JP3254911B2 - 電動三輪車 - Google Patents

電動三輪車

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JP3254911B2
JP3254911B2 JP15793694A JP15793694A JP3254911B2 JP 3254911 B2 JP3254911 B2 JP 3254911B2 JP 15793694 A JP15793694 A JP 15793694A JP 15793694 A JP15793694 A JP 15793694A JP 3254911 B2 JP3254911 B2 JP 3254911B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電動三輪車に係り、特
に、前輪及び操縦ハンドルを支持する車体先端部分の強
度を向上させる場合に好適な電動三輪車に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バッテリを駆動源として走行する
電動三輪車は、シャシフレームの前方側にステアリング
ヘッドパイプを支持するステアリングヘッド部材(パイ
プ支持部材),ステアリングヘッドパイプに貫通させた
フロントフォークシャフト,フロントフォークシャフト
の下端部にフロントフォークを介して回転自在に支持さ
れた前輪,フロントフォークシャフトの上端部にステア
リングシャフトを介して固定された操縦ハンドル等を装
備し、シャシフレームの後方側に後輪,バッテリ,後輪
駆動ユニット,運転シート等とを装備した構成となって
いる。
【0003】図5及び図6は従来例における電動三輪車
のシャシフレームの構造を示し、シャシフレーム50
は、横断面形状が角形のメインフレーム部材51と,メ
インフレーム部材51の前方部分に架設されたメンバ5
2とから構成されている。メインフレーム部材51の前
方部分には、フロント側フロア53及びステアリングヘ
ッド部材54が固定されると共に、ステアリングヘッド
部材54には、ステアリングヘッドパイプ55が挿入固
定され、メインフレーム部材51の後方部分には、リヤ
側フロア56及びリヤパネル57が固定されている。ス
テアリングヘッド部材54の後方部分は、メンバ52で
支持されている。この場合、横断面形状が円形状或いは
L字状もしくはコ字状のメインフレーム部材を使用した
構造の電動三輪車もある。
【0004】図7は前述したステアリングヘッド部材5
4回りの構造を示し、ステアリングヘッド部材54は、
当該ヘッド部54の外壁部分を構成する上部プレス鉄板
部材58と,上部プレス鉄板部材58の内部に固定され
た下部プレス鉄板部材59とから構成され、ステアリン
グヘッドパイプ55を、上部プレス鉄板部材58及び下
部プレス鉄板部材59で支持すると共に、ステアリング
ヘッドパイプ55の内部に緩挿されたフロントフォーク
シャフト60を、操縦ハンドル(図示略)の操舵に応
じ,上部軸受61及び下部軸受62を介して回転可能に
支持した構造となっている。
【0005】更に、フロントフォークシャフト60の上
端部には、ステアリングシャフト(図示略)が連結され
ると共に、ステアリングシャフトの上端部には、操縦ハ
ンドル(図示略)が連結され、他方、フロントフォーク
シャフト60の下端部は、フロントフォーク63に固定
されると共に、フロントフォーク63は、前輪64の車
軸65に連結された構造となっている。
【0006】また、図8は他の従来例における電動三輪
車のシャシフレームの構造を示し、シャシフレーム70
は、メインフレーム部材71と,メインフレーム部材7
1の前方部分に架設されたメンバ72と,メンバ72の
上部に固定されたパイプ73,74と,パイプ73,7
4をメインフレーム部材71に支持する補助パイプ7
5,76等とから構成され、ステアリングヘッドパイプ
77の後方部分を、パイプ73,74で支持した片持ち
構造となっている。図8の構造は、ステアリングヘッド
パイプ77の周囲に広いスペースを確保でき、ステアリ
ングヘッド部材が全てカバーで覆われている場合等に使
