JP3271157B2 - 新規な抗体、それを含むレニン活性物質及びそれを用いたプロレニン測定試薬 - Google Patents

新規な抗体、それを含むレニン活性物質及びそれを用いたプロレニン測定試薬

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヒトプロレニンと
結合して免疫複合物を形成しうる新規なヒトプロレニン
のプロフラグメント(以下pfと略す)のN末端ペプチ
ド抗体、その抗体がヒトプロレニンと結合して形成され
たレニン活性物質及びそれらを用いた測定試薬に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】プロレニンは、主として腎臓において、
完熟型レニンの前駆体すなわち完熟型レニンに43個の
アミノ酸単位からなるプロフラグメントが結合したもの
として産生される酵素活性を示さない物質であり、糖尿
病患者が血管障害症を合併すると、その重症度に応じて
血中のヒトプロレニン値が上昇し、治療が成功するとこ
の上昇した血中ヒトプロレニン値が低下することから、
血中ヒトプロレニン値は糖尿病性血管障害のマーカーと
して提案されている[ザ・ニューイングランド・ジャー
ナル・オブ・メディスン(N.Eng.J.Me
d.),第312巻,第1412〜1417ページ(1
985)、「東女医大誌」,第60巻,第342〜35
0ページ(1990)、「クリニカル・インベスティゲ
ータ(Clin.Investig.)」,第71巻,
第3〜6ページ(1993)]。
【0003】このため、ヒト血漿中のプロレニン値を測
定する方法がこれまでにいくつか提案されているが、ヒ
ト血漿中には酵素タンパクとしての完熟型レニンと完熟
型レニンの前駆体で酵素学的に不活性なヒトプロレニン
が存在するため、血漿中のヒトプロレニンをあらかじめ
低温下で酸により部分的に活性化し、トリプシンを用い
て完熟型レニンに変換したのち総レニン量を酵素学的方
法で、総レニン活性量として、あるいは免疫学的方法で
総活性レニン量として求め、別にレニン活性量を酵素学
的方法又は活性レニン量を免疫学的方法で求め、前者と
後者との差としてヒトプロレニン量を算出するという間
接的な手段をとらなければならなかった。
【0004】なお、ここで完熟型レニンとは、プロレニ
ンのプロフラグメント部がプロセッシング酵素により切
り離された構造体で、酵素活性部位が開放されているの
でレニン活性を示すものであり、またレニン活性とは、
酵素タンパクである完熟型レニンの本質的機能の酵素活
性能すなわちレニン基質(アンジオテンシノーゲン)に
特異的に作用してアンジオテンシンI(AngI)を産
出する性能である。
【0005】ところで、最近不活性なヒトプロレニンが
低分子レニン阻害剤と結合することを利用してこれを開
放型構造に変換する方法が見出された結果、レニン活性
部位近傍を特異的に認識するモノクローナル抗体とヒト
プロレニン及び完熟型レニンの両者を認識するモノクロ
ーナル抗体を用いた免疫学的方法により総活性レニン量
を測定することが可能となり、またレニン阻害剤を添加
することなく活性レニン量を測定し、総活性レニン量と
の差からヒトプロレニン量を算出する方法が開発された
[「クリニカル・ケミストリー(Clin.Che
m.)」,第42巻,第1051〜1063ページ(1
996)]。この方法は、従来のトリプシン活性化酵素
学的総レニン活性測定法(トリプシン活性化法)に比
べ、トリプシンによるヒトプロレニン及び完熟型レニン
の過度の分解を抑制しうるという利点があり、またトリ
プシン活性化法との相関も良好であるが、血中プロレニ
ン値が上昇する糖尿病症例では活性レニン値が真正のレ
ニン活性値より高く与えられるという欠点がある。しか
もこの方法においては、総活性レニン量と活性レニン量
とをその都度測定しなければならないという煩雑さもあ
る。
【0006】そのほか、直接法として、ヒトプロレニン
のpfのC端部すなわち29〜43番目のアミノ酸単位
を抗原として認識するモノクローナル抗体とヒトプロレ
