JP3305850B2 - オルタネータ制御装置 - Google Patents

オルタネータ制御装置

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JP3305850B2
JP3305850B2 JP01457894A JP1457894A JP3305850B2 JP 3305850 B2 JP3305850 B2 JP 3305850B2 JP 01457894 A JP01457894 A JP 01457894A JP 1457894 A JP1457894 A JP 1457894A JP 3305850 B2 JP3305850 B2 JP 3305850B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両等に搭載されたオ
ルタネータ制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開昭62−7339号公
報に示されるように、バッテリー温度を検出する温度検
出手段を設け、この温度検出手段の検出値と、発電機
(オルタネータ)からバッテリーに供給される充電電流
を検出する充電電流検出器の検出値とに応じて発電機の
発電電圧を制御することにより、バッテリー温度が高い
状態において、満充電状態のバッテリーにオルタネータ
から過大な充電電流が流れて過充電状態となるのを防止
することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記構成の充電制御装
置では、温度変化に起因してバッテリー特性が変化し、
高温時にオルタネータから過電流が流れてバッテリーが
過充電状態となったり、充電電流の受入れ性能の低い低
温時にバッテリーに充電不足が生じたりするのを防止で
きるという利点を有する反面、バッテリー温度を検出す
る温度検出手段を新たに設ける必要があるので、構造が
複雑になるという問題がある。
【0004】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたものであり、簡単な構成でオルタネータによるバ
ッテリーの充電状態を適正に制御することができるオル
タネータ制御装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
バッテリーの出力電圧を検出するバッテリー電圧検出手
段と、このバッテリー電圧検出手段により検出された
ッテリーの出力電圧が目標電圧となるようにオルタネー
タの出力電圧をフィードバック制御するオルタネータ制
御装置において、エンジンの吸気温度を検出する吸気温
度検出手段と、この吸気温度検出手段により検出された
吸気温度をバッテリー温度であるとみなすバッテリー温
度推定手段と、車速を検出する車速検出手段と、この車
速検出手段により検出された車速が低速域である場合に
は吸気温度がバッテリー温度よりも高温状態にあると判
断してバッテリー温度推定手段により推定されたバッテ
リー温度の推定値を低下させるための補正値を設定し、
車速が高速域にある場合には吸気温度がバッテリー温度
よりも低温で検出して上記バッテリー温度推定手段によ
り推定されたバッテリー温度の推定値を上昇させるため
の補正値を設定する推定値補正手段と、この推定値補正
手段により補正されたバッテリー温度の推定値が低い場
合には、バッテリー温度の推定値が高い場合に比べて目
標電圧を高い値に設定する目標電圧設定手段とを設けた
ものである。
【0006】請求項2に係る発明は、上記請求項1記載
のオルタネータ制御装置において、上記車速検出手段に
より検出された車速が低速域と高速域との間の特定値に
ある場合には上記推定補正手段の補正値を0に設定し、
上記車速が特定値よりも大き い場合にはバッテリー温度
の推定値を上昇させる方向に補正する補正値を設定し、
かつ上記車速が特定値よりも小さい場合には、バッテリ
ー温度の推定値を低下させる方向に補正する補正値を設
定するように構成したものである。
【0007】請求項に係る発明は、上記請求項1また
2記載のオルタネータ制御装置において、バッテリー
をエンジンルーム内に配設するとともに、吸気温度検出
手段をエアクリーナ内に配設したものである。
【0008】請求項4に係る発明は、上記請求項1ない
