JP3265698B2 - コンバイン等の操向装置 - Google Patents

コンバイン等の操向装置

Info

Publication number
JP3265698B2
JP3265698B2 JP08702593A JP8702593A JP3265698B2 JP 3265698 B2 JP3265698 B2 JP 3265698B2 JP 08702593 A JP08702593 A JP 08702593A JP 8702593 A JP8702593 A JP 8702593A JP 3265698 B2 JP3265698 B2 JP 3265698B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
differential
gear
speed
clutch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08702593A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06298117A (ja
Inventor
久幸 里路
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iseki and Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iseki and Co Ltd filed Critical Iseki and Co Ltd
Priority to JP08702593A priority Critical patent/JP3265698B2/ja
Publication of JPH06298117A publication Critical patent/JPH06298117A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3265698B2 publication Critical patent/JP3265698B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンバイン等の操向
装置に関し、操向旋回制御を行う左右の操向クラッチギ
ヤを、デフ装置および倍速クラッチ等の操作により減速
差動操向旋回または倍速差動操向旋回状態に切替え可能
としたもの等に利用できる。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】コン
バインの作業時に、圃場端の枕地等において車体の向き
を変えるため操向旋回を何度も繰り返す必要があるが、
極く軟弱な土壌面ではこれらの操向旋回の繰り返しによ
り走行クロ−ラが泥土を捏ね回してスリップを起こし易
くなる。このような状態で、通常では最小限の旋回半径
による効率の良い操向旋回を行うべく、旋回内側の走行
クロ−ラを、操向クラッチギヤの切り作用と同時に制動
状態となし、牽引駆動する旋回外側の走行クロ−ラと共
に操向旋回を行うため、制動側が駆動側より旋回速度が
低下して車体の速度が鈍るので、その牽引駆動力による
走行クロ−ラの浮力が減殺されてしまい、走行クロ−ラ
のラグにより土壌面が掻き崩されてスリップを起こし沈
下する。更に最悪の場合では走行でき難い状態にまで至
るのである。
【0003】そこでこの発明は、極く軟弱の土壌面にお
ける操向旋回時に、倍速クラッチおよびデフ装置等の作
用による倍速駆動力によって、走行クロ−ラの浮力を有
効に活用した倍速差動操向旋回を行うことにより、走行
クロ−ラの沈下を防止しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】この発明は、入力軸1か
ら操向クラッチ軸2へ伝動する操向クラッチ軸伝動系A
と、この操向クラッチ軸2に対して、入り切りする左右
一対の操向クラッチギヤ3L,3Rへ伝動する操向クラ
ッチギヤ伝動系Bとを、伝動比を異にして連動し、この
操向クラッチギヤ伝動系Bには、伝動を入り切りする倍
速クラッチ4と、該左右の操向クラッチギヤ3L,3R
を差動するデフ装置5と、このデフ装置5のデフケ−ス
6の回転を制動するデフブレ−キ7とを設け、これら操
向クラッチギヤ3L,3R、倍速クラッチ4、及びデフ
ブレ−キ7等の操作で操向旋回を行うことを特徴とする
コンバイン等の操向装置の構成とする。
【0005】
【作用、および発明の効果】上記の構成によれば、コン
バインの作業時に極く軟弱な土壌面において、車体の向
きを変えるための操向旋回を行うときに、操向クラッチ
軸伝動系Aにより伝動される操向クラッチ軸2に、入り
作用する操向クラッチギヤ3L(3R)と、操向クラッ
チ軸2からの切り作用と共に、デフ装置5をデフブレ−
キ7の操作により制動して減速作動する操向クラッチギ
ヤ伝動系Bにより伝動される操向クラッチギヤ3R(3
L)とによって、例えば操向クラッチギヤ3R(3L)
