JP3302379B2 - 撮像装置 - Google Patents

撮像装置

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JP3302379B2
JP3302379B2 JP02404691A JP2404691A JP3302379B2 JP 3302379 B2 JP3302379 B2 JP 3302379B2 JP 02404691 A JP02404691 A JP 02404691A JP 2404691 A JP2404691 A JP 2404691A JP 3302379 B2 JP3302379 B2 JP 3302379B2
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達夫 長崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内視鏡や顕微鏡等に組み
込まれる撮像装置に係り、特に、被写体に対する撮像部
のぶれを補正する機能を有する撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、固体撮像素子の小形化に伴い、そ
れを用いた撮像装置を内視鏡や顕微鏡等に組み込んで、
被検体等の被写体像を電子的に撮像入力し、その被写体
像をテレビジョン受像機等を用いてモニタリングするこ
とが種々試みられている。また、このようにして撮像入
力された被写体像を、電子スチル画像として、例えばフ
ロッピーディスクやメモリカード等の記録媒体に記録す
ることも種々試みられている。
【0003】このような内視鏡や顕微鏡等に組み込まれ
た撮像装置による被写体像の撮像記録は基本的には、次
のようにして行なわれる。即ち、操作者は、撮像装置に
て連続的に撮像入力される被写体像をモニタしながら、
撮像装置の撮像部を被写体に対して位置合わせする。そ
して、目的とする被写体像が得られた時点で、操作者
は、フリーズ操作を行なう。つまり、操作者は、被写体
像をモニタしながら撮像位置決め機構を操作して被写体
に対する撮像部の位置決めを行い、所望とする被写体を
捕らえた時点で、その被写体像の取り込み(記録)を行
なわせる。
【0004】具体的には、内視鏡の場合には、撮像部が
組み込まれた体腔内挿入部材の先端部が、アングルワイ
ヤー等を用いた撮像部位置決め機構の駆動操作により、
その光軸に直交する面内で移動変位される。これによっ
て、検査対象部位が被写体像として捕らえられることが
できるように、被写体に対する撮像部の位置合わせが行
なわれる。この場合、撮像部を被写体に徐々に近づけな
がら、その位置合わせがなされることもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、撮像部
を被写体に向けて追尾操作する際、その撮像部の進退移
動に伴って、撮像部にぶれが生じることが否めない。し
かも、必ずしも被写体が静止状態にあるとは限らず、被
写体の動きが撮像部の相対的なぶれとして生じることも
多々ある。このような被写体に対する撮像部のぶれは、
モニタ出力される被写体像のぶれにそのままつながり、
モニタ画像が不鮮明化して、非常に見苦しくなることが
否めない。このため、撮像部の追尾操作自体が非常に困
難化するという問題がある。しかも、このようなぶれが
存在する状態で、被写体像の記録を行なうと、撮像記録
される被写体像信号自体が、画像のぶれのある非常に不
鮮明なものとなる。
【0006】本発明は上記の点に鑑みて成されたもの
で、被写体に対する撮像部のぶれを効果的に補正して、
鮮明度の高い被写体像を得ることができる実用性の高い
撮像装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による撮像装置
は、軸方向に交差する方向に変位可能な一方の端部を有
し、この一方の端部が体腔内に挿入される体腔内挿入部
(1)と、前記体腔内挿入部の他方の端部に設けられ、
前記体腔内挿入部の一方の端部を変位させてこの一方の
端部の位置決めを行うための位置決め機構を有する操作
(2)と、前記体腔内挿入部の一方の端部に、その一
方の端部に対してその一方の端部の軸方向に交差する方
向に変位可能に設けられ、体腔内の被写体を電子的に撮
像入力する撮像部(12;18)と、前記撮像部の変位
を電気的に操作する変位手段(36)と、被写体と前記
撮像部との相対的なずれ量を、前記撮像部にて連続的に
撮像入力される被写体像間の相関から検出する検出手段
(22,23)と、前記検出手段にて検出されたずれ量
に応じて、前記位置決め機構若しくは前記変位手段の少
なくとも一方を制御することにより、前記撮像部を前記
被写体のずれ変位に追尾させる追尾手段(35;4x,
4y)とを備え、前記変位手段は、前記位置決め機構よ
りも相対的にずれ量の周期が速い成分に係るずれ量に応
じて制御されることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】本発明によれば、検出手段により被写体像間の
相関から検出される被写体と撮像部とのずれ量に応じ
、追尾手段により、例えば、周期がゆっくりとしたず
れ量に対しては、位置決め機構を駆動して被写体の動き
体腔内挿入部の一方の端部を追従させ被写体と撮像
部とのずれを補正し、一方、周期が速いずれ量に対して
は、変位手段を駆動して撮像部自体を変位させてずれを
補正するので、目的とする被写体を常に撮像部に捉えつ
つ、精度の高いずれ補正を応答性良く行うことが可能と
なり、画像にぶれがなく、また色ずれも防ぐことができ
るので、より良い診断を行うことができるようになる。
【0009】なお、前記体腔内挿入部の一方の端部の外
筐と前記撮像部との間に配置されて、前記体腔内挿入部
の一方の端部と前記撮像部との相対的なずれ量を検出す
る変位検出センサ(31,32)更に具備し、前記追
尾手段は、前記変位手段については前記変位検出センサ
からのずれ量を用いて追尾させるようにしても良い。こ
のように、変位検出センサからの出力でもって変位手段
のずれを補正することで、より応容性良くずれを補正す
ることができる。また、前記ずれ量から、前記変位手段
を制御する際に用いられる周期を有するずれ量を抽出す
