JP3243940B2 - インクジェット記録用シート及びインクジェット記録用シートの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録用シート及びインクジェット記録用シートの製造方法

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JP3243940B2 JP17157694A JP17157694A JP3243940B2 JP 3243940 B2 JP3243940 B2 JP 3243940B2 JP 17157694 A JP17157694 A JP 17157694A JP 17157694 A JP17157694 A JP 17157694A JP 3243940 B2 JP3243940 B2 JP 3243940B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水性インクを用いる記録
用シートに関し、さらに詳しく述べるならば、インクジ
ェット記録方式により高い光沢、写像性を有する記録画
像が得られる、普通紙、塗工紙等をシート状基材とする
水性インク記録シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方式は熱転写方式と
異なりインクシートが不要で保守が容易であり、また電
子写真方式のような現像、定着プロセスを必要としない
ため装置のコンパクト化が可能であること加え、高速で
高解像度のカラー記録が可能なため、近年ファクシミ
リ、端末プリンター、複写機として急速に普及してい
る。インクジェット記録用シートとしては、現在普通紙
タイプが使用されているが、カラー記録の場合は、ドッ
ト形状、ドットのシャープさ、インクの吸収、定着速
度、インク吸収容量等インク受理性の点から塗工紙タイ
プが使用されている。
【0003】こうしたなか、インク受理後も高い光沢、
写像性を有する記録画像が得られる写真状水性インク記
録シートに対するニーズが高まっているが、通常の塗工
紙タイプの水性インク記録シートでは、記録層塗工後の
乾燥工程で地合に基づく収縮ムラが表面に現れることに
加え、所望のインク受理性を満足させるために記録層に
水溶性あるいは水分散性樹脂に加えて顔料を配合する
と、表面の平滑性がさらに低くなり光沢はでない。ま
た、プラスティックフィルムのように高平滑なシート状
基材上に記録層を設けて写真状にする方法は試みられて
いるが、風合いが紙基材とは大幅に異なるうえ、基材を
再使用することができず、OHPシートのような特殊な
使用法に限定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の水性
インク記録シートの有する上記問題点を解消し、画質が
良好で高い光沢、写像性を有する記録画像が得られる、
普通紙、塗工紙等をシート状基材とする水性インク記録
シートに関するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、プラステ
ィックフィルムより地合が大幅に劣る普通紙、塗工紙の
ような紙基材を使用して、なおかつインク受理性が良好
で、高画質に加え高い光沢、写像性を有する写真状水性
インク記録シートを製造することは、良好なインク受理
性を有しかつ成型面からの剥離が可能な程度に凝集力が
高い水溶性あるいは水分散性樹脂を主成分とする塗料を
成型面上に塗工し乾燥させて形成した塗工層を外側塗工
層とすることで地合の影響を除き、次にシート状基材上
に設けた樹脂層に該成型面上の外側塗工層を圧着、一体
化した後、成型面上に設けられている塗工層を成型面か
ら剥離させてシート状基材側に移行させることで達成で
きることを見いだし本発明は完成した。
【0006】すなわち本発明は、シート状基材と、この
シート状基材上に形成された内側塗工層と、この内側塗
工層上に形成された外側塗工層とからなる水性インク記
録シートを製造するに際し、シート状基材の一面上に、
樹脂を主成分として含む塗料を塗工し、必要に応じて乾
燥して内側塗工層を形成し、別に高平滑な成型面上に、
水溶性あるいは水分散性樹脂を主成分として含む塗料を
塗工し、乾燥して外側塗工層を形成し、該成型面上の外
側塗工層と前記内側塗工層を圧着させて、一体化した記
録層を形成した後、該記録層から該成型面を剥離するこ
とを含む、水性インク記録シートの製造方法である。
【0007】本発明で使用するシート状基材としては、