し3のいずれかに記載のオルタネータ制御装置におい
て、エンジンの冷却水温度を検出する水温検出手段を設
け、この水温検出手段により検出された水温が所定値以
上の高温である場合には、吸気温度がバッテリー温度よ
りも低温状態にあると判断してバッテリー温度推定手段
により推定されたバッテリー温度の推定値を上昇させる
ための補正値を設定するように構成したものである。
【0009】請求項5に係る発明は、バッテリーの出力
電圧を検出するバッテリー電圧検出手段と、このバッテ
リー電圧検出手段により検出されたバッテリーの出力電
圧が目標電圧となるようにオルタネータの出力電圧をフ
ィードバック制御するオルタネータ制御装置において、
エンジンの吸気温度を検出する吸気温度検出手段と、こ
の吸気温度検出手段により検出された吸気温度をバッテ
リー温度であるとみなすバッテリー温度推定手段と、エ
ンジンの冷却水温度を検出する水温検出手段と、この水
温検出手段により検出された水温が所定値以上の高温で
ある場合には吸気温度がバッテリー温度よりも低温状態
にあると判断してバッテリー温度推定手段によれ推定さ
れたバッテリー温度の推定値を上昇させるための補正値
を設定する推定値補正手段と、この推定値補正手段によ
り補正されたバッテリー温度の推定値が低い場合には、
バッテリー温度の推定値が高い場合に比べて目標電圧を
高い値に設定する目標電圧設定手段とを設けたものであ
る。
【0010】
【作用】上記請求項1記載の発明によれば、低車速時に
は、吸気温度に基づいて推定されたバッテリー温度の推
定値が低下方向に補正されることにより、エンジンから
伝達される熱の影響によって吸気温度検出手段の設置部
が高温状態となることに起因するバッテリー温度の推定
誤差が適正に修正される。また、高車速時には、上記推
定値が上昇方向に補正されることにより、車速の増大に
応じて走行風が増加するとともに、上記吸気通路内に導
入される空気量が増加することにより、上記吸気温度検
出手段の設置部がバッテリーの設置部よりも顕著に冷却
されることに起因するバッテリー温度の推定誤差が適正
に修正される。そして、上記車速に応じて修正された最
終的なバッテリー温度の推定値に基づいて上記オルタネ
ータの目標電圧が適正値に設定されるとともに、この目
標電圧に応じてオルタネータの出力電圧が適正にフィー
ドバック制御されることになる。
【0011】上記請求項2記載の発明によれば、車速検
出手段により検出された車速が低速域と高速域との間の
特定値にあることが確認された場合には、上記推定値補
正手段による補正が行われることなく、車速検出手段に
より検出された車速が上記特定値よりも低い低車速域
で、バッテリー温度推定手段により推定されたバッテリ
ー温度の推定値を低下させ、かつ車速検出手段により検
出された車速が上記特定値よりも高い高車速域で、バッ
テリー温度推定手段により推定されたバッテリー温度の
推定値を上昇させる補正が行われることになる。
【0012】上記請求項記載の発明によれば、吸気温
度検出手段が吸気通路の先端部に位置するエアクリーナ
内に配設されているため、エンジンから上記吸気温度検
出手段の設置部に伝達される熱量が少なく、上記バッテ
リー温度の推定値に大きな誤差が生じることが防止され
ることになる。
【0013】上記請求項記載の発明によれば、水温検
出手段により検出されたエンジンの冷却水温度に応じて
バッテリー温度の推定値が補正されることにより、エン
ジン負荷が著しく大きくなる車両の登坂時等に、高温状
態となったエンジンの熱影響を受けてバッテリーが加熱
されることに起因するバッテリー温度の推定誤差が適正
に修正されることになる。
【0014】上記請求項5記載の発明によれば、冷却水
温度に応じてバッテリー温度の推定値が補正されること
により、エンジン負荷が著しく大きくなる車両の登坂時
等に、高温状態となったエンジンの熱影響を受けてバッ
テリーが加熱されることに起因するバッテリー温度の推
定誤差が適正に修正される。そして、上記車速に応じて
修正された最終的なバッテリー温度の推定値に基づいて
上記オルタネータの目標電圧が適正値に設定されるとと
もに、この目標電圧に応じてオルタネータの出力電圧が
適正にフィードバック制御されることになる。
【0015】
