JP3305204B2 - 輻流羽根車の加工方法 - Google Patents
輻流羽根車の加工方法Info
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- JP3305204B2 JP3305204B2 JP16291096A JP16291096A JP3305204B2 JP 3305204 B2 JP3305204 B2 JP 3305204B2 JP 16291096 A JP16291096 A JP 16291096A JP 16291096 A JP16291096 A JP 16291096A JP 3305204 B2 JP3305204 B2 JP 3305204B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、過給機やガスター
ビン、遠心圧縮機等の輻流羽根車の加工方法に関する。
ビン、遠心圧縮機等の輻流羽根車の加工方法に関する。
【0002】過給機やガスタービン、遠心圧縮機等の輻
流羽根車の加工方法としては、専用の木型を製作し、輻
流羽根車を鋳造した後に翼を手作業で削ることで仕上げ
加工を行っていた。図5乃至図7に基づいて従来の加工
方法を説明する。図5には翼を切削している状態の断
面、図6には図5中のVI-VI 線矢視、図7には翼の厚さ
と高さの関係を示してある。
流羽根車の加工方法としては、専用の木型を製作し、輻
流羽根車を鋳造した後に翼を手作業で削ることで仕上げ
加工を行っていた。図5乃至図7に基づいて従来の加工
方法を説明する。図5には翼を切削している状態の断
面、図6には図5中のVI-VI 線矢視、図7には翼の厚さ
と高さの関係を示してある。
【0003】図5に示すように、輻流羽根車の翼1は円
錐状のボールエンドミル2の側面を使用して削りだされ
る。ボールエンドミル2の中心線の子午面への投影線3
の軌跡は、翼1の圧力面側と負圧面側とで同一にされて
いる。図6に示すように、翼1の圧力面側と負圧面側の
ボールエンドミル2の中心線の軌跡のうち、相対向する
1組を含む断面にて翼1の断面の形状が、ハブからチッ
プまで台形状になる。
錐状のボールエンドミル2の側面を使用して削りだされ
る。ボールエンドミル2の中心線の子午面への投影線3
の軌跡は、翼1の圧力面側と負圧面側とで同一にされて
いる。図6に示すように、翼1の圧力面側と負圧面側の
ボールエンドミル2の中心線の軌跡のうち、相対向する
1組を含む断面にて翼1の断面の形状が、ハブからチッ
プまで台形状になる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の加工方法で翼1
の切削を行った場合、翼1の断面の形状がハブからチッ
プまで台形状になるため、図7に示したように、翼1の
高さhに対し翼1の厚さtが直線的に変化する。一方、
翼1の強度に関しては、翼1の根元の応力が最も高く、
翼1の先端から任意の翼1の高さの差の2乗に比例して
応力は低下する。従って、翼1の高さの中央部は強度上
厚さtが結果的に厚過ぎることになっていた。このた
め、従来の加工方法で切削した翼1を有する輻流羽根車
は、効率が低いものになっていた。
の切削を行った場合、翼1の断面の形状がハブからチッ
プまで台形状になるため、図7に示したように、翼1の
高さhに対し翼1の厚さtが直線的に変化する。一方、
翼1の強度に関しては、翼1の根元の応力が最も高く、
翼1の先端から任意の翼1の高さの差の2乗に比例して
応力は低下する。従って、翼1の高さの中央部は強度上
厚さtが結果的に厚過ぎることになっていた。このた
め、従来の加工方法で切削した翼1を有する輻流羽根車
は、効率が低いものになっていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の輻流羽根車の加工方法は、刃面が円錐状のボー
ルエンドミルの側面により切削加工して翼を削りだす輻
流羽根車の加工方法において、前記翼の圧力面側を切削
する際の前記ボールエンドミルの中心線の子午面の投影
線と羽根車の回転軸の中心線の関係に対し、前記翼を挟
んで対向する負圧面側を切削する際の前記ボールエンド
ミルの中心線の子午面の投影線と羽根車の回転軸の中心
線の関係が、前記負圧面側のボールエンドミルの中心線
が前記圧力面側の前記ボールエンドミルの中心線に比べ
て前記羽根車の回転軸に平行に近づく方向に傾斜して翼
を加工することにより、翼の回転軸に対して直角な断面
における負圧面側が曲線となるように形成することを特
徴とする。このため、翼高さの圧力分布が翼高さの中央
部で従来より薄くなり、羽根車の効率が向上する。
本発明の輻流羽根車の加工方法は、刃面が円錐状のボー
ルエンドミルの側面により切削加工して翼を削りだす輻
流羽根車の加工方法において、前記翼の圧力面側を切削
する際の前記ボールエンドミルの中心線の子午面の投影
線と羽根車の回転軸の中心線の関係に対し、前記翼を挟
んで対向する負圧面側を切削する際の前記ボールエンド
ミルの中心線の子午面の投影線と羽根車の回転軸の中心
線の関係が、前記負圧面側のボールエンドミルの中心線
が前記圧力面側の前記ボールエンドミルの中心線に比べ
て前記羽根車の回転軸に平行に近づく方向に傾斜して翼
を加工することにより、翼の回転軸に対して直角な断面
における負圧面側が曲線となるように形成することを特
徴とする。このため、翼高さの圧力分布が翼高さの中央
部で従来より薄くなり、羽根車の効率が向上する。
【0006】
【発明の実施の形態】図1には本発明の一実施形態例に
係る輻流羽根車の加工方法を説明する断面状態、図2に
