力信号VINが低レベルであると、前述したよ
うに、ゲート容量充電回路52の急増ドレイン電流I
MIN により、出力電圧VOUT がすみやかに降下し、Pチ
ャネル型MOSFET5がターンオンする。このPチャ
ネル型MOSFET5の閉成状態では出力電圧VOUT
低レベルとなっているため、出力電圧レベル変化検出回
路64のCMOSインバータINV3の出力S2も低レ
ベルである。出力S2が低レベルである限り、論理入力
信号VINが早く高レベルとなっても、ナンドゲート70
aの出力は高レベルのままであり、Nチャネル型MOS
FET15は閉成しない。出力S2が高レベルとなり、
Pチャネル型MOSFET5がターンオフすると、初め
てNチャネル型MOSFET15が閉成する。従って、
Pチャネル型MOSFET5がターンオフすると共にN
チャネル型MOSFET15がターンオンする際の同時
閉成時間が発生せず、貫通電流を無くすことができる。
なお、Nチャネル型MOSFET15がターンオフする
と共に、Pチャネル型MOSFET5がターンオンする
際には、Nチャネル型MOSFET15が入力信号VIN
により直接開成制御されるため、早く開成することにな
るので、貫通電流は発生しない。
【0073】なお、上記各実施例では、Pチャネル型M
OSFET3,4でフリップ・フロップFFを構成し、
それら記録ノードN1,2 へ電位を書き込むプルダウン
用MOSFET3,4をNチャネル型としてあるが、こ
れとは導電型を逆にし、Nチャネル型MOSFETでフ
リップ・フロップFFを構成し、それら記録ノードN1,
2 へ電位を書き込むプルアップ用MOSFETをPチ
ャネル型としても良い。
【0074】上記実施例では、狭論理振幅の論理入力V
INの低レベル電圧Vssを0V、その高レベル電圧Vdd
3Vとし、また広論理振幅の論理出力VOUT の低レベル
電圧Vssを0V、その高レベル電圧Vccを30Vとして
あるが、本発明では、広論理振幅の論理出力VOUT の低
レベル電圧Veeとすると、低電圧源(Vdd−Vss)<高
電圧源(Vcc−Vee)の関係を満たせば十分であり、上
記実施例ではVss=Vee<Vdd<Vccの場合に過ぎな
い。Vee<Vcc≦Vss<Vdd、Vee<Vss<Vcc
dd、Vss≦Vee<Vdd≦Vcc、Vss<Vdd≦Vee<V
ccの場合も含まれるのは言う迄もない。
【0075】また、MOSFET6,8,52bのオン
抵抗をそれぞれ抵抗R11, 21, 31の値と等しくする
ように設定するば、抵抗R11, 21, 31を省略するこ
とができる。
【0076】更に、MOSFET(絶縁ゲート型電界効
果トランジスタ)等のモノポーラトランジスタに限ら
ず、バイポーラトランジスタを用いてレベルシフト回路
を構成しても良い。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るレベ
ルシフト回路は、フリップ・フロップを構成する第1及
び第2の第2導電型トランジスタとは別に、出力段トラ
ンジスタの制御端子の寄生する容量を充放電させるた
め、いずれかの記憶ノードの電圧に基づき開閉制御され
る放電用トランジスタと、論理入力又はその反転入力に
より開閉制御される充電用トランジスタとを有し、第1
及び第2の記憶ノードと高電圧電源との間にそれぞれダ
イオードクランパが接続されて成ることを特徴としてい
る。従って、次の効果を奏する。
【0078】 いずれの記憶ノードも出力段第2導電
型トランジスタの制御端子に接続されていないため、制
御端子の寄生容量の影響を受けずに放電用トランジスタ
が早く開成し、このため、充電用トランジスタによる電
流が貫通電流として流れ難く、制御端子の寄生容量を急
速に充電させることができる。従って、出力段第2導電
型トランジスタのスイッチング速度を高速化できる。ま
た、貫通電流が少なくなるので、消費電力の低減を図る
ことができる。また、第1及び第2の記憶ノードと高電
圧電圧電源との間にそれぞれダイオードクランパが接続
されて成るため、フリップ・フロップを構成するトラン
ジスタ等の素子耐圧を低耐圧をすることができる。
【0079】 電流可変回路を備えた構成において
は、急増電流によりフリップ・フロップの状態遷移が高
速化するためスイッチング速度の改善に寄与する。また
同時に、放電用トランジスタの開成動作が早まるので、
これを介した貫通電流の期間が短くなり、消費電力が更
に低減する。
【0080】 特に、電流可変回路としてはレベル検
出切り換え型電流可変回路を用いた構成によれば、急増
電流期間が長すぎたり、短すぎたりせず、常に最適時間
だけ急増電流を流すことができるため、状態遷移動作の
高速化と低消費電力化を同時に達成できる。
【0081】 出力段第2導電型トランジスタと共に
出力端子のコンプリメンタリ型駆動方式を構成する出力
段第1導電型トランジスタを有する半導体集積回路にお
いて、上記レベル検出切り換え型電流可変回路の出力レ
ベル検出信号を用いて上記出力段第1導電型トランジス
タと上記出力段第2導電型トランジスタの同時閉成を禁
止する閉成タイミング回路を設けた構成を採用すると、
出力段第2導電型トランジスタが現実に開成するまで、
出力段第1導電型トランジスタが閉成しないようになっ
ているので、出力段の貫通電流を無くすことができ、大
幅な低消費電力化を達成することができる。
【0082】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係るレベルシフト回路と併
せてその出力段トランジスタを示す回路図である。
【図2】実施例1における各部の波形を示すタイミング
図である。
【図3】本発明の実施例2に係るレベルシフト回路と併
せてその出力段トランジスタを示す回路図である。
【図4】本発明の実施例3に係るレベルシフト回路と併
