JP3261961B2 - 放電ランプ - Google Patents

放電ランプ

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JP3261961B2
JP3261961B2 JP35497295A JP35497295A JP3261961B2 JP 3261961 B2 JP3261961 B2 JP 3261961B2 JP 35497295 A JP35497295 A JP 35497295A JP 35497295 A JP35497295 A JP 35497295A JP 3261961 B2 JP3261961 B2 JP 3261961B2
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龍志 五十嵐
修 水野
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は放電ランプに関す
る。特に、半導体ウエハー等の露光に使用されるショー
トアーク型水銀ランプに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ウエハーを露光するステッパー用
のショートアーク水銀ランプ(以下、単に「ランプ」と
もいう)は、水銀と不活性ガスが封入された発光空間に
陰極と陽極が対向配置され、ここから放射する紫外線が
利用される。従来は波長436nmのg線が主として利
用されていたが、近年、半導体の微細化に伴い365n
mのi線が使用されるようになった。
【0003】近年、この種のランプで問題点が2点指摘
されている。第1の問題は短波長の紫外線の発生であ
る。短波長紫外線は空気中の酸素と反応し、有害なオゾ
ンを発生したり、直接、人体の皮膚に作用したりするの
で好ましくなく放射されないことが要求される。200
nm以下の紫外線をカットすればオゾンの発生をほぼ防
ぐことができるが、200nm以下を完全にカットする
ためには、少なくとも230nmの光を50%以上カッ
トする吸収特性が要求される。この短波長の紫外線をカ
ットする方法として、石英ガラスに酸化チタン(TiO
2 )をコーティングしたり、TiO2 をドーピングした
石英ガラスを発光管として使用する従来例があり、近年
は、さらに長波長側の紫外線カットも要求される。
【0004】第2の問題はランプから放射される365
nmの光量を上げることである。近年、半導体業界では
露光工程のスループットを上げるために、露光面積の増
大化がなされ、単位面積当たりの紫外線の必要光量も増
大化する傾向にある。そのために、大電力ランプが要求
されるが、該ランプは発熱量も大きくなり、ステッパー
内の温度を一定に保つ冷却機能も大がかりで頻雑とな
る。よって、ランプ電力を一定にしたまま、365nm
の光の量を増大させることが重要な問題となっている。
【0005】第1の問題である短波長紫外線のカットに
ついては、前述した石英ガラスに酸化チタンを混ぜて
分散させた、いわゆるドープ石英(あるいは、オゾンフ
リー石英)を使用する方法、特公平4ー34258に
記載されるように、発光管内表面に酸化チタン拡散層を
ディッピング塗布した後、焼き付ける方法、特公平5
ー70901に記載されるように発光管の外表面に酸化
チタン、酸化ケイソ(SiO2 )を含んだガラス層をコ
ーティングした方法などが報告されている。これらの方
法では、200nm以下の紫外線をほぼ100%、23
0nmの紫外線を約50%カットすることができる。前
述したように、オゾンとの関係で200nm以下を完全
にカットするためには、少なくとも、230nm以下を
50%以上カットする必要がある。しかし、さらに好ま
しくは、露光に必要な365nmをカットしないで、2
30nmより長波長の紫外線もカットできればさらに望
ましい。
【0006】第2の問題である365nmの光量を上げ
る試みは、従来から、水銀、希ガスの封入量の最適化、
陽極、陰極の形状の最適化などで検討されてきた。この
ように第1の問題と第2の問題を個々に解決すること
は、従来からなされてはいるが、これらの方法は、どち
らか一方の問題を解決できるにすぎず、同時に2つの問
題を完全に解決しているわけではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明が解決しよう
とする課題は、短波長の紫外線を良好にカットすること
ができ、かつ、365nmの光(i線)の放射光量を上
げることができる放電ランプを提供することである。
【0008】
【問題を解決するための手段】この発明にかかる紫外線
