JP3308639B2 - 車両のアンチスキッドブレーキ装置 - Google Patents

車両のアンチスキッドブレーキ装置

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JP3308639B2
JP3308639B2 JP09373293A JP9373293A JP3308639B2 JP 3308639 B2 JP3308639 B2 JP 3308639B2 JP 09373293 A JP09373293 A JP 09373293A JP 9373293 A JP9373293 A JP 9373293A JP 3308639 B2 JP3308639 B2 JP 3308639B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両の制動時の過大
な制動力を抑制するアンチスキッドブレーキ装置、特に
スプリット路面走行時における高摩擦路面側ブレーキ油
圧の減圧制御を改善したものに関する。
【0002】
【従来の技術】車両のブレーキシステムとして、制動時
の車輪のロックないしスキッド状態の発生を防止するよ
うにしたアンチスキッドブレーキ装置が実用化されてい
る。この種のアンチスキッドブレーキ装置は、4つの車
輪の車輪速を検出する車輪速センサと、ブレーキ油圧を
調整する電磁制御弁と、車輪速センサで検出した車輪速
に基いて電磁制御弁を制御する制御装置とを有する。こ
の制御装置は、例えば検出車輪速に基いて車輪の加減速
度を求め、車輪減速度が所定値以下になったときには電
磁制御弁を減圧制御して制動圧を低下させると共に、制
動圧の低下によって車輪速が増大して、車輪加速度が所
定値に達したときには上記制御弁を増圧制御することに
より制動圧を増大させる。
【0003】このような一連の制動圧制御(以下、AB
S制御という)を、例えば車両が停止するまで継続する
ことにより、急制動時における車輪のロックないしスキ
ッド状態を防止して、車両の方向安定性を確保しつつ短
い制動距離で停止させることが可能となる。ところで、
路面の片側が低摩擦状態で、路面の他方側が高摩擦状態
となっているスプリット路面を走行していて制動する場
合に、低摩擦路面側の車輪ののスリップ量が、高摩擦路
面側の車輪のスリップ量よりも著しく大きくなるので、
低摩擦路面側の車輪のブレーキ装置の制動圧に対しての
みABS制御が実行され、高摩擦路面側の車輪のブレー
キ装置の制動力が過大となって、車両がスピンしやすく
なる。
【0004】そこで、このスリップ路面走行時の走行安
定性の確保とスピン防止の観点から、制動状態における
高摩擦路面側のブレーキ装置の制動圧の上昇を抑制する
為に、制動圧を所定時間おきに強制的に減圧する技術
は、実用に供されている。例えば、前記のスプリット路
面対策の為の強制的な減圧に相当する技術として、米国
特許No.4,374,421号公報には、スプリット路面走行時に
おいて、低摩擦路面側の制動圧に対してABS制御を開
始した時に、高摩擦路面側の制動圧を、最初は保持し、
その後、車速の増大に応じて緩やかになるように段階的
に上昇させるようにした技術が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記スプリット路面走
行の制動時において、高摩擦路面側のブレーキ装置の制
動圧に対してABS制御が開始されないうちは特に問題
がないが、ABS制御が開始されると、スプリット路面
対策の為の制動圧の強制的な減圧に加えて、ABS制御
による制動圧の減圧が行われるので、制動圧の過度の低
下により制動力が低下し、減速Gが低下してしまうとい
う問題がある。本発明の目的は、スプリット路面走行時
の走行安定性の確保と、制動力の確保とを両立させる得
るような車両のアンチスキッドブレーキ装置を提供する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の車両のアンチ
スキッドブレーキ装置は、車輪の回転速度を検出する車
輪速検出手段と、ブレーキ油圧を調整する油圧調整手段
と、車輪速検出手段で検出された車輪速に基いて油圧調
整手段を作動させるアンチスキッド制御手段とを備えた
車両のアンチスキッドブレーキ装置において、前記車輪
速検出手段で検出された車輪速に基いて路面の摩擦状態
を検出する路面摩擦状態検出手段と、前記路面摩擦状態
検出手段で検出された路面摩擦状態に基いてスプリット
路面を検知するスプリット路面検知手段と、前記スプリ
ット路面検知手段で検知されたスプリット路面走行時で
あって前記アンチスキッド制御手段による低摩擦路面側
の車輪のブレーキ油圧の制御中に、油圧調整手段を介し
て、高摩擦路面側の車輪のブレーキ油圧を所定時間おき
に強制的に減圧させる減圧制御手段と、前記減圧制御手
段による制御中に、その制御対象のブレーキ油圧に対し
てアンチスキッド制御手段による減圧が実行されたと
き、前記強制的な減圧を所定回数実行後には、アンチス