用される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来技術においては、下記の問題があった。即ち、前
者のシャシフレーム50の場合(図5乃至図7参照)、
ステアリングヘッド部材54には、ステアリングヘッド
パイプ55に挿入されたフロントフォークシャフト60
を介して電動三輪車や運転者の重量に伴う大きな荷重が
加わるため、ステアリングヘッド部材54をメインフレ
ーム部材51に強固に支持する必要があるが、そのため
にはメインフレーム部材51にステアリングヘッド部材
54支持用のメンバ52を架設する必要があり、この結
果、シャシフレーム50全体の重量が増加し従って電動
三輪車の重量が重くなると共に、コスト高となる問題が
あった。
【0008】また、前者のシャシフレーム50の場合、
前述の如くステアリングヘッド部材54の下方部に当該
ヘッド部を支持するメンバ52を配設しているため、ス
テアリングヘッド部材54付近のスペースが少なくなる
結果、コントロールハーネス/ケーブル類の配線に制限
が加わると共に、メインフレーム部材51の形状に自由
度を持たせることができないという問題があった。
【0009】他方、後者のシャシフレーム70の場合
(図8参照)、ステアリングヘッドパイプ77の後方部
分をパイプ73,74で支持した片持ち構造であるた
め、強度的に弱いという欠点があった。また、後者のシ
ャシフレーム70は前者のシャシフレーム50に比較す
ると、メインフレーム部材71の形状に自由度を持たせ
たり,シャシフレーム70全体の重量を軽くすることは
できるが、その反面では、ステアリングヘッドパイプ7
7を支持するパイプ73,74の強度を確保するために
パイプ断面積を大きくする必要があるため、電動三輪車
のフロアスペースを広く確保しようとするとパイプ7
3,74の取り回しが難しくなるという問題があった。
【0010】また、後者のシャシフレーム70の場合、
ステアリングヘッドパイプ77を支持するパイプ73,
74に加わるモーメントを低減するため、また、メイン
フレーム部材71から前述のパイプ73,74を直接延
設することは加工上からも困難であるため、パイプ7
3,74を支持固定するメンバ72をメインフレーム部
材71に架設する必要があるが、ステアリングヘッドパ
イプ77下方のフロア部はコントロールハーネス/ケー
ブル類の配線通路となる場合が多く、強度を必要とする
メンバ72の断面形状を大きく確保する上で障害となる
問題があった。
【0011】更に、後者のシャシフレーム70の場合、
ステアリングヘッドパイプ77を取り囲むステアリング
ヘッド部材の外観デザインを優先させようとすると、ス
テアリングヘッドパイプ77を支持するパイプ73,7
4等の形状の自由度に制限が加わるため、パイプ類の取
り回しに支障を来たすという不具合があった。
【0012】
【発明の目的】本発明は、上記従来例の有する不都合を
改善し、特に、前輪及び操縦ハンドル等を支持する車体
先端部分の強度を向上させること等を可能とした電動三
輪車を提供することを、その目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、フレーム部材
の先端部分に装備され操舵軸支持パイプを支持するパイ
プ支持部材と、前記フレーム部材の中央部分で且つ前記
パイプ支持部材の背面側に連接装備されたフロア部材と
を備え、前記操舵軸支持パイプに貫通させた操舵軸の下
端部を介して前輪を回転自在に支持すると共に、前記操
舵軸の上端部を介して操縦ハンドルを支持した電動三輪
車において、前記パイプ支持部材を、前記操舵軸支持パ
イプを取り巻くドーナツ状で断面三角形状の中空の補強
部材を成す板金製の上側パイプ支持部と,当該上側パイ
プ支持部全体を支持する断面逆U字状の板金製の下側パ
イプ支持部とから構成し、該下側パイプ支持部に、当該
下側パイプ支持部の下端部周囲を取り巻いて環状の補強
部材を固定装備する、という構成を採っている。これに
よって、前述した目的を達成しようとするものである。
【0014】
【作用】本発明によれば、操舵軸の下端部側には前輪が
回転自在に支持されると共に、操舵軸の上端部側には操
縦ハンドルが支持されているため、電動三輪車に運転者