を放射する放電ランプは、石英ガラスよりなる発光管の
外面若しくは内面に、Ta2 O5 を主成分とするコ
ーティング層と、このコーティング層と屈折率の異なる
1層もしくは複数層よりなる他のコーティング層で無反
射コーティング層を形成し、これら1組の無反射コーテ
ィング層によって、発光管の外面若しくは内面で起こる
波長365nmの光の反射をほぼ0%とするとともに、
前記1組の無反射コーティング層によって230nm以
下の紫外線を50%以上カットすることを特徴とする。
さらに、前記Ta2 O5 を主成分とするコーティン
グ層の膜厚は光学膜厚で20nm〜900nmであるこ
とを特徴とする。さらに、前記他のコーティング層は、
その主成分がAl2 O3 またはSiO2 であるこ
とを特徴とする。さらに、前記紫外線を放射する放電ラ
ンプはショートアーク型水銀ランプであることを特徴と
する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者らは、前記課題について
鋭意検討した結果、少なくとも1層がTa25 を主成
分とするコーティング膜を発光管にコ−ティングすれ
ば、365nmの光の反射を防止することができ、か
つ、短波長の紫外線も良好にカットできることを見出し
た。
【0010】ここで、Ta2 5 を含むコーティング層
を他のコーティング層と交互に多数積層して特定波長の
反射特性を持たせる、いわゆる多層反射コーティングが
従来から知られている。この多層反射コーティングは、
ある特定波長(λ)の反射率を上げるために、高屈折率
のコーティング層(例えば、屈折率2.2〜2.7のT
iO2 や屈折率2.2〜2.4のTa2 5 )と低屈折
率のコーティング層(例えば、屈折率1.475のSi
2 や屈折率1.38のMgF2 )を光学膜厚(nd)
で1/4*λの厚さを持って交互にコーティングし多層
積み重ねるものである。この技術では積み重ねる層数が
少ないと所望の反射率が得られず、実用できる程度の反
射率を得るには、通常、10層以上はコーティングしな
ければならなかった。
【0011】例えば、特公平2ー18856号には、ス
テッパーに用いられる超高圧水銀ランプであって、光学
系内のフィルターやコールドミラーを省くために赤外光
をランプ内部に反射する多層コーティングの技術が記載
されている。具体的には、波長1000nmの光を反射
させるために、250nmの厚さでTa2 5 とSiO
2 を12層交互にコーティングし、その上に250nm
の厚さの高屈折率層(Ta2 5 )と125nmの厚さ
の低屈折率層(SiO2 )を積層している。結果とし
て、800〜1100nmの光をほぼランプ内部に反射
することで透過率を0%としている。
【0012】また、特公平7ー19568号には、ラン
プの半球面に365nmの光を反射させるための反射層
を多数設けて、片半面から365nmの光を放射させる
技術が記載される。具体的には、Ta2 5 とSiO2
を厚さ90nmで9層、厚さ100nmで1層、その後
厚さ110nmで9層コーティングし、波長400nm
の光を中心に反射させた。結果として、365nm付近
の光をほぼ100%反射させたことが紹介される。
【0013】これらの従来技術は、発光管内の発光中心
から放射された光を発光管外表面に設けた多数のコーテ
ィング層の相互に光干渉により所望の光を反射させると
いうものであり、所望の光を反射させること、及び、所
定の光を反射させることで逆に所望の光を透過させると
いう効果を狙ったものである。この発明は、このような
従来の技術思想の延長線上で行うのではなく、発光管の
外表面から放射される365nmの光そのもの自体の増
大を図ることにある。
【0014】具体的には、365nmの光が発光管の内
部から外部に通過する際、発光管の内部空間と発光管の
内表面との間に生じる反射、および、発光管の外表面と
発光管の外部空間の間に生じる反射を減少させることに
ある。そして、Ta2 5 を主成分とするコーティング
層と、このコーティング層と屈折率の異なる1層もしく
は複数層よりなる他のコーティング層より構成される1
組のコーティング層を、発光管の外面若しくは内面にコ
ーティングすることで、この1組のコーティング層だけ
で上記目的を達成できることを発明した。さらに、この
コーティングが短波長紫外線のカットにも効果的である
ことがわかった。
【0015】このような反射を押さえることができる膜
は、他の用途では既に利用されているもので、後述する
無反射コーティング、あるいは、反射防止膜と呼ばれ
る。ここで、反射防止膜とは主にガラスまたは、他の透
明物質の表面で反射を減らし、透過率を増大させるため
