JP3280312B2 - 潤滑油の保持に優れたチェーン - Google Patents

潤滑油の保持に優れたチェーン

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JP3280312B2
JP3280312B2 JP16531098A JP16531098A JP3280312B2 JP 3280312 B2 JP3280312 B2 JP 3280312B2 JP 16531098 A JP16531098 A JP 16531098A JP 16531098 A JP16531098 A JP 16531098A JP 3280312 B2 JP3280312 B2 JP 3280312B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピンとブシュとの
間、ブシュとローラとの間に潤滑油を保持できるように
したチェーンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のチェーン、例えば、実開昭56−
71545号公報に記載される動力伝動用のローラチェ
ーンは、平行に離間する一対の内プレートと、その前後
端に圧嵌された中空円筒状のブシュとを有する内リンク
組立体と、平行に離間する一対の外プレートと、その前
後端に圧嵌されたピンとを有する外リンク組立体とが交
互に連結されてなる。また、それぞれのブシュの周囲に
はスプロケットに噛み合うローラが設けられている。こ
のようなチェーンでは、ブシュとピンとの間が滑り接触
となる。また、ブシュとローラとの間が滑り接触とな
る。そのため、ブシュとピンの間、及び、ブシュとロー
ラの間に、潤滑油が塗布されたり、充填されたりしてい
る。この潤滑油がチェーンの運転中に漏れだすと、ブシ
ュとピンの間、及び、ブシュとローラの間で、潤滑油不
足により急激な摩耗が発生する。前記公報記載のローラ
チェーンでは、内プレートと外プレートの対向面間にブ
シュの端面に接触するように弾性体のOリングが圧縮さ
れて設けられている。また、ブシュの外側面とローラの
内周面又は端面との間に弾性体のOリングが圧縮されて
設けられている。これらのOリングは、ブシュとピンの
間、及び、ブシュとローラの間の潤滑油が外部に漏れだ
すことを防止する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、潤滑油を保
持するために、Oリングが内プレートと外プレートとの
間で圧縮され、又は、ブシュとローラとの間で圧縮され
る。そのため、Oリングの圧縮力が大きいと、チェーン
の屈曲運動によってOリングは早期に摩耗して潤滑油を
保持することができなくなり、ブシュとピンの間、及
び、ブシュとローラの間で、摩耗が進行する。一方、O
リングの圧縮力が小さいと、潤滑油を保持する機能が低
下する。そのため、潤滑油がブシュとピンの間、及び、
ブシュとローラの間から漏れ出しやすく、潤滑不良を生
じる。また、Oリングの圧縮力が大きいと、チェーンの
屈曲運動に対する抵抗や、ローラの回転抵抗が大きくな
り、チェーンの運転時に動力の伝動ロスが大きくなる。
従って、内プレートと外プレートとの対向面間の隙間、
及び、ブシュの外周面とローラの内周面との間の隙間を
厳密に管理して、Oリングに適切な圧縮力が与えられる
ようにしなければならない。このため、各部品の寸法精
度を向上させなければならず、しかも、各部品の組立精
度を向上させなければならない。
【0004】本発明の目的は、ブシュとピンの間やブシ
ュとローラの間の潤滑油の漏れ出しを防止し、且つ、そ
の潤滑油を保持することができるチェーンを提供するこ
とである。本発明の他の目的は、チェーンの屈曲運動が
良好な状態で、ブシュとピンの間やブシュとローラの間
で潤滑油を保持できるチェーンを提供することである。
本発明のさらに他の目的は、チェーンを構成する各部品
の製造及びこれらの部品の組立が容易で、ブシュとピン
の間やブシュとローラの間で潤滑油を保持できるチェー
ンを提供することである。本発明のさらに他の目的は、
ブシュとピンの間やブシュとローラの間に潤滑油を補給
することができるチェーンを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数のリンク
組立体が連結されてなるチェーンであって、隣合うリン
