JP3265495B2 - 次亜燐酸ニッケルの製造方法 - Google Patents

次亜燐酸ニッケルの製造方法

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JP3265495B2
JP3265495B2 JP20180695A JP20180695A JP3265495B2 JP 3265495 B2 JP3265495 B2 JP 3265495B2 JP 20180695 A JP20180695 A JP 20180695A JP 20180695 A JP20180695 A JP 20180695A JP 3265495 B2 JP3265495 B2 JP 3265495B2
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    • B01D61/42Electrodialysis; Electro-osmosis ; Electro-ultrafiltration; Membrane capacitive deionization
    • B01D61/44Ion-selective electrodialysis
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B1/00Electrolytic production of inorganic compounds or non-metals

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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無電解ニッケルめっき
に使用する次亜燐酸ニッケルの製造に関し、より詳しく
云うと、次亜燐酸アニオンを含む溶液にニッケル金属を
アノード溶解する(anodically disso
lve)ことによる次亜燐酸ニッケルの製造に関する。
本発明は、次亜燐酸ニッケルを効率的かつ安価に製造す
ることができる手段に有意の改良を提供するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ニッケル燐合金は、これまでは、本技術
分野において「無電解ニッケルめっき浴」として知られ
ている溶液から化学還元により析出されていた。かかる
浴からの析出物は、油井掘削装置のような大きい部品か
ら、時計のムーブメントのような小さい部品に至るま
で、産業界全体を通じて広く使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】産業分野全体を通じて
使用されている従来の無電解ニッケルめっき浴は、硫酸
ニッケル、次亜燐酸ナトリウム、キレート化剤または錯
生成剤、緩衝剤および安定剤を含む。浴が使用される
と、同じ物資の補給が行なわれる。これらのめっき溶液
は、次亜燐酸イオンの酸化により、硫酸イオンと、ナト
リムイオンと、亜燐酸イオンとが連続して形成されるの
で、寿命が限られたものとなっている。
【0004】次亜燐酸ニッケルおよび次亜燐酸を含む無
電解ニッケルめっき浴を配合して、ナトリウムイオンと
硫酸イオンの双方をなくすことにより、浴の寿命を一層
長くすることが試みられている。この種の浴は、先行技
術文献において利用されておおり、この種の配合物を使
用する少なくとも2つの商業規模の無電解ニッケル法が
提案されている。かかる配合物は従来の配合物を改良す
るものではあっても、次亜燐酸ニッケルが非常に高価で
あること、この方法はコストの上昇を来すので商業的な
使用に向かないことなどの問題点を有している。
【0005】次亜燐酸ニッケルは、次亜燐酸を水酸化ニ
ッケルまたは炭酸ニッケルあるいは他の幾つかの適宜の
ニッケル塩と反応させることによりつくることができ
る。しかしながら、この方法は、コストを要するととも
に、次亜燐酸の有用性が限られているという点で問題が
ある。更に、上記した塩の形態にあるニッケルは、商業
的に使用される硫酸塩の形態をなすニッケルと比べてか
なり高価である。
【0006】チェコスロバキア(Czech)特許第1
39,245号および第152,901号には、高価な
次亜燐酸を使用しない次亜燐酸ニッケルを製造する方法
が記載されている。これらの特許においては、硝酸ニッ
ケル水溶液が次亜燐酸ナトリウム水溶液と混合される。
次亜燐酸ニッケルは、混合物において最も可溶性の小さ
い物質であり、容易に分離されるので、溶液から晶出す
る。次亜燐酸ニッケルを製造するこの方法は著しく簡単
であるが、多量の次亜燐酸ナトリウムと硝酸ニッケルが
溶液に残留するので、この方法は高価なものとなる。
【0007】従って、次亜燐酸ニッケルを製造すること
ができる効率的で、安価な手段が依然として待望されて
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、次亜燐
酸ニッケルの製造方法が提供されている。この方法は、
ニッケルアノードを次亜燐酸アニオンの溶液と接触させ
る工程と、前記溶液と接触するカソードに前記アノード