上質紙、塗工紙、合成紙又はそれらを組み合わせた積層
シ−トなどを用いることができるが、更に記録層との接
着性、内側塗工層塗料のシート状基材への浸透等をコン
トロールする目的で水溶性あるいは水分散性樹脂、顔料
等からなる下引き層をシート状基材上に付与した基材を
用いることもできる。このようなシート状基材の厚さに
は特に制限はないが、強度、作業性、電子線透過能等の
点から20〜250μmであることが好ましく、またそ
の坪量は20〜250g/m2 であることが好ましい。
【0008】本発明の外側塗工層塗料は良好なインク受
理性、成型面からの良好な転写を可能にする剥離性、イ
ンク受理後も高い光沢、写像性の維持を可能にする緩や
かな架橋性等を必要とするため水溶性あるいは水分散性
樹脂を主成分とするが、顔料、架橋剤、インク定着剤等
の各種添加剤を配合することができる。
【0009】本発明において、外側塗工層塗料に使用す
る樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコ−ル、シラ
ノール変性ポリビニルアルコ−ル等変性ポリビニルアル
コール、澱粉、変性澱粉、アラビアゴム、ゼラチン、カ
ゼイン、キトサン、メチルセルロース、ヒドロキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニ
ルピロリドン、ポリビニルピロリドン−酢酸ビニル共重
合体、ポリアクリル酸塩、ポリアクリルアマイド、ポリ
エステル樹脂、スチレン−アクリル酸エステル共重合樹
脂、スチレン−無水マレイン酸共重合樹脂、メチルビニ
ルエーテル−無水マレイン酸共重合樹脂、イソプロピレ
ン−無水マレイン酸共重合樹脂等の水溶性樹脂、及び、
酢酸ビニルエマルジョン、アクリル酸エステルエマルジ
ョン、メタクリル酸エステルエマルジョン、ポリウレタ
ンエマルジョン、ポリ塩化ビニルエマルジョン、SBR
ラテックス、MBRラテックス等の乳化物で最低造膜温
度が低く造膜性の良好な水分散性樹脂を単独叉は混合し
て使用することができる。外側塗工層塗料における水溶
性あるいは水分散性樹脂の配合は全固形分の70重量%
以上であることが好ましい。70重量%未満では所望の
インク受理性は得られない。
【0010】またインク受理後も記録層の高い光沢、写
像性を維持するためには、外側塗工層塗料に架橋剤を配
合することができる。例えば、電子線照射により硬化し
得るものとして、ポリエチレングリコールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジメタクリレート、エチレ
ンオキサイド変性ビスフェノールAジアクリレート等の
各種水溶性アクリレート、メタクリレート系モノマー、
アクリロイルモルフォリン、N−ビニルピロリドン等の
水溶性モノマ−、及びポリウレタンアクリレートオリゴ
マー、ポリウレタンメタクリレートオリゴマー、ポリエ
ステルアクリレートオリゴマー、ポリエステルメタクリ
レートオリゴマー等のアクリレート、メタクリレート変
性した水溶性あるいは水分散オリゴマーが使用できる。
【0011】一方、加熱により硬化し得るものとして、
グリオキザール、ポリアルデヒド等ジアルデヒド系化合
物、ポリエチレンイミン等のポリアミン系樹脂、エポキ
シ系樹脂、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、グリセリン
グリシジルエーテル等のジグリシジル系化合物、ジメチ
ロールウレア化合物、アジリジン化合物、ブロックイソ
シアネ−ト化合物、並びに過硫酸アンモニウムや塩化第
二鉄、及び塩化マグネシウム、四ホウ酸ソーダ、四ホウ
酸カリウム等の無機化合物叉はホウ酸、ホウ酸トリエス
テル、ホウ素系ポリマーが使用できる。これらの架橋剤
は外側塗工層塗料の固形分に対し5〜30重量%の範囲
で用いることができる。5重量%未満では、インク受理
後も記録層の高い光沢、写像性を維持することはでき
ず、30重量%以上ではインク受理性が低下する。
【0012】記録層のインク受理性を向上させるため
に、あるいは記録層の色調を調節するために外側塗工層
塗料に微粒子顔料を配合することができる。例えば、微
粒子合成シリカ、ゼオライト、炭酸カルシウム、炭酸マ
グネシウム、カオリン、クレ−、タルク、焼成クレ−、
ケイソウ土、合成ケイ酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化