が乗車した状態では、操舵軸が貫通された操舵軸支持パ
イプを支持するパイプ支持部材には、その上方から大き
な荷重が加わる。ところで、パイプ支持部材は、操舵軸
支持パイプを取り巻くドーナツ状で断面三角形状の中空
の補強部材を成す板金製の上側パイプ支持部と,上側パ
イプ支持部全体を支持する断面逆U字状の板金製の下側
パイプ支持部とから成る構造であるため、上側パイプ支
持部の内部には、操舵軸支持パイプに対してほぼ対称に
断面三角形状の空間部が形成されることとなり、上側パ
イプ支持部に上方から加わる荷重に対して強固な構造と
なる。また、下側パイプ支持部には、その下端部周囲を
取り巻いて環状の補強部材が固定装備された構造である
ため、下側パイプ支持部の下端部周囲に車両前後方向及
び車両幅方向に加わる力に対して強固な構造となる。即
ち、下側パイプ支持部は、その上方側が強固な断面三角
形状の上側パイプ支持部で補強されると共に、その下端
部周囲が環状の補強部材で補強されるため、パイプ支持
部材の全体の強度が増すこととなる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を適用してなる実施例を図面に
基づいて説明する。
【0016】先ず、本実施例における電動三輪車の全体
の概略構成を図4に基づき説明すると、電動三輪車にお
ける前後輪,操縦ハンドル,運転シート等を除外した部
分は、フロアカバー21で覆われたフロントユニット2
2(図2参照)と,リヤカバー23及びバッテリカバー
30で覆われたリヤユニット24(図2参照)とから構
成されている。フロントユニット22側には、1個の前
輪(操舵輪)25,スイッチボックス28,操縦ハンド
ル29等が装備され、リヤユニット24側には、2個の
後輪(駆動輪)26,後輪駆動部(図示略),運転シー
ト31等が装備されている。
【0017】これを詳述すると、フロントユニット22
の上部の前方部分には、ヘッドカバー27が固定される
と共に、フロントユニット22におけるヘッドカバー2
7を除外した部分には、フロアカバー21が固定されて
いる。フロントユニット22の前方部分には、フロント
フォークシャフト(図示略)が垂設されると共に、フロ
ントフォークシャフトの下端部には、フロントフォーク
(図示略)を介して前輪25が装着され、フロントフォ
ークシャフトの上端部には、ステアリングシャフト(図
示略)を介してスイッチボックス28及び操縦ハンドル
29が装備されている。
【0018】他方、リヤユニット24の上部には、リヤ
カバー23が固定されると共に、リヤカバー23の前半
分の上部には、バッテリ(図示略)を覆うバッテリカバ
ー30が固定されている。更に、リヤカバー23及びバ
ッテリカバー30の上部には、運転シート31が固定さ
れている。リヤカバー23の後半分の下方部には、後輪
26が装備されると共に、後輪駆動部(図示略)が配置
されている。
【0019】更に、前述したスイッチボックス28に
は、速度調節ツマミ28a,アクセルレバー28b,ブ
レーキレバー28c等が装備されている。速度調節ツマ
ミ28a,アクセルレバー28bは、ケーブルを介して
コントローラ(図示略)へ接続され、ブレーキレバー2
8cは、ケーブルを介してブレーキ機構へ接続されてい
る。コントローラは、運転者による速度調節ツマミ28
a,アクセルレバー28bの操作量に基づき、後輪駆動
部の動作を制御するようになっている。
【0020】電動三輪車を走行させる場合には、運転者
は運転シート31に着座して両足をフロアカバー21で
覆われたフロア部に載置し、速度調節ツマミ28aで走
行速度を設定し、操縦ハンドル29のグリップ29a,
29bを握り前輪25を操舵しながらアクセルレバー2
8bを操作することにより、電動三輪車を走行させるよ
うになっている。
【0021】また、電動三輪車のフロントユニット22
とリヤユニット24とは、後述する連結機構を介して連
結或いは連結を解除できるようになっている。電動三輪
車は、フロントユニット22及びリヤユニット24の連
結を解除した場合には、フロントユニット22,フロア
カバー21,ヘッドカバー27,前輪25,スイッチボ
ックス28,操縦ハンドル29等を備えた車両前方部分
