JP3240455B2 - 音響再生装置 - Google Patents

音響再生装置

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JP3240455B2 JP19803895A JP19803895A JP3240455B2 JP 3240455 B2 JP3240455 B2 JP 3240455B2 JP 19803895 A JP19803895 A JP 19803895A JP 19803895 A JP19803895 A JP 19803895A JP 3240455 B2 JP3240455 B2 JP 3240455B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は音響再生装置に係り、と
くに車室内に低音音響を再生させるための音響再生装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カーオーディオの分野では、高音
質化、ハイパワー化の傾向が著しく、低音域も口径の大
きなスピーカを用いて迫力有る再生をするようにしてい
る。カーオーディオの場合、スピーカの設置場所が限ら
れており、口径の大きなスピーカでは或る程度の容積が
必要なことから、トランクルーム上のリアパネルにスピ
ーカユニットを設置してリアパネルをバッフル板として
利用するようにし、スピーカキャビネットを省略する
か、或いは、スピーカユニットを備えた容積の大きなキ
ャビネットをトランクルームに設置するようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、スピーカユ
ニットの口径が大きくなるとフレームも大きくなって重
量が非常に重くなり、リアパネルに吊持するには一定の
限度が有る。そして、スピーカユニットそれ自体で或る
程度の設置スペースを必要とし、トランクルーム内が非
常に狭くなって荷物の積み込み可能量が少なくなってし
まう。スピーカキャビネット付の場合には一層、トラン
クルーム内が狭くなってしまう。本発明は上記した従来
技術の問題に鑑み、重量が軽く、少ない設置スペースで
車室内に低音音響を再生可能な音響再生装置を提供する
ことを、その目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の音響再生装置で
は、音響信号で駆動される加振器を車両の天井または床
に設置し、加振器は、軸方向に着磁した2つのマグネッ
トを同極が向き合うように配置した反発磁気回路と、反
発磁気回路の2つのマグネットの間から外部空間に発散
する磁束と鎖交するように配置され、音響信号が印加さ
れるボイスコイルと、ボイスコイルに一体的に固定した
重量の有る磁性体とを備え、加振器のケースの中で2つ
のマグネットは固定し、重量体付のボイスコイルはサス
ペンションにより振動自在に支持したこと、を特徴とし
ている。
【0005】
【0006】また、加振器は、軸方向に着磁した2つの
マグネットを同極が向き合うように配置した反発磁気回
路と、反発磁気回路の2つのマグネットの間から外部空
間に発散する磁束と鎖交するように配置され、音響信号
が印加されるボイスコイルとを備え、加振器のケースの
中でボイスコイルは固定し、2つのマグネットはサスペ
ンションにより振動自在に支持したこと、を特徴として
いる。
【0007】また、ボイスコイルに一体的に磁性体を固
定するか、または、ボイスコイルに一体的に固定した重
量体を磁性体としたこと、を特徴としている。
【0008】
【0009】
【0010】
【作用】本発明の音響再生装置によれば、加振器を車両
の天井または床に設置し、該加振器を音響信号に基づき
駆動する。車両の天井や床は構造上、50Hz前後の低
域に固有の共振周波数を持つので、天井または床を小さ
な加振器により加振するだけで大きな低域音響を発生さ
せることができる。同じ音量を得るようにする場合、低
音用のスピーカに比して加振器は軽量で済み、車両の走
行上の負荷が小さく、また、小型で済むため広い設置ス
ペースを必要とせず、車室内空間を無理に狭めることが
ない。また、加振器は、軸方向に着磁した2つのマグネ
ットを同極が向き合うように配置した反発磁気回路によ
り、2つのマグネットの間から外部空間に密度の高い磁
束を発散させておき、該磁束を鎖交するように配置され
たボイスコイルに音響信号を印加することで、マグネッ
ト、ボイスコイル間に大きなフレミング力を発生させ
る。加振器のボイスコイルに重量体を一体的に固定し、