【実施例】図1および図2は、本発明に係るオルタネー
タ制御装置の実施例を示している。このオルタネータ制
御装置は、エンジン1のクランク軸によって駆動される
オルタネータ2と、このオルタネータ2の作動状態を制
御するコントロールユニット3と、このコントロールユ
ニット3および車両に搭載された電気負荷4等に電流を
供給するバッテリー5と、イグニッションキースイッチ
6のON時に接続状態となるメインリレー7と、上記オ
ルタネータ制御装置の故障発生時に点灯されるワーニン
グランプ8とを有している。
【0016】上記オルタネータ2は、ステータコイル9
と、フィールドコイル10と、三相全波整流器11とを
有し、上記フィールドコイル10が巻線されたロータコ
アが回転することにより、ステータコイル9において発
生した交流電流が上記電気負荷4およびバッテリー5に
供給されるように構成されている。また、上記フィール
ドコイル10に流れる電流が上記コントロールユニット
3によって制御されることにより、オルタネータ2の出
力電圧がフィードバック制御されるようになっている。
【0017】上記コントロールユニット3は、エンジン
の吸気温度を検出する吸気温度検出手段12の検出信号
と、エンジンの冷却水温度を検出する水温検出手段13
の検出信号と、車両の走行速度を検出する車速検出手段
14の検出信号とに応じ、バッテリー5が目標電圧とな
るようにオルタネータ2の出力電圧を制御するように構
成されている。
【0018】すなわち、上記コントロールユニット3に
は、吸気温度検出手段12の検出値に基づいてバッテリ
ー5の温度を設定するバッテリー温度推定手段15と、
水温検出手段13および車速検出手段14の検出値に基
づいて上記バッテリー温度の推定値を補正する推定値補
正手段16と、この推定値補正手段16によって補正さ
れたバッテリー温度の推定値に基づき、バッテリー5の
充電時にその目標電圧を設定する目標電圧設定手段17
とが設けられている。
【0019】また、上記コントロールユニット3には、
上記バッテリー5の出力電圧に基づいてバッテリー電圧
を検出するバッテリー電圧検出手段18と、このバッテ
リー電圧の検出値と上記目標電圧とに基づいてオルタネ
ータ2の出力電圧をフィードバック制御するフィードバ
ック制御手段19とが設けられている。
【0020】そして、上記バッテリー温度推定手段15
において推定されたバッテリー温度の推定値を推定値補
正手段16で補正することによって最終的なバッテリー
温度の推定値を求めるとともに、上記目標電圧設定手段
17において、後述する目標電圧の設定テーブルから、
上記最終的なバッテリー温度の推定値に対応する目標電
圧を読出して設定し、この値に基づいて上記出力電圧の
フィードバック制御を実行するようになっている。
【0021】上記吸気温度検出手段12は、エンジン1
の吸気通路20に設けられたエアクリーナ21内に配設
された温度センサからなっている。また、上記バッテリ
ー5は、エンジンルーム内の側方部に配設されている。
【0022】上記コントロールユニット3において実行
されるフィードバック制御を図3に示すフローチャート
に基づいて説明する。上記制御動作がスタートすると、
まずステップS1において、上記バッテリー電圧Vsの
検出値を入力した後、ステップS2において、バッテリ
ー5を充電する際の目標電圧Veを設定する目標電圧の
設定制御を実行する。次いでステップS3において、上
記バッテリー電圧Vsと目標電圧Veの設定値とを比較
してバッテリー電圧Vsが目標電圧Veよりも大きいか
否かを判定する。
【0023】上記判定の結果、バッテリー電圧Vsが目
標電圧Veよりも大きいことが確認された場合には、ス
テップS4において、上記オルタネータ2のフィールド
コイル10に供給される電流値のデューティ制御に使用
した前回のデューティ制御値Fd′から予め設定された
所定量ddを減算することにより、今回のデューティ制
御に使用するデューティ制御値Fdを算出する。そし
て、ステップS5において、上記デューティ制御値Fd
に対応した制御信号を出力することにより、バッテリー
電圧Vsを目標電圧Veに一致させるフィードバック制
御を実行する。
【0024】また、上記ステップS3でNOと判定さ
れ、バッテリー電圧Vsが目標電圧Ve以下であること
