JP3105419B2 - シールチェーン装置 - Google Patents

シールチェーン装置

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JP3105419B2
JP3105419B2 JP07024393A JP2439395A JP3105419B2 JP 3105419 B2 JP3105419 B2 JP 3105419B2 JP 07024393 A JP07024393 A JP 07024393A JP 2439395 A JP2439395 A JP 2439395A JP 3105419 B2 JP3105419 B2 JP 3105419B2
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敏男 西本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オートバイ等の動力伝
達用又はコンベヤ等の搬送用として用いられるシールチ
ェーン装置に係り、詳しくはシールチェーン装置のシー
ル部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、シールチェーンは、図23に示
すように、ピン3とブシュ4の間に封入した潤滑油を保
持すべく、外リンクプレート1と内リンクプレート2と
の間にリング状のシール部材(Oリング)17を挟持し
て構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがOリングによ
るシール部材を、大型のローラチェーンやコンベヤチェ
ーン等に適用しようとすると、こうした大型チェーンは
各部品の寸法精度が緩く、製作誤差も大きくなることに
よって、該シール部材のつぶし代を、図23(a)に示
すように中立状態にすることが難しくなり、以下のよう
な問題が生じる。即ち、シール部材17が図23(b)
に示すように、過度に圧壊されると、摩擦係数の高いシ
ール部材17が外リンクプレート1と内リンクプレート
2間でブレーキ様に作用して、双方のリンクの滑らかな
屈曲を阻害して、チェーンを硬直化すると共に、エネル
ギ損失を増大して伝達効率を低下し、更にシール部材1
7の寿命も短くなる。また、図23(c)に示すよう
に、シール部材17のつぶれ代が全く無くなると、外リ
ンクプレート1と内リンクプレート2間における該シー
ル部材17のシール機能が損なわれ、離反箇所18から
の油漏れが生じる。
【0004】そこで本発明は、摩擦によってリンクの滑
らかな屈曲を阻害することがなく、常に該リンクの動き
に追従することが出来、耐久性に優れたシールチェーン
装置を提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記事情に鑑
みてなされたものであって、このうち請求項1記載の発
明は、例えば図4ないし図15に示すように、ブシュ
(4)及びピン(3)を介して連結された外リンクプレ
ート(1)と内リンクプレート(2)を有し、前記外リ
ンクプレート(1)と内リンクプレート(2)間に形成
される第1の間隙(6)に第1のシール機構(10A)
を配設してなるシールチェーン装置(9)において、前
記第1のシール機構(10A)は、環状に設けられた低
摩擦性材料からなるシールプレート(62、63、6
4、65、66、67)と、弾性体からなる輪状の密封
材(72、73、74、75、75’)を有し、前記シ
ールプレートは、輪状に穿設形成された密封材保持溝
(62s〜65s)を有し、かつ前記密封材は、少なく
とも一対のリップ部(72b、73b、73c、74
b、75b、75b’)及び該リップ部の反対側に形成
されたフラット面(72a、73a、74a、75a、
75a’)を有し、前記密封材保持溝に、前記リップ部
が接触するように前記密封材を配置し、前記第1のシー
ル機構を、前記シールプレートが前記ブシュに圧入嵌合
されかつ前記密封材が前記フラット面を前記外リンクプ
レートに接するようにして配置することを特徴とする。
【0006】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のシールチェーン装置(9)において、前記ブシュ
(4)に回転自在に支持されたローラ(5)を有し、前
記内リンクプレート(2)と前記ローラ間に形成される
第2の間隙(7)に第2のシール機構(10B)を配置
し、前記第2のシール機構は、環状に設けられた低摩擦
性材料からなるシールプレート(82、83、84、8
5)と、弾性体からなる輪状の密封材(72、73、7
4、75、75’)を有し、前記シールプレートは、輪
状に穿設形成された密封材保持溝(62s〜65s)を
有し、かつ密封材は、少なくとも一対のリップ部(72
b、73b、73c、74b、75b、75b’)を有
し、前記密封保持溝に、前記リップ部が接触するように
前記密封材を配置し、前記第2のシール機構を、前記シ
ールプレートが前記ローラに圧入嵌合されかつ前記密封
材が前記リップ部の反対側を前記内リンクプレートに接
するようにして配置することを特徴とする。
【0007】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載のシールチェーン装置(9)において、例えば
図4、図5、図6に示すように、前記密封材保持溝(6
2s、82s)は断面V字状をなし、前記密封材(7
2)は該密封材保持溝(62s、82s)と対向するV
字状をなし得る形で互いに対して外を向く一対のリップ
部(72b、72b)を有することを特徴とする。
【0008】また、請求項4記載の発明は、請求項1又
は2記載のシールチェーン装置(9)において、例えば
図7、図8、図9に示すように、前記密封材(73)は