を介して電流を印加することにより前記アノードのニッ
ケルを前記次亜燐酸塩溶液にアノード溶解させることに
より次亜燐酸ニッケル溶液を形成する工程と、前記次亜
燐酸ニッケル溶液を回収して濃縮する工程とを備えるこ
とを特徴とする構成に係る。
【0009】好ましい実施例においては、前記次亜燐酸
アニオンの溶液は前記アノードから溶解されるニッケル
のモル数の少なくとも2倍で、約6倍以下の化学量過剰
の酸プロトンを提供するHPO溶液からなる。
【0010】好ましい実施例においては、この方法は前
記次亜燐酸ニッケル溶液を回収する工程を更に備える。
【0011】好ましい実施例においては、前記次亜燐酸
ニッケル溶液を回収する工程は前記次亜燐酸ニッケル溶
液を濃縮する工程からなる。
【0012】好ましい実施例においては、前記次亜燐酸
アニオンの溶液は約7よりも低いpHを有する。
【0013】好ましい実施例においては、前記次亜燐酸
アニオンの酸性溶液は約1乃至約3のpHを有する。
【0014】好ましい実施例においては、前記電流は約
107アンペア/m(約10asf)よりも大きい
電流密度で前記アノードに印加される。
【0015】好ましい実施例においては、前記電流は約
107アンペア/m乃至約1070アンペア/m
(約10asf乃至約100asf)の電流密度で
前記アノードに印加される。
【0016】好ましい実施例においては、前記次亜燐酸
アニオンの溶液は安定剤を更に含むことができる。
【0017】本発明によれば、更に、ニッケルアノード
をアノード液と接触させる工程と、耐カチオン拡散性の
膜により前記アノード液から分離された次亜燐酸塩溶液
を得て前記ニッケルアノードからなるアノード区画室を
画成することにより次亜燐酸アニオンを前記耐カチオン
拡散性の膜を介して前記アノード液に導く工程と、導電
性のカソード液と電気的に接触するカソードを提供する
工程と、耐アニオン拡散性の膜により前記次亜燐酸塩溶
液を前記カソード液から分離することによりカソード区
画室を画成する工程と、前記カソードに前記アノードを
介して電流を印加することにより前記アノードのニッケ
ルを前記次亜燐酸塩溶液にアノード溶解させることによ
り次亜燐酸ニッケル溶液を形成する工程とを備えること
を特徴とする次亜燐酸ニッケルの製造方法が提供されて
いる。
【0018】好ましい実施例においては、前記アノード
液は約7よりも低いpHを有する。
【0019】好ましい実施例においては、前記酸性アノ
ード液は約1乃至約3のpHを有する。
【0020】好ましい実施例においては、前記カソード
はステンレス鋼、鋼、グラファイト、および白金被覆チ
タンよりなる群から選ばれるカソード材料からなる。
【0021】好ましい実施例においては、前記カソード
はステンレス鋼からなる。
【0022】好ましい実施例においては、前記電流は約
107アンペア/m(約10asf)よりも大きい
電流密度で前記アノードに印加される。
【0023】好ましい実施例においては、前記次亜燐酸
アニオンの溶液は前記アノードから溶解されるニッケル
のモル数の少なくとも2倍で、約6倍以下の化学量過剰
の酸プロトンを提供するHPO溶液からなる。
【0024】好ましい実施例においては、前記アノード
液は安定剤を更に含む。
【0025】好ましい実施例においては、前記耐カチオ
ン拡散性の膜はアニオン交換膜からなる。
【0026】好ましい実施例においては、前記次亜燐酸
塩溶液は少なくとも1Mの次亜燐酸アニオン溶液からな
る。
【0027】好ましい実施例においては、電気分解を行
なう前の前記カソードをアルカリ金属水酸化物の溶液と
最初に接触させる工程を更に備える。
【0028】好ましい実施例においては、前記アルカリ
金属水酸化物溶液は約0.1Mの水酸化ナトリウム溶液
からなる。
【0029】好ましい実施例においては、前記方法は前
記次亜燐酸ニッケル溶液を回収する工程を更に備える。
【0030】好ましい実施例においては、前記次亜燐酸
ニッケル溶液を回収する前記工程は前記次亜燐酸ニッケ
ル溶液を濃縮する工程からなる。
【0031】好ましい実施例においては、前記次亜燐酸
ニッケル溶液を回収する前記工程は次亜燐酸結晶を前記
溶液から晶出させ、前記次亜燐酸ニッケル結晶を乾燥す
る工程からなる。
【0032】好ましい実施例においては、前記次亜燐酸
塩溶液は一対の前記耐カチオン拡散性の膜により前記ア
ノードから分離されることにより前記対をなす耐カチオ
ン拡散性の膜間にアノード緩衝溶液を提供する。
【0033】好ましい実施例においては、前記次亜燐酸
塩溶液は一対の前記耐アニオン拡散性の膜により前記カ
ノードから分離されることにより前記対をなす耐アニオ
ン拡散性の膜間にカソード緩衝溶液を提供する。
【0034】更に、本発明によれば、ニッケルアノード
をアノード液と接触させる工程と、耐カチオン拡散性の
膜により前記アノード液から分離された次亜燐酸塩溶液
を得て、次亜燐酸アニオンを前記耐カチオン拡散性の膜
を介して前記アノード液に導く工程と、導電性のカソー
ド液と電気的に接触するカソードを提供する工程と、耐
アニオン拡散性の膜により前記次亜燐酸塩溶液を前記カ
ソード液から分離する工程と、前記カソードに前記アノ
