JP3280784B2 - 被覆用シートの製造方法 - Google Patents

被覆用シートの製造方法

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JP3280784B2 JP33304493A JP33304493A JP3280784B2 JP 3280784 B2 JP3280784 B2 JP 3280784B2 JP 33304493 A JP33304493 A JP 33304493A JP 33304493 A JP33304493 A JP 33304493A JP 3280784 B2 JP3280784 B2 JP 3280784B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プラスチックの成形体
の表面に貼付け可能な被覆用シートの製造方法に関し、
更に詳しくは、自動車の内装や、オフィスオートメーシ
ョン(OA)機器、家電製品などのハウジングや、文
具、サニタリー、日用品、建材内装などの成形品に於い
て、人が触る可能性のある部位に被覆することにより成
形品に良好な接触感と、耐傷付性を付与できる被覆用シ
ートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、このような被覆用シートとして
は、例えば、表面がエンボス加工されたポリ塩化ビニル
層からなり、必要に応じてその裏面に発泡体層が積層さ
れてなるシートが用いられてきた。
【0003】しかしながら、このようなポリ塩化ビニル
を用いたシートは、シートの柔軟性に欠け、またその製
造段階において複数の工程を必要とすることから、例え
ば、特公平1−14023号公報に記載のように、表面
がエンボス加工されたポリオレフィン系熱可塑性エラス
トマー層の裏面側に、ポリエチレンまたはポリプロピレ
ンの発泡体層を積層してなる被覆用シートが提案されて
いる。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】しかし、特公平1−
14023号公報に記載のポリオレフィン系のエラスト
マーを用いたシートは、耐傷付性が悪いと言う欠点があ
った。
【0005】また、シートに耐傷付性を付与するため
に、特開昭63−272547号公報に記載のように、
後工程でトップコート層をコーティングする方法がある
が、この方法は有機溶剤を乾燥させるためのブースが必
要であり、作業環境や汚染および安全衛生の点に問題が
ある。
【0006】また、一般に多層のシートを成形する場合
において、例えば共押出成形法が採用されることは公知
である。ところで、このような多層積層シートを構成す
る各層の材質や厚みは、品質、コストの各観点から、各
層における特性にあった素材の選定並びに厚みの設定が
要求される。従って、例えばコストの面からみれば、高
コストな層は薄肉化し、廉価な層は厚くするというよう
な傾向になり勝ちである。ところが、コストの面ばかり
を追求すると、成形段階で各層の樹脂溶融粘度及び流速
の差等が悪影響して、各層の厚み精度が出なかったり、
界面が荒れて界面剥離の原因を招いたり外観が損なわれ
たりする場合がある。
【0007】本発明者等は、特開平3−193343号
公報に開示されている熱可塑性ウレタンエラストマーか
らなる積層シートが、柔軟性や耐傷付性に優れているこ
とに着眼してこの熱可塑性ウレタンエラストマーを主成
分としてなる層を他の層と共押出する一方、更に共押出
法とラミネーション法を併用することにより、製造段階
における異なった目的に対して、それぞれの目的に適応
できる製造方法が得られることを知見し、本発明を完成
するに至ったのである。
【0008】即ち、本発明は、被覆用シートの製造方法
において、上記の問題点を改善して、柔軟性および耐傷
付性に優れ、凹凸や曲面を有する成形品においても、そ
の形状に沿わせながら貼付することが可能であり、併せ
て、作業性や安全性にも優れている製造方法を提供し、
併せて、製造コストの低減を図る場合には、製造工程を
出来るだけ少なくした製造方法を提供し、また、素材面
からのコスト低減を図る場合には、各層の厚み精度や界
面の接着性、外観等の品質に悪影響が出ないような製造
方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は
「熱可塑性ウレタンエラストマーを主成分としてなる表
面層と、主鎖または側鎖にカルボン酸を有し、酸価が1
〜30mgKOH/gである化合物を含むポリマーもし
