JP3304246B2 - エンジン冷却装置 - Google Patents

エンジン冷却装置

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JP3304246B2
JP3304246B2 JP26989095A JP26989095A JP3304246B2 JP 3304246 B2 JP3304246 B2 JP 3304246B2 JP 26989095 A JP26989095 A JP 26989095A JP 26989095 A JP26989095 A JP 26989095A JP 3304246 B2 JP3304246 B2 JP 3304246B2
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浩二 川崎
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芳雄 谷東
荘太郎 田中
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、自動車や
建設機械に搭載されるエンジンの冷却装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のエンジン冷却装置に関す
る公知技術として、例えば、以下のものがある。 特開平5-288053号公報 この公知技術は、建設機械のエンジン冷却部において、
エンジンのクランク軸にファンベルトを介し連結された
軸流ファンにより冷却風を熱交換器に供給するものであ
る。
【0003】特開平4-269326号公報 この公知技術は、車両用ディーゼルエンジン冷却部にお
いて、冷却風を供給するファンとして斜軸流ファンを使
用し、また同時に冷却風を導入する固定シュラウドを吸
い込み管形状にすることにより、軸流ファンより高圧・
高風量化を図るものである。
【0004】内燃機関Vol.31, NO.38
8,P.9−27(1992) この公知技術は、建設機械のエンジン冷却部において、
冷却風を供給するファンとして遠心ファンを使用するこ
とにより冷却性能の向上を図るとともに、エンジンルー
ムと冷却装置部とを切り離すことによりエンジン音によ
る騒音を低減するものである。
【0005】特開平5-248239号公報 この公知技術は、トラクタ等作業車のエンジン冷却部に
おいて、冷却風を供給するファンとして遠心ファンを使
用することにより冷却性能の向上を図るものである。
【0006】実開平2-64799号公報 この公知技術は、自動車のエンジン冷却部において、冷
却風を供給するファンとして遠心ファンを使用すること
により、軸流ファン使用時に必要であった排気ダクトを
なくすものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】近年、エンジン冷却用
ファンは、インタークーラーの採用や、騒音低減のため
のエンジン室密閉度向上・コンパクト化等の要求によ
り、大風量・高圧力化の必要が生じている。しかしなが
ら、公知技術及びにおいては、軸流ファンや斜軸流
ファンを使用していることから、ファンの特性上、十分
な大風量化・高圧力化が困難であり、ラジエーター・オ
イルクーラーなどの熱交換器や、その他冷却風の流路が
同一寸法のまま、強いて大風量化・高圧力化を行おうと
すると、回転数が非常に高くなって騒音が大きくなると
いう課題があった。また公知技術においては、軸流フ
ァンを過ぎた流れがエンジンに衝突するような形で流れ
るので圧力損失が大きく、場合によってはエンジン・オ
イルパンの周囲で冷却風の逆流が生じる等、冷却に有効
な流路を構成する上でも課題があった。さらに、公知技
術〜においては、遠心ファンに設けられファンと共
に回転する回転シュラウドが備えられていないことか
ら、ファン効率が悪くなり、また騒音も大きくなるとい
う課題があった。また公知技術においては、騒音発生
の主因となる熱交換器からファン吸い込み口に至る流路
が、本質的に流れの剥離を引き起こしやすくかつ騒音を