ニン及び完熟型レニンの両者を認識するレニンモノクロ
ーナル抗体を利用する免疫学的測定法も知られている
[「ジャーナル・オブ・クリニカルエンドクリノロジー
・アンド・メタボリズム(J.Clin.Endocr
inol.Metab.),第75巻,第617〜62
3ページ(1992)」]。
【0007】この方法は、トリプシン活性化法と非常に
よい相関性を示す上に、健常人の血中プロレニン値の測
定にも利用しうるほどの高い感度を有するという長所が
あるが、測定値がトリプシン活性化法に比べ約80%と
低い値を示す傾向があり、特にヒトプロレニン値が高い
疾患においてこの傾向が大きくなる上に、レニンモノク
ローナル抗体の認識部位が不明であるという欠点を有し
ている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来のトリプシン活性化法、レニン阻害剤を用いる活性
化総活性レニン測定による間接的ヒトプロレニン測定法
及びヒトプロレニンのpfC末端部を抗原として認識す
る抗体を利用する直接免疫測定法がもつ欠点を克服し、
糖尿病性血管障害の発症を正確かつ簡単に検知しうるプ
ロレニン測定試薬を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、先に43
個のアミノ酸単位からなるヒトプロレニンのpf部位を
特異的に認識する抗体を用いたヒトプロレニン測定試薬
を開発したが(特開平8−285852号公報)、さら
に研究を重ねた結果、ヒトプロレニンのpfN末端の1
〜15個のアミノ酸単位からなるペプチドを抗原として
特異的に認識する高親和性の抗体を得ることにはじめて
成功し、かつこのpfN末端抗体がヒトプロレニンと結
合してレニン活性物質を形成し、これにAngI競合酵
素免疫測定法[「クリニカル・アンド・エスペリメンタ
ル・ハイパーテンション−セオリーアンドプラクティス
(Clin.and Exper Hyper.−Th
eory and Practice)」,第A12
巻,第83〜95ページ(1990)]を利用すれば血
中プロレニン値を正確に測定しうることを見出し、この
知見に基づいて本発明をなすに至った。
【0010】すなわち、本発明は、ヒトプロレニンプロ
フラグメントのN末端ペプチド中少なくとも1番目のロ
イシンから15番目のアルギニンまでのアミノ酸単位を
含むペプチドを抗原として特異的に認識することを特徴
とするヒトプロレニンのpfN末端ペプチド抗体、この
抗体とヒトプロレニンとの結合体からなるレニン活性物
質及びこれらを活性成分としたプロレニン測定試薬を提
供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のヒトプロレニンのpfN
末端ペプチド抗体は、例えば次のようにして調製するこ
とができる。すなわち、先ずヒトプロレニンのpfN末
端ペプチドに相当するアミノ酸単位Leu−Pro−T
hr−Asp−Thr−Thr−Thr−Phe−Ly
s−Arg−Ile−Phe−Leu−Lys−Arg
からなるペプチドを固相ペプチド合成したのち、これを
架橋剤例えばマレイミド化合物を用いてキャリアータン
パク例えばウシ血清アルブミン、卵白アルブミン、キー
ホールリンペットヘモシアニンなどと結合させ免疫抗原
とする。
【0012】次いで、それぞれの免疫抗原をフロイント
の完全アジュバントとよく混合し、成熟家兎(体重約
2.5kg)に投与し、免疫する。この免疫操作は2週
間間隔で行い、5回目以降に耳周縁静脈より少量採血
し、その抗体価を調べ、十分に抗体価が上昇した時点で
全採血を行い、抗血清を得る。次にこの抗血清を塩析
し、DEAEセルロースクロマトグラフィー処理するこ
とにより、pfN末端ペプチド抗体IgGが得られる。
この際、家兎に免疫抗原を免疫してポリクローナル抗体
を得る代りに、これまで知られている方法に従い、免疫
抗原をマウスに免疫してモノクローナル抗体を調製する
こともできる。
【0013】前記のようにして得たpfN末端ペプチド
抗体IgGについて280nmの吸光度に基づきタンパ