が確認された場合には、ステップS6において、前回の
デューティ制御値Fd′に予め設定された所定量ddを
加算することにより、今回のデューティ制御に使用する
デューティ制御値Fdを算出した後、上記ステップS5
に移行する。
【0025】次に、上記ステップS2において実行され
る目標電圧Vsの設定制御を図4に示すフローチャート
に基づいて説明する。上記制御動作がスタートすると、
ステップS11において、上記吸気温度検出手段12の
検出値に基づいて推定されたバッテリー温度の推定値T
hを入力する。すなわち、上記吸気温度検出手段12に
よって検出された吸気温度をバッテリー温度の推定値T
hとして入力した後、ステップS12において、上記吸
気温度検出手段12の検出値が正常範囲内であるか否か
を判別する等によって吸気温度検出手段12の故障の有
無を検出する。
【0026】上記ステップS12でNOと判定され、吸
気温度検出手段12に故障が生じていないことが確認さ
れた場合には、ステップS13において、上記車速Sp
の検出値を入力した後、ステップS14において、上記
バッテリー温度の推定値Thを上記車速Spに基づいて
補正するための第1補正値dTaを設定する。すなわ
ち、図5に示す車速Spと、上記第1補正値dTaとの
対応テーブルから、上記車速Spの検出値に対応するバ
ッテリー温度の第1補正値dTaを読出して設定する。
【0027】上記対応テーブルは、予め行った実験に基
づいて設定したものであり、車速が所定値A以下の低車
速域において上記バッテリー温度の第1補正値dTaが
マイナスの値に設定されるとともに、車速の増大に伴っ
て次第に上記第1補正値dTaがプラスの値に変化し、
かつ車速が所定値Bとなった高車速域において上記第1
補正値dTaが一定値となるように設定されている。
【0028】上記のように低車速域において上記第1補
正値dTaがマイナスの値となるのは、低車速時には走
行風量が少なく、その冷却作用が低いので吸気通路20
のエアクリーナ21内に配設された吸気温度検出手段1
2にエンジン1から伝達される熱によって高温状態とな
り易いのに対し、エンジン1から離れた位置に配設され
たバッテリー5には上記熱の影響がそれ程大きくなく、
吸気温度がバッテリー温度よりも高温状態となるからで
ある。
【0029】また、車速Spが増大するのに伴って上記
第1補正値dTaを上昇方向に変化させるように設定し
たのは、車速Spの増大に応じて走行風量が増加すると
ともに、上記吸気通路20内に導入される空気量が増加
することにより、上記吸気温度検出手段12の設置部が
バッテリー5の設置部よりも顕著に冷却され、吸気温度
がバッテリー温度よりも低温状態となり易いためであ
る。
【0030】次に、ステップ15において、前回の制御
時に求めたバッテリー温度の第1補正値dTa′に、1
よりも小さい値に設定された所定の係数αを掛け合わせ
た値と、上記ステップS14で設定された今回の第1補
正値dTaに、(1−α)を掛け合わせた値とを加算す
ることにより、上記第1補正値dTaに、なまし処理を
施す。
【0031】また、ステップS16において、冷却水温
Twの検出値を入力した後、ステップS17において、
上記バッテリー温度の推定値Thを上記冷却水温Twに
基づいて補正するための第2補正値dTbを設定する。
すなわち、図6に示す車冷却水温Twと、第2補正値d
Tbとの対応テーブルから、上記冷却水温Twに対応す
るバッテリー温度の第2補正値dTbを読出して設定す
る。この第2補正値dTbは、エンジン1の温度が80
°C等の所定温度C以上に上昇した場合に、バッテリー
5の設置部の雰囲気温度が上昇することを考慮し、上記
冷却水温度Twが増大するのに伴って次第に大きな値と
なるように設定されている。
【0032】その後、ステップS18において、上記バ
ッテリー温度の推定値Thに、車速Spに対応する第1
補正値dTaと、冷却水温Twに対応する第2補正値d
Tbとを加算することにより、運転状態に応じた上記推
定値Thの補正を行って最終的なバッテリー温度の推定
値Thabを求める。次いで、ステップS19におい
て、図7に示すバッテリー温度Tと、目標電圧Veとの
対応テーブルから、上記最終的なバッテリー温度の推定
値Thabに対応するバッテリー5の目標電圧Veを設