と、リヤユニット24,リヤカバー23,バッテリカバ
ー30,後輪26,運転シート31等を備えた車両後方
部分とに分割できるようになっている。これにより、分
割した電動三輪車を例えば自家用車等に積載できるよう
になっている。
【0022】また、図2に示す如く、前述したフロント
ユニット22の上部には、後述するステアリングヘッド
部材38を覆うヘッドカバー27が配設されたフロアカ
バー21が装着されるようになっており、また、リヤユ
ニット24の上部には、リヤカバー23が装着されると
共に、リヤカバー23の上部には、バッテリ(図示略)
を覆うバッテリカバー30が装着されるようになってい
る。
【0023】更に、図3に示す如く、フロントユニット
22は、フレーム部材35と,フレーム部材35の上部
中央部分から上部前方部分にかけて固定されるフロア部
材36と,フロア部材36の切欠部36eを介して固定
される補強部材37と,補強部材37の上部に固定され
るステアリングヘッド部材38とから構成されている。
この場合、フロア部材36は、強度部材としての機能を
果たすように,製造時に板厚や凹凸形状等が考慮されて
加工されている。
【0024】フレーム部材35は、2本のパイプ32,
33と,両パイプ32,33間に架設された板状のメン
バ34とから構成されており、メンバ34の中央部分
は、メンバ34の両側部分に対して下方へ屈曲した屈曲
部34aとして構成されている。パイプ32における軸
方向後方部分には、スペーサ39,40がパイプ軸方向
と直交し且つパイプ内部を貫通した状態で固定されると
共に、パイプ33における軸方向後方部分には、スペー
サ41,42がパイプ軸方向と直交し且つパイプ内部を
貫通した状態で固定されている。
【0025】フロア部材36は、左右対称な形状を有す
る1対のフロアプレート36a,36bと,フロアプレ
ート36a,36bを連結するブラケット36c,36
dとから一体に構成されており、フロア部材36の前方
部分には、ステアリングヘッド部材38の下側パイプ支
持部2(後述)が嵌合する,ほぼ半円形状の切欠部36
eが形成されている。フロア部材36は、フレーム部材
35の上部中央部分から上部前方部分にかけて溶接によ
り固定されるようになっている。フロア部材36のブラ
ケット36c,36d配設箇所(凹形部分)は、コント
ロールハーネス/ケーブル類の配線通路となるようにな
っている。この場合、フロアプレート36a,36bに
は軽量化を図るために複数の穴部が形成されているが、
その図示は省略してある。
【0026】フレーム部材35及びフロア部材36を溶
接で固定することにより、フロアカバー21で覆われた
フロア部の強度を向上させるようになっている。また、
フレーム部材35のメンバ34に屈曲部34aを設ける
と共に,フロア部材36のフロアプレート36a,36
b間にブラケット36c,36dを設けることにより、
電動三輪車の車体前後方向の曲げに対するリブとしての
機能を果たすようになっている。
【0027】補強部材37は、左右対称な形状を有する
1対のリーンフォースメント37a,37bと,リーン
フォースメント37a,37bを連結するリーンフォー
スメント37c,37jとから一体に構成されており、
ステアリングヘッド部材38の下側パイプ支持部2(後
述)が係合する開口部37hを有する環状の部材として
構成されている。補強部材37は、ステアリングヘッド
部材38の下側パイプ支持部2及びフロア部材36のフ
ロアプレート36a,36bに固定されるようになって
いる。この場合、リーンフォースメント37cの形状を
車両前方へ向けて逆L字状に折り曲げた形状とすること
により、強度を確保するようになっている。
【0028】ステアリングヘッド部材38は、上側パイ
プ支持部1と,下側パイプ支持部2とから構成されてお
り、上述したヘッドカバー27で覆われるようになって
いる。ステアリングヘッド部材38は、補強部材37及
びフロア部材36に固定されるようになっており、当該
ステアリングヘッド部材38の上側パイプ支持部1及び
下側パイプ支持部2により、ステアリングヘッドパイプ
3を支持した構造となっている。ステアリングヘッド部