ク量(IgG分子量150,000として)を算出した
ところ2.6mg/mlであった。このpfN末端ペプ
チド抗体は、ヒトプロレニンに対し、高い親和性を示
し、またpfN末端部に対し特異的に作用する抗体であ
る。
【0014】次に、このpfN末端ペプチド抗体をヒト
プロレニンと結合させると、酵素活性すなわちレニン活
性を示す物質が得られる。このレニン活性物質は例えば
以下のようにして調製することができる。
【0015】すなわち、先ずヒトプロレニン液に、ウシ
血清を含む生理的食塩水で希釈したpfN末端ペプチド
抗体を加え、4℃の温度において16〜24時間反応さ
せる。次いでこの反応液に、ヒトレニン基質として羊ア
ンジオテンシノーゲン液を加え37℃において15分間
反応させたのち、氷冷して反応を停止させる。
【0016】このようにして得たレニン活性物質につい
て、そのAngI産生能力をヒトプロレニンをトリプシ
ンで活性化したものと対比させて測定したところ、pf
N末端ペプチド抗体はその希釈度に対応してレニン活性
が変化することが分った。
【0017】すなわち、図1は、本発明のヒトプロレニ
ンpfN末端ペプチド抗体の例について、それをヒトプ
ロレニンと反応させた際における濃度と反応液の吸光度
(OD450nm)との関係を示すグラフであるが、こ
の図より本発明のヒトプロレニンpfN末端ペプチド抗
体は、ヒトプロレニンに対し高い親和性を示すことが分
る。また、図2は、本発明のヒトプロレニンpfN末端
ペプチド抗体をpfN末端合成ペプチドと混合したとき
のペプチド濃度と吸光度(OD450nm)との関係を
示すグラフであるが、この図より、ヒトプロレニンとヒ
トプロレニンpfN末端ペプチド抗体との結合は、pf
N末端合成ペプチドにより完全に阻害されること、すな
わちヒトプロレニンに対し、特異的な作用を示すことが
分る。
【0018】次に、図3はヒトプロレニンと本発明のヒ
トプロレニンpfN末端ペプチド抗体とを反応させた結
合体の1例についてのレニン活性を、ヒトプロレニンを
トリプシンで活性化したレニン活性を100%とした相
対値により、抗体希釈倍数の関数として示した棒グラフ
であって、これによると上記の結合体がレニン活性を発
現し、しかもこの活性はヒトプロレニンpfN末端ペプ
チド抗体の使用量に依存することが分る。
【0019】また、ヒトプロレニンpfN末端ペプチド
抗体IgGとヒトプロレニンとの結合体をゲルろ過高速
液体クロマトグラフィーを用いて分画し、各分画の酵素
活性を測定したところ、図4の実線に示す結果が得られ
た。同様にヒトプロレニンをゲルろ過し、pfN末端ペ
プチド抗体及び酵素標識プロテインAを用いて酵素免疫
測定した結果を図4の破線として示す。
【0020】この図4と図5(溶出時間と分子量との関
係を示すグラフ)から明らかなように結合体の酵素活性
の大部分は溶出時間12〜12.5分の分画で認めら
れ、酵素免疫測定によるヒトプロレニンは溶出時間1
6.5〜17分の分画で認められた。このことから、ヒ
トプロレニン(分子量43〜50KD)とヒトプロレニ
ンpfN末端ペプチド抗体IgG(分子量150KD)
との結合体(分子量200〜240KD)が酵素活性を
発現していることが分る。
【0021】さらに、図6は、前記結合体を用いて、ヒ
トプロレニンを測定した値と、トリプシン活性化法によ
り測定した値との相関関係を示すグラフであるが、これ
によると、両者は非常に良好な相関性(γ=0.98
6)を示すことが分る。この結合体をプロレニン測定試
薬として用い、濃度の異なるヒトプロレニンの測定試験
を行ったところ、図7に示すようにヒトプロレニン量1
2.5〜400ng AngI/ml・時間の範囲で直
線性を示した。また、高、中、低濃度のヒトプロレニン
血清を希釈用ヒト血清で希釈し、前記結合体を測定試薬
として酵素活性を測定したところ、図8に示すように、
いずれも原点を通る直線性を示した。
【0022】これらの測定試験についての同時再現性
(n=7)の異なった濃度での変動係数は1.8〜5.
5%、日差再現性(n=5)の変動係数は3.8〜7.