チタン、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、表面処理
された炭酸カルシウムやシリカなどの無機顔料、並び
に、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン−メタクリル酸共
重合樹脂、ポリスチレン樹脂等の有機顔料が使用でき
る。これらの顔料の配合量は外側塗工層塗料の固形分に
対し30重量%未満の範囲で用いることができる。30
重量%以上では、インク受理後の表面性が低下する。
【0013】この他添加剤として、顔料分散剤、消泡
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘度調製剤、インクジ
ェット記録後の印字物の定着性を向上させるためのカチ
オン性化合物等が、製造条件、印字品質、要求性能に応
じて適宜使用される。
【0014】本発明の記録層を形成する外側塗工層とし
ては、乾燥後の塗工量が1.0〜25.0g/m2 とな
るように塗工して得ることができる。塗工量が25.0
g/m2 を越すと乾燥時の負荷が増大し操業性が低下す
る。塗工量が1.0g/m2未満では、成型面からの剥
離性が劣ることに加え、高い写像性、光沢度を得ること
が難しい。
【0015】本発明の内側塗工層塗料は、成型面より外
側塗工層を剥離するために必要な外側塗工層及びシート
状基材との接着性を満足する樹脂を主成分とするが、接
着性を損なわない範囲で例えば色調を調製する目的等で
顔料あるいは各種添加剤を配合することができる。
【0016】内側塗工層で使用される樹脂としては、酢
酸ビニル樹脂、塩ビ共重合樹脂、アクリル酸エステル共
重合樹脂、NBR、SBR、NR等の溶剤蒸発型樹脂、
ポリアクリル酸エステル、ポリビニルエチルエーテル、
ポリイソブチレン等の粘着型接着剤、エチレン−酢ビ共
重合体、共縮合ポリエステル等のホットメルト型接着
剤、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ア
クリル系プレポリマ−等の樹脂にそれぞれ架橋剤を添加
した化学反応型接着剤等が挙げられる。
【0017】記録層の色調等を調節するために内側塗工
層塗料に微粒子顔料を使用することができる。例えば、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレ
−、タルク、焼成クレ−、ケイソウ土、合成ケイ酸アル
ミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウ
ム、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウムやシ
リカなどの無機顔料、並びに、尿素−ホルマリン樹脂、
スチレン−メタクリル酸共重合樹脂、ポリスチレン樹脂
等の有機顔料が使用できる。これらの顔料の配合量は内
側塗工層塗料の固形分に対し50重量%未満の範囲で用
いることができる。この他添加剤として、顔料分散剤、
消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、粘度調製剤等が、
製造条件、印字品質、要求性能に応じて適宜使用され
る。
【0018】本発明の接着性を有する内側塗工層は、乾
燥後の塗工量が1.0〜30.0g/m2 となるように
塗工して得ることができる。塗工量が30.0g/m2
を越すと記録シートの寸法安定性が低下する欠点があ
り、塗工量が1.0g/m2 未満では、内側塗工層塗料
に要求される外側塗工層の成型面からの剥離、及びシー
ト状基材との接着を十分に達成することが難しい。
【0019】本発明の製造方法を図面により説明する。
図1及び図2は本発明の製造方法に使用できる装置の概
略構成図である。図1に示された装置は、高平滑を有す
る成型面として金属製円筒形回転体5を用い、外側塗工
層用の水溶性あるいは水分散性樹脂を主成分として含有
する塗料3を容器2から前記回転体に予め塗工し乾燥6
させて回転体の上に外側塗工層7を形成し、これとは別
に、シ−ト状基材11に樹脂を主成分として含有する塗
料9を容器8から塗工し必要に応じて乾燥12させて内
側塗工層13を形成し、この内側塗工層13を前記回転
体上の外側塗工層7に圧着して一体化した記録層を形成
し、得られた記録層を前記回転体5から剥離するという
本発明の方法を示したものである。
【0020】図1においては、第1塗料9が第1塗料容
