JP3279142B2 - 高清浄性極低炭素鋼の精錬方法 - Google Patents

高清浄性極低炭素鋼の精錬方法

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JP3279142B2
JP3279142B2 JP22495195A JP22495195A JP3279142B2 JP 3279142 B2 JP3279142 B2 JP 3279142B2 JP 22495195 A JP22495195 A JP 22495195A JP 22495195 A JP22495195 A JP 22495195A JP 3279142 B2 JP3279142 B2 JP 3279142B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は清浄性に優れた極低
炭素鋼の溶製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】極低炭素鋼の溶製では現在、そのほとん
どの場合、転炉を用いて大気圧下で経済的に脱炭し得る
限界まで脱炭し、その後真空脱ガス装置を用いて減圧下
で、鋼中酸素または添加酸素源(取鍋内スラグ、吹き込
み酸化性ガスまたは鉄酸化物などの固体酸素)との反応
により目的の濃度まで脱炭し、その後脱酸剤を添加して
成分調整および介在物の低減処理を行う。
【0003】一般的に、転炉では吹錬終点の炭素重量濃
度が0.02〜0.10%になるまで脱炭する。しかし、この程
度まで脱炭すると炭素以外にも大量の鉄が酸化され、転
炉終点時のスラグ中のFeO 濃度が高くなる。このスラグ
の一部は出鋼時に溶鋼と共に取鍋へ流出する。真空脱ガ
ス装置で脱炭処理した後の上記状態において、Alによる
脱酸処理を行うと、スラグ中のFeO が溶鋼中の〔Al〕と
反応し、アルミナ系介在物が生成して溶鋼中に供給さ
れ、鋼の清浄性が低下してしまう。
【0004】特開平2-277711号公報には、表面欠陥発生
率が著しく減少した高清浄度極低炭素鋼の製造方法が示
されている。この方法は、転炉出鋼時あるいは出鋼後に
Alを添加してスラグ中のFeO 濃度を 0.2〜2.0 重量%と
し、その後、真空脱炭処理に際して処理開始時に酸素ガ
スを溶鋼1t 当たり0.14〜1.4Nm3添加し、炭素濃度が0.
003 重量%以下となった時期にAlを添加して真空処理を
5分以上継続することにより、高清浄度を達成するもの
である。
【0005】特開平3-158412号公報は、脱炭処理後の脱
酸処理において、スラグ中のFeO が溶鋼中の〔Al〕と反
応してアルミナ系介在物が生成し、極低炭素鋼の清浄性
が低下することに対する対策として、以下の方法を提案
している。
【0006】すなわち、真空脱炭処理における溶鋼のリ
ムド処理に続くAl添加によるキルド処理の初期段階で、
真空脱ガス処理中の取鍋内の溶鋼上に浮上しているスラ
グに、溶鋼中に発生する予測Al2O3 に対しCaO のモル比
率CaO/Al2O3 が0.5 〜2.0 の範囲になるようにCaO を添
加してスラグを改質するというものである。この方法で
は、上記の改質によって、スラグによる溶鋼中のAl2O3
の吸収能を向上させることができるとしている。
【0007】特開平6-116623号公報は、前記と同様の問
題点に対する対策として、以下の高清浄度極低炭素鋼の
溶製方法を提案している。
【0008】すなわち、RH環流式脱ガス装置による処
理以前に取鍋スラグに金属Al含有物質を添加して、取鍋
スラグ中のFeO 、MnO などの低級酸化物を還元し、その
後RH環流式脱ガス装置において環流開始後、直ちにMg
O が主たる成分であるフラックスを脱ガス槽内に添加し
た後、目標炭素濃度以下となるまで引き続き脱炭処理を
行い、更に脱酸用合金を添加して脱酸処理を行うもので
ある。この方法では、脱ガス槽内へのMgO 添加により、
溶鋼とスラグとの間にMgO 富化層を形成し、スラグ中の
未反応金属Alによる脱炭への悪影響を防止し、かつスラ
グ中の酸化鉄濃度上昇を防止できるとしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の各発明
方法では以下の問題点がある。
【0010】特開平2-277711号公報の方法では、真空脱
ガス装置で真空脱炭処理する前に溶鋼にAlを添加して脱
酸処理を行ない、スラグ中のFeO 濃度を 0.2〜2.0 重量
%としているために、不可避的に溶鋼中溶解酸素が低下
することが明示されている。
【0011】そして、脱炭のための酸素が不足すること
への対策として、酸素ガスの供給を行っている。
【0012】この酸素ガス供給量が適切でない場合、例
えば多すぎる場合には、鋼中炭素と反応しない未反応の