ク組立体の一方が、前記チェーンの長手方向と直交する
方向に離間する第1の一対のプレートと、該第1の一対
のプレートに圧嵌された中空円筒状ブシュとを有し、前
記隣合うリンク組立体の他方が、前記第1の一対のプレ
ートの外側で前記チェーンの長手方向と直交する方向に
離間する第2の一対のプレートと、前記ブシュを貫通し
て該第2の一対のプレートに圧嵌されたピンとを有し、
前記第1のプレートと前記第2のプレートとの対向面の
間に、前記ブシュと前記ピンの間の潤滑油の漏出経路を
塞ぐように、前記潤滑油を保持する吸湿材を配設したチ
ェーンを提供する。吸湿材は、フェルト、不織布又はス
ポンジであることが好ましい。これにより、吸湿材は、
潤滑油の吸収及び補給ができる。また、これらの材質
は、変形性が大きく、且つ、復元力が小さく、チェーン
に寸法誤差がある場合でも、チェーンの屈曲抵抗を大き
くすることなく、潤滑油の漏出経路において潤滑油を保
持することができる。吸湿材に予め潤滑油が含浸されて
いることが好ましい。これにより、チェーン内に大量の
潤滑油を保持させておくことができ、長期に亘りチェー
ンに潤滑油を供給することができる。必要に応じ、吸湿
材が前記対向面の一方に接着されていることが好まし
い。吸湿材を予め内プレート又は外プレートに接着して
おくことにより、吸湿材を内プレート又は外プレートに
位置決めでき、吸湿材を別部品として組み立てる必要が
なく製造が容易である。そして、前記第1の一対のプレ
ートが内プレートであり、前記第2の一対のプレートが
外プレートであり、前記外プレートの内側面に前記ブシ
ュを囲繞する空間を残して吸湿材が接着されていること
が好ましい。また、前記ブシュが焼結金属からなり、前
記ブシュに潤滑油が含浸されていることが好ましい。吸
湿材に潤滑油を含浸させることに加えて、焼結金属のブ
シュに潤滑油を含浸させておくことにより、さらに大量
の潤滑油をチェーン内に保持させておくことができ、チ
ェーンの摩耗寿命が向上する。
【0006】本発明は、さらに、複数のリンク組立体が
連結されてなるチェーンであって、隣合うリンク組立体
の一方が、前記チェーンの長手方向と直交する方向に離
間する第1の一対のプレートと、該第1の一対のプレー
トに圧嵌された中空円筒状ブシュとを有し、前記隣合う
リンク組立体の他方が、前記第1の一対のプレートの外
側で前記チェーンの長手方向と直交する方向に離間する
第2の一対のプレートと、前記ブシュを貫通して該第2
の一対のプレートに圧嵌されたピンとを有し、前記ブシ
ュの周囲にローラが設けられており、前記第1の一対の
プレートの内側に、前記ローラに接触させた状態又は非
接触の状態で前記ブシュと前記ローラの間の潤滑油の漏
出経路を塞ぐように、前記潤滑油を保持する吸湿材を配
設したチェーンを提供する。このチェーンによると、ブ
シュとローラの間に塗布又は充填された潤滑油を吸湿材
によって保持しておくことができる。また、前述のピン
とブシュの間に塗布又は充填された潤滑油を吸湿材によ
って保持しておくチェーンと併用することで、チェーン
の寿命を一層を向上させることができる。1つの実施形
態のチェーンでは、吸湿材は第1の一対のプレートに接
着され、そのプレートの内側で対峙している。そして、
吸湿材はローラの外周面に接触して、ブシュとローラの
間の潤滑油を保持する。他の実施形態のチェーンでは、
ローラがその両端部の内周面に一対の環状段部を有し、
前記吸湿材が前記環状段部に配設されている。吸湿材
は、ブシュとローラの間の潤滑油の漏出経路を塞ぐよう
に、ブシュとローラとに接触する。又は、吸湿材は、ブ
シュとローラの間の潤滑油の漏出経路を塞ぐように、第
1の一対のプレートとローラとに接触する。特に、ロー
ラの厚みより薄く、ローラの端面から突出し、第1の一
対のプレートの内側に接触する吸湿材を用いることが好
ましい。こうすることにより、ローラをブシュに装着す
ることが容易であり、しかも、潤滑油を確実に保持で
き、チェーンの運転時に動力の伝動ロスが小さくなる。
なお、この実施形態のチェーンでは、吸湿材をチェーン
部品に接着する必要がない。従って、チェーンの組み立
てが容易である。
【0007】
【実施例】図1は本発明が適用されるチェーンの斜視図
である。本発明の対象となるチェーン10は、多数のリ
ンク組立体が環状に連結されてなる。図1に示されたチ