定する。この目標電圧Veは、予め設定された上限値D
と下限値Eとの間において、バッテリー温度Tが増大す
るのに伴い、次第に小さな値となるように設定されてい
る。
【0033】また、上記ステップS12でYESと判定
されて吸気温度検出手段12に故障が生じたことが確認
された場合には、上記吸気温度に基づいてバッテリー温
度を推定することが不可能であるため、目標電圧Veの
上限値Dと下限値Eとの中間値Fに対応するバッテリー
温度Gをバッテリー温度の推定値Thabとして設定す
るとともに、ステップS20において、上記ワーニング
ランプ8を点灯させる制御信号を出力した後、上記ステ
ップS19に移行する。
【0034】このように上記吸気温度検出手段12の検
出値に基づいてバッテリー温度の推定値Thを求めるよ
うに構成したため、別体の温度検出手段を設けることな
く、エンジンの各種制御を実行するために設けられた吸
気温度検出手段12を用いて上記バッテリー温度を検出
することができる。
【0035】そして、上記バッテリー温度の推定値Th
を、車両に設けられた通常の車速検出手段14によって
検出された車速Spに基づいて補正することにより、こ
の車速Spの変化に応じて上記吸気温度検出手段12の
検出値と、実際のバッテリー温度との間に生じる温度差
をなくすように構成したため、正確に推定されたバッテ
リー温度に基づいて上記目標電圧Veを設定し、この目
標電圧Veに応じて上記オルタネータ2の出力電圧を適
正にフィードック制御することができる。
【0036】すなわち、上記車速検出手段14によって
検出された車速Spが予め設定された基準値A以下の場
合に、マイナスの値に設定された第1補正値dTaに基
づいて上記バッテリー温度の推定値Thを低下方向に補
正するように構成したため、上記吸気温度検出手段12
の設置部が吸気通路20を介して伝達されるエンジン1
の熱の影響を受けることに起因する推定誤差の発生を防
止し、上記バッテリー温度を正確に推定することができ
る。
【0037】また、車速Spが増大するのに伴って上記
推定値Thの第1補正値dTaを上昇方向に変化させる
ように構成したため、高車速時に走行風が増加するとと
もに、上記吸気通路20内に導入される空気量が増加す
ることにより、上記吸気温度検出手段12の設置部がバ
ッテリー5の設置部よりも顕著に冷却されることに起因
する推定誤差の発生を防止し、最終的なバッテリー温度
の推定値Thabを正確に求めることができる。
【0038】そして、上記バッテリー温度の推定値Th
abが低い場合には、目標電圧Veを高い値に設定する
ことにより、充電電流の受入れ性能の低いバッテリー5
の低温時に、充電不足が生じるのを効果的に防止するこ
とができる。また、上記バッテリー温度の推定値Tha
bが高い場合には、目標電圧Veを低い値に設定するこ
とにより、充電電流の受入れ性能の高いバッテリー5の
高温時に、過充電が行われるのを確実に防止することが
できる。
【0039】また、上記実施例では、吸気温度検出手段
12をエンジン1から離れた位置に配設されたエアクリ
ーナ21内に配設したため、上記エンジン1から伝達さ
れる熱の影響が上記吸気温度検出手段12の設置部に顕
著に及ぶことを効果的に防止し、上記吸気温度検出手段
12をエンジン1に近接した位置に配設した場合に比べ
てバッテリー温度を正確に推定することができる。
【0040】また、上記のように車速検出手段14の検
出値に基づいてバッテリー温度の推定値を補正するとと
もに、冷却水温度検出手段13の検出値に基づいてバッ
テリー温度の推定値を補正するように構成した場合に
は、エンジン負荷が著しく大きくなる車両の登坂時等
に、エンジン1が高温状態となることに起因する上記バ
ッテリー温度の推定誤差なくし、バッテリー温度を正確
に推定することができる。
【0041】すなわち、上記登坂時等にエンジン1が高
温状態となると、その熱影響を受けてバッテリー5の設
置部が高温に加熱されるのに対し、上記冷却水温検出手
段13の設置部は、吸気通路20内に導入される吸気に
より冷却されてその温度の上昇率が低いため、実際のバ
ッテリー温度が、上記吸気温度に基づいて推定されるバ
ッテリー温度の推定値Thによりも高くなる傾向があ
る。このため、上記冷却水温度検出手段13の検出値に
基づく上記補正を実行することにより、上記温度差を適