5%であり、いずれも良好な再現性を示した。
【0023】以上の結果より、本発明のヒトプロレニン
pfN末端ペプチド抗体は、ヒトプロレニンに高い親和
性を示し、しかもpfN末端部に対し特異的に作用する
こと、この抗体とヒトプロレニンとの結合体は酵素活性
を有し、それが濃度変化とよく相関していること、した
がってプロレニン測定試薬として有用であることが分
る。
【0024】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳細に説明
するが、本発明はこれによってなんら限定されるもので
はない。なお、各例で使用した試薬は以下の方法で調製
し、またプロレニンの単位表示は、AngI産生能を基
準として行った。
【0025】(1)発色試薬;テトラメチルベンチジン
(以下TMBと略す)を5.5mM濃度で酢酸緩衝液
(pH6.5)に溶解して調製。 (2)アンジオテンシノーゲン試薬;両側腎臓を摘出し
た羊から手術後48時間目に採血し、直ちに分離した血
清を凍結乾燥し、この乾燥物20mgを、ジイソプロピ
ルフロロホスフェート(以下DFPと略す)10ミリモ
ル及びEDTA10ミリモルを含むpH6.5の0.2
M−リン酸緩衝液(以下PBSと略す)1リットルに溶
解して調製。 (3)洗浄用緩衝液;PBS生理食塩水に、0.05%
濃度でTween20を加えて調製。 (4)希釈用ヒト血清;正常ヒト血清(株式会社日本生
物材料センター製)を、完熟型レニン及びヒトプロレニ
ンの両方を認識する抗体を用いてアフィニティクロマト
グラフィー処理し、完熟型レニン及びヒトプロレニンを
吸着させ、56℃で30分間非動化処理して調製。
【0026】参考例1(γ‐ヒトプロレニン原液の調
製) 村上らの方法[「ジャーナル・オブ・ハイパーテンショ
ンズ(J.Hypertens.」,第4巻,第S38
8〜S390ページ(1986)]に従って、ヒト腎由
来のプロレニンのCDNAを発現ベクターに導入し、チ
ャイニーズハムスター卵巣細胞(以下CHO細胞と略
記)に組み込んだものを、牛胎児血清10%を含有する
ダルベッコ変法イーグル培地で培養し、CHO細胞が十
分に生育した時点で無血清培地と変換することによりγ
‐ヒトプロレニンを含む培養上清を得る。
【0027】このようにして得たCHO培養上清を5ミ
リモル−EDTAを含むPBS生理食塩水で透析したの
ち、γ‐ヒトプロレニン濃度を200μg AngI/
ml・時間に調整することによりγ‐プロレニン原液を
調製する。このものは4℃において保存される。
【0028】参考例2(酵素標識AngIの調製) 西洋ワサビペルオキシダーゼ5mgを0.2モル−PB
S500μlに溶解した溶液中に、2.5%グルタルア
ルデヒド溶液1mlを激しくかきまぜながら滴下する。
滴下終了後、25℃において30分間かきまぜたのち、
氷冷下、メンブレンフィルター(ザルトリウス社製)を
用いて約100μlに濃縮し、過剰のグルタルアルデヒ
ドをゲルろ過して除き、酵素分画を回収する。
【0029】次いで、この溶液をさらに濃縮したのち、
合成AngIペプチド1mgを精製水1mlに溶解した
溶液130μlを加え、30℃において2時間反応させ
る。次いで0.2モル−リジン水溶液100μlを加え
て反応を停止させたのち、反応液を100μlに濃縮し
て再びゲルろ過して未反応のAngIを除き、所望の酵
素標識AngI液を得る。
【0030】このようにして得た酵素標識AngI液に
牛血清アルブミン(以下BSAと略す)を濃度0.1%
になるように加えて酵素標識AngI原液とし、−80
℃で保存する。この酵素標識AngI原液を使用する場
合には、0.1%BSA、0.1モル−NaCl及び
0.05%Tween20を含むPBSで3000倍に
希釈して用いる。
【0031】参考例3(AngI抗体の調製) 合成AngIペプチド(ペプチド研製)6.8mgを
0.2モルPBS1mlに溶解し、この中へm‐マレイ
ミドベンゾイル‐N‐アンヒドロサクシイミドエステル
(以下MBSと略す)3.4mgをテトラヒドロフラン
0.5mlに溶解した溶液を滴下する。次いで、この溶
液を30℃において30分間反応させたのち、窒素ガス
をバブリングさせてテトラヒドロフランを追い出し、残
留液に塩化メチレン5mlを加えてかきまぜ、遠心分離
してAngI−MBS溶液を水層として分離する。次い
でBSA10mgを0.1モルEDTAを含む6モル濃
度の尿素溶液500μlに溶解し、水素化ホウ素ナトリ
ウム20mgを加え、さらにn‐ブタノール100μl
を消泡剤として加え、30分間静置したのち0.2モル
PBS1mlとアセトン0.4mlを加え還元BSAを
得る。前記のAngI−MBS溶液と還元BSAを混合
し、37℃において2時間反応させたのち、PBSで透
析し未反応のAngIを除去する。これを免疫抗原とし
て用い免疫処理することによりAngI抗血清が得られ
る。
【0032】参考例4(AngI抗体プレートの調製) 参考例3で得たAngI抗血清を0.05モル炭酸緩衝
液(pH9.6)で5,000倍に希釈する。この希釈
液100μlを免疫測定用マイクロプレート(ヌンク社
製、マキシソープ96穴)の各穴に分注し、4℃におい
て16〜24時間静置する。その後で、この希釈液を捨
て、1%カゼインを含むPBS生理食塩水200μlず
つを分注して、4℃において少なくとも16時間静置
し、AngI抗体を固定化する。このものは4℃におい
て保存する。
【0033】実施例1 ヘモシアニン16mgを0.1モルPBS(pH7.