を切り作用させる旋回内側の走行クロ−ラにより最小半
径で一辺旋回を行うピボットタ−ン(以後ピボットタ−
ンと称する)や、ピボットタ−ンにより更にデフブレ−
キ7の制動力を増大させたデフ装置5により、左右の走
行クロ−ラを互いに逆転させて一軸旋回を行うスピンタ
−ン(以後スピンタ−ンと称する)による減速差動操向
旋回を行うことができる。
【0006】この減速差動操向旋回に対して、操向クラ
ッチ軸2に入り作用する操向クラッチギヤ3R(3L)
と、操向クラッチ軸2からの切り作用と共に、倍速クラ
ッチ4の入り作用とデフ装置5の制動解除作用とを同時
に行うことにより、倍速差動する操向クラッチギヤ伝動
系Bにより伝動される操向クラッチギヤ3L(3R)と
によって、例えば操向クラッチギヤ3R(3L)を入り
作用させる旋回内側の走行クロ−ラに対し、操向クラッ
チギヤ3L(3R)を切り作用させる旋回外側の走行ク
ロ−ラを倍速差動させる倍速タ−ン(以後倍速タ−ンと
称する)により倍速差動操向旋回を行わせることができ
る。このとき倍速差動操向旋回と前記減速差動操向旋回
とを、例えば切替え具等の作用によって素早く切替えで
きるようにさせる。
【0007】このように、コンバインの作業時に極く軟
弱な土壌面において、車体の向きを変える操向旋回時
に、まず土壌面の軟弱度が軽度の場合ではピボットタ−
ンによっても走行クロ−ラが余り沈下するようなことは
ないが、このピボットタ−ン時に中程度の軟弱度の土壌
面に遭遇した場合には、走行クロ−ラが旋回速度の低下
による浮力の減殺により沈下するようになるので、この
ときはデフ装置5の制動力を増大させてスピンタ−ンを
行わせることにより走行クロ−ラの沈下を軽減すること
ができる。
【0008】しかし、このスピンタ−ン時に重度の軟弱
度の土壌面に遭遇した場合には、このスピンタ−ンでは
まだ走行クロ−ラの浮力が不足して沈下するようになる
ので、このときは、ピボットタ−ンやスピンタ−ンを行
う減速差動操向旋回から、倍速タ−ンを行わせる倍速差
動操向旋回への自動または手動操作による切替え、つま
り倍速クラッチ4の入り作用とデフ装置5の制動状態を
解除することによって、旋回外側の走行クロ−ラの倍速
駆動による浮力の増大効果と、倍速による牽引駆動力の
軽減効果とにより、走行クロ−ラのラグによる土壌面の
掻き崩しを少なくしてスリップによる沈下を最小限に止
めることができるので、旋回半径は少し大きくなるが高
速による円滑な操向旋回を行いうるものである。
【0009】
【実施例】なお、図例において、この発明を穀類の収穫
作業を行うコンバインについて説明する。コンバインの
車台8の下部側に土壌面を走行する左右一対の走行クロ
−ラ9を有する走行装置10を配設し、該車台8上に、
フィ−ドチェン11に挟持して供給される穀稈を脱穀
し、この脱穀された穀粒を選別回収する脱穀装置12を
載置する。また、この脱穀装置12の前方側に立毛穀稈
を分草し引起こして刈取ると共に、この刈取った穀稈を
後方側へ搬送しながら横倒れ姿勢に変更して該フィ−ド
チェン11へ受渡しする刈取装置13を、土壌面に対し
て上下昇降自在となるよう該車台8の前端部へ装架す
る。また、該脱穀装置12の一側にコンバインの操作制
御を行う操作装置14と、この操作のための操作席15
とを設け、これらの各装置10,12,13,14によ
ってコンバインの車体16を構成する。
【0010】前記車台8の前端側に走行用のミッション
ケ−ス17を装着し、このミッションケ−ス17の入力
軸1へ油圧駆動による無段変速装置18の出力軸19を
連動連結する。該ミッションケ−ス17の入力軸1に
は、二段に車速を変速するギヤを一体的に構成して滑動
変速する変速ギヤ20をスプライン等により滑動可能に
軸承し、この変速ギヤ20の滑動により各々対応噛合い
連動するカウンタギヤとしての高速用ギヤ21、低速用
ギヤ21bを各々カウンタ軸22に軸止すると共に、こ
のカウンタ軸22の一端側には操向クラッチ軸2へ動力
を伝達する伝動ギヤ23を軸止して構成する。
【0011】該操向クラッチ軸2には、その一端側に該
伝動ギヤ23と噛合い連動させる連動ギヤ24を軸止す
ると共にその左右方向中心位置に、左右の操向クラッチ
ギヤ3L,3Rを噛合い接続させる接続受部25aを左
右側面に設けたセンタ−クラッチ25を軸止し、該左右
の操向クラッチギヤ3L,3Rには、左右方向の滑動に
より該センタ−クラッチ25の接続受部25aと各々噛
合い接続する接続部を設けると共に、その外周部に前記
走行クロ−ラ9を伝動する左右の減速ギヤ26と各々滑
動噛合い連動するギヤ部を設け、該接続部とは反対側
に、該左右の操向クラッチギヤ3L,3Rを左右方向へ
滑動させる左右の滑動バネ27を各々弾圧張設して操向
クラッチ軸伝動系Aを構成する。
【0012】大径ギヤ部を該操向クラッチギヤ3L,3
Rと各々噛合い連動させる二段構成の該左右の減速ギヤ
26を左右の減速軸28へ各々遊転軸承し、この減速ギ