溝(73s)を挟んで互いに向き合う大リップ部(73
b)と小リップ部(73c)を有することを特徴とす
る。
【0009】また、請求項5記載の発明は、請求項1又
は2記載のシールチェーン装置(9)において、例えば
図10、図11、図12に示すように、前記密封材保持
溝(64s、84s)は断面V字状をなし、前記密封材
(74)は該密封材保持溝(64s、84s)の底部に
溝(74s)を挟んで配置される一対の大リップ部(7
4b、74b)と、該大リップ部(74b、74b)の
内方と外方のそれぞれに溝(74s、74s)を挟んで
配置される一対の小リップ部(74c、74c)を有す
ることを特徴とする。
【0010】また、請求項6記載の発明は、請求項1記
載のシールチェーン装置(9)において、例えば図1
3、図14、図15に示すように、前記密封材保持溝
(65s、85s)は断面半円状をなし、前記密封材
(75、75)は該密封材保持溝(65s、85s)よ
り小さな曲率半径の円弧を描く形で対向する一対のリッ
プ部(75b、75b’)を有することを特徴とする。
【0011】
【0012】また、請求項7記載の発明は、請求項1又
は2記載のシールチェーン装置(9)において、例えば
図19、図20、図21に示すように、前記密封材(7
7)には互いに向き合う一対のリップ部(77b、77
b)が、同心状に配置する形で2列に並べて形成される
ことを特徴とする。
【0013】なお、( )内の番号等は、図面における
対応する要素を示す、便宜的なものであり、従って、本
記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。以
下の作用の欄についても同様である。
【0014】
【作用】上記した構成により、請求項1記載の発明は、
チェーン屈曲動作時に密封材(72、73、74、7
5、75’)がシールプレート(62、63、64、6
5、66、67)、(62、82)、(63、83)、
(64、84)と少ない摩擦抵抗で円滑に摺動し、これ
により該密封材が外リンクプレート(1)と密着した状
態が維持される。この際、密封材はそのフラット面(7
2a、73a、74a、75a)が外リンクプレート
(1)に接して、広い接触面積により、密封材が外リン
クプレートと共回りすることを防止して、シール性を保
持すると共に、そのリップ部(72b、73b、73
c、74b、75b、75b’)がシールプレートの密
封材保持溝(62s〜65s)に接して、該シールプレ
ートが低摩擦性材料からなること及び保持溝に蓄えられ
た油脂の潤滑性を利用して、密封材が円滑にシールプレ
ートと相対摺動をして、密封材の性能を長期に亘って保
持し得る。
【0015】また、請求項2記載の発明は、ローラ
(5)と内リンクプレート(2)との間の第2の間隙
(7)にも、シールプレート及び密封材からなる第2の
シール機構(10b)を配置して、ローラの回転を阻害
することなく、ローラと内リンクプレートとの間の密封
状態を保持し得る。
【0016】また、請求項3記載の発明は、チェーンの
左右揺動により、第1及び第2の間隙(6)、(7)の
幅が大小したとき、密封材(72)は、リップ部(72
b、72b)の変形によって、密封材保持溝(62s、
82s)に浅く深く嵌合するよう追従変形し、この間フ
ラット面(72a)は外リンクプレート(1)又は内リ
ンクプレート(2)と接続した侭の状態を呈する。
【0017】また、請求項4記載の発明は、チェーンの
小さな動きに対しては小リップ部(73c)が迅速に変
形し、さらに大きな動きに対しては大リップ部(73
b)も大きく変形して、追従する。
【0018】また、請求項5記載の発明は、一対の大リ
ップ部(74b、74b)と小リップ部(74c、74
c)が並んだ分だけフラット面(74a)が幅広を呈
し、この結果、密封材(74)と外リンクプレート
(1)又は内リンクプレート(2)の密着性が増す。
【0019】また、請求項6記載の発明は、密封材(7
5)が密封材保持溝(65s、85s)に対してずれて
も、リップ部(75b)の曲率半径が該密封材保持溝
(65s、85s)より小さいことによって、該密封材
(75)とシールプレート(65、85)との摺動抵抗
が大きく変動することはない。
【0020】
【0021】また、請求項7記載の発明は、密封材(7
7)におけるシールプレート(67、87)と摺動する
部分として、4ヶのリップ部(77b、77b、77
b、77b)が並ぶ形になり、その分耐久性が向上す
る。
【0022】なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照
するためのものであるが、何等本発明の構成を限定する
ものではない。
【0023】
【実施例】以下、図面に沿って、本発明による実施例を
説明する。
【0024】本発明に適用し得るシールチェーン装置9
は、図22に示すように、内リンクプレート2、該内リ
ンクプレート2に一部外方に突出して圧入・固定されて
いるブシュ4及び該ブシュ4に回転自在に嵌挿されてい
るローラ5からなるローラリンク11と、外リンクプレ
ート1及び該外リンクプレート1にカシメ固定されてい
るピン3からなるピンリンク12とからなり、ローラリ
ンク11のブシュ4にピンリンク12のピン3が嵌合し
て無端状に構成されている。従って、外リンクプレート
1と内リンクプレート2は、ピン3とブシュ4を介して
互いに連結されている。
【0025】外リンクプレート1と内リンクプレート2
間にはシールすべき第1の間隙6が、また、内リンクプ
レート2とローラ5間にはシールすべき第2の間隙7が
それぞれ環状に形成されており、第1の間隙6にはシー
ル機構10Aが、外と内のリンクプレート1、2間に挟
持された形で、また、第2の間隙7にはシール機構10
Bが、内リンクプレート2とローラ5間に挟持された形