キッド制御手段による減圧直後の前記強制的な減圧を禁
止する禁止手段とを備えたものである。
【0007】
【発明の作用及び効果】請求項1の車両のアンチスキッ
ドブレーキ装置においては、路面摩擦状態検出手段と、
スプリット路面検知手段と、減圧制御手段と、禁止手段
とを設け、スプリット路面走行時であって、低摩擦路面
側の車輪のブレーキ油圧の制御中に、高摩擦路面側の車
輪のブレーキ油圧を所定時間おきに強制的に減圧させる
とともに、減圧制御手段の制御中に、その制御対象のブ
レーキ油圧に対してアンチスキッド制御手段による減圧
が実行されたとき、強制的な減圧を所定回数実行後に
は、アンチスキッド制御手段による減圧直後の強制的な
減圧を禁止する。従って、アンチスキッド制御手段によ
る減圧の有無に係わらず、強制的な減圧を所定回数実行
することで、制動圧の過剰上昇つまり制動力が過大とな
るのを抑制して走行安定を高め、スピン発生を防止する
ことが出来るうえ、強制的な減圧を所定回数実行後に
は、アンチスキッド制御手段による減圧直後の強制的な
減圧を禁止することにより、制動圧の過度の低下を防止
して制動力を確保し、制動性能の低下を防止することが
出来る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面に基いて
説明する。第1図に示すように、この実施例に係る車両
は、左右の前輪1,2 が従動輪、左右の後輪3,4 が駆動輪
とされ、エンジン5 の出力トルクが自動変速機6 からプ
ロペラシャフト7、差動装置8 および左右の駆動軸9,10
を介して左右の後輪3,4 に伝達されるように構成してあ
る。各車輪1〜4には、車輪と一体的に回転するディス
ク11a 〜14a と、制動圧の供給を受けて、これらディス
ク11a 〜14a の回転を制動するキャリパ11b 〜14bなど
からなるブレーキ装置11〜14が夫々設けられ、これらの
ブレーキ装置11〜14を作動させるブレーキ制御システム
15が設けられている。
【0009】このブレーキ制御システム15は、運転者に
よるブレーキペダル16の踏込力を増大させる倍力装置17
と、この倍力装置17によって増大された踏込力に応じた
制動圧を発生させるマスターシリング18とを有する。こ
のマスターシリング18からの前輪用制動圧供給ライン19
が2経路に分岐され、これら前輪用分岐制動圧ライン19
a,19b が左右の前輪1,2 のブレーキ装置11,12 のキャリ
パ11a,12a に夫々接続され、左前輪1のブレーキ装置11
に通じる一方の前輪用分岐制動圧ライン19a には、電磁
式の開閉弁20a と、同じく電磁式のリリーフ弁20b とか
らなる第1バルブユニット20が設けられ、右前輪2 のブ
レーキ装置12に通じる他方の前輪用分岐制動圧ライン19
b にも、第1バルブユニット20と同様に、電磁式の開閉
弁21a と、電磁式のリリーフ弁21b とからなる第2バル
ブユニット21が設けられている。
【0010】一方、マスターシリンダ18からの後輪用制
動圧供給ライン22には、第1、第2バルブユニット20,2
1 と同様に、電磁式の開閉弁23a と、電磁式のリリーフ
弁23b とからなる第3バルブユニット23が設けられてい
る。この後輪用制動圧供給ライン22は、第3バルブユニ
ット23の下流側で2経路に分岐されて、これら後輪用分
岐制動圧ライン22a,22b が左右の後輪3,4 のブレーキ装
置13,14 のキャリパ13b,14b に夫々接続されている。こ
のブレーキ制御システム15は、第1バルブユニット20を
介して左前輪1のブレーキ装置11の制動圧を可変制御す
る第1チャンネルと、第2バルブユニット21を介して右
前輪2のブレーキ装置12の制動圧を可変制御する第2チ
ャンネルと、第3バルブユニット23を介して左右の後輪
3,4 の両ブレーキ装置13,14 の制動圧を可変制御する第
3チャンネルとが設けられ、これら第1〜第3チャンネ
ルが互いに独立して制御されるように構成してある。
【0011】前記ブレーキ制御システム15には、第1〜
第3チャンネルを制御するコントロールユニット24が設
けられ、このコントロールユニット24は、ブレーキペダ
ル16のON/OFFを検出するブレーキスイッチ25からのブレ
ーキ信号と、ハンドル舵角を検出する舵角センサ26から
の舵角信号と、各車輪の回転速度を夫々検出する車輪速
センサ27〜30からの車輪速信号とを受けて、これらの信
号に応じた制動圧制御信号を第1〜第3バルブユニット
20,21,23に夫々出力することにより、左右の前輪1,2 お
よび後輪3,4 のスリップに対する制動制御、つまりAB
S制御を第1〜第3チャンネルごとに並行して行うよう
になっている。
【0012】コントロールユニット24は、各車輪速セン
サ27〜30からの車輪速信号が示す車輪速に基いて第1〜
第3バルブユニット20,21,23における開閉弁20a,21a,23
a とリリーフ弁20b,21b,23b とをそれぞれデューティ制