る第1の抽出手段(45x,45y)と、前記ずれ量か
ら、前記位置決め機構を制御する際に用いられる周期を
有するずれ量を抽出する第2の抽出手段(44x,44
y)とを更に具備しても良い。このようにすることで、
検出手段を変位手段、位置決め機構毎に設ける必要がな
く、構成がより簡易なものとすることができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0011】図1は、本発明の第1の実施例の撮像装置
を組み込んで構成される内視鏡を示しており、この内視
鏡は、体腔内挿入部1,操作部2,及び信号処理本体部
3で構成されている。この内視鏡は、操作部2に組み込
まれた位置決め機構であるx方向アングルワイヤー駆動
部4x及びy方向アングルワイヤー駆動部4yによりア
ングルワイヤー5x,5yを進退移動させ、これらのア
ングルワイヤー5x,5yの先端部が固定されている前
記体腔内挿入部1の先端を、その軸方向に対し直交する
面内で、x方向及びy方向にそれぞれ変位させ得る構造
を有している。上記x方向アングルワイヤー駆動部4x
及びy方向アングルワイヤー駆動部4yは、基本的には
アングル手動ノブ6x,6yの操作により駆動される。
【0012】このx方向アングルワイヤー駆動部4x及
びy方向アングルワイヤー駆動部4yによる体腔内挿入
部1の先端の変位制御は、光ファイバ束を用いて被検体
部を観察する従来一般的な内視鏡と同様にして、被検体
を観察しながらアングル手動ノブ6x,6yを操作して
行なわれる。
【0013】この内視鏡は、光ファイバ束を用いて被検
体部を観察することに代えて、前記体腔内挿入部1の先
端部に、被検体を電子的に撮像入力する撮像部7を組み
込み、この撮像部7にて撮像された被写体像の信号(映
像信号)を前記信号処理本体部3に電気的に導くように
構成されている。この映像信号は、信号処理部3にて所
謂TV(テレビジョン)信号に変換され、TV受像機等
に出力されて、画像が表示される。つまり、この内視鏡
は、体腔内挿入部1の先端部に組み込まれた撮像部7に
て被検体の像を撮像入力し、これをTV受像機等にてモ
ニタ表示するように構成されている。
【0014】撮像部7は、基本的には、撮影光学レンズ
系と、この撮影光学レンズ系を介して結像される被写体
像を電子的に撮像する固体撮像素子とを具備する。具体
的には、本実施例では、撮影光学レンズ系としてズーム
レンズ11が用いられている。また、このズームレンズ
11を介して結像される被写体像を電子的に撮像する固
体撮像素子として、CCD(電荷結合素子)12が用い
られている。ズームレンズ11とCCD12との間の光
路上には、合焦調整機構13が設けられている。この合
焦調整機構13は、後述するように、例えばその光学レ
ンズ系に於けるリレーレンズ等をその光軸方向に高速度
に進退駆動してその焦点深度範囲の拡大を図るものであ
る。
【0015】前述したx方向アングルワイヤー駆動部4
x及びy方向アングルワイヤー駆動部4yは、このよう
な撮像部7を組み込んだ体腔内挿入部1の先端を、その
軸方向(光軸方向)に直交する面内で変位させ、被検体
(被写体)と撮像部7とのずれを補正するよう動作す
る。
【0016】前記CCD12にて電気的に撮像された被
検体の被写体信号は、体腔内挿入部1内に付設された信
号線を介して信号処理本体部3に導かれる。この信号処
理本体部3には、CCD12にて撮像された被写体像信
号をディジタル符号化して取り込むA/D(アナログ/
ディジタル)変換器14や、このA/D変換器14を介
して取り込まれた映像信号(被写体像信号)に所定の信
号処理を施し、輝度信号成分Yと2種類の色差信号(R
−Y),(B−Y)とに分解するビデオプロセッサ15
が設けられている。このビデオプロセッサ15にて分解
された輝度信号成分Yは、特願平1−44021号等に
て本出願人が提唱した回復処理装置16を介して、その
成分補償が行なわれた後、前述した色差信号(R−
Y),(B−Y)と共にビデオ信号発生部としてのNT
SC信号発生部17に与えられる。このNTSC信号発
生部17により前記輝度信号成分Yと2種類の色差信号
(R−Y),(B−Y)とからNTSC標準方式のTV
信号が生成され、図示しない画像モニタ(TV受像機)
に表示出力される。
【0017】本実施例の内視鏡は、CCD12にて所定
の周期で撮像入力された被写体像信号の上述した如くビ
デオプロセッサ15から回復処理装置16を介して求め
られた輝度信号成分Yを用いて、被検体(被写体)に対
する撮像部7のずれを被写体像のずれとして求めるよう
にしている。そして、その検出されたずれ量に応じて、
前述したx方向アングルワイヤー駆動部4x及びy方向
アングルワイヤー駆動部4yをそれぞれ負帰還制御によ
り駆動し、被写体に対する撮像部7のずれに追尾させ
て、当該撮像部7をその光軸(体腔内挿入部1の軸方
向)と直交する平面内で変位させ、これによってそのず
れ補正を行なう。
【0018】図示しない操作部より、被写体と撮像部7
とのずれに対する自動追尾の指令が与えられ且つ被写体
像のどの部分を目標としてずれに対する自動追尾を行な
うかのウィンドウ指定(部分領域指定)がなされると、
アドレス発生部21は、当該部分領域の映像信号(輝度
信号成分Y)をフレームメモリ22に取り込むよう、メ
モリアドレス制御を行なう。このアドレス発生部21の
動作により、上記ウィンドウ指定された被写体像部分
(内視鏡による観察対象部位)の映像信号(輝度信号成
分Y)がフレームメモリ22に取り込まれる。
【0019】2次元相関回路23は、上述した如くフレ
ームメモリ22に取り込まれた映像信号と、その後に前
記CCD12にて撮像入力される当該部分領域の映像信
号との2次元相関値を求め、当該部分画像間でのずれ量
を、その画像平面内でのx方向のずれ量dx及びy方向
のずれ量dyとしてそれぞれ求める。この2次元相関演
算は、従来より種々提唱される演算アルゴリズムに従っ
て行なわれるが、基本的には、2枚の画像間の相関値が
最も高くなる変位量を求めることによりなされる。ま
た、部分画像間でのずれ量を求めるために、この2次元
相関回路23には、特に図示してはいないが、指定され