2)1mlに溶解し、この溶液にN‐(γ‐マレイミド
ブチロオキシ)サクシイミドのジメチルホルムアミド溶
液(15mg/ml)100μlを加え、室温で3時間
反応させる。反応終了後、反応液をセファデックスG−
25カラムに通して、未反応のN‐(γ‐マレイミドブ
チロオキシ)サクシイミドを除去する。次いで、反応生
成物を0.1モルPBS(pH6.0)で溶出し、その
溶出液に、保護基を脱離したプロレニンのpfN末端の
第1番目から第15番目のアミノ酸単位からなる合成ペ
プチド(ペプチド研製)10mgを加え、室温で3時間
反応させることにより、プロレニンのpfN末端合成ペ
プチドヘモシアニン結合体(免疫抗原)を得る。この溶
液を動物に免疫するまで−80℃で保存する。
【0034】この免疫抗原を生理食塩水でタンパク濃度
1mg/mlに調整したのち、等量のフロインドの完全
アジュバントとよく混和し、ニュージーランドホワイト
種のウサギ(体重約2.5kg)の皮下に全量を数か所
に分けて注射する。以後、免疫抗原量を初回の半量、2
週間間隔で7回同様に免疫する。最終免疫後、常法によ
り全採血して抗血清を得る。この抗血清は、0.1モル
PBS(pH7.0)に対して透析したのち、濃縮し、
生理食塩水1リットル中アジ化ナトリウム(NaN3
100gを溶かした溶液100分の1容を添加して、4
℃において保存する。
【0035】前記の抗血清1mlを硫酸ナトリウムによ
り塩析し、生じた沈殿を17.5ミリモルPBS(pH
6.3)に溶解し、同じPBSで1晩透析したのち、同
じPBSで平衡化したDEAEセルロースカラムに流速
0.3〜0.5ml/分で通し、280nmの吸収を示
す分画を捕集する。この分画を0.1モルPBS(pH
7.0)に対して透析し、セントリコン−30(アミコ
ン社製)で濃縮したのち、前記した濃度100g/lの
アジ化ナトリウム溶液を100分の1容の割合で添加し
て、4℃において保存する。このようにして得たpfN
末端ペプチド抗体IgGについて、280nmの吸光度
からタンパク量(IgG分子量150,000として)
を算出すると、2.6mg/mlであった。
【0036】次にこのようにして得たpfN末端ペプチ
ド抗体IgGのヒトプロレニンに対する結合能力を以下
のようにして測定する。すなわち、参考例1で得たγ‐
ヒトプロレニン原液(200μg AngI/ml・時
間)を、0.05モル炭酸緩衝液(pH9.6)で、濃
度が1μg AngI/ml・時間になるように希釈
し、この希釈液を免疫測定用マイクロプレート(ヌンク
社製、ポリソープ96穴)の各穴に分注し、4℃で16
時間以上静置したのち、この希釈液を捨てる。次いで、
この穴に1%カゼインを含むPBS生理食塩水(pH
7.4)200μlを加え、4℃において16時間以上
静置し、プロレニン固定化マイクロプレートを作製し、
4℃に保存する。
【0037】次に、前記のpfN末端ペプチド抗体Ig
Gを、0.1%BSA及び0.05%Tween20を
含むPBS生理食塩水(pH7.2)で10〜109
に希釈した各段階希釈液100μlを、このプロレニン
固定化マイクロプレートの各穴に注入し、室温で2時間
反応させたのち、ペルオキシダーゼ標識プロテインA
(ザイム・ラボラトリーズ・インコーポレーテッド製)
を、0.1%BSA、0.1モルNaCl及び0.05
%Tween20を含むPBSで4000倍に希釈した
液100μlを加えて、さらに室温で2時間反応させ
る。反応終了後この液を捨て、プレートを、洗浄用緩衝
液300μlで5回洗浄する。
【0038】次いで、各穴に発色試薬150μlを加
え、37℃で5分間静置したのち、さらに0.03%過
酸化水素水50μlを加え、37℃において30分間反
応させる。
【0039】最後に2モル硫酸100μlを加えて反応
を停止させたのち、マイクロプレート・リーダー(モレ
キュラー・デバイス社製)を用いてOD450nmの吸
光度を測定する。その結果をグラフとして図1に示す。
この図から明らかなようにpfN末端ペプチド抗体Ig
Gは、ヒトプロレニンと高い親和性を示す。
【0040】次にpfN末端ペプチド抗体IgGの特異
性を調べるために、以下の阻害試験を行う。前記の抗原
調製に用いたpfN末端合成ペプチド1mgを、BS
A、Tween20を含むPBS生理食塩水1mlに溶
解し、同じPBS生理食塩水で10〜107倍に希釈し