御によって開閉制御することにより、スリップの状態に
応じた制動圧で前輪1,2 および後輪3,4 に制動力を付与
するようになっている。尚、第1〜第3バルブユニット
20,21,23における各リリーフ弁20b,21b,23b から排出さ
れたブレーキオイルは、図示外のドレンラインを介して
マスターシリンダ18のリザーバタンク18a に戻される。
【0013】ABS非制御状態においては、コントロー
ルユニット24からは制動圧制御信号が出力されず、図示
のように第1〜第3バルブユニット20,21,23におけるリ
リーフ弁20b,21b,23b が夫々閉保持され、かつ各ユニッ
ト20,21,23の開閉弁20a,21a,23a が夫々開保持されるの
で、ブレーキペダル16の踏込力に応じてマスターシリン
ダ18で発生した制動圧が、前輪用制動圧供給ライン19お
よび後輪用制動圧供給ライン22を介して左右の前輪1,2
および後輪3,4 のブレーキ装置11〜14に供給され、これ
らの制動圧に応じた制動力が前輪1,2 および後輪3,4 に
直接付与されることになる。
【0014】次に、コントロールユニット24が行うブレ
ーキ制御の概略を説明する。コントロールユニット24
は、車輪速センサ27〜30からの信号が示す車輪速Vw1〜
Vw4に基いて各車輪ごとの減速度DVw1〜DVw4および
加速度AVw1〜AVw4を夫々算出する。前記加速度ない
し減速度の算出方法について説明すると、コントロール
ユニット24は、車輪速の前回値に対する今回値の差分を
サンプリング周期Δt (例えば7ms)で除算した上
で、その結果を重力加速度に換算した値を今回の加速度
ないし減速度として更新する。
【0015】また、コントロールユニット24は、所定の
悪路判定処理を実行して、走行路面が悪路か否かを判定
する。この悪路判定処理は、次のように実行される。例
えば、後輪3,4 の減速度ないし加速度が一定時間内に所
定の上限値又は下限値を超えた回数が設定値以内ならば
悪路フラグFakを0に維持し、加速度および減速度を示
す値が、一定時間内に上限値および下限値を超えた回数
が設定値以上ならば走行路面が悪路であると判定して悪
路フラグFakを1にセットする。また、コントロールユ
ニット24は、第3チャンネル用の車輪速および加減速度
を代表させる後輪3,4 を選択する。本実施例では、スリ
ップ時における後輪3,4の両車輪速センサ29,30 の検出
誤差を考慮して両車輪速のうちの小さいほうの車輪速が
後輪車輪速として選択され、その車輪速から求めた加速
度および減速度が後輪加速度および後輪減速度として選
択されることになる。
【0016】更に、コントロールユニット24は、各チャ
ンネルごとの路面摩擦係数を推定し、それと並行して疑
似車体速を算出する。コントロールユニット24は、上記
車輪速センサ29,30 からの信号から求めた後輪車輪速お
よび上記各車輪速センサ27,28 からの信号が示す左右の
各前輪1,2 の車輪速と疑似車体速とから第1〜第3チャ
ンネルについてのスリップ率を夫々算出するのである
が、その場合に、次の関係式によりスリップ率が算出さ
れる。 スリップ率=( 車輪速/疑似車体速)×100 それ故、疑似車体速に対する車輪速の偏差が大きくなる
ほどスリップ率が小さくなって、車輪のスリップ傾向が
大きくなる。
【0017】次に、コントロールユニット24は、第1〜
第3チャンネルの制御に用いる各種の制御しきい値を夫
々設定し、これらの制御しきい値を用いて各チャンネル
ごとのロック判定処理と、第1〜第3バルブユニット2
0,21,23に対する制御量を規定する為のフェーズ決定処
理と、カスケード判定処理とを行うようになっている。
【0018】ここで、上記ロック判定処理について説明
すると、例えば、左前輪用の第1チャンネルに対するロ
ック判定処理においては、コントロールユニット24は、
まず第1チャンネル用の継続フラグFcn1 の今回値を前
回値としてセットした上で、次に疑似車体速Vrと車輪
速Vw1とが所定の条件( 例えば、Vr<5Km/H, Vw1<
7.5Km /H )を満足するか否かを判定し、これらの条
件を満足するときに継続フラグFcn1 とロックフラグF
lok1を夫々0にリセットし、また、満足していなければ
ロックフラグFlok1が1にセットされているか否かを判
定する。ロックフラグFlok1が1にセットされていなけ
れば、所定の条件のとき( 例えば疑似車体速Vrが車輪
速Vw1より大きいとき)にロックフラグFlok1に1をセ
ットする。
【0019】一方、コントロールユニット24は、ロック
フラグFlok1が1にセットされていると判定したときに
は、例えば第1チャンネルのフェーズ値P1がフェーズ
Vを示す5 にセットされ、かつスリップ率S1が90%よ
り大きいときに継続フラグFcn1 に1をセットする。
尚、第2、第3チャンネルに対しても同様にしてロック
判定処理が行われる。
【0020】前記フェーズ決定処理の概略について説明