たウィンドウ(部分領域)に関する情報が与えられてお
り、回復処理装置16を介してビデオプロセッサ15か
ら与えられる映像信号から当該部分領域を含み当該部分
領域よりも広い領域の映像信号を選択して、フレームメ
モリ22に取り込まれた指定部分領域の映像信号との2
次元相関値を求めることができるように構成されてい
る。
【0020】具体的には、例えば図2に示すように、フ
レームメモリ22に取り込まれた被写体像がf1である
場合、その像信号をy方向及びx方向にそれぞれ投射し
た射影成分はg1,h1となる。一方、時間の経過に伴
い、所定の周期後に得られる被写体像がf2である場合
には、その被写体像f2に対する射影成分はそれぞれg
2,h2となる。つまり、被写体像f1がf2に示すよ
うにx方向及びy方向にずれると、その分だけその射影
成分もg1,h1からg2,h2へとそれぞれx方向及
びy方向にずれることになる。
【0021】2次元相関回路23は、このような各方向
についての射影成分の相関信号を求めることで、前記被
写体像f1,f2間の相関信号を求めている。例えば、
その相関信号として前記各射影成分の差の2乗和を求め
れば、その相関信号は画像上のあるずれ位置でピークを
とる。従って、このような相関信号を最小とする位置d
x,dyを求めれば、その値を前記被写体像のx方向及
びy方向に対するずれ量としてそれぞれ求めることが可
能となる。
【0022】2次元相関回路23では、基本的には、上
述したような演算アルゴリズムに基づく2次元相関演算
により、前述した被写体像信号の輝度成分Yから簡易に
且つ高速にCCD12の撮像面に結像される被写体像の
ずれ量を表わす相関信号を検出している。このような2
次元相関回路23による相関信号検出は、CCD12か
ら所定の周期で被写体像信号が読出される都度行なわれ
る。
【0023】2次元相関回路23にて求められる被写体
像のx変位及びy変位の相関信号の系列は、補間回路2
4x,24yを介してそれぞれ補間処理され、正確なx
変位とy変位とが求められる。求められたx変位及びy
変位は、自動追尾用のスイッチ25x,25yを介して
x方向アングルワイヤー駆動部4x及びy方向アングル
ワイヤー駆動部4yにそれぞれ与えられる。これらのア
ングルワイヤー駆動部4x,4yは、与えられた変位に
応じてx方向アングルワイヤー5x及びy方向アングル
ワイヤー5yとをそれぞれ駆動し、これにより撮像部7
が被写体に対してx方向及びy方向の変位を補正する向
きに変位駆動される。このような変位制御の下で、撮像
部7により被写体像が撮像入力され、その被写体像の信
号が前述した如くNTSC信号に変換されて出力され
る。
【0024】なお、補間回路24x,24yは、フレー
ムメモリ22に取り込まれた被写体像と所定の周期毎に
撮像入力される被写体像との2次元相関演算により求め
られる相関信号に対して、例えば図3に模式的に示すよ
うな直線補間処理を施す。即ち、図3に示すように、ピ
クセル単位での変位(ずれ量)x0,x1,x2に於け
る相関出力がそれぞれP0,P1,P2として与えられ
るとき、その正確な変位(ずれ量)Xを、 として求める。このような直線補間処理により、サブピ
クセルでの変位(ずれ量)までが高精度に検出されるこ
とができる。なお、このような直線補間処理に代えて、
従来より種々提唱されている補間処理の手法を適宜用い
ることも勿論可能である。
【0025】このように、本実施例の内視鏡は、体腔内
挿入部1の先端に組み込まれた撮像部7にて所定の周期
で逐次撮像入力される観察対象部位の被写体像間の2次
元相関から、その被写体像間のずれ量を求め、これを撮
像部7と被写体との間のずれとして検出している。そし
て、この検出されたずれ量に従って、アングルワイヤー
駆動部4x,4yにて体腔内挿入部1の先端を変位させ
るアングルワイヤー5x,5yをそれぞれ駆動し、その
ずれを補正する向きに体腔内挿入部1の先端部を変位さ
せている。このような検出ずれ量に従い、そのずれを補
正する向きに体腔内挿入部1の先端部を変位させる負帰
還制御により、体腔内挿入部1の先端に組み込まれた撮
像部7が観察対象部位(被写体)の動き(ずれ)に追尾
して変位することになり、被写体と撮像部7との位置関
係が一定に保たれることになる。そして、被写体との位
置関係が一定に保たれた状態に制御される撮像部7にて
被写体の像が所定の周期で撮像入力され、TV受像機等
による画像出力(モニタ出力)に供される。
【0026】ところで、本実施例の内視鏡では、前述し
た撮像部7に、ズームレンズ11及びCCD12の変位
を各別に検出する加速度センサ31,32がそれぞれ設
けられている。これらの加速度センサ31,32は、ズ
ームレンズ11及びCCD12の各取付け位置に於ける
ずれ変位を、そのずれ移動の加速度として前述したx方
向及びy方向にそれぞれ検出する。
【0027】即ち、ズームレンズ11の取付け位置に設
けられる加速度センサ31は、当該ズームレンズ11の
水平方向の変位を検出するための加速度センサx1と、
垂直方向の変位を検出するための加速度センサy1とか
らなる。これらの加速度センサx1,y1は、ズームレ
ンズ11の光軸Mからrなる距離を隔てた位置にそのセ
ンシングの向きを互いに直交させて設けられる。
【0028】また、CCD12の取付け位置に設けられ
る加速度センサ32は、当該CCD12の水平方向の変
位を検出するための加速度センサx2と、垂直方向の変
位を検出するための加速度センサy2とからなる。これ
らの加速度センサx2,y2は、CCD12の光軸Mか
らrなる距離を隔てた位置にそのセンシングの向きを互
いに直交させて、且つ光軸Mを中心として前記加速度セ
ンサx1,y1に対して対象な位置に設けられる。
【0029】図4は、上記各加速度センサx1,x2,
y1,y2の具体例として電磁誘導を利用した動電形の
加速度センサ100を示している。即ち、この加速度セ
ンサ100は、例えば前記ズームレンズ11又はCCD
12側に支持ばね101を介して設けられたコイル10
2と、このコイル102を収納する磁気回路103の永
久磁石103a部との間に手振れによって生じる相対位
置関係の変化に応じた起電力を、コイル102の両端部
に接続した抵抗Rを介して加速度信号として取出すよう