材38の構造については図1で詳述する。
【0029】他方、図2に示す如く、リヤユニット24
は、2個のブラケット43,44,運転シート31支持
用のシートポスト45等を備えた本体部46と,本体部
46の前方部分に固定されたフロア部材47と,本体部
46の後方部分に固定されたリヤパネル48とから構成
されている。ブラケット44にはボルト取付穴44a・
・が形成され、同様にブラケット43にもボルト取付穴
(図示略)が形成されている。この場合、フロア部材4
7には強度を増すために複数の凹凸部が形成されている
が、その図示は省略してある。また、リヤパネル48は
その概略を図示してある。
【0030】フロントユニット22とリヤユニット24
とを連結する場合は、フロントユニット22のパイプ3
2,33をリヤユニット24のブラケット43,44に
各々係合させると共に、スペーサ39〜42とボルト取
付穴とを位置合わせした後、スペーサ39〜42及びボ
ルト取付穴を介してボルトを締め付けることにより、フ
ロントユニット22及びリヤユニット24を連結するよ
うになっている。
【0031】次に、本実施例における電動三輪車の要部
の構成を図1に基づき説明すると、図1は上記図2及び
図3に示したフレーム部材35,フロア部材36,補強
板37,ステアリングヘッド部材38,及びステアリン
グヘッドパイプ3における縦断面構造を示す一部を省略
した図であり、図1の紙面表側方向は電動三輪車の前方
側であり,図1の紙面裏側方向は電動三輪車の後方側で
ある。
【0032】ステアリングヘッド部材38は、後述のス
テアリングヘッドパイプ3に挿入したフロントフォーク
シャフトを介して前輪25及び操縦ハンドル29等を支
持するための部材であり、ステアリングヘッドパイプ3
を取り巻く中空の断面三角形状の補強部材を成す板金製
の上側パイプ支持部1と,上側パイプ支持部1全体を支
持する断面逆U字状の板金製の下側パイプ支持部2とか
ら構成されている。ステアリングヘッド部材38の外側
には、ヘッドカバー27(図2参照)が装着されるよう
になっている。
【0033】上側パイプ支持部1は、ステアリングヘッ
ドパイプ3が上側パイプ支持部1に対して左右対称に上
下方向に貫通した状態で配設されている。上側パイプ支
持部1をステアリングヘッドパイプ3の軸線を含んで断
面した場合、上側パイプ支持部1の内部にはステアリン
グヘッドパイプ3に対して対称に断面三角形状の空間部
が形成されるため、ステアリングヘッド部材38にその
上方から加わる荷重に対して強固な構造となっている。
【0034】下側パイプ支持部2は、本体部13と,本
体部13の下端周方向に沿って一体に設けられた張り出
し部5とから構成されると共に、本体部13の上方部分
は、ステアリングヘッドパイプ3へ向けて若干傾斜した
傾斜部13aを構成している。下側パイプ支持部2の本
体部13の上方部分に傾斜部13aを設けることより、
ステアリングヘッド部材38に作用する車体前後方向及
び車体幅方向の曲げに対して強固な構造とするようにな
っている。
【0035】更に、下側パイプ支持部2の内側部分は前
輪25(図4参照)の上部を覆うタイヤハウス4を構成
している。また、上述の如くステアリングヘッド部材3
8の外側に装着されるヘッドカバー27と,ステアリン
グヘッド部38の下側パイプ支持部2とによって形成さ
れる空間部分(図示略)には、コントロールハーネス/
ケーブル類が配線されるようになっている。また、下側
パイプ支持部2の後方側(図4のバッテリカバー30前
面と対向する側)には、ケーブル類を通す開口部2aが
形成されている。
【0036】下側パイプ支持部2の張り出し部5には、
フロア部材36を構成するフロアプレート36a(図3
参照)の取付部36f,フロアプレート36b(図3参
照)の取付部36gが溶接により各々固定されている。
また、下側パイプ支持部2における張り出し部5より上
方の外周部6には、その周方向に沿って,補強部材37
を構成するリーンフォースメント37aの取付部37
d,リーンフォースメント37bの取付部37eが溶接
により各々固定されている。
【0037】更に、補強部材37を構成するリーンフォ
ースメント37a(図3参照)の取付部37f,リーン