ードを介して電流を印加して、前記アノード液のpHを
制御することを必要とせずに前記アノードのニッケルを
前記次亜燐酸塩溶液にアノード溶解させることにより次
亜燐酸ニッケル溶液を形成する工程とを備えることを特
徴とする構成の次亜燐酸ニッケルの製造方法が提供され
ている。
【0035】好ましい実施例においては、前記アノード
液は約1乃至約3のpHを有する。
【0036】好ましい実施例においては、前記電流は約
107アンペア/m(約10asf)よりも大きい
電流密度で前記アノードに印加される。
【0037】好ましい実施例においては、前記電流は約
107アンペア/m乃至約1070アンペア/m
(約10asf乃至約100asf)の電流密度で
前記アノードに印加される。
【0038】好ましい実施例においては、前記耐カチオ
ン拡散性の膜はアニオン交換膜からなる。
【0039】好ましい実施例においては、前記次亜燐酸
塩溶液は少なくとも1Mの次亜燐酸アニオン溶液からな
る。
【0040】好ましい実施例においては、電気分解を行
なう前の前記カソードをアルカリ金属水酸化物の溶液と
最初に接触させる工程を更に備える。
【0041】好ましい実施例においては、前記アルカリ
金属水酸化物溶液は約0.1Mの水酸化ナトリウム溶液
からなる。
【0042】
【作用】次亜燐酸イオンは、ニッケルアノードを使用す
る電気分解によっては亜燐酸または燐酸イオンには酸化
されないことを見出した。これに対して、アノード反応
においては、ニッケル金属は溶解されて、ニッケルアノ
ードにおいて次亜燐酸イオンを酸化することなくニッケ
ルイオンを形成する。これは、次亜燐酸イオンが、電気
分解の際にアノードにおいて反応して亜燐酸塩または燐
酸塩となって次亜燐酸塩の損失を来すと考えられている
強還元剤であるので、全く予期し得ないことなのであ
る。
【0043】本発明の方法は、電解槽において、カソー
ドのニッケルめっきを生ずることなく、ニッケルアノー
ドを溶液に溶解させることができる。これは驚異的なこ
とである。その理由は、アノードからのニッケルがカソ
ードに全然析出しないということは全く予期し得ないこ
とであるからである。塩化水素酸が、例えば、電解槽に
おいて酸性の次亜燐酸アニオン溶液の代わりに使用され
たとすると、ニッケルがカソードに析出する。
【0044】しかしながら、電解槽においては、ヒドロ
キシルイオンがカソードにおいて発生し、水素ガスが遊
離する。この場合には、発生しているヒドロキシルイオ
ンの存在下で酸性溶液を保持するためにこれらの槽にお
いて利用される酸性の次亜燐酸アニオン溶液として、次
亜燐酸の強い溶液を使用することが必要となる。これを
解決するため、本発明の一の実施例では、区画室が3つ
の電気透析槽を使用することにより、次亜燐酸ナトリウ
ムを、ニッケルアノードと接触する酸性溶液の次亜燐酸
アニオン源として使用することができるようにしてい
る。
【0045】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、最も簡素化され
た形態では、ニッケルのアノードを次亜燐酸アニオンと
接触させ、溶液と電気的に接触しているカソードにアノ
ードを介して電流を印加する。電流の印加によりアノー
ドのニッケルを次亜燐酸塩溶液にアノード溶解させ、次
亜燐酸ニッケル溶液を形成する。
【0046】ニッケルアノードと接触する次亜燐酸アニ
オンの溶液は約7よりも低いpHを有することができ
る。好ましくは、溶液のpHは約1乃至約3の範囲にあ
る。
【0047】本来、カソード材料は、対電極として使用
するのに適している。適宜のカソード材料には、例え
ば、ステンレス鋼、鋼、グラファイト、白金被覆チタン
などが含まれる。好ましいカソード材料は、ステンレス
鋼である。
【0048】十分な電圧を陽極に印加して、約107乃
至約1070アンペア/m[約10乃至約100ア
ンペア/平方フィート(asf)]の陽極電流密度を得
るようにすべきである。約214乃至約428アンペア
/m(約20乃至約40asf)の電流密度が好ま
しく、約268アンペア/m(約25asf)がよ
り好ましい。
【0049】電流の印加により、ニッケルアノードは、
カソードに対するニッケルめっきなしに、高いアノード
効率で溶解する。酸のプロトンがカソードにおいて追い
出され、ここで、プロトンは水素ガスとして遊離し、ヒ
ドロキシルアニオンが発生する。
【0050】区画室が1つの電解槽の場合には、ヒドロ
キシルアニオンを発生させるには、発生されるヒドロキ
シルアニオンの存在下で溶液を酸性に保持するために、
酸性の次亜燐酸アニオン源として次亜燐酸を使用する必
要がある。
【0051】一般に、濃度が少なくとも1Mで、pHが
約2よりも低いHPO溶液を使用すべきであ
る。濃度は約1乃至約2Mで、pHは約1乃至約2であ
るのが好ましい。次亜燐酸イオンの溶液は、アノードか
ら溶解するニッケルのモル数よりも少なくとも2倍で、
約6倍以下の化学量過剰の酸プロトンを提供する溶液と
すべきである。
【0052】著しく安価な商業的に使用される次亜燐酸
イオン源は、次亜燐酸ナトリム、次亜燐酸カリウムなど
のようなアルカリ金属次亜燐酸塩である。アルカリ金属