で、それぞれ設けられている。また、シールチェーン装
置9には、図1に示すように、前記ピン3とブシュ4の
間及びブシュ4とローラ5との間等に、グリース等の油
脂が充填され得る油脂充填空間13が、シール機構10
A、10Bによりシールされた形で、ピン3に設けられ
た洞部3bを介して給脂口3aと連通するよう設けられ
ている。
【0026】シール機構10Aは、図2(a)に示すよ
うに、ブシュ4の突出部4aの外側を環状に囲む形でこ
こに圧入された樹脂製又は複合素材で低摩擦係数のシー
ルプレート61と、該シールプレート61の図2(a)
における上面部に横断面形状四角形をなす形で輪状に穿
設形成された溝61sに嵌合された、弾性体からなる輪
状の密封材71とからなる。一方シール機構10Bは、
ローラ5の両端部(図1)においてブシュ4を輪状に包
囲するよう該ローラ5に圧入嵌合され前記シールプレー
ト61と同一素材からなるシールプレート81と、該シ
ールプレート81に前記溝61sと同形状に形成された
溝81sに嵌合された密封材71からなり、該シール機
構10Bの密封材は前記シール機構10Aの密封材71
と同一部材であるため、図中同一番号を附し、その説明
を省略する。なお、図1、図2、図3、図16、図1
7、図18に示すものは、請求項に規定したすべての構
成を備えていないが、説明の便宜上実施例として説明す
る。
【0027】密封材71は、図2(b)に示すように、
シールプレート61(又は81)の溝61s(又は81
s)からその上部が若干突出する形でその全体断面形状
が略円形に形成され、該全体断面の下部において断面丸
形の溝71sを形成する形の一対のリップ部71a、7
1aを有しており、各リップ部71aの先端は若干の円
みをなすように形成されている。なお、密封材71は、
外(又は内)リンクプレート1(又は2)とシールプレ
ート61(又は81)間に挟み込まれることにより、図
2(b)に示す矢印方向に圧縮力を付勢された形となっ
ており、従って、無負荷状態における密封材71はこれ
より若干図2上下方向に拡大した断面形状を呈する。
【0028】上記構成により、シールチェーン装置9の
使用時に外リンクプレート1、内リンクプレート2間で
屈曲が生じると、シール機構10Aは内リンクプレート
2と追従して外リンクプレート1と相対変位する形とな
る。(なおこの際、シール機構10Bはローラ5と追従
して内リンクプレート2と相対変位する。)このとき、
密封材71は、溝61s又は81s内においてシールプ
レート61又は81と円滑に摺動する。これは、シール
プレート61、81の摩擦抵抗が小さいためであり、加
えて、密封材71の溝71sに前記油脂充填空間13の
油脂が保留され、その先端の円みをもった曲率形状によ
り元来接触抵抗が少ないリップ部71a、71aを一層
潤滑するためである。なお、当該溝71sの油脂は外部
からの異物の進入を防止する効果もあり、これによりシ
ール性能の寿命アップも図られている。
【0029】一方、上記チェーンの屈曲時に、密封材7
1のリップ部71aと反対側は、外リンクプレート1又
は内リンクプレート2と接触しているが、該リンクプレ
ート1、2は特に研磨等の加工が施されたわけではない
ので、摺動抵抗大となり、従って密封材71とリンクプ
レート1、2は摺動しない。このため、密封材71はそ
のシール機能を維持したままで、且つ該密封材71がブ
レーキとして作用することなく、チェーンが自在に揺動
(外と内のリンクプレート1、2の相対屈曲動作)可能
となる。
【0030】また、シール機構10A、10Bは、左右
方向のチェーン揺動にも有効である。なお、シール機構
10A、10Bの機能は同様であるため、シール機構1
0Aを例にとって説明すれば、まず、シールチェーン装
置9は、図3(a)に示すように、外リンクプレート1
とシールプレート61の間に若干の間隙が有り、且つ密
封材71がその外周において外リンクプレート1と当接
し若干のつぶれ代がある状態を中立状態として設計され
る。この状態から、図3(b)に示すように、チェーン
の左右揺動(図3上下方向の移動)により、外と内のリ
ンクプレート1、2が相対的に接近すると、間隙6の幅
が狭くなり、溝61sから突出している形の密封材71
は、該外と内のリンクプレート1、2間で押し潰される
形となるが、この際、先端が円みをなすよう形成された
リップ部71a、71aは溝71sに向けて容易に変形
することが出来る。また、図3(c)に示すように、外
と内のリンクプレート1、2が相対的に離反すると、前
記間隙6の幅も広がる形となるが、このとき、密封材7
1は前記圧縮力を開放された弾性体が復元する形となる
ことに加え、リップ部71a、71aが溝71sを拡げ
る形で変形し、迅速且つ円滑に伸びる。
【0031】上記のように、密封材71は、単にその弾
性変形に頼るのみならず、溝71sを利用したリップ部
71aの変形及び変位によって、前記チェーンの左右揺
動に的確に追従することが出来る。このため、シール機
構10A、10Bのシール機能は、先に述べたチェーン
の屈曲時及び左右揺動時でも、常に損なわれることなく
保持される。また、密封材71は、その外周側及びリッ
プ部71a先端部と共に内周側(溝71s側)も円弧状
をなすことにより、変形時における応力集中が緩和され
るので、繰返しの変形にも耐え、耐久性が良い。
【0032】また、シール機構10A、10Bの第2の
例としては、図4(a)乃至(b)に示すように、断面
V字形の溝62s、82sを設けた環状のシールプレー
ト62、82を用いたものがある。溝62s、82sに
は、その断面が蝶ナット状に形成された輪状の弾性体か
らなる密封材72が嵌合されており、密封材72の溝6
2s(82s)より突出した側にはフラット面72aが
形成されている。また、密封材72の溝62s(82