にしたものである。
【0030】このような構成を有する加速度センサx
1,x2,y1,y2により検出された加速度の情報
は、差分器33を介してx方向及びy方向の偏差分とし
て抽出され、積分器34を介して撮像部7に於けるロー
カルなずれ変位として求められる。このようにして、上
記加速度センサ31,32(x1,x2,y1,y2)
を用いて検出されたずれ量に従ってアクチュエータ駆動
部35を作動させ、前記CCD12を支持するxyアク
チュエータ36を駆動することで前記ズームレンズ11
に対するCCD12の光学的位置関係が変位される。そ
して、このCCD12の変位によるズームレンズ11と
の光学的位置関係の変位により、被写体に対するズーム
レンズ11とCCD12との光学的位置関係が変更され
てCCD12の撮像面上に結像する被写体像のずれが補
正される。
【0031】図5は、上記xyアクチュエータ36の具
体例を示している。このxyアクチュエータ36は、C
CD12を水平方向に第1及び第2のムービングコイル
111,112を介して、また垂直方向に第3及び第4
のムービングコイル113,114を介して支持する支
持体115を有している。即ち、このxyアクチュエー
タ36は、CCD12に対し第1及び第2のムービング
コイル111,112によりx方向の変位を伝達し、第
3及び第4のムービングコイル113,114によりy
方向の変位を伝達するものである。なお、ムービングコ
イルは、各方向について1個ずつ用いるようにしても良
い。
【0032】前述したような加速度センサ31,32を
用いて検出される撮像部7のずれ検出に基づく撮像光学
系の変位制御によるずれ補正は、その検出ずれ量に従っ
て高速に、しかも応答性良く行なわれる。つまり、撮像
入力された被写体像の相関に基づく前述したアングルワ
イヤー5x,5yの制御とは別個に、その撮像部7での
直接的なずれ検出に従って高速度な追従制御により、上
記撮像光学系の変位制御によるずれ補正が応答性良く行
なわれる。このようなずれ補正により、被写体の動きに
追従して撮像部7との位置関係が補正された上で、その
撮像部7の光学系のずれ補正がなされ、手振れ等に起因
するCCD12の撮像面に結像される被写体像のずれが
高精度に補正される。
【0033】かくして、このようなずれ補正の制御系を
備えた本実施例の内視鏡によれば、体腔内挿入部1の先
端に組み込まれた撮像部7にて被検体を撮像入力し、そ
の被写体像をTV受像機上でモニタしながら上記撮像部
7を観察目標とする被検体部位に位置合わせする際、図
6に示すような動作が行なわれる。
【0034】即ち、体腔内挿入部1を被検体に挿入し
(ステップS1)、このとき得られる初期画面に於いて
観察目的とする被検体部位が存在する部分領域をウィン
ドウ指定し、自動追尾指令を与える(ステップS2)
と、被写体のずれ量を検出して、これを補正するように
アングルワイヤー5x,5yの制御が行なわれる(ステ
ップS3)。つまり、先ず、当該初期画面上の上記ウィ
ンドウ指定された部分領域の被写体像がフレームメモリ
22に格納される。すると、撮像部7にて所定の周期で
撮像入力される被写体像と前記フレームメモリ22に格
納された被検体像との2次元相関演算によりその被写体
像間のずれが求められ、その検出ずれ量に従ってアング
ルワイヤー駆動部4x,4yがそれぞれ駆動される。こ
のアングルワイヤー駆動部4x,4yの駆動によって前
述したアングルワイヤー5x,5yがそれぞれ操作さ
れ、検出されたずれの向きと逆向きに撮像部7が変位さ
れる。この撮像部7の変位によって被検体とのずれが補
正され、被検体に対して撮像部7は一定の位置関係でそ
の像を撮像入力することになる。
【0035】なお、この撮像部7の変位制御は位相制御
を行ない、ずれ検出量に従って変位される撮像部7の向
きがそのずれの向きと必ず逆向きとなる負帰還制御系を
構成して行なわれる。即ち、撮像部7にて所定の周期で
撮像される被検体の2次元相関を求めてずれ補正を行な
う場合、被検体像の入力周期内に被検体の動きの向きが
反転することが想定される。このような動きの向きに反
転が生じた場合、前述したアングルワイヤー5x,5y
の操作による撮像部7の変位の向きが上記被検体の動き
の向きと等しくなり、そのずれを増長することになる。
このような不具合を解消すべく、その制御系を構成する
に際しては、例えば撮像部7の変位制御に位相補償を施
し、正帰還を防止して常に安定に被写体の動きに追従し
てそのずれ補正を行なうような工夫がなされる。
【0036】しかして上述したような撮像部7の変位制
御(追尾制御)の下で前述した加速度センサ31,32
を用いた撮像部7の撮像光学系でのずれ補正を高速度に
行い、手振れのような前述した所定の周期で行なわれる
ずれ補正では追従することのできないずれに対する補正
が、撮像部7の内部にて応答性良く行なわれる。
【0037】この結果、上述したずれ補正により、撮像
部7のCCD12上には常に一定の被写体像が結像する
ことになり、所謂画像ぶれのない鮮明で解像度の高い被
写体像をモニタ出力することが可能となる。そして、こ
のようにして撮像される被写体像を電子的に記録するに
際しても、そのフリーズ期間に亙ってずれのない被写体
像を得ることができることから、鮮明な被写体像の撮像
記録を行なうことが可能となる。
【0038】なお、上述したような被写体像をモニタし
ながら体腔内層入部1をさらに挿入してその先端に組み
込まれた撮像部7を被検体に近づける場合(ステップS
4)にも、同様にして上述したずれ補正が行なわれる。
この場合には、指定されたウィンドウ領域を適宜更新し
ながらそのずれ検出を行なったり、被検体への接近に伴
って拡大される観察対象部位の領域を、その拡大率に従
って狭め、観察対象部位を絞り込みながらそのずれ検出
とずれ補正とが行なわれる(ステップS5)。
【0039】そして、被検体部位に対して体腔内層入部
1の先端が近接し、例えば被検体照明光を遮る等の理由
によりこれ以上その先端部を被検体に近づけることがで
きなくなったような場合には、適宜前記ズームレンズ1
1に対してズーミング指令が発せられてその拡大撮影が
行なわれる(ステップS4)。このような撮像部7の被
検体への近接操作と、前記ズームレンズ11のズーミン