器8内に収容されており、この第1塗料9はオフセット
グラビアコーターのような適宜の第1塗工装置10によ
って、矢印の方向に走行するシート状基材11の裏面上
に塗工され、必要に応じて赤外線叉は/及び熱風の乾燥
装置12で乾燥された後、第1塗工層13が形成され
る。次いで、硬化設備1の金属製円筒形回転体5の周面
では回転体が矢印の方向に回転しながら塗工層の形成、
乾燥及び圧着が行われる。前記回転体5の周面に対抗し
て配置された第2塗料容器2内には第2塗料3が収容さ
れていて、この第2塗料3はオフセットグラビアコータ
ーのような第2塗工装置4により、回転体の成型面上に
塗工され、赤外線叉は/及び熱風の乾燥装置6で乾燥し
て、第2塗工層7が形成される。第2塗工層7に必要に
応じて電子線あるいは紫外線照射を施す際は乾燥装置6
の後に電子線あるいは紫外線照射装置が設置される。
【0021】次に、前記第1塗工層13を有するシート
状基材11は、ガイドロール14に導かれて、回転体5
の周面上に送り込まれ、同じく予め形成されている前記
成型面上の第2塗工層7の上に前記第1塗工層13を圧
着し、第1塗工層13と第2塗工層7とが一体化され
る。このようにして形成された水性インク記録シート1
6は、剥離ロール15により回転体5から剥離され巻取
られる。
【0022】図2に示された本発明の水性インク記録シ
ートの製造方法においては、図1の回転体5の代わりに
走行するシート状材料17の一つの面を成型面として外
側塗工層の形成、乾燥及び圧着が行われる。図2におい
て、第2塗料容器2の中の第2塗料3は、第2塗工装置
4によって、矢印の方向に走行するシート状材料17の
一つの面上に塗工され、赤外線叉は/及び熱風の乾燥装
置6で乾燥して、第2乾燥塗工層7が形成される。第2
塗工層7に必要に応じて電子線あるいは紫外線照射を施
すほどこす際は乾燥装置6の後に電子線あるいは紫外線
照射装置が設置される。シート状材料17に形成されて
いる第2塗工層7は、ガイドロール14により、シート
状基材11上に容器8中の第1塗料9が塗工装置4で塗
工され、必要に応じて乾燥して形成された第1塗工層1
3と圧着して一体化される。
【0023】このようにして形成された水性インク記録
シート16は、シート状材料17から剥離ロール15を
介して剥離され巻取られる。図1における金属製円筒形
回転体5の周速度及び図2におけるシート状材料17の
走行速度は、シート状基体11の送り速度と同じように
設定することが必要である。前記金属製円筒形回転体
は、その材質と形状を特に限定するものではないが、ス
テンレススチール、銅、クローム等の材質で鏡面仕上げ
された平滑な周面を有することが好ましい。さらに必要
に応じて、硬化した記録層の剥離を容易にするために、
前記回転体の表面にシリコーンオイルやワックス等の剥
離剤を予め塗工しておくこともできる。
【0024】図2で示されるシート状材料は、その材質
と形状を限定するものではないが、具体的にはプラステ
ィックシート、アルミニウム箔のような金属箔等の高平
滑面を有し比較的厚さの薄いものが適当である。厚くな
ると柔軟性が乏しくなり、圧着や剥離の工程で折り曲が
り易くなる。また、必要に応じて、硬化した記録層の剥
離を容易にするために、前記回転体の表面にシリコーン
オイルやワックス等の剥離剤を予め塗工しておくことも
できる。シート状材料は、エンドレベルト状に加工し
て使用しても差し支えない。
【0025】上述のようにして形成される記録層の表面
は高平滑性を有し、高い光沢と写像性を示すが、具体的
にはJIS−Z−8714で規定される60度光沢が8
0%以上であること、またJIS−K−7105で規定
される像鮮鋭度のうち光学くしの幅2mmを使用した時
の値を写像性の尺度にした場合、80%以上、好ましく
は90%の値を示すことが望ましい。
【0026】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳しく説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 実施例1 市販の塗工紙(王子製紙(株)製、商標:OKコート、
坪量:127.9g/m2 )にポリビニルアルコールと
クレーからなる塗料を乾燥後の塗工量が2.0g/m2
になるようにブレード塗工した面上に、次に示す内側塗
工層塗料を乾燥後の塗工量が5.0g/m2 となるよう
にバ−塗工方式で塗工し、これとは別に75μmPET
