JP3235927U - 使い捨てマスク - Google Patents

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Abstract

Figure 0003235927000001
【課題】マスク性能への影響を抑制しつつ、内面と外面とを容易に区別しうる使い捨てマスクを提供する。
【解決手段】使い捨てマスクは、上下方向と幅方向と厚さ方向とを有し、厚さ方向の一方及び他方の面である第1面及び第2面を有し、不織布からなるマスク本体10と、マスク本体の幅方向の両側部の第2面に融着部30で融着された一対の耳掛け部材20と、を備える。耳掛け部材の色は、マスク本体の前記第1面の色と異なる。融着部を介して、前記第1面の色と異なる色が、第1面側から視認可能である。
【選択図】図1

Description

本考案は、使い捨てマスクに関する。
一部又は全部に着色が施されている使い捨てマスクが知られている。例えば、特許文献1に、使い捨てマスクが開示されている。その使い捨てマスクは、上下方向及び幅方向を有し、内面及び外面を有するマスク本体と、マスク本体の両側縁から延びる一対の耳掛け部とを含む。マスク本体は、基材シートから形成されており、基材シートを折り重ねて形成されて上下方向へ並ぶ複数の襞部を有する。基材シートは、内面側に位置する内層シートと、外面側に位置する外層シートと、内外層シート間に介在された中間シートとを有する。内外層シートは、中間シートよりも全光線透過率が高い。基材シートのうちの中間シートのみ着色されている。耳掛け部は、細紐状であって、中間シートと同色系に着色されている。
また、着色ではないが、外面にイラストがプリントされた使い捨てマスクが知られている。例えば、実用新案登録第3055534号公報に、ファッション兼医療用カラーマスクが開示されている。このファッション兼医療用カラーマスクでは、ガーゼ、不織布等に着色したマスク素材で作ったマスクの中央部にイラストをプリント又は手描きしている。
特開2018-204169号公報 実用新案登録第3055534号公報
特許文献1のような図柄のない使い捨てマスクでは、内面(着用時に肌と当接する面)及び外面(内面と反対側の面)が、全体的に同じ色又は同系色に着色されているため、内面と外面の判別が難しくなり、マスクの装着に時間が掛かるおそれがある。そのうえ、内面と外面とを誤ってしまい、外面を、肌と当接する面として装着するおそれがある。そうなると、マスク本来の機能が発揮されなくなるおそれがある。また、特許文献2のような図柄のある使い捨てマスクでは、内面と外面との判別は難しくないが、図柄の印刷によってはマスク性能への影響や、コストの上昇などのおそれがある。
本考案の目的は、マスク性能への影響を抑制しつつ、内面と外面とを容易に区別しうる使い捨てマスクを提供することにある。
本考案の使い捨てマスクは、(1)上下方向と幅方向と厚さ方向とを有し、前記厚さ方向の一方及び他方の面である第1面及び第2面を有し、不織布からなるマスク本体と、前記マスク本体の前記幅方向の両側部の前記第2面に融着部で融着された一対の耳掛け部材と、を備える使い捨てマスクであって、前記耳掛け部材の色は、前記マスク本体の前記第1面の色と異なり、前記融着部を介して、前記第1面の色と異なる色が、前記第1面側から視認可能である、使い捨てマスク、である。
本使い捨てマスクでは、マスク本体の不織布が耳掛け部材と融着部で融着されるとき、融けてフィルム状になり略透明になっている。そのため、使用者が、第2面に融着された耳掛け部材の色、又は、耳掛け部材の色と第1面及び/又は第2面の色とが混合された混合色(以下、単に「混合色」ともいう。)を、略透明な融着部を介して第1面側から視認可能な構成になっている。ところが、耳掛け部材の色又は混合色は、第1面の色と異なっている。それゆえ、使用者が、本使い捨てマスクを第1面側から見ると、幅方向の両端部の融着部の位置に、第1面と異なる色、すなわち、融着部を透視して把握される耳掛け部材の色又は混合色を容易に確認することができる。したがって、使用者が本使い捨てマスクの第1面を見たとき、第1面の色と融着部を透視して把握される色とが異なるため、使用者の視線を第1面側の融着部に容易に向けさせることができる。それにより、第1面側の融着部が、耳掛け部材が直接融着された第2面側の融着部でないこと、よって、その面が第1面であることを使用者に容易に把握させることができる。逆に言えば、使用者が本使い捨てマスクの第2面を見たとき、耳掛け部材が直接融着されているため、その面が第2面であることを容易に把握ができる。すなわち、使用者は、第2面と第1面とを容易に区別することができる。
ここで、使用者は、マスクのパッケージの図などで第1面及び第2面のうち、どちらが内面であり、どちらが外面であるかを予め把握している。あるいは、使用者は、当初、第1面及び第2面のうち、どちらが内面であり、どちらが外面であるか分からなくても、一度、使い捨てマスクを使用することで、その後には、どちらが内面であり、どちらが外面であるかを把握できる。それにより、使用者は、第1面と第2面とを容易に区別することができ、したがって内面と外面とを区別することができる。
また、内面と外面との区別のために、第1面や第2面に図柄を設けることは必要ないので、マスク性能への影響やコストの上昇などを抑制できる。
そして、使い捨てマスクの装着に時間が掛かることが抑制され、使い捨てマスクが正しく装着されることができ、使い捨てマスクが本来の機能を正しく発揮できる。
本考案の使い捨てマスクは、(2)前記耳掛け部材の色は、前記マスク本体の前記第2面の色と同系色である、上記(1)に記載の使い捨てマスク、であってもよい。