すると、コントロールユニット24は、車両の走行状態に
応じて設定した夫々の制御しきい値と、車輪加減速度や
スリップ率との比較によって、ABS非制御状態を示す
フェーズ0、ABS制御時における増圧状態を示すフェ
ーズI、増圧後の保持状態を示すフェーズII、減圧状態
を示すフェーズIII 、急減圧状態を示すフェーズIVおよ
び減圧後の保持状態を示すフェーズVを選択するように
なっている。
【0021】前記カスケード判定処理は、特にアイスバ
ーンのような低摩擦路面においては、小さな制動圧でも
車輪がロックしやすいことから、車輪のロック状態が短
時間に連続して発生するカスケードロック状態を判定す
るものであり、カスケードロックの生じやすい所定の条
件を満たしたときにカスケードフラグFcsが1にセット
される。
【0022】こうして、コントロールユニット24は、各
チャンネルごとに設定されたフェーズ値P1に応じた制
御量を設定した上で、その制御量に従った制動圧制御信
号を第1〜第3バルブユニット20,21,23に対して夫々出
力する。これにより、第1〜第3バルブユニット20,21,
23の下流側における前輪用分岐制動圧ライン19a,19bお
よび後輪用分岐制動圧ライン22a,22b の制動圧が、増圧
あるいは減圧されたり、増圧もしくは減圧後の圧力レベ
ルに保持されたりする。
【0023】前記路面摩擦係数の推定処理は、例えば、
第1チャンネルについては図2のフローチャートに基い
て次のように行われる。尚、図中符号Si(i=1,
2,3,・・・)は、各ステップを示すものである。コ
ントロールユニット24は、各種データを読み込み(S
1)、次に、ABSフラグFabs が1 にセットされてい
るか否か(つまり、ABS制御中か否か)を判定する
(S2)。このABSフラグFabs は、例えば、第1〜
第3チャンネルのロックフラグFlok1,Flok2,Flok3
のどれかが1にセットされたときに1にセットされ、ま
たブレーキスイッチ25がONからOFF 状態に切り変わった
ときなどには0にリセットされる。そして、ABSフラ
グFabs が1にセットされていないと判定したときに
は、S3において摩擦係数値Mu1として高摩擦路面を示
す3をセットする。
【0024】また、コントロールユニット24は、S2に
おいてABSフラグFabs が1にセットされていると判
定したとき、つまりABS制御中と判定したときには、
S4において前サイクル中の車輪減速度DVw1が−20
Gより小さいか否かを判定し、その判定の結果Yes のと
きには、S5において同じく前サイクル中の車輪加速度
AVw1が10Gより大きいか否かを判定し、その判定の
結果がNoのときには、S6において摩擦係数値Mu1とし
て低摩擦路面を示す1をセットする。一方、コントロー
ルユニット24は、S4において車輪減速度DVw1が−2
0Gより小さくないと判定したときには、S5をスキッ
プしてS7に移行し、車輪加速度AVw1が20Gより大
きいか否かを判定し、その判定の結果がYes のときに
は、摩擦係数値Mu1として3をセットする一方、Noと判
定したときにはS9において摩擦係数値Mu1として中摩
擦路面を示す2をセットする。尚、第2、第3チャンネ
ルについても、同様にして路面摩擦係数が推定されるよ
うになっている。
【0025】次に、前記疑似車体速Vrの演算処理につ
いて図3のフローチャートに基いて説明する。先ず、コ
ントロールユニット24は、各種データを読み込み(S2
0)、次にセンサ27〜30からの信号が示す車輪速Vw1〜
Vw4の中から最高車輪速Vwmを演算し( S21)、次に
最高車輪速Vwmのサンプリング周期Δt あたりの最高車
輪速変化量ΔVwmを算出する(S22)。次に、コント
ロールユニット24は、S23において図4に示すマップ
から代表摩擦係数値Mu(第1〜第3チャンネルの最小
値) に対応する車体速補正値CVrを読み出し、S24
において最高車輪速変化量ΔVwmが車体速補正値CVr
以下か否か判定する。
【0026】その判定の結果、車輪速変化量ΔVwmが車
体速補正値CVr以下であると判定したときには、S2
5において疑似車体速Vrの前回値から車体速補正値C
Vr減算した値を今回値に置き換える。それ故、疑似車
体速Vrが車体速補正値CVrに応じた所定の勾配で減
少することになる。一方、コントロールユニット24は、
S24において車輪速変化量ΔVwmが車体速補正値CV
rより大きいと判定したとき、つまり最高車輪速Vwmが
過大な変化を示したときには、S26において疑似車体
速Vrから最高車輪速Vwmを減算した値が所定値V0 以
上か否かを判定する。つまり、最高車輪速Vwmと疑似車
体速Vrとの間に大きな開きがないかどうかを判定す
る。そして、大きな開きがないときには、S27におい
て疑似車体速Vrの前回値から車体速補正値CVrを減
算した値を今回値に置き換える。
【0027】更に、コントロールユニット24は、最高車
輪速Vwmと疑似車体速Vrとの間に大きな開きが生じた