グ効果とにより、本実施例の内視鏡では、容易に被検体
の拡大像を、ずれ補正された状態で鮮明に、解像度良く
得ることが可能となっている。この結果、内視鏡の取扱
いを非常に簡易なものとすることができる等の多大な効
果が奏せられる。
【0040】また、被検体の動きのみならず、上述した
撮像部7の被検体への近接操作に伴う撮像部7自体のぶ
れが生じた場合でも、これに起因するずれを同様にして
補正することができる。従って、内視鏡の操作性を飛躍
的に高めることが可能となる。
【0041】ところで、上述した第1の実施例の撮像装
置を適用した内視鏡では、加速度センサ31,32を用
いて撮像部7でのずれ変位を検出したが、例えば、高速
度に被写体を撮像入力可能なAMI(増幅型MOSイメ
ージャ)18を前述したCCD12に代えて用いること
で、撮像部7にて高速に求められる被写体像だけから撮
像部7での光学的変位を含めたずれ検出を行ない、撮像
部7の変位を制御することも可能である。
【0042】図7及び図8は、このようなAMI18を
用いて構成される本発明の第2の実施例の撮像装置を適
用した内視鏡の概略構成図であり、前述した図1に示す
第1の実施例の内視鏡と基本的には同一の部分には同一
符号を付して示してある。
【0043】この図7及び図8に示す第2の実施例の内
視鏡が特徴とするところは、撮像部7に於ける撮像素子
としてAMI18を用い、このAMI18にてTVレー
トよりも十分に高速な周期で被検体像を撮像入力するよ
うにし、被検体像間の相関に基づくずれ検出と、検出ず
れ量に従う撮像部7の変位制御を高速度に応答性良く行
なうようにした点にある。
【0044】しかしてこの場合には、AMI18により
高速度に撮像入力される被検体像の信号レベルが、その
露光時間が短い分だけ低く似ることから、これを補償す
るべく加算器41a,41b,41cとフレームメモリ
42a,42b,42cとを用いて前述した輝度信号成
分Y及び色差信号(R−Y),(B−Y)毎に各別に、
その信号成分をTVレートに亙って累積加算する。そし
て、これらの累積加算された各信号成分を、前記NTS
C信号発生部17に与え、TV受像機にて画像表示する
ためのTV信号に変換する。
【0045】この際、前述した2次元相関回路23にて
被写体像信号の相関から求められるずれ量に従って前述
したフレームメモリ42a,42b,42cからの各信
号成分の読み出しを制御し、これによって累積加算され
る各信号成分に対するずれ補正がなされる。
【0046】かくしてこのように構成された第2の実施
例の内視鏡によれば、撮像部7にて高速度に連続して撮
像入力される被写体像間の相関から被検体と撮像部7と
のずれを高速度に検出し、そのずれ補正を行なうことが
可能となる。しかも、撮像入力される被写体像信号をず
れ補正しながら累積加算することでTVレートに亙って
ずれのない被写体像を効果的に得ることが可能となる。
【0047】この結果、前述した第1の実施例の内視鏡
と同様に、被検体の動きに高速度に追従して、被検体と
撮像部7とのずれを補正し、画像ぶれのない鮮明で解像
度の高い被写体像を得ることが可能となる。そして、画
像ぶれのない鮮明な被写体像をモニタリングしながら内
視鏡を効果的に操作することを可能とし、その操作性を
十分高めることが可能となる。
【0048】また、本発明は次のようにして実施するこ
とも可能である。即ち、第1の実施例の撮像装置を適用
した内視鏡では、アクチュエータ36を用いてCCD1
2を変位制御し、その撮像光学系自体の光学的位置関係
を変位させることで、CCD12上に結像される被写体
像のずれ補正を行なうようにしたが、第2の実施例の撮
像装置を適用した内視鏡に於いてもこのような制御機能
を組み込むことが可能である。
【0049】図9及び図10は、AMI18を用い、更
にこのAMI18自体をアクチュエータ36を用いて変
位制御するようにした本発明の第3の実施例の撮像装置
を適用した内視鏡を示している。
【0050】本第3の実施例では、2次元相関回路23
にて求められるずれ量に従って、アングルワイヤー駆動
部4x,4y及びアクチュエータ駆動部35をそれぞれ
制御するための位相補償作用を異ならせるようにする。
具体的には、アングルワイヤー駆動部4x,4yの制御
用として設けた位相補償回路44x,44yの時定数を
大きく設定し、撮像部7のずれに対する追尾作用の正帰
還を防止し、そのバックラッシュを防ぐようにする。こ
れに対して、アクチュエータ駆動部35の制御用として
設ける位相補償回路45x,45yについては、その回
路時定数を十分に小さくし、被写体の変位に対して瞬時
に追従し得るようにその応答性を十分に高めておく。
【0051】このようにして、同じずれ検出量に従って
帰還制御される2系統のずれ補償系であるといえども、
その位相補償の回路時定数を異ならせておくことによ
り、ここではアングルワイヤー駆動部4x,4yの制御
による撮像部7の全体的な変位制御によりずれに対する
祖調整を行ない、その上でアクチュエータ駆動部35の
制御によるAMI18の変位制御により上記ずれに対す
る微調整を行なうことが可能となる。
【0052】この結果、これらの2系統のずれ補正によ
り被検体と撮像部7とのずれを効果的に補正してずれの
ない良好な被写体像を効果的に得ることが可能となる。
【0053】図11は、本発明の第4の実施例の撮像装
置を適用した手持ち型顕微鏡の構成を示す図で、前述し
た実施例と基本的に同一の部分には同一の符号を付して
示してある。
【0054】本第4の実施例は、手持ち型の顕微鏡に於
いて、目的被写体を追尾しながら拡大撮像を可能とした
もので、画面の動きベクトルを基に動きの補正を制御す
ることを特徴とするものである。
【0055】具体的には、本第4の実施例の手持ち型顕
微鏡は、撮像部7が組み込まれている内部筐体46と、
当該手持ち型顕微鏡の本体となっている外部筐体47
と、これら内部筐体46と外部筐体47の相対的位置関
係を変化させることによりズームレンズ11の撮像方向
を自由な方向に変えることを可能とする高速応答可能な
アクチュエータ48を具備している。外部筐体47内に
は、上記内部筐体46に加え、図12の(A)に示すよ