の次亜燐酸塩は、区画室が3つの電気透析(elect
rodialysis)槽における次亜燐酸イオン源と
して使用することができる。
【0053】このような3区画室槽においては、アルカ
リ金属の次亜燐酸塩を含む中間の区画室は、耐カチオン
拡散性の(resistant to cation
diffusion)膜によりニッケルアノードを含む
区画室から分離されるとともに、耐アノード拡散性の膜
によりカソード対電極を含む区画室から分離される。耐
カチオン拡散性の膜には、ポール・コーポレイション
(Pall Corp.)から入手することができるR
5030のようなアニオン系イオン交換膜が含まれる。
耐アニオン拡散性膜には、商品名ナフィオン(NAFI
ON)が付されてデュポン(DuPont)から入手す
ることができるカチオン系イオン交換膜が含まれる。
【0054】アノード区画室はアノード液(anoly
te)として本技術分野において知られている溶液を含
み、カソード区画室はカソード液(catholyt
e)として知られる溶液を含む。整流器、発電機または
電池により供給されるDC電圧の印加に先立ち、アノー
ド液とカソード液はいずれも、電圧が印加されたときに
直ちに電流が流れ始めるように導電性とされなければな
らない。かくして、アノード液は、次亜燐酸ニッケルお
よび/または次亜燐酸の希釈溶液を含むべきであり、ア
ノード液において必要とされる量は単に、溶液を電流に
対して導電性とするのに十分なもので済む。約5g/l
の次亜燐酸ニッケルまたはこれらの混合物で十分であ
る。アノード液は、最終生成物、即ち、次亜燐酸ニッケ
ルの純度を阻害することになる余分なイオンを含まない
ようにすべきであるので、次亜燐酸イオンを含み、他の
導電性塩は含まない希釈溶液で開始する。
【0055】カソード液は、無害なイオンだけが導入さ
れる場合には、適宜の導電塩を用いて導電性とすること
ができる。カソード液は、電気分解中はカソードにおい
て水素ガスを遊離するため水酸化アルカリ中で形成する
ことになるので、アルカリ金属の水酸化物が好ましい出
発物質であり、一般には、例えば、水酸化ナトリウムの
0.1M以下の濃度の溶液とすることができる。かくし
て、水酸化ナトリウムが好ましく、必要量はカソード液
を電流に対して導電性とするのに十分な量だけである。
約5g/lの水酸化ナトリウムで十分である。
【0056】中央の区画室は、少なくとも次亜燐酸イオ
ンの1モル(M)溶液からなる次亜燐酸塩溶液を含むよ
うにすべきである。好ましくは、この区画室は、アノー
ドから溶解されるべきニッケルのモルよりも化学量で少
なくとも3倍過剰で、約6倍以下過剰の強アルカリ金属
次亜燐酸塩溶液を含む。約3.5倍乃至約5倍過剰のア
ルカリ金属次亜燐酸塩がより一層好ましい。
【0057】中央の区画室の次亜燐酸アニオンは、耐カ
チオン拡散性の膜を介してアノード液へ拡散するが、耐
アニオン拡散性の膜を介してカソード液へ拡散すること
はできない。同様に、アルカリ金属次亜燐酸塩のアルカ
リ金属カチオンは、耐カチオン拡散性の膜を介して拡散
することはできないが、耐アニオン拡散性の膜を介して
カソード液へ拡散する。
【0058】電流がアノードに印加されると、ニッケル
はアノード液中にアノード溶解され、中央の区画室から
の次亜燐酸アニオンとともに次亜燐酸ニッケル溶液を形
成する。耐カチオン拡散性の膜は、アノード液中にカチ
オンを保持する。同様に、水素ガスの遊離とともにカソ
ードにおいて発生されるヒドロキシルアニオンは、耐ア
ニオン拡散性の膜によりカソード液中に保持される。
【0059】当業者であれば、上記したアノード液を含
むニッケルアノード区画室と上記したカソード液を含む
カソード対電極区画室との間に強アルカリ金属次亜燐酸
塩溶液を含む区画室を挟設した更に多くの数の区画室を
有し、これらの区画室を上記したイオン交換膜により分
離した電気透析槽を想到することができるものである。
かかる構成とすることにより、次亜燐酸ニッケルを大規
模かつ高効率で商業的に製造することができる。
【0060】かかる多区画室槽の特に好ましい実施例の
一例が、図3に示されている。電気透析において使用さ
れるイオン交換膜は100%完全ではなく、少量の望ま
しくない洩れが膜を介して生ずることが知られている。
このため、図3に示す5つの区画室の槽を利用すること
ができる。即ち、図2の槽のカソード液中のヒドロキシ
ルイオン濃度が十分に高い値に達すると、少量のヒドロ
キシルイオンが、カチオン交換膜を介して中央の区画室
へ漏洩する傾向が生ずる。これは、この区画室のpHに
悪影響を及ぼす。同様に、アノード液区画室のNi+2
濃度が十分に高い値になると、少量のこれらNi+2
オンが、アニオン交換膜を介して中央の区画室へ漏洩す
る。これは、アノード液からのニッケルの望ましくない
損失が生ずることを意味する。
【0061】図3について説明すると、中央の区画室を
保護するために緩衝槽が利用される。即ち、第2のカチ
オン膜を加えることにより、カソード液緩衝槽がカソー
ド液区画室と中央の区画室との間に形成される。従っ
て、カソード液区画室のヒドロキシルイオン濃度がカソ