せてその出力段トランジスタを示す回路図である。
【図5】実施例3における各部の波形を示すタイミング
図である。
【図6】本発明の実施例4に係るレベルシフト回路と併
せてその出力段トランジスタを示す回路図である。
【図7】従来の基本形のレベルシフト回路と併せてその
出力段トランジスタを示す回路図である。
【図8】従来のダイオードクランパを備えたレベルシフ
ト回路と併せてその出力段トランジスタを示す回路図で
ある。
【図9】図8に示すレベルシフト回路を改善したレベル
シフト回路と併せてその出力段トランジスタを示す回路
図である。
【図10】図9に示す回路の各部の波形を示すタイミン
グ図である。
【符号の説明】
1…第1の高耐圧Nチャネル型MOSFET 2…第2の高耐圧Nチャネル型MOSFET 3…第1の高耐圧Pチャネル型MOSFET 4…第2の高耐圧Pチャネル型MOSFET 5…出力段のパワーPチャネル型MOSFET 5a,5b…出力端子 6,8,52b…ソース抵抗値切り換え用Nチャネル型
MOSFET 15…出力段のパワーNチャネル型MOSFET 25…駆動用高耐圧Pチャネル型MOSFET 30′,30″…信号電圧レベル変換回路 32…第1のドレイン電流可変回路 34…第2のドレイン電流可変回路 40,40′,60…レベルシフト回路 50,50′…出力バッファ回路 52,52′…ゲート容量充電回路 52a…充電用高耐圧Nチャネル型MOSFET 54,54′…ゲート容量放電回路 54a…放電用高耐圧Pチャネル型MOSFET 62,64…出力電圧レベル変化検出回路 62a…出力電圧立ち上がり検出用の高耐圧Pチャネル
型MOSFET 64a…出力電圧立ち下がり検出用の高耐圧Pチャネル
型MOSFET 66…2定電流源型カレントミラー回路 66a…電流源 66b…Pチャネル型MOSFET 66c…第1のミラーPチャネル型MOSFET 66d…第2のミラーPチャネル型MOSFET 70…閉成タイミング回路 70a…ナンドゲート 70b…インバータ P1,P2…切り換え時限パルス r1,2 …電流・電圧変換抵抗 S1,S2…ゲート信号 INV1〜INV3…CMOSインバータ D1,2,3 …ダイオードクランパ用の定電圧ダイオー
ド FF…フリップ・フロップ Vg …ノード電圧 VIN…狭論理振幅の論理入力信号 VIN * …反転入力信号 VOUT …広論理振幅の論理出力信号 N1,2 …フリップ・フロップのドレイン・ノード(記
憶ノード) C5,6 …ゲート容量 CT…出力信号。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低電圧電源による狭論理振幅の論理入力
    により開閉制御される第1の第1導電型トランジスタ
    と、前記論理入力とは逆相の反転入力により第1の第1
    導電型トランジスタとは排他的に開閉制御される第2の
    第1導電型トランジスタと、高電圧電源間で第1の第1
    導電型トランジスタに対し直列接続して、第2の第1導
    電型トランジスタの閉成により閉成制御される第1の第
    2導電型トランジスタと、前記高電圧電源間で第2の第
    1導電型トランジスタに対し直列接続して、第1の第1
    導電型トランジスタの閉成により閉成制御される第2の
    第2導電型トランジスタとを有しており、第1及び第2
    の第2導電型トランジスタが第1及び第2の記憶ノード
    を介してフリップ・フロップを構成して成る信号電圧レ
    ベル変換回路において、 前記いずれかの記憶ノードの電圧に基づき開閉制御され
    る放電用トランジスタを有し、出力段第2導電型トラン
    ジスタの制御端子に寄生する容量を放電する容量放電回
    路と、前記論理入力又は前記反転入力に基づき開閉制御
    される充電用トランジスタを有し、前記容量を充電する
    容量放電回路を付加して成り、前記第1及び第2の記憶
    ノードと前記高電圧電源との間にそれぞれダイオードク
    ランパが接続されて成ることを特徴とするレベルシフト
    回路。
  2. 【請求項2】 請求項に記載のレベルシフト回路にお
    いて、前記論理入力のレベル変化過渡期に前記第1及び
    第2の第1導電型トランジスタと前記充電用トランジス
    タに急増電流を流した後、低電流に下げる電流可変回路
    をそれぞれ備えて成ることを特徴とするレベルシフト回
    路。
  3. 【請求項3】 請求項に記載のレベルシフト回路にお
    いて、前記電流可変回路は、前記論理入力のレベル変化
    時から所定の画一期間後に前記急増電流を低電流に切り
    換える時限切り換え型電流可変回路であることを特徴と
    するレベルシフト回路。
  4. 【請求項4】 請求項に記載のレベルシフト回路にお
    いて、前記電流可変回路は、前記出力段第2導電型トラ
    ンジスタの制御端子に現れる出力電圧のレベル変化終了
    を検出して前記急増電流を低電流に切り換えるレベル検
    出切り換え型電流可変回路であることを特徴とするレベ
    ルシフト回路。
  5. 【請求項5】 請求項に記載のレベルシフト回路にお
    いて、前記出力段第2導電型トランジスタと共に出力端
    子のコンプリメンタリ型駆動方式を構成する出力段第1
    導電型トランジスタと、前記レベル検出切り換え型電流
    値可変回路の出力レベル検出信号を用いて前記出力段第
    1導電型トランジスタと前記出力段第2導電型トランジ
    スタの同時閉成を禁止する閉成タイミング回路を備えて
    成ることを特徴とするレベルシフト回路。
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