ときには、S27において最高車輪速Vwmを疑似車体速
Vrに置き換える。こうして、車両の疑似車体速Vrが
各車輪速Vw1〜Vw4に応じてサンプリグ周期Δt ごとに
更新されていく。
【0028】次に、各種制御しきい値の設定処理につい
て、図5のフローチャートに基いて説明する。尚、この
制御しきい値の設定処理は、各チャンネルごとに独立し
て実行されるが、ここでは、左前輪用の第1チャンネル
の為の制御しきい値設定処理について説明する。コント
ロールユニット24は、S31で各種データを読み込み、
次に、S32において、図6に示すように車速域と路面
摩擦係数とをパラメータとして予め設定したテーブルか
ら、車輪速Vw1〜Vw4からもとめた代表摩擦係数値Mu
と疑似車体速Vr とに応じた走行状態パラメータを選択
する。ここで、代表摩擦係数値Muとしては、第1〜第
3チャンネルの各摩擦係数値Mu1〜Mu3の最小値が使用
される。例えば、代表摩擦係数値Muが低摩擦路面を示
す1のときに、疑似車体速Vrが中速域に属するときに
は、走行状態パラメータとして中速低摩擦路面用のLM
2が選択されることになる。
【0029】また、悪路フラグFakが悪路状態を示す1
にセットされているときには、図6に示すように、疑似
車体速Vrに応じた走行状態パラメータを選択する。こ
の場合、例えば、疑似車体速Vrが中速域に属するとき
には、走行状態パラメータとして中速低摩擦路面用のH
M2が強制的に選択される。これは、悪路走行時におい
ては車輪速の変動が大きいために、路面摩擦係数が小さ
く推定される傾向があるからである。
【0030】走行状態パラメータの選択後、コントロー
ルユニット24は、S33において、図7に示す制御しき
い値設定テーブルから、走行状態パラメータに対応する
各種制御しきい値を夫々読み出す。ここで、各種制御し
きい値としては、図7に示すように、フェーズIからフ
ェーズIIへの切換判定用の1−2中間減速度しきい値B
12、フェーズIIからフェーズIII への切換判定用の2−
3中間スリップ率しきい値Bsg、フェーズIII からフェ
ーズVへの切換判定用の3−5中間減速度しきい値B3
5、フェーズVからフェーズIへの切換判定用の5−1
スリップ率しきい値Bszなどが、走行状態パラメータ毎
に夫々設定されている。
【0031】この場合、制動力に大きく影響する減速度
しきい値は、路面摩擦係数が大きいときのブレーキ性能
と、路面摩擦係数が小さいときの制御の応答性とを高水
準で両立するために、代表摩擦係数値Muのレベルが小
さくなるほど、つまり路面摩擦係数が小さくなるほど0
Gに近づくように設定されている。ここで、コントロー
ルユニット24は、走行状態パラメータとして中速低摩擦
路面用のLM2を選択しているときには、図7の制御し
きい値設定テーブルにおけるLM2の欄に示すように、
1−2中間減速度しきい値B12、2−3中間スリップ率
しきい値Bsg、、3−5中間減速度しきい値B35、5−
1スリップ率しきい値Bszとして、−0.5G,90
%,0G,90%の各値を夫々読み出すことになる。
【0032】次に、コントロールユニット24は、S33
において、代表摩擦係数値Muが高摩擦路面を示す3 に
セットされているか否かを判定し、Yes と判定したとき
にはS34において悪路フラグFakが1にセットされて
いるか否かを判定する。その判定の結果、悪路フラグF
akが1にセットされていなければ、S35に移行して舵
角信号が示す舵角θの絶対値が90°より小さいか否か
を判定し、舵角θの絶対値90°よりも小さくないとき
には、S36において、舵角θに応じた制御しきい値の
補正処理を行う。この制御しきい値の補正処理は、図8
に例示した制御しきい値補正テーブルに基いて行われ
る。
【0033】即ち、図8の制御しきい値補正テーブルに
おいては、ハンドル操作量の大きいときの操舵性を確保
するために、2−3中間スリップ率しきい値Bsgおよび
5−1中間スリップ率しきい値Bszに夫々5 %を加算し
た値が、最終の1−2スリップ率しきい値Bsgおよび最
終の5−1スリップ率しきい値Bszとして設定されると
共に、その他の中間しきい値をそのまま最終しきい値と
して設定されている。尚、S35の判定結果がYes のと
きには、前記各中間しきい値がそのまま最終しきい値と
して夫々セットされることになる。
【0034】一方、コントロールユニット24は、S34
において悪路フラグFakが1にセットされていると判定
したときには、S37に移行してS35と同様に舵角θ
の絶対値が90°よりも小さいか否かを判定し、Yes と
判定したときには、S38において、図8の制御しきい
値補正テーブルに基いて、2−3中間スリップ率しきい
値Bsgおよび5−1スリップ率しきい値Bszから夫々5
%を減算した値を、最終の2−3中間スリップ率しきい
値Bsgおよび最終の5−1スリップ率しきい値Bszとし
てセットし、更に、S39において悪路に対応するよう
に、1−2中間減速度しきい値B12から1.0 Gを減算し