酸素が溶鋼中の〔Mn〕や〔Fe〕を酸化させ、Fe歩留まり
の低下やMn合金原単位の増加によるコスト上昇をもたら
す。さらに、スラグ中の FeOあるいはMnO の増加によ
り、スラグ中のFeO 濃度は真空脱炭前の 0.2〜2.0 重量
%よりも大きな値に増加し、溶鋼の清浄性への悪影響の
問題も生じる。一方、酸素供給量が少なすぎる場合に
は、当然脱炭不良となる。
【0013】しかしこの方法では、真空脱炭時に供給す
る酸素ガス量は0.14〜1.4Nm3/tと規定しているだけであ
り、かつ酸素ガス量の最小値と最大値とは10倍も違い、
各条件でどのように制御すべきかの指針も明記されてい
ない。
【0014】特開平3-158412号公報の方法では、溶鋼の
清浄性は向上しない。その理由は、Al添加前のスラグ組
成を全く考慮していないために、真空脱ガス装置におけ
るAlの添加後に生じる溶鋼中〔Al〕の再酸化を防止する
ことができないからである。
【0015】特開平6-116623号公報の方法では、脱炭速
度が低下して脱炭時間が延長し、場合によっては後続す
る工程の連続連続鋳造(連連鋳)とのマッチングに支障
が生じ、生産性の向上を達成することができない。脱炭
速度が低下する理由は、RH環流開始直後に脱ガス槽内
にMgO 主体のフラックスを添加するため、槽内の溶鋼表
面にMgO 主体のフラックス層が形成され、脱炭反応界面
積が減少するからである。この方法では、MgO 系フラッ
クスの望ましい添加量の範囲は、溶鋼1t 当たり1〜4
kgとされている。しかし、取鍋内のスラグ量およびスラ
グ組成を考慮していないために、上記添加量は最適範囲
とはなり得ていない。
【0016】本発明の目的は、上記課題を解決し、鋼の
清浄性の向上および脱炭速度を制御することによる生産
性の向上を両立させることができる極低炭素鋼の精錬方
法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、次の高
清浄性極低炭素鋼の精錬方法にある。
【0018】溶鋼を取鍋へ出鋼する際にスラグ改質剤を
添加し、その後真空脱ガス装置を用いて真空脱炭処理を
行う際に真空槽内の溶鋼に酸素ガスを吹き付けまたは吹
き込みにより添加し、脱炭処理終了後に真空槽内の溶鋼
に金属AlまたはAl合金を添加し、引き続き脱酸処理を行
い、次いでフラックスを添加する高清浄性極低炭素鋼の
精錬方法であって、下記〜の条件を満たすことを特
徴とする高清浄性極低炭素鋼の精錬方法。
【0019】スラグ改質剤を添加した後の取鍋内スラ
グの(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) を1〜2とする。
【0020】添加する酸素量X(Nm3/ton) は下記式
(1) の関係を満足させる。
【0021】 4・Y≦X≦10・Y・・・・・・・・・・・・・・(1) ただし、Y:真空脱炭前の溶鋼中炭素濃度(Wt%) フラックスはMgO を主体とするものを用いて真空槽内
の溶鋼に添加し、取鍋内スラグの(Wt%CaO)/(Wt%MgO) を
1〜5とする。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明方法を具体的に説明する。
【0023】まず、転炉などで溶製して望ましい炭素含
有量とした溶鋼を未脱酸または弱脱酸状態で取鍋へ出鋼
する。このとき、炉内スラグの一部は不可避的に取鍋内
へ流出する。この流出スラグは低級酸化物(FeO、MnO な
ど)を含有し、脱酸後に脱酸元素と反応して介在物を生
成し、溶鋼の清浄性を悪化させる。そこで、この流出ス
ラグ中の低級酸化物を事前に還元し、その濃度を低減す
る目的で、出鋼時の出鋼流または取鍋内スラグに金属Al
あるいはAl合金を含有するスラグ改質剤を添加する。
【0024】スラグ改質剤はAl:40Wt%+CaCO3:60Wt%また
はAl:50Wt%+Al2O3:40Wt%+CaO:10Wt%のような組成のもの
を用いる。金属AlまたはAl合金は、スラグ中の低級酸化
物の還元剤として含有させるものである。金属Alまたは
Al合金は還元力が強く、スラグ中の低級酸化物の低減に
有効な作用を有する。
【0025】次いで、真空脱ガス装置を用いて真空脱炭
処理を行う。本発明法で用いる真空脱ガス装置は、取鍋
全体を真空容器内に収納し、取鍋底部のポーラスプラグ
などから不活性ガスを吹き込むタンク脱ガス装置、取鍋
内溶鋼に浸漬管(上昇管、下降管)を浸漬して真空槽内
を真空排気し、片方の浸漬管から環流用不活性ガスを吹
き込むRH脱ガス装置など、溶鋼の脱炭および脱酸処理
ができるもので、かつ真空容器内あるいは真空槽内の溶
鋼へ酸素ガスを上吹きあるいは浸漬で供給することがで
きる装置およびフラックスの添加装置を備えておれば、
いかなる装置でもよい。
【0026】このような装置を用いて、次に〔C〕が0.