s)に嵌合収容された側には、溝72sが形成され、該
溝72sを挟んで互いに対して外方に開く形をなしその
先端が円みを描くように形成された一対のリップ部72
b、72bが設けられており、これにより、リップ部7
2b、72bを接続する内面部72cは、比較的緩い曲
率半径の円弧状に形成されている。なお、本実施例のシ
ールプレート62、82には、図2(b)に示すよう
に、給脂溝62a、82aが、周方向に数箇所づつ穿設
形成されている。
【0033】従って、第2実施例によるシール機構10
A、10Bは、図5(a)に示すように、間隙6、7の
幅が中立状態で、外リンクプレート1とシールプレート
62、或いは内リンクプレート2とシールプレート82
が離反しているときも、各フラット面72aが外又は内
リンクプレート1、2と広い面積をもって接触する形と
なり、これにより、密封材72がリンクプレート1又は
2と共回りすることは防止される(即ちシール性が良
い)。この一方で、該密封材72は、図5(b)にその
詳細を示したリップ部72b、72bの先端円みをもっ
た形状と、大きな断面積の溝72sによってシールプレ
ート62(又は82)の溝62s(又は82s)に蓄え
られた油脂の潤滑性を利用して、シールプレート62、
82に対して円滑に相対摺動することが出来る。
【0034】また、チェーンの左右揺動によって、図6
(a)に示すように、間隙6、7の幅が狭くなると、外
リンクプレート1とシールプレート62、或いは内リン
クプレート2とシールプレート82が接近し、溝62s
(82s)底部とリンクプレート1、2間に嵌合拘束さ
れている密封材72は、図6上下方向に圧縮される形と
なる。この際、密封材72は、リップ部72b、72b
間に溝72sがあることによって、図6(b)に示すよ
うに左右のリップ部72b、72bが矢印方向に撓ん
で、図6(a)に示すようにシールプレート62、82
の底部まで入り込む形で、容易に弾性変形することが出
来る。また各リップ部72bの先端は円みをなす形状で
あるために、溝62s(82s)に対して変位しやす
く、このため、密封材72は、チェーンの左右揺動時
に、図5(a)乃至図6(a)に示すように、溝62s
(82s)に浅く或いは深く嵌合される形を呈しなが
ら、当該チェーンの揺動に追従移動し、常に好適に、間
隙6、7をシールすることが出来る。さらに、密封材7
2は、リップ部72b、72bを繋ぐ内面部72cの緩
やかな曲率形状によって、リップ変形時の応力集中が緩
衝される形となるため、繰返しの変形に対して高い耐久
性がある。
【0035】また、シール機構10A、10Bの第3の
例としては、図7(a)乃至(b)に示すように、その
断面が外周側片テーパ状をなす溝63s、83sをそれ
ぞれ輪状に設けた環状のシールプレート63、83を用
いたものがある。溝63s、83sには、前記第2実施
例の密封材72と同様のフラット面73aを有する弾性
体からなる密封材73が、輪状に嵌合装着されており、
フラット面73aの反対側(溝63s又は83sに嵌合
収納された側)には、溝73sを挟んだ形で内周側に大
リップ部73bが、また外周側に小リップ部73cが設
けられ、該大リップ部73bと小リップ部73cは円弧
状の内面73dによって接続されている。
【0036】従って、上記第3実施例では、密封材73
が図8(a)に示すように、フラット面73aによっ
て、外(又は内)リンクプレート1(又は2)と広い面
積をもって接触する形となり、これにより、密封材73
がリンクプレート1又は2と共回りすることは防止され
る(即ちシール性が良い)。一方で、シールプレート6
3、83との接触部、即ち大リップ部73bと小リップ
部73cの先端は円みをもった形状を呈し、また溝73
sは油溜りとなることによって、チェーンリンク屈曲動
作時に、密封材73とシールプレート63、83は円滑
に摺動することが出来る。
【0037】また、密封材73は、大リップ部73bが
Oリングとして機能し、小リップ部73cがダストシー
ルとして機能する形で、両方の機能を併せ持つ形とな
る。即ち、チェーンの左右揺動によって外リンクプレー
ト1、内リンクプレート2、ローラ5が相対的に接近離
反するとき、密封材73は弾性変形するが、このとき、
まず小さな変形に対しては、小リップ部73cが溝73
sに向けて撓む形で追従し、さらに大きな変形に対して
は、大リップ部73bも変形する形で追従する。従っ
て、図9(a)に示すように、間隙6、7が狭くなった
ときには、小リップ部73cが図9(b)に示すように
矢印方向に撓みながら速やかに変形し、次に大リップ部
73bが押し潰される形で、容易に大きく変形すること
が出来るので、チェーン揺動に対する追従性が高い。ま
た、小リップ部73cは溝63s(83s)のテーパに
沿ってスライドする形で変形するので、円滑なる変形が
可能である。さらに、密封材73は、溝63s(83
s)に向いた側のリップ部73b、73c及びこれらを
接続する内面73dの曲率形状によって、変形時の応力
集中が緩和され、耐久性が良いのは、前記密封材71、
72と同様である。
【0038】さらに、シール機構10A、10Bの第4
の例としては、図10(a)乃至(b)に示すように、
前記第2実施例による密封材72と同様のV字状の溝6
4s、84sをそれぞれ輪状に設けた環状のシールプレ
ート64、84を用いたものがある。溝64s、84s
には、これまで述べた実施例よりさらに幅広のフラット
面74aが形成された密封材74が、輪状に嵌合装着さ
れている。フラット面74aと反対側には、溝64s、
84sの各底部部分と接触する形で真中に2条の大リッ
プ部74b、74bが、その両側に、各1条づつの小リ
ップ部74c、74cが設けられ、合計4条のリップ部
が、各リップ部間に溝74sをそれぞれ形成した形で同