ード液緩衝槽へのある程度の漏洩が生ずる程度まで高ま
ったとしても、カソード液緩衝槽のヒドロキシルイオン
濃度は十分なレベルまで高まらないので、中央の区画室
へのヒドロキシルイオンの漏洩は有効に阻止されること
になる。操作槽を提供するために、カソード液緩衝槽
は、上記したカソード液区画室の場合と同様に、導電性
の無害なイオンの希釈溶液を含んだ出発溶液を含むよう
にすべきである。
【0062】同様に、第2のアニオン膜を加えることに
より、アノード液緩衝槽をアノード液区画室と中央の区
画室との間に形成することができる。この場合には、ア
ノード液区画室のNi+2イオン濃度がアノード液緩衝
槽へのある程度の漏洩が生ずる程度まで高まっても、ア
ノード液緩衝槽のNi+2イオン濃度は十分な程度まで
上昇しないので、中央の区画室へのNi+2イオンの漏
洩は有効に阻止される。この場合には、カソード液緩衝
槽の場合と同様に、操作槽を提供するために、アノード
液緩衝槽は、上記したように、アノード液区画室におい
て使用されるタイプの導電イオンの希釈溶液を含む出発
溶液を当初は含むようにすべきである。
【0063】当業者であれば、電解槽と電気透析槽のア
ノード液区画室との酸性次亜燐酸塩溶液は、例えば、2
ppmの鉛イオンのような安定剤と、乳酸、ヒドロキシ
酢酸、こはく酸、アンモニウムイオンなどのような錯生
成剤を任意に含むことができる。
【0064】本発明の方法の各実施例においては、次亜
燐酸ニッケルは、アノードと接触する溶液、即ち、電解
槽の溶液または電気透析槽のアノード液を引き抜くこと
により回収される。かくして形成された次亜燐酸ニッケ
ルは、濃縮された溶液の形態で販売され、あるいは溶液
から晶出して乾燥した結晶として販売することができ
る。
【0065】電気透析槽においては、カソード液のヒド
ロキシルイオン濃度は、ニッケルアノードがアノード液
にアノード溶解されると上昇する。反応が完了すると、
カソード液は廃棄し、あるいは再使用のために希釈され
る。3つ以上の区画室を含む電気透析槽においては、ア
ルカリ金属の次亜燐酸塩の濃度は、反応が進行するにつ
れて低下する。この溶液は、補充して再使用することが
できる。
【0066】本発明の方法を実施する電解槽が図1に示
されている。酸性の次亜燐酸塩溶液16が、電解槽14
のニッケルアノード10およびステンレス鋼のカソード
12と接触して配置されている。電源18から電流を印
加することにより、ニッケルがアノードからアノード溶
解され、溶液16に次亜燐酸ニッケルを形成する。ヒド
ロキシルアニオンがカソード12に形成されるととも
に、水素ガスが遊離する。
【0067】区画室が3つの電子透析槽が図2に示され
ている。アニオン膜20とカチオン膜121が電気透析
槽114を3つの区画室に分割している。アノード液区
画室124は、ニッケルアノード110と接触するアノ
ード液128を含む。カソード液区画室122は、ステ
ンレス鋼のカソード112と接触するカソード液126
を含む。中央の区画室115は、次亜燐酸ナトリウムの
2M溶液117を含む。アノード液128は、約0.0
3Mの次亜燐酸および/または約0.1MのHPO
を含む溶液である。カソード液126は、NaOH
の約0.1Mである。
【0068】電源から電流を印加することにより、ニッ
ケルがアノード110からアノード液128にアノード
溶解される。区画室115の溶液117からの次亜燐酸
アニオンは膜120を介して拡散し、アノード110か
らアノード溶解されたニッケルとアノード液128中で
次亜燐酸ニッケル溶液を形成する。ヒドロキシルアニオ
ンがカソード112において発生するとともに、水素ガ
スがカソード液126から遊離する。
【0069】区画室が5つの電子透析槽が図3に示され
ている。アニオン膜220および220aとカソード液
膜221および221aが、電気透析槽214を5つの
区画室に分けている。アノード液区画室224は、ニッ
ケルアノード210と接触するアノード液228を含
む。アノード液緩衝区画室224aは、アノード液緩衝
溶液228aを含む。カソード液区画室222は、ステ
ンレス鋼のカソード212と接触するカソード液226
を含む。カソード液緩衝区画室222aは、カソード液
緩衝溶液226aを含む。中央の区画室215は、次亜
燐酸ナトリウムの2M溶液217を含む。アノード液2
28は、約0.03Mの次亜燐酸ナトリウムおよび/ま
たは0.1MのHPOを含む溶液である。アノ
ード液緩衝溶液228aは、次亜燐酸ナトリウムおよび
/または次亜燐酸の希釈溶液を含む溶液である。カソー
ド液226はNaOHの約0.1M溶液である。カソー
ド液緩衝溶液226aはアルカリ金属水酸化物の希釈溶
液である。
【0070】
【実施例】以下の実施例は、本発明の範囲内に含まれる
特定の条件、工程および材料を例示するものであり、こ
れらの実施例は単なる例示であって、本発明を限定する
ものではない。
【0071】実施例1:単一の区画室の電解槽 92.5gのニッケル金属アノードと81.4gのステ
ンレス鋼カソードを、90g/lの濃度のHPO
溶液1.0リットルを含むビーカに浸漬することに
より、区画室が単一の電解槽の試験を行なった。アノー