フィルム(東レ製、商標:ルミラ−T)上に次に示す外
側塗工層塗料を乾燥後の塗工量が12.5g/m2 にな
るように塗工して外側塗工層を形成し、該外側塗工層と
前記内側塗工層を圧着して一体化させた記録層を形成
し、PETフィルム側からエレクトロンカ−テン型電子
線加速器(ESI社製)により加速電圧175KV、P
ETフィルム下の吸収線量3.0Mradの電子線を照
射して記録層中の架橋成分を反応させ、その後PETフ
ィルムを記録層から剥離して水性インク記録シートを得
た。
【0027】 ・外側塗工層塗料(固形分10%) ポリビニルアルコール水溶液(固形分10%) (日本合成ゴム(株)製、商標:NM11Q) 40重量部 ポリエチレングリコール(固形分10%) (三洋化成(株)製、商標:PEG20000) 20重量部 ポリエチレングリコールジアクリレート (第一工業製薬(株)製、商標:PEG1000) 2重量部 微粒子珪酸水溶液(固形分10%) (徳山曹達(株)製、商標:ファインシール) 20重量部 水 9重量部 を混合し、外側塗工層塗料とした。
【0028】 ・内側塗工層塗料 水系ポリウレタン樹脂(固形分45%) (東洋モートン(株)製、商標:MD−721A) 100重量部 架橋剤(固形分100%) (東洋モートン(株)製、商標:MD−721B) 5重量部 水 100重量部 を混合し、内側塗工層塗料とした。
【0029】実施例2 市販のコート紙(王子製紙(株)製、商標:OKコー
ト、坪量127.9g/m2 )上にポリビニルアルコー
ルをサイズプレスしたシート状基材の片面上に次に示す
内側塗工層塗料を乾燥後の塗工量が6.0g/m2 とな
るようにバ−塗工方式で塗工し、これとは別にクロムメ
ッキを施した高平滑金属板上に次に示す外側塗工層塗料
を乾燥後の塗工量が12.0g/m2 になるように塗工
して外側塗工層を形成し、該外側塗工層と該内側塗工層
を圧着し一体化させて記録層を形成し、金属板を記録層
から剥離して水性インク記録シートを得た。
【0030】 ・外側塗工層塗料(固形分15%) ポリビニルアルコール水溶液(固形分10%) (日本合成ゴム(株)製、商標:NM11Q) 40重量部 ポリビニルアルコール水溶液(固形分10%) (日本合成ゴム(株)製、商標:NL05) 10重量部 グリオキザール(固形分30%) 5重量部 ポリエチレングリコール(固形分10%) (三洋化成(株)製、商標:PEG20000) 5重量部 ポリビニルピロリドン水溶液(固形分10%) (BASF社製、商標:K90) 30重量部 水 10重量部 を混合し、外側塗工層塗料とした。
【0031】 ・内側塗工層塗料 水系ポリウレタン樹脂(固形分45%) (東洋モートン(株)製、商標:MD−721A) 100重量部 架橋剤(固形分100%) (東洋モートン(株)製、商標:MD−721B) 5重量部 水 100重量部 混合し、内側塗工層塗料とした。
【0032】比較例1 実施例1と同様なシート状基材を用い実施例1と同様な
外側塗工層塗料を乾燥後の塗工量が12.5g/m2
なるようにバ−塗工方式でシート状基材上に直接塗工し
て記録層を形成し、水性インク記録シートを得た。
【0033】比較例2 実施例2と同様なシート状基材を用い実施例2と同様な
外側塗工層塗料を乾燥後の塗工量が12.0g/m2
なるようにバ−塗工方式でシート状基材上に直接塗工し
て記録層を形成し、水性インク記録シートを得た。
【0034】実施例1〜2、比較例1〜2で得られた水
性インク記録シートの光沢、写像性及び市販のインクジ
ェットプリンター(キノン(株)製:商標BJC−8
20J)で記録を行った場合のベタ部分の光沢、写像
性、インク吸収性を以下に示す方法で評価した。
【0035】(1)光沢 イエロー、マゼンタ、シアンのカラーインクで発色させ
たベタ部分と白紙部分について、JIS- Z- 8741
の方法(入射角60度、受光角60度の鏡面光沢度)に
従い、グロスメ−タ−(日本電色工業製、VG- 10)
で測定し5回の測定値を平均した。 (2)写像性 イエロー、マゼンタ、シアンのカラーインクで発色させ
たベタ部分と白紙部分について、JIS−K−7105
で規定される像鮮鋭度のうち光学くしの幅2mmを使用
した時の値を写像性とし、5回の測定値を平均した。 (3)インク吸収性 インク吸収性の評価は、プリントしたインクが乾燥する
までの秒数を測定し3段階に評価した(○:7秒以下、
△:7〜15秒、×:15秒以上)。
【0036】結果は表1に示す通りであり、実施例1〜