心状に配置されている。なお、各リップ部74b、74
cの先端74d(図11(b)参照)は、これまで述べ
た実施例のリップ部と同様に、円みを帯びた形状に形成
されている。
【0039】従って、密封材74は、図11(a)に示
すように、より幅広のフラット面74aをもって、一層
確実に外リンクプレート1又は内リンクプレート2と密
着する形となり、リンクプレート屈曲動作時にこれと該
密封材74が共回りすることが防止され、高いシール機
能が維持される。また、チェーンの左右揺動によって、
外リンクプレート1と内リンクプレート2とローラ5が
図12(a)に示すように接近し、間隙6、7が狭くな
ったときに、密封材74は、図12(b)に示すよう
に、4ヶのリップ部74b、74b、74c、74cが
少しづつ矢印方向に撓むだけで、容易に大きく変形し、
シールプレート64、84の溝64s、84sの底部分
まで入り込むよう適正に変形することが出来る。従っ
て、追従性が良い。
【0040】さらに、シール機構10A、10Bの第5
の例としては、図13(a)乃至(b)に示すように、
底部が円弧を描くように断面半円状に形成された溝65
s、85sをそれぞれ輪状に設けた環状のシールプレー
ト65、85を用いたものがある。溝65s、85sに
は、前記密封材74と同様に幅広のフラット面75aを
有する密封材75が嵌合されており、シ−ルプレート6
5(85)の溝65s(85s)に嵌合収容された側に
は、溝75sを挟んで互いに対して向き合い、その先端
が円みを描く形をなす一対のリップ部75b、75bが
設けられ、該リップ部75bの外周側はシールプレート
65(85)の溝65s(85s)より小さな曲率半径
の円弧を描くように形成されている。なお、第5実施例
による密封材の変形例として、図13(c)に示すよう
に、溝75s’が溝75sよりさらに丸に近い断面形状
を呈している密封材75’もある。
【0041】従って、第5実施例では、図14(a)乃
至(b)に示すように、第4実施例と同様に幅広のフラ
ット面75aをもって、一層確実に外リンクプレート1
又は内リンクプレート2と密着することが出来、密封材
75の共回り防止、即ち高いシール機能の維持がなされ
る。また、密封材75のリップ部75b、75bの外周
側は溝65s(85s)の底部より小さな曲率半径の円
弧状をなす形状を呈していることにより、密封材75と
シールプレート65(85)間での摺動は円滑に行なわ
れる。また、密封材75は、溝75sによってシールプ
レート65(85)の溝65s(85s)に大きな油脂
溜りを形成する形となるため、該密封材75、シールプ
レート65(85)間での摺動を一層円滑にする。さら
に、リップ部75bも溝65s(85s)も円弧状にな
っていることにより、チェーンが中立状態(チェーンの
外、内リンクが同一ライン上にある状態)からどちらか
にずれても、摺動抵抗が変動しない。なお、これ等のこ
とは、先に述べた変形例による密封材75’(断面形状
を図14(c)に図示)においても、フラット面を有
し、そのリップ部の外周側が密封材75と同一形状であ
ることにより、同様である。また、図14(d)や図1
4(e)に示すように、リップ部75b、75b’の外
周側に凹凸を形成し、一層摺動抵抗を減らした例もあ
る。
【0042】また、第5実施例では、チェーンの左右揺
動によって、外リンクプレート1と内リンクプレート2
とローラ5が図15(a)に示すように接近し、間隙
6、7が狭くなったときに、密封材75は、図15
(b)に示すように、溝75sに向けてリップ部75
b、75bが矢印方向に撓み、容易に追従変形すること
が出来るが、この際、リップ部75bは先端(図15下
端)側より根元(図15上部)の方が幅広になっている
ことにより、小さな変形は先端で受け、大きな変形は根
元近くで受けることが出来る。従って、無理なく変形出
来るので、耐久性が良い。また、密封材75’の場合
も、図15(c)に示すように、同様の変形追従性を示
す。
【0043】さらに、シール機構10A、10Bの第6
の例としては、図16(a)乃至(b)に示すように、
断面形状四角形の溝66s、86sを環状に設けたシー
ルプレート66、86を用いたものがある。溝66s、
86sには、前記密封材74、75と同様に幅広のフラ
ット面76aが形成された密封材76が嵌合されてお
り、密封材76は、溝66s、86sより僅かだけ幅狭
に形成された基部76bを、図16上部部分に有し、該
基部76bの内側と外側の側部76e、76eは、溝6
6s(86s)の側面と摺動自在となっている。一方、
密封材76の溝66s、86sに嵌合収容された側に
は、その先端が円みをなすように形成されたリップ部7
6cが、該リップ部76cより幅狭の撓み部76dを介
して基部76bに接続された形で設けられ、該基部76
bとリップ部76cによって溝76sが形成されてい
る。
【0044】従って、第6実施例では、図17(a)に
示すように、幅広のフラット面76aが外リンクプレー
ト1又は内リンクプレート2と確実に密着することとな
り、これにより、チェーン屈曲動作時の密封材76の共
回り防止、即ち高いシール機能の維持がなされる。ま
た、リップ部76cの先端は円みをなすように形成され
ているので、密封材76とシールプレート66(86)
は円滑に摺動し、チェーン屈曲動作が阻害されない。さ
らに、チェーンの左右揺動によって、外リンクプレート
1と内リンクプレート2とローラ5が図18(a)に示
すように接近し、間隙6、7が狭くなったときに、密封
材76は、図18(b)に示すように、撓み部76dを
介してリップ部76cが矢印方向に撓む形で、容易に追
従変形することが出来る。また、密封材76の変形時
に、基部76bの側部76e、76eは溝66s、86
sの側面と摺動して、該溝66s、86sに入り込む形