加振器のケースの中で反発磁気回路の2つのマグネット
は固定し、重量体付のボイスコイルはサスペンションに
より振動自在としたので、ボイスコイルが駆動されると
ケースに対し該ボイスコイルが振動し、反動により加振
器のケースが車両の天井または床に音響信号に基づく振
動を加える。反発磁気回路の利用でヨーク等の磁気路部
材を省略できるため、同じ音量を得るのに一般の磁気回
路を用いるよりも加振器を薄く軽量とでき、設置スペー
スを節約できるとともに、走行負荷を小さくできる。加
えて、加振器のケース内で2つのマグネットが振動する
ための大きなスペースを確保しなくて済み、2つのマグ
ネットを振動させるタイプに較べてはるかに加振器を薄
くすることができる。加振器の薄型化により、床に設置
させる場合はフロントシート等の座席の下に設置可能と
なり、天井に設置させる場合も出っ張りが少なくなり、
乗員の邪魔とならない。また、加振器の薄型化、軽量化
により天井に設置する場合の取り付け性が良好となる。
【0011】
【0012】また、加振器のボイスコイルは加振器のケ
ースの中で固定し、2つのマグネットはサスペンション
により振動自在としてあるので、ボイスコイルが駆動さ
れるとケースに対し2つのマグネットが振動し、反動に
より加振器のケースが車両の天井または床に音響振動に
基づく振動を加える。これにより、ボイスコイルはケー
スに対し固定されているのでボイスコイルに対する配線
を簡単に行うことができる。
【0013】また、ボイスコイルに一体的に磁性体を固
定するか、または、ボイスコイルに一体的に固定した重
量体を磁性体として、ボイスコイルに磁束を集中させ
る。これにより、加振器により能率良く天井または床を
振動させることが可能となる。
【0014】
【0015】
【0016】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係る音響再生装置
の構成図である。1は加振器であり、車両の床2のリブ
状部分3に固定されている。加振器1の内、4は箱形に
形成されたケース、5と6は軸方向(図1の上下方向)
に着磁したドーナツ形の2つのマグネットであり、所定
の厚みのセンタプレート7を挟んで互いに同極(図1で
はN極)が向き合うようにしてケース4の中央に配置さ
れている。センタプレート7は磁性体からなり、マグネ
ット5,6と合わせて反発磁気回路8を構成している。
ケース4の上板9と底板10の中心には孔11,12が
穿設されており、上板9の孔11、反発磁気回路8の中
心の孔13、底板10の孔12を通すようにケース4の
外面から打ち込んだタッピンねじ14によってケース4
に固定されている。タッピンねじ14の先端はリブ状部
分3に螺合されており、これにより、加振器1が床2に
固定されている。
【0017】反発磁気回路8のセンタプレート7の外側
には、円筒状のボイスコイル15が配設されている。こ
のボイスコイル15は外部から入力された音響信号によ
って駆動される。反発磁気回路8は2つのマグネット
5,6の間からセンタプレート7の側面から図1の水平
方向の外部空間に密度の高い磁束を発散させる。これに
より、ヨーク等の磁気路部材を設けなくてもボイスコイ
ル15の位置に磁束を集中させることができ、磁気回路
の薄形化、軽量化が可能となる。
【0018】ボイスコイル15には重量体を兼ねたリン
グ状の磁性体16が一体的に装着されており、反発磁気
回路8から発散した磁束をボイスコイル15に確実に集
中させるようになっている。ボイスコイル15と磁性体
16によりボイスコイル部17が構成されている。この
ボイスコイル部17は磁性体16の外周側上端部とケー
ス4の間及び外周側下端部とケース4の間に設けられた
2つのサスペンション18,19により、ケース4の中
で図1の上下方向に振動可能に支持されている。ボイス
コイル部17が振動したときに反動でケース4が床2の
リム状部分3を加振できるようにするため、磁性体16
はかなり重く形成されているが、2つのサスペンション
18,19によってしっかりと支持されており、ローリ
ングの発生が防止されている。
【0019】なお、ボイスコイル部17は磁性体16の
重さを加減することで振動の共振周波数を調整すること
ができるが、この実施例では加振器1で床2を加振する
ことで50Hz前後の低域及びそれより高い周波数を含
む周波数域の音響を発生させるため、磁性体16の重さ
はボイスコイル部17の振動の共振周波数が、床2に対
して50Hz前後の低域及びそれより高域を含む所定の
広い周波数域を効率良く励振させることができるように