くはオリゴマーからなる接着性樹脂層と、熱可塑性樹脂
を主成分としてなる基材層とを、この順で積層される状
態に共押出してシート状積層体とすることを特徴とする
被覆用シートの製造方法」をその要旨とするものであ
る。
【0010】請求項2記載の発明は「熱可塑性ウレタン
エラストマーを主成分としてなる表面層と、接着性樹脂
層と、熱可塑性樹脂を主成分としてなる基材層とを、こ
の順で積層される状態に共押出してシート状積層体を得
ると共に、該得られた直後のシート状積層体の該基材層
側に、熱可塑性樹脂からなる発泡体層を積層することを
特徴とする被覆用シートの製造方法」をその要旨とする
ものである。
【0011】つまり、請求項1及び2記載の発明の被覆
用シートの製造方法は、熱可塑性ウレタンエラストマー
という特定の素材を主成分としてなる表面層/接着性ポ
リマー層/熱可塑性樹脂を主成分としてなる基材層の、
3層構造のシートを製造し、場合によっては基材層に発
泡体層を設けて4層構造からなるシートを製造すると共
に、該製造に当たり、共押出法を採用して製造コストの
低減を図り、併せて機械的特性に優れたものを製造し、
作業性、安全性に優れた作業環境を提供することを狙い
とするものである。
【0012】これらの詳細は以下の通りである。
【0013】本発明において、表面層を形成するために
使用される熱可塑性ウレタンエラストマーは、常温では
ゴム弾性を有し、高温では可塑化されて各種の形状に成
形加工することが可能なものであり、一般に分子中にエ
ントロピー弾性を有するゴム成分(ソフトセグメント)
として、ポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネー
トを有し、塑性変形を防止するための分子拘束成分(ハ
ードセグメント)として、ウレタン結合で構成されたセ
グメントを有している。成形可能な範囲においては一部
架橋構造を有する場合もあるが、広範囲の三次元網目構
造は有していない。
【0014】上記熱可塑性ウレタンエラストマーは、耐
傷付性を発現するために、そのガラス転移点(Tg)は
特に−50〜20℃のものが良好であり、分子量は剛性
の点から高いほうが好ましく、その重量平均分子量は2
0,000〜3,000,000の範囲が好ましい。ま
た、その硬さは裏面層に積層する基材層や発泡体層の硬
さや、厚みによっても異なるが、JIS A 硬度で50〜9
8程度の範囲のものが好ましい。
【0015】本発明において、基材層を構成する樹脂と
しては、熱可塑性エラストマーや、ポリスチレン、アク
リル系ポリマー、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS(アクリロニト
リル−ブタジエン−スチレン共重合体)、変性ポリフェ
ニレンオキサイド、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
エーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、アイオ
ノマーなどが挙げられるが、より柔軟なソフトタッチ感
を付与するためには、熱可塑性エラストマーを採用する
ことが好ましい。
【0016】例えば、熱可塑性エラストマーとしては、
成形性およびコスト面で優れる熱可塑性ポリオレフィン
系エラストマーが挙げられ、具体的には、ハードセグメ
ントとしてポリプロピレンを有し、ソフトセグメントと
してエチレンを有するもの、またはエチレンと共に少量
のジエン成分を有するもの(順にEPM、EPDM、総
称してEPR)、これらをブレンドして得られたもの
や、これらにさらに有機過酸化物を添加することにより
部分架橋したもの等を使用することができる。
【0017】また、ポリプロピレン系樹脂であって、チ
タン化合物及びアルミニウム化合物の存在下において、
先ずプロピレン系樹脂を予備重合して得られたこのチタ
ン含有ポリオレフィンと、上記チタン化合物及びアルミ
ニウム化合物の存在下で、プロピレンとエチレン、或い
はプロピレンとα−オレフィンとをそれぞれ共重合させ
て得られたプロピレン−エチレン、又はプロピレン−α
−オレフィン共重合体とからなるものも好適に使用され
る。また、且つ、ポリプロピレン系樹脂は、重量平均分
子量8〜60万の範囲内にあり、クロス分別法による1
0℃の溶出量が全ポリプロピレン系樹脂量の20〜80
重量%であり、更に10〜65℃における大略の溶出量
が全ポリプロピレン樹脂量の10〜50重量%、65〜
90℃におけるそれが1〜15重量%、90〜125℃
におけるそれが10〜35重量%の範囲内にあるような