003Wt%未満になるまで真空脱炭処理を行う。
【0027】その後、金属AlまたはAl合金を添加し、引
き続き脱酸処理を行う。金属AlまたはAl合金に限定する
理由は、これらは還元力が強く、溶鋼中の溶存酸素を高
清浄性が達成できる値にまで低減することができるから
である。
【0028】次いで、真空脱ガス装置の上方から真空槽
内の溶鋼表面にMgO 主体のフラックスを添加し、取鍋内
スラグの(Wt%CaO)/(Wt%MgO) を調整して精錬を続行し、
高清浄性極低炭素鋼とする。
【0029】本発明方法は、上記一連の工程において更
に、前記〜の条件を満足させるものである。以下、
これらの条件の限定理由について説明する。
【0030】スラグ改質剤添加後の取鍋内スラグの(W
t%CaO)/(Wt%Al2O3):1〜2 上記(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) が溶鋼の清浄性に及ぼす影響
を検討するため、前記およびの2条件を満足した上
で、(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) と真空精錬終了後における溶
鋼中T.〔O〕との関係を調査した。このとき、MgO 主体
のフラックス組成はMgO:95Wt%-CaO:5Wt% とした。その
結果を図1に示す。
【0031】図1は、スラグ改質剤添加後の取鍋内スラ
グの(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) と真空精錬終了後における溶
鋼中T.〔O〕との関係を示す図である。
【0032】図示するように、(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) が
2を超えると、溶鋼中T.〔O〕は20ppm を超えて急激に
悪化する。これは、スラグの(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) が2
を超えると、スラグの流動性が悪化し、出鋼時のスラグ
改質が不十分となり、その結果、高濃度で低級酸化物(F
eO)+(MnO) を含有するスラグが取鍋内に残留するためで
ある。
【0033】一方、真空脱ガス装置でAlを添加した後に
は、脱酸生成物のアルミナがスラグ−メタル(溶鋼)界
面に付着し、界面での(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) が低下す
る。その結果、スラグ−メタル界面でのスラグの流動性
が高まり、取鍋内スラグ中の高濃度の(FeO) および(Mn
O) は溶鋼中の〔Al〕と反応し、アルミナ系介在物を生
成させる。また、スラグの介在物吸収能が低下し、溶鋼
中に浮遊するアルミナ系介在物のスラグへの捕捉および
吸収による分離が困難となる。さらに、連続鋳造末期に
取鍋内の溶鋼面高さが低下する際には、このような流動
性の高まったスラグが取鍋からタンディッシュへ流出
し、溶鋼汚染の原因となる。
【0034】(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) が低下して1未満に
なると図1に示すように、やはり溶鋼中のT.〔O〕は20
ppm を超えて急激に悪化することがわかる。これは、ス
ラグの(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) が1未満では、スラグ中の
(FeO) および(MnO) の活量が低下し、これらの低級酸化