調整してある。本実施例では一例として、ボイスコイル
部17の振動の共振周波数を約20Hzとしてある。
【0020】次に上記した実施例の作用を説明する。こ
こでは、加振器1がタッピンねじ14によって車両の床
2のリブ状部分3に加振器1の振動を阻害しないように
固定されているものとする。加振器1の反発磁気回路8
により、センタプレート7の外周端面から外部空間へ水
平方向に発散する高密度の磁束が発生している。該磁束
はボイスコイル部17の磁性体16によってボイスコイ
ル15に集中されるので、ボイスコイル15に鎖交する
磁束が非常に多くなっている。ここで、50Hz前後の
低域及びそれより高い周波数成分を含む音響信号をボイ
スコイル15に印加すると、2つのマグネット5,6
と、ボイスコイル15の間に非常に大きなフレミング力
が発生する。加振器1のケース4の中で2つのマグネッ
ト5,6は固定してあり、磁性体付のボイスコイル部1
7は2つのサスペンション18,19により上下方向に
振動自在としてある。そして、磁性体16の重さを調整
することでボイスコイル部17の振動の共振周波数が、
50Hz前後の低域及びそれより高域を含む所定の広い
周波数域を効率良く励振させるようになっているので、
ボイスコイル15が駆動されるとケース4に対しボイス
コイル部17が非常に能率良く振動することになり、こ
の反動でケース4が床2のリブ状部分3に対し、音響信
号に基づく低域及びそれより高域を含む所定の広い周波
数域の振動を効率良く加えることになる。
【0021】床2は車体構造上、50Hz前後の共振周
波数を有しており、共振周波数付近では外部から加えら
れる振動が小さくても大きな音響が発生する。このた
め、小さな加振器1でも十分な大きさの低音音響を再生
することができる。とくに、リブ状部分3は他の平坦部
分に比較して強度が強く、加振器1の振動は減衰せずに
当該リブ状部分3に伝達するので効率が良く、また、リ
ブ状部分3に小振幅の振動を加えるだけでリブ状部分3
につながる平坦部分に低域の大きな振幅の振動を生じさ
せることができる。また、強度的に強いリブ状部分3は
低域だけでなくより高い周波数範囲の振動も可能であ
り、低域だけでなくより高い周波数範囲の振動も加えた
ことで、リブ状部分3と該リブ状部分3につながる平坦
部分によって低域から高域までの広い周波数範囲の音響
を再生させることができる。
【0022】この実施例によれば、音響信号で駆動され
る加振器1を用いて床2を振動し、音響再生するので、
床2の共振周波数近くであれば小さな加振器1で十分な
大きさの音響を発生させることができる。よって、低音
用のスピーカを用いて低音音響を再生するのに較べて、
装置の軽量化、小型化が可能となり、床への設置に当た
って車室内空間を無理に狭めることがなく、また、走行
上の負荷が増すこともない。更に、加振器1では、反発
磁気回路8により密度の高い磁束を発生させたので、通
常の磁気回路を用いるのに較べてヨークなどの磁気路部
材を省略でき、同じ音量を得るのに一般の磁気回路を用
いるよりも加振器1をより薄く軽量とできる。よって、
設置スペースを一層節約できるとともに、走行負荷も一
層小さくできる。加えて、加振器1のケース4の内部で
2つのマグネット5,6が振動するための大きなスペー
スを確保しなくて済み、2つのマグネット5,6を振動
させるタイプに較べてはるかに加振器1を薄くすること
ができる。加振器1の薄型化により、床2に設置させる
場合はフロントシート等の座席の下に設置可能となり、
乗員の邪魔にならないようにできる。また、加振器1で
加振する床2のリブ状部分3は他の平坦部分に較べて強
度が強いことから、加振器1の振動は減衰せずにリブ状
部分3に伝達するので加振効率が良く、また、リブ状部
分3に小振幅の振動を加えるだけでリブ状部分3につな
がる平坦部分に低域のきわめて大きな振幅の振動を生じ
させることができる。また、強度的に強いリブ状部分3
は低域だけでなくより高い周波数範囲の振動も可能であ
り、低域だけでなくより高い周波数範囲の振動も加える
ことで、広い周波数範囲の音響を再生させることができ
る。また、加振器1で加振した床2の振動はシートを介
して乗員の体に伝わるので、ボディソニック効果により
走行時でも低音感を損ないにくく、また乗員をリラック
スさせることもできる。
【0023】なお、上記した実施例では、加振器のケー
ス内でマグネットを固定し、ボイスコイル部を振動自在
としたが、逆に、図2に示す如く、ボイスコイル部を固
定し、マグネットを振動自在としても良い。図2では、
反発磁気回路8Aのマグネット5A,6A、センタプレ