うな構成の信号処理部49と、この信号処理部49から
出力されるx,y方向の動き補正量に基づき上記アクチ
ュエータ48を駆動するアクチュエータ駆動部50が内
蔵されている。また、上記信号処理部49には、この信
号処理部49から出力される映像信号を表示するための
EVF(電子ビューファインダー)51が接続されてい
る。このEVF51は、外部筐体47とは分離されてい
る。
【0056】信号処理部49は、図12の(A)に示す
ように、CCD12の映像信号の複数位置での動きベク
トルを検出する動きベクトル検出回路52を備えてい
る。この動きベクトル検出回路52は、現フレームと前
フレームとの相関演算により画像の動きを検出するもの
である。図12の(B)は、その複数位置での動きベク
トルを示しており、中央の位置を特に追尾エリアと称す
る。動きベクトル検出回路52で検出された動きベクト
ルは、制御回路53に与えられる。この制御回路53
は、この動きベクトルと、図示しない操作部から与えら
れる被写体追尾命令とからアクチュエータ48の駆動を
制御する回路であり、図13及び図14に示すようなア
ルゴリズムに基づいて制御を行なう。
【0057】即ち、先ず撮影が始まると、撮影者は、写
したい被写体を捕らえるべく当該顕微鏡を被写体の方向
へ向ける。この時は、被写体を見つけ易くするために、
ズームレンズ11は広角側にしておくのが好ましい。
【0058】そして、写したい被写体を画面中央に捕ら
えるまでは、手振れの補正は行なうが、パンニングと区
別するために、次のような処理を行なう。先ず、全画面
の各位置での動きベクトルを検出する(ステップS1
1)。この動きベクトルは、現フレームと前フレームと
の相関演算から検出される。
【0059】この動きベクトルの方向が各位置でかなり
違う場合は、手振れだけでなく動いている被写体が存在
している場合であり(ステップS12)、この場合には
特に動き補正は行なわない(ステップS13)。
【0060】また、動きベクトルの方向がほぼ一致して
いる場合は、手振れか又は顕微鏡をパンニングしている
場合である。そして、この動きベクトルの方向が数フレ
ームに亙り同じ場合はパンニングであり、それ以外の場
合は手振れであると考えられる。
【0061】以上のことから、制御回路53は次のよう
に制御する。
【0062】 (1)動ベクトルの方向が各位置でかなり違う場合 →
動体が存在し、動き補正は行なわない。
【0063】 (2)動きベクトルの方向が各位置でほぼ一致し、且つ
数フレーム時間以上その方向が同じ場合 → パンニン
グと判断し、動き補正は行なわない。
【0064】 (3)動きベクトルの方向が各位置でほぼ一致するが、
数フレーム時間以内にその方向が変わる場合 → 手振
れと判断し(ステップS12)、動きベクトルの方向に
従い、これを補正するようにアクチュエータ48を駆動
制御する(ステップS14)。
【0065】ここで、フレーム数は焦点距離等に応じ適
当に設定するものとする。
【0066】このように、手振れ補正を行ないながら
(手振れ補正動作と称する)写したい被写体画面中央の
追尾エリアに捕らえたときに、操作者は、図示しない操
作部より追尾命令を発する(ステップS15)。
【0067】そして、フレームメモリ22には、この追
尾命令を発した瞬間の画像が記憶され、以後、この画像
と現フレーム画像との相関が求められて、動きベクトル
が検出される(ステップS16)。追尾命令が発せられ
ている間は、追尾エリアでの動きベクトルの方向に従
い、この動きを補正するようにアクチュエータを駆動す
る(ステップS17)。また、必要に応じズームレンズ
11の焦点距離を長くし、拡大撮影を行なう(ステップ
S18)。このように焦点距離を変えた場合は、フレー
ムメモリ22の画像を更新する(追尾動作と称する)。
【0068】このように、追尾エリアでの動きベクトル
に対して動き補正を行なうため、手振れや被写体の動き
のある場合も目的被写体の追尾が可能である。
【0069】もし、被写体の動きが大きく、アクチュエ
ータ48で補正しきれなくなった場合(ステップS1
9)、被写体は追尾エリアから外れて動き出す(ステッ
プS20)。この場合は、追尾命令を停止する(ステッ
プS21)と共に、手振れ補正動作(前述したステップ
S11〜ステップS15)に戻り、操作者は、被写体を
中央に捕らえるべく顕微鏡を動かす。この時、必要に応
じて焦点距離を広角側にする。そして再び、目標被写体
を追尾エリアに捕らえたときに追尾命令を発する。以
後、追尾動作(前述したステップS16〜ステップS2
1)に入り、こうした一連の動作を繰り返す。
【0070】このように、被写体の追尾命令を発するま
では全画面各位置での動きベクトルを基に手振れ補正を
行ない、追尾命令を発した後には、追尾エリアの動きベ
クトルを基に追尾を行なう。これにより、写したい被写
体を容易に捕らえ、且つ同じ位置に鮮明に見ることがで
きる。そして、被写体を常に追尾しているために、容易
にズームアップが可能で、手持ち型顕微鏡に於いても簡
単に拡大撮影ができる。さらに、EVF51を外部筐体
47から分離したために、顕微鏡を自由な場所で自由な
方向で利用できる。もちろん、EVF51を顕微鏡と一
体化しても良い。
【0071】また、本第4の実施例では、動き補正のた
めに、撮像部7を内部筐体46に組み込んでアクチュエ
ータ48で駆動するようにしたが、ズームレンズ11だ
け又はCCD12だけをアクチュエータで動かすように
しても良い。さらに、前述した実施例と同様に、画像信
号をフレームメモリに記憶し、動き補正量に応じて、そ
の読み出し位置を変えるようにしても良いし、これらの
手法を兼用して用いても良い。
【0072】図15の(A)は、本発明の第5の実施例
の撮像装置の適用された手持ち型顕微鏡に於ける信号処
理部のブロック構成図である。本第5の実施例は、追尾
時に、画像上下左右方向への動きの補正だけでなく、手
振れで生じる画像の拡大・縮小の補正も行い、常に、同
じ位置に同じ大きさの画像を見ることができるようにし
たものである。本第5の実施例の全体構成は、図11に
示した前述の第4の実施例と同様であり、よってその説
明は省略し、本実施例の特徴である信号処理部49につ
き説明する。なお、図15の(A)に於いて、図12の