ものも使用できる。
【0018】これら熱可塑性ポリオレフィン系エラスト
マーの硬さは、得たい被覆用シートの表面の感触によっ
ても異なるが一般的にはJIS A 硬度で50〜98の範囲
が好ましい。また、熱可塑性ポリオレフィン系エラスト
マーの押出成形性や延伸成形性などを改良するために、
さらに、ポリプロピレンやLLDPE(直鎖状低密度ポ
リエチレン)などのポリオレフィン系樹脂が基材層に含
有されてもよい。
【0019】本発明において、接着性樹脂層を構成する
材料としては、表面層および基材層を構成する樹脂に相
溶するポリマーもしくはオリゴマーが用いられる。この
ような樹脂分としては、主鎖または側鎖に水酸基、アミ
ド基、エポキシ基、カルボン酸基、カルボン酸エステル
基などの官能基を有する化合物を含むポリマーもしくは
オリゴマーが好適に用いられる。これら官能基のうち、
カルボン酸基を有するものが特に好ましく、カルボン酸
の量としては、ポリマーもしくはオリゴマーの酸価が、
1〜30(mgKOH/g)が好ましい。ポリマーの分
子量は特に限定されないが、一般的には2,000〜5
00,000程度である。軟化点は100〜220℃程
度が好ましい。軟化点がこの範囲より低すぎると得られ
たシートの耐熱性が悪くなり、高すぎると接着性が悪く
なる傾向にある。
【0020】また、基材層にポリオレフィン系の熱可塑
性エラストマーが用いられる場合には、塩素化ポリオレ
フィン、アイオノマー樹脂(エチレン−メタクリル酸共
重合体金属塩)、酸変性されたSBS(スチレン−ブチ
レン−スチレン共重合体)同じく酸変性されたSEBS
(スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合
体)などが好適に用いられ、特に、それ自身もエラスト
マーとしての性質を示すもの(例えば、JIS A 硬度50
〜98程度)が好ましく用いられる。
【0021】請求項2記載の発明において、熱可塑性樹
脂からなる発泡体層を構成する材料としては、ポリプロ
ピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポ
リスチレン、スチレン−無水マレイン酸共重合体などの
ポリスチレン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリ塩化ビ
ニル系樹脂、各種熱可塑性エラストマー樹脂など発泡可
能な樹脂材料が挙げられる。また、これらの発泡体の発
泡倍率は、クッション性やソフトタッチ感を発現するた
め、5〜50倍程度が好ましく、特に20〜50倍程度
が好ましい。
【0022】本発明で得られる被覆用シートには、さら
に必要に応じて顔料、染料等の着色剤、酸化防止剤、紫
外線吸収剤、ヒンダードアミン等の材料を添加すること
ができる。
【0023】上記着色剤としては、塗料で用いられる顔
料、染料が使用し得る。顔料としては、酸化チタン、酸
化鉄、カーボンブラック、シアニン系顔料、キナクリド
ン系顔料などがある。染料ではアゾ系染料、アントラキ
ノン系染料、インジゴイド系染料、ステルベンゼン系染
料等がある。また、アルミフレーク、ニッケル粉、金
粉、銀粉などの金属粉等を着色剤として用いてもよい。
これらの材料はできるだけ微粒子のものが好ましい。こ
れらの着色剤の添加量は、高隠蔽性を有する着色剤を用
いる場合には、樹脂の固形分100重量部に対して、2
〜400重量部の範囲が好ましい。
【0024】本発明の被覆用シートに種々の機能を付与
するために各種機能性付与剤を添加することもできる。
上記各種機能性付与剤とは、導電性材料、結露防止剤、
フォトクロミック化合物、防錆剤などである。
【0025】さらに、上記シートの意匠性を高めるため
に、印刷などの模様付けを行う場合もある。この場合の
印刷は、表面層/接着性樹脂層の接着性樹脂層側に設け
るのが好ましい。
【0026】請求項1及び2記載の発明においては、表
面層/接着性樹脂層/基材層の3層構造の積層シートを
成形する方法として、所謂共押出成形法が採用される。
その際、接着性樹脂層が内部に位置するようにして積層
するのである。
【0027】共押出成形法は、2台以上の押出機を使
い、各々押出された樹脂を1つに合流して多層構造の製
品を作る方法をさす。この共押出成形による合流方法に
は、フィートブロック法、マルチマニホールド法、マル
チスロットルダイ法がある。フィートブロック法は、ダ
イに入る直前に取り付けた特殊ブロックで合流させる方
法でブラックボックス法とも呼ばれる。マルチマニホー
ルド法はダイ内に層数分だけのマニホールドを有する方