た値を最終の1−2減速度しきい値B12としてセットす
る補正処理を行う。
【0035】これは、悪路判定時においては、車輪速セ
ンサ27〜30が誤検出を生じやすいため、制御の応答性を
遅らせて良好な制動力を確保するためである。尚、その
他の中間しきい値はそのまま最終しきい値としてセット
される。コントロールユニット24は、S37において舵
角θの絶対値が90°よりも小さくないと判定したとき
には、S39に移行して悪路のみに応じた制御しきい値
の補正処置を行う。更に、コントロールユニット24は、
S33において代表摩擦係数値Muが3でないと判定し
たときには、S35へ移行する。尚、第2、第3チャン
ネルについても、前記第1チャンネルの場合と同様にし
て制御しきい値が設定されるようになっている。
【0036】次に、前記コントロールユニット24で実行
される本願特有のスプリット路面対策用減圧制御につい
て、図9のフローチャートに基いて説明する。この制御
は、スプリット路面を走行しているときの制動中に、左
右の前輪1,2のブレーキ装置11,12 のうちの高摩擦路面
側の第1チャンネル又は第2チャンネルに対する制御で
あり、低摩擦路面側に対応する第1チャンネル又は第2
チャンネルに対するABS制御中に実行される。ここ
で、スプリット路面とは、路面の片側の路面摩擦状態
と、路面の他方側の路面摩擦状態とが異なる路面のこと
であり、このスプリット路面走行時に制動すると、低摩
擦路面側の車輪がスキッド状態になり易いため、その低
摩擦路面側のブレーキ装置に対してはABS制御が開始
されるが、高摩擦路面側のブレーキ装置に対してはAB
S制御が開始されにくく、ブレーキ油圧が上昇して制動
力が過大となり走行安定性が低下しやすいので、そのブ
レーキ油圧の上昇を抑制する為に、低摩擦路面側の車輪
のブレーキ油圧に対するABS制御中に、この制御が実
行される。
【0037】各種データの読込みが実行されると(S5
0)、S51において走行中の路面がスプリット路面か
否かの判定がなされるが、この判定は、摩擦係数値Mu
1, Mu2が等しいときにはスプリット路面でないと判定
され、また、摩擦係数値Mu1,Mu2が等しくないときに
はスプリット路面であると判定される。その判定の結
果、スプリット路面でないときには、カウンタIがクリ
アされ(S52)、タイマTがクリアされ(S53)、
初回フラグFiがリセットされる(S54)。
【0038】一方、スプリット路面である場合には、S
55において初回フラグFiに基いて、スプリット路面
判定の初回か否か判定され、初回の場合には、S56に
おいて、スプリット路面対策用の強制的な減圧が実行さ
れる。この強制的な減圧は、所定時間(例えば、8m
s)の間、高摩擦路面側チャンネルのリリーフ弁20b 又
はリリーフ弁21b を所定のデューティ率でリリーフ作動
させることにより実行される。次に、強制的な減圧の回
数をカウントするカウンタIが1だけインクリメントさ
れ(S57)、次に、次回の強制的な減圧のタイミング
を決定する為に、タイマTがスタートされ(S58)、
次に、初回フラグFiが1にセットされ(S59)、そ
の後リターンする。
【0039】次に、同様にS50以降が実行されるが、
初回フラグFiのセット後には、S55の判定結果が、
Noとなるため、S55からS60へ移行してタイマTの
カウント時間が128msになったか否か判定され、1
28ms経過しないうちは、S67を経てリターンし、
128ms経過したときには、S60からS61へ移行
してフラグFaが1か否か判定される。このフラグFa
は、S68とS69を経てセットされるものであるた
め、最初のうちは、フラグFa=0で、S61からS6
2へ移行し、S56と同様に、2回目の強制的な減圧が
実行され(S62)、次にカウンタIのインクリメント
と、タイマTのクリアと、タイマTのスタートとが実行
され(S64〜S66)、その後リターンする。
【0040】こうして、128ms毎に、強制的な減圧
が実行され、6回以上の強制的な減圧を実行後には、S
67の判定の結果がYes となってS68へ移行し、高摩
擦路面側のブレーキ油圧に対するABS制御による減圧
が実行されたか否か判定される。尚、この判定は、コン
トロールユニット24から、高摩擦路面側チャンネルのリ
リーフ弁20b 又はリリーフ弁21b に対して制動圧制御信
号を出力中又は出力直後にYes と判定される。ABS制
御による減圧が実行されないときには、そのままリター
ンするが、カウンタIが6以上の状態で、ABS制御に
よる減圧が実行されると、S68からS69へ移行して
フラグFaが1にセットされ、その後リターンする。
【0041】フラグFaのセット後の最初の強制的な減
圧のタイミングで、S61へ移行すると、その判定結果
がYes となるためS63に移行し、S63においてフラ
グFaを0にリセット後、S62をスキップしてS64
へ移行し、S64〜S66が実行される。つまり、カウ