フォースメント37b(図3参照)の取付部37gは、
フロアプレート36aの取付部36h,フロアプレート
36bの取付部36jに対して溶接により各々固定され
ている。
【0038】前述の構造により、ステアリングヘッド部
材38の下側パイプ支持部2,張り出し部5,フロア部
材36のフロアプレート36a,36b,補強部材37
のリーンフォースメント37a,37bによって,断面
U字状の閉空間部7,8が形成されている。
【0039】即ち、ステアリングヘッド部材38におけ
るフロア部材36との取付部分に断面U字状の閉空間部
7,8を形成することにより、ステアリングヘッド部材
38にステアリングヘッドパイプ3を介して上方から加
わる荷重に対して強固な構造とするようになっている。
即ち、ステアリングヘッドパイプ3を左右両側から複数
本の太いパイプで支持した構造と同様の機能を果たすよ
うになっている。
【0040】更に、下側パイプ支持部2の上面部9に
は、上側パイプ支持部1の下端部10が溶接により固定
されると共に、下側パイプ支持部2の中央部分及び上側
パイプ支持部1の中央部分には、ステアリングヘッドパ
イプ3が嵌合する穴部11,12が各々形成されてい
る。ステアリングヘッド部材38を構成する上側パイプ
支持部1及び下側パイプ支持部2には、それぞれの穴部
12,11を介してステアリングヘッドパイプ3が嵌合
されると共に,穴部12,11との嵌合箇所が例えば溶
接により固定されている。
【0041】また、ステアリングヘッドパイプ3には、
操舵軸としてのフロントフォークシャフト(図示略)が
挿入されると共に、フロントフォークシャフトの下端部
は、電動三輪車の前輪25を支持するフロントフォーク
(図示略)に固定されるようになっている。更に、フロ
ントフォークシャフトの上端部は、ステアリングシャフ
ト(図示略)へ連結されると共に、ステアリングシャフ
トの上端部には、上述したスイッチボックス28(図4
参照)が固定され、スイッチボックス28には、操縦ハ
ンドル29(図4参照)が固定されるようになってい
る。図1符号32,33は上述したフレーム部材35の
パイプを示す。
【0042】次に、上記の如く構成した本実施例の作用
を説明する。
【0043】電動三輪車を走行させる場合、運転者は運
転シート31に着座して両足をフロアカバー21の上部
に載置し、操縦ハンドル29を握りながらアクセルレバ
ー28bを操作することにより走行させる。この場合、
ステアリングヘッド部材38に支持されたステアリング
ヘッドパイプ3には、フロントフォークシャフトが挿入
されると共に、フロントフォークシャフト上部には、ス
テアリングシャフトを介してスイッチボックス28及び
操縦ハンドル29が支持され、フロントフォークシャフ
ト下部には、フロントフォークを介して前輪25が支持
されているため、ステアリングヘッド部材38には、電
動三輪車の重量及び運転者の体重に基づく大きな荷重が
加わる。
【0044】ところで、ステアリングヘッド部材38を
構成する上側パイプ支持部1は,ステアリングヘッドパ
イプ3を取り巻く断面三角形状の中空の部材から構成さ
れているため、上側パイプ支持部1の内部にはステアリ
ングヘッドパイプ3を介して断面三角形状の空間部が形
成される。この結果、当該断面三角形状の空間部が、上
側パイプ支持部1にステアリングヘッドパイプ3を介し
て上方から加わる大きな荷重を支える機能を果たすこと
となる。これにより、上側パイプ支持部1の構造を強固
なものとすることができる。
【0045】また、ステアリングヘッド部材38を構成
する下側パイプ支持部2には,その下端部周囲を取り巻
いて補強部材37が固定されているため、下側パイプ支
持部2の下端部周囲に作用する車体前後方向及び車体幅
方向のねじれに強いものとすることができる共に,下側
パイプ支持部2にステアリングヘッドパイプ3を介して
上方から加わる大きな荷重に充分耐えることができる。
これにより、下側パイプ支持部2の構造を強固なものと
することができる。
【0046】また、ステアリングヘッド部材38の下側
パイプ支持部2の下端部周囲には,下側パイプ支持部
2,張り出し部5,フロア部材36のフロアプレート3