ート7Aの中心を上下に貫通する貫通孔40が穿設され
ており、該貫通孔40の中に、加振器1Aを床2のリブ
状部分3に固定するためのタッピンねじ14が遊挿され
ている。反発磁気回路8Aは、マグネット5Aの外周側
上端部とケース4の間及びマグネット6Aの外周側下端
部とケース4の間に設けられた2つのサスペンション4
1,42により、ケース4の中で図2の上下方向に振動
可能に支持されている。一方、筒状のボイスコイル15
とリング状の磁性体16Aを一体化したボイスコイル部
17Aはケース4に直接固定されている。なお、反発磁
気回路8Aはかなりの重量が有るため、サスペンション
41,42のコンプライアンスにより反発磁気回路8A
の振動の共振周波数を、床2に対して50Hz前後の低
域及びそれより高域を含む所定の広い周波数域を効率良
く励振させることのできる値に調整してある。その他の
構成部分は図1と全く同様に構成されている。
【0024】図2の如く構成された音響再生装置におい
て、50Hz前後の低域及びそれより高い周波数成分を
含む音響信号をボイスコイル15に印加すると、マグネ
ット5A,6A及びセンタプレート7Aから成る反発磁
気回路8Aと、ボイスコイル15の間に非常に大きなフ
レミング力が発生する。加振器1Aのケース4の中でボ
イスコイル15は固定してあり、反発磁気回路8Aは2
つのサスペンション41,42により上下方向に振動自
在としてあるので、ボイスコイル15が駆動されるとケ
ース4に対し反発磁気回路8Aが非常に能率良く振動
し、この反動でケース4が床2のリブ状部分3に対し、
音響信号に基づく低域及びそれより高域を含む所定の広
い周波数域の振動を効率良く加えることができる。
【0025】図1の例では、ケース4の中でボイスコイ
ル部17を振動自在としたためボイスコイル15へのリ
ード線(図示せず)の接続に手間が掛かるが、図2の例
によれば、ボイスコイル部17Aはケース4の中に固定
したので、リード線の接続が簡単化する。
【0026】また、上記した実施例及び変形例では加振
器を床のリブ状部分に固定するようにしたが、床の平坦
部分に固定するようにしても良い。また、加振器には反
発磁気回路を用いたが通常の磁気回路を用いるようにし
ても良く、また、ボイスコイルに一体的に装着する磁性
体を省略するようにしても良い。更に、加振器のケース
は磁性体、非磁性体のいずれとしても良い。
【0027】また、床と同様に車両の天井も車体構造
上、50Hz前後の共振周波数を有しているので、加振
器を天井のリブ状部分または平坦部分に固定し、該天井
を加振することで車室内に50Hz前後の低音、または
50Hz前後の低音とそれより高い周波数を含む周波数
域の音響を再生させるようにしても良い。とくに、反発
磁気回路を用いた軽量で薄型の加振器では、天井に設置
しても出っ張りが少なく、乗員の邪魔とならず、また、
加振器の薄型化、軽量化により天井に設置する場合の取
り付け性が良好となる。また、加振器は床と天井のどち
らか一方だけに設置しても良いが、床と天井の両方に設
置するようにしても良い。
【0028】一方、加振器を床に設置する場合、図1、
図2に示したタッピンねじ等で加振器を床に直接固定す
るほか、簡易的に床に敷いてあるカーペットに加振器が
振動で跳びはねないように固定するようにしても良い。
例えば、加振器をカーペットに接着したり、カーペット
にフックを引っ掛け、該フックにゴム、紐等で加振器を
固定するようにしても良い。加振器を天井に設置する場
合もタッピンねじ等で加振器を天井に直接固定するほ
か、天井シートに加振器が振動で跳びはねないように固
定するようにしても良い。例えば、加振器を天井シート
に接着したり、天井シートにフックを引っ掛け、該フッ
クにゴム、紐等で加振器を固定するようにしても良い。
【0029】また、加振器の中に音響信号を増幅するパ
ワーアンプを内蔵させることで、加振器用のパワーアン
プを別個に用意しなくても手軽にサブウーファとして取
り付け可能としても良い。
【0030】
【発明の効果】本発明の音響再生装置によれば、加振器
を車両の天井または床に設置し、該加振器を音響信号に
基づき駆動する。このとき、車両の天井や床は構造上、
50Hz前後の低域に固有の共振周波数を持つので、天
井または床を小さな加振器により加振するだけで大きな
低域音響を発生させることができる。同じ音量を得るよ
うにする場合、低音用のスピーカに比して加振器は軽量
で済み、車両の走行上の負荷が小さく、また、小型で済
むため広い設置スペースを必要とせず、車室内空間を無