の膜と「光学技術ハンドブック増補版」久保田 広他編
集、朝倉書店(昭和59年)に記載され、また、無反射
コーティングとは屈折率の異なる界面における反射損失
を低減する方法と「光学薄膜 第2編」共立出版(19
85年)に記載されている。
【0016】ここで、放電ランプについて言えば、無反
射コーティングをしない場合には、石英ガラスの365
nmの光に対する屈折率約 1.48 と空気の屈折率が約
1.0との関係により、発光管の片面で約 4.0%の365
nmの光の反射が起こる。この現象が発光管の内部空間
と発光管の内表面との界面、発光管の外表面と外気との
界面でそれぞれ起こると、この反射による損失は約 8.0
%となる。つまり、発光管の外表面から放射される36
5nmの光は、少なくとも 8.0%はすでに反射により減
衰されていることを意味する。
【0017】この発明では発光管の外面もしくは内面
に、その素材に短波長紫外線の吸収特性を持つ無反射コ
ーティングをすることで、365nmの放射光量を上げ
るとともに、所望の短波長紫外線もカットしている。従
来の多層反射コーティングの場合は、その特性はコーテ
ィング膜の特性(高屈折率と低屈折率の厚さ)だけで決
定されるが、本発明にかかる無反射コーティングの場合
は発光管の屈折率も大きく影響する。
【0018】次に、発光管の屈折率との関係で本発明の
無反射コーティングに要求される屈折率について説明す
る。透明基板(屈折率:ns )上に膜厚dの透明膜(屈
折率:n)を1層コーティングすると、「光学薄膜 第
2編」共立出版(1985年)によると、ns >nで
は、2πnd/λ=π、3π、(2m+1)πで、 極小値R=((ns −n2 )/(ns +n2 ))2 をとる。その際、反射率を0にするためには、n=(n
s 0.5の必要がある。発光管の材質である石英ガラス
の屈折率は約1.5であるので、屈折率1.22のコー
ティング層であれば、このコーティング層だけで、36
5nmの光の発光管との界面に起こる反射を防止するこ
とができる。しかし、屈折率1.22であり、かつ、望
まれる紫外線カット特性を有する材料は現在存在しな
い。
【0019】次に、複数のコーティング層によって無反
射コーティングを形成する場合について説明する。複数
のコーティング層は、それぞれ365nmの光に対する
屈折率が異なる関係にあれば、高屈折率と低屈折率の関
係を持ち無反射コーティングとして機能できる。2層コ
ーティング膜(n1 、n2 )の場合、特定波長λを完全
に反射防止するためには、 tan2 2 =(n1 2 ×(n0 −nS )×(nS 0
−n2 2 ))/((nS 1 2 −n0 2 2 )×(nS
0 −n1 2 )) tan2 2 =(n2 2 ×(n0 −nS )×(nS 0
−n1 2 ))/((nS 1 2 −n0 2 2 )×(nS
0 −n2 2 )) ただし、g1 =2πn1 1 /λ、g2 =2πn2 2
/λ、n0 は空気の屈折率を示し1である。n1 とn2
は各々のコーティング層の屈折率、d1 とd2は各々の
コーティング層の厚さを示す。上記式の解は複数個存在
する。例えばn1 =1.472(SiO2 )、n2
2.34(Ta2 5 )、nS (石英ガラス365nm
の屈折率)=1.475で上式を解くと、例えば、次の
ような解が得られる。 解1:n1 1 =123nm、n2 2 =24.3nm 解2:n1 1 =123nm、n2 2 =207nm 解3:n1 1 =123nm、n2 2 =389nm 解4:n1 1 =123nm、n2 2 =572nm
【0020】次に、解1から解4の条件を満たしたコー
ティング層を発光管の外表面にコーティングして放射光
の透過率を測定した。その結果を各々図3、図4、図
5、図6に示す。図は横軸に波長を示し、縦軸に透過率
を示し、図3はTa2 5 を24.3nm、SiO2
123nmコーティングしており、図4はTa2 5
207nm、SiO2 を123nmコーティングしてお
り、図5はTa2 5 を389nm、SiO2 を123
nmコーティングしており、図6はTa2 5 を572
nm、SiO2 を123nmコーティングしている。こ
の結果、すべてにおいて、365nmの光の透過率は9
6%を得ていることがわかる。本実施例は、発光管の外
表面に無反射コーティングをしたものであるから、発光
管の内表面と放電空間との界面で起こる約4%の反射を
除いた量が発光管から良好に放射されることを表してい
る。数学解はさらに、複数個存在し、数学解以外でも、
反射率を0に近づける近似の条件はさらに複数存在す
る。
【0021】ここで、使用されるコーティング層の材料
