JP3260517B2 - 分散染料組成物及びこれを用いる疎水性繊維の染色方法 - Google Patents
分散染料組成物及びこれを用いる疎水性繊維の染色方法Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、分散染料組成物及びそ
れを用いる疎水性繊維の染色方法に関する。更に詳しく
は、吸尽性良好な青色分散染料組成物及びこれを用いる
疎水性繊維の染色法に関する。また更に詳しくは、染浴
中の金属イオンに安定であり、新合繊といわれる比較的
染色の難しいポリエステル繊維を濃色に染色するに適し
た分散染料組成物及びこれを用いる染色法に関する。
れを用いる疎水性繊維の染色方法に関する。更に詳しく
は、吸尽性良好な青色分散染料組成物及びこれを用いる
疎水性繊維の染色法に関する。また更に詳しくは、染浴
中の金属イオンに安定であり、新合繊といわれる比較的
染色の難しいポリエステル繊維を濃色に染色するに適し
た分散染料組成物及びこれを用いる染色法に関する。
【０００２】
【従来の技術】疎水性繊維、例えばポリエステル繊維を
濃青色に染色する場合、通常４％ｏ．ｗ．ｆ以上の多量
の分散染料を使用して染色する。このように高濃度の染
料を使用すると、染色廃水中に残存する染料の濃度も高
くなり、染色水の再使用が難しくなり、廃水のＣＯＤ値
も大巾に増加する。更に発展のめざましい新合繊といわ
れる改良ポリエステル繊維の染色には多くの改善すべき
事項が多い。例えば、超極細繊維その他異収縮混繊型繊
維については、濃色染めや繊維の風合を損わない染色法
の検討が行われている。
濃青色に染色する場合、通常４％ｏ．ｗ．ｆ以上の多量
の分散染料を使用して染色する。このように高濃度の染
料を使用すると、染色廃水中に残存する染料の濃度も高
くなり、染色水の再使用が難しくなり、廃水のＣＯＤ値
も大巾に増加する。更に発展のめざましい新合繊といわ
れる改良ポリエステル繊維の染色には多くの改善すべき
事項が多い。例えば、超極細繊維その他異収縮混繊型繊
維については、濃色染めや繊維の風合を損わない染色法
の検討が行われている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリエステ
ル繊維などの合成繊維を濃青色に染色することを目的と
する。また本発明は染色廃水中に残存する染料の濃度を
小さくし、染液のリサイクルを容易にする染色方法を提
供することを目的とする。また更に、本発明はファイン
デニールポリエステル繊維や異収縮混繊型ポリエステル
繊維製品などの新合繊製品の染色に適した染料組成物及
び染色法を提供することを目的とする。
ル繊維などの合成繊維を濃青色に染色することを目的と
する。また本発明は染色廃水中に残存する染料の濃度を
小さくし、染液のリサイクルを容易にする染色方法を提
供することを目的とする。また更に、本発明はファイン
デニールポリエステル繊維や異収縮混繊型ポリエステル
繊維製品などの新合繊製品の染色に適した染料組成物及
び染色法を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
（Ｉ）及び（II）
（Ｉ）及び（II）
【０００５】
【化３】
【０００６】
【化４】
【０００７】（式中、Ｘ1 及びＸ2 はハロゲン原子を、
Ｒ1 及びＲ5 はメチル基又はエチル基を、Ｒ2 ，Ｒ3 及
びＲ4 は炭素数１〜５のアルキル基をそれぞれ表わ
す。）にて示される化合物を含有する染料組成物であっ
て、一般式（Ｉ）で示される化合物と一般式（II）で示
される化合物の組成比が重量比で９５：５〜５：９５で
あることを特徴とする分散染料組成物及びこれを用いる
疎水性繊維の染色法にある。
Ｒ1 及びＲ5 はメチル基又はエチル基を、Ｒ2 ，Ｒ3 及
びＲ4 は炭素数１〜５のアルキル基をそれぞれ表わ
す。）にて示される化合物を含有する染料組成物であっ
て、一般式（Ｉ）で示される化合物と一般式（II）で示
される化合物の組成比が重量比で９５：５〜５：９５で
あることを特徴とする分散染料組成物及びこれを用いる
疎水性繊維の染色法にある。
【０００８】以下、本発明を更に詳細に説明する。前記
した一般式（Ｉ）及び（II）で示される分散染料は公知
の化合物であるか、あるいは公知化合物に類似する化合
物である。（例えば特公昭６２−６５９２号公報参
照。）そしてこれらの染料は、公知の方法で合成するこ
とができる。組成比率は重量比で（Ｉ）：（II）が９
５：５〜５：９５、好ましくは８５：１５〜１５：８
５、特に好ましくは７０：３０〜３０：７０である。染
料製品化は、従来より公知のサンドグラインダーミルを
用い、リグニンスルホン酸ソーダ及び、又はナフタレン
スルホン酸ソーダのホルマリン縮合物を適宜使用し、そ
の他粉立防止剤やグラニュール化助剤を必要に応じて使
用する。
した一般式（Ｉ）及び（II）で示される分散染料は公知
の化合物であるか、あるいは公知化合物に類似する化合
物である。（例えば特公昭６２−６５９２号公報参
照。）そしてこれらの染料は、公知の方法で合成するこ
とができる。組成比率は重量比で（Ｉ）：（II）が９
５：５〜５：９５、好ましくは８５：１５〜１５：８
５、特に好ましくは７０：３０〜３０：７０である。染
料製品化は、従来より公知のサンドグラインダーミルを
用い、リグニンスルホン酸ソーダ及び、又はナフタレン