高くする形状となっており、また、遠心ファンの吸い込
み口径が熱交換器高さより非常に小さく、熱交換器から
ファン吸い込み部での圧力損失が増加するという課題も
あった。
【0008】本発明の目的は、ファン効率を低下させる
ことなく、かつ騒音を大きくすることなく、大風量化・
高圧力化を図ることができるエンジン冷却装置を提供す
ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明によれば、エンジンが内設され
たエンジン室内に設けられ、前記エンジンの冷却水を冷
却するラジエーターを含む少なくとも1つの熱交換器
と、この熱交換器を冷却する冷却風を導くファンと、こ
のファンの上流側でかつ前記熱交換器の下流側に設けら
れ前記冷却風を前記ファンの吸い込み側へ導入する吸い
込み管とを有するエンジン冷却装置において前記ファ
ンは、遠心ファン及び斜流ファンのうちいずれか一方で
あり、かつ複数枚の羽根を備えた羽根車及びこの羽根車
に固定され該羽根車とともに回転する回転シュラウドを
備えており、前記吸い込み管を、その下流側端部が前記
回転シュラウドの吸い込み側端部近傍を覆うように配置
して、前記吸い込み管の下流側端部と前記回転シュラウ
ドの吸い込み側端部との間に隙間を形成し、前記ファン
の出口側から前記隙間へ向かう冷却風の逆流をブロック
する略閉空間を内側に形成する仕切壁を設け、この仕切
壁は、前記回転シュラウドの外壁面に向かって突出する
ように前記吸い込み管の外壁面に固定されており、か
つ、該仕切壁と該回転シュラウドの外壁面との隙間の大
きさY1は、前記吸い込み管下流側端部と前記回転シュ
ラウド吸い込み側端部との隙間の大きさXより小さいこ
とを特徴とするエンジン冷却装置が提供される。あるい
は、請求項2記載の発明によれば、エンジンが内設され
たエンジン室内に設けられ、前記エンジンの冷却水を冷
却するラジエーターを含む少なくとも1つの熱交換器
と、この熱交換器を冷却する冷却風を導くファンと、こ
のファンの上流側でかつ前記熱交換器の下流側に設けら
れ前記冷却風を前記ファンの吸い込み側へ導入する吸い
込み管とを有するエンジン冷却装置において、前記ファ
ンは、遠心ファン及び斜流ファンのうちいずれか一方で
あり、かつ複数枚の羽根を備えた羽根車及びこの羽根車
に固定され該羽根車とともに回転する回転シュラウドを
備えており、前記吸い込み管を、その下流側端部が前記
回転シュラウドの吸い込み側端部近傍を覆うように配置
して、前記吸い込み管の下流側端部と前記回転シュラウ
ドの吸い込み側端部との間に隙間を形成し、前記ファン
の出口側から前記隙間へ向かう冷却風の逆流をブロック
する略閉空間を内側に形成する仕切壁を 設け、この仕切
壁は、前記吸い込み管の外壁面に向かって突出するよう
に前記回転シュラウドの外壁面に固定されており、か
つ、該仕切壁と該吸い込み管の外壁面との隙間の大きさ
Y2は、前記吸い込み管の下流側端部と前記回転シュラ
ウド吸い込み側端部との隙間の大きさXより小さいこと
を特徴とするエンジン冷却装置が提供される。すなわ
ち、ファンとして遠心ファン又は斜流ファンを用いるこ
とにより、その遠心力作用によって、同一外径・同一抵
抗では従来の軸流ファン・斜軸流ファンに比べて容易に
大風量化・高圧力化を図ることができる。よって、軸流
ファン・斜軸流ファンで大風量化・高圧力化を図る場合
のように回転数を増大させる必要がないので、騒音を低
下させることができる。また、羽根車とともに回転する
回転シュラウドが羽根車に固定されていることにより、
ファン効率を向上することができ、またその分さらに騒
音を低下させることができる。このとき、ファン出口側
のほうがファン入口側よりも高圧となることから、ファ
ンから出た冷却風の一部が、回転シュラウド吸い込み側
端部とこの近傍を覆う吸い込み管下流側端部との間の隙
間を介して吸い込み管内に逆流する恐れがある。しかし
ながら、本発明においては、略閉空間を内側に形成する
仕切壁を設けることにより、この仕切壁及び閉空間がフ
ァン出口側から隙間へ逆流しようとする冷却風流れに対
し抵抗体となりその流れをブロックし逆流を低減するこ