ンタI=6になるまでは、ABS制御による減圧の実行
の有無に係わらず、スプリット路面対策用の強制的な減
圧が、128ms間隔で、少なくとも6回実行されるた
め、ブレーキ油圧の過度の上昇を抑制して走行安定性を
確保することが出来る。こうして、6回以上の強制的な
減圧を実行後に、ABS制御による減圧が実行されたと
きには、次回の強制的な減圧を省略するので、両方の減
圧により、ブレーキ油圧が過度に低下して制動力が低下
し、減速度(減速G)が過小になるのを確実に防止する
ことができる。但し、本実施例では、省略した強制的な
減圧の次の強制的な減圧を実行することになるが、省略
した強制的な減圧以降の強制的な減圧も省略するように
構成してもよい。
【0042】次に、以上説明したABS制御の作用につ
いて、第1チャンネルに対するABS制御を例にして、
図10のタイムチャートを参照しつつ説明する。減速時
のABS非制御状態において、ブレーキぺダル16の踏込
操作によってマスターシリンダ18で発生した制動圧が徐
々に増圧し、図10(c)に示すように、左前輪1の車
輪速Vw1の変化量(減速度DVW1)が−3Gに達したと
きには、同図(a) に示すように、第1チャンネルのロッ
クフラグFlok1が1にセットされ、その時刻taからA
BS制御に移行する。
【0043】この制御開始直後の第1サイクルにおいて
は、摩擦係数値Mu1は高摩擦路面を示す3にセットされ
ているため (図2のS2、S3参照) 、悪路フラグFak
が0で、かつ車輪速Vw1から算出した擬似車体速Vrが
例えば中速域に属するときには、走行状態パラメータと
して中速高摩擦路面用のHM2が選択され、この走行状
態パラメータに基いて各種の制御しきい値が設定され
る。つまり、図7の制御しきい値設定テーブルにおける
HM2の欄に予め設定された各種の制御しきい値が読み
出される。
【0044】次に車輪速Vw1から求めたスリップ率S
1、車輪減速度DVw1、車輪加速度AVw1と各種の制御
しきい値とが比較され、この場合、同図(d)に示すよ
うに、フェーズ値P1が0から2に変更されるので、制
動圧は、同図(e)に示すように、増圧直後のレベルで
維持されることになる。そして、スリップ率S1が、2
−3中間スリップ率しきい値Bsg(90%)より低下し
たときには、フェーズ値P1が2から3に変更される。
このとき、第1バルブユニット20のリリーフ弁20b が所
定のデューティ率に従ってON/OFFすることになって、同
図(e)に示すように、その時刻tbから制動圧が所定
の勾配で減少して制動力が徐々に低下し、前輪1の回転
力が回復し始める。更に制動圧の減圧が続いて車輪減速
度DVw1が3−5中間減速度しきい値B35(0G) まで
低下したときには、フェーズ値P1が3から5に変更さ
れ、同図(e)に示すように、その時刻tcから制動圧
が減圧後のレベルで維持される。
【0045】このフェーズVの状態が続いてスリップ率
S1が5−1スリップ率しきい値Bsz(90%)を超え
たときには、同図(b)に示すように、継続フラグFcn
l が1にセットされる。その結果、第1チャンネルにお
けるABS制御は、時刻tdから第2サイクルに移行す
る。このとき、フェーズ値P1が強制的に1に変更され
る。そして、このフェーズIへの移行直後には、第1バ
ルブユニット20の開閉弁20a が、第1サイクルにおける
フェーズVの持続時間に基いて設定された初期急増圧時
間Tpzに応じて100%デューティ率で開閉され、同図
(e)に示すように、制動圧が急勾配で増圧され、この
初期急増圧時間Tpzの経過後は、開閉弁20a が所定のデ
ューティ率に従ってON/OFFされて、制動圧がより緩やか
勾配で徐々に上昇していく。こうして、第2サイクルへ
の移行直後においては、制動圧が確実に増圧され、良好
な制動圧が確保される。
【0046】一方、第2サイクル以降においては、図2
のフローチャートに示すように、前サイクルにおける車
輪減速度DVw1や車輪加速度AVw1などに応じて適切な
摩擦係数値Mu1が決定され、これらの摩擦係数値と車体
速Vrとに応じた走行状態パラメータに対応する制御し
きい値が図8の制御しきい値設定テーブルから選択され
るので、走行状態に応じた緻密な制動圧の制御が行われ
ることになる。その後、第2サイクルにおけるフェーズ
Vの状態において、例えば、スリップ率S1が5−1ス
リップ率しきい値Bszより大きいと判定したときには、
フェーズ値P1が1に設定され第3サイクルに移行す
る。また、図5に基いて説明したように、悪路判定時に
は舵角θの大きさに応じて制御しきい値が補正され、非
悪路状態、あるいは悪路判定時においても代表摩擦係数
値Muが高摩擦路面を示す3でないときには、舵角θが
比較的大きい値を示すときに同様にして制御しきい値が
補正されるので、制動圧が走行状態に応じてより緻密に
制御されることになる。
【0047】次に、図9に示すスプリット路面対策用減
圧制御に関して、高摩擦路面側の車輪の車輪速と、ブレ