スルホン酸ソーダのホルマリン縮合物を適宜使用し、そ
の他粉立防止剤やグラニュール化助剤を必要に応じて使
用する。
【０００９】次に、染色条件については、特に制限され
るものではないが、染色温度は１００℃〜１４０℃、好
ましくは１１０℃〜１３０℃が採用される。均染剤や分
散剤など通常使用される染色助剤は必要に応じて適宜使
用される。染色される疎水性繊維としては、普通のポリ
エステル繊維、その他ファインデニール繊維をはじめ新
合繊といわれる製品を構成する特殊繊維、その他ポリエ
ステル繊維以外の合成繊維が挙げられる。
るものではないが、染色温度は１００℃〜１４０℃、好
ましくは１１０℃〜１３０℃が採用される。均染剤や分
散剤など通常使用される染色助剤は必要に応じて適宜使
用される。染色される疎水性繊維としては、普通のポリ
エステル繊維、その他ファインデニール繊維をはじめ新
合繊といわれる製品を構成する特殊繊維、その他ポリエ
ステル繊維以外の合成繊維が挙げられる。
【００１０】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ないことはいうまでもない。なお、各実施例、比較例及
び参考例で使用した染料は以下の通りである。 染料
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ないことはいうまでもない。なお、各実施例、比較例及
び参考例で使用した染料は以下の通りである。 染料
【００１１】
【化５】
【００１２】
【化６】
【００１３】
【化７】
【００１４】
【化８】
【００１５】
【化９】
【００１６】
【化１０】
【００１７】
【化１１】
【００１８】
【化１２】
【００１９】これらの染料を用いる各実施例、比較例及
び参考例の染料製品化の条件は、以下に示す実施例１−
１で使用する染料の製品化の条件に準じて行った。即
ち、前記（Ａ）で示される染料ケーキ１２．０ｇと
（Ｂ）で示される染料ケーキ８．０ｇを、リグニンスル
ホン酸ソーダ４０ｇ、ナフタレンスルホン酸ソーダのホ
ルマリン縮合物４０ｇ及び水を加えて全体をホモミキサ
ーで固型分３０％の均一スラリーを得る。それをサンド
グラインダーミルを用いて微粒子化処理を行い、平均粒
径を１ｍμ以下とする。それをスプレードライヤーにて
染料粉末を得た。又、被染繊維、染色条件、吸尽性、染
色再現性（色差）及び染色用水は以下に示す通りであ
る。
び参考例の染料製品化の条件は、以下に示す実施例１−
１で使用する染料の製品化の条件に準じて行った。即
ち、前記（Ａ）で示される染料ケーキ１２．０ｇと
（Ｂ）で示される染料ケーキ８．０ｇを、リグニンスル
ホン酸ソーダ４０ｇ、ナフタレンスルホン酸ソーダのホ
ルマリン縮合物４０ｇ及び水を加えて全体をホモミキサ
ーで固型分３０％の均一スラリーを得る。それをサンド
グラインダーミルを用いて微粒子化処理を行い、平均粒
径を１ｍμ以下とする。それをスプレードライヤーにて
染料粉末を得た。又、被染繊維、染色条件、吸尽性、染
色再現性（色差）及び染色用水は以下に示す通りであ
る。
【００２０】
【表１】 〈被染繊維の種類〉 ａ：従来タイプ紡糸ポリエステル繊維（織物） トロピカル（東レ（株）製品） ｂ：異収縮混繊型ポリエステル繊維織物 （経糸：高収縮糸 緯糸：通常糸） ジーナ（登録商標（東洋紡）） ｃ：ファインデニール ポリエステル繊維織物 トレシー（登録商標 東レ（株））
【００２１】
【表２】 〈染色条件〉 Ｉ 染料 ８％ ｏ．ｗ．ｆ． 浴比 １：１５ ｐＨ ５ 温度×時間 １３５℃×３０分 II 染料 ８％ ｏ．ｗ．ｆ． 浴比 １：１５ ｐＨ ５ 温度×時間 １２０℃×６０分 III 染料 ２％ ｏ．ｗ．ｆ． 浴比 １：１５ ｐＨ ５ 温度×時間 １３０℃×６０分 IV 染料 １２％ ｏ．ｗ．ｆ． 浴比 １：１５ ｐＨ ５ 温度×時間 １３５℃×３０分
【００２２】
【表３】 〈吸尽性〉 染色前後の染浴をサンプリングして染色濃度を光学的に
測定し、染料の残存％により評価 測定機器 ： 自記分光光度計 Ｕ−３２００型 測定溶媒 ： ８０％アセトン水 評価 ◎…極めて良好 ○…良好 ×…不良 ××…極
めて不良
測定し、染料の残存％により評価 測定機器 ： 自記分光光度計 Ｕ−３２００型 測定溶媒 ： ８０％アセトン水 評価 ◎…極めて良好 ○…良好 ×…不良 ××…極
めて不良
【００２３】〈染色再現性（色差）〉 染色用水中の金属イオンの影響による色変化を色差で評
価 色差はＣＩＥ Ｌ* ａ* ｂ* のΔＥにて評価した。感覚
的な色差の程度とＮ．Ｂ．Ｓ．単位の関係は以下の通り
である。
価 色差はＣＩＥ Ｌ* ａ* ｂ* のΔＥにて評価した。感覚
的な色差の程度とＮ．Ｂ．Ｓ．単位の関係は以下の通り
である。
【００２４】
【表４】
【００２５】〈染色用水〉 通常は脱塩水を使用 Ｆｅ：Ｆｅイオン５０ｐｐｍ（硫酸第１鉄アンモニウ
ム）添加した脱塩水を使用 Ｃｕ：Ｃｕイオン１０ｐｐｍ（硫酸銅）添加した脱塩水
を使用 実施例 １−１〜１−６，２−１〜２−３，３−１及び
３−２ 比較例 １−１〜１−４，２−１，２−２，３−１及び
３−２ 参考例 １，３−１及び３−２ 各例における条件は表−１、表−２及び表−３に記入
し、併せて効果についても表中に記入した。
ム）添加した脱塩水を使用 Ｃｕ：Ｃｕイオン１０ｐｐｍ（硫酸銅）添加した脱塩水
を使用 実施例 １−１〜１−６，２−１〜２−３，３−１及び