には、所望の紫外線を吸収できることが要求される。前
述の365nmの光の無反射条件を得る上で、365n
mの波長をカットしないこと、かつ、230nm以下の
光を50%以上カットすることが要求される。
【0022】コーティング層が2層以上の場合は、どち
らか1層が上記条件を満たすことが必要である。その
際、他のコーティング層の紫外線カット特性は前記コー
ティング層の紫外線カット特性より低い(紫外線の透過
がよい)必要がある。
【0023】本発明者は、Ta2 5 のみが上記条件を
満たしていることを発見した。CeO2 は紫外線の吸収
が大きすぎて365nmの光もカットしてしまう。Ti
2 も365nmの光を若干カットする。ZrO2 は3
65nmの光はカットしないが、Ta2 5 よりも短波
長紫外線のカット特性が悪い。また、2層以上のコーテ
ィングの場合は、1層がTa2 5 を主成分とするコー
ティング層であって、他のコーティング層は、Si
2 、Al2 3 のようにTa2 5 の短波長紫外線の
カット特性が低い(紫外線の透過率がよい)材料を選択
する必要がある。
【0024】ここで、Ta2 5 を主成分とするコーテ
ィング層とは、Ta2 5 が全体の50%程度は含まれ
ていることを意味しており、その他の材料として、Hf
2、ZrO2 などが適用される。
【0025】上述したように無反射コーティングの条件
は、2層の場合でも複数ある。ただし、Ta2 5 の膜
厚が薄くなると、図3に示すように紫外線の吸収が少な
くなる。光学膜厚として20nm以下では、230nm
以下の波長を50%以上カットする条件を満たさなくな
ることがわかった。
【0026】365nmの光の無反射条件を保ちなが
ら、Ta2 5 の膜を厚くすると、図6のように、無反
射である波長領域が狭くなる。さらにTa2 5 の膜を
厚くすると一層無反射波長領域が狭くなる。そのような
状態では、コーティング膜厚が目的値から少しずれても
365nmの無反射状態は成立しなくなる。コーティン
グの膜厚制御が問題になり、実用条件からはずれてしま
う。実用可能なTa2 5 の膜厚の上限は光学膜厚とし
て、900nmである。
【0027】3層では無反射の条件は、さらに複数ある
が、各コーティング層の厚さの最小、最大値は前述の2
層の場合とほぼ同じである。よって、Ta2 5 の膜厚
は、光学膜厚で20nm〜900nmの範囲にすること
により、短波長紫外線のカットと、効率良くi線(36
5nm)の出力が得るという目的を同時に達成すること
ができる。
【0028】無反射コーティングは、3層のコーティン
グを施すことにより、無反射領域の波長範囲が広がり有
用となる。Ta2 5 以外の材料は、その屈折率、紫外
吸収特性が重要であるが、365nmの紫外線を吸収す
ることなく、屈折率が1.4〜1.7のものが適用され
る。この条件を満たす材料として、SiO2 、Al2
3 が適している。そして、これらの膜、すなわち、Ta
2 5 を主成分とする膜、SiO2 を主成分とする膜、
Al2 3 を主成分とする膜を合わせて用いることによ
り、この1組のコーティング層によって、350nmの
光から450nmの光まで広い領域で反射防止をするこ
とができる。また、3つの膜を1組のコーティング層と
することで、膜に応力が入らず機械的強度が高く、耐熱
温度も高く、耐久性も良く、理想に近い膜とすることが
できる。
【0029】前述の無反射コーティング材料の発光管へ
のコーティング方法は蒸着法、スパッタリング法、CV
D法、ディッピング法が適当である。さらに、無反射コ
ーティング材料は発光管の外面だけでなく、発光管の内
面にもコーティングすることができる。このようにする
と、発光管の内面と発光管の内部空間との界面での36
5nmの光の反射を減少させることができる。この発光
管の内面へのコーティングは、CVD法、ディッピング
法でできる。さらにまた、発光管の内面と外面の両方に
無反射コーティング層を設けることもできる。前述の如
く、かかる無反射コーティング層を設けない場合には約
4%の光が反射するので、発光管の内面と外面の両方に
無反射コーティング層を設けることで、約8%のi線の
透過効率が上がることになる。
【0030】
【実施例】この発明の具体的な実施例を以下に示す。図
1は定格消費電力1kwのショートアーク型水銀蒸気放
電ランプの全体図である。発光管1の内部には、陰極2
と陽極3が対向配置され、この陰極2と陽極3は各々リ
ード棒に支持されて金属箔4の接続される。ランプは発
光管膨出部12とその両端に封止部13を有し、発光管
膨出部12の内部に放電空間11を形成する。かかる放