本使い捨てマスクでは、耳掛け部材の色は、耳掛け部材が融着された第2面の色と同系色である。したがって、使用者は、本使い捨てマスクの第1面を見たとき、第1面の色と融着部を透視して把握される色とが異なること、すなわち第1面の色と耳掛け部材の色又は混合色とが互いに同系色でないことから、その面が、耳掛け部材が直接融着された第2面ではないことを直ちに把握することができる。逆に言えば、使用者が本使い捨てマスクの第2面を見たとき、第2面の色と融着部の色(第2面側からは耳掛け部材そのものの色となる)とが互いに同系色であるため、その面が第2面であることを容易に把握ができる。すなわち、使用者は、第2面と第1面とを容易に区別することができる。なお、この場合、同系色は、同一色を含む。
本考案の使い捨てマスクは、(3)前記第1面は、前記マスク本体の内面であり、前記第2面は、前記マスク本体の外面である、上記(1)又は(2)に記載の使い捨てマスク、であってもよい。
本使い捨てマスクでは、耳掛け部材が、装着時に、マスク本体を第2面、すなわち外面の側から肌へ向かって押さえつけるように、外面側に結合されている。それにより、本使い捨てマスクが使用者に装着されたとき、顔面に適切にフィットすることができ、本来の機能を正しく発揮できる。それに加えて、使用者が本使い捨てマスクの第1面、すなわち内面を見たとき、内面の色と融着部を透視して把握される色とが異なるため、その面が内面であると直ちに把握できる。逆に言えば、使用者が本使い捨てマスクの第2面、すなわち外面を見たとき、耳掛け部材が直接融着されているため、その面が外面であると直ちに把握できる。すなわち、内面と外面とを容易に区別することができる。
本考案の使い捨てマスクは、(4)前記耳掛け部材の色と前記マスク本体の前記第1面の色とは、マンセル表色系にて色相が5以上、明度が1以上、又は、彩度が1以上、離れている、上記(1)乃至(3)のいずれか一項に記載の使い捨てマスク、であってもよい。
本使い捨てマスクでは、耳掛け部材の色とマスク本体の第1面の色とがマンセル表色系(100色相)にて色相が5以上、明度が1以上、又は、彩度が1以上離れている。それゆえ、使用者は耳掛け部材の色又は混合色を、融着部を介して、第1面側からより容易に視認できる。すなわち、耳掛け部材が融着された第2面と、耳掛け部材の色を融着部を介して視認できる第1面と、をより容易に区別できる。それにより、内面と外面とを色によって容易に区別できる。
本考案の使い捨てマスクは、(5)前記耳掛け部材は織ゴムを含み、前記織ゴムにおける経糸及び緯糸のうちの少なくとも一方の色が、前記マスク本体の前記第1面の色と異なる、上記(1)乃至(4)のいずれか一項に記載の使い捨てマスク、でもよい。
本使い捨てマスクでは、使用者は、耳掛け部材としての織ゴムが融着された側の第2面と、織ゴムの色を融着部を介して視認できる第1面と、を容易に区別することができる。また、織ゴムでは、長さ方向に張力が加わっても、幅方向の寸法がほとんど変化せず細くならない。そのため、長さ方向に張力が加わった状態でも、耳掛け部材としての織ゴムの色を容易に把握することができる。それらにより、内面と外面とを色によってより容易に区別できる。
本考案の使い捨てマスクは、(6)前記織ゴムにおける経糸及び緯糸のうちの、単位体積当たりの糸の本数が多い方の色が、前記マスク本体の前記第1面の色と異なる、上記(5)に記載の使い捨てマスク、であってもよい。
本使い捨てマスクでは、経糸及び緯糸のうちの単位体積当たりの糸の本数が多い方の色がマスク本体の第1面の色と異なるので、使用者は、織ゴムが融着された側の第2面と、織ゴムの色を融着部を介して視認できる第1面と、をより容易に区別することができる。それにより、内面と外面とを色によってより容易に区別できる。
本考案の使い捨てマスクは、(7)前記マスク本体は、前記幅方向の両端部の各々において、前記上下方向の両端部の少なくとも一方が前記幅方向の外側の方向に延出した延出部を含み、前記融着部は、前記延出部に位置する延出融着部を含み、前記耳掛け部材は、少なくとも一端部を前記延出融着部で融着されている、上記(1)乃至(6)のいずれか一項に記載の使い捨てマスク、であってもよい。
本使い捨てマスクでは、マスク本体が、幅方向の端部において、上下方向の両端部の少なくとも一方が幅方向の外側の方向に延出した延出部を含んでおり、耳掛け部材は、少なくとも一端部を延出融着部に融着されている。このように、幅方向の外側の方向に延出した延出部に延出融着部が位置することで、使用者は、延出融着部を容易に把握できるので、延出融着部を介して第1面側から耳掛け部材の色又は混合色を容易に視認できる。したがって、使用者は、第2面と第1面とをより容易に区別することができる。それにより、内面と外面とを色によってより容易に区別できる。
本考案の使い捨てマスクは、(8)前記延出部は、前記マスク本体の前記幅方向の両端部の各々において、前記上下方向の一端部が前記幅方向の外側の方向に延出した第1延出部と、前記上下方向の他端部が前記幅方向の外側の方向に延出した第2延出部と、含み、前記第1延出部と前記第2延出部との間に前記幅方向の内側の方向に括れた括れ部が位置し、前記延出融着部は、前記第1延出部に位置する第1延出融着部と、前記第2延出部に位置する第2延出融着部と、を含み、前記耳掛け部材は、一端部を前記第1延出融着部で融着され、他端部を前記第2延出融着部で前記マスク本体に融着されている、上記(7)に記載の使い捨てマスク、であってもよい。
本使い捨てマスクでは、マスク本体が、幅方向の端部において、上下方向の両端部が幅方向の外側の方向に延出した第1、第2延出部を含んでおり、耳掛け部材が、一端部及び他端部を第1、第2延出融着部に融着されている。このように、幅方向の外側の方向に延出した第1、第2延出部に第1、第2延出融着部が位置することで、第1、第2延出融着部を容易に把握できるので、それにより第1、第2延出融着部を介して第1面側から耳掛け部材の色又は混合色を容易に視認できる。したがって、使用者は、第2面と第1面とをより容易に区別することができる。それにより、内面と外面とを色によってより容易に区別できる。
本考案の使い捨てマスクは、(9)前記融着部は、前記マスク本体と前記耳掛け部材とが超音波で溶かされて形成されている、上記(1)乃至(8)のいずれか一項に記載の使い捨てマスク、であってもよい。