物の反応性が低下し、そのため出鋼時のスラグ改質が不
十分となり、高濃度で(FeO)+(MnO) を含有するスラグが
取鍋内に残留するからである。
【0035】したがって、スラグ改質後の取鍋内スラグ
の(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) の範囲は、1〜2とする必要が
ある。
【0036】添加する酸素量X(Nm3/ton) :下記式
(1) 4・Y≦X≦10・Y・・・・・・・・・・・・・・(1) ただし、Y:真空脱炭前の溶鋼中炭素濃度(Wt%) 真空脱炭時の添加酸素量が多すぎると、過剰な酸素添加
により真空度が悪化して脱炭速度が低下するとともに、
過剰な酸素が溶鋼および溶鋼中の〔Mn〕を酸化してFeO
およびMnO が生成し、スラグ中の低級酸化物濃度が増加
する。一方、添加酸素量が少なすぎると、脱炭反応に必
要な酸素が不足し、脱炭反応が阻害される。
【0037】前記およびの2条件を満足した上で、
真空脱炭時の添加酸素量が脱炭速度および真空精錬終了
後における溶鋼中T.〔O〕に及ぼす影響を調査した結果
を、図2および図3により説明する。
【0038】図2は、脱炭速度定数Kと添加酸素量Xを
真空脱炭前の溶鋼中の炭素濃度Yで割った値X/Yとの
関係を示す図である。脱炭速度定数Kは、溶鋼中炭素濃
度の脱炭前の値C0 、脱炭後の値C1 および脱炭時間T
c を用いて、次の式で計算した。
【0039】K=ln(C0 /C1 )/Tc 図2から、X/Yの範囲が4〜10で高い脱炭速度定数K
が得られることがわかる。X/Yが10を超えると上述の
ように真空度が悪化し、脱炭速度が低下する。
【0040】一方、X/Yが4未満では、脱炭に必要と
なる酸素が不足し、やはり脱炭速度が低下する。具体的
には、X/Yの範囲を4〜10とすれば、高速連連鋳とマ
ッチングさせ得るための望ましい脱炭時間12分以下を達
成することができる。
【0041】さらに、図2に示すように、特開平2-2777
11号公報で示された添加酸素量の範囲0.14〜1.4Nm3/tを
逸脱した条件であっても、X/Yを適正化すれば良好な
脱炭速度が得られること、および特開平2-277711号公報
で示された適正添加酸素量0.375Nm3/tの条件であって
も、X/Yが適正でないと良好な脱炭速度が得られない
ことがわかる。
【0042】図3は、真空精錬終了後における溶鋼中T.
〔O〕と前記X/Yとの関係を示す図である。図3か
ら、X/Yが10を超えると、溶鋼中のT.〔O〕が20ppm
を超えて急激に悪化することがわかる。
【0043】したがって、望ましい脱炭時間を達成して
生産性を向上させること及び鋼の清浄性を確保すること
を両立させるには、更にX/Yを4〜10とする必要があ
る。
【0044】フラックスはMgO を主体とするものを用
い、真空脱ガス装置の上方から真空槽内の溶鋼表面に添
加し、取鍋内スラグの(Wt%CaO)/(Wt%MgO) を1〜5とす
る。
【0045】真空脱ガス装置上方からMgO 主体のフラッ
クスを添加した後の、取鍋内スラグの(Wt%CaO)/(wt%Mg
O) が溶鋼の清浄性に及ぼす影響を検討するため、前記
およびの2条件を満足した上で、(Wt%CaO)/(Wt%Mg
O) と真空精錬終了後における溶鋼中T.〔O〕との関係
を調査した。このとき、MgO 主体のフラックス組成はMg
O:95Wt%-CaO:5Wt% とした。その結果を図4に示す。
【0046】図4は、真空精錬終了後における溶鋼中T.