３−２ 比較例 １−１〜１−４，２−１，２−２，３−１及び
３−２ 参考例 １，３−１及び３−２ 各例における条件は表−１、表−２及び表−３に記入
し、併せて効果についても表中に記入した。
【００２６】
【表５】
【００２７】
【表６】
【００２８】
【表７】
【００２９】
【発明の効果】本発明の分散染料組成物は、疎水性繊
維、特にポリエステル繊維を濃青色に染色する。特に一
般式（Ｉ）及び（II）におけるＸ1 及びＸ2 が塩素原子
である場合には特に吸尽性が極めて良好であり、染色廃
水中の染料残存量が少ないという特性を備えている。
又、本発明の染料組成物はファインデニールポリエステ
ル繊維や新合繊といわれる一般に染色の難しい繊維製品
も濃青色に染色することができる。
維、特にポリエステル繊維を濃青色に染色する。特に一
般式（Ｉ）及び（II）におけるＸ1 及びＸ2 が塩素原子
である場合には特に吸尽性が極めて良好であり、染色廃
水中の染料残存量が少ないという特性を備えている。
又、本発明の染料組成物はファインデニールポリエステ
ル繊維や新合繊といわれる一般に染色の難しい繊維製品
も濃青色に染色することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−42982（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−274771（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−190054（ＪＰ，Ａ) 特開 昭59−138266（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−182359（ＪＰ，Ａ) 特開 昭55−133460（ＪＰ，Ａ) 特開 昭57−96053（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−271785（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−135561（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−135560（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C09B 67/22 D06P 3/54
Claims (3)
- 【請求項１】 下記一般式（Ｉ）及び（II） 【化１】 【化２】 （式中、Ｘ1 及びＸ2 はハロゲン原子を、Ｒ1 及びＲ5
はメチル基又はエチル基を、Ｒ2 ，Ｒ3 及びＲ4 は炭素
数１〜５のアルキル基をそれぞれ表わす。）で示される
化合物を含有する染料組成物であって、一般式（Ｉ）で
示される化合物と一般式（II）で示される化合物の組成
比が重量比で９５：５〜５：９５であることを特徴とす
る分散染料組成物。 - 【請求項２】 前記Ｘ1 及びＸ2 が塩素原子である請求
項１記載の染料組成物。 - 【請求項３】 請求項１又は２記載の染料組成物を用い
ることを特徴とする疎水性繊維の染色方法。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27489893A JP3260517B2 (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 分散染料組成物及びこれを用いる疎水性繊維の染色方法 |
| DE69422125T DE69422125T2 (de) | 1993-10-06 | 1994-09-29 | Dispersionsfarbstoffmischung und Verfahren zum Färben von hydrophoben Fasern |
| ES94115385T ES2141186T3 (es) | 1993-10-06 | 1994-09-29 | Composicion colorante de dispersion y metodo para la tintura de fibras hidrofobas con el. |
| EP94115385A EP0647686B1 (en) | 1993-10-06 | 1994-09-29 | Disperse dye composition and method for dyeing hydrophobic fibers with it |
| US08/319,033 US5494492A (en) | 1993-01-06 | 1994-10-06 | Disperse dye composition and method for dyeing hydrophobic fibers with it |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27489893A JP3260517B2 (ja) | 1993-10-06 | 1993-10-06 | 分散染料組成物及びこれを用いる疎水性繊維の染色方法 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07102182A JPH07102182A (ja) | 1995-04-18 |