2のものはインク受理性が良好でインク受理前後でほと
んど光沢、写像性が変化せず写真状の優れた記録画像が
得られたのに対し、比較例1と2はインク受理前の光
沢、写像性が低く写真状の記録画像は得られず、程度に
差はあるがいずれも実施例1〜2より劣った。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】表1から明かなように、本発明により製
造された水性インク記録シートは、インク受理性が良好
で、高い光沢と写像性を有する記録画像が得られ、実用
上極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において水性インク記録シートの記録層
を形成するための金属円筒形回転体を用いる工程の概略
説明図
【図2】本発明において水性インク記録シートの記録層
を形成するためのシート状材料を用いる工程の概略説明
【符号の説明】
1…製造設備、2、8…塗料容器、3…第2塗料、4…
第2塗工装置、5…金属円筒形回転体、6、12…赤外
線叉は/及び熱風の乾燥装置、7…第2塗工層、9…第
1塗料、10…第1塗工装置、11…シート状基材、1
3…第1塗工層、14…ガイドロール、15…剥離ロー
ル、16…水性インク記録シート、17…シート状材料
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−152779(JP,A) 特開 平5−294082(JP,A) 特開 平1−93391(JP,A) 特開 平1−135640(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/00 B44C 1/165 - 1/17 D21H 27/30

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート状基材と、このシート状基材上に
    形成された内側塗工層と、この内側塗工層上に形成され
    インク受理性を有する外側塗工層とからなる水性イン
    ジェット記録シートを製造する方法において、 シート状基材の一面上に、接着性樹脂を主成分として含
    む塗料を塗工して接着性を有する内側塗工層を形成し、 別に鏡面仕上げされた平滑周面を有する金属製円筒形回
    転体の該平滑周面上に、水溶性あるいは水分散性樹脂を
    主成分として含む塗料を塗工し、乾燥して外側塗工層を
    形成し、 前記外側塗工層と前記接着性を有する内側塗工層を圧着
    させ一体化した記録層を形成した後該記録層から
    記回転体を剥離することを特徴とする水性インクジェッ
    記録シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記金属製円筒形回転体は、ステンレス
    スチール製、銅製又はクロム製である、請求項1記載の
    水性インクジェット記録用シートの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記金属製円筒形回転体の表面に剥離剤
    としてシリコーンオイル又はワックスを塗工した、請求
    項1記載の水性インクジェット記録用シートの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 シート状基材と、このシート状基材上に
    形成された内側塗工層と、この内側塗工層上に形成され
    たインク受理性を有する外側塗工層とからなる水性イン
    クジェット記録用シートを製造する方法において、 シート状基材の一面上に、接着性樹脂を主成分として含
    む塗料を塗工して接着性を有する内側塗工層を形成し、 別に高平滑なシート材料であるプラスティックシート又
    は金属箔の面上に、水溶性あるいは水分散性樹脂を主成
    分として含む塗料を塗工し、乾燥して外側塗工層を形成
    し、 前記外側塗工層と前記接着性を有する内側塗工層を圧着
    させて一体化した記録層を形成した後、該記録層から前
    記回転体を剥離することを特徴とする水性インクジェッ
    ト記録用シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記インク受理性を有する外側塗工層が
    微粒子顔料を含む、請求項1又は請求項4に記載の水性