て希釈系列液を調製する。次いでこの各希釈系列液50
0μlにpfN末端ペプチド抗体IgG10μlを加
え、各液から100μlずつをとってプロレニン固定化
マイクロプレートの各穴に注入し、室温で2時間反応さ
せる。
【0041】反応終了後、洗浄用緩衝液300μlで5
回洗浄し、次いでペルオキシダーゼ標識プロテインA液
100μlを加えて抗体価測定と同様にしてOD450
nmの吸光度を測定する。その結果をグラフとして図2
に示す。この図から、pfN末端ペプチド抗体とヒトプ
ロレニンとの抗原抗体反応は、抗原であるpfN末端合
成ペプチドにより完全に阻害されることすなわちpfN
末端ペプチド抗体は抗原特異性を有することが分る。
【0042】実施例2 参考例1で得たCHO培養上清を0.1%BSAを含む
PBS生理食塩水(pH7.0)で10倍に希釈した液
200μlに、pfN末端ペプチド抗血清を0.1%B
SAを含むPBS生理食塩水(pH7.6)で10〜1
6倍に希釈した抗血清液各40μlを加え、4℃にお
いて16時間反応させる。次いで、この反応液のそれぞ
れ50μlに、アンジオテンシノーゲン試薬150μl
を加え、37℃において30分間反応させる。
【0043】次に、前記の反応液100μlを参考例4
で得たAngI抗体固定化マイクロプレートに分取し、
これに参考例2で得た酵素標識AngI100μlを加
え、4℃で2時間反応させる。反応終了後、洗浄用緩衝
液300μlで3回洗浄したのち、発色試薬150μl
を加えて、37℃で5分間静置し、さらに0.03%過
酸化水素水50μlを加え、37℃で30分間反応させ
て発色させる。
【0044】最後に2モル硫酸100μlを加えて反応
を停止させ、マイクロプレート・リーダーを用いてOD
450nmの吸光度を測定する。別途、参考例1で得た
CHO培養上清希釈液200μlにウシ膵臓由来トリプ
シン(シグマ社製)1mgを1ミリモル塩酸1mlに溶
解した液5μlを加え、25℃において10分間反応さ
せたのち、大豆由来トリプシン阻害剤(シグマ社製)2
mgを0.2モルPBS(pH7.4)1mlに溶解し
た液5μlを加えてトリプシンの酵素反応を停止させる
ことにより、ヒトプロレニンを完熟型レニンに変換させ
ておく。
【0045】次にこの反応液100μlをAngI抗体
固定化マイクロプレートに分注し、前記した方法により
AngI測定を行う。このようにして得た結果を、ヒト
プロレニンのトリプシンによる活性化能(AngI産生
量)を100%としたときのpfN末端ペプチド抗体に
よる相対的活性化率として図3に示す。この図から明ら
かなように、pfN末端ペプチド抗体IgGとヒトプロ
レニンとの結合体における活性化能は用量依存性を示
す。
【0046】実施例3 γ‐ヒトプロレニン希釈液(800ng AngI/m
l・時間)2μlに、実施例1で得たpfN末端ペプチ
ド抗体IgG 200μlを加え、さらに5ミリモルE
DTAを含むPBS生理食塩水を加えて、総量500μ
lにしたものを4℃において24時間反応させることに
よりヒトプロレニンとpfN末端ペプチド抗体IgGと
の結合体を生成させる。
【0047】この反応液100μlをゲルろ過高速液体
クロマトグラフィー(東ソー株式会社製、商品記号TS
K−GEL G3000SXL)に通し、5ミリモルE
DTAを含むPBS生理食塩水を展開液とし、0.6m
l/分の速度で展開し、溶出液を0.3mlごとに分取
する。
【0048】各フラクション50μlにレニン基質とし
てアンジオテンシノーゲン試薬50μlを加え、37℃
において15分間反応させてAngIを産生させたの
ち、直ちに氷上に移し、0.1%BSA、0.1モルN
aCl及び0.05%Tween20を含むPBS15
0μlを加えて総量を250μlとする。
【0049】次いで、この反応液100μlずつをAn
gI抗体固定化プレートの各穴に分注し、これに参考例
2で得た酵素標識AngI液100μlずつを加え、4
℃で2時間反応させたのち、プレートを洗浄用緩衝液3
00μlで3回洗浄する。次に、この反応生成物に発色
試薬150μlを加え、25℃で5分間静置したのち、
0.03%過酸化水素水50μlを加え、25℃におい
て30分間反応させる。
【0050】最後に2モル硫酸100μlを加えて反応
を停止させ、マイクロプレート・リーダーを用いてOD
450nmの吸光度を測定する。この結果を図4に実線