ェーン10は、鎖線内に示された部分を除き、N個の内
リンク組立体20及びN個の外リンク組立体30が交互
に連結されてなる。鎖線内に示されたリンク40は、チ
ェーン全長を調節するためのオフセットリンク組立体で
ある。また、チェーンは、複数のオフセットリンク組立
体が連結されて構成されるものもある。内リンク組立体
20は、平行に離間する一対の内プレート21,21
と、その前後端に圧嵌された中空円筒状のブシュ22,
22とを有する。外リンク組立体30は、平行に離間す
る一対の外プレート31,31と、その前後端に圧嵌さ
れたピン32,32とを有する。外リンク組立体30の
ピン32は内リンク組立体20のブシュ22内を貫通し
ており、これにより、それぞれのリンク組立体は交互に
連結される。また、それぞれのブシュ22の周囲には、
スプロケットに噛み合うローラ23が回転自在に設けら
れている。ピン32とブシュ22の間、ブシュ22とロ
ーラ23の間は滑り接触となるので、これらの間に潤滑
油が塗布又は充填されている。このうち、ブシュ22は
潤滑油の保持力を良好に保つために焼結金属から製造さ
れている。
【0008】さらに、本発明では、ピン32とブシュ2
2の間の潤滑油を保持するために、及び、ブシュ22と
ローラ23の間の潤滑油を保持するために、潤滑油が漏
れ出す経路に吸湿材11を設けている。図2に示す吸湿
材11は、ピン32とブシュ22の間の潤滑油を保持す
るために、ブシュ22のそれぞれの端面を取り囲むよう
に内プレート21と外プレート31との間に設けられて
いる。吸湿材11は、内プレート21又は外プレート3
1に接着されており、内プレート21と外プレート31
との間の隙間に略等しい厚みである。ブシュ22は内プ
レート21の外側面より突出しており、内リンク組立体
20が外リンク組立体30の間でチェーン10の長手方
向の直交する方向に移動しても、吸湿材11が存在でき
る隙間が確保されている。
【0009】吸湿材11は、フェルトが好ましい。フェ
ルトの例として、羊毛製フェルトや、合成繊維製フェル
トがある。合成繊維製フェルトについては、耐油性及び
耐熱性に優れたナイロン製フェルトやPTFE製(テフ
ロン製)フェルトが好ましい。また、フェルトの他に、
不織布やスポンジのような変形量が大きく復元力が小さ
い吸湿材を利用することができる。フェルト等を内プレ
ート又は外プレートに接着するには、合成ゴム系、又
は、酢酸ビニル樹脂エマルジョンなどの接着剤を利用
し、中でも、比較的粘度が高くフェルトに浸透しない程
度の粘度の接着剤を利用することが好ましい。
【0010】このような吸湿材を潤滑油が漏れ出す経路
に設けることにより、例えば、ピン32とブシュ22の
間の潤滑油が内プレート21と外プレート31との間か
ら外部へ漏れ出そうとすると、潤滑油は吸湿材11に吸
収されてチェーン外部に漏れ出すことが防止される。吸
湿材を潤滑油が漏れ出す経路に設けることにより、この
吸湿材は、潤滑油を内部に保持するだけでなく、滑り接
触となる部分に外部から異物が侵入することを防止す
る。吸湿材のシール機能により、塵埃の多い劣悪な雰囲
気でチェーンを使用する場合、チェーンの寿命の向上を
図ることができる。また、フェルトのように圧縮自在な
繊維を利用することで、潤滑油の吸収機能の他に、チェ
ーンの屈曲抵抗を低く維持することができる。すなわ
ち、フェルトは、それを圧縮せずとも潤滑油を保持する
機能を有することに加えて、復元力も小さいことからチ
ェーンの屈曲抵抗にも悪影響を及ぼさない。従って、O
リング等を利用して潤滑油を保持する場合に比べて、内
プレート21と外プレート31の隙間の許容差が大き
く、チェーンの各部品を、必要以上に高精度に製造した
り、高精度に組み立てたりすることなく、潤滑油を必要
な部分に保持させておくことができる。
【0011】また、吸湿材11に予め潤滑油を含浸させ
ておくことが好ましい。潤滑油を含浸した吸湿材11
は、ピン32とブシュ22の間に潤滑油不足が生じたと
き、含浸している潤滑油をピン32とブシュ22の間に
補給するように機能し、潤滑油切れによるチェーンの急
激な摩耗を抑制する。特に、ブシュ22が焼結金属から
なる場合、吸湿材11からブシュ22に潤滑油を補給す
ることができ、潤滑油切れによるチェーンの摩耗を抑制
することができる。
【0012】図3及び図4は、例えば、外プレートに吸
湿材を設ける場合の実施例を示している。図3は、ピン