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27489893A Expired - Fee Related JP3260517B2 (ja) | 1993-01-06 | 1993-10-06 | 分散染料組成物及びこれを用いる疎水性繊維の染色方法 |
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| Country | Link |
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| EP (1) | EP0647686B1 (ja) |
| JP (1) | JP3260517B2 (ja) |
| DE (1) | DE69422125T2 (ja) |
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|---|---|---|---|---|
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| GB0022697D0 (en) * | 2000-09-15 | 2000-11-01 | Basf Ag | Azo disperse dye mixtures |
| CN106479224A (zh) * | 2016-08-25 | 2017-03-08 | 上海盛丘材料科技有限公司 | 一种高固色率液体分散染料组合物及其制备方法、应用 |
Family Cites Families (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5231188A (en) * | 1975-09-04 | 1977-03-09 | Mitsubishi Chem Ind | Dyeing method of synthetic fibers |
| MX148450A (es) * | 1977-04-28 | 1983-04-22 | Ici Ltd | Mezcla de dos o mas colorantes mondazoicos de dispersion |
| DE3112427A1 (de) * | 1981-03-28 | 1982-10-07 | Basf Ag, 6700 Ludwigshafen | Marineblaue farbstoffmischungen |
| DE3142609A1 (de) * | 1981-10-28 | 1983-05-05 | Basf Ag, 6700 Ludwigshafen | Marineblaue dispersionsfarbstoffmischungen |
| DE3318451A1 (de) * | 1983-05-20 | 1984-11-22 | Basf Ag, 6700 Ludwigshafen | Farbstoffmischungen |
| DE3345357A1 (de) * | 1983-12-15 | 1985-07-04 | Hoechst Ag, 6230 Frankfurt | Verfahren zum erzeugen heiss waschechter faerbungen und drucke auf textilen artikeln aus polyesterfasern oder deren mischungen mit cellulosefasern |
| JPS626592A (ja) * | 1985-07-02 | 1987-01-13 | Olympus Optical Co Ltd | 画像信号処理回路 |
-
1993
- 1993-10-06 JP JP27489893A patent/JP3260517B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-09-29 DE DE69422125T patent/DE69422125T2/de not_active Expired - Fee Related
- 1994-09-29 EP EP94115385A patent/EP0647686B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1994-09-29 ES ES94115385T patent/ES2141186T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1994-10-06 US US08/319,033 patent/US5494492A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| ES2141186T3 (es) | 2000-03-16 |
| EP0647686A1 (en) | 1995-04-12 |
| JPH07102182A (ja) | 1995-04-18 |
| EP0647686B1 (en) | 1999-12-15 |
| DE69422125T2 (de) | 2000-08-17 |
| US5494492A (en) | 1996-02-27 |
| DE69422125D1 (de) | 2000-01-20 |
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