(A)と基本的に同一の部分には同一の符号を付して示
してある。
【0073】本第5の実施例では、信号処理部49は、
電子ズーム部54を備えている。この電子ズーム部54
は、図示しないRAM等で構成されており、画像信号の
拡大縮小を行なうことができる。画像の拡大又は縮小が
起きると、画像内各位置での動きベクトルは、図15の
(B)(拡大時)又は図15の(C)(縮小時)のよう
に変化し、この変化から画像の拡大縮小率αを検出す
る。この画像の拡大縮小率αは、例えば、隣合う動きベ
クトルのx成分を用いて知ることができる。図15の
(D)(拡大時)及び図15の(E)(縮小時)は、図
15の(B)及び図15の(C)の動きベクトルのx成
分をエリア1〜8の順に表示したものである。これら図
15の(D),(E)から理解されるように、動きベク
トルのx成分は、画像の拡大縮小により極性が変化する
と共に、その絶対値により拡大縮小量が知れ、画像の拡
大縮小率αを求めることができる。
【0074】もし、像の拡大縮小と、ぶれ等による平行
移動が共に生じる場合は、それぞれの拡大縮小の動きベ
クトルに平行移動による動きベクトルが加えられること
になる。拡大縮小により生じる動きベクトルの総和は、
ゼロと考えられることから、全画面各位置での動きベク
トルの総和は、画面内に動体がない場合は、平行移動に
よる動きベクトルによるものとなる。そこで画像の拡大
縮小率αを検出するには、先ず、全画面各位置での動き
ベクトルの総和から平行移動による動きベクトルを検出
し、次に、全画面各位置の動きベクトルからこの平行移
動による動きベクトルを減算し、拡大縮小だけによる動
きベクトルを得、そのx成分の変化から画像の拡大縮小
率αの検出を行なう。
【0075】画面内に動体がある場合は、全画面各位置
での動きベクトルの総和は平行移動による動きベクトル
とはならず、この時に図15の(D),(E)に対応す
るx成分の変化は拡大縮小の場合とはかけ離れたものと
なる。こうした場合は、正確な拡大縮小率αは求められ
ないので、拡大縮小はないものと判断する。
【0076】以上をまとめると、図16のように表わせ
る。即ち、全画面各位置の動きベクトルは平均ベクトル
検出部55に供給され、平均ベクトルが検出される。こ
の検出された平均ベクトルは、減算器56にて各動きベ
クトルから減算され、その結果からx成分検出器57に
て動きベクトルのx成分Vx(i)(iは各エリアに対応
し、i=1〜8)が検出される。x成分検出器57にて
検出されたx成分Vx(i)は、乗算器58にて、拡大縮小
を判定するための関数h(i) と乗算され、加算器59に
て累積加算されて判定値Eが、 E=ΣVx(i)・h(i) として求められる。ここで、上記関数h(i) は図17に
示すように正弦関数をサンプリングしたものである。
【0077】そして、この判定値Eが判定部60で判定
され、拡大縮小率αが出力される。即ち、判定部60
は、|E|≦ε(εは適当な定数)となる時には画面内
に動体がある場合又は拡大縮小がない場合として判定
し、α=0を出力する。また、E>εの時は拡大と判定
しα=1+(E/L)を出力し、E<−εの時は縮小と
判定しα=1−(E/L)を出力する。ここで、Lは画
面の中心から各エリアまでの平均距離である。
【0078】本第5の実施例では、制御回路53は、図
18に示すような制御アルゴリズムに従って、追尾動作
が実施される。なお、手振れ補正動作は前述した第4の
実施例に於ける図13のステップS11〜ステップS1
5と同様であり、従ってここでは説明は省略する。
【0079】即ち、被写体を追尾エリアに捕らえ、追尾
命令を発すると、その瞬間の画像がフレームメモリ22
に記憶され、以後、この画像との相関が求められる。そ
して、全画面各位置の動きベクトルを用いて、前述のよ
うな方式で拡大縮小率αを検出し(ステップS31)、
これを補正するように電子ズーム部54を制御する(ス
テップS32)。一方、これと同時に、追尾エリアの動
きベクトルを基に、アクチュエータ48を介して撮像部
7を動かし、被写体の動き補正を行なう(ステップS3
3)。このように、電子ズーム部54と撮像部7の撮影
方向を制御することにより、撮影者は、常に同じ位置に
同じ大きさの画像を見ることができる。
【0080】もし、被写体像を拡大縮小したい場合に
は、必要に応じてズームレンズ11を操作して、焦点距
離を変える(ステップS34)。そして、焦点距離を変
化させた場合には、フレームメモリ22の画像を更新し
て、以後、この画像を基準に拡大縮小,被写体の動き補
正を行なう(追尾動作)。
【0081】このように、画像の位置と大きさの両方を
共に補正するが、この補正が限界を越えた場合(ステッ
プS35)、被写体は追尾エリアから外れて動き出す
か、その大きさが変化し出す(ステップS36)。この
時、追尾命令を停止し(ステップS37)、手振れ補正
動作に戻り、操作者は、被写体を中央に見たい大きさで
捕らえるべく顕微鏡を動かす。そして再び、目標被写体
を追尾エリアに見たい大きさで捕らえた時に追尾命令を
発する。以後、追尾動作に入り、こうした一連の動作を
繰り返す。
【0082】このように、被写体の追尾命令を発するま
では手振れ補正を行ない、追尾命令を発した後には、画
像の拡大縮小も含めた動きの補正を行なうため、写した
い被写体を容易に捕らえ、且つ同じ位置に同じ大きさで
鮮明に見ることができる。
【0083】また、本第5の実施例では、大きさの補正
のために、電子ズーム部54を用いたが、ズームレンズ
11を用いても良いし、撮像部7をその光軸方向に動か
しても良い。また、これらの補正を組み合わせて補正可
能な範囲を広くしても良い。
【0084】さらに、画像の回転を検出してこれを補正
するように、電子ズームを制御したり、撮像部7を駆動
させたりしても良い。なお、合焦調整部13と回復処理
部16により、焦点深度の拡大された画像を得たが、別
途合焦調節部材を用いても良い。
【0085】なお、本発明は、上述した第1乃至第5の
実施例に限定されるものではない。上記実施例では、内
視鏡及び手持ち型顕微鏡に適用した例について説明した
が、これらに限定されるものではなく、防振対策を必要
とする顕微鏡等にも同様に適用可能である。また、電子