ヤ26の小径ギヤ部を該操向クロ−ラ9を駆動させる左
右の駆動輪ギヤ29と各々噛合い連動させ、この左右の
駆動輪ギヤ29を各々左右の駆動輪軸30の一端部に軸
止すると共に、その他端側を前記ミッションケ−ス17
から各々外方へ向け突出させた他端部に該走行クロ−ラ
9の左右の駆動輪31を各々軸着して構成する。
【0013】前記カウンタ軸22に軸止する倍速クラッ
チ4の入り作用によって駆動される倍速ギヤ32を該カ
ウンタ軸22の他端側に遊転軸承すると共に、この倍速
ギヤ32と、アイドル軸33に遊転可能に軸承するアイ
ドルギヤ34とを噛合い連動させる。このアイドルギヤ
34と、デフ装置5のデフケ−ス6に外装したディスク
6aの外周に設けたギヤとを噛合い連動させると共に、
該デフケ−ス6に内装したデフギヤ35から左右方向へ
突出させたデフ軸36を設け、このデフ軸36に左右の
デフ駆動ギヤ37を各々軸止する。この左右のデフ駆動
ギヤ37と前記左右の操向クラッチギヤ3L,3Rとを
各々噛合い連動させ、該ディスク6aの適宜位置に、該
デフケ−ス6を制動したときは減速差動させ、倍速差動
時は開放させるデフブレ−キ7を配設すると共に、これ
らの減速差動モ−ドLと、倍速差動モ−ドHとにより操
向クラッチギヤ伝動系Bを構成する。
【0014】また、前記無段変速装置18による車体1
6の前、後進の切替え、及び車速の変速を行う無段変速
レバ−38と、左右に傾斜操作することにより接点をO
Nさせて車体16の左右への操向旋回を行わせるパワス
テレバ−39とを、各々手動操作可能に前記操作装置1
4の適宜位置に配置して設け、該無段変速レバ−38の
握り部に減速差動モ−ドLと倍速差動モ−ドHの切替え
を行うモ−ド切替スイッチ40と、該パワステレバ−3
9にそのレバ−の左右への傾斜操作角が大きくなる程閉
作用が強くなるパワステリリ−フ弁41とを設けて構成
する。
【0015】車体16の任意位置に設けた、CPUを主
体として演算制御を行う制御装置42の入力側へ、車体
16の適宜位置に設けた各種センサ類を、図4に示す如
く、例えば、車体16の左右水平状態を検出する水平セ
ンサ43と、傾斜状態を検出する傾斜センサ44と、土
壌面に対する沈下状態を検出する沈下センサ45と、前
後及び左右のバランス状態を検出するバランスセンサ4
6と、搬送穀稈の有無状態を検出する穀稈センサ47
と、車速の状態を検出する車速センサ48等を接続す
る。また、出力側へは、前記パワステレバ−39の左右
への傾斜操作によって接点をONさせるか、あるいは倣
い直進センサ49の作用によって前記左右の操向クラッ
チギヤ3L,3Rを入り切りする左右の操向伸縮シリン
ダ50を作用させる操向電磁弁51と、前記モ−ド切替
スイッチ40と、このスイッチ40のON・OFFによ
って、前記倍速クラッチ4を入り切りする倍速伸縮シリ
ンダ52と前記デフブレ−キ7を制動するブレ−キ伸縮
シリンダ53との切替えを行うモ−ド切替電磁弁54
と、該デフブレ−キ7の制動力の調整を行う比例減圧弁
55等を接続して構成する。
【0016】油圧駆動の回路は、図4に示す如く、油圧
ポンプ56から該操向電磁弁51の入口ポ−トへ接続
し、その出口ポ−トから該左右の操向伸縮シリンダ50
の入口部へ各々接続する。この左右の操向伸縮シリンダ
50の各出口部を相互に接続すると共に、この接続回路
から該モ−ド切替電磁弁54の入口ポ−トへ接続し、そ
の出口ポ−トから該倍速伸縮シリンダ52と該ブレ−キ
伸縮シリンダ53とへ各々接続する。該モ−ド切替電磁
弁54とブレ−キ伸縮シリンダ53との接続回路から該
比例減圧弁55へ接続し、この比例減圧弁55から更に
前記パワステリリ−フ弁41へ接続し、このパワステリ
リ−フ弁41からタンク57へ還流させて構成する。
【0017】次に、以上の如き構成による作用について
説明する。走行装置10、脱穀装置12、刈取装置1
3、操作装置14等の作用により収穫作業が行われる
が、このような収穫作業時に圃場端の枕地等において、
車体16の向きを変えるための走行旋回を何度も繰り返
し行う必要があるが、極く軟弱な土壌面においては、こ
れらの操向旋回の繰り返しにより泥土が捏ね回され走行
クロ−ラ9がスリップを起し易くなる。そこでこの操向
旋回時に、旋回内側の該走行クロ−ラ9を減速差動させ
る減速差動モ−ドLに切替えたり、旋回外側の該走行ク
ロ−ラ9を倍速差動させる倍速差動モ−ドHに切替える
ことにより、そのときの土壌面の状態に対応させた操向
旋回を行わせることができる。
【0018】これら一連の動力伝達経路は、図2に示す
如く、無段変速レバ−38の操作によって前・後進の切
替えや車速を無段に変速する無段変速装置18の出力軸
19から、ミッションケ−ス17の入力軸1へ動力が伝
達され、この入力軸1から操向クラッチ軸伝動系Aによ
って操向クラッチ軸2へ動力が伝達される。この操向ク
ラッチ軸伝動系Aは、まず該入力軸1の変速ギヤ20を
左右方向へ滑動させ、カウンタ軸22の高速用ギヤ21