とができる。すなわち、冷却風の一部が回転シュラウド
・吸い込み管の隙間から吸い込み管内に逆流するのを低
減することができる。また、仕切壁と回転シュラウドの
外壁面との隙間の大きさY1又は仕切壁と該吸い込み管
の外壁面との隙間の大きさY2が、吸い込み管の下流側
端部と回転シュラウド吸い込み側端部との隙間の大きさ
Xより小さいことにより、吸い込み管下流側端部・回転
シュラウド吸い込み側端部間の隙間(大きさX)近傍に
おいてベーンによって発生されたファン出口方向に向か
うような流れは、仕切壁と回転シュラウド外壁面との隙
間(大きさY1)、又は、仕切壁と吸い込み管外壁面と
の隙間(大きさY2)で絞られた後に、さらに外側へと
流れることになる。したがって、仕切壁内側に形成され
た略空間内を、その外側よりも高圧にすることができる
ので、ファン出口側から入口側へ逆流しようとする流れ
を完全に防止する ことができる。よって、冷却風の一部
が回転シュラウド・吸い込み管の隙間から吸い込み管内
に逆流するのをさらに確実に防止することができる。
【0010】
【0011】
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照しつつ説明する。本発明の一実施形態を図1〜図5
により説明する。本実施形態は、油圧ショベルのエンジ
ン室に設けられるエンジン冷却装置の実施形態である。
本実施形態が適用される油圧ショベルのエンジン室の概
略構造を表す側断面図を図1に示す。図1において、本
実施形態によるエンジン冷却装置は、エンジン5が内設
されたエンジン室1内に設けられており、エンジン5へ
の燃焼用空気を予冷するインタークーラー6aと、油圧
ショベルの作動油を冷却するオイルクーラー6bと、エ
ンジン5の冷却水を冷却するラジエーター6cと、エン
ジン5のクランク軸2からの動力が伝達されるファンベ
ルト3により駆動される遠心ファン4と、ラジエーター
6cと遠心ファン4との間に設けられ冷却風を遠心ファ
ン4の吸い込み側へ導入する吸い込み管8とから主とし
て構成されている。また遠心ファン4は、複数枚の羽根
を備えた羽根車4cと、この羽根車4cに固定されて回
転し冷却風を吸い込む回転シュラウド4aと、羽根車4
cのエンジン5側に固定され冷却風を略半径方向及び略
周方向へ導く心板4bとを備えている。また吸い込み管
8は、遮蔽板11を介してエンジン室1に支持されてお
り、エンジン5は振動伝達を少なくするために防振ゴム
(図示せず)を介し、エンジン室1に固定されたフレー
ム(図示せず)に固定されている。エンジン室1外部か
らの冷却風は、冷却風取入口7を通ってエンジン室1に
入り、インタークーラー6a・オイルクーラー6b・ラ
ジエーター6cを過ぎた後に吸い込み管8によって絞ら
れ、遠心ファン4に入る。その後、遠心ファン4の外周
方向に吹き出した冷却風は、エンジン5、オイルパン1
0の周囲を流れながらそれらを冷却し、冷却風排気口9
からエンジン室1の外部に排気される。
【0013】図1に示された吸い込み管8及び遠心ファ
ン4付近の詳細構造を表す要部拡大側断面図を図2
(a)に、図2(a)の構成のうち、仕切壁12(後
述)を取り去った状態を図示A方向から見た矢視図を図
2(b)に示す。図2(a)及び図2(b)において、
吸い込み管8の下流側端部8Aの口径が遠心ファン4の
回転シュラウド4aの吸い込み口径より大きくなってお
り、下流側端部8Aが回転シュラウド4aの吸い込み側
端部4aA近傍を覆うように配置されている。すなわ
ち、これにより、組立時の隙間管理が容易となり、組立
時に吸い込み管8・回転シュラウド4aの接触事故等が
発生するのを防止できるようになっている。
【0014】そして、回転シュラウド4aには、吸い込
み側(図示左側)端部近傍に複数のベーン13が立設さ
れておれ、吸い込み管8には、吸い込み管8の外壁面及
び回転シュラウド4aの外壁面を覆うように略円環状の
仕切壁12が固定されている。仕切壁12は、回転シュ
ラウド4aの外壁面に向かって突出するように吸い込み
管8の外壁面に固定されており、その内側に略閉空間で