は図1中のII-II 線矢視、図3には図1中のIII-III 線
矢視を示してある。また図4には翼の高さと厚さの関係
を示してある。
係る輻流羽根車の加工方法を説明する断面状態、図2に
は図1中のII-II 線矢視、図3には図1中のIII-III 線
矢視を示してある。また図4には翼の高さと厚さの関係
を示してある。
【0007】図1に示すように、輻流羽根車の翼11は
円錐状のボールエンドミル12の側面を使用して削りだ
される。翼11の圧力面側(凹面側)11aを切削する
際のボールエンドミル12aの中心線の子午面への投影
線13aと羽根車14の回転軸15の中心線16の関係
に対し、翼11を挟んで対向する負圧面側(凸面側)1
1bを切削する際のボールエンドミル12bの中心線の
子午面の投影線13bと羽根車14の回転軸15の中心
線16の関係が、ボールエンドミル12bの中心線の子
午面の投影線13bが回転軸15の中心線16に平行に
近づく方向に傾斜して翼11を切削する。
円錐状のボールエンドミル12の側面を使用して削りだ
される。翼11の圧力面側(凹面側)11aを切削する
際のボールエンドミル12aの中心線の子午面への投影
線13aと羽根車14の回転軸15の中心線16の関係
に対し、翼11を挟んで対向する負圧面側(凸面側)1
1bを切削する際のボールエンドミル12bの中心線の
子午面の投影線13bと羽根車14の回転軸15の中心
線16の関係が、ボールエンドミル12bの中心線の子
午面の投影線13bが回転軸15の中心線16に平行に
近づく方向に傾斜して翼11を切削する。
【0008】図3には投影線13aに垂直な面での翼1
1の断面形状を示してある。図3に示すように、負圧面
側11bではチップ17とハブ18がボールエンドミル
12bで同時に切削される時、チップ17とハブ18が
直線的に削られる。この結果、図2、図3に示したよう
に、翼11の厚さtがΔtだけ薄くなり、翼11の高さ
hの中央部で翼11の厚さtを薄くすることができる。
つまり、図2に示したように、翼11の回転軸15に対
して直角な断面における負圧面側11bが曲線となるよ
うに形成される。この時の翼11の高さhと厚さtの関
係は図4に示す通りである。
1の断面形状を示してある。図3に示すように、負圧面
側11bではチップ17とハブ18がボールエンドミル
12bで同時に切削される時、チップ17とハブ18が
直線的に削られる。この結果、図2、図3に示したよう
に、翼11の厚さtがΔtだけ薄くなり、翼11の高さ
hの中央部で翼11の厚さtを薄くすることができる。
つまり、図2に示したように、翼11の回転軸15に対
して直角な断面における負圧面側11bが曲線となるよ
うに形成される。この時の翼11の高さhと厚さtの関
係は図4に示す通りである。
【0009】上述した加工方法で翼11を削りだす場
合、数値制御の機械を用いて自動的に加工される。ま
た、鋳物にした翼についても同様に加工することができ
る。上述した加工方法によると、翼11の高さhの中央
部で翼11の厚さtを薄くすることができ、翼11の高
さの中央部が強度上厚さtが結果的に厚過ぎることがな
くなり、効率を向上させることができる。
合、数値制御の機械を用いて自動的に加工される。ま
た、鋳物にした翼についても同様に加工することができ
る。上述した加工方法によると、翼11の高さhの中央
部で翼11の厚さtを薄くすることができ、翼11の高
さの中央部が強度上厚さtが結果的に厚過ぎることがな
くなり、効率を向上させることができる。
【0010】
【発明の効果】本発明の輻流羽根車の加工方法は、刃面
が円錐状のボールエンドミルの側面により切削加工して
翼を削りだす輻流羽根車の加工方法において、前記翼の
圧力面側を切削する際の前記ボールエンドミルの中心線
の子午面の投影線と羽根車の回転軸の中心線の関係に対
し、前記翼を挟んで対向する負圧面側を切削する際の前
記ボールエンドミルの中心線の子午面の投影線と羽根車
の回転軸の中心線の関係が、前記負圧面側のボールエン
ドミルの中心線が前記圧力面側の前記ボールエンドミル
の中心線に比べて前記羽根車の回転軸に平行に近づく方
向に傾斜して翼を加工することにより、翼の回転軸に対
して直角な断面における負圧面側が曲線となるように形
成するようにしたので、翼の高さの中央部で翼の厚さを
薄くすることができ、効率を向上させることが可能にな
る。
が円錐状のボールエンドミルの側面により切削加工して
翼を削りだす輻流羽根車の加工方法において、前記翼の
圧力面側を切削する際の前記ボールエンドミルの中心線
の子午面の投影線と羽根車の回転軸の中心線の関係に対
し、前記翼を挟んで対向する負圧面側を切削する際の前
記ボールエンドミルの中心線の子午面の投影線と羽根車
の回転軸の中心線の関係が、前記負圧面側のボールエン
ドミルの中心線が前記圧力面側の前記ボールエンドミル
の中心線に比べて前記羽根車の回転軸に平行に近づく方
向に傾斜して翼を加工することにより、翼の回転軸に対
して直角な断面における負圧面側が曲線となるように形
成するようにしたので、翼の高さの中央部で翼の厚さを
薄くすることができ、効率を向上させることが可能にな
る。
【図1】本発明の一実施形態例に係る輻流羽根車の加工
方法を説明する断面図。
方法を説明する断面図。
【図2】図1中のII-II 線矢視図。
【図3】図1中のIII-III 線矢視図。
【図4】翼の高さと厚さの関係を表すグラフ。
【図5】従来の輻流羽根車の加工方法を説明する断面
図。
図。
【図6】図5中のVI-VI 線矢視図。
【図7】翼の高さと厚さの関係を表すグラフ。