aと低速用ギヤ21bと各々噛合い連動して変速を行
い、この変速された動力を伝動ギヤ23から連動ギヤ2
4を介して該走行クラッチ軸2及びセンタ−クラッチ2
5へ伝達する。
【0019】また、このセンタ−クラッチ25の左右側
の各接続受部25aへ左右の操向クラッチギヤ3L,3
Rを、操向伸縮シリンダ50の作用による左右方向への
滑動接続により入り切りさせる。この接続により該左右
の操向クラッチギヤ3L,3Rから各々左右の駆動輪ギ
ヤ29へ動力が伝達され、この駆動輪ギヤ29から左右
の駆動輪軸30を介して左右の駆動輪31によって前記
走行クロ−ラ9が駆動される。
【0020】これらの動力伝達により作業が行われてい
るときに、減速差動モ−ドLでは、パワステレバ−39
を左方向へ傾斜操作させると接点がONして操向電磁弁
51が左側へ切替り、この操向電磁弁51を介して該左
の操向伸縮シリンダ50が伸張され該左の操向クラッチ
ギヤ3Lを切り作用させる。この切り作用と共に、該左
の操向伸縮シリンダ50から押出された圧油は、該モ−
ド切替スイッチ40のOFFによって、減速差動モ−ド
L側へ切替わったモ−ド切替電磁弁54を介してブレ−
キ伸縮シリンダ53を伸張させて、デフブレ−キ7によ
りデフケ−ス6のディスク6aを制動させる。
【0021】このデフケ−ス6を制動させた状態で操向
クラッチギヤ伝動系Bを作用させて、まず入り作用側の
該右の操向クラッチギヤ3Rから右のデフ駆動ギヤ37
を駆動させ、この右のデフ駆動ギヤ37によりデフギヤ
35を該デフケ−ス6の制動状態において相互に駆動さ
せて左のデフ駆動ギヤ37へ動力を伝達する。この動力
の伝達により該左のデフ駆動ギヤ37によって、該左の
操向クラッチギヤ3Lを該右の操向クラッチギヤ3Rに
対して減速差動させて伝動する。この減速差動の大小
は、前記パワステレバ−39の傾斜操作角により該デフ
ケ−ス6を制動する該デフブレ−キ7の強弱によって決
まる。
【0022】該パワステレバ−39の傾斜操作角が中程
度の場合では、パワステリリ−フ弁41は閉となるが比
例減圧弁55が開となっているため、該ブレ−キ伸縮シ
リンダ53による該デフケ−ス6の制動によって該左の
デフ駆動ギヤ37は減速回転となる。従って、前記右側
の走行クロ−ラ9の牽引駆動に対して左側の走行クロ−
ラ9を減速差動させながら左旋回を行うピボットタ−ン
となる。なお、右旋回については左旋回に準じて行う。
【0023】しかし、この状態で該パワステレバ−39
の傾斜操作角が更に大きくなった場合には、該パワステ
リリ−フ弁41と該比例減圧弁55が共に閉となるた
め、該ブレ−キ伸縮シリンダ53による該デフケ−ス6
の制動力が強くなり最大ではロック状態となって、該左
のデフ駆動ギヤ37は減速回転領域から逆回転領域へ移
行する。従って、該右側の走行クロ−ラ9の牽引駆動に
対して左側の走行クロ−ラ9を逆方向に牽引駆動させな
がら、その場において左旋回を行うスピンタ−ンとな
る。なお、右旋回については左旋回に準じて行う。
【0024】また、該パワステレバ−39の傾斜操作角
が小さい場合には、該パワステリリ−フ弁41が開のま
まとなっており、該デフケ−ス6には殆んど制動力が作
用しないため、該左のデフ駆動ギヤ37に駆動力が発生
しない。従って、通常の手動操作による直進操向時や倣
い直進センサ49による操向制御時等に使用できる。倍
速差動モ−ドHでは、前記モ−ド切替スイッチ40をO
FF状態からON状態へ切替えて、該パワステレバ−3
9を左方向へ傾斜操作させると接点がONして前記操向
電磁弁51を切替え作用させるが、この切替え時に、通
常であれば該左の操向クラッチギヤ3Lを切リ側へ作用
させるべく左側へ切替えるのであるが、該モ−ド切替ス
イッチ40がON状態のときは制御装置42の演算制御
により逆の右側へ切替へ、この操向電磁弁51を介して
前記右の操向伸縮シリンダ50を伸張して、該右の操向
クラッチギヤ3Rを切り作用させる。
【0025】この切り作用と共に、該右の操向伸縮シリ
ンダ50から押出された圧油は、該モ−ド切替スイッチ
40のONによって倍速差動モ−ドH側へ切替えられた
前記モ−ド切替電磁弁54を介して倍速伸縮シリンダ5
2を伸張させ、この伸張により倍速クラッチ4を入り作
用させて倍速ギヤ32を前記カウンタ軸22と共に駆動
し、この倍速ギヤ32の駆動によりアイドルギヤ34を
介して前記デフケ−ス6を噛合い連動させる。このと
き、前記デフブレ−キ7はブレ−キ伸縮シリンダ53へ
圧油が断たれるため、該デフケ−ス6に対する制動力は
解除されており、入り作用側の該左の操向クラッチギヤ
3Lから該左のデフ駆動ギヤ37へ動力が伝達され、こ
の左のデフ駆動ギヤ37により、前記デフギヤ35を該
デフケ−ス6の回転駆動状態において相互に駆動させて
該右のデフ駆動ギヤ37へ動力を伝達する。
【0026】この動力の伝達により、該右のデフ駆動ギ
ヤ37によって該右の操向クラッチギヤ3Rを、該左の