ある空気室Nを形成している。また、吸い込み管8下流
側端部8Aと回転シュラウドの吸い込み側端部4aAと
の間には、エンジン5が振動しても吸い込み管8と回転
シュラウド4aとが互いに接触しないように、大きさX
(=例えば20〜25mm)の隙間21が設けられてい
るが、仕切壁12と回転シュラウド4aの外壁面との隙
間22の大きさY1は、この隙間21の大きさXよりも
小さくなっている。
【0015】次に、本実施形態の作用を説明する。本実
施形態の第1の比較例として、軸流ファンを備えたエン
ジン冷却装置を内設したエンジンルームの概略構成を表
す側断面図を図3に示す。本実施形態と同等の部材には
同一の符号を付す。図3において、図1に示した第1の
実施形態のエンジン冷却装置と異なる主要な点は、ファ
ンとして軸流ファン14が採用されていること、これに
伴い吸い込み管8の形状が若干変わっていること、及び
インタークーラー6aが設けられていないことである。
その他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様である。
【0016】このようなエンジン冷却装置においては、
軸流ファン14の性質上、大風量・高圧力化を図るため
には回転数を上げなければならず、この場合結果として
騒音が高くならざるを得ない。よって、今後の排ガス規
制のために有効であるインタークーラー6aの採用や、
システム全体のコンパクト化によるエンジン室1の密閉
度向上などに対応する形で、大風量・高圧力化の要請が
高まっている今後の建設機械等のエンジン室に適用する
のは難しいという問題がある。また、軸流ファン14を
過ぎた流れは、エンジン5に衝突するような形で流れる
ことから圧力損失が大きく、場合によってはエンジン5
・オイルパン10の周囲で冷却風の逆流が生じる等、冷
却に有効な流路を構成する上でも難点がある。
【0017】これに対して、図1に示した本実施形態に
よるエンジン冷却装置においては、ファンとして遠心フ
ァン4を用いることにより、その遠心力作用によって、
同一外径・同一抵抗・同一回転数では軸流ファン14よ
りも2倍以上の高圧化が容易に可能であり、かつこのと
き高風量化も達成される。すなわち、軸流ファン14で
大風量化・高圧力化を図る場合のように回転数を増大さ
せる必要がないので、騒音を低下させることができる。
したがって、インタークーラー6aが新たに加わった場
合等においても、騒音を増大させることなくその分の風
量を確保するとともにその圧力損失に打ち勝って冷却風
を供給することができ、またエンジン室1の密閉度が増
加した場合やコンパクト化が進んだ場合等においても、
上流側抵抗体・エンジン室流路の圧力損失増大に打ち勝
って冷却風を供給することができる。また、冷却風の吹
き出す方向が遠心ファン4の半径方向及び周方向になっ
て直接エンジン5に衝突することがないので、例えばエ
ンジン5表面やエンジン下方のオイルパン10表面に沿
って流れる良好な冷却風を得ることができる効果もあ
る。また、羽根車4cとともに回転する回転シュラウド
4aが設けられているので、回転シュラウド4aのない
遠心ファンを用いる場合よりもファン効率を向上するこ
とができ、またその分さらに騒音を低下させることがで
きる。
【0018】本実施形態の第2の比較例として、遠心フ
ァンを備え逆流防止手段を設けないエンジン冷却装置を
内設したエンジンルームの概略構成を表す側断面図を図
4に、図4中の熱交換器・吸い込み管・遠心ファン付近
の詳細構造を表す要部拡大側断面図を図5に示す。本実
施形態と同等の部材には同一の符号を付す。図4及び図
5において、図1に示した第1の実施形態のエンジン冷
却装置と異なる主要な点は、逆流防止手段としての、仕
切壁12及びベーン13が設けられていないことであ
る。その他の構成は、吸い込み管8下流側端部8Aと回
転シュラウドの吸い込み側端部4aAとの隙間21の大
きさがXである点を含み、第1の実施形態とほぼ同様で
ある。
【0019】このエンジン冷却装置において、インター
クーラー6a・オイルクーラー6b・ラジエーター6c