法である。マルチスロットルダイ法は、ダイ内では別々
の流れにして、ダイを出た直後に密着させる方法であっ
て、いずれも公知の方法である。
【0028】これらのどの方法を用いても、シート状積
層体は作成できるが、各層の厚み精度を正確にし、各層
の接着を良くするためには、マルチマニホールド法が好
ましい。
【0029】更に、請求項2記載の発明においては、発
泡体層の積層手段としてラミネーション法が採用され
る。
【0030】従って、請求項2記載の発明における「共
押出して得られた直後のシート状積層体」とは、積層可
能な程度の熱融着性をシート状積層体が保持している状
態を指すのである。
【0031】尚、上記積層手段として採用されるラミネ
ーション法は、通常1個もしくは複数個のロールが使用
される。これらのロールの表面に細かい凹凸を形成し、
積層時に併せてエンボス加工を行うことは任意である。
【0032】請求項2記載の発明において、押出成形す
るシートにラミネーションされるシートは、特に別工程
とする必要はなく、例えば発泡体層を形成する発泡体シ
ートは、別の押出機から押出成形されて出てくるもの
を、インラインで使用するようにしてもよい。また、基
材層/発泡体層、或いは表面層/接着性樹脂層の、各層
間の密着性が悪い場合には、例えば発泡体層の界面側に
予めプライマー層や接着剤層を設けたり、積層される直
前の該界面側に対向して予備加熱ヒーターを設けるのが
よい。また、積層と併せてエンボス加工する場合、表面
層、接着性樹脂層等の厚みや、融点等素材の特性が変更
され、そのままではエンボス形状の外観が悪い場合に
は、該エンボスを施す面側に対向して、同じく予備加熱
ヒーターを設けるのがよい。
【0033】このようにして得られる被覆用シートの厚
みは、シート構成により異なるが、一般的には、表面層
である熱可塑性ウレタンエラストマー層が5〜500μ
m、接着性樹脂層が5〜200μm、基材層が200〜
3000μm、発泡体層が1000〜3000μm程度
となるように設定することが好ましい。
【0034】これらの被覆用シートを使用するに当たっ
ては、貼り付ける成形品の表面形状に対応した形状に賦
形し、接着剤で成形体に貼り付けたり、金型の型窩に合
わせて賦形し、射出成形などで成形品表面に一体的に貼
り付ける等の方法により、成形品表面に被覆することが
可能である。
【0035】
【作用】請求項1及び2記載の発明は、表面層と、接着
性樹脂層と、基材層とを共押出してシート状積層体とす
ること、或いは、このシートの基材層側に発泡体層をラ
ミネーション法により積層することを特徴とする被覆用
シートの製造方法であるから、共押出法とラミネーショ
ン法の併用により各層を一工程で積層一体化することが
でき、製造コストの低減を図ることができる。また、後
工程で表面層をキャスティング等でトップコートする必
要がないから、有機溶剤により作業環境が悪化すること
がない。また、表面層が熱可塑性ウレタンエラストマー
から主として形成されている為、柔軟性および耐傷付性
等の機械的特性に優れたものを製造することができる。
【0036】
【実施例】以下に基づいて本発明を詳細に説明する。
【0037】なお、部数は固形分での重量部数を示す。
【0038】〔実施例1〕 (請求項1記載の発明) 表面層:熱可塑性ウレタンエラストマー樹脂(日本ミラ
クトラン(株)製、E375NMAT、JIS A 硬
度75) 接着性樹脂層:酸変性されたSEBS(旭化成工業
(株)製、タフテックM1943、JIS A 硬度6
7、酸価10(mgKOH/g) 基材層:熱可塑性オレフィンエラストマー樹脂(三井石
油化学工業(株)製、ミラストマー8030N)80部
にLLDPE(融点120℃、密度0.92、以下の実
施例において同じ)を20部ペレットプレンドしたもの 上記3層を、図1に示すようなマルチマニホールドタイ
プのダイと、押出機1a(表面層)40φ、1b(接着
性樹脂層)40φ、1c(基材層)50φを有する3層
の共押出装置2(それぞれプラスチック工学研究所製)
で押し出した。押出機1a、1b、1cの樹脂温度は、
190℃で行った。ダイから出てきたシート状積層体4
を引き取りロール3、3′に通した。各引き取りロール
3、3′の温度は、40℃になるように制御した。(こ
のとき発泡体層は積層しなかった。)得られた被覆用シ
ート6の各層の厚みは、表面層が100μm、接着性樹
脂層が30〜50μm、基材層が400μm程度であっ
た。尚、5はエアーナイフである。
【0039】〔実施例2〕 (請求項1記載の発明) 表面層:熱可塑性ウレタンエラストマー樹脂(旭硝子