本使い捨てマスクでは、融着部は前記マスク本体と前記耳掛け部材とが超音波で溶かされて形成されているので、マスク本体の不織布を容易にフィルム化することができ、それにより、第2面に位置する耳掛け部材の色又は混合色を、融着部を介して第1面側から容易に視認可能にすることができる。それにより、内面と外面とを色によってより容易に区別できる。
本考案の使い捨てマスクは、(10)前記マスク本体は、複数の不織布を積層した積層体であり、前記積層体は、前記複数の不織布同士を融着する複数の本体融着部を有し、前記複数の本体融着部は、前記第2面から見て判読可能な複数個の文字が並んだ文字列の形状を有する文字列融着部を含み、前記文字列融着部は、前記文字列における、前記文字列の方向の中心に位置し、前記文字列の方向と直交する方向に延びる中心線に対して非対称である、上記(1)乃至(9)のいずれか一項に記載の使い捨てマスク、でもよい。
本使い捨てマスクでは、第2面から見て判読可能な文字列を含み、中心線に対して非対称である文字列融着部を備えている。それにより、文字列融着部の文字列の状態から、第2面と第1面とを容易に区別できる。また、文字列融着部は複数の不織布同士を融着するための融着部であるため、マスク性能への影響やコストの上昇などを抑制しつつ文字列融着部を形成できる。それにより、内面と外面とを色によってより容易に区別できる。
更に、本考案の使い捨てマスクは、(11)前記融着部は、前記マスク本体がフィルム化したフィルム部分と前記耳掛け部の端部とが接合面を介して融着した構成を有する、(1)乃至(10)のいずれか一項に記載の使い捨てマスク、であってもよい。
本考案によれば、マスク性能への影響を抑制しつつ、内面と外面とを容易に区別することが可能な使い捨てマスクを提供することができる。
実施形態に係る使い捨てマスクの構成例を示す斜視図である。 実施形態に係る使い捨てマスクの構成例を示す外面側の側面図である。 実施形態に係る使い捨てマスクの構成例を示す内面側の側面図である。 図1に示す使い捨てマスクの部分断面図である。 他の実施形態に係る使い捨てマスクの構成例を示す正面図である。 他の実施形態に係る使い捨てマスクの構成例を示す背面図である。
以下、実施形態に係る使い捨てマスクについて図面を参照しながら説明する。
図1~図4は実施形態に係る使い捨てマスク1(以下、単に「マスク1」ともいう。)の構成例を示す図である。ただし、図1はマスク1の着用時の態様を示す斜視図である。図2はマスク1を二つ折りにした状態での、マスク1の外面を示す側面図である。図3はマスク1を二つ折りにした状態での、マスク1の内面を示す側面図である。図4(a)は図2におけるIVa-IVa線に沿った部分断面図であり、図4(b)は図2におけるIVb-IVb線に沿った部分断面図である。マスク1は、着用者の口及び鼻を覆う、不織布を含むシート状の部材で構成されたマスク本体10と、マスク本体10に融着部30で融着され、着用者の一対の耳に掛けられる、紐状又は帯状の部材で構成された一対の耳掛け部材20とを備えている。
マスク本体10は、上下方向Lと幅方向Wと厚さ方向Tとを有しており、厚さ方向Tにおける一方及び他方の面である内面IS(第1面)及び外面OS(第2面)を有する。ここで、上下方向Lは、一対の耳掛け部材20の一方とマスク本体10とを融着する融着部30と、一対の耳掛け部材20の他方とマスク本体10とを融着する融着部30とが、互いに重なるように、マスク本体10を二つ折りにしたとき、その折り目の成す直線の方向である。ただし、本実施形態のように、その折り目が曲線を成す場合(図2)、上下方向Lは、その曲線における、着用時に顔面上で最も上方に位置することになる頂部Caと、最も下方に位置することになる頂部Cbとを結んだ直線CLの方向とする。幅方向Wは、上下方向Lと直交し、かつ、外面OS又は内面ISに沿う方向とする。そして、厚さ方向Tは、上下方向L及び幅方向Wと直交する方向であり、したがって、マスク本体10を構成するシートの厚さの方向である。なお、マスク本体10の形状は、鼻や口を覆うことが可能ならばこれらの図の例に限定されず、例えば、略楕円の形状、略逆三角の形状、略多角形の形状、それらの組み合わせなどが挙げられる。
一対の耳掛け部材20は、マスク本体10の幅方向Wの両側部の外面OS(第2面)に融着部30、30で融着されている。融着部30は、例えば、耳掛け部材20とマスク本体10とを熱又は超音波で融着する方法などで形成されている。マスク本体10を耳掛け部材20と融着部30で融着するとき、マスク本体10の融着部30に対応する部分を一度融解させてフィルム状のフィルム部分15(後述)にしつつ、そのフィルム部分15と耳掛け部材20の端部22(後述)とを融着させる。したがって、融着部30はフィルム部分15と端部22とを含んでおり、両者が接合面CSを介して融着した構成を有している。なお、接合面CSでは両者が部分的に互いに混じり合っていてもよい。なお、別の実施形態では、内面ISが第2面であり、外面OSが第1面である。その場合、一対の耳掛け部材20は、マスク本体10の幅方向Wの両側部の内面IS(第2面)に融着部30、30で融着されている。なお、ある部材等の、ある方向(例示:上下方向L、幅方向W)の端部とは、その部材等の、その方向の端縁からその方向での全体の長さの1/5の寸法の範囲をいう。例えば、マスク本体10の幅方向Wの端部とは、マスク本体10の幅方向Wの端縁から、マスク本体10の幅方向Wの最大長さの1/5の幅の範囲をいう。
融着部30では、フィルム部分15は略透明であるため、光線(例示:可視光線)の一部または全部が内部を透過することが可能である。ただし、外面OSの色や内面ISの色によっては、フィルム部分15の色は、外面OSの色及び内面ISの色の少なくとも一方の色を含んだ色になる場合がある。したがって、フィルム部分15を内面IS側又は外面OS側から見たとき、それぞれ反対側の外面OS側又は内面IS側の近傍に位置する部材等(例示:耳掛け部材20の端部22)の色を視認可能である。なお、融着方法、すなわち融着部30の形成方法としては、マスク本体10におけるフィルム部分15のフィルム化の容易性や高速生産の容易性や信頼性の観点から、超音波で融着する方法が好ましい。