を過ぎた後に吸い込み管8によって絞られた冷却風が、
遠心ファン4によって矢印のように遠心ファン4の外周
方向に吹き出す際、遠心ファン入口側Sよりも遠心ファ
ン出口側Mのほうが高圧となる。これによって、図5中
に破線で示したように、吸い込み管8下流側端部8A・
回転シュラウド4a吸い込み側端部4aA間の隙間21
を介し吸い込み管8内に逆流する隙間流れが生じ、冷却
効率が悪くなるとともに騒音が増大するという問題があ
る。
【0020】これに対して、図1に示した本実施形態に
よるエンジン冷却装置においては、回転シュラウド4a
の吸い込み側端部4aA近傍に複数のベーン13を立設
することにより、回転シュラウド4aが羽根車4cとと
もに回転すると、各ベーン13の内外差に基づく遠心力
により、各ベーン13間において圧力障壁を発生させ、
吸い込み管8下流側端部8A・回転シュラウド4a吸い
込み側端部4aA間の隙間21近傍において遠心ファン
出口側Mへ向かうような流れを形成することができる
(図2(a)中破線矢印参照)。またこのとき、もしこ
れらベーン13だけしか設けられていなかったとする
と、遠心ファン出口側Mにおいて各ベーン13へ向かっ
て逆流しようとする流れに関してはこれを防止すること
はできず、高々隙間21における圧力障壁でブロックす
るにとどまる。しかしながら、図1に示した本実施形態
による構成では、これらベーン13に加え、吸い込み管
8外壁面及び回転シュラウド4a外壁面を覆い内側に空
気室Nを形成する仕切壁12を設け、さらにこの仕切壁
12と回転シュラウド4aの外壁面との隙間22の大き
さY1を、吸い込み管8下流側端部8Aと回転シュラウ
ド4a吸い込み側端部4aAとの隙間21の大きさXよ
り小さくすることにより、隙間21近傍でベーン13に
よって発生された流れが隙間22で絞られた後に、ファ
ン出口側Mへと流れることになる。したがって、仕切壁
12内側に形成された空気室N内を、その外側のファン
出口側Mよりも高圧にすることができるので、遠心ファ
ン出口側Mから各ベーン13へ逆流しようとする流れを
完全に防止することができる。したがって、冷却風の一
部が吸い込み管8内に逆流するのを、ベーン13のみを
設ける場合よりもさらに確実に防止することができる。
よって、その分、冷却風を確実に吸い込んで冷却効率を
向上することができ、また逆流による騒音増大を防止す
ることができる。
【0021】なお、上記実施形態は、仕切壁12が回転
シュラウド4aの外壁面に向かって突出するように吸い
込み管8の外壁面に固定されていたが、このような構造
に限られず、例えば図6に示すように、仕切壁12を、
吸い込み管8の外壁面に向かって突出するように回転シ
ュラウド4aの外壁面に固定するとともに、仕切壁12
と吸い込み管8の外壁面との隙間23の大きさY2を、
隙間21の大きさXよりも小さくしてもよく、この場合
も、同様の効果を得る。また、上記実施形態において
は、仕切壁12は略円環状であり、すなわち図1及び図
2に示されるように側断面形状が直線状となっていた
が、これに限られず、図7に示すように、側断面形状が
略L字状となる形状にしてもよい。この場合、仕切壁1
2と回転シュラウド4a外壁面との隙間22(又は仕切
壁12と吸い込み管8外壁面との隙間23)による絞り
を補う作用を奏し、これにより、隙間22(又は隙間2
3)の大きさY1(又はY2)をその分大きくしても、大
きくする前と同様の逆流防止効果を得ることができる。
さらに、上記実施形態においては、仕切壁12と回転シ
ュラウド4aの外壁面との隙間22の大きさY1を、吸
い込み管8下流側端部8Aと回転シュラウド4a吸い込
み側端部4aAとの隙間21の大きさXより小さくした
が、このような寸法関係に限定されず、例えばY1≧X
となるような仕切壁12の構成とした場合であっても、
遠心ファン出口側Mでベーン13へ向かって逆流しよう
とする流れを十分防止できる。これは隙間23のY2
ついても同様である。さらに、上記実施形態は回転シュ
ラウド4aにベーン13を設け、遠心ファン出口側Mへ