孔33と同心上に吸湿材11を外プレート31に接着し
た例である。チェーンが組み立てられた場合、吸湿材1
1はブシュの周囲を囲繞して、ピンとブシュの間に塗布
又は充填された潤滑油の漏出経路を塞ぐ。図4は、ブシ
ュが配置される空間を残した一枚の吸湿材12を外プレ
ート31に接着した例である。図3の吸湿材と同様に、
同図の吸湿材12も、ピンとブシュの間に塗布又は充填
された潤滑油の漏出経路を塞ぐが、図4の吸湿材の方
が、部品点数が少なくなり、成形性及び組立性に優れて
いる。チェーンの組立前の状態において、このように吸
湿材を内プレート又は外プレートに接着することによ
り、吸湿材を位置決めしながらチェーンを組み立てる必
要がなく、チェーンの組立性が向上する。
【0013】図5は、ブシュ22とローラ23との間の
潤滑油を保持するために、ローラ23のそれぞれの端面
を取り囲むように内プレート21の内側面に吸湿材13
が対峙突出するように接着されている。吸湿材13は、
内プレート21の両端においてそれぞれが独立してロー
ラ23を取り囲むような一対の吸湿材でもよく、内プレ
ート21の内側面全面に接着されて、ローラ23が配置
される空間を残した一枚の吸着材でもよい。吸湿材13
はローラ23と非接触状態にあり、ブシュ22とローラ
23の間から潤滑油が漏れ出すと、ローラ23の外周面
と吸湿材13の内周面との間に達した潤滑油は、吸湿材
13により吸収されて保持される。また、ローラ23の
両端面にフェルト製等の復元性の吸湿材を接着したり、
ローラの両端面に対向する内プレート21の内側面にフ
ェルト製等の復元性の吸湿材を接着したりしてもよい。
【0014】図6は、ブシュ22’とローラ23’との
間の潤滑油を保持するための他の実施例を示している。
ローラ23’は、両端部の内周面に、吸湿材14の全部
又は一部を収納するための環状段部24を有する。吸湿
材14は、内プレート21’、ブシュ22’、及び、ロ
ーラ23’で区画される空間と略同じ断面形状を有して
おり、それぞれの部材に接触している。そして、吸湿材
14を環状段部24に配設するだけで、吸湿材14をい
ずれかの部材に接着させることなく、チェーンを組み立
てることができる。なお、吸湿材14を、ブシュ22’
に接触させることなく、ローラ23’に保持した状態で
内プレート21’に接触させておくことが好ましい。ま
た、ローラ23’は、内プレート21’の間隔より短
く、吸湿材14をローラ23’の端面から突出させてお
くことが好ましい。こうすることにより、ローラ23’
が軸方向に移動しても、ローラ23’の端面が内プレー
ト21’の内側面に接するので、吸湿材14は環状段部
24内に没入して大きな変形を生じることがない。ま
た、吸湿材14は内プレート21’に軸方向で接触する
ので、摩擦による伝動ロスが極小となり、チェーンの伝
動ロスを著しく軽減する構造となる。
【0015】以上の実施例では、内プレートと外プレー
トとの間に吸湿材を設けた例、内プレートの内側に吸湿
材を設けた例をそれぞれ説明したが、ピンとブシュの間
とともにブシュとローラの間の潤滑油を保持するために
は、図2及び図5に例示した吸湿材をチェーンに両方設
けることが好ましい。
【0016】
【発明の効果】以上のように、フェルトのような吸湿材
を利用してチェーンにおける潤滑油の漏出経路を塞ぐこ
とにより、潤滑油が漏れだしたときには、吸湿材がその
潤滑油を吸収して、例えば、ピンとブシュとの間に潤滑
油を保持してチェーンの屈曲運動を長期に亘り維持す
る。ピンとブシュの間の潤滑油が枯渇しそうなときは、
吸湿材から潤滑油が補給され、ピンとブシュの間の急激
な摩耗を防止できる。フェルトのように変形量が大きく
復元力が小さい吸湿材を利用することにより、内プレー
トと外プレートの厳密な隙間管理が不要となり、チェー
ンの各部品に多少の製作誤差があってもフェルトが収縮
して潤滑油の漏出経路を塞ぐ。また、フェルトを圧縮し
てもそのフェルトは復元力が小さいので、チェーンの屈
曲抵抗が大きくなることもなく、チェーンの伝動ロスも
小である。フェルトはそれ自体が多孔性であり、潤滑油
の吸収機能を有するので、非接触状態で内プレート又は
外プレートに設けても、その潤滑油は触れるだけでフェ
ルトに吸収される。そして、予めフェルトに潤滑油を含
浸させておくことで、ピンとブシュの間に潤滑油を単に