操向クラッチギヤ3Lに対して倍速差動差せて伝動す
る。従って、該左の操向クラッチギヤ3Lが入り作用側
となる前記左側の走行クロ−ラ9の牽引駆動に対して、
該右の操向クラッチギヤ3Rが切り作用側となる該右側
の走行クロ−ラ9を倍速差動させながら、直進状態より
速度を増して左旋回を行う倍速タ−ンとなる。この倍速
タ−ン時の操向旋回速度は前記パワステレバ−39の傾
斜操作角によって制御することができる。なお、右旋回
については左旋回に準じて行う。
【0027】また、コンバインの作業中に圃場条件や車
体条件(沈下、傾斜、バランス等)が時々刻々変化する
ので、この変化に応じて減速差動モ−ドLと倍速差動モ
−ドHとを切替える必要があるが、手動操作の場合では
判断ができ難かったり、忘れたりすることがあって作業
に支障をきたすことがある。このため、沈下センサ45
及びバランスセンサ46により該走行クロ−ラ9のスリ
ップなどによる車体16の沈下状態を検出し、この検出
の結果によって前記制御装置42の演算制御によって、
そのときの条件に最適のモ−ドに自動的に切替えるよう
にしてもよい。
【0028】また、車速が高速の場合、倍速タ−ンを行
うと危険であり、この危険防止のため高速時には、図5
に示す如き手順によって、前記倍速クラッチ4への切替
えを不能にする牽引手段を設けるようにしてもよい。ま
た、刈取作業中に誤操作等により該倍速クラッチ4が入
りとなって車体16が急旋回し、未刈稈を押し倒すこと
により発生する刈残し等のロスを防止するため、図6に
示す手順によって、該倍速クラッチ4への切替えを不能
にする牽制手段を設けるようにしてもよい。
【0029】また、前記モ−ド切替スイッチ40は、前
記モ−ド切替電磁弁54がブレ−キ伸縮シリンダ53側
への送油に切替えた状態で、前記比例減圧弁55を開と
閉の何らかに切替える作用と、更に該モ−ド切替電磁弁
54を前記倍速伸縮シリンダ52側へ切替えた状態で、
該比例減圧弁55を閉にする作用との三段階に切替え可
能なものとしてもよい。
【0030】また、該モ−ド切替電磁弁54を比例減圧
弁に替えて、徐々に該倍速クラッチ4を入り作用させる
ようにしてもよい。また、前記沈下センサ45による車
体16の沈下状態の検出が、所定のレベルに達したとき
にピボットタ−ンからスピンタ−ンへ切替わるよう、該
比例減圧弁55を自動的に閉とするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの全体を示す側面図。
【図2】ミッションケ−スのギヤ配列を示す概略正面
図。
【図3】ミッションケ−スのギヤ配列を示す概略側面
図。
【図4】電気回路と油圧回路を示すブロック図。
【図5】牽制手段の手順を示すフロ−チャ−ト図。
【図6】牽制手段の手順を示すフロ−チャ−ト図。
【符号の説明】
1 入力軸 2 操向クラッチ軸 3L 操向クラッチギヤ 3R 操向クラッチギヤ 4 倍速クラッチ 5 デフ装置 6 デフケ−ス 7 デフブレ−キ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 11/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸1から操向クラッチ軸2へ伝動す
    る操向クラッチ軸伝動系Aと、この操向クラッチ軸2に
    対して、入り切りする左右一対の操向クラッチギヤ3
    L,3Rへ伝動する操向クラッチギヤ伝動系Bとを、伝
    動比を異にして連動し、この操向クラッチギヤ伝動系B
    には、伝動を入り切りする倍速クラッチ4と、該左右の
    操向クラッチギヤ3L,3Rを差動するデフ装置5と、
    このデフ装置5のデフケ−ス6の回転を制動するデフブ
    レ−キ7とを設け、これら操向クラッチギヤ3L,3
    R、倍速クラッチ4、及びデフブレ−キ7等の操作で操
    向旋回を行うことを特徴とするコンバイン等の操向装
    置。
JP08702593A 1993-04-14 1993-04-14 コンバイン等の操向装置 Expired - Fee Related JP3265698B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08702593A JP3265698B2 (ja) 1993-04-14 1993-04-14 コンバイン等の操向装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08702593A JP3265698B2 (ja) 1993-04-14 1993-04-14 コンバイン等の操向装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06298117A JPH06298117A (ja) 1994-10-25
JP3265698B2 true JP3265698B2 (ja) 2002-03-11