耳掛け部材20の色は、マスク本体10の内面IS(第1面)の色と異なっている。そのため、融着部30(のマスク本体10のフィルム部分15)を介して内面IS(第1面)側から、耳掛け部材20(の端部22)の色、又は、耳掛け部材の色と内面IS及び/又は外面OSの色とが混合された混合色(単に「混合色」ともいう。)を容易に視認可能である。したがって、使用者は、マスク本体10の内面ISを見たとき、内面ISの色と、内面IS側の融着部30(のマスク本体10のフィルム部分15)を介して見える、外面OS側の耳掛け部材20(の端部22)の色又は混合色とが異なる、ということを確認できる。それゆえ、内面ISと、耳掛け部材20が直接取り付けられた外面OSとを区別し易い。ただし、内面ISの色は、白色系の色が好ましい。それにより、耳掛け部材20の色が、フィルム部分15の内面ISの色の影響を受け難くでき、融着部30を介して視認され易くなる。
更に、本実施形態では、マスク本体10の内面ISの色は、外面OSの色と異なっている。内面ISと外面OSとをより区別し易くするためである。更に、本実施形態では、耳掛け部材20の色は、マスク本体10の外面OSの色と類似している、又は同系色である。それにより、融着部30における耳掛け部材20の色が、外面OSの色で強調されるので、フィルム部分15の内面ISの色の影響をより受け難くでき、融着部30を介してより視認され易くなる。すなわち、耳掛け部材20及び外面OSと、内面ISと、をより区別し易くでき、延いては、内面ISと外面OSとをより区別し易くできる。
ただし、本明細書において、色が「異なる」とは、マンセル表色系(100色相)において、色相が5以上(好ましくは8以上、より好ましくは10以上)、明度が1以上(好ましくは2以上、より好ましくは3以上)、又は、彩度が1以上(好ましくは2以上、より好ましくは3以上)、離れていることをいう。また、本明細書において、色が「類似する」又は「同系色」とは、マンセル表色系(100色相)において、色相が5未満、明度が1未満、又は、彩度が1未満の離れていることをいい、色が同一の場合を含む。なお、耳掛け部材20の色、マスク本体10の内面ISの色、マスク本体10の外面OSの色は、上記の各条件を満たせば特に制限はない。なお、白色系の色は、明度が7以上の色であり、好ましくは8以上の色であり、より好ましくは9以上の色である。
あるいは、色が「異なる」とは、色差ΔEでいえば、ΔEが1以上であり、好ましくはΔEが2以上であり、より好ましくはΔEが3以上であり、更に好ましくはΔEが5以上であってもよい。その場合、色が「類似する」又は「同系色」とは、色差ΔEが1未満である。なお、白色系の色は、Lが70以上の色であり、好ましくは80以上の色であり、より好ましくは90以上の色である。
ただし、上記の色差は、以下のとおり測定される。
(1)X-Rite社製 X-Rite eXact Standerd(測定径:1.5mm)を準備する。
(2)サンプルの測定すべき部分のCIE L***座標を、位置を変えて10点以上測定し、それらの平均値([L1 *,a1 *,b1 *])を算出する。
(3)サンプルの対比すべき部分のL***座標を、位置を変えて10点以上測定し、それらの平均値([L2 *,a2 *,b2 *])を算出する。
(4)色差ΔEを、次の式:
Figure 0003235927000002
により算出する。
このように、本実施形態に係るマスク1では、マスク本体10の不織布は融着部30で耳掛け部材20と融着するとき、融けてフィルム状になり略透明になっている(フィルム部分15)。そのため、使用者が外面OS(第2面)に融着された耳掛け部材20の色又は混合色を、略透明な融着部30のフィルム部分15を介して内面IS(第1面)側から視認可能な構成になっている。ここで、耳掛け部材20の色又は混合色は、内面ISの色と異なっている。それゆえ、使用者が、本マスク1を内面IS側から見ると、幅方向Wの両端部の融着部30の位置に、内面ISと異なる色である、融着部30のフィルム部分15を透視して把握される耳掛け部材20の色又は混合色を容易に確認することができる。したがって、使用者が本マスク1の内面ISを見たとき、内面ISの色と融着部30のフィルム部分15を透視して把握される色とが異なるため、使用者の視線を内面IS側の融着部30に容易に向けさせることができる。それにより、内面IS側の融着部30が、耳掛け部材20が直接融着された外面OS側の融着部30でないこと、よってその面が内面ISであることを使用者に容易に把握させることができる。逆に言えば、使用者が本マスク1の外面OSを見たとき、耳掛け部材20が直接融着されているため、その面が外面OSである、ということを、使用者は容易に把握できる。すなわち、外面OSと内面ISとを容易に区別することができる。
ここで、使用者は、マスク1のパッケージの図や写真などで、マスク1(マスク本体10)の一方の面及び他方の面のうち、どちらが内面ISであり、どちらが外面OSであるかを予め把握している。あるいは、使用者は、当初、マスク1の一方の面及び他方の面のうち、どちらが内面ISであり、どちらが外面OSであるか分からなくても、一度、マスク1を使用することで、その後には、どちらが内面ISであり、どちらが外面OSであるかを把握している。それにより、使用者は、マスク1一方の面及び他方の面を容易に区別でき、外面OSと内面ISとを容易に区別できる。
また、外面OSと内面ISとの区別のために、マスク1一方の面及び他方の面に図柄を設ける必要がないので、マスク1のマスク性能への影響やコストの上昇等を抑制できる。
そして、マスク1の装着に時間が掛かることが抑制され、マスク1が正しく装着されることができ、マスク1が本来の機能を正しく発揮することが可能となる。