グラフとして示す。このグラフから明らかなように、溶
出時間12〜12.5分のフラクションにおいて、大部
分のレニン活性(AngI産生能)が認められる。
【0051】対照としてγ‐ヒトプロレニン希釈液(8
00ng AngI/ml・時間)100μlにおい
て、同じ条件でゲルろ過を行い、各分取液から100μ
lを分取し、pfN末端ペプチド抗体IgGの結合実験
の場合と同様にして処理し、ペルオキシダーゼ標識プロ
テインA、発色試薬及び0.03%過酸化水素水を加え
て反応させたのち、マイクロプレート・リーダーを用い
てOD450nmの吸光度を測定した。その結果を、図
4に破線グラフで示す。このグラフから明らかなよう
に、免疫測定法によるプロレニンを示すフラクション
は、ほとんど16.5〜17分の間に溶出した。
【0052】さらに、溶出時間と分子量の関係を調べる
ために、分子量マーカー(サーバ社製)を同じ条件でゲ
ルろ過したところ、図5に示されるように、プロレニン
は卵白アルブミン(分子量45KD)よりやや大きい約
43〜50KDの分子量であること及びプロレニンとp
fN末端ペプチド抗体IgG(分子量150KD)との
結合体の分子量は200〜240KDであることが分っ
た。以上のことから明らかなように、プロレニンとpf
N末端ペプチド抗体とは抗原抗体反応により免疫複合物
を生成すると酵素活性(レニン活性)を示し、レニン基
質(アンジオテンシノーゲン)を分解してAngIを産
生する。
【0053】実施例4 プロレニン液(200ng AngI/ml・時間)を
希釈用ヒト血清で等倍希釈系列を作製し、各希釈液から
100μlずつを分取し、2組の試料を準備する。次
に、2組の中の一方について、公知のトリプシン活性化
法により、AngI産生量を算出し、他方について実施
例3で得たヒトプロレニンとpfN末端ペプチド抗体と
の結合体を用いて、AngI産出量を算出する。図6は
このようにして得た両者の算出値の相関グラフである
が、これから分るように両者の間には、良好な相関性
(γ2=0.972)が認められる。
【0054】次に、ヒトプロレニン液(400ng A
ngI/ml・時間)を希釈用ヒト血清で等倍希釈系列
を作製し、各希釈液より100μlずつを分取して前記
の結合体を用いてAngI産生量を測定した。図7は、
プロレニン濃度とAngI産生量との関係を示すグラフ
であるが、これから明らかなように、ヒトプロレニン量
12.5〜400ng AngI/ml・時間の範囲で
両者は直線性を示す。
【0055】また、希釈用ヒト血清により、(A)高濃
度(503.2ng AngI/ml・時間)、(B)
中濃度(160.4ng AngI/ml・時間)及び
(C)低濃度(70.6ng AngI/ml・時間)
の3種の濃度のヒトプロレニン液について等倍希釈系列
を作製し、各希釈液より100μlずつを分取して、こ
れらのそれぞれを前記の結合体を用いて酵素活性を測定
した。図8は、このようにして得た結果を示すグラフで
あるが、これから明らかなように各希釈曲線はいずれも
原点を通る直線性を示した。
【0056】試験例 実施例3で得たヒトプロレニンとpfN末端ペプチド抗
体との結合体を用いて、年令20〜40歳の健常成人男
子5名の血清中のプロレニン値を、実施例4と同様にし
て測定した。同時に同じ血清について従来のトリプシン
活性化法を用いて測定した。これらの測定値を表1に示
す。
【0057】
【表1】
【0058】
【発明の効果】これまで作製に成功していなかった新規
pfN末端ペプチド抗体を用いることにより、正確かつ
簡単に血清中のヒトプロレニン量を測定することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヒトプロレニンとpfN末端ペプチド抗体I
gGとを反応させたときのIgG濃度とヒトプロレニン
量との関係を示すグラフ。
【図2】 ヒトプロレニンpfN末端ペプチド抗体Ig
Gとの反応におけるpfN末端合成ペプチドの阻害作用
を示すグラフ。
【図3】 pfN末端ペプチド抗体IgGとヒトプロレ
ニンとの結合体の活性化能の用量依存性を示すグラフ。
【図4】 pfN末端ペプチド抗体IgGのプロレニン
結合能とゲルろ過クロマトグラフィー溶出フラクション
との関係を示すグラフ。
【図5】 プロレニンとpfN末端ペプチド抗体IgG
との結合体の分子量を推定するための対比グラフ。
【図6】 トリプシン活性化法と本願発明試薬を用いた