6a,36b,及び補強部材37のリーンフォースメン
ト37a,37bによって,断面U字状の閉空間部7,
8が形成されているため、下側パイプ支持部2にステア
リングヘッドパイプ3を介して上方から加わる大きな荷
重に対して充分に耐え得る強固な構造とすることができ
る。
【0047】また、ステアリングヘッド部材38の下側
パイプ支持部2の本体部13の上方部分には傾斜部13
aが設けられているため、下側パイプ支持部2に作用す
る車体前後方向及び車体幅方向の曲げに対して強固な構
造とすることができる。
【0048】従って、上記の構造により、ステアリング
ヘッド部材38を構成する上側パイプ支持部1及び下側
パイプ支持部2の構造が各々強固なものとなるため、換
言すれば、ステアリングヘッド部材38の下側パイプ支
持部2の上方側を強固な断面三角形状の上側パイプ支持
部1で補強すると共に,下側パイプ支持部2の下端部周
囲を環状の補強部材37で補強した構造であるため、ス
テアリングヘッドパイプ3を支持するステアリングヘッ
ド部材38全体の構造を強固なものとすることができ
る。これにより、ステアリングヘッドパイプ3を例えば
車体幅方向両側から複数本の太いパイプで支持した構造
と同様の機能を果たすことができる。
【0049】また、上記の構造により、従来のようにス
テアリングヘッド部材を支持するための太いメンバをフ
レーム部材35に架設することが不要となるため、フレ
ーム部材35の重量増加を抑えることができ従って従来
構造よりも電動三輪車の軽量化を図ることができると共
に、前述の如くステアリングヘッド部材支持用のメンバ
が不要となることによりフレーム部材35の形状に自由
度を持たせることが可能となる。
【0050】更に、ステアリングヘッド部材38を構成
する上側パイプ支持部1及び下側パイプ支持部2を板金
製としているため、従来のようにステアリングヘッドパ
イプを車体幅方向両側から複数本のパイプで支持した構
造と比較すると、上側パイプ支持部1及び下側パイプ支
持部2を電気溶接等で容易に自動組立することができ
る。これにより、生産性の向上や量産化を図ることがで
きると共にコストの低減を図ることができる。
【0051】更に、フロア部材36を支持するフレーム
部材35のメンバ34の屈曲部34a,及びフロア部材
36のブラケット36c,36dが,車体前後方向の曲
げに対するリブとしての機能を果たすため、フレーム部
材35及びフロア部材36の強度を増すことができる。
【0052】更にまた、ステアリングヘッド部材38を
覆うヘッドカバー27と,ステアリングヘッド部材38
の下側パイプ支持部2とによって形成される空間部分に
は,上述した如くコントロールハーネス/ケーブル類が
配線されるが、下側パイプ支持部2の内側部分がタイヤ
ハウス4を兼用しているため、電動三輪車の走行中に路
面から跳ね返ってくる小石や水或いは泥等からコントロ
ールハーネス/ケーブル類を下側パイプ支持部2により
保護することができる。
【0053】更にまた、前述のようにステアリングヘッ
ド部材38の下側パイプ支持部2の形状を,前輪25の
上方部分の収容が可能な形状としているため、換言すれ
ば下側パイプ支持部2の内側部分がタイヤハウスとして
の役割も兼用しているため、下側パイプ支持部2の内側
のスペースを有効に活用することができる。
【0054】ここで、本実施例では、上述したフレーム
部材35,フロア部材36,補強部材37,及びステア
リングヘッド部材38の取付構造を,車両前方部分と車
両後方部分とに分割可能な分割構造型の電動三輪車に適
用した場合を例に上げたが、通常の一体構造型の電動三
輪車に適用してもよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電動三輪
車によれば、下記の効果を奏することができる。 パイプ支持部材を構成する上側パイプ支持部を,操舵
軸支持パイプを取り巻く断面三角形状の中空の補強部材
を成す板金製としているため、上側パイプ支持部の内部
には操舵軸支持パイプを介して断面三角形状の空間部が
形成されることとなり、この結果、当該断面三角形状の
空間部が、上側パイプ支持部に操舵軸支持パイプを介し