ドとカソードはいずれも、約4.762x14.92x
0.159cm(1.875x5.875x.0625
インチ)[0.076m(0.77平方フィーチ)
の表面積]の寸法を有するものであった。1.6ボルト
で1.5アンペアの電流が供給された。ニッケルアノー
ドは、90%に近い高いアノード効率で溶解し、水素ガ
スがカソードにおいて発生した。10 時間(16.1
3アンペア時)後、反応を停止した。ニッケルアノード
を秤量したところ、重量損失は14.7gであることが
わかった。HPO溶液を分析したところ、ニッ
ケル含量は次亜燐酸ニッケルとして15g/lであるこ
とがわかった。カソードの重量の増加はなく、カソード
にはニッケルは析出していないことがわかった。
【0072】実施例2:区画室が3つの電気透析槽 約15x20x28cm(6x8x11インチ)の容器
を、ポール・コーポレイションからのR5030アニオ
ン交換膜と、同じくポール・コーポレイションからのR
5010カチオン膜とを使用して、実質上図2に示すよ
うに3つの区画室に分割した。かくして、容器は、イオ
ン交換膜間に中央区画室を有するとともに、アニオン膜
がアノード液区画室と中央区画室との間に配置され、カ
チオン膜がカソード液区画室と中央区画室との間に配置
される構成を有するものであった。
【0073】アノード液区画室に、50%HPO
を20ml/l加えて、次亜燐酸アニオン濃度を1
1.8g/lにするとともに、pHを1.27にした。
中央区画室に、濃度が200.0g/lで、pHが5.
35の次亜燐酸ナトリウム溶液4.0リットルを加え
た。カソード液区画室には、NaOHを加え、濃度が1
0.0g/lでpHが13.3のNaOH溶液を形成し
た。寸法が14.6x15.2x0.158cm(5.
75x6.0x0.0625インチ)のアノードをアノ
ード液区画室の溶液に浸漬し、14.6x15.9x
0.158cm(5.75x6.25x0.0625イ
ンチ)の寸法を有するカソードをカソード液区画室の溶
液に浸漬した。3つの溶液はいずれも、室温であった。
【0074】15ボルトで4.4アンペアの電流を供給
して、電流密度を約193アンペア/m(18as
f)とした。この場合にも、ニッケルアノードは90%
に近い著しく高いアノード効率で溶解し、カソードに水
素ガスが発生した。6時間後、カソード液区画室の溶液
のNaOH濃度は、52.5g/lに上昇した。
【0075】12時間20分(54.27アンペア時)
後に、反応を停止した。反応において、当初の15ボル
トから10ボルトヘ電圧降下が生じた。アノード液区画
室の溶液の量は1.2から1.5リットルに増加した。
pHは1.27から2.0に上昇した。次亜燐酸アニオ
ンの濃度は、11.8g/lから91.0g/lに増加
した。アノード液区画室の溶液は、分析により、次亜燐
酸ニッケルとして27.0g/lのニッケルを含むこと
がわかった。溶液は、オルト亜燐酸アニオンは含まず、
あるいは実質上含んでいなかった。温度は、室温から約
38℃(100°F)に上昇した。
【0076】中央の区画室においては、次亜燐酸ナトリ
ウム溶液の量は、4.0リットルから3.4リットルに
減少した。次亜燐酸ナトリウムの濃度は、200g/l
から150.0g/lに減少した。pHは5.35から
10.8に上昇し、温度は室温から約31℃(88°
F)に上昇した。カソード液区画室では、容積の量は
1.2リットルから1.4リットルに増加し、温度は室
温から約27℃(80°F)に上昇した。カソードの重
量の増加はなかった。
【0077】上記実施例は、次亜燐酸ニッケルを本発明
の方法により原材料からつくる効率が高いことを示して
いる。上記説明からわかるように、上記した構成につい
て数多くの変更と組み合わせを、特許請求の範囲に記載
の本発明から逸脱することなく行なうことができるもの
である。かかる変更は本発明の精神と範囲とから逸脱す
るものと考えるべきではなく、かかる修正は全て、特許
請求の範囲に記載の本発明の範囲に包含されるものであ
る。
【0078】
【発明の効果】本発明は、上記のように構成されている
ので、次亜燐酸ニッケルを安価な原材料からつくること
ができる方法の提供という、これまで満たされなかった
要望を満足させるものである。本発明の方法は、無電解
ニッケルめっきにおいて使用される次亜燐酸ニッケルの
製造コストを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する電解槽を示す側面図で
ある。
【図2】本発明の方法を実施する3区画電解槽の横断側
面図である。
【図3】本発明の方法を実施する5区画電解槽の横断側
面図である。
【符号の説明】