となるため、密封材76の傾きが防止される。従って、
安定したシール性が保持される。なお、図16乃至図1
8では、リップ部76cの先端が内方側(ブシュ側)を
向いた形の密封材76を示したが、リップ部の向きは外
向きであっても良い。
【0045】さらに、シール機構10A、10Bの第7
の例としては、図19に示すように、断面形状W状の溝
67s、87sが形成されたシールプレート67、87
を用いたものがあり、溝67s、87sには、リンクプ
レートと接触する側にフラット面77aが形成された密
封材77が嵌合されている。密封材77のフラット面7
7aと反対側には、互いに向き合う一対のリップ部77
b、77bが、同心状に配置する形で二列に並んで、即
ち、4条のリップ部77b、77b、77b、77bが
それぞれ先端円みをなす形で同心状に並んで形成されて
おり、該4条のリップ部77b、77b、77b、77
bによって、これ等の間には溝77s、77s、77s
が3条に形成されている。
【0046】従って、第7実施例では、図20(a)に
示すように、フラット面77aによって密封材77が外
リンクプレート1又は内リンクプレート2と密着してシ
ール性を維持する一方で、各リップ部77bがシールプ
レート67、87と摺動し、チェーン屈曲動作に追従す
るのは勿論であるが、リップ部77bが単一ではなく4
条あることにより、寿命が長く、また、大型のチェーン
への適用に適する。また、3条の溝77sにより、油脂
溜りが3重になるため、リップ部77bの潤滑性の向上
と、異物進入防止効果の向上となる。
【0047】なお、上述した実施例ではいずれの場合
も、シール機構10A、10Bに用いられる密封材のシ
ールプレートと接触する部分にリップ部が設けられてい
るものについて述べたが、密封材の断面形状は、その他
の形状であっても構わず、例えば、断面がV、X、Y字
状等に形成されていても良い。また、該密封材断面形状
に応じてシールプレートの溝形状も変更されて差し支え
ない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
請求項1記載の発明では、チェーン屈曲動作時に密封材
のフラット面が外リンクプレートに接し、かつそのリッ
プ部がシールプレートと少ない摩擦抵抗で円滑に摺動
し、これにより該密封材が外リンクプレートと密着した
状態が維持されることが出来、これにより、密封材が、
外リンクプレートや内リンクプレートに対してブレーキ
として作用することなく、常にシール性能を発揮するこ
とが出来る。従って、本発明によるシールチェーン装置
におけるチェーンリンクは摩擦力に阻害されることなく
滑らかに屈曲することが出来、また、密封材が摩擦によ
って消耗しないために、耐久性に優れる。また、第1の
シール機構を、シールプレートと密封材の両者を有する
構成としたことにより、密封材の断面形状を密封材保持
溝に対応した形に選択することが出来、Oリング状にす
る必要がなくなり、この結果、従来のOリングでは不可
避であったチェーンの揺れによってつぶし代が大小する
という問題を回避することが可能となり、これにより、
シール機構に起因したチェーンの硬直化、油漏れの問題
も解消される。この結果、チェーン潤滑用油脂の給油削
減を図りながら、防塵効果や環境汚染効果(油脂が飛び
散らずにキープされるので)が得られる。また、密封材
が露出していないので、水洗いにも耐えられる。また、
チェーン装置はその構造が簡単で、従来仕様に僅かの設
計変更を行なうだけで製作可能であり、上記した如く耐
久性も良いので寿命が長く、従って、汎用性にも優れ
る。
【0049】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載の発明の効果に加えて、ローラと内リンクプレート
との間に、密封材及びシールプレートを有する第2のシ
ール機構を配置したので、長期に亘って該第2のシール
機構のシール性を保持し得る。
【0050】また、請求項3記載の発明では、請求項1
又は2記載の発明の効果に加えて、チェーンの左右揺動
により、第1及び第2の間隙(6)、(7)の幅が大小
したとき、密封材(72)は、リップ部(72b)、
(72b)の変形によって、溝(62s)、(82s)
等の密封材保持溝に浅く深く嵌合するよう追従変形し、
この間フラット面(72a)が外リンクプレート(1)
又は内リンクプレート(2)と接続した侭の状態を呈す
ることが出来る。従って、密封材(72)はチェーンの
細かい動きにも迅速に追従変形することが出来る。そし
て、このように密封材(72)が変形しても、フラット
面(72a)は外又は内リンクプレート(1)、(2)
と常時密着した状態の侭であるため、該密封材(72)
が外又は内リンクプレート(1)、(2)と共回りする
ことは防止され、従って、シール性が高い。また、断面
V字状の密封材保持溝には、密封材との間に、多量の油
脂が保持されることになり、一層潤滑性及び異物浸入防
止効果に優れる。また、密封材(72)の一対のリップ
部(72b)、(72b)は互いに対して外を向くの
で、該一対のリップ部(72b)、(72b)間の内面
部は、緩やかに円弧を描く形に形成することが出来、こ
れにより、密封材変形時の応力集中を避け、該密封材の
疲労破断を防止し、耐久性を向上させることが出来る。
【0051】また、請求項4記載の発明では、請求項1
又は2記載の発明の効果に加えて、チェーンの小さな動
きに対しては小リップ部(73c)が迅速に変形し、さ
らに大きな動きに対しては大リップ部(73b)も大き
く変形するために、チェーンの動きに対して密封材が効
率的に追従変形することが出来る。このため、追従性が
高い。また、大リップ部(73b)、(73c)間の溝
(73s)が油溜りとなって円滑な摺動が図られること