(株)製、PN3429、JIS A 硬度85) 接着性樹脂層:酸変性されたSEBS(旭化成工業
(株)製、タフテックM1943) 基材層:熱可塑性オレフィンエラストマー樹脂(三井石
油化学工業(株)製、ミラストマー8030N)80部
に、LLDPEを20部ペレットブレンドしたもの。 実施例1と同様の方法で被覆用シート6を作成した。
(このとき発泡体層は積層しなかった。)得られた被覆
用シート6の各層の厚みは、表面層が100μm、接着
性樹脂層が30〜50μm、基材層が400μm程度で
あった。
【0040】〔実施例3〕 (請求項1記載の発明) 表面層:熱可塑性ウレタンエラストマー樹脂(旭硝子
(株)製、PN3429、JIS A 硬度85) 接着性樹脂層:酸変性されたSEBS(旭化成工業
(株)製、タフテックM1943) 基材層:熱可塑性オレフィンエラストマー樹脂(三井石
油化学工業(株)製、ミラストマー8030N)80部
に、LLDPEを20部ペレットブレンドしたもの。 共押出装置2から押し出されたシート状積層体4の、表
面層側が接する引き取りロール3′に、表面がエンボス
加工されたゴムロールを用い、ロール温度を50℃に制
御して表面層にエンボス加工を施した以外は、実施例1
と同様の方法で、被覆用シートを作成した(このとき発
泡体層は積層しなかった)。得られた被覆用シートの各
層の厚みは、表面層が100μm、接着性樹脂層が30
〜50μm、基材層が400μm程度であった。
【0041】〔実施例4〕 (請求項2記載の発明) 表面層:熱可塑性ウレタンエラストマー樹脂(旭硝子
(株)製、PN3429、JIS A 硬度85) 接着性樹脂層:酸変性されたSEBS(旭化成工業
(株)製、タフテックM1943) 基材層:熱可塑性オレフィンエラストマー樹脂(三井石
油化学工業(株)製、ミラストマー8030N)80部
に、LLDPEを20部ペレットブレンドしたもの。 発泡体層:発泡ポリプロピレンシート(積水化学工業
(株)製、発泡倍率25倍、厚さ3mm) 上記表面層、接着性樹脂層、基材層の3層を、実施例1
と同様の装置、条件で押し出し、押し出された溶融状態
にあるシート状積層体4の基材層側に、シート状の発泡
体層を積層した状態で引き取りロール3、3′を通し、
ラミネートした。得られた被覆用シート6の各層の厚み
は、表面層が100μm、接着性樹脂層が30〜50μ
m、基材層が400μm、発泡体層が3mm程度であっ
た。
【0042】〔実施例5〕 (請求項2記載の発明) 表面層:熱可塑性ウレタンエラストマー樹脂(旭硝子
(株)製、PN3429、JIS A 硬度85) 接着性樹脂層:酸変性されたSEBS(旭化成工業
(株)製、タフテックM1943) 基材層:熱可塑性オレフィンエラストマー樹脂(三井石
油化学工業(株)製、ミラストマー8030N)80部
に、LLDPEを20部ペレットブレンドしたもの。 発泡体層:発泡ポリプロピレンシート(積水化学工業
(株)製、発泡倍率25倍、厚さ3mm) 実施例4と同様にして、共押出装置から押し出されたシ
ート状積層体4に発泡体層を積層すると同時に、実施例
3と同様にして、表面層にエンボス加工を施した。得ら
れた被覆用シート6の各層の厚みは、表面層が100μ
m、接着性樹脂層が30〜50μm、基材層が400μ
m、発泡体層が3mm程度であった。
【0043】〔比較例1〕 基材層:熱可塑性オレフィンエラストマー樹脂(三井石
油化学工業(株)製、ミラストマー8030N)80部
に、LLDPEを20部ペレットブレンドしたもの。 用いた装置は、図1と同様であるが、3台の押出機のう
ちの1つの押出機のみを用いて、実施例1における上記
基材層に相当するシートを押し出した。すなわち、プラ
スチック工学研究所製40φの押出機1aで押し出した
(樹脂温度は210℃で行った)。また、各引き取りロ
ール3、3′の温度は40℃になるように制御した。得
られたシートの厚みは、500μm程度であった。
【0044】〔比較例2〕 基材層:熱可塑性オレフィンエラストマー樹脂(三井石
油化学工業(株)製、ミラストマー8030N)80部
に、LLDPEを20部ペレットブレンドしたもの。 引き取りロール3′として、表面がエンボス加工された
ゴムロールを用い、ロール温度を50℃に制御して、表
面にエンボス加工を施したこと以外は、比較例1と同様
の方法でシートを作成した。得られたシートの厚みは、
500μm程度であった。
【0045】〔比較例3〕 基材層:熱可塑性オレフィンエラストマー樹脂(三井石
油化学工業(株)製、ミラストマー8030N)80部