向かうような流れを積極的に形成して逆流を防止した
が、これに限られず、このベーン13を省略してもよ
い。この場合、逆流を防止する流れを積極的に形成する
ことはなくなるが、仕切壁12及びその内側に形成され
る閉空間が、遠心ファン4出口側Mから入口側Sへ逆流
しようとする流れに対し抵抗体となるので、この流れを
ブロックし逆流を低減することができる。すなわち、冷
却風の一部が回転シュラウド4a吸い込み側端部4aA
・吸い込み管8下流側端部8A間の隙間21から吸い込
み管8内に逆流するのを低減することができる。また、
上記実施形態においては、ファンとして遠心ファン4を
用いたが、これに限られず、斜流ファンを用いてもよ
い。この場合も、同様の効果を得る。さらに、上記実施
形態は、建設機械に備えられたエンジンの冷却装置を例
に取って説明したが、これに限られず、自動車・農機そ
の他の機械に搭載されるエンジンの冷却装置にも適用す
ることができる。これらの場合も同様の効果を得る。
【0022】
【発明の効果】請求項1及び2記載の発明によれば、フ
ァンとして遠心ファン又は斜流ファンを用いるので、同
一外径・同一抵抗では従来の軸流ファン・斜軸流ファン
に比べて容易に大風量化・高圧力化を図ることができ
る。よって、騒音を低下させることができる。また、羽
根車とともに回転する回転シュラウドが羽根車に固定さ
れているので、ファン効率を向上することができ、また
その分さらに騒音を低下させることができる。また、仕
切壁を設けて内側に略閉空間を形成するので、ファン出
口側から、回転シュラウド吸い込み側端部とこの近傍を
覆う吸い込み管下流側端部との間の隙間へ逆流しようと
する流れをブロックし、その逆流を低減することができ
る。よってその分、冷却風を確実に吸い込むことがで
き、冷却効率を向上することができる。また逆流による
騒音増大を防止することができる。さらに、仕切壁と回
転シュラウドの外壁面との隙間の大きさY1又は仕切壁
と該吸い込み管の外壁面との隙間の大きさY2を吸い込
み管の下流側端部と回転シュラウド吸い込み側端部との
隙間の大きさXより小さくするので、仕切壁内側に形成
された略空間内をその外側よりも高圧にしファン出口側
から入口側へ逆流しようとする流れを完全に防止するこ
とができる。したがって、冷却風の一部が回転シュラウ
ド・吸い込み管の隙間から吸い込み管内に逆流するのを
さらに確実に防止し、さらに冷却効率向上及び騒音増大
防止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が適用される油圧ショベル
のエンジン室の概略構造を表す側断面図である。
【図2】図1に示された吸い込み管及び遠心ファン付近
の詳細構造を表す要部拡大側断面図、及び仕切壁を取り
去った状態をA方向から見た矢視図である。
【図3】第1の比較例による軸流ファンを備えたエンジ
ン冷却装置を内設したエンジンルームの概略構成を表す
側断面図である。
【図4】第2の比較例による遠心ファンを備え逆流防止
手段を設けないエンジン冷却装置を内設したエンジンル
ームの概略構成を表す側断面図である。
【図5】図4中の熱交換器・吸い込み管・遠心ファン付
近の詳細構造を表す要部拡大側断面図である。
【図6】仕切壁に関する変形例の構造を表す要部拡大側
断面図である。
【図7】仕切壁に関する変形例の構造を表す要部拡大側
断面図である。
【符号の説明】
1 エンジン室 2 エンジンクランクシャフト 3 ベルト 4 遠心ファン 4a 回転シュラウド 4aA 吸い込み側端部 4b 心板 4c 羽根車 5 エンジン 6 熱交換器 6a インタークーラ 6b オイルクーラ 6c ラジエータ 7 冷却風取入口 8 吸い込み管 8A 下流側端部 9 冷却風排気口 10 オイルパン 11 逆流防止板 12 仕切壁 13 ベーン 14 軸流ファン 21 吸い込み管下流側端部と回転シュラウド
吸い込み側端部の隙間 22 仕切壁と回転シュラウドの外壁面との隙