本実施形態では、マスク本体10は、内面IS側から見て、幅方向Wの左側に位置し、着用者の顔面の左半分を覆う左半面シート10aと、幅方向Wの右側に位置し、着用者の顔面の右半分を覆う右半面シート10aとを含んでいる。そして、左半面シート10aと右半面シート10aとは、向かい合う端部同士が端縁に沿って接合されることで、一体化されている。端部同士の接合部分は、接合部10bを形成している。接合部10bは、例えば、端部同士を熱又は超音波で融着する方法や接着剤で接合する方法などで形成されている。そのとき、左半面シート10a及び右半面シート10aでは、それらの向かい合う端部の端縁が各シートの外側に向かって凸な略曲線の形状を有している。そのため、一体化された両シートは、着用者が着用する時に、着用者の顔面に対して凹面となる立体形状(立体構造)を形成することができる。なお、別の実施形態では、マスク本体は、上記のような左半面シート及び右半面シートを有さず、一体の略平面状の形状である(例示:特許文献2)。更に別の実施形態では、一体の略平面状の形状であり、かつ、上下方向へ並ぶ複数の襞部を有する(例示:特許文献1)。
本実施形態では、マスク本体10は、着用時に顔面側、すなわち内面IS側に向く内側シート12と、着用時に外側、すなわち外面OSに向く外側シート11と、内側シート12と外側シート11との間に位置するフィルタシート13とを備えている。そして、内側シート12とフィルタシート13と外側シート11とは、マスク本体10の外縁を縁取るように配置された複数の融着部16(本体融着部)で互いに融着されている。融着部16の形状は、特に限定されるものではなく、ドット状、円状、楕円状、多角形状、図柄状、それらの組み合わせなどが挙げられる。融着部16は、内側シート12とフィルタシート13と外側シート11とを、熱又は超音波で融着することにより形成されている。その際、各シートの少なくとも一部が溶融した後に冷え固まることで、融着部16は略透明なフィルム状に形成される。したがって、融着部16の形状は、内面IS側及び外面OS側の両側から視認できる。
なお、別の実施形態では、マスク本体10は、2枚以上のフィルタシート13を備えている。更に別の実施形態では、マスク本体10は、全体として1枚又は2枚のシートで形成されている。マスク本体10が2枚のシートで形成されている場合、例えば、一方のシートが内側シート及びフィルタシート、他方のシートがフィルタシート及び外側シートの機能を有する、一方のシートが内側シート、他方がフィルタシート及び外側シートの機能を有する、又は、一方のシートが内側シート及びフィルタシート、他方が外側シートの機能を有する。マスク本体10が1枚のシートで形成されている場合、例えば、そのシートが内側シート及び外側シートの少なくとも一方並びにフィルタシートの機能を有する、又は、そのシートがフィルタシートの機能を有する。
本実施形態では、複数の融着部16(本体融着部)が、外面OS(第2面)から見て判読可能な複数個の文字が並んだ文字列の形状を有する融着部17(文字列融着部)を含んでいる。融着部17の形状は、融着部16の形状と同様に、内面IS側及び外面OS側の両側から視認できる。ここで、融着部17は、その文字列における、文字列の方向の中心に位置し、文字列の方向と直交する方向に延びる仮想的な中心線に対して非対称である。図2の外面OSを示す例では、融着部17の文字列は“Mask”であり、中心線は“a”と“s”との間に位置し、文字の並びの方向と直交する。そして、文字列“Mask”は、その中心線に対して線対称でない、すなわち非対称である。したがって、図3の内面ISを示す例では、融着部17の文字列は“Mask”を逆向きにしたものになる。したがって、そのような文字列を見ることで、使用者は外面OSと内面ISとを容易に区別できる。
本実施形態では、内側シート12とフィルタシート13と外側シート11と耳掛け部材20とが、融着部30で互いに融着されている。融着部30の形状は、特に限定されるものではなく、複数又は単数のドット状、円状、楕円状、多角形状、格子状、ドット格子状、図柄状、それらの組み合わせなどが挙げられる。融着部30は、内側シート12とフィルタシート13と外側シート11と耳掛け部材20とを、熱又は超音波で融着することにより形成されている。その際、内側シート12とフィルタシート13と外側シート11のうちの少なくとも一部が溶融した後に冷え固まることで、内側シート12とフィルタシート13と外側シート11の部分が略透明なフィルム状であるフィルム部分15が形成される。その冷え固まるとき、耳掛け部材20の端部22の一部又は全部が溶融して外側シート11(フィルム部分15を含む)と融着することができる。それにより、耳掛け部材20の色又は混合色を、フィルム部分15を透かして、内面IS側から視認できる。
一対の耳掛け部材20は、内面IS側から見て、幅方向Wの左側の耳掛け部材20と、右側の耳掛け部材20とを含んでいる。そして、左側の耳掛け部材20は、一方及び他方の端部22、22が、それぞれ左半面シート10aにおける左側の端部のうちの、上下方向Lの上側及び下側の端部に、左側の端部から外側へ延出するように融着部30で接合されている。同様に、右側の耳掛け部材20は、一方及び他方の端部22、22が、それぞれ右半面シート10aにおける右側の端部のうちの、上下方向Lの上側及び下側の端部に、右側の端部から外側へ延出するように融着部30で接合されている。なお、別の実施形態では、一対の耳掛け部材20は、マスク本体10の幅方向Wの両側部の内面IS(第1面)に融着部30、30で融着されている。
本実施形態では、マスク本体10は、マスク本体10の幅方向Wの両端部の各々において、上下方向Lの一端部が幅方向Wの外側の方向に延出した第1延出部10P1と、上下方向Lの他端部が幅方向Wの外側の方向に延出した第2延出部10P2と、を含む。第1延出部10P1と第2延出部10P2との間に幅方向Wの内側の方向に括れた括れ部10Qが位置している。そして、耳掛け部材20は、一端部を、第1延出部10P1に位置する融着部30(第1延出融着部)で融着され、他端部を、第2延出部10P2に位置する融着部30(第2延出融着部)で融着されている。なお、第1延出部10P1と第2延出部10P2は、まとめて延出部ということができる。また、第1延出融着部と第2延出融着部は、まとめて延出融着部ということができる。なお、別の実施形態では、第1延出部10P1及び第2延出部10P2の少なくとも一方は設けられず、それにより括れ部10Qも設けられない。すなわち、マスク本体10の幅方向Wの両端部の各々において、上下方向Lの一端部及び他端部の少なくとも一方は幅方向Wの外側に延出せず、その延出していない端部に融着部30が位置する。