電ランプにおいて、発光管膨出部12の外側表面14
に、それぞれ光学膜厚で、Al2 3 が90nm、Ta
2 5 が180nm、SiO2 が90nmを蒸着法によ
りコーティングした。この状態を図2に示す。発光管1
の外表面14には、Al2 3 層20、Ta2 5 層2
1、SiO2 層22がコーティングされている。このよ
うなコ−ティングを施したランプを点灯させ、その室温
透過率を図7に示した。図より、365nmの光の透過
率は96%以上あり、270nm以下の紫外線が50%
以上カットされていることがわかる。
【0031】次に、本発明にかかる水銀ランプ(反射防
止膜を発光管のコーティング)と従来の水銀ランプ(発
光管にコーティングなし)を点灯させ、分光スペクトル
を測定して、365nmの光の出力、および短波長紫外
線のカット特性を調査した。図8に従来のランプの分光
スペクトル、図9に本発明のランプの分光スペクトルを
示し、図10に図9の分光スペクトルを図8の分光スペ
クトルで除した結果を示す。この結果、UVカット特性
については、ランプ点灯時に発光管が加熱されることに
より、コーティング膜による紫外線の吸収領域が長波長
側に移動し、50%を透過する波長が約290nmとな
り従来のランプより好ましい方向に変化している。一
方、365nmの光の放射強度は本発明のランプが従来
のランプに比べて3〜5%upしている。つまり、本発
明にかかる水銀ランプをステッパーに用いれば、ステッ
パーのスループットを約1%上昇させることができ、半
導体製造ラインのスループットも同様に1%上昇させる
ことができる。これは、非常に効果のある数字である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるショートアーク型水銀ランプの
全体図である。
【図2】本発明のコーティングの状態を示した図であ
る。
【図3】本発明のコーティングを施したランプによる分
光スペクトルを示す。
【図4】本発明のコーティングを施したランプによる分
光スペクトルを示す。
【図5】本発明のコーティングを施したランプによる分
光スペクトルを示す。
【図6】本発明のコーティングを施したランプによる分
光スペクトルを示す。
【図7】本発明のコーティングを施したランプによる分
光スペクトルを示す。
【図8】従来のランプによる分光スペクトルを示す。
【図9】本発明のランプと従来のランプによる分光スペ
クトルを示す。
【図10】本発明のコーティングを施したランプによる
分光スペクトルを示す。
【符号の説明】
1 発光管 2 陰極 3 陽極 4 金属箔 11 発光空間 12 発光管膨出部 13 封上部 14 コーティング膜 20 Al2 3 層 21 Ta2 5 層 22 SiO2
フロントページの続き 審査官 堀部 修平 (56)参考文献 特開 平7−320688(JP,A) 特開 平3−297044(JP,A) 特開 平8−96751(JP,A) 実開 昭64−16055(JP,U) 登録実用新案3016061(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 61/35 H01J 61/86

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】石英ガラスよりなる発光管の外面若しくは
    内面に、Ta2 O5 を主成分とするコーティング層
    と、このコーティング層と屈折率の異なる1層もしくは
    複数層の他のコーティング層で無反射コーティング層を
    形成し、 これら1組の無反射コーティング層によって、発光管の
    外面若しくは内面で起こる波長365nmの光の反射を
    ほぼ0%とするとともに、前記1組の無反射コーティン
    グ層によって230nm以下の紫外線を50%以上カッ
    トすることを特徴とする紫外線を放射する放電ランプ。
  2. 【請求項2】前記Ta2 O5 を主成分とするコーテ
    ィング層の膜厚は光学膜厚で20nm〜900nmであ
    ることを特徴とする請求項1に記載の紫外線を放射する
    放電ランプ。
  3. 【請求項3】前記他のコーティング層は、その主成分が
    Al2 O3 またはSiO2 であることを特徴とす
    る請求項1に記載の紫外線を放射する放電ランプ。
  4. 【請求項4】前記放電ランプはショートアーク型水銀ラ
    ンプであることを特徴とする請求項1に記載の紫外線を
    放射する放電ランプ。
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