は上述した請求項2、3記載の発明における密封材と同
様であり、フラット面(73a)が外又は内のリンクプ
レート(1)、(2)と密着する効果もあるため、シー
ル性を維持したままでの、チェーンの滑らかな屈曲が行
なわれる。
【0052】また、請求項5記載の発明では、請求項1
又は2記載の発明の効果に加えて、一対の大リップ部
(74b)、(74b)と小リップ部(74c)、(7
4c)が並んだ分だけフラット面(74a)が幅広を呈
し、この結果、密封材(74)と外リンクプレート
(1)又は内リンクプレート(2)の密着性が増す。従
って、一層シール性が良い。また、大小のリップ部は合
わせて4ヶとなるため、チェーンの細かな動きに対して
も追従変形しやすい。さらに、大小4ヶのリップ部(7
4b)、(74b)、(74c)、(74c)間には3
重に溝(74s)、(74s)、(74s)が配置し、
ここが油溜りとなるため、各リップ部(74b)、(7
4c)の摺動性に優れるのは勿論、異物浸入防止効果も
向上する。
【0053】また、請求項6記載の発明では、請求項1
又は2記載の発明の効果に加えて、密封材(75)が溝
(65s)、(85s)等の密封材保持溝に対してずれ
た場合でも、リップ部(75b)の曲率半径が該密封材
保持溝より小さいことによって、該密封材(75)とシ
ールプレート(65)、(85)との摺動抵抗が大きく
変動することはなく、従って、常に安定的に密封材(7
5)がシールプレート(65)、(85)に対して摺動
することが出来る。この結果、リップ部(75b)と反
対側のフラット面(75a)に、外又は内リンクプレー
ト(1)、(2)に対して滑るような力が働く懸念がな
く、常に該フラット面(75a)と外又は内リンクプレ
ート(1)、(2)は密着した状態となり、良好なシー
ル機能が維持される。なお、リップ部(75b)、(7
5b)間の溝(75s)は油溜りとなって潤滑性が得ら
れ、また、リップ部(75b)、(75b)の変形によ
りチェーンの揺れに対して常に好適な追従変形性が得ら
れることは勿論である。
【0054】
【0055】また、請求項7記載の発明では、密封材
(77)におけるシールプレート(67)、(87)と
摺動する部分として、4ヶのリップ部(77b)、(7
7b)、(77b)、(77b)が並ぶ形になり、その
分耐久性が向上する。また、大きな変形を吸収すること
が可能となる。また、フラット面(77a)は4ヶのリ
ップ部(77b)、(77b)、(77b)、(77
b)が並んだ分だけの幅広形状となるため、密封材(7
7)と外又は内リンクプレート(1)、(2)とは一層
確実に密着することとなり、これにより、一層高いシー
ル性が得られる。一方で、シールプレート(67)、
(87)と摺動する側は、そのそれぞれが先端を有する
形のリップ部(77b)となるため、円滑な摺動性があ
る。このため、大型のチェーンに適用した場合でも、高
いシール性と、円滑なるチェーン屈曲が得られる。ま
た、4ヶのリップ部(77b)、(77b)、(77
b)、(77b)によって3重の溝(77s)、(77
s)、(77s)が出来、そのそれぞれが油溜りとなる
ため、潤滑性及び異物浸入防止効果にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるシールチェーン装置の第1の実施
例を示す組付け断面図。
【図2】図1の一部拡大図であり、(a)はシール機構
部分の拡大図、(b)は密封材部分の拡大図。
【図3】図1に示すシールチェーン装置が揺動したとき
の密封材の変形状態を表す一連の図。
【図4】本発明によるシールチェーン装置の第2の実施
例を示す図であり、(a)は組付け断面図、(b)はシ
ール機構部分の拡大斜視図。
【図5】図4に示すシールチェーン装置における中立状
態の図であり、(a)はシール機構部分を示す図、
(b)は密封材の拡大断面図。
【図6】図4に示すシールチェーン装置における左右揺
動状態の図であり、(a)はシール機構部分を示す図、
(b)は密封材の拡大断面図。
【図7】本発明によるシールチェーン装置の第3の実施
例を示す図であり、(a)は組付け断面図、(b)はシ
ール機構部分の拡大斜視図。
【図8】図7に示すシールチェーン装置における中立状
態の図であり、(a)はシール機構部分を示す図、
(b)は密封材の拡大断面図。
【図9】図7に示すシールチェーン装置における左右揺
動状態の図であり、(a)はシール機構部分を示す図、
(b)は密封材の拡大断面図。
【図10】本発明によるシールチェーン装置の第4の実
施例を示す図であり、(a)は組付け断面図、(b)は
シール機構部分の拡大斜視図。
【図11】図10に示すシールチェーン装置における中
立状態の図であり、(a)はシール機構部分を示す図、
(b)は密封材の拡大断面図。
【図12】図10に示すシールチェーン装置における左
右揺動状態の図であり、(a)はシール機構部分を示す
図、(b)は密封材の拡大断面図。
【図13】本発明によるシールチェーン装置の第5の実
施例を示す図であり、(a)は組付け断面図、(b)及
び(c)はシール機構部分の拡大斜視図。
【図14】図13に示すシールチェーン装置における中
立状態の図であり、(a)はシール機構部分を示す図、
(b)及び(c),(d),(e)は密封材の拡大断面
図。
【図15】図13に示すシールチェーン装置における左
右揺動状態の図であり、(a)はシール機構部分を示す
図、(b)は密封材の拡大断面図。
【図16】本発明によるシールチェーン装置の第6の実
施例を示す図であり、(a)は組付け断面図、(b)は
シール機構部分の拡大斜視図。
【図17】図16に示すシールチェーン装置における中
立状態の図であり、(a)はシール機構部分を示す図、
(b)は密封材の拡大断面図。
【図18】図16に示すシールチェーン装置における左