本実施形態において、内側シート12及び外側シート11は、フィルタシート13を厚さ方向の両側から保持し、マスク本体10の形状を維持する。内側シート12及び外側シート11は、その機能の観点から、フィルタシート13と比較して、通気性能が高く、剛性が高いことが好ましい。内側シート12については更に肌触りが良いことが好ましい。内側シート12及び外側シート11の坪量としては、例えば10~100g/mが挙げられる。
本実施形態において、フィルタシート13は、フィルタシート13内を空気のような気体が流通するとき、気体と共にフィルタシート内を通り抜けようとするウィルス、細菌、埃、花粉、又は微小粒子状物質(PM2.5)のような物質(以下、単に「微小物質」ともいう。)を捕獲し、収集する。フィルタシート13の坪量としては、例えば、10~200g/mが挙げられる。
内側シート12、外側シート11及びフィルタシート13の材料としては、例えば、不織布が挙げられる。不織布としては、例えば、スパンレース不織布、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、エアレイド不織布、メルトブローン不織布、フラッシュ紡糸不織布、サーマルボンド不織布、カーディング不織布、又はこれらのいくつかを組み合わせた不織布が挙げられる。不織布を構成する繊維としては、熱や超音波で溶融しフィルム状になり得る繊維であれば特に制限はない。そのような繊維としては、例えば、合成樹脂繊維(例示:ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合体、アイオノマー樹脂等のポリオレフィン;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタラート、ポリトリメチレンテレフタラート、ポリ乳酸等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド等)などが挙げられる。なお、天然繊維(例示:羊毛、コットン)や再生繊維(例示:レーヨン、アセテート)が一部含まれてもよい。不織布を構成する繊維は、単一成分で構成されていてもよいし、芯・鞘型繊維、サイド・バイ・サイド型繊維、島/海型繊維等の複合繊維で構成されていてもよい。単層の不織布でも良いし、単層の不織布が積層された積層体(例示:SMS不織布)でもよい。
フィルタシート13の材料としては、内側シート12及び外側シート11と比較して、微小物質の捕集性能が高いことが好ましい。本実施形態では、例えば、フィルタシート13の材料として、エレクトレット化された不織布を用いることができる。エレクトレット化された不織布は気体中の微小物質を静電気の力で捕獲、収集することが可能である。そのような不織布は、エレクトレット処理を不織布に施すことで得られる。エレクトレット化される不織布の材料としては、無極性のポリマーが好ましく、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、又はそれらの組み合わせが挙げられる。
また、フィルタシート13の繊維密度は、微小物質を捕獲する観点から、内側シート12及び外側シート11の繊維密度よりも高いことが好ましい。フィルタシート13の繊維密度としては、例えば、0.03~0.20g/cmが挙げられ、好ましくは0.05~0.10g/cmである。フィルタシートの繊維密度が高過ぎると、エレクトレット処理によるフィルタシート内での電界の形成が繊維に妨げられるなどの理由により、フィルタシートの内部にエレクトレット処理が及ばなくなるおそれがある。また、フィルタシートの繊維密度が高過ぎると、気体の流通が妨げられて、フィルタシート13を気体が通過し難くなり、その通気性能が低下するおそれがある。一方、繊維密度が低過ぎると、微小物質を捕獲する繊維が少な過ぎて捕集性能が低下するおそれがある。
耳掛け部材20の材料としては、着用者の耳にかけられれば特に制限はないが、例えば断面が円形の丸ゴムや矩形の平ゴムのような弾性部材が挙げられる。その弾性部材としては、例えば、合成樹脂繊維(伸縮性を有する繊維でも可)を織って又は編んで形成した織ゴム又は編ゴムが挙げられる。本実施形態では織ゴムを用いている。織ゴムは伸ばしても幅が変わらない。そのため、織ゴムを用いることは、耳掛け部材20が伸ばされても耳掛け部材20の色が見難くなることを抑制できるので、好ましい。また、耳掛け部材20が耳に掛けられるときに細くならないため、織ゴムにおける使用者の耳に当接する部分の面積を十分に確保することができ、マスク1の着け心地を向上できる。したがって、マスク1が本来の機能を正しく発揮できると共に、長時間の装着が可能となる。
本実施形態では、耳掛け部材20が織ゴムで形成されている。その場合、織ゴムにおける経糸(例示:伸縮ウレタン繊維)及び緯糸(例示:ポリエステル繊維)のうちの少なくとも一方(本実施形態では緯糸)の色が、マスク本体10の内面IS(第1面)の色と異なる。別の実施形態では、織ゴムにおける経糸及び緯糸のうちの、単位体積当たりの糸の本数が多い方の色が、マスク本体の内面ISの色と異なる。その場合、他方の糸の色は、例えば、同系色又は白色が挙げられる。これらにより、耳掛け部材20の色を、全体として、内面ISの色と異なるようにすることができる。