〔O〕とフラックス添加後の取鍋内スラグの(Wt%CaO)/
(Wt%MgO) との関係を示す図である。
【0047】図示するように、スラグの(Wt%CaO)/(Wt%M
gO) が1未満では、溶鋼中T.〔O〕は20ppm を超えて急
激に悪化する。この理由を以下に述べる。
【0048】スラグの(Wt%CaO)/(Wt%MgO) が1未満で
は、スラグ中のMgO 濃度が高くなりすぎるため、溶鋼中
に浮遊するアルミナ系介在物の捕捉及び吸収の効率も低
下し、溶鋼中T.〔O〕を十分に低減することができな
い。さらに、MgO 主体のフラックスの添加量が多くなり
すぎるため、溶鋼の温度低下が著しくなり、成品品質が
低下する。この温度低下を補償するために、例えばRH
真空脱ガス装置でAl添加後に酸素吹き昇熱を実施すると
アルミナ系介在物が生成し、やはり成品品質が低下す
る。また、温度低下を補償するために事前に転炉出鋼温
度を上昇させると、転炉寿命の低下が著しくなり、耐火
物のコストアップとなる。
【0049】一方図4から、スラグの(Wt%CaO)/(Wt%Mg
O) が5を超えると、やはり溶鋼中T.〔O〕は20ppm を
超えて急激に悪化する。これは、この条件ではMgO 主体
のフラックス添加によるスラグ流動性の低減効果が小さ
くなり、スラグ中の低級酸化物(FeO、MnO)と溶鋼中の
〔Al〕との反応を抑制することができないため、アルミ
ナ系介在物の生成を抑制することができないからであ
る。
【0050】したがって、MgO 主体のフラックスを添加
し、その後の取鍋内スラグの(Wt%CaO)/(Wt%MgO) を1〜
5とする必要がある。
【0051】本発明方法では、さらに以下の条件を満足
させることが望ましい。
【0052】転炉などからの出鋼時の溶鋼中炭素濃度の
範囲は、0.02〜0.08Wt%とするのが望ましい。この範囲
が転炉での経済的な脱炭限界である。これよりも低い炭
素濃度まで転炉で脱炭すると、転炉内で溶鋼中の炭素だ
けでなく鉄やMnの酸化が生じ、スラグ中の低級酸化物の
濃度が増大する。このスラグは転炉からの出鋼流と共に
取鍋内に流入し、取鍋内スラグ中の低級酸化物が非常に
高くなる。したがって、真空脱炭処理前のスラグ改質処
理によりスラグ中の (Wt%FeO)+(Wt%MnO)を低減すること
が難しくなる。
【0053】脱酸時の溶鋼中の望ましいsol.Al濃度は0.
01Wt% 以上、更に望ましいのは0.03Wt% 以上 0.1Wt% 以
下である。スラグ中の(FeO) を還元するためには、溶鋼
中のsol.Al濃度が或る程度以上必要であるためである。
sol.Alが0.01Wt% 未満では、Alの還元力が弱く、スラグ
中の(FeO) を1Wt% 以下に低減することができない。
【0054】一方、sol.Alが0.03Wt% 以上あれば、スラ
グ中の(FeO) の還元速度は向上し、脱酸時間を短縮する
ことができる。
【0055】添加する酸素としては、純酸素、二酸化炭
素、Ar-O2 混合ガスあるいは N2-O2混合ガス等の酸化性
ガスを用い、添加方法としては、吹き付けあるいは吹き
込みのいずれかを用いる。純酸素以外の場合は、各々の
添加ガス中に含まれる酸素純分換算値を使用する。二酸
化炭素の場合には、CO2 →CO+ 1/2・O2 の反応が
生じるとして酸素純分換算値を求める。
【0056】上記の吹き付けの場合は、真空槽内に設け
た昇降ランスあるいは真空槽(浸漬管)内壁に設けた斜
め上吹き羽口から行ってもよい。吹込みを行う場合に
は、真空槽(浸漬管)内壁に設けた浸漬羽口あるいは取
鍋溶鋼内に浸漬可能な昇降ランス羽口から行ってもよ
い。
【0057】添加するMgO 主体のフラックスの望ましい
組成は、MgO 含有率で50Wt% 以上100 Wt% 以下である。
50Wt% 未満では、スラグの(Wt%CaO)/(Wt%MgO) を1〜5
とするのに必要なフラックス量が増大しすぎる。このフ
ラックス中には 0.1〜40Wt%程度のCaO が含まれていて
もよい。さらに、SiO2、FeO およびMnO も含まれていて
もよいが、これらの含有率は合計で5wt% 以下とするの
が望ましい。これを超えると、添加フラックス中のこれ
らの酸化物が溶鋼中の〔Al〕と反応し、アルミナ系介在
物を生成させる。
【0058】MgO 主体のフラックス粒径の望ましい範囲
は 0.1〜10mmである。粒径が0.1 mm未満で小さすぎる