塗布又は充填する場合に比べて大量の潤滑油をチェーン
に供給できる状態になり、摩耗寿命を大幅に向上させる
ことができる。さらに、ブシュが焼結金属からなる場
合、吸湿材からブシュを通じてピンとブシュの間に潤滑
油を補給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されるチェーンの分解斜視図。
【図2】 組み立てられたチェーンにおけるピンの中心
線を含む断面図。
【図3】 吸湿材を接着した外プレートの正面図。
【図4】 他の吸湿材を接着した外プレートの正面図。
【図5】 組み立てられた他のチェーンにおけるピンの
中心線を含む断面図。
【図6】 組み立てられたさらに他のチェーンにおける
ピンの中心線を含む断面図。
【符号の説明】
10 チェーン 11,12,13,14 吸湿材 20 内リンク組立体 21,21’ 内プレート 22,22’ ブシュ 23,23’ ローラ 24 環状段部 30 外リンク組立体 31 外プレート 32 ピン 33 ピン孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 595164202 301 E. Marquardt Dr ive, Wheeling, IL 60090, U.S.A. (72)発明者 レオン・ドウシャーメ アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 01040−1308 ホーリーオーク、セント ラル・パーク・ドライブ 166 (56)参考文献 特開 昭63−125842(JP,A) 特開 昭52−129857(JP,A) 特開 昭57−76168(JP,A) 特開 昭53−46552(JP,A) 特開 昭58−8847(JP,A) 実開 平1−98352(JP,U) 実開 昭64−49768(JP,U) 実開 昭62−8463(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16G 13/00 - 17/00 F16J 15/00 - 15/56

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のリンク組立体が連結されてなるチ
    ェーンであって、 隣合うリンク組立体の一方が、前記チェーンの長手方向
    と直交する方向に離間する第1の一対のプレートと、該
    第1の一対のプレートに圧嵌された中空円筒状ブシュと
    を有し、 前記隣合うリンク組立体の他方が、前記第1の一対のプ
    レートの外側で前記チェーンの長手方向と直交する方向
    に離間する第2の一対のプレートと、前記ブシュを貫通
    して該第2の一対のプレートに圧嵌されたピンとを有
    し、 前記第1のプレートと前記第2のプレートとの対向面の
    間に、前記ブシュと前記ピンの間の潤滑油の漏出経路を
    塞ぐように、前記潤滑油を保持する吸湿材を配設した、
    チェーン。
  2. 【請求項2】 複数のリンク組立体が連結されてなるチ
    ェーンであって、 隣合うリンク組立体の一方が、前記チェーンの長手方向
    と直交する方向に離間する第1の一対のプレートと、該
    第1の一対のプレートに圧嵌された中空円筒状ブシュと
    を有し、 前記隣合うリンク組立体の他方が、前記第1の一対のプ
    レートの外側で前記チェーンの長手方向と直交する方向
    に離間する第2の一対のプレートと、前記ブシュを貫通
    して該第2の一対のプレートに圧嵌されたピンとを有
    し、 前記ブシュの周囲にローラが設けられており、 前記第1の一対のプレートの内側に、前記ブシュと前記
    ローラの間の潤滑油の漏出経路を塞ぐように、前記潤滑
    油を保持する吸湿材を配設した、チェーン。
  3. 【請求項3】 前記吸湿材がフェルトである、第1項又
    は第2項のチェーン。
  4. 【請求項4】 前記吸湿材に予め潤滑油が含浸されてい
    る、第1項乃至第3項のいずれかに記載のチェーン。
  5. 【請求項5】 前記ブシュが焼結金属からなり、前記ブ
    シュに潤滑油が含浸されている、第1項乃至第4項のい
    ずれかに記載のチェーン。
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