て上方から加わる大きな荷重を支える機能を果たすた
め、上側パイプ支持部の構造を強固なものとすることが
できる。 また、パイプ支持部材を構成する下側パイプ支持部に
その下端部周囲を取り巻いて補強部材を固定装備してい
るため、下側パイプ支持部の下端部周囲に作用する車体
前後方向及び車体幅方向のねじれに強く,且つ下側パイ
プ支持部に操舵軸支持パイプを介して上方から加わる大
きな荷重に充分耐えることができ、この結果、下側パイ
プ支持部の構造を強固なものとすることができる。 従って、上記及びにより、パイプ支持部材を構成
する上側パイプ支持部及び下側パイプ支持部の構造が各
々強固なものとなるため、換言すれば、パイプ支持部材
の下側パイプ支持部の上方側を強固な断面三角形状の上
側パイプ支持部で補強すると共に,下側パイプ支持部の
下端部周囲を環状の補強部材で補強した構造であるた
め、操舵軸支持パイプを支持するパイプ支持部材全体の
構造を強固なものとすることができる。これにより、操
舵軸支持パイプを例えば車体両側から複数本の太いパイ
プで支持した構造と同様の機能を果たすことができる。 更に、パイプ支持部材を構成する上側パイプ支持部及
び下側パイプ支持部を板金製としているため、従来のよ
うに操舵軸支持パイプを車体両側から複数本のパイプで
支持した構造と比較すると、上側パイプ支持部及び下側
パイプ支持部を電気溶接等で容易に自動組立することが
でき、この結果、生産性の向上や量産化を図ることがで
きると共にコストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した本実施例における電動三輪車
のステアリングヘッド部材,補強部材,フロア部材,及
びフレーム部材の取付部分の断面構造を示す一部を省略
した説明図である。
【図2】本実施例におけるフロントユニット,フロアカ
バーを分解した状態,及びリヤユニット,リヤカバー,
バッテリカバーを分解した状態を示す説明図である。
【図3】本実施例におけるフロントユニットの各構成部
材を分解した状態を示す説明図である。
【図4】本実施例における電動三輪車の外観図である。
【図5】従来例における電動三輪車のシャシフレームの
構成を示す説明図である。
【図6】図5におけるシャシフレームからフロント側フ
ロアを取外した状態を示す後方部分を省略した説明図で
ある。
【図7】図5におけるステアリングヘッド部材とステア
リングヘッドパイプとの取付部分の断面構造を示す説明
図である。
【図8】他の従来例における電動三輪車のシャシフレー
ムの構成を示す一部を省略した説明図である。
【符号の説明】
1 上側パイプ支持部 2 下側パイプ支持部 3 操舵軸支持パイプとしてのステアリングヘッドパイ
プ 7,8 閉空間部 25 前輪 29 操縦ハンドル 35 フレーム部材 36 フロア部材 37 補強部材 38 パイプ支持部材としてのステアリングヘッド部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62K 5/04 A61G 3/00 B60K 1/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレーム部材の先端部分に装備され操舵
    軸支持パイプを支持するパイプ支持部材と、前記フレー
    ム部材の中央部分で且つ前記パイプ支持部材の背面側に
    連接装備されたフロア部材とを備え、前記操舵軸支持パ
    イプに貫通させた操舵軸の下端部を介して前輪を回転自
    在に支持すると共に、前記操舵軸の上端部を介して操縦
    ハンドルを支持した電動三輪車において、 前記パイプ支持部材を、前記操舵軸支持パイプを取り巻
    くドーナツ状で断面三角形状の中空の補強部材を成す板
    金製の上側パイプ支持部と,当該上側パイプ支持部全体
    を支持する断面逆U字状の板金製の下側パイプ支持部と
    から構成し、 該下側パイプ支持部に、当該下側パイプ支持部の下端部
    周囲を取り巻いて環状の補強部材を固定装備して成るこ
    とを特徴とした電動三輪車。
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