理に狭めることがない。また、加振器は、軸方向に着磁
した2つのマグネットを同極が向き合うように配置した
反発磁気回路により、2つのマグネットの間から外部空
間に密度の高い磁束を発散させておき、該磁束を鎖交す
るように配置されたボイスコイルに音響信号を印加する
ことで、マグネット、ボイスコイル間に大きなフレミン
グ力を発生させる。加振器のボイスコイルに重量体を一
体的に固定し、加振器のケースの中で反発磁気回路の2
つのマグネットは固定し、重量体付のボイスコイルはサ
スペンションにより振動自在としたので、ボイスコイル
が駆動されるとケースに対し該ボイスコイルが振動し、
反動により加振器のケースが車両の天井または床に音響
信号に基づく振動を加える。反発磁気回路の利用でヨー
ク等の磁気路部材を省略できるため、同じ音量を得るの
に一般の磁気回路を用いるよりも加振器を薄く軽量とで
き、設置スペースを節約できるとともに、走行負荷を小
さくできる。加えて、加振器のケース内で2つのマグネ
ットが振動するための大きなスペースを確保しなくて済
み、2つのマグネットを振動させるタイプに較べてはる
かに加振器を薄くすることができる。加振器の薄型化に
より、床に設置させる場合はフロントシート等の座席の
下に設置可能となり、天井に設置させる場合も出っ張り
が少なくなり、乗員の邪魔とならない。また、加振器の
薄型化、軽量化により天井に設置する場合の取り付け性
が良好となる。
【0031】
【0032】また、加振器のボイスコイルは加振器のケ
ースの中で固定し、2つのマグネットはサスペンション
により振動自在としてあるので、ボイスコイルが駆動さ
れるとケースに対し2つのマグネットが振動し、反動に
より加振器のケースが車両の天井または床に音響振動に
基づく振動を加える。これにより、ボイスコイルはケー
スに対し固定されているのでボイスコイルに対する配線
を簡単に行うことができる。
【0033】また、ボイスコイルに一体的に磁性体を固
定するか、または、ボイスコイルに一体的に固定した重
量体を磁性体として、ボイスコイルに磁束を集中させ
る。これにより、加振器により能率良く天井または床を
振動させることが可能となる。
【0034】
【0035】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る音響再生装置の
構成図である。
【図2】本発明の変形例に係る音響再生装置の構成図で
ある。
【符号の説明】
1、1A 加振器 2 床 3 リブ状部分 4 ケース 5、6、5A、6A マグネット 8、8A 反発磁気
回路 14 タッピンねじ 15 ボイスコイル 16、16A 磁性体 17、17A ボイ
スコイル部 18、19、41、42 サスペンション

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 音響信号で駆動される加振器を車両の天
    井または床に設置した音響再生装置において、 加振器は、軸方向に着磁した2つのマグネットを同極が
    向き合うように配置した反発磁気回路と、 反発磁気回路の2つのマグネットの間から外部空間に発
    散する磁束と鎖交するように配置され、音響信号が印加
    されるボイスコイルと、 ボイスコイルに一体的に固定した重量体とを備え、 加振器のケースの中で2つのマグネットは固定し、重量
    体付のボイスコイルはサスペンションにより振動自在に
    支持したこと、 を特徴とする音響再生装置。
  2. 【請求項2】 音響信号で駆動される加振器を車両の天
    井または床に設置した音響再生装置において、 加振器は、軸方向に着磁した2つのマグネットを同極が
    向き合うように配置した反発磁気回路と、 反発磁気回路の2つのマグネットの間から外部空間に発
    散する磁束と鎖交するように配置され、音響信号が印加
    されるボイスコイルとを備え、 加振器のケースの中でボイスコイルは固定し、2つのマ
    グネットはサスペンションにより振動自在に支持したこ
    と、 を特徴とする音響再生装置。
  3. 【請求項3】 ボイスコイルに一体的に磁性体を固定し
    たこと、 を特徴とする請求項1記載の音響再生装置。
  4. 【請求項4】 ボイスコイルに一体的に磁性体を固定し
    たこと、 を特徴とする請求項2記載の音響再生装置。
  5. 【請求項5】 重量体を磁性体としたこと、 を特徴とする請求項1記載の音響再生装置。
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