正に修正してバッテリー温度を正確に推定することがで
きる。
【0042】なお、上記実施例に示すように、車速検出
手段14の検出値に基づく補正と、冷却水温度検出手段
13の検出値に基づく補正とを同時に実行するようにし
た構成に代え、上記両補正のいずれか一方のみを実行す
るように構成してもよい。また、上記補正に代え、ある
いは上記補正とともに、エンジン回転数を検出する回転
数検出手段の検出値に基づいて上記バッテリー温度の推
定値の補正を行うように構成してもよい。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明は、吸気温度を検出する吸気温度検出手段の検出値に
基づいてバッテリー温度を推定するように構成したた
め、別体の温度検出手段を設けることなく、既存の吸気
温度検出手段を用いて上記バッテリー温度を推定するこ
とができる。そして、上記車速検出手段により車両が低
速域にあることが確認された場合には、上記バッテリー
温度の推定値を低下方向に補正することにより、上記吸
気温度検出手段の設置部が吸気通路を介して伝達される
エンジンの熱の影響を受けることに起因する推定誤差の
発生を防止し、上記バッテリー温度を正確に推定するこ
とができる。また、車両が高速域にあることが確認され
た場合には、上記バッテリー温度の推定値を上昇方向に
補正するように構成したため、高車速時に走行風が増加
するとともに、上記吸気通路内に導入される空気量が増
加することにより、上記吸気温度検出手段の設置部がバ
ッテリーの設置部よりも顕著に冷却されることに起因す
る推定誤差の発生を防止し、上記バッテリー温度を正確
に推定することができる。
【0044】したがって、オルタネータからバッテリー
に出力される出力電圧のフィードバック制御をバッテリ
ー温度に応じて適正に実行し、バッテリー温度の推定値
が低い場合には、目標電圧を高い値に設定することによ
り、充電電流の受入れ性能の低い低温時に、充電不足が
生じるのを効果的に防止できるとともに、上記バッテリ
ー温度の推定値が高い場合には、目標電圧を低い値に設
定することにより、充電電流の受入れ性能の高い高温時
に、過充電が行われるのを確実に防止できるという利点
がある。
【0045】また、請求項5に係る発明は、冷却水温度
検出手段により検出されたエンジンの冷却水温度が所定
値以上の高温である場合に上記バッテリー温度の推定値
を上昇させる方向に補正するように構成したため、エン
ジン負荷が著しく大きくなる車両の登坂時等に、エンジ
ンが高温状態となることに起因する上記バッテリー温度
の推定誤差なくしてバッテリー温度を正確に推定し、こ
のバッテリー温度の推定値に基づいてバッテリーの目標
電圧を適正に設定することにより、簡単な構成でオルタ
ネータによるバッテリーの充電状態を適正に制御できる
という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオルタネータ制御装置の実施例を
示す回路図である。
【図2】上記オルタネータ制御装置が設置された車両の
斜視図である。
【図3】オルタネータのフィードバック制御動作を示す
フローチャートである。
【図4】目標電圧の設定動作を示すフローチャートであ
る。
【図5】バッテリー温度の第1補正値と車速との対応関
係を示すグラフである。
【図6】バッテリー温度の第2補正値と冷却水温度との
対応関係を示すグラフである。
【図7】バッテリー温度と目標電圧との対応関係を示す
グラフである。
【符号の説明】
1 エンジン 2 オルタネータ 5 バッテリー 12 吸気温度検出手段 13 冷却水温度検出手段 14 車速検出手段 15 バッテリー温度推定手段 16 推定値補正手段 17 目標電圧設定手段 18 バッテリー電圧検出手段 19 フィードバック制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−22468(JP,A) 特開 昭63−240334(JP,A) 特開 昭62−23400(JP,A) 特開 平5−180055(JP,A) 特開 平5−184081(JP,A) 実開 平5−84200(JP,U) 特公 平1−56617(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02J 7/14 - 7/24 H02P 9/00 - 9/48