本実施形態における好ましい態様として、本マスク1では、耳掛け部材20の色は、耳掛け部材20が融着された外面OS(第2面)の色と同系色である。したがって、使用者は、本マスク1の内面IS(第1面)を見たとき内面ISの色と融着部30を透視して把握される色とが異なること、すなわち内面ISの色と耳掛け部材20の色又は混合色とが互いに同系色でないことから、その面が、耳掛け部材20が直接融着された外面OSではないことを直ちに把握することができる。逆に言えば、使用者が本マスク1の外面OSを見たとき、外面OSの色と融着部30の色(外面OS側からは耳掛け部材20そのものの色となる)とが互いに同系色であるため、その面が外面OSであることを容易に把握ができる。すなわち、内面ISと外面OSとを直ちに区別することができる。なお、同系色は、同一色を含む。
本実施形態における好ましい態様として、本マスク1では、装着時に、耳掛け部材20が、マスク本体10を第2面、すなわち外面OS側から肌(顔)へ向かって押さえつけるように、外面OS側に結合されている。したがって、使用者が本マスク1の第1面、すなわち内面ISを見たとき、内面ISの色と融着部30を透視して把握される色とが異なるため、その面が内面ISであると直ちに把握できる。逆に言えば、使用者が本マスク1の第2面、すなわち外面OSを見たとき、耳掛け部材20が直接融着されているため、その面が外面OSであると直ちに把握できる。すなわち、内面ISと外面OSとを容易に区別することができる。
本実施形態における好ましい態様として、本マスク1では、耳掛け部材20の色とマスク本体10の内面IS(第1面)の色とがマンセル表色系(100色相)にて色相が5以上、明度が1以上、又は、彩度が1以上離れている。それゆえ、使用者は耳掛け部材20の色又は混合色を、融着部30を介して、内面IS側からより容易に視認できる。すなわち、耳掛け部材20が融着された外面OS(第2面)と、耳掛け部材20の色又は混合色を融着部30を介して視認できる内面ISと、をより容易に区別できる。それにより、内面ISと外面OSとを容易に区別できる。
本実施形態における好ましい態様として、本マスク1では、耳掛け部材20が織ゴムであるため、その長さ方向に張力が加わってもその幅ほとんど変化せず、耳掛け部材20の色が見難くなることを抑制できる。それにより、使用者は、耳掛け部材20としての織ゴムが融着された側である外面OS(第2面)と、その織ゴムの色を融着部30を介して視認できる内面IS(第1面)と、を容易に区別することができる。それにより、内面ISと外面OSとを色によってより容易に区別できる。また、織ゴムでは、張力にかかわらず、その幅がほとんど変化しないため、織ゴムにおける使用者の耳に当接する面積を十分に確保することができる。それにより、本マスク1の着け心地を改善できる。したがって、本マスク1が本来の機能を正しく発揮できると共に、長時間の装着が可能となる。
本実施形態における好ましい態様として、本マスク1では、耳掛け部材20としての織ゴムにおいて、経糸及び緯糸のうちの単位体積当たりの糸の本数が多い方の色がマスク本体10の内面IS(第1面)の色と異なる。そのため使用者は、織ゴムが融着された側の外面OS(第2面)と、織ゴムの色を融着部30を介して視認できる内面ISと、をより容易に区別できる。それにより、内面ISと外面OSとをより容易に区別できる。
本実施形態における好ましい態様として、本マスク1では、マスク本体10が、幅方向Wの端部において、上下方向Lの両端部の少なくとも一方が幅方向Wの外側の方向に延出した延出部10Pを含み、耳掛け部材20は、少なくとも一端部を融着部30(延出融着部)に融着されている。このように、幅方向Wの外側の方向に延出した延出部10Pに融着部30が位置することで、使用者は、融着部30を容易に把握できるので、融着部30を介して内面IS(第1面)側から耳掛け部材20の色を容易に視認できる。したがって、使用者は、内面ISと外面OSとをより容易に区別できる。
本実施形態における好ましい態様として、本マスク1では、マスク本体10が、幅方向Wの端部において、上下方向Lの両端部が幅方向Wの外側の方向に延出した第1、第2延出部10P1、10P2を含んでおり、耳掛け部材20が、一端部及び他端部を融着部30、30(第1、第2延出融着部)に融着されている。このように、幅方向Wの外側の方向に延出した第1、第2延出部10P1、10P2に融着部30、30が位置することで、それら融着部30、30をより容易に把握できるので、それにより融着部30、30を介して内面IS(第1面)側から耳掛け部材20の色又は混合色を容易に視認できる。したがって、使用者は、内面ISと外面OSとを色によってより容易に区別できる。
本実施形態における好ましい態様として、本マスク1では、融着部30は、マスク本体10と耳掛け部材20とが超音波で溶かされて形成されている。そのため、マスク本体10の不織布を容易にフィルム化することができ、それにより、外面OS(第2面)に位置する耳掛け部材20の色を、融着部30を介して内面IS(第1面)側から容易に視認可能にすることができる。それにより、内面ISと外面OSとをより容易に区別できる。
本実施形態における好ましい態様として、本マスク1では、外面OS(第2面)から見て判読可能な文字列(例示:Mask)を含み、文字列の並ぶ方向の中心線に対して非対称である融着部17(文字列融着部)を備えている。それにより、融着部17の文字列の状態から、外面OS(第2面)と内面IS(第1面)とを容易に区別することができる。また、融着部17は複数の不織布同士を融着するための融着部であるため、マスク性能への影響やコストの上昇などを抑制しつつ融着部17を形成できる。それにより、内面ISと外面とを色によってより容易に区別できる。
次に、他の実施形態について説明する。図5及び図6は実施形態に係る使い捨てマスク1a(以下、単に「マスク1a」ともいう。)の構成例を示す図である。ただし、図5はマスク1aの正面図であり、図6はマスク1aの背面図である。以下では、図5~図6に示すマスク1aにおける、図1~図4に示すマスク1との相違点について主に説明する。