10 ニッケルアノード 12 ステンレス鋼カソード 14 電解槽 16 酸性次亜燐酸塩溶液 110 ニッケルアノード 112 ステンレス鋼カソード 114 電気透析槽 115 中央区画室 117 次亜燐酸ナトリウム溶液 118 電源 120 アニオン膜 121 カソード膜 122 カソード液区画室 124 アノード液区画室 126 カソード液 128 アノード液 210 ニッケルアノード 212 ステンレス鋼カソード 214 電気透析槽 215 中央区画室 217 次亜燐酸ナトリウム溶液 220、220a アニオン膜 221、221a カソード液膜 222 カソード液区画室 222a カソード液緩衝区画室 224 アノード液区画室 224a アノード液緩衝区画室 226 カソード液 226a カソード液緩衝溶液 228 アノード液 228a アノード液緩衝溶液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ウィリアム・ブラシュ アメリカ合衆国11767ニューヨーク州ネ スコンセット,カンタベリー・レーン・ 11 (72)発明者 ドナルド・トムソン アメリカ合衆国11768ニューヨーク州ノ ースポート,ギルダー・コート・9 (72)発明者 ルイス・ヘンリー・ガレイ アメリカ合衆国11570ニューヨーク州ロ ックヴィル・センター,アパートメン ト・ジー22,リンカーン・アベニュー・ 70 (56)参考文献 特開 昭61−281886(JP,A) 特開 平5−201964(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25B 1/00 - 15/08

Claims (34)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ニッケルアノードを次亜燐酸アニオンの溶
    液と接触させる工程と、 前記溶液と接触するカソードに前記アノードを介して電
    流を印加することにより前記アノードのニッケルを前記
    次亜燐酸塩溶液にアノード溶解させて次亜燐酸ニッケル
    溶液を形成する工程と、 前記次亜燐酸ニッケル溶液を回収して濃縮する工程とを
    備えることを特徴とする次亜燐酸ニッケルの製造方法。
  2. 【請求項2】前記次亜燐酸アニオンの溶液は前記アノー
    ドから溶解されるニッケルのモル数の少なくとも2倍
    で、約6倍以下の化学量過剰の酸プロトンを提供するH
    PO溶液からなることを特徴とする請求項1に
    記載の方法。
  3. 【請求項3】前記次亜燐酸ニッケル溶液を回収する工程
    を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記次亜燐酸ニッケル溶液を回収する前記
    工程は前記次亜燐酸ニッケル溶液を濃縮する工程からな
    ることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記次亜燐酸アニオンの溶液は約7よりも
    低いpHを有することを特徴とする請求項1に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】前記次亜燐酸アニオンの酸性溶液は約1乃
    至約3のpHを有することを特徴とする請求項5に記載
    の方法。
  7. 【請求項7】前記電流は約107アンペア/mより
    も大きい電流密度で前記アノードに印加されることを特
    徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 【請求項8】前記電流は約107乃至約1070アンペ
    ア/mの電流密度で前記アノードに印加されること
    を特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記次亜燐酸アニオンの溶液は安定剤を更
    に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】ニッケルアノードをアノード液と接触さ
    せる工程と、 耐カチオン拡散性の膜により前記アノード液から分離さ
    れた次亜燐酸塩溶液を得て前記ニッケルアノードよりな
    るアノード区画室を画成することにより次亜燐酸アニオ
    ンを前記耐カチオン拡散性の膜を介して前記アノード液
    に導く工程と、 導電性のカソード液と電気的に接触するカソードを提供
    する工程と、 耐アニオン拡散性の膜により前記次亜燐酸塩溶液を前記
    カソード液から分離することによりカソード区画室を画
    成する工程と、 前記カソードに前記アノードを介して電流を印加するこ
    とにより前記アノードのニッケルを前記次亜燐酸塩溶液
    にアノード溶解させることにより次亜燐酸ニッケル溶液
    を形成する工程とを備えることを特徴とする次亜燐酸ニ
    ッケルの製造方法。
  11. 【請求項11】前記アノード液は約7よりも低いpHを
    有することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】前記酸性アノード液は約1乃至約3のp
    Hを有することを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記カソードはステンレス鋼、鋼、グラ
    ファイトおよび白金被覆チタンよりなる群から選ばれる
    カソード材料からなることを特徴とする請求項10に記
    載の方法。