間 23 仕切壁と吸い込み管の外壁面との隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 谷東 芳雄 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 田中 荘太郎 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 滝下 利男 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機 株式会社 土浦工場内 (72)発明者 船橋 茂久 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所 機械研究所内 (56)参考文献 特開 平4−54998(JP,A) 実開 昭64−15721(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01P 5/02 F01P 11/10 F04D 29/28 F04D 29/66 F04D 29/54 F04D 29/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンが内設されたエンジン室内に設け
    られ、前記エンジンの冷却水を冷却するラジエーターを
    含む少なくとも1つの熱交換器と、この熱交換器を冷却
    する冷却風を導くファンと、このファンの上流側でかつ
    前記熱交換器の下流側に設けられ前記冷却風を前記ファ
    ンの吸い込み側へ導入する吸い込み管とを有するエンジ
    ン冷却装置において、 前記ファンは、遠心ファン及び斜流ファンのうちいずれ
    か一方であり、かつ複数枚の羽根を備えた羽根車及びこ
    の羽根車に固定され該羽根車とともに回転する回転シュ
    ラウドを備えており、 前記吸い込み管を、その下流側端部が前記回転シュラウ
    ドの吸い込み側端部近傍を覆うように配置して、前記吸
    い込み管の下流側端部と前記回転シュラウドの吸い込み
    側端部との間に隙間を形成し、 前記ファンの出口側から前記隙間へ向かう冷却風の逆流
    をブロックする略閉空間を内側に形成する仕切壁を設
    け、 この 仕切壁は、前記回転シュラウドの外壁面に向かって
    突出するように前記吸い込み管の外壁面に固定されてお
    り、かつ、該仕切壁と該回転シュラウドの外壁面との隙
    間の大きさY1は、前記吸い込み管下流側端部と前記回
    転シュラウド吸い込み側端部との隙間の大きさXより小
    さいことを特徴とするエンジン冷却装置。
  2. 【請求項2】エンジンが内設されたエンジン室内に設け
    られ、前記エンジンの冷却水を冷却するラジエーターを
    含む少なくとも1つの熱交換器と、この熱交換器を冷却
    する冷却風を導くファンと、このファンの上流側でかつ
    前記熱交換器の下流側に設けられ前記冷却風を前記ファ
    ンの吸い込み側へ導入する吸い込み管とを有するエンジ
    ン冷却装置において、 前記ファンは、遠心ファン及び斜流ファンのうちいずれ
    か一方であり、かつ複数枚の羽根を備えた羽根車及びこ
    の羽根車に固定され該羽根車とともに回転する回転シュ
    ラウドを備えており、 前記吸い込み管を、その下流側端部が前記回転シュラウ
    ドの吸い込み側端部近傍を覆うように配置して、前記吸
    い込み管の下流側端部と前記回転シュラウドの吸い込み
    側端部との間に隙間を形成し、 前記ファンの出口側から前記隙間へ向かう冷却風の逆流
    をブロックする略閉空間を内側に形成する仕切壁を設
    け、 この 仕切壁は、前記吸い込み管の外壁面に向かって突出
    するように前記回転シュラウドの外壁面に固定されてお
    り、かつ、該仕切壁と該吸い込み管の外壁面との隙間の
    大きさY2は、前記吸い込み管の下流側端部と前記回転
    シュラウド吸い込み側端部との隙間の大きさXより小さ
    いことを特徴とするエンジン冷却装置。
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