に、LLDPEを20部ペレットブレンドしたもの。 発泡体層:発泡ポリプロピレンシート(積水化学工業
(株)製、厚さ3mm) 比較例1と同様の装置、条件で押し出し、押し出された
溶融状態にあるシートに、表面を180℃に加熱したシ
ート状の発泡体層を積層させた状態で引き取りロール
3、3′を通し、ラミネートした。得られたシートの厚
みは、基材層500μm程度、発泡体層3mm程度であ
った。
【0046】〔比較例4〕 基材層:熱可塑性オレフィンエラストマー樹脂(三井石
油化学工業(株)製、ミラストマー8030N)80部
に、LLDPEを20部ペレットブレンドしたもの。 発泡体層:発泡ポリプロピレンシート(積水化学工業
(株)製、厚さ3mm) 比較例3と同様にして、共押出装置から押し出されたシ
ートに発泡体層を積層すると同時に、比較例2と同様に
して、表面にエンボス加工を施した。得られたシートの
厚みは、基材層500μm程度、発泡体層3mm程度で
あった。
【0047】各実施例、または比較例における被覆用シ
ートサンプルの外観、耐傷付性、および接触感を表1に
示す。耐傷付性はテーバースクラッチテスタ((株)東
洋精機制作所)による引っ掻き強さ試験によって行い、
目視により表皮に傷が付いたり、破れたりする時の外観
変化の荷重(50g〜500g)を以下の等級で表し、
4級以上を満足する荷重を示した。接触感およびクッシ
ョン性がよい場合には○で表示した。
【0048】
【表1】
【0049】本発明の被覆用シートの耐傷付性は、各比
較例で得られた表面層を有しないシートサンプルに対し
て、すべて良好な結果を示した。
【0050】
【発明の効果】請求項1及び2記載の発明は、共押出
法、又は共押出法とラミネーション法の併用により各層
を一工程で積層一体化することができ、製造コストの低
減を図ることができる。また、後工程で表面層をキャス
ティング等でトップコートする必要がないから、有機溶
剤により作業環境が悪化することがない。また、表面層
が熱可塑性ウレタンエラストマーから主として形成され
ている為、柔軟性および耐傷付性等の機械的特性に優れ
たものを製造することができる。
【0051】従って、生産性に優れているばかりでな
く、品質、作業性、優れた展延性に基づく用途範囲の拡
大を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1または2記載の発明にかかる被覆用シ
ートの製造方法を実施する装置の一例を示す概略図であ
る。
【符号の説明】1a、1b、1c 押出機 2 共押出装置3、3′ 引き取りロール 4 シート状積層体 被覆用シート
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B29L 7:00 B29L 7:00 9:00 9:00 (56)参考文献 特開 平3−193343(JP,A) 特開 昭64−75224(JP,A) 特開 平5−57846(JP,A) 特開 昭57−116626(JP,A) 特開 昭61−86262(JP,A) 特開 昭62−253428(JP,A) 特開 昭58−69049(JP,A) 実開 昭54−31077(JP,U) 特公 平1−14023(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 47/00 - 47/96

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性ウレタンエラストマーを主成分
    としてなる表面層と、主鎖または側鎖にカルボン酸を有
    し、酸価が1〜30mgKOH/gである化合物を含む
    ポリマーもしくはオリゴマーからなる接着性樹脂層と、
    熱可塑性樹脂を主成分としてなる基材層とを、この順で
    積層される状態に共押出してシート状積層体とすること
    を特徴とする被覆用シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性ウレタンエラストマーを主成分
    としてなる表面層と、接着性樹脂層と、熱可塑性樹脂を
    主成分としてなる基材層とを、この順で積層される状態
    に共押出してシート状積層体を得ると共に、該得られた
    直後のシート状積層体の該基材層側に、熱可塑性樹脂か
    らなる発泡体層を積層することを特徴とする被覆用シー
    トの製造方法。
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