11 翼 11a 負圧面側 11b 圧力面側 12 ボールエンドミル 13 投影線 14 羽根車 15 回転軸 16 中心線 17 チップ 18 ハブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 御子神 隆 神奈川県相模原市田名3000番地 三菱重 工業株式会社 相模原製作所内 (56)参考文献 特開 昭61−109608(JP,A) 特開 昭62−213913(JP,A) 特開 平8−177401(JP,A) 特開 平7−158401(JP,A) 特公 平6−41053(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23C 3/18 F01D 5/04
Claims (1)
- 【請求項1】 刃面が円錐状のボールエンドミルの側面
により切削加工して翼を削りだす輻流羽根車の加工方法
において、前記翼の圧力面側を切削する際の前記ボール
エンドミルの中心線の子午面の投影線と羽根車の回転軸
の中心線の関係に対し、前記翼を挟んで対向する負圧面
側を切削する際の前記ボールエンドミルの中心線の子午
面の投影線と羽根車の回転軸の中心線の関係が、前記負
圧面側のボールエンドミルの中心線が前記圧力面側の前
記ボールエンドミルの中心線に比べて前記羽根車の回転
軸に平行に近づく方向に傾斜して翼を加工することによ
り、翼の回転軸に対して直角な断面における負圧面側が
曲線となるように形成することを特徴とする輻流羽根車
の加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16291096A JP3305204B2 (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 輻流羽根車の加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16291096A JP3305204B2 (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 輻流羽根車の加工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH106119A JPH106119A (ja) | 1998-01-13 |
JP3305204B2 true JP3305204B2 (ja) | 2002-07-22 |
Family
ID=15763558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16291096A Expired - Fee Related JP3305204B2 (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 輻流羽根車の加工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3305204B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102489761A (zh) * | 2011-12-22 | 2012-06-13 | 上海交通大学 | 一种半开离心式具有长短叶片结构的整体叶轮高效加工方法 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE10219012B4 (de) * | 2002-04-27 | 2004-11-04 | Mtu Aero Engines Gmbh | Fräsverfahren |
ITMI20021876A1 (it) * | 2002-09-03 | 2004-03-04 | Nuovo Pignone Spa | Procedimento migliorato per realizzare un rotore di un |
CN102601434B (zh) * | 2012-03-22 | 2013-09-11 | 上海交通大学 | 一种整体叶轮开槽插铣加工优化方法 |
JP5670517B2 (ja) | 2013-07-11 | 2015-02-18 | ファナック株式会社 | 直線素からなる面で構成された翼を持つインペラ及びその加工方法 |
CN103394742B (zh) * | 2013-08-16 | 2015-08-05 | 重庆江增船舶重工有限公司 | 压气机叶轮铣削方法 |
CN105414576A (zh) * | 2015-12-31 | 2016-03-23 | 无锡透平叶片有限公司 | 用于叶片凸台特征切削加工的刀具 |
-
1996
- 1996-06-24 JP JP16291096A patent/JP3305204B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102489761A (zh) * | 2011-12-22 | 2012-06-13 | 上海交通大学 | 一种半开离心式具有长短叶片结构的整体叶轮高效加工方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH106119A (ja) | 1998-01-13 |
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A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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