ーキ油圧とは、図10に点線で示してあり、強制的な減
圧により、ブレーキ油圧の上昇率が緩和される。そし
て、その車輪の減速度が−0.3Gになると、その車輪の
ブレーキ装置に対するABS制御が開始され、前記のA
BS制御と同様に、ブレーキ油圧の保持、減圧、保持、
増圧のパターンのABS制御が実行される。図11に
は、スプリット路面対策用減圧制御における高摩擦路面
側のブレーキ油圧と、制動圧制御信号とを図示してあ
り、6回以上の強制的な減圧実行後において、ABS制
御による減圧が実行されると、そのABS制御による減
圧の直後の強制的な減圧が省略されるので、ブレーキ油
圧の過度の低下を抑制でき、制動力の過度の低下を防止
できる。
【0048】このように、スプリット路面対策用減圧制
御において、6回以上の強制的な減圧を実行することに
より、高摩擦路面側の車輪のブレーキ油圧の上昇率を緩
和して、その車輪の制動力が過大となるのを抑制して、
走行安定性の低下やスピン発生を確実に防止できる。そ
して、6回以上の強制的な減圧の実行後に、ABS制御
による減圧が実行されたときには、このABS制御によ
る減圧の直後の強制的な減圧を省略するので、ブレーキ
油圧の過低下、つまり制動力が低下し過ぎるのを防止す
ることができる。尚、前記スプリット路面対策用減圧制
御において、強制な減圧を128ms毎の周期で、8m
sの期間実行することとしたが、128msの周期およ
び8msの期間は、一例であってこれに限るものではな
く、この周期と期間を変える場合には、前記「6回以
上」行う最小限の強制的な減圧の回数も適宜変更される
ことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る車両のアンチスキッドブレーキ装
置の概略構成図である。
【図2】路面摩擦係数推定処理のフローチャートであ
る。
【図3】擬似車体速の演算処理のフローチャートであ
る。
【図4】車体速補正値のマップの線図である。
【図5】制御しきい値設定処理のフローチャートであ
る。
【図6】走行状態パラメータを設定したテーブルの図表
である。
【図7】各種制御しきい値を設定したテーブルの図表で
ある。
【図8】各種制御しきい値の補正値を設定したテーブル
の図表である。
【図9】スプリット路面対策用減圧制御のフローチャー
トである。
【図10】アンチスキッドブレーキ装置の動作タイムチ
ャートである。
【図11】スプリット路面対策用減圧制御に係るブレー
キ油圧のタイムチャートである。
【符号の説明】
1,2 前輪 3,4 後輪 11〜14 ブレーキ装置 15 ブレーキ制御システム 27〜30 車輪速センサ 20,21,23 第1〜第3バルブユニット 20a,21a,23a 開閉弁 20b,21b,23b リリーフ弁 24 コントロールユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 つる原 隆三 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 益 啓純 広島県安芸郡府中町新地3番1号 ナル デック株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−197158(JP,A) 特開 平4−176766(JP,A) 特開 平1−164667(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 7/12 - 8/96

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪の回転速度を検出する車輪速検出手
    段と、ブレーキ油圧を調整する油圧調整手段と、車輪速
    検出手段で検出された車輪速に基いて油圧調整手段を作
    動させるアンチスキッド制御手段とを備えた車両のアン
    チスキッドブレーキ装置において、 前記車輪速検出手段で検出された車輪速に基いて路面の
    摩擦状態を検出する路面摩擦状態検出手段と、 前記路面摩擦状態検出手段で検出された路面摩擦状態に
    基いてスプリット路面を検知するスプリット路面検知手
    段と、 前記スプリット路面検知手段で検知されたスプリット路
    面走行時であって前記アンチスキッド制御手段による低
    摩擦路面側の車輪のブレーキ油圧の制御中に、油圧調整
    手段を介して、高摩擦路面側の車輪のブレーキ油圧を所
    定時間おきに強制的に減圧させる減圧制御手段と、 前記減圧制御手段による制御中に、その制御対象のブレ
    ーキ油圧に対してアンチスキッド制御手段による減圧が
    実行されたとき、前記強制的な減圧を所定回数実行後に
    は、アンチスキッド制御手段による減圧直後の前記強制
    的な減圧を禁止する禁止手段と、 を備えたことを特徴とする車両のアンチスキッドブレー
    キ装置。
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