  14. 【請求項14】前記カソードはステンレス鋼からなるこ
    とを特徴とする請求項10に記載の方法。
  15. 【請求項15】前記電流は約107アンペア/m
    りも大きい電流密度で前記アノードに印加されることを
    特徴とする請求項10に記載の方法。
  16. 【請求項16】前記次亜燐酸アニオンの溶液は前記アノ
    ードから溶解されるニッケルのモル数の少なくとも2倍
    で、約6倍以下の化学量過剰の酸プロトンを提供するH
    PO 溶液からなることを特徴とする請求項10に
    記載の方法。
  17. 【請求項17】前記アノード液は安定剤を更に含むこと
    を特徴とする請求項10に記載の方法。
  18. 【請求項18】前記耐カチオン拡散性の膜はアニオン交
    換膜からなることを特徴とする請求項10に記載の方
    法。
  19. 【請求項19】前記次亜燐酸塩溶液は少なくとも1Mの
    次亜燐酸アニオン溶液からなることを特徴とする請求項
    10に記載の方法。
  20. 【請求項20】電気分解を行なう前の前記カソードをア
    ルカリ金属水酸化物の溶液と最初に接触させる工程を更
    に備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  21. 【請求項21】前記アルカリ金属水酸化物溶液は約0.
    1Mの水酸化ナトリウム溶液からなることを特徴とする
    請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】前記次亜燐酸ニッケル溶液を回収する工
    程を更に備えることを特徴とする請求項10に記載の方
    法。
  23. 【請求項23】前記次亜燐酸ニッケル溶液を回収する前
    記工程は前記次亜燐酸ニッケル溶液を濃縮する工程から
    なることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】前記次亜燐酸ニッケル溶液を回収する前
    記工程は次亜燐酸ニッケルの結晶を前記溶液から晶出さ
    せ、前記次亜燐酸ニッケル結晶を乾燥する工程からなる
    ことを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】前記次亜燐酸塩溶液は一対の前記耐カチ
    オン拡散性の膜により前記アノードから分離されること
    により前記対をなす耐カチオン拡散性の膜間にアノード
    液緩衝溶液を提供することを特徴とする請求項10に記
    載の方法。
  26. 【請求項26】前記次亜燐酸塩溶液は一対の前記耐アニ
    オン拡散性の膜により前記カソードから分離されること
    により前記対をなす耐アニオン拡散性の膜間にカソード
    液緩衝溶液を提供することを特徴とする請求項10に記
    載の方法。
  27. 【請求項27】ニッケルアノードをアノード液と接触さ
    せる工程と、 耐カチオン拡散性の膜により前記アノード液から分離さ
    れた次亜燐酸塩溶液を得て、次亜燐酸アニオンを前記耐
    カチオン拡散性の膜を介して前記アノード液に導く工程
    と、 導電性のカソード液と電気的に接触するカソードを提供
    する工程と、 耐アニオン拡散性の膜により前記次亜燐酸塩溶液を前記
    カソード液から分離する工程と、 前記カソードに前記アノードを介して電流を印加して、
    前記アノード液のpHを制御することを必要とせずに前
    記アノードのニッケルを前記次亜燐酸塩溶液にアノード
    溶解させることにより次亜燐酸ニッケル溶液を形成する
    工程とを備えることを特徴とする次亜燐酸ニッケルの製
    造方法。
  28. 【請求項28】前記アノード液は約1乃至約3のpHを
    有することを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】前記電流は約107アンペア/m
    りも大きい電流密度で前記アノードに印加されることを
    特徴とする請求項27に記載の方法。
  30. 【請求項30】前記電流は約107乃至約1070アン
    ペア/mの電流密度で前記アノードに供給されるこ
    とを特徴とする請求項29に記載の方法。
  31. 【請求項31】前記耐カチオン拡散性の膜はアニオン交
    換膜からなることを特徴とする請求項27に記載の方
    法。
  32. 【請求項32】前記次亜燐酸塩溶液は少なくとも1Mの
    次亜燐酸アニオン溶液からなることを特徴とする請求項
    31に記載の方法。
  33. 【請求項33】電気分解を行なう前の前記カソードをア
    ルカリ金属水酸化物の溶液と最初に接触させる工程を更
    に備えることを特徴とする請求項31に記載の方法。
  34. 【請求項34】前記アルカリ金属水酸化物溶液は約0.
    1Mの水酸化ナトリウム溶液からなることを特徴とする
    請求項27に記載の方法。
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