右揺動状態の図であり、(a)はシール機構部分を示す
図、(b)は密封材の拡大断面図。
【図19】本発明によるシールチェーン装置の第7の実
施例を示す図であり、(a)は組付け断面図、(b)は
シール機構部分の拡大斜視図。
【図20】図19に示すシールチェーン装置における中
立状態の図であり、(a)はシール機構部分を示す図、
(b)は密封材の拡大断面図。
【図21】図19に示すシールチェーン装置における左
右揺動状態の図であり、(a)はシール機構部分を示す
図、(b)は密封材の拡大断面図。
【図22】本発明に係るシールチェーン装置の構成を示
す断面図。
【図23】従来のシールチェーン装置におけるOリング
の変形状態を示す一連の図。
【符号の説明】
1 外リンクプレート 2 内リンクプレート 3 ピン 4 ブシュ 5 ローラ 6 第1の間隙 7 第2の間隙 9 シールチェーン装置 10A、10B シール機構 61、62、63、64、65、66、67、81、8
2、83、84、85、86、87 シールプレート 61s、62s、63s、64s、65s、66s、6
7s、81s、82s、83s、84s、85s、86
s、87s 密封材保持溝(溝) 71、72、73、74、75、76、77 密封材 71a リップ部 71s 溝 72a フラット面 72b リップ部 73a フラット面 73b 大リップ部 73c 小リップ部 73s 溝 74a フラット面 74b 大リップ部 74c 小リップ部 74s 溝 75a フラット面 75b リップ部 75c 小リップ部 76a フラット面 76b 基部 76c リップ部 76d 撓み誘発部(撓み部) 77a フラット面 77b リップ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−238734(JP,A) 特開 平8−200452(JP,A) 実開 昭53−83936(JP,U) 実開 平6−76218(JP,U) 実開 平5−1717(JP,U) 特公 昭44−427(JP,B1) 実公 昭40−13772(JP,Y1) 米国特許4582366(US,A) 欧州特許出願公開587299(EP,A 1) 欧州特許出願公開601469(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16G 13/00 - 13/10 F16J 15/16 - 15/52

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブシュ及びピンを介して連結された外リ
    ンクプレートと内リンクプレートを有し、前記外リンク
    プレートと内リンクプレート間に形成される第1の間隙
    に第1のシール機構を配設してなるシールチェーン装置
    において、 前記第1のシール機構は、環状に設けられた低摩擦性材
    料からなるシールプレートと、弾性体からなる輪状の密
    封材を有し、 前記シールプレート、輪状に穿設形成された密封材保
    持溝を有し、かつ前記密封材は、少なくとも一対のリッ
    プ部及び該リップ部の反対側に形成されたフラット面を
    有し、前記密封材保持溝に、前記リップ部が接触するよ
    うに前記密封材を配置し、 前記第1のシール機構を、前記シールプレートが前記ブ
    シュに圧入嵌合されかつ前記密封材が前記フラット面を
    前記外リンクプレートに接するようにして配置すること
    を特徴とする、 シールチェーン装置。
  2. 【請求項2】 前記ブシュに回転自在に支持されたロー
    ラを有し、前記内リンクプレートと前記ローラ間に形成
    される第2の間隙に第2のシール機構を配置し、 前記第2のシール機構は、環状に設けられた低摩擦性材
    料からなるシールプレートと、弾性体からなる輪状の密
    封材を有し、 前記シールプレートは、輪状に穿設形成された密封材保
    持溝を有し、かつ密封材は、少なくとも一対のリップ部
    を有し、前記密封保持溝に、前記リップ部が接触するよ
    うに前記密封材を配置し、 前記第2のシール機構を、前記シールプレートが前記ロ
    ーラに圧入嵌合されかつ前記密封材が前記リップ部の反
    対側を前記内リンクプレートに接するようにして配置し
    てなる、請求項1記載のシールチェーン。
  3. 【請求項3】 前記密封材保持溝は断面V字状をなし、
    前記密封材は該密封材保持溝と対向するV字状をなし得
    る形で互いに対して外を向く一対のリップ部を有するこ
    とを特徴とする、請求項1又は2記載のシールチェーン
    装置。
  4. 【請求項4】 前記密封材は溝を挟んで互いに向き合う
    大リップ部と小リップ部を有することを特徴とする、請
    求項1又は2記載のシールチェーン装置。
  5. 【請求項5】 前記密封材保持溝は断面V字状をなし、
    前記密封材は該密封材保持溝の底部に溝を挟んで配置さ
    れる一対の大リップ部と、該大リップ部の内方と外方の
    それぞれに溝を挟んで配置される一対の小リップ部とを
    有することを特徴とする、請求項1又は2記載のシール
    チェーン装置。
  6. 【請求項6】 前記密封材保持溝は断面半円状をなし、
    前記密封材は該密封材保持溝より小さな曲率半径の円弧
    を描く形で対向する一対のリップ部を有することを特徴
    とする、請求項1又は2記載のシールチェーン装置。
  7. 【請求項7】 前記密封材には互いに向き合う一対のリ
    ップ部が、同心状に配置する形で2に並べて形成され
    てなる、請求項1又は2記載のシールチェーン装置。
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