と、溶鋼中に浮遊し続けるため、フラックス起因の介在
物となる。その反対に粒径が10mmを超えて大きすぎる
と、添加フラックスが取鍋内スラグ全面に広がらず、添
加位置近傍に集積してしまう。
【0059】フラックスの添加方法は、真空槽内の溶鋼
に対して行うことができれば、(a)真空脱ガス装置上部
バンカーからの落下、(b) 真空脱ガス装置内の昇降ラン
スからの上吹き、(c) 真空脱ガス装置側壁から溶鋼への
上吹きまたはインジェクション、(d) 取鍋内溶鋼に浸漬
した昇降ランスからのインジェクション、のうちのいず
れでもよい。
【0060】取鍋内スラグ量の望ましい上限は、精錬の
全期をとおして15kg/t、さらに望ましいのは10kg/tであ
る。スラグ量が多いと低級酸化物の絶対量が大きくな
り、溶鋼中の〔Al〕の再酸化を抑止しきれない。また、
スラグ量が多いとMgO 主体のフラックス添加必要量が大
きくなりすぎる。一方、取鍋内スラグ量の望ましい下限
は1kg/tである。これ未満では、溶鋼中のアルミナ介在
物の吸収能が容易に飽和してしまう。
【0061】
【実施例】転炉で〔C〕が0.02〜0.08Wt% になるまで粗
脱炭した溶鋼(転炉終点温度1640〜1670℃)を250ton取
鍋に出鋼した。その際に不可避的に転炉から取鍋内に流
出したスラグを改質するために、金属Alを含有する下記
組成のスラグ改質剤2kg/tonを添加した。
【0062】このときの取鍋内スラグ量は、出鋼時に転
炉スラグストッパーを利用するか、または出鋼後にスラ
グドラッガーを利用して制御した。
【0063】その後、下記真空脱ガス処理装置および条
件で真空脱炭処理を行い、炭素濃度を0.003 Wt% 以下に
なるまで低下させた。その際、真空脱炭初期に所定の酸
素ガスを真空槽側壁に設けた上吹き羽口から吹き付け
た。
【0064】(スラグ改質剤の化学組成) Al:40Wt% 、
CaCO3:60Wt% (真空脱ガス処理装置)2本(上昇管および下降管)の
浸漬管を有する真空槽を取鍋内の溶鋼に浸漬し、真空槽
内を真空排気した状態で上昇管から溶鋼リフトポンプ用
の不活性ガス(Ar)を吹込み、溶鋼を環流させる真空脱
ガス処理装置。浸漬管の内径はいずれも660mm とした。
【0065】(処理条件)環流用Arガス流量:2000Nリ
ットル/min、真空度 :1〜2Torr 真空脱炭後に金属AlまたはAl合金を添加し、その脱酸処
理中に、MgO :100Wt%のフラックスを真空槽上方のバン
カーから自然落下により真空槽内溶鋼表面に添加した。
【0066】真空脱ガス装置での処理終了後に連続鋳造
装置でスラブとし、所定の圧延処理を行い厚さ0.9 mmの
成品コイルとした。超音波探傷法により、成品コイルの
疵検査を行い、成品疵指数を求めた。
【0067】〔実施例1〕出鋼時のスラグ改質により、
取鍋内スラグの(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) の範囲を1〜2と
した。また、出鋼時に転炉スラグストッパーを利用し、
真空脱炭前の取鍋内スラグ量を全てのヒートで10kg/t以
下とした。
【0068】次いで、酸素添加量Xを種々変更し、脱炭
時間に及ぼすX/Yの影響を調査した。
【0069】脱炭終了後の金属Al添加に引き続いて、Mg
O :100Wt% のフラックスを真空脱ガス装置上方から添加
し、取鍋内スラグの(Wt%CaO)/(Wt%MgO) の範囲をを1〜
5とした。
【0070】表1に以上の条件および結果を示す。成品
疵指数はヒートNo.1の結果を基準とした。
【0071】
【表1】
【0072】表1から、X/Y=4〜10の関係を満たせ
ば12分以下の時間で脱炭できること、X/Yが4〜10の
範囲外では脱炭時間が長くなることがわかる。さらに、
X/Yが10以下では真空精錬終了後のT.〔O〕は20ppm
以下、成品疵指数も1.2 以下と良好であった。一方、X
/Yが10を超えたヒートでは成品疵指数は4以上と悪化
した。
【0073】したがって、成品疵指数を1.2 以下にする
ためには、X/Yは10以下にする必要がある。ただし、
X/Yが4未満では成品疵指数は良好なものの、真空脱
炭に時間がかかりすぎてしまうために、連続鋳造とのタ
イミングが合わず、生産性が低下した。
【0074】以上から、脱炭速度上昇の確保および成品
疵の低減の両者を満足させるには、X/Yの範囲は4〜