    インクジェット記録用シートの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記インク受理性を有する外側塗工層が
    架橋剤を含む、請求項1又は請求項4に記載の水性イン
    クジェット記録用シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記インク受理性を有する外側塗工層
    が、乾燥後の塗工量が、1.0〜25.0g/m 2 であ
    る、請求項1又は請求項4に記載の水性インクジェット
    記録用シートの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記接着性を有する内側塗工層が微粒子
    顔料を含む、請求項1又は請求項4に記載の水性インク
    ジェット記録用シートの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記接着性を有する内側塗工層の乾燥後
    の塗工量が1.0〜30.0g/m 2 である、請求項1
    又は請求項4に記載の水性インクジェット記録用シート
    の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記高平滑なシート材料であるプラス
    ティックシート又は金属箔がエンドレスベルト状であ
    る、請求項4に記載の水性インクジェット記録用シート
    の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記シート状基材の厚さが20〜25
    0μmである、請求項1又は請求項4に記載の水性イン
    クジェット記録用シートの製造方法。
  12. 【請求項12】 前記シート状基材の坪量が20〜25
    0g/m 2 である、請求項1又は請求項4に記載の水性
    インクジェット記録用シートの製造方法。
  13. 【請求項13】 前記水性インクジェット記録用シート
    のJIS−K−8714で規定される60度光沢が80
    %以上である、請求項1又は請求項4に記載の水性イン
    クジェット記録用シートの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記水性インクジェット記録用シート
    のJIS−K−7105で規定される光学くしの幅2m
    mを使用したときの像鮮明度が80%以上である、請求
    項1又は請求項4に記載の水性インクジェット記録用シ
    ートの製造方法。
  15. 【請求項15】 シート状基材と、このシート状基材上
    に形成された内側塗工層と、この内側塗工層上に形成さ
    れたインク受理性を有する外側塗工層とからなる水性イ
    ンクジェット記録用シートであって、該外側塗工層は、
    シート状基材 の一面上に、接着性樹脂を主成分として含
    む塗料を塗工して接着性を有する内側塗工層を形成し、
    別に鏡面仕上げされた平滑周面を有する金属製円筒形回
    転体の該平滑周面上に、水溶性あるいは水分散性樹脂を
    主成分として含む塗料を塗工し、乾燥して外側塗工層を
    形成し、前記外側塗工層と前記接着性を有する内側塗工
    層を圧着させて一体化した記録層を形成した後、該記録
    層から前記回転体を剥離することによって形成されてい
    ることを特徴とする水性インクジェット記録用シート。
  16. 【請求項16】 シート状基材と、このシート状基材上
    に形成された内側塗工層と、この内側塗工層上に形成さ
    れたインク受理性を有する外側塗工層とからなる水性イ
    ンクジェット記録用シートであって、該外側塗工層は、
    シート状基材の一面上に、接着性樹脂を主成分として含
    む塗料を塗工して接着性を有する内側塗工層を形成し、
    別に高平滑なシート材料であるプラスティックシート又
    は金属箔の面上に、水溶性あるいは水分散性樹脂を主成
    分として含む塗料を塗工し、乾燥して外側塗工層を形成
    し、前記外側塗工層と前記接着性を有する内側塗工層を
    圧着させて一体化した記録層を形成した後、該記録層か
    ら前記回転体を剥離することによって形成されているこ
    とを特徴とする水性インクジェット記録用シート。
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