本実施形態のマスク1aでは、マスク本体10は、正面から見て、上下方向Lに短く、幅方向Wに長い略矩形の形状を有している。ただし、マスク本体10の形状は、鼻や口を覆うことが可能ならばこの例に限定されず、例えば、略楕円の形状、略逆三角の形状、略多角形の形状、それらの組み合わせなどが挙げられる。マスク本体10は、幅方向Wに沿って延び、上下方向Lに並び、厚さ方向Tに折り畳まれた複数の襞部40を含んでいる(プリーツ型構造)。複数の襞部40の各々は、上下方向Lに蛇腹状に変形してマスク本体10の内面ISと着用者との間に所定の口元空間を形成できる。本実施形態では、マスク本体10は、着用時に鼻に対応する部分にノーズフィット部材42を備えている。
一対の耳掛け部材20は、マスク本体10における幅方向Wの両側部、かつ、上下方向Lの両端部の外面OS(第2面)に融着部30、30で融着されている。なお、別の実施形態では、一対の耳掛け部材20は、マスク本体10の幅方向Wの両側部、かつ、上下方向Lの両端部の内面IS(第2面)に融着部30、30で融着されている。
マスク1aにおける、その他の構成については、図1~図3のマスク1で説明したとおりである。本実施形態(図5~図6のマスク1a)についても、上記の実施形態(図1~図3のマスク1)と同様の作用効果を奏することができる。
なお、本明細書において、シートの坪量、厚さ及び繊維密度の値は以下の方法により測定されるものとする。
・シートの坪量:測定対象のシートの任意の場所から、5cm×5cmの試料を10個切り出す。次いで、試料の質量を測定する。次いで、測定した質量を試料の面積で割り算して試料の坪量を算出した。10個の試料の坪量を平均した値をシートの坪量とした。
・シートの厚さ:15cmの測定子を備えた厚さ計 型式FS-60DS(株式会社大栄化学精器製作所製)を用い、3g/cmの測定荷重の条件でシートの厚さを測定した。測定対象のシートの任意の3か所の厚さを測定し、3か所の厚さの平均値をシートの厚さとした。
・シートの繊維密度:シートの繊維密度は、上記方法で求めたシートの秤量を、上記方法で求めたシートの厚みで割り算して算出した。
本考案の使い捨てマスクは、上述した各実施形態に制限されることなく、本考案の目的、趣旨を逸脱しない範囲内において、各実施形態の技術や当該技術分野の公知の技術を用いた組合せや置換等が可能である。
1 (使い捨て)マスク
10 マスク本体
20 耳掛け部材
30 融着部

Claims (11)

  1. 上下方向と幅方向と厚さ方向とを有し、前記厚さ方向の一方及び他方の面である第1面及び第2面を有し、不織布からなるマスク本体と、前記マスク本体の前記幅方向の両側部の前記第2面に融着部で融着された一対の耳掛け部材と、を備える使い捨てマスクであって、
    前記耳掛け部材の色は、前記マスク本体の前記第1面の色と異なり、
    前記融着部を介して、前記第1面の色と異なる色が、前記第1面側から視認可能である、
    使い捨てマスク。
  2. 前記耳掛け部材の色は、前記マスク本体の前記第2面の色と同系色である、
    請求項1に記載の使い捨てマスク。
  3. 前記第1面は、前記マスク本体の内面であり、前記第2面は、前記マスク本体の外面である、
    請求項1又は2に記載の使い捨てマスク。
  4. 前記耳掛け部材の色と前記マスク本体の前記第1面の色とは、マンセル表色系にて色相が5以上、明度が1以上、又は、彩度が1以上、離れている、
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の使い捨てマスク。
  5. 前記耳掛け部材は織ゴムを含み、
    前記織ゴムにおける経糸及び緯糸のうちの少なくとも一方の色が、前記マスク本体の前記第1面の色と異なる、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の使い捨てマスク。
  6. 前記織ゴムにおける経糸及び緯糸のうちの、単位体積当たりの糸の本数が多い方の色が、前記マスク本体の前記第1面の色と異なる、
    請求項5に記載の使い捨てマスク。
  7. 前記マスク本体は、前記幅方向の両端部の各々において、前記上下方向の両端部の少なくとも一方が前記幅方向の外側の方向に延出した延出部を含み、
    前記融着部は、前記延出部に位置する延出融着部を含み、
    前記耳掛け部材は、少なくとも一端部を前記延出融着部で融着されている、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の使い捨てマスク。
  8. 前記延出部は、前記マスク本体の前記幅方向の両端部の各々において、前記上下方向の一端部が前記幅方向の外側の方向に延出した第1延出部と、前記上下方向の他端部が前記幅方向の外側の方向に延出した第2延出部と、含み、
    前記第1延出部と前記第2延出部との間に前記幅方向の内側の方向に括れた括れ部が位置し、
    前記延出融着部は、前記第1延出部に位置する第1延出融着部と、前記第2延出部に位置する第2延出融着部と、を含み、
    前記耳掛け部材は、一端部を前記第1延出融着部で融着され、他端部を前記第2延出融着部で前記マスク本体に融着されている、
    請求項7に記載の使い捨てマスク。
  9. 前記融着部は、前記マスク本体と前記耳掛け部材とが超音波で溶かされて形成されている、
    請求項1乃至8のいずれか一項に記載の使い捨てマスク。
  10. 前記マスク本体は、複数の不織布を積層した積層体であり、
    前記積層体は、前記複数の不織布同士を融着する複数の本体融着部を有し、
    前記複数の本体融着部は、前記第2面から見て判読可能な複数個の文字が並んだ文字列の形状を有する文字列融着部を含み、
    前記文字列融着部は、前記文字列における、前記文字列の方向の中心に位置し、前記文字列の方向と直交する方向に延びる中心線に対して非対称である、
    請求項1乃至9のいずれか一項に記載の使い捨てマスク。
  11. 前記融着部は、前記マスク本体がフィルム化したフィルム部分と前記耳掛け部の端部とが接合面を介して融着した構成を有する、
    請求項1乃至10のいずれか一項に記載の使い捨てマスク。
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