スチルカメラを用いてマクロ撮影を行なうような場合
や、超望遠レンズを用いた撮影時等にもその被写体像ぶ
れを防ぐ上で同様に適用可能である。
【0086】また、上述した実施例では、撮像部7のx
y変位を補正することを念頭に説明したが、回転ずれが
問題となるような場合には、例えばCCD12やAMI
18を回転変位させたり、プリズム系を用いて撮像光学
系での被写体像に回転変位を与えることで、その回転ず
れを補正することも可能である。この回転ずれについて
も、前述した加速度センサ31,32にて検出される変
位から同様に検出することができ、また被写体像間の相
関からも検出することができる。従って、この場合に
は、xy方向に変位検出されたずれ量に従って回転ずれ
量を求め、その回転ずれ量を補正した上でxy方向の平
行移動ずれを補正するようにすれば良い。さらには、回
転ずれ量を検出するための専用センサを組み込んでお
き、これに基づいて回転ずれ補正を行なうようにするこ
とも可能である。
【0087】その他、撮像部7自体の構成や信号処理本
体部の構成等、種々変形実施可能である。
【0088】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、被
写体に対する撮像部のぶれを効果的に補正して、鮮明度
の高い被写体像を得ることができる実用性の高い撮像装
置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の撮像装置を適用した内
視鏡の概略構成図である。
【図2】被写体像間の相関によるずれ検出の作用を説明
するための図である。
【図3】検出ずれ量の補間作用を説明するための図であ
る。
【図4】加速度センサの具体例を示す構成図である。
【図5】xyアクチュエータの具体例を示す構成図であ
る。
【図6】第1の実施例の動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図7】本発明の第2の実施例の撮像装置を適用した内
視鏡の体腔内挿入部及び操作部の概略構成図である。
【図8】本発明の第2の実施例の撮像装置を適用した内
視鏡の信号処理本体部の概略構成図である。
【図9】本発明の第3の実施例の撮像装置を適用した内
視鏡の体腔内挿入部及び操作部の概略構成図である。
【図10】本発明の第3の実施例の撮像装置を適用した
内視鏡の信号処理本体部の概略構成図である。
【図11】本発明の第4の実施例の撮像装置を適用した
手持ち型顕微鏡の概略構成図である。
【図12】(A)は信号処理部のブロック構成図、
(B)は追尾エリアを説明するための図である。
【図13】第4の実施例の動作を説明するための一連の
フローチャートの前半部分を示す図である。
【図14】第4の実施例の動作を説明するための一連の
フローチャートの後半部分を示す図である。
【図15】(A)は本発明の第5の実施例の撮像装置を
適用した手持ち型顕微鏡に於ける信号処理部のブロック
構成図、(B)及び(C)はそれぞれ画像の拡大及び縮
小発生時の画像内各位置での動きベクトルの変化を説明
するための図、(D)及び(E)はそれぞれ(B)及び
(C)の動きベクトルのx成分をエリア1〜8の順に表
示した図である。
【図16】拡大縮小率αの決定手法を説明するための図
である。
【図17】拡大縮小を判定するための関数h(i) を説明
するための図である。
【図18】第5の実施例の動作を説明するためのフロー
チャートである。
【符号の説明】
1…体腔内挿入部、2…操作部、3…信号処理本体部、
4x…x方向アングルワイヤー駆動部、4y…y方向ア
ングルワイヤー駆動部、5x…x方向アングルワイヤ
ー、5y…y方向アングルワイヤー、7…撮像部、48
…アクチュエータ、49…信号処理部、50…アクチュ
エータ駆動部、52…動きベクトル検出回路、53…制
御回路、54…電子ズーム部、60…判定部。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に交差する方向に変位可能な一方
    の端部を有し、この一方の端部が体腔内に挿入される体
    腔内挿入部(1)と、 前記体腔内挿入部の他方の端部に設けられ、前記体腔内
    挿入部の一方の端部を変位させてこの一方の端部の位置
    決めを行うための位置決め機構を有する操作部(2)
    と、 前記体腔内挿入部の一方の端部に、その一方の端部に対
    してその一方の端部の軸方向に交差する方向に変位可能
    に設けられ、体腔内の被写体を電子的に撮像入力する撮
    像部(12;18)と、 前記撮像部の変位を電気的に操作する変位手段(36)
    と、 被写体と前記撮像部との相対的なずれ量を、前記撮像部
    にて連続的に撮像入力される被写体像間の相関から検出
    する検出手段(22,23)と、 前記検出手段にて検出されたずれ量に応じて、前記位置
    決め機構若しくは前記変位手段の少なくとも一方を制御
    することにより、前記撮像部を前記被写体のずれ変位に
    追尾させる追尾手段(35;4x,4y)と、 を具備し、 前記変位手段は、前記位置決め機構よりも相対的にずれ
    量の周期が速い成分に係るずれ量に応じて制御されるこ
    とを特徴とする撮像装置。
  2. 【請求項2】記体腔内挿入部の一方の端部の外筐と
    前記撮像部との間に配置されて、前記体腔内挿入部の一
    方の端部と前記撮像部との相対的なずれ量を検出する変
    位検出センサ(31,32)更に具備し、 前記追尾手段は、前記変位手段については前記変位検出
    センサからのずれ量を用いて追尾させることを特徴とす
    る請求項1に記載の撮像装置。
  3. 【請求項3】 前記ずれ量から、前記変位手段を制御す
    る際に用いられる周期を有するずれ量を抽出する第1の
    抽出手段(45x,45y)と、 前記ずれ量から、前記位置決め機構を制御する際に用い
    られる周期を有するずれ量を抽出する第2の抽出手段
    (44x,44y)と、 を更に具備すること特徴とする請求項1に記載の撮像装
    置。
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