方法との相関性を示すグラフ。
【図7】 プロレニン濃度とAngI産生量との関係を
示すグラフ。
【図8】 濃度の異なる3種のヒトプロレニンに対する
本発明試薬の酵素活性を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 雄一 埼玉県北葛飾郡鷲宮町東大輪1947 ウエ ストハイツ 8−205 (72)発明者 羽田野 泰彦 北海道札幌市豊平区平岸4条11−4−11 −106 (56)参考文献 特開 平8−285852(JP,A) 特開 平3−87200(JP,A) Y.ISHIZUKA,Charac terization of mono clonal antibodies agaist human prore nin profragment,J. Biochem.,日本,The Ja panese Biochemical Society,1989年 9月 7 日,Vol.106,No.3,p.430− 435 K.Kataoka,Region− specific Radioimmu noassay Systems fo r Human Prorenin a nd Renin with Use of Synthetic Pepti de,Biomedical Res. (1995),日本,Vol.16,No. 6,p.363−370 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07K 19/00 C07K 14/47 C07K 16/00 - 16/46 C12N 9/48 - 9/76 G01N 33/573 BIOSIS(DIALOG) JICSTファイル(JOIS) MEDLINE(STN) WPI(DIALOG)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒトプロレニンプロフラグメントのN末
    端ペプチド中1番目のロイシンから15番目のアルギニ
    ンまでのアミノ酸配列を認識し得る抗ヒトプロレニンプ
    ロフラグメントペプチド抗体。
  2. 【請求項2】 ヒトプロレニンプロフラグメントのN末
    端ペプチド中1番目のロイシンから15番目のアルギニ
    ンまでのアミノ酸配列のうち少なくとも抗原決定基を含
    むアミノ酸配列を特異的に認識し得る抗ヒトプロレニン
    プロフラグメントペプチド抗体。
  3. 【請求項3】 ヒトプロレニンプロフラグメントのN末
    端ペプチド中少なくとも1番目のロイシンから15番目
    のアルギニンまでのアミノ酸単位を含むペプチドに結合
    することによりヒトプロレニンを活性化し得る抗ヒトプ
    ロレニンプロフラグメントペプチド抗体。
  4. 【請求項4】 ヒトプロレニンプロフラグメントのN末
    端ペプチド中1番目のロイシンから15番目のアルギニ
    ンまでのアミノ酸配列に結合することによりヒトプロレ
    ニンを活性化し得る抗ヒトプロレニンプロフラグメント
    ペプチド抗体。
  5. 【請求項5】 ヒトプロレニンプロフラグメントのN末
    端ペプチド中1番目のロイシンから15番目のアルギニ
    ンまでのアミノ酸配列のうち少なくとも抗原決定基を含
    むアミノ酸配列に結合することによりヒトプロレニンを
    活性化し得る抗ヒトプロレニンプロフラグメントペプチ
    ド抗体。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれか1項に記載の
    抗体とヒトプロレニンとの結合体からなるレニン活性物
    質。
  7. 【請求項7】 請求項1から5のいずれか1項に記載の
    抗体を活性化成分とすることを特徴とするプロレニン測
    定試薬。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載のレニン活性物質を活性
    成分とすることを特徴とする測定試薬。
  9. 【請求項9】 ヒトプロレニンに、請求項1から5のい
    ずれか1項に記載の抗体を結合させることによりヒトプ
    ロレニンを活性化することを特徴とするヒトプロレニン
    の測定方法。
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