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バッテリーの出力電圧を検出するバッテ
    リー電圧検出手段と、このバッテリー電圧検出手段によ
    り検出されたバッテリーの出力電圧が目標電圧となるよ
    うにオルタネータの出力電圧をフィードバック制御する
    オルタネータ制御装置において、エンジンの吸気温度を
    検出する吸気温度検出手段と、この吸気温度検出手段
    より検出された吸気温度をバッテリー温度であるとみな
    バッテリー温度推定手段と、車速を検出する車速検出
    手段と、この車速検出手段により検出された車速が低速
    域である場合には吸気温度がバッテリー温度よりも高温
    状態にあると判断してバッテリー温度推定手段により推
    定されたバッテリー温度の推定値を低下させるための補
    正値を設定し、車速が高速域にある場合には吸気温度が
    バッテリー温度よりも低温で検出して上記バッテリー温
    度推定手段により推定されたバッテリー温度の推定値を
    上昇させるための補正値を設定する推定値補正手段と、
    この推定値補正手段により補正されたバッテリー温度の
    推定値が低い場合には、バッテリー温度の推定値が高い
    場合に比べて目標電圧を高い値に設定する目標電圧設定
    手段とを設けたことを特徴とするオルタネータ制御装
    置。
  2. 【請求項2】 上記車速検出手段により検出された車速
    が低速域と高速域との間の特定値にある場合には上記推
    定補正手段の補正値を0に設定し、上記車速が特定値よ
    りも大きい場合にはバッテリー温度の推定値を上昇させ
    る方向に補正する補正値を設定し、かつ上記車速が特定
    値よりも小さい場合には、バッテリー温度の推定値を低
    下させる方向に補正する補正値を設定するように構成し
    ことを特徴とする請求項1記載のオルタネータ制御装
    置。
  3. 【請求項3】 バッテリーをエンジンルーム内に配設す
    るとともに、吸気温度検出手段をエアクリーナ内に配設
    したことを特徴とする請求項1または2記載のオルタネ
    ータ制御装置。
  4. 【請求項4】 エンジンの冷却水温度を検出する水温検
    出手段を設け、この水温検出手段により検出された水温
    が所定値以上の高温である場合には、吸気温度がバッテ
    リー温度よりも低温状態にあると判断してバッテリー温
    度推定手段に より推定されたバッテリー温度の推定値を
    上昇させるための補正値を設定するように構成したこと
    を特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載のオル
    タネータ制御装置。
  5. 【請求項5】 バッテリーの出力電圧を検出するバッテ
    リー電圧検出手段と、このバッテリー電圧検出手段によ
    り検出されたバッテリーの出力電圧が目標電圧となるよ
    うにオルタネータの出力電圧をフィードバック制御する
    オルタネータ制御装置において、エンジンの吸気温度を
    検出する吸気温度検出手段と、この吸気温度検出手段に
    より検出された吸気温度をバッテリー温度であるとみな
    すバッテリー温度推定手段と、エンジンの冷却水温度を
    検出する水温検出手段と、この水温検出手段により検出
    された水温が所定値以上の高温である場合には吸気温度
    がバッテリー温度よりも低温状態にあると判断してバッ
    テリー温度推定手段によれ推定されたバッテリー温度の
    推定値を上昇させるための補正値を設定する推定値補正
    手段と、この推定値補正手段により補正されたバッテリ
    ー温度の推定値が低い場合には、バッテリー温度の推定
    値が高い場合に比べて目標電圧を高い値に設定する目標
    電圧設定手段とを設けたことを特徴とするオルタネータ
    制御装置。
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