10とする必要があること明らかである。
【0075】〔実施例2〕X/Yを4〜10とした条件
で、脱炭終了後の金属Al添加に引き続いて、MgO :100
Wt% のフラックスを真空脱ガス装置上方から添加し、取
鍋内スラグの(Wt%CaO)/(Wt%MgO) を1〜5とした。
【0076】この条件の下で、出鋼時のスラグ改質によ
る取鍋内スラグの(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) を種々変更し、
清浄性との関係を調査した。表2に以上の条件および結
果を示す。成品疵指数はヒートNo.14 の結果を基準とし
た。
【0077】
【表2】
【0078】表2から、真空精錬終了後のT.〔O〕を20
ppm 以下として鋼の清浄性を向上させ、かつ成品疵指数
を1.0 以下にするためには、(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) =1
〜2を満足する必要があることがわかる。
【0079】〔実施例3〕出鋼時のスラグ改質により、
取鍋内スラグの(Wt%CaO)/(Wt%Al2O3) を1〜2とし、酸
素添加条件X/Yは4〜10とした。また、出鋼時に転炉
スラグストッパーを利用し、真空脱炭前の取鍋内スラグ
量を全てのヒートで10kg/t以下とした。
【0080】以上の条件で、脱炭終了後の金属Al添加に
引き続いて、MgO を主体とするフラックス(MgO:95Wt%-
CaO:5Wt%)を真空脱ガス装置上方から添加し、取鍋内ス
ラグの(Wt%CaO)/(Wt%MgO) を種々変更し、鋼の清浄性お
よび成品疵に及ぼす影響を調査した。表3に以上の条件
および結果を示す。成品疵指数はヒートNo.24 の結果を
基準とした。
【0081】
【表3】
【0082】表3から、(Wt%CaO)/(Wt%MgO) =1〜5の
関係を満たせば、真空精錬終了後のT.〔O〕を20ppm 以
下に低下させて清浄性を向上させるとともに、成品疵指
数を1.0 以下の低位にすることができることがわかる。
【0083】
【発明の効果】本発明方法では真空脱炭時の脱炭速度が
低下しない。脱炭時間の短縮による生産性向上と極低炭
素鋼の清浄性の著しい向上とを両立させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】スラグ改質剤添加後取鍋内スラグの(Wt%CaO)/
(Wt%Al2O3) と真空精錬終了後溶鋼中T.〔O〕との関係
を示す図である。
【図2】脱炭速度定数Kと添加酸素量Xを真空脱炭前の
溶鋼中の炭素濃度Yで割った値X/Yとの関係を示す図
である。
【図3】真空精錬終了後溶鋼中T.〔O〕とX/Yとの関
係を示す図である。
【図4】真空精錬終了後溶鋼中T.〔O〕とフラックス添
加後取鍋内スラグの(Wt%CaO)/(Wt%MgO) との関係を示す
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C21C 7/10 C21C 7/00 C21C 7/04 C21C 7/068 C21C 7/076

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶鋼を取鍋へ出鋼する際にスラグ改質剤を
    添加し、その後真空脱ガス装置を用いて真空脱炭処理を
    行う際に真空槽内の溶鋼に酸素ガスを吹き付けまたは吹
    き込みにより添加し、脱炭処理終了後に真空槽内の溶鋼
    に金属AlまたはAl合金を添加し、引き続き脱酸処理を行
    い、次いでフラックスを添加する高清浄性極低炭素鋼の
    精錬方法であって、下記〜の条件を満たすことを特
    徴とする高清浄性極低炭素鋼の精錬方法。 スラグ改質剤を添加した後の取鍋内スラグの(Wt%CaO)
    /(Wt%Al2O3) を1〜2とする。 添加する酸素量X(Nm3/ton) は下記式(1) の関係を満
    足させる。 4・Y≦X≦10・Y・・・・・・・・・・・・・・(1) ただし、Y:真空脱炭前の溶鋼中炭素濃度(Wt%) フラックスはMgO を主体とするものを用いて真空槽内
    の溶鋼に添加し、取鍋内スラグの(Wt%CaO)/(Wt%MgO) を
    1〜5とする。
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