Family

ID=13903423

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08702593A Expired - Fee Related JP3265698B2 (ja) 1993-04-14 1993-04-14 コンバイン等の操向装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3265698B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06298117A (ja) 1994-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3265698B2 (ja) コンバイン等の操向装置
JP3327302B2 (ja) コンバインの旋回装置
JP3520635B2 (ja) コンバインの走行装置
JPH07125647A (ja) コンバイン等の旋回装置
JP3630612B2 (ja) 作業機の走行伝動構造
JP3897702B2 (ja) 作業車の走行伝動構造
JP3097632B2 (ja) 作業車輌の走行伝動装置
JP3203861B2 (ja) コンバインの走行装置
WO2023149141A1 (ja) 履帯式作業機械
JP3963833B2 (ja) 作業車の走行伝動構造
JP3452036B2 (ja) コンバインにおける走行装置の伝動機構
JP2003267255A (ja) コンバイン等の走行伝動装置
JP2945562B2 (ja) 作業車の旋回操作構造
JP3198727B2 (ja) 動力車両の走行伝動装置
JP2000170889A (ja) トラクタのトランスミッション
JP4012789B2 (ja) トラクタ
JP2517267Y2 (ja) 作業車の走行伝動構造
JP3541169B2 (ja) 農作業機の操向装置
JP3368597B2 (ja) 移動農機の走行伝動装置
JP4475006B2 (ja) コンバイン
JP2006130972A (ja) トラクタの走行動力伝達装置
JP2721063B2 (ja) 刈取収穫機
JP3498709B2 (ja) 移動農機の走行伝動装置
JP4548579B2 (ja) コンバイン
JP4769018B2 (ja) 作業車

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080111

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110111

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110111

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130111

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees